TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS-J#408/08-Dec-97

今週、Arthur Bleich 氏は、求めるべきものは何かのティップと一押しカ メラの特定で、彼の二部構成のデジカメ記事を完結する。Douglas Tallmann 氏は、尊敬すべき統合ソフトウェア・パッケージの最新バージョン ClarisWork 5 を吟味し、また、我々は、G3 Power Macs 用の新しい Ethernet ドライバ、Timbuktu Pro 4.0 へのアップデート(と値下げ)、 Microsoft Word 97/98 コンバータ、そして Emailer のメッセージを書庫 保管するための FileMaker ベースのソリューションについて言及しよう。

目次:

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MailBITS/08-Dec-97

(翻訳:松岡 文昭 <mtokfmak@mxa.meshnet.or.jp>)

G3 Ethernet アップデート -- Apple は新しい Power Macintosh G3 シ ステム用に Ethernet ドライバのアップデート版(バージョン 2.0.1)を リリースした(残念なことに PowerBook G3 用では使えない)。アップデー トはトラフィックの多いネットワークで、内蔵 Ethernet を使用した際に 起こり得るデータの破損を修正し、デスクトップ G3 システムと自動感知 型 10/100 Mbps Ethernet ハブの接続の信頼性を高めるものだ。ダウンロー ドはほんの 98K だが、アップデートのディスクイメージファイルにアクセ スするには DiskCopy 6.1 か ShrinkWrap 3.0 が必要だ。[GD]

<ftp://ftp.info.apple.com/Apple.Support.Area/Apple_SW_Updates/US/Macintosh/ System/CPU_Specific_Updates/Power_Mac_G3/G3_Ethernet_2.0.1.img.hqx>
<ftp://ftp.info.apple.com/Apple.Support.Area/Apple_SW_Updates/US/Macintosh/ Utilities/Disk_Copy_6.1.3.sea.hqx>
<http://www.aladdinsys.com/dev/shrinkwrap/>

Timbuktu Pro が 4.0.2 へアップグレード -- 従来 Farallon 社として 知られていた Netopia Inc. 社はリモートコントロールソフトウェア Timbuktu Pro のバージョン 4.0.2 をリリースした。新しい機能には、追 加のモデム記述ファイル、アピアランスマネージャへの幾つかのサポート、 TCP/IP タブ内での下位キャラクタの使用、が含まれている。バグフィック スには、同じような PC のファイル名を Mac 上でユニークな名前にマッピ ングすること、PC ファイルをコピーするための必要メモリの低減、ネット ワーク関連での数個の改善、幾つかのコスメティックな変更、が含まれて いる。2 MB のパッチとして提供されるそのアップグレードは Timbuktu 4.0 ユーザーには無償である。また、Netopia 社は '97 年 12 月 31 日まで Timbuktu Pro を特別価格で提供している。詳細については下の 2 番目の URL をチェックの事。 [ACE]

<http://www.netopia.com/software/tb2/mac/upgrade.html>
<http://www.netopia.com/offers/mac_xmas.html>

Stairways 社がリストを紛失 -- Peter Lewis 氏のシェアウェア会社 Stairways Software は同社の製品とそれらに関連する事柄について、たく さんのメーリングリストを運営している。不幸なことに、先週末に起きた コンピュータのトラブルは現在の購読者リストとそのバックアップの両方 を壊してしまった。故、もしあなたが、Anarchie、Apple Guide、 Greebles、Internet Config、MacLabManager、NetPresenz、Open Transport、又は RumorMillInter のリスト等、Stairways 社のリストの一 つにでも載っていたなら、再度購読の手続きが必要だ。以下の Web ページ でアドレスのチェックを行うように。[ACE]

