2022 年版ファミリーのオペレーティングシステムにおける機能リリースの最終回と思われるが、Apple が iOS 16.5、iPadOS 16.5、macOS 13.4 Ventura、watchOS 9.5、tvOS 16.5、および HomePod Software 16.5 をリリースして、スポーツに関する改良とバグ修正とを施した。tvOS が今回から最大 4 つの試合を同時に視聴できるマルチビューオプションを提供し、Apple News が試合のスコア、再現その他を含む Sports セクションを提供する。これらのアップデートでは重要なセキュリティ修正も施されており、そのいくつかは旧バージョンの iOS、iPadOS、および macOS にも施される。Drobo が破産法適用を申請するとともにセルフサービスのサポートモデルに移行し、Drobo オーナーに対して別のストレージソリューションを探し始めるようにと促している。さて、これらすべての事実を物語った上で、出版者 Adam Engst は TidBITS がなぜ噂を記事にしないのか、この業界で噂が生み出す負のスパイラルに加わろうとしないのはなぜかを説明する。今週注目すべき Mac アプリのリリースは、Safari 16.5、macOS Monterey 12.6.6 と Big Sur 11.7.7、Fantastical 3.7.13、Default Folder X 5.7.7、PopChar X 9.5、BusyCal 2023.2.2、Parallels Desktop 18.3、Microsoft Office for Mac 16.73、Pixelmator Pro 3.3.3、それに Affinity Designer, Photo, Publisher 2.1 だ。
Apple が最初の緊急セキュリティ対応 (Rapid Security Response) で配布した修正点は古いバージョンの iOS や iPad でも必要なものであった。(2023 年 5 月 2 日の記事“緊急セキュリティ対応とは何か、なぜこれが重要か”参照。) 今回 Apple は iOS 15.7.6 と iPadOS 15.7.6 をリリースして、iOS 16.4.1 (a) と iPadOS 16.4.1 (a) で Rapid Security Response により処理された 2 件の WebKit セキュリティ脆弱性に対処した。
でも修正されたのはそれだけでない。セキュリティノートには他に 15 件の脆弱性がブロックされたと書いてあり、Apple が実際に悪用されていると述べる別の WebKit 脆弱性も含まれている。iOS 16 を走らせることのできない古い iPhone や iPad をお持ちの方には直ちにアップデートすることをお勧めしたい。お持ちのデバイスで iOS 16 を使うことが可能であれば、iOS 15 をアップデートするのでなくバージョン 16.5 にアップグレードすべきだろう。
討論に参加
Drobo ウェブサイトの見出しにはこうある:
January 27th, 2023 時点において、Drobo サポートと製品はもはや提供されません。.
Drobo サポートはセルフサービスモデルに移行しました。皆さんのサポートのために必要な 知識ベース、ドキュメントリポジトリ、そしてレガシードキュメントライブラリは今でも閲覧可です。.
我々は皆様に Drobo の顧客でありそしてデータを託して頂いたことに感謝申し上げます。.

2022 年半ばに Drobo はその親会社である StorCentric と共に、Chapter 11 破産法の下でのDrobo filed for 会社更生を申請した。どちらの会社更生も今や会社清算に焦点を当てた Chapter 7 に変更されている。今でもどこかの会社が Drobo を買収し販売とサポートを再開させることは可能であるが、Drobo のウェブサイトにある上記の記述からしてその可能性は殆ど無いように見える。
もしあなたが今でも Drobo を使っているのであれば、良いバックアップがあることを確認し、そして代替品、直接接続のドライブかネットワーク接続型記憶装置のどちらか、の検討を始めることをお勧めする。Jeff Carlson の "NAS を購入する前に知っておくべきこと" (27 August 2018) 及び彼の電子本の最新版 Take Control of Your Digital Storage に目を通して欲しい。加えて、我々の前編集長である Josh Centers は彼の Synology を好んでいる ("Synology NAS を使ってクラウドを脱出" 29 April 2022 参照)。
Retrospect に関しては心配無用
この記事の初版が出た所で、Retrospectはどうなるのかという疑問が呈された。Retrospect もまた StorCentric の所有下にあった。私は Retrospect Support の責任者である Robin Mayoff から直接話が聞けて、Retrospect は (もう一つのStorCentric 子会社である Nexsan の様に) 別の会社の所有の下で Chapter 11 から脱出出来ていることが確認出来ている。 Mayoff は Retrospect のサポートフォーラムにこの Alive and well (元気でやっています) 記事を載せている:
