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#1634: Messages の新機能、Apple Q4 2022 業績報告、Preview が PostScript 非対応、iOS/iPadOS 15.7.1、iPhone と iPad で Dvorak

先週、Apple は重要なセキュリティアップデートを含む iOS 15.7.1 と iPadOS 15.7.1 をリリースした。また、Apple は Q4 2022 業績報告を発表したが、そこには興味深いパターンが見て取れる。iPad が再び減少傾向となり、一方 Mac がかつてない好調さを示したのだ。それから今週号では、Apple が macOS 13 Ventura 版の Preview で PostScript 対応を廃止したことに対する回避策を探り、iOS 16 と iPadOS 16 に Dvorak キーボードが追加されたことをお伝えし、Apple の複数のオペレーティングシステムを横断した Messages アプリの新機能について検討する。今週注目すべき Mac アプリのリリースは ScreenFlow 10.0.7、GraphicConverter 11.7、OmniFocus 3.14、OmniOutliner Essentials および Pro 5.11、Fantastical 3.7.2、Audio Hijack 4.0.5 と Piezo 1.7.10、Acorn 7.3、SuperDuper 3.7、Agenda 16、Cardhop 2.2.2、Final Cut Pro 10.6.5, Compressor 4.6.3, Motion 5.6.3、BusyCal 2022.4.4 と BusyContacts 2022.4.2、それに Pages 12.2, Numbers 12.2, Keynote 12.2 だ。

Josh Centers  訳: Mark Nagata   

Apple、iOS 15.7.1 と iPadOS 15.7.1 をリリースし旧型デバイスのセキュリティ脆弱性を修正

Apple が iOS 15.7.1 と iPadOS 15.7.1 をリリースし、iOS 16 や iPadOS 16 にまだアップグレードしていない、あるいはそれらに対応していない古いデバイス上で 17 件のセキュリティ脆弱性を修正した。これらの新バージョンに新機能は含まれておらず、他のバグ修正も含まれていない。以下のような脆弱性に対処が施された:

Apple によれば修正された脆弱性のうち一つは実際に悪用されているとのことなので、まだ iOS 16 や iPadOS 16 にアップグレードしていない人や、アップグレードできない旧型のデバイスを使っている人は、できるだけ早くこれらのアップデートを Settings > General > Software Update からインストールすべきだ。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Ventura の Preview は PostScript と Encapsulated PostScript ファイルに非対応

ちょっとがっかりする展開だが、Apple が macOS 13 Ventura バージョンの Preview から 31Microsoft が Windows バージョンの Office アプリから EPS 対応を削除したのは EPS フォーマットの脆弱性が理由であった。

PostScript は印刷出版用のページ記述言語で、1982 年に Adobe によって最初に開発され、デスクトップ出版の興隆に重要な役割を果たした。PostScript プログラムはプロセッサに大きな負担をかけるものであったため、実際にページをレンダリングする処理は当時のコンピュータの能力を超えることが多かった。(Apple が PostScript 互換なレーザープリンター LaserWriter を出したとき、それは 12 MHz の 68000 プロセッサを搭載していたが、これは 8 MHz の 68000 プロセッサしか搭載していなかった当時の Mac よりもパワフルであった。) その後、PostScript ファイルでの作業を楽なものにするため、Adobe は PageMaker のメーカーである Aldus と共同で 1987 年に Encapsulated PostScript (EPS) ファイルフォーマットを開発した。これは PostScript プログラムをそのコンテンツの低解像度のプレビューと組み合わせたものだ。その後何年かは EPS が印刷業界で人気を保ち続けたが、1990 年代には PDF がそれに取って代わった。

今日では PostScript も EPS もそれほど多くは使われていないが、それでもこれらのフォーマットのファイルを表示したり変換したりする必要はまだ存在している。そういう人たちのために、Apple は .ps および .eps ファイルを扱えるアプリが“App Store やその他の場所に”あると示唆している。

幸いにも、Mac App Store にあるほんの少数の怪しげなもの (私たちは星 2.7 と星 2.8 のアプリしか見つけられなかった) に頼る必要は全然ない。Adobe Illustrator は .ps と .eps 双方とものファイルを開くことができるし、古参の GraphicConverter もできる。開発者 Michael Tsai は2つのアプリを薦めるEagleFilerSkim だが、後者は使い勝手が Preview に最も近い。

時折ファイルを変換したいだけならば、ウェブベースの変換ツールも数多くある。例えば CloudConvert は双方ともの (他にも多くの) フォーマットを処理でき、一日あたり 25 回までの変換ならば無料だ。

そういうわけで、Apple が Ventura の Preview でこれらのファイルへの対応を廃止したのは残念だけれども、今後もこれらのフォーマットで作業しなければならない人たちは別のワークフローを見つけることができる。

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Josh Centers  訳: Mark Nagata   

iOS 16 と iPadOS 16 の仮想キーボードが Dvorak に対応

英語圏の世界ではほとんどすべてのコンピュータのキーボードが 19 世紀以来の QWERTY レイアウトを使っている。ご存知でないかもしれないがもう一つ別のものがあって、Dvorak レイアウトという。これは August Dvorak が 1936 年に開発したものだ。(テクノロジー界の気難しいコラムニスト John C. Dvorak とは何の関係もない。) Dvorak レイアウトは人気度においては QWERTY より明らかに劣るけれども、信奉者たちは運指距離が減ることで効率も高まり人間工学的にも優れていると主張する。

