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#1592: HomeKit のある生活、通知要約、Music/iTunes Store の奇妙な挙動、Mail のうっかり削除、iOS アップデートのエラー、ホリデー休刊

年末のホリデーが近づいたので、TidBITS 電子メール号を2週間休刊とさせて頂く。次号の電子メール版 TidBITS は 2022 年 1 月 10 日発行の予定だ。iPhone の通知が多過ぎて困っている人のために、Josh Centers が iOS 15 の新機能である Notification Summary (通知要約) を解説する。指定したアプリからの通知をグループにまとめて、指定した時刻に揃えて出すというものだ。iOS の Music アプリでダウンロードしたトラックを削除する際にトラブルに遭遇した人は、TidBITS Talk の有名人 David C. が初めて執筆した TidBITS 記事が混乱の原因を指摘しているのでお読み頂きたい。今週の LittleBITS コラムでは、Adam Engst がいくつかのヒント (Mail で Control-H に用心すること、iOS アップデートで USB ハブを避けること) をお届けし、あるパキスタン人のセキュリティ研究者の話を語る。それから Adam はこれまで一年間自らの生活に HomeKit を統合させてきたことを振り返り、ホームオートメーションの真の利点について考える。(それは、生活が物理的に楽になったということではなかった。) さて、今年の締めくくりとなる注目すべき Mac アプリのリリースは (さあ大きく息を吸って) LaunchBar 6.15、Logic Pro 10.7.2、TextExpander 7.1、Tinderbox 9.1、Safari 15.2、Pixelmator Pro 2.3.3、Bookends 14.0.3、BusyCal 2021.4.3 と BusyContacts 1.6.3、Typinator 8.11、Photos Search 3.0、Fission 2.8、BBEdit 14.0.4、Acorn 7.1.2、それに Lightroom Classic 11.1 だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

TidBITS 2021 ホリデー休刊 - また 2022 年にお会いしましょう!

今年最後の TidBITS 号で 2021 年の終わりを見送る時期がやって来た。今週一杯はいつも通り業界の出来事に注意を払い続けて、何か特に皆さんの注目に値することが起これば私たちのサイトに記事を載せるつもりだ。でも、何も起こらないことを心から願っている。皆さんも、どうか仕事の手を止めて休暇を取って頂ければと思う。次号の電子メール版 TidBITS は 2022 年 1 月 10 日発行の予定で、その時には私たちも心を新たにして年を迎えつつ、皆さんが止むことなく変わり続ける Apple デバイスについての最新情報を得ることができ、もっと効率的かつ生産的に働くことができ、現代のテクノロジーの魔法を享受することができるようにと、また新たな年の仕事を始めたいと思っている。

私たちは既に少しずつホリデーの休止状態に滑り込みつつある。今年は去年よりも嬉しい年末となった。私たちの息子 Tristan が勇敢にも空港から飛行機に乗り込んで、PhD プログラムのためにバンクーバーの Simon Fraser 大学へ無事に到着できたからだ。彼の旅行は私たち全員にとってストレスの種だったけれど、ワクチン接種をフルに済ませていたし (彼は今日になってブースター接種も受けた)、旅行中ずっと二重マスクをしていたし、何らかの理由でマスクという概念をしっかり持っていない人には近づかなかったし、出発前には必要な検査でちゃんと陰性を確認したし、到着後にもさらに 2 回の抗原検査と 1 回の PCR 検査で陰性だった。(2021 年 6 月 28 日の記事“Ellume COVID-19 Home Test はハイテック”参照。) それでもなお、Omicron 変異型による COVID-19 症例の猛烈な急増のせいで、彼にはフライトの一週間停止で旅行を延期しなければならない可能性さえあったのだ。ブースター接種と、マスク着用と、用心深い行動と、検査とのお陰で、私たちも両親たちと一緒にホリデーを過ごせる。

どんなことがあり得たのかと気を揉んだり、その日その日の憂鬱な数字に苛まれたり、このパンデミックの向こう側へ進もうとする私たちの最大限の努力を阻む制約がすべて消え去った世界を思い焦がれたりするのは簡単なことだ。でも、それよりもっと建設的なのは、並外れた科学的、物流的、協力的な努力によって空前のワクチン接種プログラムが現実となったことに対して、それを認識して、感謝して、支援することだろう。もしもこのプログラムがなければ、米国だけでも死者数は 3 倍に、入院患者数は 5 倍になり、既に限界に達しつつあるわが国の医療システムも打ちのめされていただろう。

具体的な話に戻って、私たちは TidBITS の活動を可能として下さっている多くの人々にも感謝している:

ありがとう、皆さん、そして、2022 年を通じて皆さんと皆さんの大切な人たちが、安全で、健康でいられますようにと願っています!

討論に参加

Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

LittleBITS: 意図しない Mail 削除、TidBITS セキュリティ脆弱性、iOS アップデートエラー 1100

今週号の LittleBITS では、Mac 上の Apple の Mail で時折メッセージが行方不明になる理由を説明できる可能性を持つ TidBITS Talk で繰り広げられた非常に面白い論議を紹介し、パキスタンのセキュリティ研究者とのメールでのやり取りを共有、そして USB ハブに対する私の不信感を支持してくれる読者からのヒントをお伝えする。

Mail の中での Control-H に気をつけて

TidBITS Talk では、ユーザー Tall Trees が "I Didn't Know That!" 部門にもう一つの話題を提供してくれた。それは、Mac 上の Apple の Mail アプリで Control-H を押すとメッセージを消してしまうと言うもので、これは驚きにもなるし、問題ですらあるかも知れない。Jeffrey Jones は、その理由は恐らく Control-H が Backspace に対する標準の ASCII 制御文字を生成し、それが一般的に近代のキーボードでは Delete と名付けられたキーにマップされていることと関係しているかもしれないとの考えを述べている。David C. は、その様な ASCII 制御文字は ASCII の様な端末セッションで走るアプリでしか働かないはずだと指摘しているが、Apple の開発者は、そのキーボードマッピングを Mail にも含めると意図したに違いない。

