TidBITS-J#431/25-May-98 TidBITS-J#431/25-May-98最近見つかった AutoStart 9805 ワーム、殊にフリーウェアユーティリティ を妨害する新しい変種 B と C は複雑な問題を提起している。そして今週 は、Apple 社のディーラーに対する認定取り消しを取り上げ、Tara Calishain 氏が Web 上の画像の検索方法を説明し、Adam が Web ブラウザ が、良い Web ブラウザだと評価されるために必要な要素（同時にプラウザ の評価を難しくしているのは何か）を探る。最後に Connectix 社が、 Virtual PC のマイナーアップデートをリリースしたこと、Microsoft Office 98 との間で起こる問題に対処するための RAM Doubler ベータ版を 公開していることもお知らせする。
目次：
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（翻訳：秋山 晃子 <nobineko@club.udn.ne.jp>）
Connectix 社のマイナーアップデート -- Connectix 社が Virtual PC と RAM Doubler のマイナーアップデートをリリースした。Virtual PC 2.01 は、802.3 フレームタイプ使用の Ethernet ネットワークで発生する問題 に対処し、CDROM.SYS 2.0.1 を加えることによりゲームのインストール時 に起きるいくつかの問題を解決し、そして新しい SYSINI.EXE ファイルを 提供している。ダウンロードは 1.2 MB（Windows 95 用 Virtual PC）また は 420K（PC DOS 用 Virtual PC）である。また Connectix 社は、RAM Doubler 2.0.2 と Microsoft Office 98 間で知られているすべての互換性 の問題に対処した機能拡張のベータ版プログラムを公開している。特筆す べき問題としては Word 98 が起動できないという問題がある。これらの問 題はごく限られた状況においてのみ発生するが、もし Office 98 でトラブ ルが起き、そのトラブルが RAM Doubler に関連があると思われる場合は、 この機能拡張（38K のダウンロード）を試してみる価値がある。Connectix 社は機能拡張のテストを終えしだい、このコードを RAM Doubler 2.0.3 に 追加する計画である。RAM Doubler 2.0.3 は無料でダウンロードできるアッ プグレードになる予定。 [ACE]
<http://www.connectix.com/html/vpc_updates.html>
<http://www.connectix.com/openbeta/ramdoubler203/>
by Mark H. Anbinder <mha@tidbits.com>
（翻訳：西村 尚 <hisashin@axes.co.jp>）
抗ウィルス・ユーティリティ、Virex の現発売元である Dr Solomon's Software 社は、先週、矢継ぎばやに 2 つの Virex アップデートを発表し た。これらの新バージョンは 新しく発見された AutoStart 9805 ワームの 2 つの変種を見つけて除去する。このワームは、初め TidBITS-428 の “Macウィルスの静寂を破る“自動起動”ワーム”で報告された。
<http://www.drsolomons.com/products/virex/updateno.cfm>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=04864>
Dr Solomon's 社によると、この変種は前バージョンのワームを見つけると 入れ換わり、それぞれ元の AutoStart 9805 ワームに使用されるものとは 別のファイル名を使うので、発見をより困難にしているという。AutoStart 9805-B はその他と違ってコンピュータを再起動せず、AutoStart 9805-C は直接ファイルに損傷を与えない。また、B 変種はオリジナルとは別の種 類のデータファイルを掃射攻撃の標的とする。
<http://www.drsolomons.com/vircen/valerts/mac/index.cfm>
TidBITS では AutoStart 9805 ワームと戦うために設計されたフリーウェ アのユーティリティをいくつか耳にしている。これらのユーティリティは 走査中にこの新種を見つけられないので、この使用を推奨できない。その 代わり、TidBITS のすべての読者は、自分の好みの抗ウィルス商品ユーティ リティの発売元にアップデータに関して連絡を取ることをお勧めする。時 代遅れの抗ウィルス・ソフトウェアはほとんど使いものにならないことを 忘れてはいけないし、AutoStart 9805 ワームは、最初香港に出現したが、 すでに米国にも現われたという報告を聞いている。ほかに何もないなら、 QuickTime 設定コントロールパネルの「CD-ROM を自動的に再生する」オプ ションを確実に無効にしよう。
by Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
（翻訳：亀岡 孝仁 <tkameoka@fujikura.co.jp>）
先週 Apple 社はその大規模な再販店網に対してかなりの規模の剪定作業を 完了した、それは 3,600 にのぼる米国内のディーラー、小売店、付加価値 再販店の約 1/3 を「非認可」する事で行った。さらに Apple 社は米国内 の認可サービスプロバイダの半分以上を切り捨ててた。Apple 社のいい分 としては Macintosh を伸ばすことに実績を上げているディーラーやサービ スプロバイダーに注力するのだという。このカットにより、Apple 社は再 販店やサービスプロバイダーを統率していくコストを大幅に削減した。
<http://www.macnn.com/contributions/channel.shtml>
Apple 社は非認可されるべきでないようなディーラーまでもいくらか切っ てしまっていると思うが、全体としては、この措置は意味があると思う。 Apple's Dealer Locator を使って Seattle 地区に何軒のディーラーがあ るのか調べたとき、リストされた 8 社のうち名前すら聞いたことがないの が 5 社までもあることに気がついた、Seattle に移り住んでもう 7 年に もなり、その間ずっと地区の Macintosh ユーザーグループに参加してきて いるのにである。この 5 社のうち Mac に特化しているのは一つもないし、 名前に見覚えのあった 3 社については、その内 二つは Apple Specialists としてマークされていた。
私が名前を聞いたことがなかった再販店が Apple Specialists としてマー クされていなかったという事実は何かを暗示している。これらの店が Apple 社の認可を顧客を引きつける手段として利用し、実は PC を買うようしむ けているというのはありうる話で - Apple 社が今年の初めに手を切ったコ ンピュータ量販店でこの種の事が行われているという噂をたくさん聞いた ことがある（ TidBITS-416の "1998 年の Apple: 後退か、焦点を絞り込 むか？" 参照）。
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=04711>
たとえこれらのコンピュータストアが Macintosh を餌として使っていない としても、色々ある潜在的な Apple ディーラーの中からこの手の店を取り 除くというのはまんざら悪いことではない。ある店が Mac と PC と両方 売っているとした時、せいぜい良くても、ある個人または会社がどちらを 欲しているかは気にしないであろうし、Mac に絞っている店と同等の知識 とサービスを提供してくれるとは考えがたい。究極の所、それが主題なの である - Apple 社がその資源を再販店に絞り込みその代わり店は Macintosh に絞り込むという。
by Tara Calishain <calumet@mindspring.com>
（翻訳：高島 均 <hitak@kk.iij4u.or.jp>）
折り紙つきの写真は何千ものことばに匹敵するのだそうだ。時間や労力と 引き換えの結果は今日それほど芳しくないかも知れないにせよ、時に Web から特定の画像を探したいと思うことがある。それは、オプティカルテレ グラフがどのように作用するかを理解するための画像かも知れないし、無 線周波スペクトルが減衰する様を示すチャートであるかも知れない。Adam Engst 氏は、しばらく前に帯域幅に関する著書を編集していた際、そうし た状況に直面し、MacWEEK 誌のコラムで Internet から画像を簡単に探し 当てる対応がほとんどなされていないと不満を述べていた。検索エンジン は（時に困難であるとはいえ）Internet からテキスト情報を探し出させて くれるのだが、特定の画像の検索となるとくじけかねないのだ。
<http://www.zdnet.com/macweek/mw_1217/op_engst.html>
このシリーズ記事のパート 1 では、検索方法に長けることでポピュラーな 検索エンジンから画像を探し出す方法を説明しよう。パート 2 では、数が 増えてきた画像検索に特化したエンジンについて紹介することにしよう。
AltaVista -- AltaVista には“image:”という特別な検索コマンドがあ る。例えば、“image:giraffe”は、タイトルに“giraffe”という単語を 含むかあるいは“giraffe1”や“giraffe9”のようにタイトルが “giraffe”で始まるグラフィックファイルを含んだ Web ページを返して くるのだ。
<http://altavista.digital.com/>
