OWC miniStack STX は一つの箱に二つの解を詰め込んだものである。それは、3ポートの Thunderbolt 4 ハブであり、そして内蔵の SATA と NVMe 接続経由で Mac に対するストレージ拡張を提供する。それは Mac mini を念頭に置いて設計されており、形も寸法も全く同じに出来ている。その狙いは、Mac mini を miniStack STX の上に置いて、同梱されている Thunderbolt 4 ケーブルを使って接続し Mac mini のストレージと接続性を拡張すると言うものである。
私はそれ程沢山の Thunderbolt アクセサリを持っていないが、一つのポートは私の LG モニターを USB-C 経由でつなぐのに使い、それは完璧に働いた (私のモニターの詳細については、"LG 27UK850-W: Mac 用の十分使える 27 インチディスプレイ 18 December 2020 を参照されたい)。miniStack STX は Intel-based Mac 上では最大2台までの外部モニターをサポートするが、M1 Mac につないだ時には1台限りになる。
一つのポートは Mac に接続されなければならず、結果として miniStack STX には3つの空きポートが残る。それ等のポートは 60 ワットの電力をフルに供給するので、一つのポートを iPhone の急速充電に、或いは iPad や MacBook Pro を充電するのにも使える。
理屈の上では、Thunderbolt 4 の帯域は、ハブや追加のポートとして色々な可能性を提供する。現実には、ケーブルやドングルで乱雑になってしまい、miniStack STX の小ぎれいな装いを台無しにしてしまうであろう。OWC はここで好機を逸している。もし miniStack STX の正面に幾つかの USB-A ポートとヘッドフォンジャックを設けていれば、もっと売り方も簡単になっていたであろう。ポート数には多すぎると言うことは無く、それに Apple のデスクトップ Mac のポートはとても手の届きにくい所にある。
miniStack STX はどんな問題の解決となるのか?
Mac mini の下に綺麗に納まり、iMac の高さをより高く上げられる
デスクトップ Mac の全ストレージを机上の占有面積を増やすこと無く拡張出来る
どんな Mac に対しても3つの更なる Thunderbolt 4 ポートを追加する
OWC は miniStack STX を Mac mini のために設計しているのは明らかだが、私の iMac の下にもうまく納まるし、外付けディスプレーを持つ Mac ラップトップのための充電と Time Machine ドックとしても十分機能する。(注意すべきは miniStack STX は Thunderbolt 1 や 2 をサポートしないことで、アダプタを使ってもダメである。)
有用性は優れていると思われるが、miniStack STX は少々不可解でもある。それは特定のユーザーを念頭に置いて作られている:更なるストレージともっと多くの Thunderbolt 4 ポートを必要とする Mac mini 所有者である。それは高品質の製品であり、私の机上にある事も嬉しいが、OWC はその工業デザインと能力をより広いユーザー群のニーズに合わせられたのではないかと思ってしまう。例えば、iMac の足の形に合う、或いは Mac ラップトップをサポートするプラスチック製の外骨格とかはすぐに思い付くし、正面に位置する幾つかの追加のポート等も歓迎されるであろう。
その理由の一つが、コンピュータのウェブカメラ、例えば Mac に内蔵された FaceTime HD カメラの画質が、歴史的に並以下であることによる。(2020 年 4 月 8 日の記事“2020 年型 MacBook Air の FaceTime HD カメラはまだ貧弱なまま”と 2021 年 1 月 25 日の記事“なぜウェブカメラはこんなに質が悪いのか”参照。) Apple は馬鹿馬鹿しいほど古臭かった 720p の解像度をようやく最新の Mac モデルで 1080p にまで引き上げたが、それでもまだ画質はがっかりしてしまうレベルだ。Apple の外付けモニタ Studio Display もカメラを内蔵しているが、それについても同じことが言える。
果たして Apple には将来のモデルでウェブカメラのスペックをもっと引き上げるつもりがあるのかどうかはっきりしないが、現時点で動作する代替方法は存在している。それが、iPhone 搭載の光学的に優れたカメラを Mac のウェブカメラとして利用する方法だ。これは別に新しいアイデアでもない。Elgato はそのための Epoccam ソフトウェアを提供している。同様に、Reincubate は独創的な Camo 仮想カメラシステムを提供している (2020 年 7 月 24 日の記事“Camo で iPhone をパワフルなウェブカメラに変えよう”参照) が、この製品の複雑さと費用 (ごく基本的な無料レベルもあるが) のせいで手を出し渋る Mac ユーザーもいる。
