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#1722: 404 Media、iPhone と iPad のトラックパッドモード、Finale と AnandTech の終了、AppBITS 開始、Stapler

Apple による 9 月 9 日の iPhone お披露目を控えて先週は静かな期間のように思えたので、Adam Engst はちょうど良い機会だということで調査を主体として活動するテクノロジー系ジャーナリズム 404 Media を推薦する。また、楽譜作成ソフトウェア Finale の終焉とテクノロジー出版 AnandTech の廃刊という悲しいニュースに対抗するかのように、Adam はレビュー記事をフルに書くほどではないが興味深いと思えるアプリを簡潔に説明する新しいやり方を始める。それから、iPhone や iPad のトラックパッドモードをよく知らない人たちのために、より効率的にテキストを編集する方法を説明する。よく知っている方々は、どうぞお友だちにも知らせて頂きたい! 今週注目すべき Mac アプリのリリースは ChronoSync 11.0.3、Fission 2.8.7、Neo Network Utility 1.1、OmniFocus 4.3.3、それに Timing 2024.3.1 だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

LittleBITS: ものは試しに AppBITS を

今週号の TidBITS を書くのは少々残念な気持ちが先に立った。なぜなら、AnandTech が廃刊になったこと (2024 年 8 月 31 日の記事“AnandTech が廃刊、アーカイブとフォーラムは残る”参照) と、MakeMusic が Finale の開発を終了したこと (2024 年 8 月 31 日の記事“Finale の終焉”参照) について書かなければならなかったからだ。いずれも、何十年にもわたってそれぞれの特定分野で欠かせない存在であり続けていた。それと同時に、Agen Schmitz が数週にわたって休暇中だったので、私は Watchlist (TidBITS 監視リスト) で追跡しているアプリにアップデートが出ていないか調べるために MacUpdate をくまなく捜していたし、それ以外のアプリでもいくつか興味を惹かれるものがあった。それらのアプリは私自身に使い道があるものではなかったが、単に「いや、これは素敵なアイデアじゃないか!」と思い付いたのだった。

そこで、記事にする必要があると思う悪いニュースへの解毒剤として、自分の興味をそそった Mac や iOS のアプリを簡潔に説明する記事を書き始めてみようと決めた。取り上げるアプリは私の個人的な深い使用体験からお勧めするものではない。そのようなアプリなら、もっと詳しい記事にする価値があるだろう。そうではなくて、皆さんの興味を惹くかもしれないと思われるアプリだ。また、その昔の Mac 雑誌でよく取り上げられていたアプリの側面コレクションが好きだったことも思い出す。一つには、短く紹介することでフルのレビュー記事にはないようなやり方でもっと知りたいと思わされることもあるからだ。

話のついでに Watchlist (TidBITS 監視リスト) に触れておくと、この種のアプリについてはたいていの場合わざわざ監視リストで追跡し続ける必要もないだろうと思っている。監視リストで追跡するのは、日々の使用に入り込んでくるようなものや、他の意味で Mac 体験の重要な側面になり得るものだ。

そういう訳で、AppBITS の初めての記事として“AppBITS: Stapler が複数のアプリ、書類、フォルダを一度に開く”(2024 年 9 月 2 日) をぜひお読み頂きたい。また、このアイデアについてどう思われるかをこの記事へのコメントとして書き込んで頂きたい。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

AppBITS: Stapler が複数のアプリ、書類、フォルダを一度に開く

ベストセラー小説家が日々の仕事をしている様子を私は心に描いてみた。(もしもあなたがそういう人なら、どうぞ私の誤りを正して頂きたい。) 想像するに、その人はまず特定のいくつかのアプリと書類を開いて、いくつかのフォルダを慎重に並べ、指の関節をポキっと鳴らしてから、物書きを始めるのだろう。(たいていはそこに猫も一匹登場するのではなかろうか。) おそらくその人には最新のスリラー小説の書きかけの章のためにワードプロセッサで書類を開く必要があり、頭に浮かんだアイデアやその他のテキスト断片を書き留めておくためのノート取りアプリも必要で、歴史上の事実を調べるためにさまざまの電子ブックや、音楽を聴くために自分好みのプレイリスト、その他も必要だろう。そういったたくさんのものを毎回呼び出す代わりに、私の想像上の小説家は Stapler を使うことができる。Stapler は、タスクベースの仕事のやり方を助けるために作られたクラシックな同名の Mac 用アプリの、現代版の書き直しと言えるものだ。一つの Stapler 書類の中に自分の好きなアプリ、書類、フォルダを追加すると、それらがエイリアスとしてその書類に保存され、その後はその Stapler 書類をダブルクリックするだけでそれらが一度に開く。自分の作業環境をセットアップするための良い方法だと思えたなら、これを開発した Matt Sephton による入門ブログ記事を読むとよい。そこに、Stapler の理論的および技術的基礎が説明されており、Chris Patterson が 1992 年に作った Stapler と、Ali Rantakari が 2009 年に作った LaunchList から彼がどのように触発されたかが書かれている。Stapler は無料で、macOS 12 Monterey かそれ以降で動作する。