私自身は Dvorak を使ったことがない。一つには、他のキーボードを使う際に筋肉の記憶と戦う必要が生じるからだ。けれども、ずっと前から Dvorak に切り替えて使っているのに iOS や iPadOS の画面上のキーボードが QWERTY レイアウトであることにイライラしてきた人たちには、嬉しいニュースがある。今回、iPhone や iPad で Dvorak を使えるようになったのだ。

Settings > General > Keyboard > Keyboards > English (US) (またはあなたがお使いのキーボード) へ行き、Dvorak を選べばよい。

Selecting a layout for the English (US) keyboard

するとその後は画面上にキーボードを表示させると、それが Dvorak レイアウトになっている。

Dvorak on iPad

この設定はそのデバイスに取り付けた物理的キーボードには一切影響しない。物理的キーボードのレイアウトを変更するには、Settings > General > Hardware Keyboard > English (US) へ行って Dvorak を選ぶ。(キートップに表示される文字を取り替えるか無視するかはご自由にどうぞ。 )

仮想キーボードを Dvorak 配列にすることで物理的キーボードと同等の利点があるのかどうか、私は知らない。そもそも Dvorak 配列はタッチタイピングの効率を良くするために設計されたものだからだ。また、Dvorak がそれほどに QWERTY より優れているかにも議論の余地があるだろう。しかしながら、自分の iPhone で Dvorak を試してみて、レイアウトを切り替えるのがどれほどにフラストレーションの溜まることなのか、私は身に沁みて実感させられた。

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Michael E. Cohen  訳: 亀岡孝仁  Josh Centers

Apple、Q4 2022 に嵐の海を乗り切る

2022 会計年度の第四四半期業績報告で、Apple は純利益 $20.7 billion (希薄化後一株当り $1.29)、売上げ $90.1 billion を発表した。同社の売上げは前年同期比で 8% の上昇で、純利益は 4% 増えた ("Apple の Q4 2021 業績、売上げは記録更新だが、もっと良かった可能性も" 28 October 2021 参照)。

この四半期の数字は興味をそそる。今回は、Mac が売上げの成長頭となり、Services は横ばい、そして iPad は前年比二桁の減収となった。Apple CEO Tim Cook は iPad の下落の多くは今でも続くある分野での供給制約によるもので、決して需要が落ちている訳ではないと説明しているので、長い目で見れば、これらの数字は統計的な雑音なのかも知れない。もっとも、我々が正確に知るには少なくとももう一年は待たねばならないであろう。

パンデミックの最中にやった様に、Apple は経済の先行きが不確実だとして再び将来見通しの提供を拒んだ。CFO Luca Maestri は、強い外国為替という "向かい風" が同社の全ての販売部門に悪影響を与えたと語った。

Mac

まず Mac から始めよう。Mac の売上げは前年比で驚異的な 25.4% の成長で、これ迄で最高の売上げ記録となった。Apple シリコンのお陰で Mac は絶好調で、Q4 に $11.5 billion の売上げをもたらした。この四半期中にリリースされた新しい M2-based MacBook Air が Mac の販売に貢献したのは間違いないであろう。Maestri はまた、Mac を従業員に提供した Cisco の様な会社向けの強い需要もその一因だとした。加えて、Cook は、Q3 の生産問題から派生した Mac 受注残をさばけたことも、この四半期の販売数字を押し上げるのに役立ったと語った。

Q4 Mac numbers

Wearables

Apple の増収戦で二位となったのは Wearables, Home, and Accessories 部門で、そこには Apple Watch, AirPods, Beats, そして Apple TV や HomePod mini の様な機器が含まれる。この部門は前年比で9.8% の増収となり、$9.7 billion を稼いだ。Maestri はこの四半期中の Apple Watch 購入者の三分の二はこの機器に対する新規購入者だと言った。9月初めにリリースされた三つの新しい Apple Watch モデルもきっと寄与したであろう。

Q4 Wearables numbers

iPhone

iPhone は前年比 9.7% の増収で、売上げは $42.6 billion に達した。この程度の成長でも9月期の売上げ記録となるには十分であった。この四半期の終わりに近い所での新型 iPhone の登場は iPhone 売上げを支えるには役立ったであろうが、iPhone 14 モデルは Apple の期待程には売れていないという噂もある。

Q4 iPhone numbers

Services

何年にも亘って、Services は Apple の持続する成長を引っ張ってきたが、この四半期はそうではなかった:売上げは前年比 5% しか伸びず、$19.2 billion を稼いだ。他の販売部門と同様、Maestri は Services 売上げの比較的小さな伸びは強いドルと弱い外貨のせいだとした。それでも、Services 売上げは Q4 の記録を更新し、Maestri は Apple が今や 9 億人の有料登録会員を有していると言い、収益源はかなり大きくそして安定している事を示唆した。質問された時、Cook は収益成長率の下落を Apple の最近の値上げに関係付ける事を拒んだ。代わりに、彼は音楽ライセンス費用の増加と Apple TV+ ライブラリの成長に関わる費用だとする同社のこれ迄の説明を繰り返した ("Apple、Apple Music、Apple TV+、Apple One を値上げ" 24 October 2022 参照)。