幾つかの記事が StorCentric の chapter 7 破産について報じています。Retrospect は今や新しい親会社の下にあります。Retrospect の顧客は全面的にサポートされており、我々のウェブサイト、販売代理店や再販業者は Retrospect 19.1 を積極的に販売しています。我々の技術チームは Retrospect の将来バージョンに向けて新しくそしてわくわくする機能を検討しています。サポートは [email protected] で何時でも連絡が付きます。
と言うことで、私は Retrospect ユーザーは代替策を探し始めるべきだという以前の或いはほのめかされた提言を撤回する。1989 年に Dantz Development によって発売されて以来、Retrospect は幾つもの買収劇を通して生き延びてきた:2004 年の EMC による買収、2007 年の閉鎖、2008 年の新しい EMC 子会社 Iomega への移行による復活、そして 2010 年の Roxio への売却へと続いたが、Roxio はバックアップソフトウェアには全く興味が無かった。核となる Retrospect チームは 2012 年に Rovi から独立し、StorCentric が買収するまでの7年間そのアプリを開発し続けた。もし私の計算が正しければ、Retrospect の新しい所有者は同社の 33 年間での8世代目となり、その歴史は我々のものよりも長い。
討論に参加
これは悲しい話だ。Twitter 上で @analyst941 という名前を使う情報漏洩者によれば、彼らの活動が Apple によって終了させられたという。その言うことが正しければ、妹は Apple 従業員で、analyst941 は妹から情報を得ていたが、Apple が偽情報を使ったおとり捜査でそれを特定したという。告別の投稿の中で analyst941 は、妹が解雇され、自分と妹は個別に Apple による法的措置に直面することになると述べた。

Apple はこの話の真偽について何も述べていないが、analyst941 による過去の漏洩の正確さを見れば内部の情報提供者がいたことは本当らしく思える。Apple のおとり捜査も典型的な企業の漏洩対策方針に沿ったものだ。セキュリティの世界でこの種の操作はカナリアトラップと呼ばれている。(ずっと前に TidBITS 編集者 Glenn Fleishman が情報漏洩者から得た情報では、以前から Apple は漏洩を見つけるためにいくつか異なるプロジェクトコード名を種蒔きしていたという。) 漏洩のありそうな大体の範囲を見つけて、異なる人ごとにそれぞれ独自の追跡可能な情報を与えておき、それで漏洩者が特定できれば解雇、告訴、(また犯罪にあたるものの場合は) 責任者を法執行機関に通報する。
この状況がどのように展開したにせよ、そこに良いものは何もない。その点こそが TidBITS が噂を記事にしない理由だ。テクノロジーの世界においては、内部告発者による違法行為の通報や、企業の製品またはサービスに関する虚言 (とりわけデータの機密保護に関する嘘)、あるいは公衆を危険に晒す活動などを別にしたとしても、機密の企業情報を漏洩することは一般的にあらゆる人に損害を与える。少なくとも、印象は悪い。
- 情報漏洩者 は自分の雇用者との間の社会的、法的な契約を破る。通常それは自分が重要に思われたいためにするが、経済的な報酬が動機となることもある。いずれも建設的な動機ではないし、発見された場合の影響は人生を一変させるものになりかねない。こういう人たちはただケーキを食べたいだけにそういうことをする。自分の仕事は続けながら、自己顕示のために秘密を漏らすのだ。あの Jack Teixeira の場合も、そんな動機で Pentagon の機密書類を Discord サーバに投稿したと言われている。
- 企業 は従業員を相手に容赦なくおとり捜査を実行して、厳しい罰を与える手段に出る。ただ、企業としては他にほとんど選択肢はない。企業の秘密が暴露されれば、企業自体も、その直接的拡張として従業員や株主も被害を受けるからだ。例えば Apple の場合は、噂された機能に期待が集まって多くの人が購入を遅らせる結果 iPhone の売上が先送りされて何十億ドルもの損害を被るかもしれない。
- 出版者 はそのように不正に集めた情報によって利益を得るとともに、名声の約束と引き換えに情報漏洩を働きかける。褒賞として情報に代金を払う出版者さえある。けれども、盗み出した秘密に対する市場を作り出すことは、雇用者と従業員の間の信頼を失わせることに繋がり、厄介な雇用契約と従業員に対する過剰な監視を生むことになる。私としては、TidBITS が他の人の不幸から利益を得ようとは決して思わない。私が書くものは信頼できる情報源から来る情報に基づいており、分析と、公的アクセス可能な書類と、その他漏洩でなくて個人やコミュニティーに害を与えないと思われる検証可能な開示情報とに裏打ちされたものだ。
- 消費者 はその題材について対価を与える (少なくとも注目という形で与える) 聴衆であって、暗黙のうちに出版者や情報漏洩者に見返りを与えている。なぜか? それは、企業が秘密にしておきたい情報を知ることが、本能に訴えるタイプの魅力を持つからだ。iOS 17 が代替用のアプリストアを使えるオプションを提供するかもしれないという噂を聞くことと、< あなたのお好きな有名人> が浮気をしているらしいという噂を聞くことに、どれほどの違いがあるだろうか? 確かに、リリース前の情報を知れば役に立つことは時々あるけれども、不正に獲得した情報がコストに見合う価値を持つだろうか?