Stapler window

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Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

Finale の終焉

TidBITS の読者である Matt McCaffrey に感謝したい。彼は何十年も前からの記譜プログラム Finale が静かに消え去りつつあるという悲しいニュースを伝えてくれた。Finale の出版社である MakeMusic の社長の Greg Dell'Era は、顧客へのメールで、この製品は更新されなくなると述べた。

Finale はもはや開発中でもなく、販売もされていないが、現在のコピーは引き続き機能する。MakeMusic は当初、ユーザーは新しくインストールした Finale に1年間権限を与えられると述べたが、すぐにそれを "無期限に" に修正した。しかしながら、同社は Finale が macOS 10.14 Mojave から macOS 14 Sonoma まで動作することを約束しているだけである。Finale が September 2024 に予定されている macOS 15 Sequoia と互換性があるかどうかは未だ分からないが、それがサポートされるオペレーティングシステムになることは決してない。所で、MakeMusic は Finale の技術サポートを 25 August 2025 まで提供することを約束している。

1988 年に発売された Finale は、数十年にわたって音楽界の主力であったが、最近では SibeliusMuseScore、そして Dorico Pro との激しい競争に直面してきた。MakeMusic は、Dorico のメーカーである Steinberg と提携して、$149 のクロスグレード価格を提供している (Dorico Pro の小売価格は $579.99 だが、Steinberg は現在 $289.99 ドルに値引きしている)。このクロスグレードのオファーには、このアプリの最新バージョンである Finale 27 も含まれており、ユーザーのファイルを MusicXML にエクスポートし、そこから Dorico Pro を含む他のアプリにエクスポート出来るようにすることを確実にしている。

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Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

TipBITS: iPhone や iPad でのテキスト編集にトラックパッドモードを使う

Trackpad mode on the iPhone
そう、私の親指です。

最近のパーティーで、一人の友人が私が iPhone で Arc Search を使ってウィジェットをタップして検索を口述するのを見ていた。しかし iOS は混乱しやすい単語を間違えて推測した。音声認識の失敗に少々恥ずかしい思いをして、私はトラックパッドモードを使って挿入ポイントを決め、その間違った単語を修正した。私の友人は驚いた、部分的には Arc Search の結果もあったが、iPhone の挿入ポイントの位置決めに長い間苦労していたためでもあった。これ迄、誰も彼女にトラックパッドモードについて話したことはなかった。

トラックパッドモードは秘密ではない;それは何年も前から存在している。Appleはそれを 2015 年に iOS 9 と共に 3D Touch 能力を備えた iPhone で導入し、キーボードをしっかり押してトラックパッドに変換出来るようにした。iOS 12 では、Apple はすべての機器にトラックパッドモードを導入して、キーボードの Spaceバーに埋め込み、それ以来それは利用可能になっている。しかし、もしあなたが当時それについて聞いたことがなかったり、或いは私の友人のように最近 iPhoneを使い始めた場合、どうやってそれを発見しろというのか?

それがあなたなら、もう分かりましたよね - iPhone または iPad キーボード上でSpace バーを長押しするだけで、キーボード領域全体がミニトラックパッドになる。(キーラベルが消えた時、そのモードの中にいることが分かる。) 指を下に押し続けたまま動かして、編集しているテキストの中で挿入ポイントを再配置する。iPad 上では、キーボードに2本の指を置いてトラックパッドモードにすることも出来る。

スクロールするのにはややトリッキーな場合もある。編集したいテキストが1行のフィールドで左や右側が見えなくなっている場合、通常、挿入ポイントを端を過ぎてからも押し続けてスクロール出来る。Notes や Pages などのアプリで幾つもの画面いっぱいのテキストを扱う場合、下に引っ張ってスクロールしてみる事は出来るが、私の経験では、最大で1行か2行しか移動出来ない。代わりに、挿入ポイントを移動させながらスクロールするには、テキストを長押ししてから、指を下ろしたまま下に引っ張る (又は押し上げる)。

さて皆の理解が揃った所で、トラックパッドモードについての言葉を広めそして共有して欲しい、そうすればあなたもパーティでの人気者となること間違いなしであろう。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