そして今や、Apple が独自のやり方として Continuity Camera 機能を提供する。(2022 年 6 月 6 日の記事“WWDC 2022 で“やっとのことで”登場した機能 10 個”参照。) これは現時点ではまだベータ版の段階にある iOS 16mac と OS 13 Ventura の新機能の一つであり、いくつかの理由からビデオ会議における魅力的な拡張となり得る潜在性を秘めている。まずこれは無料であり、セットアップも使い方も簡単で、圧倒された印象を与えずに高度な諸機能を提供できる。iPhone や iPad でお馴染みのカメラ機能、例えば Center Stage、Studio Light、Portrait Mode といったものも Continuity Camera に内蔵されているので、単にカメラが良いということ以上の価値を持つ。
私はここ数週間かけて Continuity Camera をテストしてきた。Mac の新機能である Stage Manager (2022 年 7 月 18 日の記事“Stage Manager の第一印象: iPad と Mac で”参照) と同じように、私は自分のテクノロジーライターとしての実験的使用を終えた後もずっとこれを使い続けようと思っている。当然ながら Continuity Camera はまだリリース前の段階にあるので荒削りなところも見られる (特に Desk View と呼ばれる機能はまだ完成には程遠い) が、将来有望に感じられる。
物理的に iPhone をマウントする
Continuity Camera を使うために、まず初めに iPhone をどうマウントするか決めなければならない。ビデオチャットの際に適切であるような位置に置く必要があって、理想的にはラップトップ機のリッドや独立ディスプレイの上端のすぐ上に置くのがよい。Reincubate がさまざまの選択肢を比較した調査結果を公表している。
Apple は近いうちに Belkin 委託生産という形で独自のマウント方法を提供する予定だ。このアクセサリーは Mac ノートブック機のリッドまたは Studio Display の上端のところにクリップ留めされ、MagSafe を使って最近モデルの iPhone を取り付けて、その背面カメラがユーザーの方を向くようにする。
このマウントはまだ一般公開されていないが、一部の幸運なテクノロジーライターたちがプレリリース版を受け取っている。私もそのリストに載っているという話を聞いたので到着を待っているところだが、自宅でテクノロジー機器をしまってある場所を探してなかなか良いものを見つけた。PopSocket の PopGrip for MagSafe だ。これは楕円形の板で iPhone の背面に磁力で取り付け、二本指で使う古典的な伸縮タイプの丸いグリップが付いている。
Continuity Camera で使うには、このグリップを MacBook のリッドや Studio Display の上端に挟んで (完全ではないが十分使える)、iPhone を理想に近い位置に置いてビデオチャットに使える。ただし、私のお気に入りの 23.7 インチ LG UltraFine Display (2019 年 5 月 20 日の記事“Apple、LG の最新型 23.7 インチ UltraFine ディスプレイを披露”参照) では全然使えないので、こちらでは何らかの方法を考えなければならない。
嬉しいことに、自分用に PopGrip を注文すれば、今すぐ Continuity Camera を試してみることができる。
その Mac と iPhone が同一の Apple ID を使っていることと、二要素認証がオンになっていることを確認する。
Mac 上で Wi-Fi がオンになっている必要がある。Mac 上の Bluetooth も、iPhone 上の Bluetooth も Wi-Fi も、Continuity Camera が適切に動作するか否かに関係しない。しかしながら Apple はそれらもオンになっていることを推奨しているし、皆さんは既にオンにしていることだろう。
iPhone 上で、General > AirPlay & Handoff へ行って Continuity Camera Webcam をオンにすることで Continuity Camera をアクティベートする。デフォルトでオンになっているはずだ。
Apple は Mac 用のアプリまたはウェブアプリとして機能するサードパーティのビデオ会議サービスとの幅広い互換性を約束しており、実際それは達成されているように見える。私が少しだけ試してみて良い結果を得られたアプリの名前を列挙しておくと、Zoom (アプリとウェブ)、Google Meet (ウェブ)、Skype (アプリとウェブ)、Microsoft Teams (アプリとウェブ)、Facebook Messenger (アプリとウェブ)、WhatsApp (アプリとウェブ) だ。Continuity Camera は WebEx でも動作したけれども、そのアプリ内のビデオ画質は悪く、ウェブインターフェイスでの画質はもっとひどいものだった。
iPhone ウェブカメラのビデオ画質をちょっと見ただけで、Continuity Camera がベータ版を脱したらすぐに私の Mac でデフォルトのビデオチャット用カメラとして使おうと心を決めた。
