Skip to content
Thoughtful, detailed coverage of everything Apple for 34 years
前週号 | 日本語版ホーム | 次週号

#1720: Backblaze アクセス権、watchOS と tvOS のアップデート、Sequoia の承認リクエスト続報、CA 運転免許証が Wallet に、iOS 18.1 が NFC を開く、Mac で iPhone アプリを使ってますか?

一般からの激しい抗議に応えて、Apple は最新の macOS 15 Sequoia ベータ版で過剰な承認リクエストを少しだけ緩和したが、Adam Engst はこれでもまだ正当な理由なくやり過ぎている状態にあると考える。Adam はまた、Backblaze Restore アプリを使ってファイルを復元する際に起こるもう一つ別のアクセス権問題に対する解決法を説明する。Apple は watchOS 10.6.1 と tvOS 17.6.1 をリリースして、Apple Fitness+ にアクセスできなくなることがあった問題を修正した。それからまた、Apple がカリフォルニア州の運転免許証を Wallet アプリに追加しようとしているニュース (ただしこれは大体において象徴的なもの) と、iOS 18.1 がアプリ内の NFC 非接触決済を提供可能にすると約束したことについても簡潔に紹介する。最後に、最新の Do You Use It? アンケートで皆さんが Apple silicon Mac 上で iPhone や iPad のアプリをどの程度使っているかをお尋ねする。今週注目すべき Mac アプリのリリースは BusyCal 2024.3.5 のみだ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

LittleBITS: Apple 業績報告記事は継続

数週前に記事“LittleBITS: TidBITS は Apple 業績報告の記事を続けるべきか?”(2024 年 8 月 2 日) で、TidBITS が Apple の四半期ごとの業績報告の記事を続けるべきか否かを皆さんにお尋ねした。筆者の Michael Cohen も私も財務について専門知識がある訳ではないし、他のサイトでより包括的な分析記事を出しているところもあるからだ。さんざん悩んだ挙句、私は読者アンケートで皆さんの意見を問い、さらに投票内容を説明する意見も書いて頂くことにした。どれだけの投票が集まれば決断するかを最初から決めていた訳ではなかったが、続けて欲しいという投票が半数を超えていたので、私たちの記事にまだ価値を認めて下さる人たちがいるのだと自信を持つことができた。

Apple financials coverage poll results

業績報告記事がなくなってもよいという人たちの意見には、他の情報源で既に情報を得られていることが多いので私たちの記事は読み飛ばしているというものがあった。それこそ私が最も恐れていたことだったが、投票やコメントを見て行くうちに、私たちの記事が財務情報と状況とを結び付ける最適のスポットを押さえていると思って下さる人たちの方が多いと気付いた。財務情報の細かな点には興味がないけれども特定のことがなぜ起こったのかを説明する私たちの解説や分析が興味深いと書いて下さった方々がかなり多かった。多く聞こえてきた意見がもう一つ、それは多くの人たちにとって TidBITS は Apple 情報を得るための主たる情報源なので、Apple のビジネスについて手早く概観できれば会社としての全般的な健康状態が分かって役に立つというものだった。

だから、私たちは今後も Apple の財務報告記事を続けたいと思うし、私としては皆さんに役立つと思って頂けるような分析と解説にもっと力を入れたいと思う。また、図表ももっと工夫して、新たな視点を提供できるものにしてみたい。Apple の Q4 2024 業績報告は 2024 年 10 月 31 日に出るはずなので、運さえ良ければ、次回の報告記事はイタズラ (trick) より楽しみ (treat) をもたらすものにできるだろう。(Halloween の伝統はますます世界に広がっているようだが、ご存じない方は trick or treat を調べてみて頂きたい。)

討論に参加

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

watchOS 10.6.1 と tvOS 17.6.1 が Apple Fitness+ へのアクセスを復旧

想像してみよう。あなたはエクササイズジムに通っていて、あなたがいつも行く時刻には本来ジムは閉まっているのだけれどもインストラクターが表のドアに楔を挟んでドアが開いた状態にしてくれているのだとしよう。でも今日は、誰かが知らずに楔を抜いてしまい、ドアがロックされて入れなくなっている。

