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#1533: Apple OS のバグ修正、iOS 14 の Back Tap とユーザー定義デフォルトアプリ、第三世代 Apple TV の問題、MinuteHound が TidBITS スポンサーに、Oliver Habicht 追悼

非接触生体認証を使った時間および出社追跡ソリューションを提供する MinuteHound を、最新の TidBITS 長期スポンサーとして心から歓迎したい。Apple は初回バグ修正リリースとして iOS 14.0.1、iPadOS 14.0.1、watchOS 7.0.1、tvOS 14.0.1 を出したが、それに加えて驚いたことに macOS 10.15.7 Catalina へのアップデートと、10.14 Mojave 用と 10.13 High Sierra 用のセキュリティアップデート 2020-005 も出した。ただし、Mojave 用のセキュリティアップデートをインストールしてはいけない。数多くの問題を起こしているからだ。これとは別に、第三世代 Apple TV のユーザーたちもアップデートを受け取ったが、残念ながらこれもまたユーザーの苦情を引き起こしている。さて、iOS 14 にアップデートした人たちのために、2 つの重要な機能を解説しよう。一つは Back Tap ショートカット、もう一つはデフォルトの電子メールおよびウェブのクライアントを設定できる機能だ。それからもう一つ、TidBITS 読者であり、寄稿者であり、友人でもあった Oliver Habicht に惜別の言葉を述べたい。彼はすい臓がんにより 53 歳で亡くなった。今週注目すべき Mac アプリのリリースは、セキュリティアップデート 2020-005 (Mojave と High Sierra)、Pages 10.2, Numbers 10.2, Keynote 10.2、Zoom 5.3、SoundSource 5.0.5、Fantastical 3.2、TunnelBear 4.0、NetNewsWire 5.1、それに Final Cut Pro X 10.4.10, Compressor 4.4.8, Motion 5.4.7 だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

MinuteHound が TidBITS スポンサーに

私たちの最新の TidBITS 長期スポンサーとして MinuteHound を心から歓迎したい。この会社は非接触生体認証を使った時間および出社追跡ソリューションを提供している。Apple プロフェッショナルたちに TidBITS Content Network を通じて同時配信のコンテンツを届けるビジネスをしていて私が一番楽しいのは、Apple を使っているあらゆる種類の組織が直面する難問について話が聞けることだ。例えば、大学生であった 1980 年代末ごろ以来、私はタイムカードに記入したり出勤と退勤の時刻を登録したりする必要のある仕事をしたことがない。年月を経て記録の仕方は進化したけれども、それでもやはりまだ多くの会社が従業員たちを特定のシフトで働かせたり勤務時間をきちんと追跡したりする必要に迫られている。そのデータをどのように記録するのが最善なのかは興味深い問題だ。

雇用主は従業員たちが決められた時間働いていることを確認したいし、勝手に超過勤務を申告したり、出社していない友人のために代理で出勤登録をしたりということがないようにしたい。それにまた、ビジネス状況の変化に応じてスタッフの割り当てを素早く調整しなければならないこともある。逆の立場から見れば、従業員たちは実際に働いている時間をきちんと認めて欲しいし、そのために必要以上の時間を浪費させられるのは望まない。

これらの問題を解決しようとするのが MinuteHound だ。この会社は長年の TidBITS 読者である人物によって運営されており、私たちの最新の長期スポンサーとなった。従業員にソフトウェアを通じて出勤と退勤を記録してもらったり、タイムカードに (オンラインであろうとなかろうと) 記入してもらったりする代わりに、MinuteHound は生体認証を使って出勤と退勤の記録を可能な限り素早く、簡単に、しかも正確にできるようにする。MinuteHound は現在世界中で使われている。

MinuteHound はおよそ 9 年前に、当初は指紋スキャナを使ってスタートした。けれども今から 3 年前に、この会社は非接触の方法を目指し始め、顔認証を使った Mac ネイティブな方法を開発した。COVID-19 パンデミックがスタッフの割り当てに激変をもたらし、また共有の表面に触ることを避けたい欲求が高まったのを受けて、MinuteHound は昨年の初めに顔認証を使ったシステムをリリースした。

MinuteHound's Cloud Face Clocking technology

登録手続きはほんの数分でできる。いったん登録されれば、従業員がするべきなのは MinuteHound のカメラを見ることだけだ。このソフトウェアは Mac でも、PC でも、Android タブレットでも動作する。そして、MinuteHound はその人物が誰であるかを見分け、必要に応じてその人の出退勤を記録する。情報は即座に MinuteHound のウェブポータルに記録される。避け得ない誤りが起こった場合には、ポータルを使って管理者が手動でデータを修正できる。

当然ながらプライバシーが問題となるが、Touch ID や Face ID を使った Apple のやり方と同じように、MinuteHound の生体認証アルゴリズムも実際の指紋や顔スキャンを保存することは一切ない。その代わりに、従業員の指紋または顔スキャンに基づくトークンを作成して、そのトークンを保存する。それ以後のスキャンはその保存されたトークンとの間で照合がなされる。また、すべての情報はクラウドベースのシステム内部で暗号化される。