私がいくら偉そうに理想を掲げても、テクノロジー系メディア世界の様相の中で大した違いを生むとは思えない。それでも私は、漏洩情報を不正に取引することの負の側面に光を当てることで、たとえ少しでもその需要と供給を減らすことに繋がるのならばそうする価値があると信じたい。
討論に参加
野球ファンとサッカーファンには嬉しいニュースだ! リリースされたばかりの tvOS 16.5 で、Apple は Apple TV 4K にマルチビューを追加して、スポーツファンが最大 4 つの同時ストリームを視聴できるようにした。対象となるのは Major League Soccer の試合、"Friday Night Baseball" ゲーム、一部の MLS および MLB スタジオ番組だ。Apple は次のように述べる:
Apple TV 4K 上の Apple TV アプリの中で完全にカスタマイズ可能なこの新しいマルチビュー体験では、スクリーンの下のところに利用可能なライブのゲームが表示されますので、そこから視聴したいものを選べば、複数個あるレイアウトオプションを切り替えて視聴できます。1 つの試合を大きく表示させることも、画面分割表示を使って 2 つから 4 つまでの試合を同時に見ることもできます。オーディオの設定もユーザーがコントロールでき、MLS Season Pass の home radio フィードを聴くことも、"Friday Night Baseball" の home や away のラジオ放送を聴くこともできます。マルチビュー視聴を止めたければ、クリック一つで素早くフルスクリーンに切り替えることができます。

スポーツをいつも追いかけていたい人たちのための他の機能もある。macOS 13.4 Ventura、iOS 16.5、および iPadOS 16.5 では、Apple News が専用の Sports セクションを提供するようになり、記事や、スコア、順位表その他に簡単にアクセスできる。Apple によれば自分がフォローしているチームやリーグに応じた内容になるとのことだが、私が試しに自分はランニングにしか興味がないと設定しても、依然として他のスポーツの Top Stories が表示された。右上隅にあるポップアップメニューでスポーツごとの表示に切り替えられる。また、Apple News のスコア・スケジュールカード My Sports から直接にゲームのページへ飛ぶことができ、そこで個々のゲームの詳しい情報が得られる。

私は今後も Diamond League 陸上競技会やその他のエキサイティングな陸上競技イベントの記事が出ないかと秘かに思い焦がれていたい。それはそれとして、ここでは今回の一連の Apple オペレーティングシステムリリースにおけるそれ以外のアップデート内容について見て行こう。
macOS 13.4 Ventura
Mac の側では macOS 13.4 で、Screen Time の設定がリセットされたりデバイス間で同期されなかったりすることがあったバグが修正され、Apple Watch を利用した Auto Unlock に失敗して Mac にログインできないことがあった問題が解消され、再起動後に Bluetooth キーボードの Mac への接続に時間が掛かった問題に対処が施され、VoiceOver でウェブページ上のランドマークへ移動する際の問題が修正された。
私自身は Apple Watch で Auto Unlock の問題を経験したことはないけれども、私はこの機能が大好きで、事あるごとに皆に宣伝しているので、Apple が問題点に対処してくれたと知って嬉しい。
iOS 16.5 と iPadOS 16.5
iOS 16.5 と iPadOS 16.5 はいずれも Spotlight が反応しなくなる問題に対処するとともに、macOS と同じく Screen Time の問題が修正された。
iOS 16.5 ではまた、ロック画面用の新しい Pride Celebration 壁紙が追加され、CarPlay の Podcasts のスタートを早めてコンテンツが正しく読み込まれるようにした。
watchOS 9.5
Apple のリリースノートは watchOS 9.5 に関しては十分でない。Apple は「watchOS 9.5 には新機能と機能改善、およびバグ修正が含まれます」と書いているが、具体的に説明しているのは新しい Pride Celebration 文字盤のみだ。この文字盤が好きな人には、それにマッチした Pride Edition スポーツバンドもある。

HomePod Software 16.5
さらにいもっと素っ気ないのが HomePod Software 16.5 のリリースノートで、ただ単に「このアップデートには、パフォーマンスと安定性の改善が含まれます」とだけ書いてある。いやいやもっとたくさん含まれているでしょうに。
セキュリティノートが緊急セキュリティ対応の修正内容を説明
それぞれのオペレーティングシステムアップデートにはセキュリティ脆弱性に対する修正が多数含まれている。