<http://www.stairways.com/>

Microsoft Word 97-98 コンバータ -- Microsoft 社は Microsoft Word 97-98 コンバータの最終バージョンを最近ポストした。このバージョンは 今年始めにリリースしたベータ版を置き換えるもので、Macintosh Word 5 及び 6 のユーザーと Word 97 及び 98 ユーザー間のファイルの共有を容 易にするものだ。( Microsoft 社は 1998 年始めに Macintosh 版 Word 98 のリリースを予定している。)68020 搭載の Mac かそれ以上が必要で、 コンバータの Web ページにはさらなる情報と 813K のダウンロードへのリ ンクが載せられている。[TJE]

<http://www.microsoft.com/macoffice/prodinfo/office/coexist.htm>

Emailer のメッセージを書庫保管 -- Claris 社の Emailer 2.0 ( TidBITS-382 にレビュー記事)ユーザーは新しい Emailer Archive 3.0 を用いることで書庫保存が可能だ。FileMaker と AppleScript を利用した フリーウェアのソリューションであり、Emailer の Mail Database ファイ ルにたまった古いメールを保存し、アクティブなメールデータベースフォ ルダのサイズを小さくできるのだ。古いメッセージを FileMaker データ ベースに保存することは高速検索にも有効だ。Emailer Archive は Fog City Software 社の Emailer Utilities Web サイトから入手可能。ダウン ロードサイズは、FilerMaker 3.0 か 4.0 を持っているなら 322K、持って いない場合は 2.2 MB となっている。[JLC]

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=02187>
<http://www.fogcity.com/em_utilities2.0.html>


旧態依然: ClarisWorks Office

by Douglas Tallman <dtallman@crosslink.net>
(翻訳:亀岡 孝仁 <tkameoka@fujikura.co.jp>)
(翻訳:高島 均 <hitak@kk.iij4u.or.jp>)

多くの人が新しくなった ClarisWorks 5.0 がこれまでの伝統を守り同じよ うにきっちりと統合されたプログラムであると聞いて喜ぶであろう。しか しながら、一方では多くの点でこれまで知られていたものと実質的にはほ とんど同じプログラムであることに失望する人もいると思う。その名を知 らない人のために説明しておくと、ClarisWorks はスプレッドシート、ワー プロ、データベース、そしてドロープログラムを一つのソフトウェアパッ ケージに統合したものである。

<http://www.claris.com/products/claris/clarisworksoffice/site/>

ClarisWorks について -- ClarisWorks が最後にアップデートされたの は 1 年半前であり、今回の 99 ドルのバージョンは“ClarisWorks Office”というはやりの名前がついている。この立派な名前と 49 ドルの アップグレード価格はどう見ても加えられた新機能の少なさと釣り合わな い - かといって今回の新版はもともと目立たない性格のものと位置づけら れていたと言うわけでもなさそうである。

以前、Claris 社は ClarisWorks の次期版は OpenDoc コンテナでサード パーティーからのパーツも使える様になるであろうと説明していた。その ような製品は大変興味深い方向を示唆していた:この新技術を採用する最 初の統合ソフトウェアとしてソフトウェア統合化の最先端の地位を確かな ものにしていたであろう。ワープロとメールを同じソフトウェアシェルの 中でやることを想像してみられよ。OpenDoc ならそれが出来たかもしれな い。

残念ながら、このすじの開発は Apple 社が OpenDoc をメンテナンスモー ドに落とす( TidBITS-370 参照)と発表したときに終わりとならざるを 得なかった。ClarisWorks の開発責任者である Tom D'Arezzo 氏によれば、 Claris 社としては ClarisWorks を一連のパーツに分解していくことも考 えたが、結局はそうしない事に決定した。「ClarisWorks の大事な差別化 要素である、その大胆な統合化とそのサイズの小ささ、を失うことになり かねない」と彼は語っていた。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=00706>

コンパクトな統合化が常に ClarisWorks の大きな長所であった。ややもす ると単独型のアプリケーションはディスクスペースと RAM を食ってしま う。ClarisWorks を使えば最先端の機能はある程度諦めねばならないが、 そのかわりより少ないオーバーヘッドで動作できる。