404 Media が重要なテクノロジージャーナリズムを実践中

最近の私はニュースと情報の入手源を特定の信頼できるところから得ることが重要であってソーシャルメディアや検索エンジンによる操作に身を任せるべきではないと言い続けてきた。2024 年 7 月 11 日の記事“TUAW、iLounge と共に AI 搭載ゾンビサイトに”や 2024 年 8 月 22 日の記事“RSS フィードを電子メールで送るツール Blogtrottr、Feedrabbit、Follow.it を比較”をご覧頂きたい。私がますます感銘を受けつつあるテクノロジー系出版の一つが 404 Media で、ここはつい最近一周年を祝ったばかりだ。

四人のジャーナリスト Jason Koebler、Emanuel Maiberg、Samantha Cole、Joseph Cox が、Vice の Motherboard で一緒に働いた後で 404 Media を創設した最初の記事で彼らは次のように書いた:

404 Media は社会を転換させるテクノロジージャーナリズムを実践し、それを巡って持続可能な、責任ある、読者に支えられたメディアビジネスを作り出すことを目指しています。私たちは、他のどこにもない記事、私たちにしか書けない記事と信じて出版するつもりです。私たちの記事がインターネットに根を下ろし、公共政策に影響を与え、厄介者たちを明るみに出すことを願っています。私たちは不条理を指摘します。不遜でありつつ楽しみます。それと同時に仕事には非常に真摯に取り組みます。皆さんが私たちの記事を読んで、これはグループチャットに送りたい、パーティーで会話のきっかけにしたいと思って下さることを願っています。

私は今年の初めごろからこれを購読しているが、404 Media が調査を主体とする重要なジャーナリズムを実践していて、それが今日のテクノロジー世界では非常に稀なことだと言えると思っている。他の出版元で公的な場で既に知られた情報に基づく意見を超える領域にまで実際に踏み込んで記事を報道しているところは極めて少ない。私が TidBITS に書く記事がそうなっていないことは認めざるを得ない。長年の間に私もいくつかは踏み込んだ記事を書いてきたけれども、基本的に私は世界を説明することを中心に考えるテクノロジーライターであって、大スクープを狙って情報源を調査して回る報道記者ではない。

404 Media を創設した四人はこの一年間何をしてきただろうか? 一周年を祝うにあたり、彼らはたっぷりとリンクを付けて明確に満足の空気に満ちた要約でこの一年を総括した。(ただ、私はその後に続いた個人的論評も楽しく読んだ。これらすべての背後には確かに現実の人物がいるのだと感じられた。):

最初の一年間、私たちは詐欺師たちがほんの数秒で偽造の身分証明書の本物そっくりの写真を作れることデジタル地下界に住むハッカーたちが互いに攻撃し合っていること、数百万ドル規模数兆ドル規模の会社が AI をトレーニングするためにインターネットを飲み尽くしていることを暴露し、米国最大の医学研究所の中の労働条件がいかに危険なものであるかも暴露した。巨大テクノロジー会社が人間の作ったコンテンツより AI が作ったゴミの方を好む様子を説明し、Facebook の Shrimp Jesus AI スパム状況の真相を探り、チケット転売業界の仕組みを解き明かし、 公文書公開請求を通じて何千ページにも及ぶ書類を明るみに出した。私たちの仕事の結果として Google が怪しげな監視会社を切り捨てることに繋がり、ベンチャーキャピタルに基づく人工知能会社 Civitai の悪用が減ることになり、人々が Microsoft のツールを使って Taylor Swift の不適切な AI 画像を生成することがなくなるよう Microsoft を促し、Nvidia が YouTube をスクレイピングするのを止めるよう求める訴訟を起こすきっかけを作り、その他数々のことが実現した。.

そしてそれは今も続いている。一周年記事のほんの数日後、Joseph Cox が Cox Media Group (CMG) による “アクティブ聞き取り”広告ターゲティングのプレゼンテーション資料 (pitch deck) を暴露する記事を書いた。これは、以前に 404 Media が記事にした、潜在顧客がデバイスのマイクロフォンの近くで語ったことを聞き取った内容に基づく広告ターゲティングをすると主張するサービスに関する続報となる。この資料には CMG がその音声データをどこに調達すると見られるかは一切書かれていないけれども、CMG が Google、Amazon、および Facebook と提携していると書かれている。404 Media による問い合わせに応じて、Google はその Partners Program から CMG を除外し、Amazon は CMG と協力して働いたことはないと述べ、Meta (Facebook) は CMG が会社の規約に違反しているか否かを調査中だと述べた。これこそまさに、良い影響を生むジャーナリズムだ。