これらのセキュリティノートの中で最も注目すべきは 3 件の WebKit 脆弱性で、Apple はこれらが実際に悪用されていると述べている、そのうち 2 件は先日の初めての緊急セキュリティ対応 (Rapid Security Response) アップデートで対処されたものだ。(2023 年 5 月 2 日の記事“緊急セキュリティ対応とは何か、なぜこれが重要か”参照。) 1 件はいつも通りの「悪意を持って作成されたウェブコンテンツを処理すると任意のコードを実行される可能性がある」ものだったが、もう 1 件はもっと興味深い「ウェブコンテンツを処理すると機密情報が漏洩する可能性がある」というものだった。いずれも匿名の研究者が報告したものとされているが、皆さんはその背景を知りたいと思わないだろうか? ひょっとすると Apple も知りたいと思っているのかもしれない。
これで、Apple が緊急セキュリティ対応 (Rapid Security Response) に何のリリースノートも出さなかった理由が分かった。そこで対処された脆弱性は、tvOS 16 や watchOS 9、それから古い iOS 15 や iPadOS 15 にも含まれていたのだ。(2023 年 5 月 18 日の記事“iOS 15.7.6 と iPadOS 15.7.6 が緊急セキュリティ対応の修正を組み込む”参照。) Apple は影響を受けたオペレーティングシステムのすべてに対してアップデートが出揃うまでの間は、決してそのセキュリティ脆弱性について議論しないのだ。
緊急セキュリティ対応 (Rapid Security Response) についての記事の中で私がインストールに掛かった時間を測っていたことを覚えておられるだろうか? 私の M1 MacBook Air と iPhone 14 Pro はいずれもたった 4 分ほどで使用再開できるようになった。それに比べて同じ MacBook Air に 1.59 GB の macOS 13.4 アップデートをインストールするには 20 分掛かり、iPhone 14 Pro を iOS 16.5 にアップデートするには 29 分も掛かった。私の 10.5 インチ iPad Pro で掛かった時間は途中で分からなくなってしまったし、私の 27 インチ iMac は執筆作業に使っているところなのでまだアップデートする時間を確保できていない。いずれにしても Rapid Security Response の方がずっと早いので私は気に入っているし、皆さんにも Rapid Security Response が出れば直ちにインストールすることをお勧めしたい。
今回の 3 件の zero-day WebKit 脆弱性のうち先日の Rapid Security Response で対処が施されたのはたった 2 件だけなので、今回のアップデートをすべて近いうちにインストールすることをお勧めしたい。その 3 番目の WebKit 脆弱性は「リモートの攻撃者がウェブコンテンツのサンドボックスを回避できる可能性がある」というものだ。それだけでも良くないことに聞こえるが、これを報告したセキュリティ研究者の一人が Amnesty International (政治犯救済や人権擁護のための国際委員会) の Security Lab で働く人物だという事実を考慮すれば、この脆弱性が Pegasus スパイウェアかそれに似たものによって攻撃されたということも十分に考えられる。
討論に参加
Watchlist
訳: Mark Nagata
Apple が macOS 12 Monterey と macOS 11 Big Sur 用に Safari 16.5 をリリースして、5 件の WebKit 脆弱性を修正した。そのうち 3 件は実際に悪用されているものだという。(Apple の現行オペレーティングシステムでのこれらの修正について詳しくは、今週号の記事“tvOS 16.5、macOS 13.4 Ventura、iOS 16.5、iPadOS 16.5、watchOS 9.5、HomePod Software 16.5 にスポーツ機能とバグ修正”(2023 年 5 月 18 日) をご覧頂きたい。) 直ちにアップデートすることをお勧めする。Safari 16.5 は Software Update 経由でのみダウンロードできる。(無料、リリースノート、macOS 11+)
Safari 16.5 の使用体験を話し合おう
Apple が macOS Monterey 12.6.6 と macOS Big Sur 11.7.7 をリリースして、それぞれ 27 件と 25 件のセキュリティ脆弱性をパッチした。緊急に対処すべきものはないようだが、それでもやはりこのアップデートを重要な Safari 16.5 と共にインストールすることをお勧めしたい。Safari 16.5 の方は実際に悪用されている WebKit 脆弱性に対処する。何か問題に気付かれたら、ぜひコメントで教えて頂きたい。(無料、サイズはいろいろ、macOS 12 と macOS 11)