Apple Q4 Services

iPad

iPad 売上げは数年間の成長の後再び下落して、Q4 売上げは前年比 13.1% 減少したが、それでも Apple のタブレット製品は売上げで $7.2 billion を稼いだ。新型 iPad モデルのリリースが9月四半期が過ぎるまで無かったことが iPad の販売数字を押し下げたことに疑いはない。顧客は新型 iPad の出現が近いことを予想し買い控えたと思われる。これとは対照的に、昨年はこの四半期が始まる直前に新型 iPad Pro のリリースがあり、売上げ上昇に貢献した。

Q4 iPad Revenue

製品別構成比及び地理別の状況

成長率での勝者 (そして敗者) を見るのも面白いが、Apple の売上げの全体像を見る時それ等を俯瞰的に見ることも重要である。間違ってはいけない、iPhone は今でも Apple の損益計算書の王であり、Apple の Q4 売上げの約半分を占めている (47%)。また Services は 21% で強い第二位となっている。

iPhone 47%, Services 21%, Mac 13%, Wearables 11%, iPad 8%

海外に目を向けると、こちらも興味深い数字が見えてくる。Greater China はここ数年 Apple の最も成長著しい地域であったが、ここでの増収は前年比たったの 6.2% に留まった。代わりに、Asia/Pacific 部門は今四半期爆発的な成長を見て、とてつもない 22.7% の増収となった。Apple はまた堅実な 9.6% の増収を Europe で、そして 8.1% の成長を Americas で記録した。悪い方では、Japan は引き続き問題のある地域となり、Q4 で前年比 4.9% の減収となった。Cook と Maestri の両者とも、発展途上国での Apple 販売は好調で、将来も期待出来るとした。

Q4 earnings by region

Apple は今日の混沌とした経済の状況下にあっても繁栄し続け、そして今四半期の数字は同社の製品多様性への焦点の価値を証明している。この様な広範囲の製品を揃えることで、Apple は色々な市場に対応出来ている。長年、Mac の販売がダメな時には iPhone の販売が活況であったが、今や Mac が Apple の最も早い成長部門となり始めている。他のテック巨人である Alphabet, Amazon, そして Meta (Facebook) からの問題の多い決算報告を Apple の好調な結果と比べて見ると良い。実際、Meta は広告収入が急落しその株価も暴落してしまったので、もう巨人とは言えないのかもしれない。Meta CEO Mark Zuckerberg が同社の将来を十分に明確に定義されていない "メタバース" 概念に賭けてしまったことは有名だが、Tim Cook はそれについて懐疑的な態度を表明している。

iPad の落ち込みが新しいモデルと iPadOS 16 で解決出来るかどうかは時を経てみないと分からない ("Apple、2022 年は基本モデル iPad を考え直す" と "新型 iPad Pro モデルは M2 プロセッサ、高速 Wi-Fi、Apple Pencil ホバーを獲得" 18 October 2022 参照)。極めて重要なホリデーシーズンがやってくるが、年末に控えた重要な新製品のリリースと未だ収まらない外貨問題との間で Apple がどれ程うまくやれるかが、同社の日々が喜びと明るさに包まれたものとなるのか、或いは石炭ばかりが詰まったものとなるのかを決めるであろう。[訳者注:クリスマスのストッキングには、悪い子供には石炭の塊が入っていますが、良い子には小さなおもちゃやクッキーやキャンディーが入っています。]

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Messages アプリ、柔軟性を増しミスには寛大に

とても多く使われているアプリにしては、競合アプリで一般的な機能のいくつかが Messages には長い間欠けていた。けれども今はもうそうでない! 最新バージョンの Apple オペレーティングシステム、つまり iOS 16、iPadOS 16、および macOS 13 Ventura で、Messages は 3 つのメジャーな機能と、さらにあといくつかのマイナーな機能を加えた。

3 つのメジャーな機能とは、会話を未開封とマーク付けする機能、送信済みのメッセージを編集する機能、メッセージの送信を取り消す機能だ。ただ残念ながら、送信したメッセージを編集したり取り消したりする機能が正しく働くのは受信する人も iOS 16、iPadOS 16、または macOS 13 Ventura を走らせている場合に限られる。

マイナーな新機能としては、迷惑メッセージを簡単に報告できるようになったこと、新しい最近削除した項目コレクションと会話の表示フィルタ、SMS メッセージに送る Tapback のより良い表示などがある。

未開封のマーク付け

アプリのアイコンに付くバッジは、Apple のオペレーティングシステムで中核を成す通知手段だ。まだ見られていないアクティビティがあることをアプリが示したい場合、そのアプリは自らのアイコンの上に丸く赤いバッジを追加し、たいていの場合は変更された項目の数やメッセージの数を反映する数字をバッジの中に示す。また、アプリが内部的に一連のデータ、例えば Messages ではコレクションの個数、Mail ではスレッド数などをマークして、未読の項目があることを青い点で示すことも多い。

これらの未読数表示がどの程度役に立つかはあなたの仕事のやり方に依存する。私はその片方の極端の位置にいて、ほとんどの場合、バッジの付いたアプリを開いて新情報を確かめ、バッジをクリアしている。バッジが表示されるお陰で私はこのやり方へと突き動かされるので、具合が良い。対照的に Tonya はバッジをクリアすることにほとんど注意を払わず、その結果としてバッジに表示される数字が彼女にとって意味を成さなくなっている。その考え方は私にも理解できるけれども、私なら到底クリアできないバッジの数字を見れば (Mail は何千通もの未開封のメッセージがあると言ってくる)、イライラしてそのアプリの通知設定でバッジの表示をオフに切り替えてしまうことだろう。