これは昔 Unix で始まったのかもしれない。殆どの人は恐らく、Mac 上の Cocoa アプリは Emacs テキストエディタからのキーバインドに対するサポートを内蔵していることを知らないであろう。Apple はこれらの幾つかを文書化していて、Mac Keyboard Shortcuts ページには Control-H も含まれている。それは、テキストを編集している時に Control-H を押すと挿入点の左側にある文字を削除することを意味する。と言うことで、Mail 開発者は、Emacs で慣れ親しんだこの削除ショートカットを Mail テキスト編集環境を越えてメッセージの管理にまで拡張しようと思ったのかも知れないし、或いはメッセージを削除するために Control-H に依存していた Unix メールアプリの熱愛者だったのかも知れない。その理由が何であれ、Control-H を意図せずに押してしまうことで、時たまメッセージが消えてしまう理由が説明できる。これでお分かりですね。

我々の WordPress サイト上のセキュリティ脆弱性を修正

数週間前、私は Mahad Ali と言う名前のパキスタンのセキュリティ研究者からメールを受け取った。それは我々の WordPress サイト上のクリックジャッキング (リンクやボタンなどの要素を隠蔽、偽装してクリックを誘い、利用者の意図しない動作をさせようとする手法) 脆弱性について私に注意を呼びかけるもので、理論的にはユーザーログインからユーザー名とパスワードを捕捉するために悪用され得る。最初このメッセージはある種のフィッシングの試みかと思ったが、私は Mahad の概念実証を再現できた。私の開発者はその様な攻撃がどれ程一般的か疑念を抱いていたが、彼もこの脆弱性を確認出来、そしてその様な攻撃を阻止するために我々のサイトに手を加えるのは極めて簡単であった。

このメール交換で私がこれ迄経験したことのなかったのは、最初のメッセージで Mahad がこの脆弱性を責任を持って明かしていることに対する報奨金を望んでいると言っていたことである。私は気まずい感じがしたが、そこに暗黙の脅迫はなく、そしてその様な報奨金の予算はないと応えると、彼は私に LinkedIn 推奨を書いてもらえないかと礼儀深く尋ねてきた。私はその様な短いやり取りだけでそうすることには気が進まなかった。とりわけ、TidBITS の世界で、私や他の人達が、助けを必要としている人達を直接の謝意表明を前提とせずに助けてきたことを考えれば尚更であった。そうではあるが、パキスタンで大学を出たばかりの自営の技術者に対しては、このテックの世界で成功につながる何らかの代替策も役に立つのではないかと私には思えた。

それで、LinkedIn 推奨の代わりに、私は Mahad の名前を TidBITS の中で取り上げることにした。そうすることが彼にとってもっと価値のあるものであることを願うものである。こうすることで彼の名前を検索する人は我々のやり取りの経緯を目にする機会が更に増えると思われる。

iOS アップデートでは USB ハブを避けるべし

最後は TidBITS 読者からの役に立ちそうなヒントである。Charles Reeves, Jr. は私に Mac を使って彼の iPhone 8 を iOS 15.1 へ、そして iOS 15.2 へとアップデートするのに問題があったと書いてきた。どちらの場合も、アップデートは途中で停止してしまい、不明のエラー 1100 を提示してきた。Apple は iOS アップデートと復元に関するエラーを載せたページを出しているが、その中に 1100 はない (番号は付けられているが、未だ内容は不明なのであろう。).

iOS update error 1100

Charles は Internet を調べ回り、ようやくこの問題は iPhone と Mac をUSB ハブ経由でつないでいることに関係しているかも知れないという示唆を見つけた。そして、それは彼がやっていることであった。彼が外付けモニター上の USB ポートにつなぎ替えたら、iOS 15.1 へアップデートすることが出来た。その方法は iOS 15.2 では働かなかったが、違うケーブルを使って直接 Mac につなぐことでその問題は解決された。

事実、Apple が取り上げているエラー部類の一つでは、違う USB ケーブル、違う USB ポート、そして違うコンピュータ上の USB ポートを使ってみることを勧めていて、USB ハブ (モニターもその一つ) を避けるのはとても賢明なことである。個人的には、私はバックアップドライブの様な重要な接続に対して USB ハブを信頼したことはなかったので、Charles の報告は私の不信感を支持するもう一つのデータ点となっている。私は今、全ての iPhone と iPad を Mac ではなく Settings > General > Software Update を使って直接アップデートする理論的根拠を検証しているが、乱雑なケーブルや USB ポートを出来る限り避けたいという望みは大きな役割を果たしている。

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Josh Centers  訳: Mark Nagata   

通知要約で注意散漫を減らす

いろんな iPhone アプリがひっきりなしに、ピンやらブーやらいう音を出してあなたに通知を出そうとしていませんか? もしもそれを苛立たしく思っているのなら (そうではあってもいずれはそれらの通知のほとんどに目を通したいのなら)、iOS 15 と iPadOS 15 が導入したいくつかの新機能が、次々と届く通知をおとなしくさせる役に立つ。その一つの機能が Notification Summary (通知要約) で、通知をまとめて表示することで、一日中煩わされることは避けつつ一つも見逃さないようにできる。

通知要約がどんな風に見えるかの実例を下に示してみた。その見栄えはどれだけの個数の通知がその要約に含まれるかに依存する。Apple は、iOS 15.2 でそのデザインを少し変更している。(2021 年 12 月 13 日の記事“Apple、iOS 15.2、iPadOS 15.2、macOS 12.1 Monterey、watchOS 8.3、tvOS 15.2 をリリース”参照。) 一個の要約の中に多数の通知があれば、iOS はその要約を標準的な要約のサイズに縮小するが、それをタップすれば拡大表示される。

Notification Summary examples
プレビュー付き通知要約 (左)、縮小表示の通知要約 (中央)、拡大表示の通知要約 (右)

まだお読みでない方は、まず記事“Time Sensitive (一刻を争う) 通知の即席入門”(2021 年 12 月 13 日) をお読み頂きたい。そこに、通知要約の基本概念が語られているからだ。Time Sensitive (一刻を争う) 通知は即座に表示され、通知要約には含まれない。しかしながら、必ずしもすべてのアプリが Time Sensitive 通知に対応している訳ではない。

通知要約を作成する方法

通知要約の作成と管理は Settings > Notifications > Scheduled Summary でする。初めて Scheduled Summary スイッチをオンにすると、そこに含めるアプリと、要約をいつ表示するかを、いくつかの画面を通じてあなたに選ばせる。最初のセットアップをスキップしたり、あとで設定を調整したりしたい場合は、いつでも Settings > Notifications > Scheduled Summary に戻れる。