私は iPhone 13 mini を使っていて、Continuity Camera はその 12 メガピクセル Ultra Wide カメラを絞り値 f/2.4、視野角 120 度の設定でデフォルトとする。もっと旧式の iPhone でカメラのハードウェアが劣るものでは違う設定になるだろうが、少なくともビデオ画質は Mac やサードパーティのウェブカメラを使った場合と同等、あるいはおそらくそれ以上になるはずだ。
下に画質の比較例を示してみた。比較対象に使ったのは 2020 年型 M1 MacBook Air の FaceTime HD カメラ、最近リリースされた M2 MacBook Air、それに今年リリースされた Studio Display だ。いずれの場合も Continuity Camera の映像の方が画質が良かった。M2 MacBook Air は M1 MacBook Air よりも良いが、劇的に改善されたと言えるほどではない。Studio Display の画質は曖昧で、少し暗い。(注意: ここで使った借り物のディスプレイは最新のソフトウェアアップデートを適用済みで、このアップデートは初期の画質の問題を修正するために出されたものだ。確かにある程度画質が改善されたが、奇跡は起こらなかった。)
Continuity Camera を使う: 高度な諸機能
Apple は Reincubate と違って、しっかりした機能セットよりも単純さの方を狙っている。そうは言っても、Continuity Camera にもいくつか付加機能はあって、柔軟性と高度化を実現している。これらの付加機能にアクセスするには Continuity Camera の使用中に Control Center > Video Effects へ行く。以下に説明する設定項目を、好きな組み合わせでオン/オフすることができる。
Center Stage
この iPad 機能は“自動フレーミング”の一つの形で、ビデオ会議の最中にあなたが動き回ってもあなたを画像の中央に維持する。(2021 年 9 月 23 日の記事“Center Stage 機能が人物をビデオチャットフレームの中央に”参照。) Center Stage は Studio Display にも搭載されている機能だが、iPhone にはまだこの機能はない。少なくとも、iPhone を単体で使った場合にはない。
そして今、Continuity Camera にも背景のぼかしをオン/オフするオプションとしてこれが登場した。その意味でこれは遅れを取り戻すためのものだ。Zoom や Google Meet のようなビデオ会議サービスは近年この機能をうまく使っている。
Studio Light
新しい Studio Light 機能は、計算写真学を用いてユーザーの顔を明るくし背景を暗くする。Continuity Camera では、多少微妙な感じもあるが、見事にこの機能が働いている。(ここでは iPhone 12 またはそれ以降であることが前提となる。) Apple が WWDC で Continuity Camera を実演した際に述べたように、リングライトを使った場合に似た効果を持つ。
残念ながら、Continuity Camera には画質を調整したり強化したりするためのオプションがこれ以外にない。その点、Reincubate の Camo はその種のオプションを多過ぎると言えるほどに提供している。Continuity Camera で私の顔が変色したように見えた瞬間が何度かあったし、自分の見栄えを調整する機能があったら使いたいのにと思ったこともあった。将来にはそういう設定も追加されれば嬉しい。
ちなみに Desk View はただ単に Video Effects 内のメニューオプションであるだけでなく、それ自身独立した Mac アプリでもある。ただし macOS System フォルダの奥深くに隠されている。おそらくこれは、他の方法では Desk View のビデオストリームにアクセスできない古いアプリとの互換性を確保するためのアーキテクチャ上の必要なのだろう。
Continuity Camera を考察する
Apple が WWDC で初めて Continuity Camera を発表した際に、私はちょっと戸惑いを感じた。Studio Display や、最近のモデルの Mac には最善されたウェブカメラが搭載されているというのに、いったいなぜそんな間に合わせのシステムを使おうとするのだろうか、と。でも、数週間 Continuity Camera を使ってみて、今や私はこちらを信じるようになった。
提供される画質が、著しく優れている。全然違うと言ってよい。それに、ずっと多くの機能を提供する。Studio Display も、MacBook Air の FaceTime HD カメラも Studio Light や Desk View を提供しないし、MacBook Air のカメラは Center Stage にも対応しない。