新機能 -- 新機能の中で最も目につく - また宣伝もされている - もの はボタンバーであり、Word や WordPerfect を評判悪くしているあのイン ターフェーススタイルを思い起こさせるかもしれない。このボタンバーを いじってみれば、実際は過去の数バージョンにわたってすでに存在してい た Shortcuts の薬物強化版であることに思い当たるであろう。

ボタンバーは、もし手を加えれば、多少の機能を加えることが出来る。デ フォルトのセッティングでは、バーは画面の上部に配置され、私の 15 イ ンチモニタでは場所を取りすぎている。これを左端に配置することで圧迫 感は減らせるように感じた。デフォールトボタンそのものはメニューコマ ンドをアクセスし易く繰り返し使えるようになっている。設定をいじって いるうちに、通常なら余分なキー入力、マウスクリックを必要とするコマ ンドを実行してくれる一連のボタンを見つけた。この様にすれば、スペー スを無駄にすることなくバーを有用なものとする事が出来る。もし何も有 用なものが見つからなければ、ボタンバー全体を隠してしまう事もできる。

ドキュメントそのものもいくつかの新機能を有する。パスワードで貴重な データを覗き見から保護できるし、ファイルを他のドキュメントに、それ が自分のハードディスク上、ネットワーク上、あるいは Web 上にあって も、リンク出来る。クリック一つで ClarisWorks はリンク先のファイルを 開くかあるいは Web ブラウザを目的のページへと導いてくれる。さらに、 ブックマークをドキュメントの中に作ることが出来、その場所はマウスク リックでアクセス出来るようになる。この様な場所は、スプレッドシート のセル、画像エレメント、あるいは選択したビットマップアートでも良い が、奇妙なことに、データベースのレコードはダメである。

長年のユーザーはこのバージョンがデフォルトフォントを選択するのを簡 単な方法でやれるようにしたことを知ってほっとするであろう。旧バージョ ンではこの様な基本的な変更もユーザーがステーショナリファイルを作っ て必要とするすべてのセッティングを盛り込んだ上、固有のフォルダーに セーブするという手続きを要した。この方法は勿論コントロールと言う観 点からはすばらしい方法だが、簡単な事をやるためには複雑すぎた、例え ば変換テキストファイルとかデータベースフィールドとかのデフォルトフォ ントのセッティングの様な。それが今や Preferences ウィンドウでデフォ ルトフォントを選択できる。これがたいていの場合は正常に動作するのだ が、ワープロドキュメント内の新テキストブロック - 例えばサイドバーの ような - は Helvetica にデフォルトされてしまう。奇妙なことだが、こ れがグラフィック環境内のテキストブロックだとユーザー指定のフォント となる。

Claris 社はスタイルシートのやり方にも不具合修正をしたようだ。多くの ユーザーがバージョン 4 の方法に異議を唱えていた、それはスタイル属性 がテキストに重畳されている様に見えるが、不要な属性を消そうと思うと 思いもかけないほど複雑であった事である。それが新バージョンでは予見 できる様になったようである。Claris 社は ClarisWorks 4 を模擬する “Compound Styles”コマンドを追加したので、前の方法をマスターしてし まった希有な三人にとっては違和感なしでやれるであろう。

他の追加機能としてはペイントモジュールの新ブラッシュ効果とスプレッ ドシートの選択範囲に名前を付けて管理出来る機能がある。Claris 社は データベースフィールドの文字数を 500 から 1000 に拡張したが、これで も多くの仕事のためにはまだまだ足りない。データベースはマルチメディ アフィールドを持つことが出来、グラフィックス、動画、そして音声を受 け入れる。マルチメディアフィールドはテキストフレームそのものも保持 でき、これを使えば上記の 1000 語の制限から逃れた使い方も考えられる が、これはテキストを保存するにはいいが、編集したりまた読んだりする ためには向いていない。