デジタルにそれと同じ状態が Apple Fitness+ に起こっていた問題を、watchOS 10.6.1 が修正する。おそらく tvOS 17.6.1 も同様の修正をしているのだろうと思うが、リリースノートもまだ出ていないしその Software Update 画面にも何も情報が書かれていないので、確実なところは分からない。いずれも、CVE の公開エントリに伴うセキュリティアップデートは含んでいない。[訳者注: 日本では Apple Fitness+ が提供されていません。]

もしあなたが Apple Fitness+ を使っているならば、watchOS のアップデートを iPhone 上の Watch アプリの Watch > General > Software Update で、tvOS のアップデートを Settings > System > Software Update > Update でインストールしよう。Apple Fitness+ を使っていないならば、watchOS については次回のアップデートまで待ち、tvOS については自動的にアップデートするままに任せることをお勧めする。

watchOS 10.6.1

討論に参加

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Apple、Sequoia の過剰な承認リクエストを緩和して月ごとに

最新の macOS 15.0 Sequoia ベータ版で、Apple は前回のリリースで劇的に増やしていたプロンプト、画面記録へのアクセスを要するアプリからの承認要求を認めるために出すプロンプト (2024 年 8 月 12 日の記事“macOS 15 Sequoia の過剰な承認プロンプトがセキュリティを損なう”参照) の出現頻度を少し減らした。9to5Mac の記事で Chance Miller が、macOS 15.0 の最新のベータ版で (ただしこれは私が走らせている macOS 15.1 のベータ版とは違う) このポリシーが若干緩和されたと伝えた。しかしながら、何度も繰り返す承認プロンプト、デジタルなリスクへの人々の評価に関する誤った考えに基づくと思われるこのプロンプトの繰り返しが不要なものであることに変わりはない。

前回の macOS 15.0 ベータ版で、Sequoia は画面記録の承認を引き続き与えるかどうかを問うプロンプトを個々のアプリごとに毎週、加えて再起動やログアウトごとに毎回、出していた。注意すべきは画面上のピクセルを画像やムービーファイルに直接読み取る以外にも、多くの異なる種類のアプリが正当な理由で画面記録の承認を求めていることだ。具体的には Adobe Photoshop、Adobe Premiere、Bartender、Default Folder X、Display Link、Google Chrome、Ice、Keyboard Maestro、Slack、Splashtop、TextSniper、Zoom などのアプリがある。

最新の macOS 15.0 ベータ版で、Sequoia はこれらの追加の承認プロンプトを毎週でなく毎月出すようになり、再起動やログアウトの後には出さなくなった。Miller によれば、プロンプトに表示されるテキストもより具体的なものになったという:

[アプリ名] がシステムのプライベートウィンドウピッカーを回避して画面とオーディオに直接アクセスすることを求めています。これを承認すれば [アプリ名] があなたの画面とシステムオーディオを録画・録音することが許されます。あなたの個人情報や機密情報が見えたり聞こえたりするかもしれません。

繰り返されるこれらの承認プロンプトの数を減らすことは正しい方向に向けた一歩ではあるけれども、やはりこの全体的な変更そのものが間違いだと言える。毎月プロンプトが出るのは毎週出るよりは煩わしさが減るけれども、私たちが現在慣れ親しんでいる状況に比べればずっと煩わしいし、追加のセキュリティと称している理由についても Apple から何の説明もない。マルウェア感染した Mac の画面が秘かに録画された事例はあるけれども、その大多数は macOS がユーザーに画面録画の許可を求めるようになったよりも前の時代の話だ。具体的には FruitFly (2003-2017) や Mokes (2016) などだ。2021 年に XCSSET がゼロデイセキュリティ攻撃を使って承認プロンプトを完全に回避した事例があったけれども、これは既に許可を受けた正当なアプリの中に自らを注入することによって実行された。そのような状況においては繰り返すプロンプトでは何の役にも立たなかっただろう。