Notification Summary setup

通知要約の設定は単純だ。Scheduled Summary スイッチを入れることで、すべての機能のオン/オフが切り替わる。だから、通知要約というものが気に入らないと思えば、そのメインのスイッチ一つをオフにするだけでよく、個々のスケジュールされた要約を削除する必要はない。下の方に 2 つのセクションがある。Schedule と、Apps In Summary だ。

Editing Notification Summary schedules

Schedule 見出しの下のところで、一日のうちで通知要約を出す時刻を追加したり削除したりできる。プロンプトに従って設定した場合は、おそらく要約を 8 AM と 6 PM に表示する設定になっているだろう。赤いマイナスボタンと Delete ボタンををタップすることでその項目を削除でき、Add Summary をタップすることで項目を追加できる。時刻をタップして時刻を変更できる。

要約を表示する時刻の項目は何個でも好きなだけ設定できる。ただし、最初は 1 個か 2 個にしておいて、慣れるに従って 1 個ずつ増やすのがよいだろう。指定された時刻になれば、通知要約が Notification Center に表示される。

Apps in Summary の下のところで、そのアプリからの通知を通知要約に含めるべきアプリを選ぶ。ここには2つの表示モードがある。一日に受け取る通知の平均個数の順序による表示と、アプリの名前のアルファベット順による表示だ。私は通知の平均個数による表示の方が便利だと思う。滅多に通知を出さないアプリを通知要約に追加してもあまり意味はない。実際、私としては Apple が Settings > Notifications のメインリストに並ぶ個々のアプリに一日の平均個数の統計情報を表示して欲しいものだと思っている。そうすればどのアプリがおしゃべり好きかがすぐに分かり、丸ごと黙らせることもできるからだ。

Viewing apps for Notification Summary

では、どのアプリを通知要約に入れるべきだろうか? 最も含めるべきアプリは、頻繁に通知を出すけれども即座に反応する必要のないものだ。

その良い実例が上のスクリーンショットに示された MeWe (Facebook の競合社) だ。私は MeWe の暗号通貨グループを購読していて、ここが毎日数通ずつ通知を送ってくる。通知は欲しいけれどもそんなに多くは要らないし、緊急を要するものは一つもない。だからこれには要約が適している。もう一つの良い候補がポッドキャストアプリ Overcast だ。ポッドキャストの新しいエピソードが出ればそれと分かるのはありがたいが、即座に知る必要はないからだ。

即座に行動を要する通知を出す可能性のあるアプリを通知要約に含めてはならない。Twitter を要約に含めたいと思う人たちは多いだろうけれども、私の場合はダイレクトメッセージでやり取りしている人にできるだけ早く返事したい。同じように、私は竜巻やその他の異常気象を警告させるために Storm Shield を使っているので、その通知は即座に欲しい。

理想的には、通知を数多く出すアプリの開発者一人一人が、どの通知が一刻を争うものかを細かく指定できるようにして欲しいと思う。(例えば Twitter ではダイレクトメッセージの通知を他の通知、つまり“いいね”やリツイートや @-返信と切り分けて欲しい。) そうすれば、そのアプリを通知要約に移した上で、重要な出来事だけは即座に通知してもらえるようになる。けれどもそれが実現するまでの間は、使っているアプリを検討しつつ通知要約の設定をカスタマイズして、不必要におしゃべり好きなアプリが一日中あなたを注意散漫にする事態を避けるのがよいだろう。

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David C.  訳: 亀岡孝仁  

iOS Music 及び iTunes Store アプリ、削除された曲につまずく

私を変わり者と呼んでも構わないが、私は iPhone に音楽は全く入れていない - そのためには iPod touch を使っている。そんな昔ではない過去に、iPhone 上の Music アプリは音楽を全く示さず、私が欲しいものもまさにそれであった。

しかし iOS 15.1.1 が走る私の現在の iPhone では、話はそれ程単純ではない。Music を立ち上げると、それはこれ迄何年にも亘って iTunes Store から買った曲の全てを示す。その内の一つを再生すると、それは Internet 経由でその音楽をストリームする。私の好みを言えば、Music にはこれらの曲すらも示して欲しくないが、それは別の話題である。私が今日皆さんと共有したいのは、iOS に対する Apple の Music アプリにおけるインターフェースの奇異さである。

もしこれらの曲の一つを示し (それは iPhone には未だダウンロードされていない) そして曲の隣にある ... ボタンをタップすると、Download 項目があり、それはその曲を私の機器にダウンロードする。また、曲 (プレイリストそしてアルバム) をリストする画面の右上隅には下向き矢印のボタンがあり、それはそのリスト上のもの全てをダウンロードする。一旦曲をダウンロードすると、Music アプリのルートレベルは私がダウンロードした曲を含む Downloaded カテゴリを示すようになる。ここ迄は、問題は無い - 全ては理に適っており、想定通りに働く。

Downloading tracks in Music for iOS

問題が始まるのはここからである。ダウンロードした曲を削除するには二つの方法がある:

Two choices for removing or deleting tracks in Music for iOS

この削除した曲を自分のライブラリに再度戻したいとしたらどうであろうか? これが問題の核心である。Music アプリにはこれらの削除した曲を示す如何なる機構も存在しないように見受けられる。それがあれば、私はそれらを簡単に自分のライブラリに戻せるのに。

もし iTunes Store アプリを使って私の購入履歴を見ようと思っても、その曲はそこには無い。もしそれを検索すれば、それを見つけることは出来 (もしそれが今でも購入できるものであれば) そして元々は価格があった場所に Purchased のタグが付いている。しかし、そのタグをタップしても何も起こらない。

Showing how deleted tracks disappear from the iOS iTunes Store app

曲は私の Mac 上には残っているので、iPhone でのこの Delete from Library 動作は私の本当のライブラリからは実際の所何も削除していない。もし私が iTunes Match を走らせていたとしたら、何が起こっていたであろうかは知る人ぞ知るなのであろうか?