私が実社会の中で MinuteHound を利用していると言えば嘘になる。私の仕事では厳密な時間追跡はあまり重要でないからだ。でも私は無料の MinuteHound 試用アカウントを作って、オンラインのインターフェイスを使ってみたり、自分の Mac のウェブカメラを見ることで出勤と退勤を記録する練習をしてみたりした。ちゃんと機能したのだが、これ専用のデバイスで走らせる方が良いことにすぐに気付いた。例えば古い Mac ラップトップ機か、あるいは安価な Android タブレットならば、従業員たちが出入りする際にその横を通るようにするのは簡単だろう。

だから、もしもあなたが時間や出退勤を追跡する必要のあるビジネスを所有、運営、あるいはそれに関係しているなら、MinuteHound を試してみることをお勧めする。American Payroll Association の推定によれば“代理パンチ”や特例勤務時間などの結果として平均で人件費の 5% の費用が無駄にかかっているという。従業員 1 人あたり月額 $3 (100 人以上の従業員を持つビジネスならば月額 $2) という料金なら MinuteHound を使って十分に元が取れるだろう。とりわけ、今もまだ紙のタイムカードを使っているところにはお勧めだ!

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Josh Centers  訳: Mark Nagata   

macOS 10.15.7 Catalina、iOS 14.0.1、iPadOS 14.0.1、watchOS 7.0.1、tvOS 14.0.1 がバグを修正

Apple のすべてのオペレーティングシステムに、バグ修正リリースが出る時がやってきた!

Apple が macOS 10.15.7 Catalina をリリースした。Mac が Wi-Fi に自動的に接続されない問題と、iCloud Drive 経由でファイルが同期されなくなる問題を解消している。もう一つのバグ修正が、最近リリースされた Radeon Pro 5700 XT 搭載の 2020 年型 27 インチ 5K Retina ディスプレイ iMac でのグラフィックの問題に対処している。さらに、4 件のセキュリティ修正も含まれている。2.84 GB のアップデートは System Preferences > Software Update からダウンロードできる。

macOS Catalina 10.15.7 release notes

Apple は iOS 14.0.1iPadOS 14.0.1 もリリースして、iOS 14.0 と iPadOS 14.0 にあった次のようなバグに対処した:

iPhone 11 Pro で 171.2 MB、10.5 インチ iPad Pro で 133.9 MB のこのアップデートをインストールするには、Settings > General > Software Update から、または macOS 10.15 Catalina では Finder で、それより前のバージョンの macOS では iTunes を通じてできる。

iOS 14.0.1 release notes

iOS 14.0.1 と合わせて watchOS 7.0.1 もリリースされ、一部の支払い用カードが Wallet で無効になっていた問題を修正する。70.7 MB のアップデートは Watch アプリから、My Watch > General > Software Update でインストールできる。Apple Watch が少なくとも 50% 充電されていて、かつ充電器に接続された状態であり、iPhone の近くにあることが必要だ。アップデートは通常夜のうちにするのがよいが、今回のアップデートはサイズが小さいのでそれほど長くかからないはずだ。

watchOS 7.0.1 release notes

最後にもう一つ、Apple はひっそりと tvOS 14.0.1 をリリースして「全体的なパフォーマンスと安定性の向上」とだけ述べた。Apple TV HD または Apple TV 4K に Settings > System > Software Updates でインストールできるし、特に問題を感じていなければ何もせず放っておいていつか勝手にインストールされるのを待ってもよいだろう。(tvOS が Siri Remote を認識しないという苦情がいくつか聞こえている。)

macOS 10.15.7 で対処された 4 件のセキュリティ修正を別にすれば、今回のアップデートには他に CVE セキュリティノート掲載の公開エントリはない。

もしあなたがメジャーアップデートを既にインストール済みであって、上に記した問題点のいずれかを経験しているならば、直ちにアップデートすべきだ。それ以外の人は、数日待って、予期せぬ副次的影響が発生していないことを確かめてからにする方が賢明だろう。もしもまだ iOS 13、iPadOS 13、watchOS 6、あるいは tvOS 13 を走らせているのなら、あと数週間そのまま待って、いろいろなことが落ち着き、開発者たちがそれぞれのアプリのアップデート版をリリースできるようになってからにすることを私たちとしてはお勧めしたい。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

iOS 14 の Back Tap 機能が操作のショートカットを提供

iPhone や iPad や Mac のアクセシビリティのオプションは何らかの身体障害を持つ人たちのために存在しているものだと思っている人たちは多いし、確かにそれは間違いではない。でも、身体障害のある人にとって何かが楽にできるようにする機能は、結局は他の人にとっても役に立つものであることも多い。例えば、歩道の縁の切り欠きは車椅子の人が車道から歩道へ楽に移れるようにするためのものだが、同時にそれは自転車に乗る人や、ベビーカーに乗った子供を持つ親や、杖や歩行器を使って歩く人や、配達作業員、その他の人にもありがたいことだろう。Apple の世界に目をやれば、私は最近の記事でアクセシビリティ機能としての Voice Control 口述が通常の口述機能よりもどれほど優れているかについて書いた。(2020 年 8 月 31 日の記事“iOS と macOS の口述が Voice Control の口述から学べること">”参照。)