また、インターフェイス言語を具体的なものにすることには意味があるけれども、私には「システムのプライベートウィンドウピッカーを回避することを求めています」という言葉が何を意味するのかよく分からないし、ましてや macOS の技術的詳細に馴染みのないユーザーにとっては全く見当さえつかないのではなかろうか。意味不明瞭な技術用語をユーザーインターフェイスに忍び込ませるのはそれ自体良くないことだし、セキュリティの懸念について一般ユーザーに知らせるためのダイアログの中でそのような用語を使えば多くの人たちが既に感じている無関心の感情を深刻化させるだけだ。最初にこのダイアログを見た時点で許可を与えた人が、この文言を見たからといって再度のダイアログで拒否したいと思う理由がない。それよりもむしろ、人々がこのようなダイアログの難解な文言を無視することでシステムへの全体的な警戒心を減らしてしまう可能性の方がずっと高いだろう。

先週の記事で紹介した開発者 Craig Hockenberry の指摘、つまり Persistent Content Capture エンタイトルメントが承認されたアプリに適用除外を与えるのではないかという点は、多くの人たちが望むところだ。しかしながら、Apple はこれを「Virtual Network Computing (VNC) アプリが画面記録に持続的なアクセスを必要とするか否かを示すブール値」だと説明しており、他の理由で画面記録の承認を求めるアプリがそれを利用できるかどうかについて何も述べていない。

そのことを別にすれば、私は前回の記事に書いた提案をそのままここでも述べざるを得ない。つまり、画面記録の承認を最初に得た後は、その数日後にもう一度だけ "Continue to Allow" プロンプトをユーザーに向けて表示するのだ。そうすれば、アプリをインストールした後間もなく記憶に新しいうちにユーザーがこの承認について考えることができ、承認を取り消したり、あるいは短期間のみ使う予定だったならばアプリを削除したりもできるだろう。その Mac に管理者アクセス権を持つ誰かによって (例えば家庭内の乱用者によって) 悪意ある録画アプリがインストールされたというような仮説上の状況においても、ランダムにスケジュールされた第2のプロンプトを隠すことは難しいだろう。

開発者や、ベータテスターたち、そしてメディアからの否定的な反応を受けて、Apple は既にこの機能を少しだけ後退させるに至った。けれども、この現状を私たちは受け入れる価値のある歩み寄りと見なすべきではない。そもそもなぜ Apple がこのようなお粗末な選択をしたのか、何も説明されていないからだ。私は引き続き、皆さんの思いを Apple に知らせるようにとお勧めしたい。もしあなたが公開ベータ版の Sequoia を使っているなら、もう一度あらためて Feedback Assistantを使ってこれらのダイアログについてバグ報告をして頂きたい。ベータ版をテストしていない人も、Apple の Feedback ページを使ってみることはできる。例えば Mac をアップグレードするつもりだからと書けばよいだろう。

討論に参加

Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

Backblaze の "許可が拒否されました" 復元エラーを解決する

長年にわたり、Internet バックアップサービス Backblaze からバックアップをダウンロードするには、遅くて不格好な Web ベースのインターフェースを使う必要があった。それは今でも利用可能で、自分のファイルを含むハードドライブを依頼することも出来るが、何ギガバイトものデータを復元する場合にのみ価値がある - "Backblaze、復元ドライブの全額返金可能な追加料金を値上げ" 18 July 2024 参照。

しかしながら、September 2023 に、Backblaze は Backblaze バージョン 9.0 と共に Backblaze Restore アプリを導入した。それは、ファイルを Mac に直接復元するための単純で効果的なインターフェースを提供するネイティブの Mac アプリである。ファイルを所定の位置に復元したり、元の場所にある同一のファイルをスキップまたは上書きしたり、特定のダウンロード場所を選択したり出来る。

Backblase Restore app

Backblaze Restore を使用することの厄介な部分は、ファイルリストを取得するのに長い時間がかかる可能性があることである - 私のバックアップに対しては2分半以上であった。それがロードされている間、私はいつも何か他のことをするために離れてしまいがちであった。長く待ちすぎて、セッションがタイムアウトしてしまうと、ログインしてファイルリストを再度取得することを余儀なくされてしまう。View Restore Progress ボタンをクリックすると、それが何をするかを見られるが、ファイルリストを再度取得するだけである。最初のファイルの後の2番目のファイルを復元したい? ファイルリストをもう一度取得する。理想的には、Backblaze はファイルリストを背景でキャッシュしてくれれば、例えば1日に1回、Backblaze Restore は起動された時変更点だけをすばやくダウンロード出来るはずだ。