その後、私はこの問題を解明した。Music アプリが Delete from Library をする時、それは実際にはその購入を iTunes Store 購入履歴から隠すのである。それを再度見えるようにするには、iTunes Store に接続し、自分のアカウント設定に行き、隠された購入のリストを見つけ、そしてそれを見えるようにする必要がある。これは iOS でも macOS でも働く はず であるが、iOS iTunes Store アプリのバグのせいで、これは Mac からやらなければならない。

iPhone 上で隠された購入を見るために iOS の iTunes Store アプリを使うのであれば (戸惑いを感じる程難しい - Music 画面から、一番下までスクロールして行き、自分の Apple ID をタップし、それから View Apple ID > Hidden Purchases Music > All Songs > アーチスト > アルバム をタップする)、曲に紐付いた Unhide のためのボタンは無い。隠された購入全てには個別の Download ボタンがあり、アルバムに対してはトップレベルの Unhide All ボタンがある。Unhide All をタップすると、Music アプリは全ての隠された曲をダウンロードする。しかし - 後で知ったことだが - それらは iTunes Store 購入履歴の中では隠されたままなのである。

Trying to restore hidden purchases in the iTunes Store app for iOS

それに加えて、少なくとも私のテストでは、ダウンロードされたオーディオを iOS Music アプリから削除するのは、その曲を再度ライブラリから削除しない限り、可能では無い。曲の隣にある ... ボタンをタップすると、Remove のメニュー項目は Delete from Library で置き換えられているのが見える。それはその曲をライブラリから再度削除する。

しかしながら、Mac 上で Music 又は iTunes を使って自分のアカウントや隠された購入を見ようとすると、個々の隠された購入に紐付けされた Unhide ボタンを見ることが出来る。(この場所に到達するには、サイドバーにある iTunes Store を選択 - それが無い時には Music > Preferences > General > Show > iTunes Store で見えるようにする - 右側にある小さなグレーの Account リンクをクリック、そして Downloads and Purchases / Hidden Purchases の所にある小さなブルーの Manage リンクをクリックする。)

The Unhide button in the iTunes Store in Music on the Mac

その Unhide ボタンをクリックすれば、その曲は iOS Music library にも再度現れる (そして iOS iTunes Store アプリの Hidden Purchases リストから消える)。以前その曲をダウンロードしていれば (例えば iOS iTunes Store アプリを使ってそれを隠そうとしてみる一部として)、それは再度 Remove メニュー項目を持ち、そのダウンロードを削除するかその曲をライブラリから削除するかのいずえかをさせてくれる。

多くの人は Music でのこの振る舞いに遭遇してはいないと思われるが、一方では、これによる混乱を経験した人も私一人では無いと確信している。解を求めている人にこの記事が少しでも役に立つ事を願っている。

我々は iOS の Music アプリは macOS のものよりも柔軟性に欠けることに驚いてはいけないのかも知れないが、iOS Music で簡単なスワイプして削除の動作がユーザーをプラットフォームを変えなければ反転出来ない事態に追い込むと言うのは残念としか言いようがない。


David C. は 30 年以上の経験を持つプロのソフトウェア開発者で、多種に亘るコンピュータプラットフォーム、そこには PC、ワークステーション、組み込み機器が含まれる、に対してアプリケーションやシステムソフトウェアを開発してきた。彼は Mac を 1990 年代から使っている。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

HomeKit のある一年を振り返る

去年、私は自宅の HomeKit セットアップに新たなデバイスを追加するために Meross Smart WiFi Plug Mini コンセント (Amazon で1個 $10 で売られており、チェックボックスをクリックするだけで $5 値引きのクーポンも手に入った) と、窓のブラインドを制御する Velux ゲートウェイ、それに Flic 2 ボタンをいくつか使った。(2021 年 1 月 15 日の記事“HomeKit で豊かなホリデーを (Home トラブルシューティングのヒント付き)”参照。) それ以後何回かの週末を費やして、天井の埋め込み照明やレール式可動照明のために 16 個のスイッチを Meross の Smart WiFi Single Pole スイッチ (Amazon で $21 ほど、$3 値引きクーポンあり) や Smart WiFi 3 Way スイッチ ( Amazon で $25 ほど、$5 値引きクーポンあり) に交換した。Meross の製品を購入する際には HomeKit 互換なものを選ぶようにしなければならない。この会社は HomeKit 互換でないバージョンも販売しているからだ。

気弱な人でも簡単にできる仕事だと言うつもりはない。私は農場で育ち、両親が自分で家を建築するところを見ていたので、工具や配線やその他のことに馴染みがある。ただ、電気工事についてはほんの少しかじったことがあるだけだ。スイッチにどうやって配線するかについては少々分かりにくいわが家のブレーカーボックスで実験をしたり、スイッチボックスの中のケーブルをじっくり眺めたり、Josh Centers の本 Take Control of Apple Home Automation をよく読んだり、わが家の配線と同じには見えないインターネット上の説明を読んだりといったことが必要だった。その上、古いスイッチを取り外すのは簡単だったけれども、Meross のスイッチに比べれば古いスイッチの方が小さくて線の数も少なかったので、余分のアース線や中性線をスイッチボックスの中の太い電線の束にどうやって結合すべきか常に考えなければならなかった。保護被覆を切り取ったり、絶縁体を取り外したり、ワイヤーナットで一緒にまとめたりする作業にも私はすっかり慣れた。一番大変だったのは、最後にすべてをボックスの中に押し込む作業だった。

Wiring a Meross switch into a four-gang box

それでも、努力をしただけの甲斐があった! これでわが家には照明の HomeKit“ルーム”が 5 つでき、それらを個別にも、一緒にも、シーンを通じてもオートメーションによってもコントロールできるようになった。スマート電球を使うのでなくスイッチに労力を集中させたので、物理的なスイッチを使って照明をコントロールすることもこれまでと同じく簡単にできる。だから、どんな訪問客があっても何も迷わずに使うことができ、客が電気を点け消しできなくなって困るということもない。私たちはほとんどのコマンドを HomePod に向けている。わが家には初代の HomePod が寝室とダイニングルームにあり、Tonya が仕事部屋に HomePod mini を置いている。しかしもちろん、Apple Watch も iPhone もいつでも使えるように控えている。

私たちにとって、照明のコントロールは Siri でするのが普通になった。必ずしも常にうまく働く訳ではない。時には、Siri に話しかけるのが幼児に指示をするのと同等に困難なこともある。私が "Turn on the wall lights" (壁の照明を点けて) と言っても Siri は時々それを "Turn on all lights" (照明を全部点けて) と解釈する。そうなれば家中の照明が点くのでちょっとびっくりする。何度か試してみて、私たちは Siri を混乱させず、自分たちにも意味が分かるような固有の名前を思い付くことができた。さらに、言葉の表現にも気を配る必要がある。"It's time to eat dinner" (夕食を食べる時間だ) と言えば HomePod からレストランのお薦めが出るが、"It's time for dinner" (夕食の時間だ) と言えば部屋の照明が変わって食事の雰囲気になる。