もしキリンの写真のためにこの検索問い合わせをしたならば、1,400 件以 上の検索結果を受け取ることになり、おそらく手に負えなくて諦めてしま うことだろう（さもなければオンラインで画像をプレビューするのに膨大 な時間を費やすことになる）。しかしながら、キリンの写真に脈絡を与え る追加検索コマンドを使うならば、もっと良い結果を得ることだろう。例 えば、キリンに集中したページが欲しいとしよう。（特に首にだけ興味が あるんだというのかも知れない。）タイトルに“giraffe”を含むページを 検索するために“title:”というコマンドが使えるのだ。“title:giraffe image:giraffe”という検索問い合わせは、もっと扱いやすい数の結果とな る。
特別の構文においてもなお AltaVista は大文字小文字を区別することを憶 えておいてほしい。つまり、“image:giraffe”と“image:GIRAFFE”とい う検索問い合わせを同じようには扱わないのだ。単語に小文字だけを使っ たとすれば、AltaVista は大文字を使っているかどうかに関らずその単語 の全ての実例を検索するが、一文字でも大文字を使用したならば、 AltaVista は文字の大小に正確に対応するものしか検索しないのである。
他方、もっと学術的な脈絡にあるキリンの写真がほしいかも知れない。 “domain:”という検索コマンドは検索をそのドメインの種類に制限するの で、“image:giraffe domain:edu”という検索問い合わせは、教育機関ド メインのコンピュータにあるキリンの写真約 100 件を結果として返してくる。
検索用語を含めたり除外したりするために、AltaVista の含む含まないの 演算子（“+”と“-”）を使うこともできる。例えば、Rothschild キリン の写真だけがほしいものとしよう。“+rothschild image:giraffe”による 検索で、ケニア産の Rothschild キリンの見事な写真一枚が見つかるだろ う。このキリンはしばしば“Rothschild's giraffe”と呼ばれることがあ るので、AltaVista のワイルドカード文字であるアスタリスクを使って名 前の変化に対応させれば、“+rothschild* image:giraffe”でパース動物 園の素晴らしいページを含んださらに何枚かのキリンの写真が得られるの だ。
HotBot -- HotBot はもうちょっと複雑だが、画像の検索にも使える。 AltaVista が使う特別なコマンドに取って代わり、HotBot はチェックボッ クスとポップアップメニューを活用している。
HotBot の基本的な検索フォームは画像検索を可能にするため変更されたば かりである。Look For ポップアップメニューを使って、検索の基本基準 （all the words、none of the words、the exact phrase）、あるいはさ らに絞った検索問い合わせ（自在なブール型検索問い合わせを可能にする “Boolean phrase”のオプションがある）を指定する。Look For ポップ アップメニューで“the page title”を選択することにより、ページタイ トルに検索を制限することもできる。
AltaVista の議論から実例を引き継ぐために、学術機関の Web ページでキ リンの画像を探すことにしよう。次のようにフォームに入力してみる。 Search the Web フィールドに“giraffe”とタイプし、Look For ポップ アップメニューを“all the words”のままとし、“North America (.com)”とあるポップアップメニューから“North America (.edu)”を選 択して adjacent チェックボックスを選択し、そして Pages Must Include セクションで image チェックボックスを選択する。
ポイントしたりクリックしたりするのがたくさんあって面倒だが、結果は 良好だ。HotBot は、ワシントン市動物園のキリンからキリンの誕生ビデオ に至るまで、たくさんの検索結果を表示する。More Search Options で Rothschild や Kenya のような追加の単語やフレーズを簡単に加える（ま たは除外する）ことができる。
HotBot のデータベースは巨大なので、さらに検索を絞り込みたくなるだろ う。HotBot の More Search Options フォームにある日付オプションを使っ て、特定の日付以前または以降とか最近の一定期間内とかに HotBot のデー タベースに加えられたページを指定するのがお勧めである。
Lycos -- Lycos は、Lycos Pictures & Sounds と呼ばれるメディア専用 の検索エンジンを設置したところである。検索用語を入力し、Pictures ラ ジオボタンを選択し、そして Go Get It ボタンをクリックする。そんなに たくさんの操作じゃないでしょう?