Badge icon settings in Notifications

これまでは、Messages でメッセージを読めば直ちにその会話が未開封の状態を脱し、青い点も赤いバッジもクリアされてしまっていた。(または少なくともバッジに表示される数字が減っていた。) それは確かに正しい挙動なのだが、例えば「あとでこれを処理しよう」という目的で赤いバッジあるいは青い点に新たな意味を持たせたいと思ったならどうだろうか。それもまた極めて理にかなっているだろう。メッセージに素早く目を走らせたからといって、必ずしもその内容に対して行動を起こす機会があったとは限らない。そこでその会話に未開封のマーク付けができれば、状況をリセットしてあとで戻ってこられる。

目を通した後に会話を未開封とマーク付けするには、メッセージリストに戻ってその会話の上で右端までスワイプする。iPhone や iPad でピン留めされた会話については、タッチして押さえ続けて、Mark as Unread をタップする。Ventura の走る Mac では、会話を Control-クリックして Mark as Unread を選ぶ。(未読のメッセージを含む会話ではこれらのコマンドが逆の働きをする。実際にまだ読んでいない会話を既読とマークしたければ、同様の操作でそれもできる。)

Marking a message as unread

送信済みメッセージの編集

タイプミスが我慢できない人たちがいる。私もその一人だ。書き間違いを含んだメッセージを送信してしまうのは大嫌いだが、でもそれはあまりにも頻繁に起こる。とりわけ、iPhone のキーボードを使っている場合によくある。自動修正機能が働いていてもまた別の問題が起こる。自動修正されたメッセージには正しい単語ばかりが含まれているかもしれないが、それは自分が意図した単語ではないかもしれない。その結果としてメッセージの意味が大きく変わってしまうことさえある。

今回、既に送信してしまったメッセージを 15 分以内ならば編集することができるようになった。しかもそれを 5 回まで繰り返せる。そんなに何回も要らないと思うかもしれないが、私は実際 Slack でメッセージを正しい文章に直そうと何度も続けて編集を施したことがある。たいていの場合、何か一つ間違いをして、それを素早く直そうともう一つ別の間違いをしてしまい、もう一回編集しなければならないと気付く、という風に起こる。

iPhone や iPad では、そのメッセージをタッチして押さえ続けて、Edit をタップする。Ventura では、そのメッセージを Control-クリックして Edit を選ぶ。するとそのメッセージが開いて編集できるようになる。変更を加えてから、青いチェックマークをタップする。考えが変わって編集を止めたければ、グレイの X 印をタップする。

Editing in Messages

編集したからといって恥ずかしい状況を脱することができたと思い込んではいけない! まず第一に、あなたが変更を施す前に受取人が既にそのメッセージを見たかもしれない。たとえその人が見なかったとしても、そのような会話には Edited というマークが付く。もしも受取人が Edited のマークをタップまたはクリックすれば、編集前のメッセージが受取人に見えるようになる。

How edited messages appear

さらに悪いことに、もしも受取人が iOS 16、iPadOS 16、あるいは Ventura を走らせていないデバイスを使っている場合には、あなたが編集するごとにそれぞれのバージョンが新規メッセージとして受取人に届くことになる。それで混乱を引き起こすことはないかもしれないが、どう見てもエレガントな体験とは言えない。

メッセージの送信取り消し

私たちは皆、うっかりして別の人にあててメッセージを送信してしまうことがあって、良くても混乱を引き起こし、悪ければ悲惨なテレビドラマの筋書きのようなことにもなりかねない。ありがたいことに、Messages では送信後 2 分以内ならばそういう誤ったメッセージを取り消せるようになった。私の場合、間違った宛先に送ってしまってもたいてい数秒以内にそれと気付く。

iPhone や iPad でメッセージの送信を取り消すには、タッチして押さえ続けて、Undo Send をタップする。Ventura では、メッセージを Control-クリックして Undo Send を選ぶ。すると即座にそのメッセージが消え、この機能は互換なデバイスのみでしか働かないという警告が出る。

Undo sending a message

これは非常に重要な点だ。もしも受取人が iPhone を持っていなければ、あるいは iOS 16、iPadOS 16、または macOS 13 Ventura の走る Apple デバイスで iMessage にログインしていなければ、そのデバイスではメッセージが削除され ない し、あなたがそれを取り消そうとした事実も一切伝わらない。

たとえその受取人が互換なオペレーティングシステムを走らせていたとしても、あなたが取り消すよりも前にその人がメッセージを読んだ可能性もあるし、たとえ読まなかったとしても、あなたがメッセージを取り消したというメッセージは届く。いずれにしても、送信する前によく考えるべきだということに変わりはない!