以下では、私たちがしたことを説明しよう。もしあなたがホームオートメーションを導入するか否か考えを決めかねているのなら (私も Josh に強く促されつつ長い間そういう状態にあった)、ひょっとすると私の体験が試してみるきっかけになるかもしれない。

シーン

わが家では 6 つの HomeKit シーンを使っている。一日を通して手作業でするいろいろな照明やコンセントの状態を集めたものだ。たいてい、そういうシーンを呼び出す Siri コマンドを "It's time to..." (...をする時間だ) で始まる言葉にしている。こうすれば自然な会話に思えるからだ。時系列の順に紹介すると:

HomeKit scenes

オートメーション

時刻やその他の変数を条件として自動的に照明やコンセントの状態を切り替える HomeKit オートメーションを、私たちはあまり使っていない。そういうものの代わりに、たいてい音声コマンドを使って個別にアクセサリーやシーンをオンにしている。一つには、私たちがほとんどの時間を自宅の中で過ごしていて、外出したり帰宅したりということがあまりないし、ましてや決まったスケジュールでそういうことをしたりしないからだ。その上、まだ解決できていない問題があって Tonya の iCloud アカウントを "home" に追加できておらず、そのため例えば「私たち二人とも外出していれば」という条件でのオートメーションを作成することができない。(これについては去年さんざん調べたが、Apple の推測は Tonya があまりにも多くのデバイスを iCloud アカウントに関連付けているからではないかということだった。) それでも、私たちは現在 3 つのオートメーションを使っている:

HomeKit automations

電気ベッドパッド

ニューヨーク州北部にあるわが家は、冬にはかなり寒くなる。地熱で家を暖房しているのだが、古い作り付けのラジエーターは階上まではそれほど熱を伝えてくれず、かつて使っていたプロパンガスのボイラーほどには寝室が温まらない。フランネルのシーツと羽毛布団のお陰で快適に眠れるのだが、冷たいベッドに入るのはやはり楽しくない。特に Tonya は冷たいベッドが大嫌いだ。そこで彼女の誕生日に、私は電気マットレスと Meross Smart Wi-Fi Plug Miniコンセントでこの問題を解決することに決めた。

少し調べてみて、スマートコンセントと互換でない電気マットレスが多いことに気付いた。どうやら、電源をオンにしただけではスイッチが入らなかったり、設定温度を覚えていなかったりするものが多いようだ。そういうものは、内蔵の電源スイッチを押さなければ働かない。私が育った 1980 年代の電気マットレスには単純な物理的スイッチと温度設定のダイヤルが付いていたが、今時はそんな単純なコントローラのものはなかなか手に入らないらしい。私が見つけた最良の選択肢は Beautyrest Black Dual Zone Heated Mattress Pad で、これはスマートコンセント互換だと宣伝している。でも残念ながら、これはなかなか手に入らないようで、ここに示した Amazon リンクは注文しても在庫なしとなっている。私は 9 月に Costco で見つけて買うことができたが、今はそこも在庫なしとなっている。

この Beautyrest Black Dual Zone Heated Mattress Pad はちゃんと宣伝通りに働いて、スマートコンセントでオンにしても設定温度を覚えているモードを提供する。(ただ一つの欠点は、ベッドの裾のところに硬いコネクタがあって足で触れてしまうことだ。) 上で述べたように Good Night シーンが自動的にこれをオンにしてくれるのだが、Tonya はたいてい夜にテレビを観終わると陽気な声で Siri に "Turn on the mattress" と呼び掛けている。そうすることで数分早くマットレスが温まり、ベッドに入るとシーツが快適な暖かさになっている。これこそいつまでも伝わる誕生日プレゼントだ!

Siri を使うヒント

私たちも時々 Siri の新しい使い方を思い付く。Apple は Siri が知っている語句を全部披露してくれたりはしないので、私たちが使っている表現をこうやって広めるのも何かの役に立つのではないかと思う。

スイッチをリセットするには?

数か月前に、停電があった。取り立てて異常なことはなかったのだが、電源が回復した後、私がインストールした Meross スマートスイッチのうち 3 つが死んだように見えた。つまり、Siri コマンドを送っても、手でスイッチを押しても反応しなかった。ひょっとすると停電に伴ってサージ電流が流れて回路がダメージを受けたのではないかと心配になったが、またもう一度最初から配線に取り組むのはどう考えても嫌だった。

でも、私はもう一つのアイデアを思い付いて、ブレーカーボックスのところへ行き、その 3 つの回路に繋がる電源をいったんオフにして、それから戻してみた。幸いにも、死んでいた 3 つのスイッチがこれで生き返り、いつもの通りに機能し始めた。似たような状況に置かれた場合にはこのことを思い出して頂きたい。

ホームオートメーションの真の利点

長年にわたって、私はホームオートメーションというものに懐疑的な目を向けてきた。スケジュールに従って照明をオンにしたりオフにしたりしても大して有益だとは思えなかったからだ。iPhone をいつも携帯するようになってからでさえ、ポケットから iPhone を取り出すより壁のスイッチを押して照明を点ける方が簡単じゃないかと思っていた。でも、ホームオートメーションを働かせるための真の鍵となったのは、HomePod だった。家のどこにいても、部屋から部屋へと歩きながらでも、ただ声でコマンドを命じられるというのは大きな違いだ。壁の照明スイッチのところへ歩いて行ってスイッチを押すよりも実際に簡単なのだから。

しかしながら、ここで注目しておくべき重要な点がある。ホームオートメーションとは、ただ単に物事を 物理的に 楽にするだけではないのだ。その目標は、決して人々をアニメーション映画 WALL-E (ウォーリー) に登場する、Wikipedia によれば「怠惰と微小重力によって肥満化し、そのあらゆる欲求が機械によって満たされている」人々のようにすることではない。(その記事にあるおもしろ情報だが、WALL-E に登場する人工知能 AUTO の声は MacInTalk で作成されていた。) 私たちは一日を通して楽しくたくさんのエクササイズをしており、夕食の席に着く前に照明を落とすことなどほんの些細なことだ。

