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#1645: iPhone を Mac に AirPlay して遠隔映像、Siri が iPhone の再起動を身に付ける、Apple の Q1 2023 業績報告

今週号ではまず、Adam Engst がクリスマスの物語として、何千ドルもする Apple テクノロジーを駆使して死んだマウスを見つけた体験を物語る。いや、コンピュータのマウスではなくて、生身のネズミが作り付けの棚の下のどこかで死んで、悪臭を放ち始めたのだ。それから Adam は Siri を使って iPhone や iPad を再起動する方法を紹介するとともに、未来の映画でこの機能が使われるのではないかとちょっと夢想する。最後に、Michael Cohen が Apple の Q1 2023 業績発表を取り上げる。発表の中で、Tim Cook は「外国為替の逆風」と「マクロ経済の厳しい状況」を何度も口にしつつ、依然としてとてつもない額の売上げと利益が昨年の第1四半期には予想ほど好調でなかった理由を説明した。今週注目すべき Mac アプリのリリースは RapidWeaver Classic 9.0、Timing 2023.1.3、iStat Menus 6.7、それに BusyCal 2023.1.3 だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

死んだネズミを探す: 救いの手は AirPlay レシーバー

“それはクリスマスの前の晩、家中で、生き物は、ネズミさえも動かなくなったころ” [訳者注: 米国で広く知られている詩『クリスマスのまえのばん/サンタクロースがやってきた』の最初の2行です] 具体的に言えば、動かなくなったのはわが家の洗濯室に作り付けの棚の下のどこかで死んだ生身のネズミで、それが臭い始めていた。朝にはかすかな臭いがずっとしている感じだけだったのに、クリスマスイブに私の両親の家を訪問してから帰宅した時には臭いが強くなっていた。簡単に見えるところは隅から隅まで調べてみたけれども何も分からなかったし、私の鼻ではどうしても臭いの場所を特定することができなかった。そこで私たちは臭いが広がらないように洗濯室のドアを閉めてから、寝室に向かった。

次の日はクリスマスで、再び両親の家を訪れたので、私は問題のことを考えないようにしていた。でも夜遅く帰宅すると、もう臭いは悪臭のレベルに達していた。もう一度隅から隅まで調べても何も分からなかったので、明日は洗濯室をバラバラに分解しても調べなればと心を決めた。高校時代の友人が奥さんを連れてブランチに来ることになっていたので、できればその前に済ませたいと思った。そして臭いが漏れないようにきっちりドアを閉めて、寝室に向かった。

Boxing Day の晴れた早朝、息子の Tristan と私は棚の一部と洗濯物の整理棚、それに洗濯機を覆っているカウンタートップを取り外した。(以前使っていた洗濯機が壊れたとき、同じ容量の洗濯機がすべて高さが 3 インチ高くなっていて収まらないことを知ってがっかりした。今使っている洗濯機はこのカウンタートップのみの理由で以前よりかなり小さいものだ。) 残念ながら、すべてのものの後ろの隙間を覗き込んでも、臭いのないほこりしか見つからなかった。洗濯機自体の下にも、死んだネズミがいそうな兆しは見えなかった。もはや友人たちがすぐにも着きそうな時間になっていたので、私たちは問題をもう一度ドアで閉じ込めて、ブランチの用意に向かった。

その後、Tristan と私は問題について改めてよく考えてみた。死んだネズミが棚のどれかの下にいることは間違いないと思えたが、棚の下の部分は前面側がきっちりと密閉されていて、背面側にはたった 3 インチほどの隙間しかなく、棚の下の真っ暗な空間を覗き込むにはあまりにも隙間が狭過ぎた。こんな時のために伸縮式のハンドルの付いた小さな鏡を持っていたけれども、長さが全然足りなかった上に、明かりをその下に持って来るのも難しそうに思えた。これ以上のことが分からなければ、結局最後の手段として作り付けの棚を取り壊すしかないかもしれない。でもそれはなかなか困難だし、壁か、棚か、あるいはその両方に、かなりのダメージを与えてしまうだろうと思えた。