How unsent messages display

削除して迷惑メッセージを報告

運悪くあなたの iPhone にテキストメッセージとして迷惑メッセージが届いたなら、おそらくあなたは連絡先リストにない送信者からのメッセージの一番下に Report Junk (迷惑メッセージを報告) というリンクを Messages が追加していることにお気付きだろう。(この Report Junk リンクは会話を iPhone 上で読んでいる場合にのみ登場し、iPad や Mac では登場しない。) Apple は報告された電話番号に対してどんな処置をするかについて多くを語ろうとせず、ただ次のように述べている:

iMessage を使用しているときに、迷惑メッセージを Apple に報告することができます。一部の通信事業者および国や地域では、SMS および MMS で受信した迷惑メッセージを報告することもできます。送信者の情報とメッセージが Apple に送信され、そのメッセージはデバイスから完全に削除されます。注記: 迷惑メッセージを報告しても、その送信者からのメッセージ送信を止めることはできませんが、その番号からの受信を拒否して受け取らないようにすることはできます。

iOS 16 では迷惑メッセージを報告する仕組みに若干の変更が施された。Report Junk (迷惑メッセージを報告) をタップしてから Delete and Report Junk (削除して迷惑メッセージを報告) をタップする代わりに、会話の上で左ヘスワイプして、それから Delete and Report Junk をタップできるようになった。個人的に、私は Nuke Spammer from Space (迷惑メッセージ送信者を宇宙から消し去る) オプションがあればいいのにと思う。

Delete and Report Junk

最近削除した項目と表示フィルタ

間違えて Messages で意図しない会話を削除してしまっても、心配することはない。削除したメッセージを簡単に取り戻せるからだ。Messages は今回、削除済みの会話を最大 40 日間保持している Recently Deleted (最近削除した項目) コレクションを持つようになった。Messages を iCloud に同期させてさえいれば、削除したばかりのメッセージがあなたのすべてのデバイス上で Recently Deleted (最近削除した項目) の中に登場するはずだ。

iPhone や iPad で Recently Deleted を見るには、Filters をタップするか、サイドバーボタンをタップするか、あるいは左上の Edit をタップしてから Show Recently Deleted をタップする。Ventura の走る Mac では、View > Recently Deleted を選ぶ。一つまたは複数の会話を選択して、それを削除または復旧できる。

Recently Deleted message collection

また、Messages には新たにいくつかのフィルタが備わった。Mac 上では View メニューに表示される。iPhone では、Settings > Messages > Filter Unknown Senders が有効に設定されていれば左上隅に Filters が表示される。iPad では Filters の代わりにサイドバーボタンが表示される。次のいずれかを表示することができる:

既知の差出人、不明な差出人、すべてのメッセージのいずれかを選べば、会話リストの一番上に見出しが表示されて、どの範囲のものが表示されているかが分かる。見出しの左に見える左矢印をクリックすれば、すべてのメッセージを表示する状態に戻る。

How view filters appear

SMS メッセージへの Tapback

私は Messages の Tapback 機能のありがたみが分かるまでにしばらく時間がかかった。これは、メッセージに対する微妙な応答として役に立つ。6 種類の絵文字風の記号があって、そのいずれかを送信できる。ハート形、親指を立てた形、親指を下げた形、Haha、二重感嘆符、そして疑問符だ。

私がこれらの Tapback アイコンで気に入っているのは、かなり限定されているので意味が一目で分かるところだ。しかも会話の中で新たなメッセージを書く必要がない。これとは対照的に、絵文字はあまりにも種類が多いので私は頭がクラクラすることが多く、この文字を選んだことで人はどう解釈するのだろうかと迷ってしまう。

これまで、この Tapback 機能は iMessage 内部 (つまり青い吹き出しの友人たち) でしか機能しなかった。SMS ユーザー (緑色の吹き出しの友人たち) も参加する会話の中で使おうとすると、その人には吹き出しの隣に Tapback アイコンが表示される代わりにテキストメッセージが届いていた。("Liked 'Be there in 15'" といったメッセージになった。) これはひどい。でも私の経験上、多くの人たちは SMS の会話で Tapback を使うべきでないとすぐに学んでいたようだ。

けれども現行バージョンの Messages では SMS 会話の中でも Tapback を送れるようになって、Messages が具合の悪いテキストメッセージでなく適切な Tapback アイコンを表示するようになった。小さいけれども歓迎すべき改善だ。

他にご注文は?

Apple は他にもいくつか Messages の新機能について触れている。例えばデュアル SIM の iPhone で SIM ごと別々に Messages での会話をフィルタ分けする機能や、オーディオメッセージで早送りや巻き戻しする機能などだ。私の場合は日常的にオーディオメッセージを送る人にも、デュアル SIM の iPhone で Messages を多用する人にも出会ったことがないが、iPhone ユーザーが何百万人といることを考えれば、間違いなくそういう人たちもいるだろうと思う。

それ以外の機能は主として基礎構造に関するものや、他のアプリと関連するもの、例えば共同制作の招待状によって Messages スレッドの一番上に作業の進捗状況の表示が生成されたりとか、Messages Collaboration API とかいったことだ。こういった機能は非常に望ましいもののように思える。実際、私の知る限り共同作業をしているチームは皆が Google または Microsoft のエコシステムの中で作業をしており、Slack あるいは Microsoft Teams といったアプリを使ってコミュニケーションしている。でもこれらについても、Apple のみの環境でそういう作業をしていてこれらの機能を実際に使おうという人たちがいなければ話にならない。

皆さんは他に何か新機能に気付かれただろうか? Apple が公表している機能リストは包括的なものではない。例えば、Apple は Ventura におけるメッセージの View メニューフィルタについて一言も語っていない。だから、未発見の機能があることも十分に考えられるだろう。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

ScreenFlow 10.0.7

ScreenFlow 10.0.7

Telestream が ScreenFlow 10.0.7 をリリースして macOS 13 Ventura 対応を追加した。このスクリーンキャスト録画およびビデオ編集アプリは Ventura で Timeline 上のアセットに Video Motion Action を追加した後に起こったクラッシュを解消し、Video Motion アクションを選択した後にキャンバスが black/break を表示していたバグを修正し、クリップを選択する際の実行時エラーを取り除き、iPad ビデオをタイムラインに追加すると縦長が横長になってしまったバグを修正し、iOS ファイルを読み込むとタイムライン上では上下逆転してしまうのにメディアライブラリではそうならなかった問題を解消した。(新規購入 $149、アップグレード価格あり、84.7 MB、リリースノート、macOS 10.15+)