5.0 で新しくなったものに数式エディタがあり、それは独立のアプリケー ションとして動き Symbol フォントを使用して数式を作っている。Apple イベントがいったん ClarisWorks ドキュメントの中に挿入されれば、数式 エディタのなかで数式を作ったり修正したりを可能にしてくれる。

最良の改善は AppleScript サポートかもしれない、しかもそれは完全には はるかに及ばないものであっても。プログラムの内側でメニューからスク リプトを動作させることが出来、しかも ClarisWorks 自身が平均以上の AppleScript 辞書を内蔵している。しかし不幸なことに、Claris 社は役立 たずのスクリプト例を入れており、ClarisWorks はレコーダブルではない、 そして私自身は複雑きわまりない ClarisWorks スクリプトの謎解きやろう として頭をかきむしっているうちに部分的に毛が薄くなって来てしまった。 しかしながら、スクリプト機能が少々ではあっても全く無いよりはずっと ましというものである。

箱の中にはその他も -- もう一つ増えたものといえば、大量のステーショ ナリ(14 MB 以上)とアシスタント群(計ってみると 2.5 MB)だ。Claris 社は、小規模ビジネスを対象とした出版社である JIAN 社製の 64 種類の テンプレートを同梱した。私ならほとんどの場合自分自身のテンプレート で足りてしまうものだが、しかしながら、多くのユーザーが恐らくは ClarisWorks で最初のコンピュータ操作を始めることを考えれば、これら の追加を肯定的に見ないわけにはいかないのだ。

<http://www.jian.com/>

一方、Claris 社が提供するけちけちしたマニュアルはいただけない。かろ うじて基本的な事柄がカバーされているだけで、いたるページでユーザー にオンラインヘルプを参照せよと書き記している。困ったことに、オンラ インヘルプの方もさほど詳しくはないのだ。Claris 社は、サードパー ティーのしっかりした解説書引き換えクーポンを配るなどして顧客にサー ビスしたほうが良さそうだ。少なくとも、いらいらする QuickHelp ソフト ウェアを止めて、その情報を ClarisWorks ドキュメントに置き換えるくら いは出来るだろう。リンクやブックマークがあるドキュメントならハイパー テキストの機能を提供出来るはずだ。ClarisWorks から開けるファイルと して、それらは例えばデータベース検索やスプレッドシート各種機能の詳 細な説明に役立つことであろう。

Web にリンク出来ることに加え、ClarisWorks は、そのほかにも気の利い た“インターネット支援”機能を備えている。ボタンバーの一つから、メー ルソフトウェアや Web ブラウザに簡単にアクセス出来る。Office 完全版 には、インターネットへのアクセスソフトウェアや Web ページ作成用に Claris Home Page Lite が付いてくる。ClarisWorks は、そのドキュメン トを HTML に翻訳することが出来、埋め込みスプレッドシートを HTML テー ブルに変換することさえ可能だ。

結びに -- Claris 社は、常に ClarisWorks の緊密な統合性と、RAM や ディスクスペースを僅かしか必要としないことを売り物にしてきた。この 繰り返しによって、“あらゆるオフィスニーズに答える”ものとして出荷 本数を増やしてきた。さほどのマシンパワーが得られない人々には、それ はまさにぴったりのものだ。もっとパワフルなシステムを持つ人であって も、このプログラムの簡明さと豊富なテンプレートを高く評価するだろう。 私は ClarisWorks をほぼ最初のリリースから使い続けているが、必需品以 外の何物でもない。5.0 に関しても全く同様に思える。

しかし、ClarisWorks が持つ今日的意味合いはどうなのだろう。Apple 社 製 Mac は 32 MB の RAM と 3 GB のハードディスクを搭載して 1,600 ド ル以下で売られている。(僅かに残る)クローン機ならさらに安い。これ らのマシンは、過去数年の従兄弟クローン機を含めて、Claris 社に対抗す る肥大したライバルたちを受け入れている。ハードウェアが Microsoft Office を軽快に動かせる限り、多くの人がスリムなソフトウェアに利点を 見出すかには疑問を感ずるのだ。