404 Media article splash

私は必ずしもすべてのことについて 404 Media の姿勢に同意する訳ではないが、今の私は反響室を求めているのではなくて、私が知らなかったことを教えてくれる信頼できる情報源を探しているのだ。404 Media は内密の情報を追跡し、裁判所の文書を調べ上げ、企業の論評を強く要求するが、それらはすべて、テクノロジーの世界で真に起こっていることは何かを明らかにするためのものだ。私が 404 Media の記事で感じる唯一の問題点は広範なテクノロジー業界をより暗く、よりタチの悪い場所として描こうとしている点で、私が信じたいと思うものとは違っているところだ。

404 Media は独立の存在であって、資金力のある企業は背後にいない。このサイトにある記事のうちいくつかは広告付きで無料で読めるが、404 Media の主たる資金源は月額 $10 または年額 $100 を払う有料購読者からの収入だ。有料購読することですべての記事にアクセスできるようになり、広告がなくなり、コメントを書くことができ、フルテキストの RSS フィードその他が提供される。私たちの TidBITS 会員プログラムと少し似ている。正直言って、私は無料の電子メール購読だけでもコンテンツの量に不満でなかった。それでも私が有料購読したのは 404 Media の仕事を支えたいと思ったからであって、もっと多くのコンテンツが欲しいと思ったからではなかった。もしあなたが他のどこにもない、より深いテクノロジージャーナリズムに興味があるなら、まずは無料購読にサインアップして、どんな感じか確かめてみてはいかがだろうか。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

ChronoSync 11.0.3 Agen Schmitz  訳: Mark Nagata   

ChronoSync 11.0.3

Econ Technologies が ChronoSync 11.0.3 をリリースして、VoiceOver に関する問題点を修正するとともに、同期の最中に同期先への接続が切れた場合のログを改良した。また、この同期およびバックアップ用ツールはアーカイブのファイルシステムの表示が見つからなかった場合に Archive Panel でより具体的な説明を提供するようにし、Data Volume Readiness テストを改良して保存先が物理的に取り付けられたデバイスでない状況にフラグを立てるようにし、古いバージョンの ChronoAgent への接続で起こった不具合を修正し、大量のファイルのコピーで Archive Mover がタイムアウトしていた問題を解消し、ルールグループ間でルールをドラッグした際に起こったクラッシュに対処した。(新規購入 $49.99、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、100.1 MB、リリースノート、macOS 10.14+)

ChronoSync 11.0.3 の使用体験を話し合おう

Fission 2.8.7 Agen Schmitz  訳: Mark Nagata   

Fission 2.8.7

Rogue Amoeba が Fission 2.8.7 をリリースして、このオーディオエディタにバグ修正を加えた。今回のアップデートでは、バージョン 2.8.6 で起こっていたある種のファイルでズームイン・ズームアウトした際にラグが多くなったりビーチボールが出たりした問題を解消し、上側のタイムラインルーラ (これも前回のバージョンで失われていた) を復活させ、右側 Inspector の背景が波形表示の一部に重ならないようにし、ファイルのタイムラインでスクロールバーをクリックして水平方向にスクロールする機能を復活させた。(新規購入 $29、TidBITS 会員には 20% 割引、無料アップデート、15 MB、リリースノート、macOS 11+)

Fission 2.8.7 の使用体験を話し合おう

Neo Network Utility 1.1 Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Neo Network Utility 1.1

DEVONtechnologies が Neo Network Utility 1.1 をリリースした。ネットワークを発見、テスト、監視する無料のツールへの、重要なアップデートだ。(2024 年 8 月 7 日の記事“DEVONtechnologies、ネットワークユーティリティを復活”参照。) 今回のアップデートでは IPv6 への対応を導入し、出力テキストフィールドに Copy ボタンを提供し、隠れたネットワークアダプタを表示したり隠したりするオプションを追加し、基盤となるシェルコマンドを表示し、Speed テストで uplink と downlink のベンチマークを別々に評価するようにした。また、起動の際に選択されていたタブを維持するようにし、ハードウェアの詳細情報の探知を改良し、アプリが非常に長い間アイドル状態にあった場合に起こったクラッシュを改良し、見栄え上のバグをいくつか修正した。(無料、4.9 MB、リリースノートはアプリ内にあり、macOS 13+)