そうこうしているうちに私の脳裏に解決法がチュチュッと閃いた。その一週間前に、トレッドミル (室内ランニングマシン) で走る自分のランニングフォームをチェックして、それを見ながら調整したいと思った。そして、はるか昔に教室で、先生がトレッドミルの後ろ側にビデオカメラを設置して、そこから有線接続でモニタに繋ぎ、ランナーがその映像を見ながら走れるようにしてくれていたのを思い出した。Apple が macOS 12 Monterey かそれ以降の走る Mac を iPhone や iPad から送信されるオーディオやビデオの AirPlay レシーバーとして使えるようにしてくれていたことも私は知っていた。この機能について去年 Josh Centers が TidBITS に記事を書いてくれた際には、ちょっと平凡過ぎる使用例ばかりでもっと良い例を思い付けなかった。(2022 年 8 月 15 日の記事“Mac に AirPlay する方法”参照。) でも、トレッドミルなら完璧な使用例になるではないか! そこで私はトレッドミルの後ろ側に三脚を立てて iPhone 14 Pro を設置し、トレッドミルの棚に M1 MacBook Air を乗せ、iPhone の Control Center の Screen Mirroring ボタンを使って画面のビデオを MacBook Air に送信してみたところ、すべてが見事に動作したのだった。

幸運にも、だいぶ前に、当時進めていたビデオプロジェクトのために、私は安価な ATUMTEK 自撮り棒 (三脚兼用) を買って持っていた。なかなかうまくデザインされた自撮り棒で、最大 31 インチ (0.8 m) まで伸ばすことができ、先端に iPhone をしっかりと取り付けられる。Camera アプリを開いて、Video に切り替え、画像を上ヘスワイプしてコントロールを出し、フラッシュボタンをタップして、設定を Flash On にロックして光を照らすようにした。

それからその iPhone の画面を MacBook Air にミラーリングさせた。取り外したカウンター越しに私が自撮り棒を操って iPhone のカメラが棚の下を覗き込めるようにしている間、Tristan が MacBook Air の画面を見ていてくれた。それは完璧にうまく行って、私は遠隔探査デバイスを駆使して古代の地下墓地を探るトレジャー・ハンターのような気持ちになった。

最初の二つの棚の下は空だったが、最後の棚の下で、金鉱を探し当てた。いやそうではなくて、これこそほぼ間違いなく、名も知らぬネズミの墓地だろう。

ほんの少しだけ歓声をあげてから (何しろそれまではずっと空振り続きだったのだから)、私たちはネズミの巣と死骸をどうやって取り除くかという問題に考えを集中させた。棚を分解しようとしても壁に取り付けた部分が隠れているのでうまく行かなかったのだが、てこ棒を使ってほんの少しだけ棚の前面を持ち上げることができると気付いた。ただ、隙間に何かを差し込める程度まで持ち上げることはできず、隙間から巣を押し出して手の届くところまで持って行くのは無理だった。そこで、(クリスマスらしく) 細かいことは吹っ飛ばせ、ということで私は業務用掃除機を持って来て、そのモーター部分を取り外して単独のリーフブロワーとして使うことにした。持ち上げた前面の下の隙間から二回ほど短く風を吹き付けるだけで、望みの効果 (と、それからちょっと - いやあれは!) が得られたので、あとは業務用掃除機を元通りに組み立てて、取り出されたものすべてを吸い上げることができた。

終わり良ければすべて良しということだが、臭いに塗れたこの問題が解決したのは Apple テクノロジーをかなり大掛かりに応用したお陰であることに注目したい。皆さんも、暗くて見えない場所を覗き込む必要がいつか生じたならば、iPhone と Mac を AirPlay 経由で接続して組み合わせることを考えてみてはいかがだろうか。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