ホームオートメーションの本当の利点は、認知力の散漫を取り除けることだ。夕食時になれば、それは食事をする時間だ。食べ物は熱く、おそらく私たちの片方は既に座っているだろうし、もう一人が照明を消すために家中歩き回ったりすれば雰囲気のぶち壊しだ。同じように、テレビを観たい時には、たくさんの照明を切り替えて回るのは時間の無駄だし、活動の中心から注意が逸れてしまう。もちろんこれは自ら進んで注意を逸らしているのであって、無駄に照明を全部点けっぱなしにしておくこともできるだろう。でも、そんなことをすれば欲しくもない通知や迷惑電話と同じレベルでイライラさせられる。これはまさに、Mac 上で繰り返し使うタスクを Keyboard Maestro に自動化させて時間と精神的エネルギーを節約するのと同じことだ。

最後にもう一言、これは誰にでも当てはまることではないだろうが、私たちは音声コマンドで自宅をコントロールできることを前向きに喜んでいる。本当に魔法のようだ。つまり、Arthur C. Clarke の第三法則「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」に言う意味だ。また、これは未来に生活する実例ともなる。Apple Watch で Apple Pay を使うのと同じようなことだ。それは単なる未来ではなくて、良い未来だ。いわばオリジナル版の Star Trek のよう、それは私が覚えている限り人々がコンピュータに話しかけた最初の事例であった。ひょっとすると音声を使って照明をオンオフしたり、自動的に何かを始めさせたりするのはいずれ当たり前のことになるかもしれないが、今のところ私たちは少しも飽き飽きしていない。

HomeKit は万人向けのものではない。まだまだインストールしたり必要なハードウェアを設定したりするのは厄介だし、Siri が時々犯す過ちを笑い飛ばせる度量を持っている必要があって、音声認識が完璧でないことに腹を立てているようではいけない。それにまた、ホームオートメーションは今のところまだ初期段階にある。将来には、例えば室内レベルで位置情報を認識できるテクノロジーが生まれ、家が勝手に私たちのためにいろいろ設定してくれるようになって、手ですべてを設定する必要がなくなるのかもしれないと私は想像している。

さて、それではここで失礼して、私は Meross スマートコンセントをもう一つ設置しよう。これで、クリスマスツリーの豆電球をいろいろなシーンやオートメーションに追加して、今年手に入れたかなり棘だらけのツリーの下に毎日何度も潜り込んで電球を点け消ししなくてもいいようにするつもりだ。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

LaunchBar 6.15

LaunchBar 6.15

Objective Development が LaunchBar 6.15 をリリースして、macOS 12 Monterey の Shortcuts への対応を追加するとともに、バージョン番号の小さな変化に相応した拡張を加えた。アピアランスを改良し現代化したこのキーボードベースのランチャーは何十ものアイコンを新たにデザインまたは改良し、GIF を giphy.com で検索するための検索テンプレートを追加し、M1 ベース Mac でネイティブに走るすべての iOS アプリを含んだ新しい iOS Applications カテゴリーを追加し、1Password への対応を改良し、Tab を押して Send-to を呼び出せば自動的に Quick Look プレビューパネルを閉じるようにし、索引ウィンドウのレイアウトを改良した。(新規購入 $29、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、17.1 MB、リリースノート、macOS 10.14.6+)

LaunchBar 6.15 の使用体験を話し合おう

Logic Pro 10.7.2

Logic Pro 10.7.2

Apple が Logic Pro 10.7.2 を出した。このプロフェッショナル向けオーディオアプリにバグ修正や改良を加えたメンテナンス・リリースだ。今回のアップデートでは Flex Pitch 解析を実行すると Logic が予期せず終了することがあった問題を解決し、Audio Units プラグインでプリセットを読み込んだ際のクラッシュに対処し、Smart Tempo 解析を実行する際のパフォーマンスと反応を向上させ、トラックレベルのメーターが表示されている際にも Logic のインターフェイスがすべて機能し続けるようにし、トリプルクリックすると取り消しステップをそれ以上追加できなくなることがあったバグを修正し、Step Sequencer のパターンセルを MIDI に変換する際に警告を表示するようにし、コントロールサーフェスが適時に更新され Logic で新しく作成されたトラックを選択するようになった。(Mac App Store から新規購入 $199.99、無料アップデート、1.1 GB、リリースノート、macOS 11+)

Logic Pro 10.7.2 の使用体験を話し合おう

TextExpander 7.1

TextExpander 7.1

Smile が TextExpander 7.1 を出した。このテキスト展開およびスニペット自動化ユーティリティのバージョン 7 への最近のメジャーアップグレードに続く、メンテナンス・アップデートだ。今回のリリースでは無効化されたボタンを他のインターフェイス要素と区別する TextExpander の機能を改良し、大きなスクリプトスニペットを表示する際のパフォーマンスを改善し、Quick Actions や Inline Search におけるさまざまのクラッシュを解消し、Snippet Group Categories での自動スクロールのバグを修正し、スクリーンリーダーのツールバーの表示を改良し、拡張の信頼性を高め、メモリリークを修正した。(購読料金年額 $40、TidBITS 会員は最初の年のみ 20% 割引、53.4 MB、リリースノート、macOS 10.14+)

TextExpander 7.1 の使用体験を話し合おう

Tinderbox 9.1

Tinderbox 9.1

Eastgate Systems が Tinderbox 9.1 を出した。最近アップグレードされたこのノート取りアシスタントの、アクションに特化したメンテナンス・アップデートだ。今回のリリースでは文字列処理オペレータの新しいファミリーを導入して構造化または準構造化されたノートを見つけたりそこから情報を抽出したりできるようにし、Tinderbox のノートやアトリビュートの中に保存された XML や JSON を構文解析してデータを抽出する機能を追加し、Hints コンテナにスタンプを保存できるようにし、自分独自のアクションを定義できるようにした。Tinderbox 9.1 ではまた、書類の中のすべてのパスを表示する Get Info 枠を新設し、地図表示を改良し、Markdown 対応を拡張している。(新規購入 $249、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、44.9 MB、リリースノート、 macOS 10.13+)