ScreenFlow 10.0.7 の使用体験を話し合おう

GraphicConverter 11.7

GraphicConverter 11.7

Lemkesoft が GraphicConverter 11.7 を出した。このグラフィックスプログラム Swiss Army ナイフにさまざまの改良やバグ修正を施した、メンテナンス・リリースだ。今回のアップデートでは HDR 効果にゲインマップを適用できるようにし、INETLOC ファイルの URL キーによる読み込みに対応し、Box Drive 上のファイルをブラウズするメニュー項目を追加し、Color Loop フィルターと Super Resolution Sharpen 効果を追加し、赤目補正無しの自動補正を提供し、Aurora HDR ファイルのプレビューを読み込めるようにした。(Lemkesoft からも Mac App Store からも新規購入 $39.95、無料アップデート、230 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

GraphicConverter 11.7 の使用体験を話し合おう

OmniFocus 3.14

OmniFocus 3.14

The Omni Group が OmniFocus 3.14 をリリースして macOS 13 Ventura 互換性を提供した。このタスク管理アプリは Ventura の下で複数行のアウトライン行を選択しても展開されないことがあったバグを修正し、OmniCrashCatcher をアップデートして Ventura 互換性を高め、Notification Preferences のテキストを更新して System Settings を参照するようにし、ツールバー上でほとんどのボタンのサイズを揃え、同期されたキーボードショートカットが OmniFocus 4 TestFlight で変更されると起こったクラッシュを解消している。(Omni Group ウェブサイトでの新規購入は Standard 版が $39.99、Pro 版が $79.99、Mac App Store では Standard 版が $39.99、アプリ内購入で Pro 版にアップグレード可、69.1 MB、リリースノート、macOS 11+)

OmniFocus 3.14 の使用体験を話し合おう

OmniOutliner Essentials and Pro 5.11

OmniOutliner Essentials and Pro 5.11

The Omni Group が OmniOutliner EssentialsOmniOutliner Pro のバージョン 5.11 をリリースして、macOS 13 Ventura 互換性を提供した。これらのアウトライン作成および情報整理アプリは印刷設定のレイアウトを修正し、Print シートをキャンセルした際のクラッシュを解消し、OmniCrashCatcher をアップデートして macOS Ventura 互換性を高めた。また iOS 版も、iPadOS 16 の走る iPad 上で新しいツールバー機能 (iPhone 上では利用できない) を追加した。(Essentials の新規購入 $9.99、Pro の新規購入 $59.99、36.8 MB、リリースノート、macOS 11+)

OmniOutliner Essentials および Pro 5.11 の使用体験を話し合おう

Fantastical 3.7.2

Fantastical 3.7.2

Flexibits が Fantastical 3.7.2 をリリースして macOS 13 Ventura の機能への対応を追加した。このカレンダーアプリは今回、Focus を有効にするとカレンダーセットをフィルター分けできるようになり、Ventura でアプリのショートカットの使い方を改良し、Meetup 機能を復活させるとともにオンラインイベントへの対応を改善し、OAuth を使った Fastmail アカウント追加への対応を備え、一部のサーバからのカレンダー購読のロードを改良し、デバイス間同期の際に隠れた項目の処理を正しくし、Google Calendar のユーザーで出席者のコメントがアップデートされないことがあったバグを修正し、イベントの複製やペーストの際にアラートがコピーされなかった問題に対処し、ICS ファイルを読み込む際に時々起こったクラッシュを解消した。(Flexibits からも Mac App Store からも購読年額 $39.96、無料アップデート、62.4 MB、リリースノート、macOS 11+)

Fantastical 3.7.2 の使用体験を話し合おう

Audio Hijack 4.0.5 and Piezo 1.7.10 No comments

Audio Hijack 4.0.5 と Piezo 1.7.10

Rogue Amoeba が Audio Hijack 4.0.5Piezo 1.7.10 をリリースして、macOS 13 Ventura に対する初期互換性を追加した。いずれのアプリもバージョン 11.9 の Audio Capture Engine でオーディオキャプチャの信頼性を高め、VoIP オーディオ源として TeamTalk および Gather に対応し、VoIP アプリからキャプチャする際に入力と出力の両方を含むデバイスで起こることがあったチャンネルマッピングの問題を修正し、今回から macOS 10.15 Catalina かそれ以降を要するようになった。

また、Audio Hijack 4.0.5 はプラグインウィンドウのリサイズを改良し、バンドを切り替える際に AUGraphicEQ の表示が正しくコントロールをアップデートするようにし、Template Chooser で Enter キーを押すと作成された通りの状態でセッションを保存するようにした。Apple が加えた変更の結果として Ventura では Text to Speech special source が使えなくなったが、その代わりに Siri special source と VoiceOver special source が使える。Text to Speech オーディオはテキストが読み上げられている場所にこのアプリケーションの対象を向けることでアプリケーションごとにキャプチャできるようになっている。TidBITS 会員は Audio Hijack と Piezo を 20% 割引価格で購入できる。(Audio Hijack は新規購入 $64、35.3 MB、リリースノート、macOS 10.15+。Piezo は新規購入 $25、24 MB、リリースノート、macOS 10.15+。いずれも無料アップデート)