TipBITS: Siri を使って iPhone や iPad を再起動

iPhone や iPad を再起動するというのは頻繁にすることではないけれども、奇妙な挙動や問題ある挙動を除くためのトラブルシューティングの手順として再起動が役に立つことはある。少しの時間デバイスを使えなくなることを除いて、再起動をしても害はない。でも、いざ iPhoneiPad を再起動しようと思うと (実際にはこれは本当の再起動ではなくて、デバイスの電源をオフにしてからオンに戻しているだけだが)、どのボタンを押せばよいか思い出せないこともあるかもしれない。それにまた、Settings > General > Shut Down にデバイスの電源をオフにするオプションを Apple が提供してくれていることを知らない人もいる。

iOS 16 と iPadOS 16 で、Apple はもっとずっと楽に再起動できる手段を導入した。すなわち、Siri にその機能を授けたのだ。サイドボタンまたは Home ボタンを押して Siri を呼び出し、それから "Reboot" と言えばよい。また、"Restart this device" や "Restart my iPhone" などの文も Siri は理解できる。ただし、単語一つだけで "Restart" と言った場合には前に再生していたオーディオの再生を再開する可能性が高い。それにまた、ハンズフリーで "Hey Siri, reboot" と言ってもデバイスを再起動できるのだが、それをすると近くにある複数個のデバイス全部にそのコマンドが聞こえてしまう可能性があり、望ましくない結果になることがあり得る。どんな方法で呼び出した場合にも Siri は常にあなたが本当に再起動したいのかどうか尋ねるので、そこで Restart ボタンをタップするか、または口で "Yes" と答えるかすればよい。

Restart devices with Siri

ここで私は疑問に思った。混雑した部屋の中で誰かが "Hey Siri, reboot" と大声で言い、数秒待ってから "Yes" と言えば、まわりの人たちの iPhone が一斉に再起動を始めるのではなかろうか。実際に起こり得る害は非常に少ないだろうけれども、人々を怖がらせることは間違いない。スパイ映画で使ったら、最高に楽しく使えるかもしれない。さらに私の妄想はとどまることを知らず、もしも空港の拡声放送設備が乗っ取られて、それを使って "Hey Siri" や "OK Google" で始まるコマンドを次々に連呼されたら困ったことになるのではないかと思ってしまう。あ、もちろん、映画の中での話だ。

悲しいことに、Siri はまだそれ以外の Apple デバイスを再起動する機能を獲得していない。Mac の場合は Apple メニューから Restart を選ぶだけで簡単に再起動できる (それ以外にもたくさん方法はある) ので問題にならないけれども、もしも Siri が Apple TV、Apple Watch、あるいは HomePod を再起動できるようになれば大いに便利なのではなかろうか。でも、現状でそれぞれを再起動するには次のようにしなければならない:

最後にもう一言。今回 iOS 16/iPadOS 16 で Siri が iPhone と iPad を再起動できるようになった訳だが、その事実が初めて世に知られたのはどうやってだったのかが私には気になる。Apple がキーノートでそのことに触れたという記憶はないし、Apple が出している Siri コマンドの解説ページにも載っていないようだ。私が見つけた中でこのことについて書いた最初の記事は 2022 年 9 月 14 日、iOS 16 がリリースされてから 2 日後のもので、私が聞いたこともなかった名前の wccftech.com というサイトにあった。その日以後はたくさんのサイトがこの機能に触れるようになったのだが、はたして wccftech.com はこれを発見したのか、それとも最初に記事を出しただけなのか、それとも単に記事の日付をごまかしただけなのだろうか?

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Michael E. Cohen Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

Apple Q1 2023 売上げ、外国為替、コロナ、そしてインフレで減速

ここ十年でたった二回目なのだが ("Apple の Q1 2019 業績:iPhone は悪く、残りは良い" 29 January 2019 参照)、Apple は前年同期の業績を下回る第一四半期の売上げを発表した。誤解なさらないよう言っておくと、別に損失を出した訳ではない - Apple はそれでも数十億ドルに及ぶ売上げと利益をかき集めていて、ただ前年の同じ時期よりもそれぞれに少し下回っただけである。

Q1 2023 業績報告で、Apple は $30 billion を少し下回る純利益 (希薄化後一株当り $1.88) と、売上げ $117.2 billion を発表した。同社の四半期売上げは前年同期比で 5% 下落、そして利益は 13.3% 下がった ("Apple、供給制約にも拘わらず Q1 2022 決算は記録破り" 27 January 2022 参照)。

Apple CEO Tim Cook は、全体的な減収には三つの主原因があると言った:

全体としては、iPhone は Apple の売上げの牽引車であり続け、売上げの 56% を占めたが、Q1 2022 に比べると 2% 下がり、Services がその分を拾い上げた。Wearables は変わらず 12% で、iPad と Mac が残りの 15% を占めた。但し、それ等は昨年の第一四半期から 2% 分入れ替わり、iPad は増え Mac が下がった。

Q1 2023 Category pie chart

iPhone

iPhone 売上げは、昨年の第一四半期の数字と比べれば押し下げられたが、基本的には Apple には少ない数の製品しかなかった。供給網の問題がより高価な iPhone 14 Pro と iPhone Pro Max にとりわけ影響した。報ずる所によると、それ等はより安価な iPhone 14 や iPhone 14 Plus よりも人気あると言う。しかしながら、我々は、この第一四半期の数字はその四半期における史上二番目に高い売上げであることを指摘しておきたい。

Q1 2023 iPhone revenue bar chart

Mac

Mac 売上げは、昨年の第一四半期の数字と比べると大幅に落ち、29% の下落となった。この知らせは寂しいものだが、誰も驚いてはいない:昨年は、新しい M1 Pro と M1 Max チップを搭載した 14-inch と 16-inch MacBook Pro モデルの発売があった。これ等の高価なマシンは、それ等に先行したより小型の M1 ベースの MacBook Air 及び MacBook Pro により提供されるよりももっと強力なパワーを求めていた人達にとても人気があった。Apple はこの四半期には新しい Mac はなく、そして更に悪いことには、多くの人がたった数週間前に出荷が始まった M2 Pro と M2 Max MacBook Pro モデルを待ったと思われる ("M2 Pro と M2 Max を搭載する新型 Mac mini と MacBook Pro" 18 January 2023 参照)。Apple は短期的には Mac の販売挑戦は続くとみていて、現在のコンピュータ市場全般に及んでいる販売不振の例外とはなっていないが、Cook は Apple の新しいチップと健全な設置基盤からして市場が改善した暁には Mac は戦略的にも良い位置にいると語った。

Q1 2023 Mac revenue bar chart

iPad

少々予想外だが、iPad は輝かしい四半期を持ち、前年同期比で 30% の増収となった。Apple によると、この成長は一部には第十世代 iPad と M2 iPad Pro モデルのリリースが需要を喚起したお陰だと言う。加えて、Q1 2022 には iPad 販売は供給制約の影響を強く受けたが、今年は新型 iPad に対する需要には十分に応えられた。

Q1 2023 iPad revenue bar chart

Wearables

この分類には、Apple Watch バンドから HomePod に対するケーブルまでの全てが含まれる (この分類は Apple の連結損益計算書では "Wearables, Home and Accessories" と表現されている)。四半期売上げは前年比 8% 下落したが、Wearables はこの分類が登場して以来二番目に高い Q1 売上げを達成出来た。Apple Watch の成功と第二世代 HomePod の復活で、立ち直りの可能性はあるように見える。

Q1 2023 Wearables revenue bar chart

Services

Apple の業績報告のもう一つの明るい材料は Services から来ていて、前年比で 6% 以上成長している。Services の売上げは、Americas, Europe, そして rest of Asia-Pacific で史上最高を、そして Q1 記録を Greater China で記録した。それに加えて、クラウドサービス、支払いサービス、そして音楽も史上最高の売上げを記録し、そして App Store と AppleCare で Q1 記録を更新した。Apple の全体的な売上げ構成の中での Services の重要性は明らかである - この分類は供給制約の影響を受けず、そして粗利率 71% を享受している、これに対して物理的な製品では粗利率は 37% に留まる。

Q1 2023 Services revenue bar chart

地域別

Apple は売上減少を全ての地域セグメントで見た、大きい所では Greater China の 7.3%、Europe の 7.0% の下落といったところだが、Cook は幾つかの明るい国々を挙げた。Apple は、Canada, Indonesia, Mexico, Spain, Turkey, そして Vietnam で史上最高の売上げ記録を、そして二つの巨大な新興市場である Brazil と India で Q1 記録を達成した。