Tinderbox 9.1 の使用体験を話し合おう

Safari 15.2

Safari 15.2

Apple が macOS 11 Big Sur と 10.15 Catalina 用に Safari 15.2 をリリースして、6 件の WebKit 脆弱性をパッチした。このアップデートではメモリ処理、入力検証、境界チェック、ステート処理を強化して、悪意を持って作られたウェブコンテンツが任意のコードを実行するのを防いだ。開発者のための機能としては、Safari 15.2 は Desktop、Documents、Downloads フォルダからローカルな HTML または WebArchive ファイルを開く際の問題を解消し、canvas グラフィカル HTML 要素への幅広い対応を追加し、FaceTime 通話の最中のマイクロフォン切替に関係したバグを修正した。Safari 15.2 は Software Update 経由でのみダウンロードできる。(無料、サイズはいろいろ、リリースノート、macOS 10.15+)

Safari 15.2 の使用体験を話し合おう

Pixelmator Pro 2.3.3

Pixelmator Pro 2.3.3

The Pixelmator Team が Pixelmator Pro 2.3.1 をリリースして、新しい自動背景除去機能と自動被写体選択機能、および Select and Mask ツールを導入した最近のメジャーアップデートに続いていくつかの改良とバグ修正を施した。バージョン 2.3.1 では Denoise 機能の使用中に進行状況を表示するようにし、Pixelmator Pro コマンドを使う AppleScript が macOS 12.1 Monterey でコンパイルされなかったバグを修正し、Export ダイアログの Custom Size オプションがサイズを正しく維持できなかった問題を解消し、Select and Mask ツールが RAW レイヤーの中の選択域を新規レイヤーへ出力する際にグラフィカルアーチファクトを残していた問題に対処した。続いて出されたバージョン 2.3.2 と 2.3.3 は Shortcuts の Resize Image アクションと macOS 10.15 Catalina での図形における問題を修正した。

Pixelmator は Pixelmator Photo iOS アプリもアップデートして iPhone に対応した。(従来は iPad 上でしか動作しなかった。) Pixelmator Photo 2.0 は今回から 30 以上のデスクトップ級カラー調整を提供し、600 以上の RAW 画像フォーマット (Apple ProRAW も含む) に対応し、Photos アプリや iCloud Photos、また機械学習テクノロジーで駆動されるツールと統合した。通常価格は $7.99 だが期間限定で $3.99 でセール中で、既存のユーザーは無料でアップデートできる。(Pixelmator からも Mac App Store からも新規購入 $39.99、無料アップデート、433.3 MB、リリースノート、macOS 10.15+)

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Bookends 14.0.3

Bookends 14.0.3

Sonny Software が Bookends 14.0.2 をリリースして、この参照文献管理ツールにさまざまの改良を加えた。今回のアップデートでは添付物の移動やコピーが簡単にできるようになり、コンテクストメニューに PDF 注釈のオプションを追加し、ブラウザから非常に大きなファイルを監視フォルダへダウンロードする際に参照項目を 1 件のみ作成するようにし、Google Books で見つかった本のタイトルに (もしあれば) サブタイトルも追加するようにし、環境設定ファイルを壊す可能性のあったバグを修正し、その場で作る添付物フォルダが複数個追加されないように追加のチェックを設け、開いた際にライブラリが同期されなくなった問題を解消している。(新規購入 $59.99、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、99.5 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

Bookends 14.0.3 の使用体験を話し合おう

BusyCal 2021.4.3 and BusyContacts 1.6.3

BusyCal 2021.4.3 と BusyContacts 1.6.3

BusyMac が BusyCal 2021.4.3BusyContacts 1.6.3 をリリースして、改良とバグ修正を施した。BusyCal は週間労働時間のカスタム指定オプションを追加し、Day/Week 表示に第3のタイムゾーンを表示できるようにし、全日イベントや Day/Week 表示のレイアウトを改良し、Webex アカウントを追加してクリック一つでビデオ会議をイベントに追加できるようにし、複数個の ICS ファイルをドラッグ&ドロップすると macOS 11 Big Sur やそれ以降では最初のファイルしか読み込まれなかったバグを修正し、Dark Sky に代わる新しい天気情報サービスに切り替えている。BusyContacts は macOS 12.1 Monterey の Mail プラグインへの対応を追加し、サードパーティのメールクライアントを使っている人のために Mail プラグインの代わりに Spotlight を使う環境設定項目を新設している。(BusyCal は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、 Setapp Mac からも利用可、51.2 MB、 リリースノート、macOS 10.12+。BusyContacts は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、Setappからも利用可、21.9 MB、リリースノート、macOS 10.12+)

BusyCal 2021.4.3 と BusyContacts 1.6.3 の使用体験を話し合おう

Typinator 8.11

Typinator 8.11

Ergonis が Typinator 8.11 をリリースして、macOS 12 Monterey の PHP スクリプトへの対応を追加した。(PHP がインストールされていない場合には Typinator がインストールの説明を表示する。) このテキスト展開ユーティリティはまた、Citrix ビューワに展開を返し、Perl、PHP、Python、Ruby 用のスクリプト起動を /usr/bin/env 経由で改良し、あらゆるスクリプト言語で内部変数を環境変数として利用できるようにし、macOS 11 Big Sur やそれ以降の Messages でカーソル位置取りの問題があったのを修正した。(新規購入 24.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、9.6 MB、リリースノート、macOS 10.10+)

Typinator 8.11 の使用体験を話し合おう

Photos Search 3.0

Photos Search 3.0

Alco Blom が Photos Search のバージョン 3.0 をリリースして、Photos ライブラリと統合するとともに画像の中のテキストを検索できるようにした。(2021 年 8 月 23 日の記事“TextSniper と Photos Search で画像の中のテキストを扱う”参照。) ユーザーからのフィードバックに応えて、今回のアップデートでは特定のアルバムを選んでスキャン (File > Show Albums) できるようになったが、この機能は特に大きなライブラリを持っていてその中の特定のアルバムのみを検索したい場合に便利だ。(新規購入 $12.99、無料アップデート、466.8 KB、macOS 10.15+)