Apple が Continuity Camera を開発した理由の一つは、Mac 内蔵のカメラを iPhone や iPad のものに匹敵するレベルに引き上げる作業を続ける間の当座しのぎのものとしてであったのかもしれない。仮にそうだとしても、私には不満はない。私は Mac mini を購入して私の LG UltraFine と組み合わせて使おうかと思っているところだが、その両者ともカメラを内蔵していないので、Continuity Camera 機能を使って iPhone をウェブカメラとして利用できれば、それは私が近年試してきたいろいろなサードパーティのウェブカメラに比べてずっと良いオプションとなることだろう。(2021 年 1 月 25 日の記事“なぜウェブカメラはこんなに質が悪いのか”参照。)
たとえ Mac 内蔵のウェブカメラで十分だという人であっても、iOS 16 と Ventura にアップグレードしたならば、Continuity Camera 機能を試してみることをお勧めしたい。代替方法があるのは良いことだし、使ってみれば Mac で iPhone をウェブカメラを使うのも案外気に入るかもしれないから。
その一方で、Reincubate の Camo も一度試してみよう。基本機能だけならば無料で使えるし、料金を払えばさまざまの機能が追加される。私が特にワクワクしたのはその多彩な画像処理機能だ。そのうちのほんの少しでも Continuity Camera にあったならと願わずにいられない。
最後にもう一つ、個々の機能について述べる前に、私の息子 Tristan が今回のアンケート結果に少々統計処理を施して、項目相互間の相関関係の存在の有無を評価した。その結果目立った相関関係があったのは、つまり機能 A を使っている人は機能 B を使っている可能性が高いと思われたのは、たった3組だけであった:
Shared with You と Photos の Memories も相関性が高く (0.44)、こちらは根拠が薄い感じがするけれども、やはり共有リンクを Shared with You で共有するのが便利だと感じる人ならば Photos が Memories で写真のコレクションを作成するのをありがたいと感じるのだろうと想像できる。
Live Text と Virtual Lookup も多少相関性があり (0.36)、これも双方とも画像のメタデータを抽出するものだからという説明ができるかもしれない。
この機能を使ったことが全くないと答えた人たちの多くは、それが存在していることを知らなかったからなのではないかと私は思う。System Preferences > Dock & Menu Bar > Dock & Menu Bar を開いて "Automatically hide and show the menu bar in full screen" のチェックを外せば、フルスクリーンモードでもメニューバーが見えているようになる。日常的にフルスクリーンモードのアプリで作業をしている人にとって、この上なくありがたいことだと思う。私はメニューバーを見るためにいちいちマウスをスクリーンの上辺に動かさなければならないのは大嫌いだ。メニューバーを常時表示することの唯一の難点は、フルスクリーンのビデオ再生やビデオ会議の際に邪魔になることくらいだろう。そういう場合にはアプリとやり取りする必要がなく、できる限り広い面積をビデオのために確保したいからだ。
AirPlay to Mac: 頻繁 5% / 時々 21% / 全くない 74%
AirPlay を使ってオーディオやビデオを Mac に送信できる機能にあまり人気がなかったのは、私には意外ではない。別にありがたくないと言っているのではない。実際、これは長年欠落していた機能だった。ただ、AirPlay というのは時折必要に応じて使うタイプの機能であって、毎日使うようなものではないので意外でないと言っているのだ。「時々」という答がかなりあった点がこの考えを裏付けている。そもそも AirPlay が頻繁に使うタイプの機能でない上に、これが新しい機能であることもあって、知らなかった、あるいは知っていても忘れていたという人たちが多かったのだろう。この機能を試す際は、あらかじめ忘れずに System Preferences > Sharing で AirPlay Receiver を有効にしておこう。また、AirPlay to Mac のシステム要件も確認しておこう。
Legacy Contacts: 頻繁 9% / 時々 20% / 全くない 72%
この機能は今後もっと多くの人たちに使われるようになって欲しいと思うし、今後記事でも取り上げなければならないと思う。簡単に言えば、いったん誰かを Legacy Contact (故人アカウント管理連絡先) に指定しておけば、あなたが死んだ後にその人があなたの Apple アカウント内のデータにアクセスできるようになる。どうか信じて欲しい。そうすることで残された人たちの負担が大幅に軽くなるのだ。
正直言って、Shared with You がこんなに上位に来て私は少し驚いた。これは他の人から Messages で送られたリンクを集めて、Apple アプリ Music、News、Photos、Podcasts、Safari、TV の中に表示する機能だ。どうやらこれが役に立つと思った人が多かったようだが、私自身はこの機能を知ってはいたけれどもまだ使ってみたことがなかった。