Backblase Restore file retrieval spinner

一旦読み込まれたファイルリストを手にしたら、階層をナビゲートし、復元したいファイルを選択し、Restore ボタンをクリックする。復元性能は優れている;私の 300 Mbps 接続を介した場合、1 GB のファイルはおよそ 30 秒でダウンロードされた。

それは、うまく行った場合の話である。以前の記事を書いている時、私は性能をテストしたかったので、復元を起動したら、何かがひどく間違っているといういかにも悲惨に聞こえるエラーに遭遇した。(ただ間違っているだけでなく、"ひどく" 間違っていると言うのである - 何たることか、データ損失の可能性に直面している時に!) 再試行しても何も変わらなかった。

Backblase Restore errors

Backblaze Restore はログへの迅速なアクセスを提供しており、それは、ダウンロードしたファイルを保持するための一時ディレクトリの作成を妨げる許可の問題がある事を暴いていた。そのディレクトリ無しでは、他のすべては失敗に帰した。

Backblase Restore error log

私は元々復元ドライブについて Backblaze の Yev Pusin とメールで会話をしていたので、このエラーについて彼に尋ねてみた。彼は直ぐにサポートからの提案を取り次いでくれて、その内容は上記の強調表示されたテキストのディレクトリの全ての権限が read/write となっているかどうかを確認するというものであった。実際、それらはそうはなっていなかった。Finder の Info ウィンドウでは、Custom と表示されていて、コマンドラインで調べてみると、3つ全てで実行権限が欠落していることが分かった:drw-rw-rw-

Backblase Restore directory permissions

一旦私が Finder の Info ウィンドウで3つ全てを Read & Write に変更すると(実際には最初のものだけが必要)、その後の復元は完璧に機能した。Yev は、Backblaze のサポートはこれの報告を他にも幾つか受け取ったと言い、私のものを一つの追い風として、彼はこれに関する情報を Backblaze のサポート書類に追加した。終わり良ければ全て良しで、将来この問題を経験する人は誰でもすぐに解決策を見つけることが出来るはずである。

討論に参加

TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

BusyCal 2024.3.5 Adam Engst  訳: Mark Nagata   

BusyCal 2024.3.5

前の週に Busy Apps は BusyCal 2024.3.4 をリリースして、カレンダー間ブロック機能を新たに装備した。これは一つのカレンダー上のイベント (例えば友人との昼食の予定) が自動的に別のカレンダー上でもその時間をブロックする (その時間内に同僚とのミーティングを入れない) ようにするものだ。今回のアップデートではまた、既存の2つのイベントの間に新規イベントを作成するオプションとイベントの開始時刻を前のイベントの終了時刻に合わせるオプションを導入し、Spotlight 統合を提供し、ある種の HTML リンクを含むノートでテキストが表示されなくなったバグを修正している。

そのほんの数日後に Busy Apps はバージョン 2024.3.5 をリリースして、コンテクストメニューを使って Microsoft Office 365 のイベントにカテゴリーをまとめて割り当てられるようにし、Month 表示への自然言語入力を拡張して Quick Entry と同様にカレンダー名を認識できるようにした。また、イベントをブロックする際にリクエストを要せず位置情報がコピーされていたバグを修正し、読み出し専用カレンダーからイベントをドラッグした際に情報がすべてコピーされなかった問題を解消し、旧型 Mac で起動時に起こったクラッシュに対処した。(BusyMac からも Mac App Store からも新規購入 $49.99、無料アップデート、Setapp からも利用可、65 MB、リリースノート、macOS 10.15+)

BusyCal 2024.3.5 の使用体験を話し合おう

ExtraBITS

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Do You Use It? M シリーズ Mac 上の iPhone および iPad アプリ

Apple が macOS 14.6 Sonoma をリリースした際に、Apple silicon Mac 上で iPhone 用アプリや iPad 用アプリを走らせるとアプリがクラッシュしたバグがその前回のリリース候補版で修正されたことを Howard Oakley が報告した。私自身は単に可能だと確かめるために M1 MacBook Air 上で一つだけ iPhone 用アプリを走らせてみたことがあるのみだったので、彼の記事を読んだ私の反応は、皮肉を込めた「いったい誰がそんなことに気付いたのか?」だった。