Q1 2023 geographic region revenue line chart

Apple の将来への展望の背景にあるのは同社がこの四半期に到達した一つのマイルストーンである:Apple は今や地球上に 20 億台の実働機器を有しており、その内 1.5 億台は昨年増加したものである。更に、Apple は全世界で使われているその機器数をこの7年の間に2倍にした。Apple CFO Luca Maestri が言った様に、設置基盤の成長は Apple の Services 売上げの成長を助長し、そして Services の増収は Apple の四半期報告のもっとも輝かしい点の一つであった。それは主として活動中の定期購読数が 9.35 億に達したお陰である。

最後に、Apple の悪いがそこまで悪くはない第一四半期の結果は、残りのテック業界の業績と対照して見られる必要がある。例えば、Apple はここ数ヶ月に大規模なレイオフを発表していない唯一つのテック巨人である ("Apple はレイオフを回避、他のテック巨人達は AI に焦点" 20 January 2023 参照)。Apple は強い逆風にこれ迄直面してきたかも知れないし、今後も引き続き直面し続けるであろうが、誰よりもうまく切り抜けて行けそうに見える。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

RapidWeaver Classic 9.0

RapidWeaver Classic 9.0

2022 年の中頃に、Realmac Software は同社のウェブデザインおよび出版用アプリ RapidWeaver を RapidWeaver Classic に商標変更するとともに、よりパワフルな第二のアプリ RapidWeaver Elements を導入する計画を明かした。RapidWeaver コミュニティーはその Elements の登場を待っているところだが、その一方で RapidWeaver Classic はバージョン 9.0 (元の RapidWeaver の古い 8.x バージョンとの混同を避けるために番号を 9 に引き上げた) にアップデートされた。今回のリリースでは複数の %footer% タグが使われた場合に電子メールアドレスが誤って設定された問題を解消し、Blog プラグインの RSS フィードで URL からフォワードスラッシュが抜けたバグを修正し、その他さまざまの細かなコードレベルの改良を施して動作を滑らかにした。まだ RapidWeaver 7 または 8 を使っている人には、現在 RapidWeaver Classic 9 へのシングルユーザライセンスのアップグレード料金が年間購読の最初の年のみ $31.99 に割引されている。(年額購読 $79.99、無料アップデート、Setapp からも利用可、114 MB、リリースノート、macOS 10.14+)

RapidWeaver Classic 9.0 の使用体験を話し合おう

Timing 2023.1.3

Timing 2023.1.3

Daniel Alm が Timing 2023.1.3 をリリースして、Screen Time から iPhone や iPad の利用を読み込む機能への対応を追加した。それぞれのデバイスをあなたがいつ使ったかを正確に把握し、好きな時間帯を点検し (Screen Time の day/week 表示に限らない)、Screen Time データをアーカイブし、モバイル活動をプロジェクトごとにカテゴリー分けし、といったことができる。

また、この時間と生産性追跡アプリは今回、Activities 画面でデバイスによって活動をグループ分けできるようになり、Arc および Firefox の追跡を改良し、キャンセルしたカレンダーイベントをタイムライン上で隠すオプションを追加し、Timing の追跡での CPU 消費量を減らし、通話探知の全体的信頼性を改善し、通話追跡に関する誤検出のいくつかに対処した。その後 3 つのメンテナンス・アップデートが出されて (現在 Timing のバージョンは 2023.1.3) 1 件のクラッシュ、1 件のデータベースエラー、および Time Tracked Today メニューの項目が Dark Mode で更新されなかった問題を修正した。(購読年額 $96/$120/$168、現行の購読者には無料アップデート、Setapp からも入手可、30.9 MB、リリースノート/a>、macOS 10.15+)

Timing 2023.1.3 の使用体験を話し合おう

iStat Menus 6.7

iStat Menus 6.7

Bjango Software がバージョン 6.7 の iStat Menus をリリースして、2023 年初めの MacBook Pro および Mac mini モデルへの対応を改善した。このメニューバーベースのシステム監視ユーティリティはまた、Apple Weather、Aeris WeatherEnvironment Canada という 3 つの天気情報プロバイダのオプションを提供し、(天気情報機能を現在購読していれば) アプリ内部から選んで使うことができる。(新規購入 $9.99、Setapp からも入手可、29.9 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