[しかし一方で、たくさんの古い Mac が今なお使われている。とりわけ、 最初の Mac が長年使ってきた家族からのおさがりだった新しいユーザーた ちや新規のコンピュータをなかなか導入出来ない組織などでだ。これらの ユーザーにとっては、ClarisWorks のような製品が重要なツールであるこ とに変わりはない。さらに、ClarisWorks は Microsoft Office for the Macintosh に対する残された僅かな競合製品の一つで、産業というものは 差別化や革新をもたらすために競争を必要とする。最後に、古くなったコ ンピュータを処分するときの環境コストを考えると、新しいマシンを必要 としない新しいソフトウェアというのは素晴らしいと思う。-Tonya]

ClarisWorks 5 に必要なのは、68020 以上のプロセッサ(PowerMac システ ムを含む)、System 7.0.1 以降、18 から 55 MB のディスクスペース、最 低 8 MB の RAM、そして CD-ROM ドライブである。ClarisWorks 5.0 の機 能限定お試しバージョンがダウンロード(3.5 MB)可能だ。

<ftp://ftp.claris.com/pub/USA-Macintosh/Trial_Software/ClarisWorks5.0.bin>

    Claris Corporation -- 800/544-8554 -- 408/727-8227
      800/800-8954 (fax) -- <info@claris.com>

デジカメ選び(第 2 部): どれにしようか?

by Arthur H. Bleich <arthur@zim.com>
(翻訳:尾高 里華子 <odaka@iprolink.ch>)
(翻訳:尾高 修一 <odaka@iprolink.ch>)

先週の TidBITS-407 では、解像度のこととデジカメに関連した一般的な ことを説明した。今週は自分のニーズに合ったカメラ選びについてお話し しよう。私の取り上げたものを参考にして購入する場合は、スぺックの大 幅改正が行われていないかや、買おうとしているものが目当てのものと同 一のものかどうかなどの確認をお忘れなく。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=04534>

解像度の復習 -- 先週の記事に書いたようにデジタルカメラを買う前に、 自分がどの程度の解像度を必要とするかを検討しなければならない。復習 すると、高品質の写真印刷をしたり画像の一部をスクリーンで拡大して見 るためには、懐の許す限り解像度の高いカメラを買うのが良い。デジカメ の解像度というものはひたすら向上の一途をたどっており、今日“高”が 付いている解像度も、あっという間に“普通”または“低”になってしま うのだ。時代後れになったデジカメには手を出すな。

最低でも解像度が 640 x 480 ppi(ピクセル/インチ)のカメラにするこ と。余裕のある方には、1,024 x 768 ppi 以上のものをお薦めする。そう すれば最大画像サイズで撮影すると大きめの写真を印刷できるし、そこそ このトリミングであれば画質が劣化るすることもあまりない。

また購入前には色々な解像度での印刷のクオリティを確かめておくのがよ い。Olympus 社 と Epson 社の Web サイトにはサンプル画像が置かれてい るので利用していただきたい。ただし、Web ブラウザから画像を印刷しよ うとすると出力が 72 dpi のスクリーン解像度のままになってしまうので ご注意を。Web に出ているリンクを使ってファイルをダウンロードし、そ の画像を Adobe Photoshop や PhotoFix のような画像処理ソフトで開いて から、様々な解像度やサイズで印刷してみてそれぞれどんな風に見えるか を確認していただきたい。(まだ手元に画像処理ソフトをお持ちでない方 は、GraphicConverter のようなシェアウェアプログラムを利用すれば画像 を見たり印刷したりできる。)

<http://www.olympusamerica.com/digital/download/download.html#images>
<http://www.epson.com/whatsnew/ygtsi/gallery/>
<http://www.lemkesoft.de/us_gcabout.html>