iOS 14 になって、Apple は誰にとっても役立つ可能性のあるもう一つのアクセシビリティ機能を導入した。それが、Back Tap (背面タップ) 機能だ。十分新しいモデルの iPhone の背面をダブルタップ、またはトリプルタップして、さまざまなアクションのどれかを実行するように設定できる。例えばカスタマイズしたショートカットを割り当てておくこともできる。基本的に、Apple が iPhone にカスタマイズ可能な新しい仮想ボタンを 2 個作ってくれたと思えばよい。

残念ながら、Back Tap 機能は iPadOS 14 では使えないし、たとえ iOS 14 を使っていてもハードウェア要件があって iPhone 8 またはそれ以降が必要だ。(どのモデルが対応しているかについては少々食い違った報告が届いているが、iPhone 7 で使えないことは確認済みだ。)

Back Tap 機能を有効にする

Back Tap 機能を有効にするのは簡単だ。Settings > Accessibility > Touch > Back Tap (Touch 設定の一番下にある) へ行く。そこが開けば、ダブルタップとトリプルタップそれぞれに実行すべきアクションを設定できる。

Back Tap settings on the iPhone

Back Tap で使えるアクションは 4 つの基本的カテゴリーに分かれている: System、Accessibility、Scroll Gestures、Shortcuts の 4 つだ。それぞれについて説明しよう:

Back Tap actions on the iPhone

(余談だが、私は以前から検索にはメインの Google アプリを使っている。極めて正確な音声検索ができ、結果がフルページに表示されるからだ。それに比べると、Siri による認識は正確さが劣り、表示されるのもたった 3 個の回答のみだ。また、あのうるさい Google Assistant アプリはたった 1 個の回答しか出さず、回答を音声で私に話しかけることに固執するので私には煩わしい。Google アプリの問題点は、一部のウェブページで、とりわけレシピのページで、あまりにも多くの広告が表示されてほとんど読めなくなることだ。だから私は Safari で読める方が好みだ。このショートカットを使った私のやり方の欠点は、Siri の音声認識が Google より劣るという点だ。Google の音声認識にアクセスしつつ検索結果を広告をブロックするブラウザで表示させる方法を私はまだ見つけられていない。皆さんからの提案を歓迎します!)

Back Tap (背面タップ) というのはこれだけのことだが、歓迎すべき機能なのに、気付きにくい Accessibility 設定の奥深くに隠れてしまっているので、見過ごしてしまう人もきっと多いだろう。だから、口コミで広めて頂きたい。今の時代、ソーシャルな発見が大流行なのだから。そして、皆さんがどのように使いこなしているかをコメントに書き込んで頂きたい。

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Josh Centers  訳: 亀岡孝仁  

iOS 14 と iPadOS 14 でデフォルトのメールと Web クライアントを変更する方法

私はここ数ヵ月間 Take Control of iOS 14 and iPadOS 14 を書くのに iOS 14 と iPadOS 14 をほぼ毎日使ってきたが、最も興味をそそる新機能の一つを試せたのはつい最近になってからである:それは、デフォルトのメールクライアントと Web ブラウザをサードパーティの代替肢に変更するオプションで、Mail と Safari を置き換える。

私はベータの期間中にこの機能を試すことは出来なかった。その理由は、デフォルトとして機能するアプリは Apple の承認を得なければならないことである。そのためには、悪意の或いは安全性に欠けるアプリからユーザーの安全を守るための厳しいガイドラインに従わなければならない。今や iOS 14 や iPadOS 14 は世に出たので、Apple はこれらのアプリの承認を始めた。

これらのデフォルトを変えたいの何故か? iOS や iPadOS では、だいぶ前から代替のメールクライアントや Web ブラウザを使うことが出来ていたが、メールのリンクや Web ページをタップしたり、或いは何らかのアプリが URL を開くと、それらは無条件に Mail や Safari で開かれる。今や、そうではない - 好みのメールクライアントや Web ブラウザを全てに対して使える。厳密に言うと、後で説明する様に、ほぼ全てに対してである。

どのアプリがデフォルトとして設定出来るか

現時点では、デフォルトとして使えるメールクライアントや Web ブラウザは数が限られている。時と共に、間違いなくもっと登場するであろう。

Mail を置き換えられる我々の知る現時点でのメールクライアント:

There are fewer options for replacing Safari as the default Web browser. So far, we know about these apps, and we anticipate Opera will join them soon:

デフォルトの Web ブラウザとして Safari を置き換えられるものはもっと少ない。我々が知っているのは下記のアプリで、間もなく Opera も加わることは聞いている:

私は Firefox をデフォルトとして設定出来ることに感謝している。と言うのも、それは、私の知る限り、カスタムの検索エンジンをデフォルトとして設定させてくれる唯一の iOS Web ブラウザで、searX 検索エンジンの私のインスタンスを使うことが出来るからである。

デフォルトのメールクライアントや Web ブラウザを変更する方法

皆さんは、デフォルトのメールクライアントと Web ブラウザを iPhone や iPad でも、Mac でやるのと同じ様に、Mail や Safari の設定に行くことで変更出来ると思われるかも知れない。

残念ながら、そうはいかない。代わりに、Apple 承認の代替アプリの設定画面に行く。メールクライアントに対しては、設定 > メールアプリ名 > デフォルトのメール App を見つける。そして、Web ブラウザに対しては、設定 > ブラウザアプリ名 > デフォルトのブラウザ App に行く。

インストールされた全てのデフォルトアプリはこれらの画面に現れる。例えば、設定 > Chrome > デフォルトのブラウザ App に行けば、Firefox, Safari, そして Chrome が見られる。

Setting a default browser in iOS 14
デフォルトブラウザを Safari や Firefox への変更は、Chrome の設定からでも出来る。

幾つか注意点を挙げておく:

将来の他のデフォルトアプリ分野?

勿論、良いことをすれば必ず罰を受ける。iOS 14 がリリースされて間もなく、Facebook は、 Facebook Messenger の様なアプリも iOS におけるデフォルトのメッセージアプリとなれるように要求して Apple に対する攻撃を始めた。これは Android では可能で、SMS メッセージの送受信にサードパーティアプリを使うことが出来る。

それは、恐らく幾つかの理由で iOS に対しては良い考えではないであろうが、今後他のデフォルトアプリを目にするようになるかも知れない。例えば、地図アプリのデフォルトを Google Maps に変えることが出来れば歓迎されるかもしれない。と言うのも、Apple の Maps は多くの点で最善の選択肢ではないからである。また、Google Photos の様なものの方が iCloud Photos よりも好きだという人は、写真に対するデフォルトアプリを別なものに設定したいであろう。しかしながら、Apple のサービスに対する焦点を思えば、これらの変更の幾つかは起こりそうにない。

ユーザーは何年も前から、デフォルトのメールクライアントと Web ブラウザを変えられるようにしてくれることを望んできた。今や、その機能は実現された。皆さんはもうお使いですか、どのサードパーティアプリと? コメントで知らせて欲しい。また、他にデフォルトを他のものに設定したいのはどの様な型のアプリですか?

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Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

第三世代 Apple TV、Apple TV Software Update 7.6 で悪影響

この問題は、TidBITS の読者が我々に知らせてくれたものである。Apple は先週第三世代 Apple TV を Apple TV Software Update 7.6 でアップデートし、これは "パフォーマンスと安定性が全体的に向上しています" としかうたっていないが、不幸なことに、全く反対のことが起こっている様に見える。

今年始めに、第三世代 Apple TV は YouTube ビデオの再生に問題があった。これらの問題は、Apple TV Software Update 7.5 のせいであったかも知れないし、YouTube 側の変更に問題があったのかも知れないが、いずれにしろ、Google は変更を行いその問題は修正された様に見えた。

第三世代 Apple TV ユーザーは、今や YouTube ビデオを一時停止した時にクラッシュを経験したり、フリーズしたり、音声だけで画面には何も出ないと言った断続的発生する AirPlay 問題を経験している。唯一つの回避策は、90 秒待って Apple TV をタイムアウトさせそして Home 画面を再度出させるか、或いは、Apple TV を再起動するために、リモコン上で Menu と Down ボタンを同時に押すか又は電源のオンオフを繰り返すしかない。また、Home 画面の一番上にある What to Watch の所で宣伝されている Apple TV+ 番組を読み込むことに関する問題もある。但し、この問題は Apple TV アプリ内からアクセスする時には起こらない。

Third-generation Apple TV error

明らかに第三世代 Apple TV をダウングレードする手もあるようだが、それには、余り当てにはならない可能性のあるソフトウェアのダウンロードと Apple TV を Mac に接続することが必要となる。サポートされないダウングレードという線の外側まで足を踏み出してみたいかどうかに拘わらず、我々はフィードバックを Apple に提出し、そして Apple サポートに電話をして彼らにこの問題を認識させることをお勧めしたい。さもなくば、Apple がこれらの問題に気づかない可能性すらある。

この様な状況はイライラが募る。一方で、Apple が、もう既に市場から消えてもう4年近くになる第三世代 Apple TV の様な年代物の機器をアップデートし続けるのはとても良い話である。しかし、他方で、Apple よ、古いハードウェアに対するアップデートをリリースするのであれば、きちんとしたものにすることとその後にも注意を払うことを忘れないで欲しい!