iStat Menus 6.7 の使用体験を話し合おう

BusyCal 2023.1.3

BusyCal 2023.1.3

BusyMac が BusyCal 2023.1.2 をリリースした。このカレンダーアプリへのバグ修正アップデートだ。今回のリリースでは、自動化スクリプトがアプリへテキストをペーストできなかった問題を解消し、天気情報のコードが正しく認識されなかったバグを修正し、自然言語入力を使ってタスクを作成する場合に指定されたアラームが割り当てられるようにし、Info パネル内部でタブを切り替えるとキーボードのフォーカスが選択されたカレンダーイベントに送られたバグを修正し、また Google Tasks リストへの同期の変更がネットワークスイッチ上で正しくタイムアウトできなかった問題に対処した。

そのリリースの後間もなく、BusyMac はバージョン 2023.1.3 を出して、BusyCal の中からクリック一つで Microsoft Teams 電話会議をセットアップできる機能 (この機能は Office 365 アカウントで利用可能) を導入した。このアップデートではまた、無料アカウントで GotoMeeting が新規ミーティングを作成できなかったバグを修正するとともに、Graphics パネルがデフォルトで Favorites を表示するようにした。(BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、Setapp からも利用可、60.3 MB、リリースノート、macOS 10.15+)

BusyCal 2023.1.3 の使用体験を話し合おう

ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

Backblaze の 2022 年 Drive Stats がメーカー・モデルの信頼性傾向を明かす

Backblaze ブログで Andy Klein がこう書いている

2021 年 Q1 から始まり 2022 年の終わりまで、総合 AFR (年率換算故障率) がその期間ずっと全体的に増加していることが見て取れる。その最も大きな要因となっているのが Seagate で、程度は小さいが Toshiba にもその傾向がある。ただし 2021 年 Q1 に限っては HGST が上昇に大きく関与している。Seagate の場合、大多数の Seagate ドライブが他のメーカーのドライブに比べて甚しく古いことを考えれば頷ける。だから、Seagate や Toshiba のドライブをゴミ箱に投げ捨てる前に、そのハードドライブモデルのライフサイクルコストとその故障率との比較検討をするのが賢明だろう。

私は以前から Backblaze が定期的に発表するドライブ統計資料を読むのが好きだった。必要とする人の数の少ない 16 TB ドライブを Backblaze が使うことが多くなって、この会社のデータは以前ほどには普通のユーザーに直接関係あるものではなくなってきているけれども、それでもどのメーカーのどのドライブが他に比べて長持ちするかの目安を得られるという意味がある。

Backblaze chart of failure rate by manufacturer

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Mimeo が競合する写真アプリ Motif を買収

Mimeo がプレスリリースの中でこう述べている

「Motif を Mimeo ファミリーに迎えることができ、大変嬉しく思います。 2018 年の発売以来、Motif と Mimeo Photos の両方が、以前 Apple の Mac フォト アプリケーションで提供されていたものと同じ高品質の写真製品を作成しました。 Motif の買収により、Mimeo が Mac ユーザー向けのフォトブックの世界的大手プロバイダーとしての地位を固めることになります」と、Mimeo の CEO である John Delbridge は言います。

私は最近 Photos プロジェクト拡張の世界を再検討したことがなかったが、MimeoMotif は長年この分野で2つの有名製品であった。(2018 年 11 月 29 日の記事“Jason Snell、Photos プロジェクト拡張の Mimeo と Motif を比較”参照。) 理論的に言えばそもそも競争相手があることこそ両方ともが伸びるための動機となるものだから、今回の買収を見ても私はあまり嬉しいとは思わないが、Photos プロジェクト拡張の世界が沈滞していることを考えれば (私はもう何年も Photos を使って制作されたホリデーカードを見たことがない)、たぶんこれはバックエンドの印刷用基盤構造がすべてなのだろうと思う。Mimeo の Senior Marketing Manager である Brittany Luiz が私の問い合わせに応えて、電子メールで次のようにそれを追認してくれた:

現時点での私たちの計画は、すべての制作とフルフィルメントの作業を Mimeo が担う形で、2つのアプリを双方とも前進させ続けることです。

そうは言うものの、私の感じでは Motif のアプリがいつまでも生き残れるとは思えないが。

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