手ブレを無くそう -- プロ用の Steadicam システムに何千ドルもつぎ込 むのならともかく、手ブレをしないように撮影できなければ高価なカメラ も持ち腐れになってしまう。昔ながらの光学ファインダか(撮影レンズを 通ってきた映像を見ることができる)一眼レフファインダが付いていて、 手ブレ防止のために顔に添えて撮影できるカメラを選ぶように。液晶モニ タのファインダしか付いていないカメラは店先に並んでいる時は見栄えす るが、撮影の時にはフレーミングのためにカメラを体から離して持つこと になり、不安定になってしまう。それに、戸外で横または後ろから太陽を 浴びながら撮影する時、液晶モニタの画像は飛んでしまう。ただし、腰な どに取り付けてモニタを回転させ下を覗きながら撮影できるようになって いるカメラは例外である。

モニタ、バッテリ等 -- 手ブレのことはともかく、通常のファインダに 加えて液晶モニタが付いている(またはプラグインアクセサリとして取り 付けることのできる)カメラはやはり便利なものである。撮影した写真を 見るのに重宝するし、三脚に据えたカメラで接写を行なう場合にも都合が 良い。だが 500 ドル以下のカメラには搭載されていないし、実際のところ 無くてもよい機能であろう。

カメラによっては、テレビの画面に画像を映し出すことのできるものもあ る。これは、旅行中に撮影したものを大きい画面で見たいが手近にマシン がないような時に特にありがたい機能である。事前に順番に並べておいた 写真を記憶カードに保存しておいて、プレゼンテーションに利用すること もできる。また AC アダプタが付属されていない場合には、ぜひとも購入 するように。

購入時に付いていた電池が充電式でなかったら充電式電池と充電器を買う ように。さもなくばカメラを使い続ける限り電池メーカーに投資し続ける 覚悟をすることだ。たいていのデジカメは電池食いであるし、特にフラッ シュや(付いていると)ついつい見てしまう液晶モニタを使ったら消費が 激しくなるのだ。

中程の価格帯のカメラを買うことのできる人は、着脱可能な記憶ディバイ スの付いたカメラがよいだろう。途中で撮影を止めたり 30 分かけてマシ ンに画像を転送するのは実に辛いことだ。現時点では標準記憶ディバイス は存在していないが、(1 MB あたり約 10 ドルの)SmartMedia カードが 前途有望である。カメラから直接画像を転送させることができるだけでな く、(専用のアダプタがいるが)PC カードリーダーやフロッピードライブ に食べさせられるので、ケーブル無しの瞬時転送が実現する。(通常の HD フロッピーを使うカメラと混同しないように、SmartMedia カードは全く異 なるメディアである。)

-- デジカメ関連本を少し読むと基本的な知識が膨らむし、効果的な 利用ができるようになるだろう。デジタル写真の本を 3 冊紹介しよう。

<http://www.amazon.com/exec/obidos/ISBN=1562057626/tidbitselectro00A/>

<http://www.amazon.com/exec/obidos/ISBN=1576100979/tidbitselectro00A/>
<http://www.coriolis.com/digital/>

<http://www.amazon.com/exec/obidos/ISBN=0201884003/tidbitselectro00A/>
<http://www.peachpit.com/peachpit/titles/catalog/88400.html>

私のオススメ -- 今までカメラの購入にまつわる検討事項や問題点を論じ てきたので、今度は特に検討に値するカメラに焦点を合わせよう。私の一 押しのモデルたちは最後にとっておいて、まずは要チェックの 3 機種を取 り上げたい。

<http://www.fujifilm.com/home/sbu/electimg/ei_c_dx5.htm>

<http://www.konica.com/konicausa/products.html#ez>

<http://ows.minoltausa.com/minolta/owa/productlist.list?line=dg>

大賞 -- 私が選んだ 1997 年デジタルカメラ大賞は、様々な嗜好(と予 算)に対応した Olympus Camera 社の製品群だ。古くから独創的なカメラ メーカーとして知られてきた Olympus は、常に魅力的な製品を適切なタイ ミングで発売してきた。ハーフ版カメラからオートフォーカスコンパクト カメラ、そして今はデジタルカメラと、私の意見では最高水準の製品を送 り出しているのだ。