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Oliver Habicht、53 歳ですい臓がんにより逝去

誰かが亡くなったことを TidBITS の記事に書く場合、たいていはそれはコンピューティングやインターネットの歴史に重要な役割を果たした人物、例えば Steve JobsDoug EngelbartBill EnglishRobert NoyceMarvin MinskyLarry TeslerJohn Perry BarlowAaron Swartz、さらには Eudora Welty といった人たちだ。それからまた、テクノロジー関係の出版の世界で中心的な役割を果たした人物、例えば Cary LuTom NegrinoRobert HessDon CrabbDavid BunnellPatrick McGovern といった人たちにも敬意を表したい。でも時には、Macintosh の世界の中でより狭い意味でもっと個人的に私たちの人生に影響を与えた人たちに思いを巡らしたいと思うこともある。例えば Martin MinowEvan Michael GrossWalter Van Lerberghe が思い浮かぶ。

Oliver Habicht は、2年間のすい臓がんとの闘病の末 2020 年 9 月 25 日に亡くなったが、彼はまた少し違う、もっと稀な分類に属する。皆さんは彼の名前に心当たりがないかもしれないが、彼は 1993 年以来 TidBITS 記事に 5 回登場しており、一度記事を書いてくれたことさえある。(2009 年 2 月 11 日の記事“Photo Safe II で旅行中のバックアップも心配要らず”参照。) また、何十冊もの Take Control タイトルの謝辞に彼の名前が登場することにお気付きかもしれない。彼はしばらく前に職を失ってから、数多くの本の制作を手伝い、テクノロジー編集やリンクチェックをして、その後新しい職を見つけた後にもかなり長い間それを続けていた。

(日本語)助けて! 私は監禁されて、手許にあるのは Wi-Fi ネットワークだけ! | ネットワークに Canary を | TCPL の新設ワイヤレスネットワークをテストする | ワイヤレスにおけるセキュリティの必要性を検討: 3つのL

でも、TidBITS 記事に名前が挙がった他の大多数の人たちと違って、何よりもまず Oliver は Tonya と私の友人であった。彼が個人的にも職業的にもテクノロジーの世界に巻き込まれたのはずっと後になってからであった。結局彼は 30 年間 Cornell 大学の IT 管理者として働き、あの "pumpkin cam" を作成して 15 分間の名声を博した。これは、1997 年に Cornell 大学の高さ 53 m のベル・タワーの先端に不思議にも突き刺さったまま何か月もそこにあった巨大なカボチャを撮影したライブのビデオフィードだ。この件で Oliver は当時 New York Times の記事に載り、その 20 年後には Cornell Daily Sun が彼のサイトの復活を記事にした。世の中はかなり狭いと思わされる気がするが、このカボチャの話を Mark Frauenfelder が BoingBoing の記事にしたし、最終的 (?) な記事を書いたのは他ならぬテクノロジー・ジャーナリスト Farhad Manjoo、彼は Cornell の 2000 年度卒業生で当時は Cornell Daily Sun の編集長、現在は The New York Times で意見記事を書いている。

私たちの関係をはっきり述べれば、Oliver は Tonya と私の親友で、私たちが Cornell 大学の学部学生だった頃は同じアパートをシェアしていた。彼の両親はその頃に離婚したし、Tonya の両親は一時的に海外に、スコットランドに住んでいたので、私の両親は二人を一家団欒に加えてくれた。もちろん、その後 Tonya は私と結婚して (1991 年 5 月 20 日の記事“TidBITS Wedding”参照) 正式に家族の一員となったのだが。結婚式で私たち二人は新郎介添人をしてくれた Oliver にいたずらを仕掛けて、結婚指輪をマトリョーシカ人形風に入れ子にした箱に入れたものだ。でも非公式に、Oliver はそれからずっと後まで家族だったし、そのことは今日でも変わらない。2001 年に彼と彼の妻 Amelia が娘の誕生のために病院に向かった時に私たちは彼の幼児の息子のベビーシッターになったし、2009 年に Amelia が脳卒中を起こした時に私たちは少しだけ二人の子供たちの世話をした。その後の話を言えば 2015 年の冬、私たちは Oliver と一緒にオタワまで車で旅行し、三人とも Winterlude のスケート・スキー・ランのトライアスロンに出場した。その日の外気温は華氏 -15 度、頑丈なカナダ人たちが人ごとのように呟いた言葉に従えば摂氏 -26 度だ。

だから、2018 年 8 月に Oliver がおそらく命取りのすい臓がんという診断を受けたとき、それは私たちにとって受け入れがたい知らせだった。それ以来、私たちは彼が恐ろしい化学療法を受けるのを見守ってきた。何しろその治療の目的は彼自身を殺すことなくできる限り多くのがん細胞を殺す毒を投与することだったのだから。そして放射線療法が始まり、最後には、2019 年 6 月に、彼は優しげな名前の“ウィップル治療”を受けた。これはつまり外科手術で彼の内臓をいくつか取り出し、それからその大部分を元と違う順序で体に入れ直すというものだ。その後、2019 年の間ずっと彼はすっかりがんとは縁が切れたような状態だったが、今年になってから血液検査でマーカーの数値が非常に高くなり、2020 年 3 月に画像を撮影しに行くと、そこには前より多くの腫瘍が写っていた。彼はそれ以上の化学療法をしない道を選び、あと何か月も生きられないと分かっていてもパンデミックの中で人生をできる限り楽しむことにした。