いや、確かにそれは公正を欠いた言い方だし、Apple silicon Mac 上で iPhone や iPad のアプリを走らせている人はきっといるに違いない、と私は思い直した。でも、実際にそれをしている人が TidBITS 読者のうちでどれくらいいるのだろう? これは調べてみたい。ということで、今週のアンケートの質問は Apple silicon Mac を持っている人限定とさせて頂き、 M シリーズ Mac 上でどの程度頻繁に iPhone または iPad のアプリを走らせていますか、と尋ねることにした。もしあなたが iPhone または iPad のアプリを Mac 上で走らせているなら、どのアプリを走らせているか、なぜそうしているかもお教え願いたい。Apple silicon Mac を持っていない人にはアンケートへの回答をご遠慮願いたいが、この機能に関する議論にはどうぞお考えを書き込んで頂きたい。

元記事を読む | 討論に参加

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

iOS 18.1 から開発者がアプリ内 NFC 非接触決済を提供可能に

Apple がこう書いている

iOS 18.1 より、デベロッパは Apple Pay および Apple ウォレットとは別に、iPhone 上の自社アプリ内で、Secure Element を使って NFC 非接触決済を提供できるようになります。デベロッパは新しい NFC API と SE (Secure Element) API を使って、店内の支払い、車のキー、交通系ICカード、社員証、学生証、ホームキー、ホテルの部屋の鍵、店舗のメンバーズカードやポイントカード、イベントのチケット、および今後サポートされる政府機関発行の身分証明書に、アプリ内の非接触決済を提供できるようになります。

今年の後半に iOS 18.1 が出荷された後で開発者たちがこの機能を利用するようになれば、iPhone は常に手元に持っているべきものとしてますます重要な存在となることだろう。注意すべきは Apple が上で挙げたものが応用の可能性のすべてであることで、開発者向けマニュアルには上に挙げられた目的のどれかに使うアプリのみを Apple は承認すると明記されている。

この機能に関連してApple は Apple Watch に触れていないが、私たちユーザーとしては watchOS アプリも、現在使えている Apple Pay での使用と同様にこれらの非接触決済に使えるようになることを願っている。

元記事を読む | 討論に参加

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

カリフォルニア運転免許証の Apple Wallet 統合は大体において象徴的

Apple がこう書いている

カリフォルニア州では間もなく運転免許証と州発行身分証明書を Apple Wallet に追加することができるようになり、iPhone または Apple Watch のみを使ってシームレスかつセキュアなやり方で運転免許証や州発行身分証明書を呈示できるようになります。

Apple はこの機能の登場を素晴らしいものに見せようとしているけれども、これは大体において象徴的なものだと言わざるを得ない。なぜなら、引き続き運転免許証や州発行身分証明書を携帯しなければならないからだ。今回のことはカリフォルニア州のモバイル運転免許証 (mDL) 社会実験の一環であり、詳しく読めば州発行身分証明書への対応は詳細不明の企業と米国内 27 の空港での TSA PreCheck に限られていることが分かる。カリフォルニア州の発表によれば「警察、州政府機関、および諸企業はまだ mDL 受け入れに対応していない」という。また、カリフォルニア州は独自の CA DMV Wallet アプリをiOS 用Android 用に出している。

カリフォルニア州は今回 Apple Wallet でデジタル身分証明書に対応する他の5つの州、アリゾナ、コロラド、ジョージア、メリーランドおよびオハイオに加わることになる。私が住むニューヨーク州もつい最近になって独自の Mobile ID (MiD) プログラムを発表し iOS 用Android 用のアプリを出したので、近いうちにこれらの州に加わることになるだろう。ただし、これらのデジタル身分証明書のいずれも、従来の物理的な身分証明書の携帯義務をなくす訳ではない。残念なことに、デジタル身分証明書と物理的身分証明書を同等に使えるようになるまでにはまだ何年もかかるようだ。

元記事を読む | 討論に参加