Audio Hijack 4.0.5 と Piezo 1.7.10 の使用体験を話し合おう

Acorn 7.3 No comments

Acorn 7.3

Flying Meat が Acorn 7.3 をリリースして、この画像エディタに新しいフィルターと混合モードを追加した。Snapshot および Snapshot Reblend フィルターは画像のコピーを作ってそれをフィルターチェイン (例えばカスタムシャドウ用のもの) に再混合し、その新しい Custom フィルターが 5×5 マトリクスを提供してカスタマイズしたぼかし、シャープ化、エンボス加工、その他を適用できるようにする。今回のリリースでは生成元フィルターに新たな混合モードを追加し、Spotlight レイヤーフィルターを更新し、Select All Layers という Command Bar アクションを新たに追加し、SVG 読み込みツールが線要素を正しく処理できるようにし、テキストボックス上の傾きを取り除くのが難しかったバグを修正し、PDF として書き出すとマスクが正しく適用されなかった問題に対処し、また詳細不明ながら macOS 13 Ventura のためのさまざまな改良も施されている。(Flying Meat からも Mac App Store からも新規購入 $39.99、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、18.9 MB、リリースノート、macOS 10.14+)

Acorn 7.3 の使用体験を話し合おう

SuperDuper 3.7

SuperDuper 3.7

Shirt Pocket が SuperDuper 3.7 をリリースして、macOS 13 Ventura とのフル互換性を追加した。しかしながら、SuperDuper は Big Sur、Monterey、および Ventura のいずれでもブート可能バックアップに対応しているけれども、Shirt Pocket は Apple のバグによって起動が完了しなくなる可能性があると述べている。ただ、リストア作業は引き続き可能だ。今回のアップデートでは影響しないはずのドライブ上にあるフォルダを誤って保護してしまう Google Drive の問題点を回避し、Smart Update での問題点を改善し、Apple の自己複製子 (asr) 状態追跡を拡張し、Ventura での設計変更に合わせて Full Disk Access ヘルパーに調整を加えた。(基本的機能は無料、追加機能は $27.95、無料アップデート、9.6 MB、リリースノート、macOS 10.10+)

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Agenda 16

Agenda 16

Momenta が日付に集中したノート取りアプリ Agenda のバージョン 16 をリリースして、Premium 版に新しい共同作業機能を装備した。今回のリリースでは Premium 版のユーザーが共有ノートを作成したり、既存の接続を共同作業に招待したり、他の人たちが共有ノートに参加するリンクを生成したり、Messages の Shared with You を使って他の人たちを共同作業やチャットに招待 (macOS 13 Ventura、iOS 16、あるいは iPadOS 16.1 かそれ以降が必要) したりできるようにした。

今回のアップデートではまた、すべてのユーザーが共同作業への招待を受けて、ほとんどリアルタイムで他の人たちとの共有ノートを編集し、共有ノートからそれに対応する Messages アプリのスレッドへ直接にジャンプし、共有ノートをアップロードしたりクラウド上に保存したりする前にデータを暗号化し、共有ノートの最新の編集状態を Recently Edited リストに表示させられるようにした。さらに、このアプリはその App ショートカットを拡張するとともに、チェコ語のローカライズ版を追加した。(無料、プレミアム機能のアプリ内購入 $24.99、無料アップデート、69.5 MB、リリースノート、macOS 10.14+)

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Cardhop 2.2.2

Cardhop 2.2.2

Flexibits が Cardhop 2.2.2 (筆者の気持ちはたちまち 1970 年代初期の映画 Room 222 に飛んだ) をリリースして、macOS 13 Ventura で Focus を有効にした際に連絡先リストをフィルター分けする Focus Filters を追加した。この連絡先管理アプリはまた、インスタントメッセージのサービスタイプとして Discord を追加し、Telegram アクションを改良して電話番号でも使えるようにし、大タイプのアクションが代替誕生日に誤った日付フォーマットを使っていた問題を修正した。(Flexibits からも Mac App Store からも購読年額 $39.96、無料アップデート、31.2 MB、リリースノート、macOS 11+)

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Final Cut Pro 10.6.5, Compressor 4.6.3, and Motion 5.6.3

Final Cut Pro 10.6.5, Compressor 4.6.3, and Motion 5.6.3

Apple が 3 つのプロフェッショナル向けビデオアプリのメンテナンス・アップデートをリリースした。Final Cut Pro 10.6.5Compressor 4.6.3Motion 5.6.3 だ。Final Cut Pro は Apple silicon 搭載 Mac 上で H.264 および HEVC ビデオの書き出し速度を速め、Intel ベース Mac から Sidecar ディスプレイの接続を外す際の安定性を増し、周辺光センサー搭載の Mac 上で編集する際のパフォーマンスを向上させ、Photos ブラウザから画像を追加することに関係したバグを修正している。

Compressor は HEVC 8-bit 4:2:2 エンコーディングとマルチパス HEVC 4:2:2 エンコーディングへの対応を追加し、デフォルトの HEVC エンコーダのタイプを Faster に変更し、HDR ビデオの透明度のプレビューへの対応 (macOS 13 Ventura が必要) を追加した。Motion は Save As パネルでの問題に対処しするとともに安定性とパフォーマンスを向上させた。(いずれも無料アップデート。Final Cut Pro 新規購入 $299.99、3.4 GB、リリースノート、11.5.1+。Compressor 新規購入 $49.99、348 MB、リリースノート、11.5.1+。Motion 新規購入 $49.99、2.4 GB、リリースノート、macOS 11.5.1+)