その期間の Oliver は飛ぶことに熱中していた (彼は自家用機パイロット免許を持っていた) が、そのうち彼は痛みを抑えるためにモルヒネを使わなければならなくなった。数え切れないほどの回数、彼と私は週末の長いハイキングを楽しんだし、彼と Tonya と私で裏庭のベランダにゆったりと座って、大学生時代にしたこととかあれやこれやを語り合いながら午後を過ごしたりした。もう操縦桿を握れないと知った後に、彼は他の趣味に打ち込んで、ウッドチャックが彼の家のポーチの下にトンネルを掘ったり庭の地下を掘り返したりしないようにといろいろな Internet-of-Things デバイスを組み合わせ始めた。そういうことをしている間いつも、彼は淡々として明るい態度で自分の限られた時間に向き合っていたし、それを見て私はいつも彼の心の強さに畏敬の念を抱いていた。彼に言わせれば、別に性格が良いとかそういうことは関係なくて、自分はただ目の前にある人生に取り組んでいるだけだとのことだった。

Oliver が特に喜びを感じていたことの一つは、物事を効率的にするために思いもつかないようなやり方を探り、その自分の手法を他の人たちに知らせることだった。若い大人としていかに早く荷造りして空港にたどり着けるかといったことから、成熟した人間として系統的な調査を通じて書類仕事を仕上げる最良の方法 (Zoho データベースと番号付けした書類ばさみを組み合わせるのだ) を見つけることまでさまざまあって、私たちもしばしば彼から助言をもらっていた。でも、朝食に生のオートミールを、生産性システムとして Getting Things Done を、体を丈夫にしておくために体重エクササイズを薦めても、Oliver は決して知ったかぶりで自分の考えを押し付けることはなかった。彼はそれを話題にして議論をすることが大好きで、たいてい彼は私たちがどの話題を聞くのを好むか (あるいは好まないか) を理解していた。また、彼は私たちの思い付きを快く受け入れてくれた。例えば以前 CrashPlan がピア・ツー・ピアのバックアップ機能を提供していた時期には喜んで私の CrashPlan バディになってくれて、彼の家に私のオフサイト・バックアップをホストし、私もお返しに同じことをできるようにしてくれた。Oliver はがんの診断に取り組むために、自分を生き続けさせるためにとあんなことやこんなことを試してその可能性を調べ、彼なりの根拠をよく私たちと話し合った。もしも私たちが同じ病気で彼と共に死につつあったならば、間違いなく彼は行動可能なアドバイスを私たちと分け合いながら一緒に困難な道を突き進もうとしたことだろう。

これを読んで下さっている皆さんの中に Oliver を知っている人がほとんどおられないことは分かっている。少なくとも、私たちほどには知っておられないだろう。でも、今はもうどうにもならない。私にできるのは、この記事をとにかく出版して、もうお話できることが残っていないのを悔やむことだけだ。さらば、わが友よ。

Oliver Habicht and Adam Engst, photo by Tonya Engst
Oliver Habicht (左) と Adam Engst (右)、撮影: Tonya Engst

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

Security Update 2020-005 (Mojave and High Sierra)

セキュリティアップデート 2020-005 (Mojave と High Sierra)

Apple が macOS 10.14 Mojave 用と 10.13 High Sierra 用にセキュリティアップデート 2020-005 をリリースして、これらの古いオペレーティングシステムにあった少数のセキュリティ脆弱性をパッチした。Mojave と High Sierra の双方に対する今回のアップデートは、悪意あるアプリケーションが制限付きのファイルにアクセスできてしまったサンドボックスのロジックの問題と、悪意を持って作られた画像を処理しようとすると任意のコードが実行される可能性があった ImageIO の問題に対処が施された。また、High Sierra 用のアップデートでは Mail がリモートの攻撃者によってアプリケーションの状態を変えられてしまう可能性があった問題が解消された。

現時点では Mojave 用のセキュリティアップデート 2020-005 を使わないことをお勧めする。数多くの問題が報告されており、新規ユーザーを作成できなくなる問題も報告されている。一方、High Sierra 用のアップデートにはどうやら問題は起こっていないようで、PPPoE 接続の問題に対処しているという報告さえある。(無料、10.14 Mojave 用は 1.69 GB、10.13 High Sierra 用 は 2.12 GB、セキュリティコンテンツリリースノート)