<http://www.lycos.com/>
<http://www.lycos.com/lycosmedia.html>
うれしいことに、Lycos にはさらに進んだ検索インターフェースもある。 それは HotBot のものにかなり近い。つまり、ドメインやファイルタイプ やタイトルで検索を絞ることができるのだ。加えて、Lycos では結果の並 べ変えにユニークな方法を使用している。検索結果における特定の側面の 重要度を指定させてくれるのだ。検索単語の頻度がどの程度重要かや検索 用語が順番どおりに出現するかどうかなどを指示することができる。残念 なことに、Lycos の Pictures & Sounds 検索エンジンは HotBot エンジン よりも少々使い勝手が良くない。複雑なブール型表現を組み立てる簡便な 方法がないし、データベースははるかに小さいようなのだ。
<http://lycospro.lycos.com/lycospro-nojava.html>
もっと大きな写真 -- 多くの人にとって、AltaVista、HotBot、Lycos の ようなサイトは、たまに画像を探し当てるのなら役に立つことだろう。し かしながら、そうではない人は Web で享受できる画像に特化した検索エン ジンを探し求めたいことだろう。これについてはこのシリーズの次回で取 り上げることにしたい。
[Tara Calishain 氏は、『Official Netscape Guide to Internet Research』の共著者であり、また CopperSky Writing and Research 社の オーナーである。]
<http://www.coppersky.com/>
<http://www.amazon.com/exec/obidos/ISBN=1566048451/tidbitselectro00A/>
by Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
（翻訳：尾高 修一 <odaka@iprolink.ch>）
（翻訳：尾高 里華子 <odaka@iprolink.ch>）
私はもう何年もインターネットソフトウェアに関する記事を書いてきたが、 フォーマルに Web ブラウザのレビューをしたことはない。その理由は多岐 にわたる。まず、ソフトウェアの場合は本や映画の場合とは異なり、個人 が受けた印象というのはたいして重要ではない。たとえば、ある映画をも のすごく個人的な理由で好きになっても、ほかの人が同じように感じなかっ たといって別に問題ではない。だが、ソフトウェアのレビューの場合は少 なくとも多少はほかの人にも同感だと思ってもらえるような比較的客観 的な結論に到達しようとするのだ。だが Web ブラウザというものは一筋縄 ではいかない。どの Web ブラウザも一癖も二癖もあって、おかげで私は ここ数年間ずっといらいらしてきた。誰かにどの Web ブラウザを使ってい るか、どうしてその Web ブラウザを使っているかという質問をすると、毎 回違う答えが返ってくるのだ。コンセンサスらしきものといえば、Web ブ ラウザの数が限られているため、必然的に何人かの人が同じ結論に達する という程度だ。もっと Web ブラウザの種類が豊富だったら、もっと極端な 意見が聞けるに違いない。問題はこうだ。私が Web ブラウザのレビューを するとしたら、主に機能、性能、それに安定度の 3 つの点が気になるだろ う。通常なら安定度などはソフトウェアのレビューで重要な部分を占める べきだとは思わない。というのはほとんどのソフトウェアは比較的安定し ているものと考えているからだが、Web ブラウザたちの各種バージョンの 中にはそれが当てはまらないものが多い。ではどうやって安定度を公平に 評価することができるだろう? 誰もが異なる経験をしているようなのだ。 たとえばある人にとっては Internet Explorer 3.01 が磐石の安定度を誇っ ていて、Netscape Navigator 4.04 は常にクラッシュしていたとしよう。 だが別の人は Netscape Navigator 4.05 が比較的安定していて、Internet Explorer 4.0 が常に爆弾の元になっていたということもある。メジャーな Web ブラウザのとても古いバージョンを未だに手放そうとしない人さえい る。もちろん、安定度はハードウェア、システム機能拡張、それにインター ネット接続の種類にさえも左右される。早い話、私は Web ブラウザの安定 度についてそこそこに妥当な結論を導き出すことは全くできないでいるのだ。
では性能は? 本格的なスピードテストにまつわる色々な不確定要因をすべ て念頭に置いてみよう。様々な種類のページを繰り返しテストにかけ、続 いて様々な種類のインターネット接続でテストする。ページを最初に表示 するまでの時間と、キャッシュからロードする時間を計測する。当然各種 の設定やシステム構成にも左右されるし、インターネットに関係したテス トには必ずマシン、インターネット接続、ISP、インターネットバックボー ン、リモートサーバのインターネット接続、リモートサーバの負荷、など などといった要素が関ってくる。要するに悪夢そのものだ。私も過去にス ピードテストをしようとしたことがあったが、私の方法論があまりにも穴 だらけなことに気がついて諦めてしまった。