macOS Monterey 12.6.6 and Big Sur 11.7.7 の使用体験を話し合おう
Flexibits が Fantastical 3.7.13 をリリースして、Shortcuts でイベントやタスクを見つける機能への対応を追加した。このカレンダーアプリはまた、ミーティングの提案を設定する際に電話会議を追加できるようにし、対応するカンファレンスのリストに Hopin Session を追加し、リスト、月間、四半期の各表示のパフォーマンスを改善し、月間表示で全日イベントをリサイズする際の問題に対処し、夏時間を持たなくなったタイムゾーンで繰り返しイベントを編集する際の問題を解消し、拒否された提案がカレンダーに残ってしまったバグを修正し、一部のユーザーがカレンダーセットに変更を施せなくなっていた問題を解消した。(Flexibits からも Mac App Store からも購読年額 $56.99、無料アップデート、69.1 MB、 リリースノート、macOS 11+)
Fantastical 3.7.13 の使用体験を話し合おう
St. Clair Software が Default Folder X 5.7.7 を出した。Open/Save ダイアログを拡張するこのユーティリティに拡張とバグ修正を加えた、メンテナンス・リリースだ。今回のアップデートでは ForkLift 4 二重枠ファイルマネージャのベータ版でクリック機能が働くようにし、Brave でファイルを開いたり保存したりするとハングを起こすことがあったバグを修正し、Setapp 版の Default Folder X がアラートやポップアップを正しく処理できないことがあった問題を修正し、Recent Folders の履歴にあったフォルダが移動または削除された場合に Option-Up/Down 矢印のキーボードショートカットが正しく動作するようにし、Setapp 版でファイルをドラッグすると Finder のドロワーが非表示になった問題を解消し、macOS 10.13 High Sierra と 10.14 Mojave でベゼルとファイルダイアログの色味が合うようにした。(新規購入 $34.95、TidBITS 会員には新規購入で $10、アップグレードで $5 の値引、Setapp からも入手可、13.7 MB、 リリースノート、macOS 10.13+)
Default Folder X 5.7.7 の使用体験を話し合おう
Ergonis Software が PopChar X 9.5 をリリースして、今回から macOS 13 Ventura にフル対応するようにした。この文字発見およびフォント探査ユーティリティはまた、macOS の System Settings へのリンク付けを改良することで欠落したアクセス権を簡単に修正できるようにし、最小システム要件を macOS 10.13 High Sierra に引き上げ、詳細不明ながらパフォーマンスと安定性の改善を施した。(新規購入 $29.99、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、5.2 MB、 リリースノート、macOS 10.13+)
PopChar X 9.5 の使用体験を話し合おう
BusyMac が BusyCal 2023.2.2 をリリースして、Exchange および Office 365 アカウントへの push sync を改良した。このカレンダーアプリは NextCloud 上の秘密イベントへの対応を追加し、Google Calendar 上で受け取ったミーティング招待状に対する Propose New Time オプションを追加し、スティッキーノートがそのカレンダーの色を引き継げるようにし、Google アカウントでの Google Meet 統合を改良し、電話会議リンクを開く際に特定のブラウザを設定できるようにし、繰り返すイベントの個々の回にタグを割り当てられるようにした。(BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、Setapp からも利用可、54.6 MB、リリースノート、macOS 10.15+)
BusyCal 2023.2.2 の使用体験を話し合おう
Parallels が Parallels Desktop for Mac 仮想化ソフトウェアのバージョン 18.3 をリリースして、安定性とセキュリティのアップデートを施した。今回のリリースでは新規の macOS 仮想マシン上でデフォルトで Shared フォルダを有効にし (macOS 13 Ventura のみ)、Windows 11 で Coherence 表示を使っている際にグレイのボックスがランダムに表示された問題を修正し、M シリーズ Mac 上で Windows 11 の中でのネットワークアップロード速度が異常に遅くなった問題を解消し、最近の Linux ディストリビューションのアップデート (Ubuntu 23.04、Fedora 38、Kali Linux 2023.1) への対応を追加し、コマンドラインインターフェイスツール prlctl を使ってさまざまの操作 (ネットワークアダプタのタイプ変更、仮想 RAM/CPU パラメータの変更、その他) を実行できるようにした。(Standard 版 $99.99、Pro Edition は年額講読 $119.99、Business Edition は年額講読 $149.99、無料アップデート、リリースノート、macOS 10.14.6+)