セキュリティアップデート 2020-005 (Mojave と High Sierra) の使用体験を話し合おう

Pages 10.2, Numbers 10.2, and Keynote 10.2

Pages 10.2, Numbers 10.2, Keynote 10.2

Apple が 3 つの iWork アプリをすべてバージョン 10.2 にアップデートして、自由に編集できる多様な新しい図形を導入して書類やスプレッドシートやプレゼンテーションに追加できるようにした。また、Keynote では YouTube および Vimeo のビデオをプレゼンテーション内で直接再生できるようにし、ムービーの書き出しが幅広いフォーマットとフレームレートに対応し、Recorded Slideshows で Play in Window が使えるようにした。Pages では新しいレポートのテンプレートを追加し、Numbers では大きな表を操作する際のパフォーマンスが向上した。いずれのアプリも今回から macOS 10.15 Catalina を必要とする。(無料、Pages は 299.9 MB、リリースノートNumbers は 215 MB、リリースノートKeynote は 435.5 MB、リリースノート、macOS 10.15+)

Pages 10.2, Numbers 10.2, Keynote 10.2 の使用体験を話し合おう

Zoom 5.3

Zoom 5.3

Zoom が会社名と同名のビデオ会議アプリをバージョン 5.3 にアップデートして、改良とバグ修正を施した。今回のリリースでは、デスクトップクライアントでミーティングを削除した際に同期されたカレンダー上のカレンダーイベントも削除されるようにし、眉、髭、口紅フィルターなどのスタジオエフェクトを適用できるようにし、新しい字幕が追加されれれば字幕をロールアップし、新規のミーティングをスケジュールする際に必ずそのユーザーのウェブ設定をチェックし、ホストがいくつかの分科会の部屋を作成して参加者たちが自分で部屋を選べるようにし、ウェビナーのチャットが保存されないことがあった問題を解消している。Zoom は無料でダウンロードでき、ミーティング一回ごとに最大 40 分間、最大 100 名の参加者で使えるが、ミーティングの時間無制限、参加者数最大 500 名の有料レベルもある。(無料、22.6 MB、リリースノート、macOS 10.9+)

Zoom 5.3 の使用体験を話し合おう

SoundSource 5.0.5

SoundSource 5.0.5

Rogue Amoeba が SoundSource 5.0.4 をリリースした。独自にオーディオ出力セレクタを備えたアプリをコントロールできるこのオーディオコントロール・ユーティリティに、多岐にわたるメンテナンスを施している。今回のアップデートでは Apple の Mac Catalyst を組み込んだアプリ (例えば Podcasts) でのオーディオ調整を改良したが、さらなる改良に向けて現在開発中だ。また、SoundSource 5.0.4 では Sound Effects に使用される二次的デバイスがミュートの状態になっている場合に警告を出すようにし、SoundSource のデバイスセレクタのどれを使った場合にもデバイスの切替速度を向上させ、Bluetooth デバイスの処理を改善してそこからの入力が意図せず有効にならないようにし、Cisco Webex の処理を改善し、数多くのクラッシュを解消している。

そのリリースの後間もなく、Rogue Amoeba は SoundSource をバージョン 5.0.5 にアップデートしていくつかの不具合を修正した。具体的にはマスター音量コントロールを持たないデバイスに誤って二次的音量調整を適用してしまったため入力音量が意図せず小さくなっていたバグが修正された。(新規購入 $29、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、14.0 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

SoundSource 5.0.5 の使用体験を話し合おう

Fantastical 3.2

Fantastical 3.2

Flexibits が Fantastical 3.2 をリリースして、タイトル、場所、出席者のみで検索するオプションを追加した。このカレンダーアプリは今回、隠れた項目を表示する際に繰り返すイベントをもっとはっきりと表示するようにし、短い連続イベントの表示を改良して Day および Week 表示でなるべく重ならないようにし、Google 同期が止まってしまうことがあったバグを修正し、Zoom アカウントでの同期エラーが表示されないことがあった問題を解消し、繰り返すイベントの通知が突然消えてしまうことがあった問題に対処した。(Flexibits からも Mac App Store からも購読年額 $39.99、無料アップデート、23.1 MB、リリースノート、macOS 10.13.2+)

Fantastical 3.2 の使用体験を話し合おう

TunnelBear 4.0

TunnelBear 4.0

TunnelBear が Mac 用 VPN アプリのバージョン 4.0 をリリースした。リリースノートはほとんど役に立たないが、私たちはサポートチームの Obi-Wan KenoBear からある程度の詳細を聞き出すことができた。TunnelBear 4.0 は主として基盤構造の隠れた変更に集中しており、例えば新しいバックエンド、Keychain と User Defaults への変更、エラーメッセージやユーザーインターフェイス要素の改良などがある。このアプリはまた、OS X 10.11.6 El Capitan やそれ以前のバージョンの macOS への対応を打ち切った。

TunnelBear は購読ベースの VPN サービスではあるけれども、一月あたり最大 500 MB までのセキュアブラウジングならば無料で使える。(だからこそ私たちはこれを記事“FunBITS: 2014 World Cup をオンラインで観る”(2014 年 6 月 13 日) で紹介したのだ。TunnelBear の Twitter アカウントにリクエストを tweet すればボーナスとして 1 GB のデータを無料でもらえたりする。詳しくは TunnelBear サイトをご覧頂きたい。TunnelBear の通常価格は、月額 $9.99 (年額払いならば $59.88) 払えば最大 5 台のデバイスを接続してデータ量無制限で使える。(無料、データ量無制限の購読オプションあり、28.4 MB、macOS 10.12+)