ちょうど半数の人たちが Hide My Email を使っていた。これもまた、Apple にとってプライバシーに関する成果の一つだろう。新たなアカウントを作る度に電子メールアドレスを提供するよう要求されて、宣伝メールを送りつけられることになると知りつつサインアップすれば、誰もが眉をひそめたくなる。Hide My Email を使えば宣伝メールが届かなくなる訳ではないが、その会社に自分の本当のメールアドレスを知られずに済む。また、いつでも好きな時に特定の送信者からのメッセージをブロックすることもできる。(2021 年 10 月 21 日の記事“iCloud+ の Hide My Email でジャンクメールを減らす”参照。) Hide My Email アドレスの管理は System Preferences > Apple ID > iCloud > Hide My Email でする。
Photos の Memories: 頻繁 13% / 時々 37% / 全くない 50%
このアンケート項目では Photos の Memories 機能全般を考えて選ぶようにとお願いすることにした。iOS 15、iPadOS 15、macOS 12 Monterey で Apple が改良した点のみを取り出せる首尾一貫した方法がないからだった。なので、上位にランクされたことも驚きではない。もうかなり以前からこの機能は存在しているからだ。私自身は Memories 機能があまり好きでないと言っておこう。なぜなら、仕事中に邪魔されたくないタイミングでこの機能からの通知が出ることがよくあるからだ。でも正直言って、私は古い写真を見返すようなタイプの人間ではない。まあ、もう少し歳をとれば違ってくるかもしれないが。遠い過去の写真の記憶に触れるための私の理想的な方法は Apple TV のスクリーンセーバが表示する写真によるものだが、これもまた思うようにうまく働いたためしがない。
Shortcuts: 頻繁 17% / 時々 35% / 全くない 48%
今回のオペレーティングシステムサイクルで Shortcuts が新登場したのは Mac のみだったが、このアンケート項目ではすべてのプラットフォームで考えるようにとお願いした。結局のところ Shortcuts は理論的にクロスプラットフォームのものであり、どちらかと言えば Mac でショートカットを作成したり編集したりする方が iOS や iPadOS でするより簡単なはずだ。おそらくそのこともあって、今回のアンケートで Shortcuts は好成績を残した。個人的に、私は Shortcuts にかなり失望している。自動化したいと思うアプリが対応していないことが多いからだ。なので私は Mac 上で自動化の必要があればたいてい Keyboard Maestro を使っている。でももし Keyboard Maestro を持っていなかったならば、もっと真剣に Shortcuts に取り組んで、その難点を見極め回避策を見出して使いこなそうとすることだろう。
Live Text: 頻繁 18% / 時々 42% / 全くない 40%
今回のアンケートで最も傑出した機能は明らかに Live Text で、Never (全くない) が Occasionally (時々) を下回った唯一の項目となった。Live Text が大好きな人たちは多く、TidBITS Talk にもこの機能をシステム全般に亘る翻訳と組み合わせて使えば特に便利だというコメントが多く寄せられた。写真を撮影して、そこからテキストを選択して、翻訳機能を呼び出すのだ。(ただし、そういう使い方をする場合には Google Translate も試してみるとよい。こちらはカメラのファインダーに見えたテキストを即座に翻訳できる。) いずれにしても、画像の中のテキストを単なるピクセルとしてでなくテキストとして扱える Live Text が、大いに役に立つ機能であることに疑いの余地はない。(2021 年 10 月 4 日の記事“iOS 15 と iPadOS 15、Live Text でどんなテキストでもデジタイズする”参照。) まだ使ったことがない人は、ぜひ使ってみよう。
Flexibits が Cardhop 2.1 をリリースして、この連絡先マネージャに改良とバグ修正を施した。今回のアップデートでは Cardhop のあらゆるアクションからタスクやイベントを Fantastical の中に作成できる機能を追加し、チャットや会議を開始する Microsoft Teams アクションを追加し、住所ラベルの複数個のコピーを印刷するオプションを導入し、ソーシャルメディアの URL から取り出したユーザー名の処理を改良し、コピーアクションを使う際のコンテンツ表示を拡張し、ニックネームの設定が機能しないことがあった問題を解消し、電話番号でデフォルトの国番号が常に尊重されるようにし、名前の表示順が Last, First になっている場合に mail アクションに起こった問題に対処した。(Flexibits からも Mac App Store からも購読年額 $39.96、無料アップデート、33.9 MB、リリースノート、macOS 10.13.2+)