Parallels Desktop 18.3 の使用体験を話し合おう
Microsoft が Outlook へのアップデートに特化したバージョン 16.73 の Office for Mac をリリースした。このスイートの電子メールおよび連絡先管理アプリが Outlook Profiles を導入して複数アカウントの使用体験を向上させ、エイリアスへの対応を追加し、フォルダ名を右クリックしてフォルダ内のアイテムの合計数を見られるようにした。Outlook はまた、予定表の共有アクセス許可を設定する際に起こったクラッシュを解消し、メールと予定表アイテムに既定の秘密度ラベルを適用する際のバグを修正し、今後1年以上のイベントが予定表に表示されない問題を修正し、IMAP と iCloud アカウントに関する認証の問題を修正した。Excel と Office Suite には脆弱性に対処するセキュリティアップデートが施された。(一回限りの購入は $149.99、年払い講読オプションは $99.99/$69.99、Microsoft AutoUpdate 経由で無料アップデート、リリースノート、macOS 10.15+)
Microsoft Office for Mac 16.73 の使用体験を話し合おう
The Pixelmator Team が Pixelmator Pro 3.3.3 をリリースして、リリースされたばかりの写真エディタ Photomator for Mac への対応を追加した。(これまで iOS のみで利用できた Photomator には色彩調整の豊富なコレクション、600 以上の RAW 画像フォーマットへの対応、Repair および Clone ツール、バッチ編集機能などが含まれている。) これからは Photomator 書類を Pixelmator Pro で開いて、色彩調整、トリミング、マスク、その他の非破壊的編集を施すことができる。Photomator と Pixelmator Pro 双方とも Apple の Photos と統合しているので、Photomator で施した変更は直ちに Pixelmator Pro の写真ブラウザと Photos の Pixelmator Pro 拡張に同期される。また、Pixelmator Pro は色彩調整を最適化してより高速に働くようにするとともに、色彩調整レイヤーを改良して画像のダイナミックレンジをより良く扱えるようにした。(Pixelmator からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、572 MB、 リリースノート、macOS 11+)
Pixelmator Pro 3.3.3 の使用体験を話し合おう
Serif が Affinity Designer、Affinity Photo、および Affinity Publisher をバージョン 2.1 にアップデートして、全プラットフォームを通じて何百件もの改良やバグ修正を施した。(iPadOS 版の Designer, Photo, Publisher もある。) これら三つのアプリのいずれも、破線でバランスが取れる (自動的にパターンの縮尺を変更して角の見栄えを美しくする) ようにし、より複雑な破線のパターンを使えるようにし、現在のレイヤーのブレンドモードを手軽に変更できるキーボードショートカットを追加し、ガイドの編集や管理に数多くの細かな改良を施し、File メニューに Close All を追加した。
また、Affinity Designer は新しい Vector Flood Fill Tool を追加するとともに、Pixel Persona に Affinity Photo の透視図とメッシュワープライブフィルタを追加した。Affinity Photo は Crop Tool を改良するとともに、描画ごとにブラシを自動初期化するオプションを追加した。それから Affinity Publisher はランニングヘッダーに対応するようになった。(Affinity Designer は新規購入 $69.99、840.3 MB。Affinity Photo は新規購入 $69.99、944.4 MB。Affinity Publisher は新規購入 $69.99、830.3 MB。Serif から三つのアプリをまとめて購入すれば $164.99、Mac App Store では個別に購入可能。いずれも無料アップデート、リリースノート、macOS 10.15+)
Affinity Designer, Photo, Publisher 2.1 の使用体験を話し合おう