Final Cut Pro 10.6.5, Compressor 4.6.3, Motion 5.6.3 の使用体験を話し合おう

BusyCal 2022.4.4 and BusyContacts 2022.4.2

BusyCal 2022.4.4 と BusyContacts 2022.4.2

BusyMac が BusyCal 2022.4.4BusyContacts 2022.4.2 をリリースした。BusyCal の左右のパネルの可視性がスマートフィルター設定の Remember View Settings オプションに連携するようになり、選択したテキストを Control-クリックすると Services メニューに Send to BusyCal コマンドが表示されるようになった。このリリースでは macOS 13 Ventura 用にクラシック日付ピッカーも修正している。

BusyContacts は電話番号のための選択肢として WhatsApp を追加し、ペーストした連絡先情報に Quick Entry を使う際の団体名や職名の探知を改良し、連絡先を統合する際に大文字・小文字を同等に扱うようにし、Nextcloud CardDAV サーバの探知を改良し、リスト表示の中で情報パネルが大きな場所を取り過ぎていたバグを修正し、プロファイル画像アシスタントが大サイズの JPEG で動作しなかった問題を解消した。(BusyCal は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、 Mac App Store から も利用可、59.3 MB、リリースノート、macOS 10.13+。BusyContacts は BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、Setappからも利用可、25.8 MB, リリースノート、macOS 10.13+)

BusyCal 2022.4.4 と BusyContacts 2022.4.2 の使用体験を話し合おう

Pages 12.2, Numbers 12.2, and Keynote 12.2

Pages 12.2, Numbers 12.2, Keynote 12.2

Apple が iWork アプリをバージョン 12.2 にアップデートして、Pages, Numbers, Keynote に新しい共同制作機能を追加した。これら 3 つのアプリは今回から共有書類で他の人たちの活動が表示され、誰かが共有書類に参加したり、コメントしたり、変更を加えたりすると通知を受け取れるようになった。また、共有制作書類から直接メッセージを送信したり FaceTime 通話を開始したりでき (macOS 13 Ventura が必要)、書類についてのアップデートを Messages で確認したり、File メニューで共有書類を管理したりできるようになった。これら 3 つのアプリはいずれも、Ventura を使っている場合に画像の背景を削除する機能を改良している。

Numbers は値を比較したりテキストを結合したりする新しい関数を備え、Keynote は作業を完全に一から始めたい場合に使える Blank Layout 書類テンプレートを新たに加えた。(無料、Pages は 286.9 MB、リリースノートNumbers は 253.9 MB、リリースノートKeynote は 351.1 MB、リリースノート、macOS 12.0+)

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ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

Elon Musk、Twitter を (本当に) 440 億ドルで買収

まるで薬物を飲んだホエザルが書いた筋書きかとも思えるほどのジェットコースターのような駆け引きと取り引きを何か月も続けてから、ついに Elon Musk が Twitter を 440 億ドルで買収した。The New York Times が、この常軌を逸した物語をうまくまとめた記事を出しているが、もっと楽しい読み物をと思うならば Nilay Patel がに載せた Musk への公開質問状 " Welcome to hell, Elon" を読まれるとよい。こちらには口汚い言葉たっぷりで彼が自分の能力を超えたお手上げの状態に首を突っ込みつつある理由が説明してある。面白い記事がもう一つ、Matt Levine が Bloomberg に載せた実況中継風の長い記事は、この取引のあやふやな財政的基盤について冗談たっぷりに突っ込んでいる。私たちとしては Musk の Twitter 買収が良いとも悪いとも馬鹿げているとも言うつもりはない。この男が何をするかを予測することなどできないからだ。私たちはただ、現在でさえ既に酷い状態にあるこのソーシャルメディアを、彼がさらにもっと悪化させて市民社会を破壊する地獄の混乱へと化してしまわないことを願うばかりだ。

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Apple、総合セキュリティ情報サイトを開設

Apple が新しい Apple Security Research ウェブサイトを開設して、同社のセキュリティ関係のリソースをすべて一か所に集めるようにした。ここにはセキュリティブログと、Apple Platform Security Guide、Apple のセキュリティ報奨金と研究デバイスプログラムに関する情報、それからセキュリティ報告を提出するためのリンクが含まれている。

Apple Security Research: Our groundbreaking security technologies protect the users of over 1.8 billion active devices around the world. Hear about the latest advances in Apple security from our engineering teams, send us your own research, and work directly with us to be recognized and rewarded for helping keep our users safe.

[日本語訳: Apple Security Research: 私たちの革新的なセキュリティテクノロジーは世界中に 18 億台以上あるアクティブなデバイスのユーザーたちを保護しています。わが社のエンジニアリングチームが語る Apple セキュリティの最新の進展に耳を傾け、あなた自身の研究結果を私たちに送り、私たちと直接手を携えて働くことでユーザーを安全に保つための努力に対する評価と報奨を受けましょう。]

一般人にとって直接興味を引くものではないけれども、セキュリティ研究者やセキュリティに熱心な人にとっては素晴らしく、これによって透明性が増すことで Apple のプラットフォーム全体にわたるより良いセキュリティへと結び付くことを願いたい。

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