Neo Network Utility 1.1 Speed screen

Neo Network Utility 1.1 の使用体験を話し合おう

OmniFocus 4.3.3 Agen Schmitz  訳: Mark Nagata   

OmniFocus 4.3.3

The Omni Group が OmniFocus 4.3.3 をリリースして、このタスク管理アプリに改善と安定性の修正を施した。今回のリリースでは新規項目がそれまで選択されていたアウトライン行の下でなく上に追加されてしまったバグを修正し、特定のルールタイプでお気に入りとされた数多くの視点を開いた後に項目を完成させるパフォーマンスを改善し、同期サーバ上で一週間後に探知された接続の切れたデータベース処理ファイルをクリーンアップし、欠けていたチュートリアルプロジェクト言語を復活させ、Edit > Delete メニュー項目のキーボードショートカットを修正し、Forecast で検索した後に新規項目を作成した際に起こったクラッシュを解消した。(新規購入は標準版が $74.99、Pro 版が $149.99、または月額 $9.99 の購読、31.8 MB、リリースノート、macOS 13+)

OmniFocus 4.3.3 の使用体験を話し合おう

Timing 2024.3.1 Agen Schmitz  訳: Mark Nagata   

Timing 2024.3.1

Daniel Alm が Timing 2024.3 をリリースして、ミーティングの終了時に、およびしばらく使っていなかった後で Mac の前に戻った際に、最近のカレンダーイベントを示すようにした。この機能により、Timing が直接に中を見られないアプリ (例えば Zoom) などでもミーティングの情報を記録しやすくなる。この時間と生産性追跡アプリはプロジェクトのルールをカレンダーイベントに適用するようになって、カレンダーイベントをクリックすると Timing が正しいプロジェクトを示す可能性が高まった。また、ClickUp から読み込んだサブタスクを表示する際に親タスクのタイトルを表示するようになり、ツールバーの検索フィールドを改良して検索ファイルのパスをより正しく表示するようにし、Timing による追跡が消費する CPU 使用量を少し減らした。このリリースの後間もなくバージョン 2024.3.1 がリリースされて、起動時に稀に起こったクラッシュを修正した。(購読年額 $96/$120/$168、現行の購読者には無料アップデート、Setapp からも入手可、26.7 MB、リリースノート、macOS 10.15+)

Timing 2024.3.1 の使用体験を話し合おう

ExtraBITS

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

AnandTech が廃刊、アーカイブとフォーラムは残る

AnandTech の編集長 Ryan Smith がこう書いている

とても悲しいことですが、ここ AnandTech で私がこれまで書かなければならなかった中で最も辛いお知らせをしなければなりません。コンピューティングハードウェアの広い (そして素晴らしい) 世界を記事にしてきた 27 年間の歳月を経て、本日ここに AnandTech が出版をする最後の日を迎えました。

それでも、世の中で永遠に残るものはほとんどありませんし、テクノロジー系ジャーナリズムの記事の市場はもはやかつてのものではなく、二度と同じものにはなりません。そう、AnandTech が仕事を終える時が来たのです。時代の流れの中に、次の世代のテクノロジー系ジャーナリズムを迎えようではありませんか。

AnandTech のスタッフたちは夕日の中へと去って行きますが、サイト自体は当面の間どこへも行かないことをお知らせできて嬉しく思います。私たちの出版元 Future PLC が、AnandTech ウェブサイトとその数多くの記事を今後もライブで維持し続けます。つまり、私たちが長年かけて生み出してきたコンテンツのすべてが今後もアクセス可能で引用可能です。コレクションに新たな記事が追加されることはありませんが、私たちが二十年以上にわたって書き溜めたものの多くはこの先何年も意味を持ち続け、ずっとアクセス可能な状態にあることでしょう。

また AnandTech Forums も引き続き Future 社のコミュニティーチームと献身的なモデレータたちによって運営されます。このフォーラムのスレッドには 1999 年まで遡るものもあり (当時からアクティブに活動を続けているメンバーもいます)、AnandTech 自体とほぼ同等に長く豊かな歴史を持っています。

AnandTech のコンテンツとフォーラムを今後も維持してくれることに対して、AnandTech のオーナー Future PLC に称賛の言葉を述べたい。それは、独自の基盤構造を使っている小規模な出版社には非常に困難なことだ。Future 社の発言によれば (少なくとも同社が示唆するところによれば)、同社のブランドのすべてが一つのテクノロジースタックの上で動作し、それがコンテンツ管理、広告配置、アフィリエイト、統計情報、および電子メール配送を提供しているので、アーカイブと討論の維持が容易になっているのだという。私はこれまでこの Future という会社を知らなかったが、ここは自らを“世界最大手のテクノロジー出版社”と謳っており、250 以上の出版元を買収ないし開発してきた。Future PLC が所有する他のブランドとしては iMore、Mac Format、Mac|Life、TechRadar、Tom's Guide などがある。(AnandTech のスタッフの一部は今はこちらに雇われている。)

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