TunnelBear 4.0 の使用体験を話し合おう

NetNewsWire 5.1

NetNewsWire 5.1

Ranchero Software が NetNewsWire 5.1 をリリースして、この RSS リーダーの Mac デスクトップ版に改良と新機能を加えて iOS アプリと対になるようにした。今回のアップデートでは Feedly との同期への対応を追加し、複数個の RSS ブラウザウィンドウを許容し、(既読の記事を隠す設定の下で読んだ記事を直ちに隠す) Clean Up コマンドを導入し、Timeline 上のいくつかのユーザーインターフェイス要素に調整を加え、反対向きにスクロールする Shift-Space キーボードショートカットを追加し、non-ASCII URL を持つフィードを追加できるようにした。(無料、6.3 MB、macOS 10.15+)

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Final Cut Pro X 10.4.10, Compressor 4.4.8, and Motion 5.4.7

Final Cut Pro X 10.4.10, Compressor 4.4.8, Motion 5.4.7

Apple が Final Cut Pro X 10.4.10Compressor 4.4.8Motion 5.4.7 をリリースして、これら 3 つのアプリが Sony PXW-FX9 から取り込んだ XAVC メディアを認識できなかった問題に対処した。また、Final Cut Pro では Better Quality と Better Performance を切り替えた際に輝度レベルがずれたバグを修正し、エフェクトのキーフレームが正しく追加されなかった問題を解消し、タイムラインで変形ツールを複数のクリップで使用した際の安定性を向上させ、Compound クリップを含む FCPXML を書き出す際の信頼性を向上させている。(いずれも無料アップデート。Final Cut Pro X 新規購入 $299.99、2.9 GB、リリースノート、10.14.6+。Compressor 新規購入 $49.99、288 MB、リリースノート、10.14.6+。Motion 新規購入 $49.99、2.3 GB、リリースノート、10.14.6+)

Final Cut Pro X 10.4.10, Compressor 4.4.8, Motion 5.4.7 の使用体験を話し合おう

ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

AirPlay 2 と HomeKit が 4K Roku デバイスに登場予定

ストリーミングメディアデバイスのメーカー Roku は既に Apple TV 用のアプリを出しているが、今年中に出る予定の Roku OS 9.4 アップデートで「一部の 4K Roku デバイス」に AirPlay 2 対応と HomeKit 対応を追加するという。AirPlay 2 対応があれば、iOS、iPadOS、macOS デバイスから直接 Roku デバイスへオーディオとビデオのコンテンツを送信できる。HomeKit 対応があれば、iOS の Home アプリから Roku デバイスをコントロールできる。

同社は Roku OS 9.4 を今月中に出し始めると言っており、それから数週間かけて対応するプレイヤーのすべてで使えるようにするという。けれども、Roku TV 対応のテレビを使っている人は少し待つ必要があるかもしれない。同社によれば、段階的アップデートは数か月かけてリリースするとのことだ。

Apple はここ二年ほどの間に Apple TV エコシステムを他の TV プラットフォームへ拡張してきた。Apple TV アプリが既にいくつかのプラットフォームに登場しており、AirPlay 2 と HomeKit が LG、Samsung、Sony、Vizio のテレビに追加されている。

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あなたの家に監視ドローンは必要か?

Amazon の子会社 Ring は何年も前からさまざまのハイテク監視用製品を販売しているが、登場予定の製品 Ring Always Home Cam はいよいよルビコン川を渡ることになるかもしれない。これは単なる監視カメラでなくて $250 の屋内用ドローンであり、家の中全体を監視すると約束 (脅迫?) する。Ring には以前からセキュリティやプライバシーに関する懸念があった。例えば Amazon が警察に協力してカメラのデータを利用させたり (2019 年 7 月 29 日の記事“Amazon、警察を利用して Ring カメラを販売”参照)、パスワードを暗号化せずに送信したり (2019 年 11 月 21 日の記事“Amazon の Ring ドアホンが Wi-Fi パスワードを暗号化なしで送信”参照) といったことがあり、これらはいずれも同社が空飛ぶ隠しカメラを発表するより前のことであった。

Ring Always Home Cam

薄気味悪いという点は脇に置くとして、この Ring Always Home Cam はなかなかクールなテクノロジーだ。ただ、Jared Newman が Fast Company の記事で問いかけているように、いったいどれくらいの人たちがそんなものを必要とするだろうか? Amazon は、恐怖を使って製品を売ろうとしているのか? このような製品 (とそれに伴うマーケティング) の存在自体がさらなる恐怖を煽ることになるのではないか? 少なくとも Amazon は Ring カメラに終端間セキュリティへの対応を追加しようとしているし、録音した音声を直ちに消去するオプションを Alexa に追加しようとしている。

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