Photos Search 3.0 の使用体験を話し合おう

Fission 2.8

Fission 2.8

Rogue Amoeba が Fission 2.8 をリリースして、macOS 12 Monterey とのフル互換性を追加するとともに、サンプルレートコンバータを作り直して変換の品質を高めた。このオーディオエディタはまた、Apple Lossless、FLAC、AIFF、および WAV に書き出す際の高度な Dithering 設定を提供し、FLAC ファイルの Composer および Grouping タグへの対応を追加し、古い HFS type/creator コードを維持するのをやめて他の AIFF ファイルをロードするアプリケーションとの問題を予防し、Mac がスリープするのを (実際にオーディオを再生中の場合を除いて) 妨げないようにし、Fission 2.7.1 で施した変更の結果 Music や QuickTime Player アプリで問題が起こったため Quick Look を元に戻した。Fission 2.8 から macOS 10.14 Mojave またはそれ以降を要するようになった。

(Rogue Amoeba からの新規購入 $29、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、13.8 MB、 リリースノート、macOS 10.14+)

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BBEdit 14.0.4

BBEdit 14.0.4

Bare Bones Software が BBEdit 14.0.4 をリリースして、FTP/SFTP ブラウザウィンドウの中で選択したファイルをダブルクリックしても期待通りに開かない不具合を修正した。この古参のテキストエディタはまた、Big Sur より前のバージョンの macOS が走っている際の Preferences ウィンドウサイドバーのレイアウトの見栄え上の問題に対処し、Get Info パネルに変更を加えてファイル名の冒頭や末尾に空白文字が許されるようにし、Disk Browser ウィンドウのサイドバーのプレビュー項目に Quick Look を使おうとすると起こったクラッシュに対処し、英語以外のキーボードレイアウトを使っていると一部のメニュー項目のキーボードショートカットが誤って“翻訳”される Monterey の問題を回避した。(新規購入 $49.99、無料アップデート、21.6 MB、リリースノート、macOS 10.14.2+)

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Acorn 7.1.2

Acorn 7.1.2

Flying Meat が Acorn 7.1.2 をリリースして、この画像エディタがその後の書き出しのためにあなたが画像を最後の保存した場所を覚えているようにした。今回のリリースではまた、macOS 11.6.2 Big Sur で CMYK プロファイルを持つ画像を書き出した際に起こったクラッシュに対処し、macOS 12 Monterey で Automator アクション Export to Folder が使えなかったバグを修正し、M1 ベース Mac で WebP 書き出しが正しく動作しなかった問題を解消し、システムカラーピッカーを使っている場合にテキストボックスのフィルやストロークの変更に関係して起こったバグを修正し、テキストボックスを編集すると行の高さやカーニングがリセットされてしまった問題を解消している。(Flying Meat からも Mac App Store からも新規購入 $39.99、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、19.3 MB、リリースノート、macOS 10.14+)

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Lightroom Classic 11.1

Lightroom Classic 11.1

Adobe が Lightroom Classic 11.1 を出した。新しいレンズカメラ (iPhone 12 や iPhone 12 mini の Ultrawide カメラも含む) への対応を追加しいくつかのバグを修正した、メンテナンス・リリースだ。このデスクトップ中心の写真カタログ・編集アプリケーションは今回、仮想コピーに同期またはペーストされたクロップおよびローカル補正が正しくコピーされない問題に対処し、書き出されたスマートオブジェクトでスナップショットが使用できるようにし、方向の変更が DNG に保存されない問題を解消し、メタデータの保存や読み込みに関するバグを修正している。(月額 $9.99/$19.99/$52.99 の Creative Cloud 購読、購読者には無料アップデート、リリースノート、macOS 10.15+)

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ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

Life360 のファミリー追跡アプリが顧客の正確な位置データを販売

Life360 は Apple の Find My の代替手段として人気があって、購読者が自分の家族を把握できる。ところが The Markup の記事によれば、実は Life360 は数十億ドル規模の位置情報追跡業界でメジャーなデータ供給源となっているという。何人かの元従業員が The Markup に語ったところによれば、Life360 は 3 千 3 百億人の顧客の正確な位置データをおよそ 10 社のデータ仲介業者に販売していて、業界でこの種のデータの最大の供給源となっているという。Life360 は最近になって追跡デバイス会社 Tile を買収したが、同社は否定しているものの、いずれは Tile トラッカーのデータも販売するようになることは想像に難くない。これもまた、どのアプリに位置情報アクセスを認めるかについての注意喚起のメッセージと受け取るべきだろう。どのアプリがあなたの位置情報にアクセスしているかは Settings > Privacy > Location Services でチェックできる。

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Notchmeister で MacBook Pro をデコレーション

もしあなたが 2021 年型 MacBook Pro を持っていて、カメラのハードウェアを収納しているスクリーン上端のノッチを何とか楽しく使いたいと思ったなら、Iconfactory の Notchmeister をお試しあれ。この無料のユーティリティは、ポインタがノッチの下に来るとちょっとしたデコレーションをノッチに追加する。ポインタを見失わないための役に立つし、新型 MacBook Pro にちょっぴり楽しさを加えてくれる。Notchmeister は 5 つのエフェクトを提供できる: Glow、Cylon、Plasma Leak、Nano Radar と、クリスマスライトを飾ってホリデー気分を高めてくれる Festive だ。新型 MacBook Pro が欲しいけれどまだ持っていないって? それでも大丈夫! Notchmeister はノッチのない旧型 Mac にも本物の交換用ノッチを取り付けてくれる。これはオープンソースでもあるので、ひょっとすると誰か他の開発者が新たなデコレーションを寄贈してくれることもあるかもしれない。そもそもの着想を言い出してくれた Jason Snell に感謝したい!

Notchmeister's Festive mode

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Verizon がユーザーのブラウズデータを収集

The Verge の記事によれば、もしあなたが Verizon 顧客ならば、同社が "Custom Experience" と称するデータ収集プログラムに参加するかを問われた可能性が高く、そのプログラムは「Verizon からあなたによりパーソナライズされた体験をお届けするため」あなたのアプリとウェブブラウズの履歴に関するデータを収集するという。Verizon は顧客に電子メールを送ってこのプログラムを説明し擁護しようとしたが、あなたがそのメッセージを見逃した可能性も十分あるだろう。またもやとんでもない不必要な追跡をされるのに腹を立てた人は、My Verizon アプリまたは Verizon ウェブサイトで Manage Privacy Settings 枠を使ってこのプログラムからオプトアウトすることができる。また、AT&T や T-Mobile の顧客のためにも、The Verge の記事は同種のプログラムからオプトアウトするために役に立つリンクを載せている。

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