<http://www.olympusamerica.com/digital/docs/digproduct.html>

ここで Olympus の製品群のスぺックを簡単に紹介しよう。D-220L または D-320L を購入する場合には、200 や 300 ではなく 220 か 320 を買うべ きだ。古い方のモデルはリムーバブルストレージや TV 接続の機能がなく、 かつ今でも売られている(この 2 つの機能がなくても良いという方は、お 買得価格の旧機種を狙うと良い)。以下で紹介する価格は平均的な店頭価 格なので、もっと安いものも見つけられるかもしれない。

以下の URL には D-500/600L の詳しい FAQ、それにサンプル画像をダウン ロードできるサイトへのリンクがある。

<http://www.leesoft.com/d600l/OlympusFAQ.html>

デジタル写真 Web サイト -- Web にはデジタル画像とデジタル写真の世 界にどっぷりと浸かることができるサイトがいくつかある。文句無しで最 高の写真関係サイトは Zone Zero だ。ここならデジタル・銀鉛写真両方の 展示を何時間でも飽きずに眺めていられる。このほかにも 2 つほどチェッ クに値するサイトがある。PC-Photo Forum は意欲的でうまくデザインされ た商用サイトで、詳しいデジタルカメラの比較記事、レビュー、カメラの 値段を調べるための検索エンジンなどを備えている。また、まだ登場して から数週間しか経っていないが、Digital Camera Resource Page はデジタ ルカメラ業界のニュース、個別のカメラ、技術的な不具合やフィックス、 レビュー、フォーラム、その他の有益な情報に詳しい。

<http://www.zonezero.com/>
<http://www.pcphotoforum.com/>
<http://www.dcresource.com/>

面白いサイトを提供している雑誌もある。Photo District News Magazine は技術的な情報を満載し、デジタル写真のセクションもあるヒップなサイ トを持っている。PhotoElectronic Imaging Magazine はデジタル写真専門 で、新参の PCPhoto Magazine は事実上デジタル写真の決定版となりつつ ある。

<http://www.pdn-pix.com/>
<http://www.peimag.com/>
<http://www.pcphotomag.com/>

選択と使用 -- どのデジタルカメラを買うことになっても、それが最初 で最後の買い物にはまずならないことを憶えておこう。購入後わずか 6 ヶ 月で時代遅れになってしまうコンピュータを買う人たちと同様に、デジタ ルカメラのユーザーは未来においてはより優秀なハードウェアとさらに魅 力的な機能(衛星放送? ホログラム出力 ?)が約束されていることを知っ ているのだ。しかし理想のカメラが現れるのを待っている間に、友達たち はみなデジカメ狂となっていくのを眺めなければならないのだ。近い将来 にデジタルカメラを買うことになると思うなら、即購入を検討すべきだろ う。好む好まざるにかかわらず、デジタル写真はこれから数年の間に銀鉛 写真にとってかわるのは間違いない。そうは思わないという保守派の方に は、次の質問を投げかけたい。今でもガラス板に感光剤を塗っている写真 家を何人ご存じだろうか?

[この記事の著者である H. Bleich 氏は写真家、ライター、映画製作者、 音楽家、教師と多くの顔を持っている。現在は、双方向テレビを通じて医 学的または心理的問題を抱える子供達のケアを行なう The Children's Telemedical Health Fund の専務理事を務めている。]

<http://www.cthf.org/>

スポンサーからの特別提供 -- TidBITS スポンサーの Small Dog Electronics と Cyberian Outpost は今週号でデジタルカメラを特別提供 している。詳しくは巻頭のスポンサー情報をご覧頂きたい。


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