それでは機能は? これは比較的まともな部類に入るが、それでもある人に とっての機能が別の人にはバグとなることもある。たとえば、私は Internet Explorer が備えている Address フィールドに URL を入力する 際の AutoComplete 機能が結構気に入っている。これにはややくせがあっ て、私はもう体得したが、ある文字列を入れたらどんな反応があるかを予 測できるようになるまでには慣れが必要だ。一方 TidBITS の Technical Editor、Geoff Duncan はこの機能が大嫌いで即座にオフにした。同様に、 私は Internet Explorer のヒストリ機能がウインドウやセッションを超え て機能することが気に入っている。これに対してNetscape Navigator のヒ ストリ機能はウインドウ固有のもの（ウインドウを閉じたら消える）で、 セッション固有（アプリケーションを終了したら消える）でもある。常に 反対論者である Geoff は、どういわけかウインドウ固有のヒストリの方が 優れていると主張する。つまりこういうことなのだ。Geoff と議論するの は私と議論するのと同じぐらい苛立たしいことだが、幸にして私は自分と 議論しなければならないことがほとんどないのだ。
今のお気に入り -- それではこうしよう。私が現時点でどの Web ブラウ ザをメインに使っているかと、その理由を述べようと思う。私が選んだ Web ブラウザが常にクラッシュするとか、別の製品の方が高速だからという理 由で賛成できないという方もいるだろうが、それはそれでよろしい。
というわけで、現時点での私のお気に入りは、先週 TidBITS-430 でも取 り上げたリリース後間もない Internet Explorer 4.01 だ。ここのところ 私はリリース直後の製品をかなりいじってきたが、バージョン 4.01 はこ れまでの 4.0 と比較してより高速で、より安定している。あ、それから特 別に作られた JPEG 画像では Apple の ColorSync 技術がサポートされる が、正直なところ私にはどうでも良いことだ。自分が作った画像が Web 上 でどう見えるかということが気になるグラフィックデザイナーたちには大 事なことかもしれない。
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=04891>
1 月に Tonya が MacWEEK 用に Internet Explorer 4.0 の記事を書くため に 2 人でテストした時には、Internet Explorer 4.0 が Netscape Navigator のほとんどどのバージョンよりも遅いことは歴然としていた。 理由は簡単で、Internet Explorer のレンダリングエンジンに DHTML （ダイナミック HTML）が追加されたのだが、開発者たちがコードを微調整 する時間が無かったのだ。したがって、あらゆるページのロードが遅くなっ てしまった（DHTML サポートが搭載されていなかったプレビューリリース、 Internet Explorer PR1 と比べても遅かったのだ）。そして、私の Mac で は Internet Explorer も Netscape Navigator もほぼ同じぐらいの多すぎ る頻度でクラッシュした。Internet Explorer 4.0 を確実に破壊する操作 というものも存在したのだ（Amazon.com で“Smith”を検索してみていた だきたい）。
Internet Explorer 4.01 ではスピードが一気に向上した。前述の理由でス ピードテストは一切していないが、あらゆる動作の体感速度が向上してい る。特に一度ロードしたページに戻る場合が顕著だ。嬉しいことにこれで だいぶ Netscape Navigator に近づいたといって良いだろう。さらに大事 なことには、ベータ版を数週間使ったところ、クラッシュは 2 回しかな く、いずれの場合も MacsBug で美しく切り抜けることができたのだ。
私がこれまで Internet Explorer 4.0 の凡庸なスピードと安定度を我慢し ながらも使っていた理由は機能面にある。Internet Explorer 4.0 の機能 セットは Netscape Navigator のスピードとトレードしても惜しくはなかっ たのだ。私のお気に入りには以下のものがある。
<http://www.connectix.com/html/surfexpress.html>
<http://www.nwlink.com/~skylar/wares/>
<ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/gui/navigator-4-toolbar-patch.hqx>
<ftp://ftphqx.info.apple.com/Apple.Support.Area/Apple_SW_Updates/US/
Macintosh/Utilities/ResEdit_2.1.3.sea.hqx>
Web ブラウザに忠義立てしている人などほとんどいないだろうし、私もそ んな気など毛頭ない。次のバージョンの Netscape Navigator が前述の機 能かつそれ以上のものを備えていたら、即座に乗り換えるだろう。いずれ にしてもこの 2 つのブラウザはいつでも使えるようにしており、時折 Web ページのデザインなどのテストで両方を利用する。とはいえ今待ち焦がれ ているものは、個人デベロッパーが Netscape Navigator のソースコード を使って作りだすものを見ることだ。Web ブラウザに組み込んで欲しい機 能は人それぞれだろうから、Netscape Navigator のソースを公開するとい う Netscape 社の動きは、革新的な新機能セットを手に入れるうえで非常 におもしろいものになるかもしれない。また、性能と安定性の向上にもつ ながるかもしれない。
まとめると、私が Web ブラウザに求めているものは、性能と安定性と、効 率良く Web を使うことのできる機能である。そして、私にとって現時点で それを一番かなえてくれているのは Internet Explorer 4.01 である。
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