TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS-J#434/15-Jun-98

今週もバックアップを中心に、Adam が、初めての Macintosh 用インター ネットバックアップサービスである BackJack のレビューを、加えてシェ アウエアのバックアッププログラム、離れた場所にバックアップをするサー ビス、データ修復サービス、などについてお送りする。今週はまた、Jerry Kindall 氏が、由緒ある Super Boomerang の替わりとしてふさわしい ACTION Files のレビューをお届けする。ニュースとしては、ディスクを損 傷させる Norton AntiVirus について、Macworld Expo New York のパー ティーについて最初のお知らせ、などもお届けする。

目的:

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MailBITS/15-Jun-98

(翻訳:秋山 晃子 <nobineko@club.udn.ne.jp>)

Norton AntiVirus が Mac OS 8.1 のディスクを損傷する -- Symantec 社の Technical Support は、Mac OS 8.1 下で、かつ標準 HFS によって フォーマットされたボリュームに限って、Norton AntiVirus for Macintosh の使用に関連したディスクデータの損傷が断続的に起こる、という報告を 確認した。Symantec 社は、この問題が Norton AntiVirus Auto-Protect と SafeZone のスキャニングに関連しているとし、Mac OS 8.1 のユーザー に対し、Symantec 社が解決策を提供できるまで SafeZone のスキャニング 機能を不使用にするよう勧めている。DriveSavers 社でデータの修復技術 者として働く John Christopher 氏によれば、この問題が起きると、ディ スクカタログ、エクステント、ディスクの一部(25 MB から 100 MB まで の間)を F で書き替えてしまうと言う。John がデータ修復の方法として 提案しているのは、Norton Utilities for Macintosh の UnErase ユーティ リティを使って、あなたが利用しているアプリケーションに関連したファ イルタイプをスキャンする方法である。この方法がうまくいかず最近バッ クアップも取ってない場合には、DriveSavers 社が所有する独自のユーティ リティが、市販ユーティリティではできないようなデータ修復をしばしば 可能にする、と John が言及している。 [ACE]

<http://www.symantec.com/techsupp/>
<http://www.drivesavers.com/>

Macworld Expo NY Events List がオンラインに -- 再び Ilene Hoffman 氏が Robert Hess Memorial Macworld Expo Events List を Web に掲載し た。もし 98 年 7 月 7 日から 98 年 7 月 10 日まで開催される Macworld Expo New York に参加する予定なら、このリストで公開イベントをチェッ クしておくとよい。もし Macworld Expo でイベントを主催するのであれ ば、必ず Event Submission Form に記入してほしい。また、イベントを企 画しているすべての人に、トレードショーのパーティーを成功に導くため の tips を記した“Macworld オタクパーティーの心得”( TidBITS-415 掲載)を読むよう強く勧める。トレードショーパーティーの成功は非常に まれなことなのだ。 [ACE]

<http://www.xensei.com/users/ileneh/partylist.html>
<http://www.macworldexpo.com/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=04694>

Macworld Expo NY Netter's Dinner -- 今年、Macworld Expo San Francisco の Netter's Dinner に参加したあと、Al Tucker 氏は Macworld New York での Netter's Dinner の計画準備を自ら買って出た。最終案 (うまくいけば Kagi 経由で登録手続きができることになる)が決定した ら下記の Web ページに詳しい情報が掲載されるだろう。さしあたって、98 年 7 月 8 日(水)午後 6:00 に Jacob Javits Center のロビーに集合す ることになっているので、カレンダーに印をつけておこう。夕食会は、参 加費が一人当たり 30 ドルで、ショーの会場から歩いて行ける距離にある 小さなレストランで催される予定だ。参加申し込みをするには、Al が参加 人数を把握できるようにグループの人数を明記して Al <act@comm.rockefeller.edu> 宛にメールを送るとよい。 [ACE]

<http://avalon.rockefeller.edu/nettersdinner/default.shtml>


ACTION Files の使命

by Jerry Kindall <kindall@manual.com>
(翻訳:尾高 里華子 <odaka@iprolink.ch>)
(翻訳:松岡 文昭 <mtokfmak@mxa.meshnet.or.jp>)

その昔、Boomerang は 多くの Macintosh ユーザーのお気に入りシェアウェ ア機能拡張の横綱的存在だった。Hiro Yamamato 氏作のこの Boomerang は Mac OS に豊富な機能を加えてくれるものだったが、その中でも特に Open や Save のダイアログで頻用したフォルダリストは素晴らしかった。この 手のユーティリティの第一号ではなかっただろうが、すぐに一番良いと認 められるようになったのだ。Boomerang は Now Utilities のコンポーネン トになった Super Boomerang を生み出したし、Norton Directory Assistance、Aladdin Desktop Shortcut、St. Clair Software 社製シェア ウェア Default Folder(DfaultD として良く知られている)など類似品の モデルでもあった。さらには、Kangaroo と呼ばれた今は亡き Apple IIGS 用の似たようなユーティリティもあった。

<http://www.stclairsoft.com/DefaultFolder/>

Now Utilities は実に便利なものであるにもかかわらず、Mac が不安定に なってしまうという批判があった。また Now Software 社が Now Utilities のコンポーネントの一部を Mac OS 8 対応にしなかったこともマイナスで あった。それ故 Super Boomerang に代わるものを求める声が上がったの だ。Eudora で知られている Qualcomm 社は Now Software 社を買収し、 Now Utilities をアップデートするらしいということだったのだが、いま だ実現には至っていない。ほかはと言うと、唯一 Default Folder が生き 残ってその役目を果たしているのみである。

<http://eudora.qualcomm.com/nowutilities/>

Power On Software 社はこの好機に目をつけ一目散に駆け付けた。そして、 先日 ACTION Files がリリースされた。これは Super Boomerang の後釜を めざして作られたユーティリティで、ACTION Utilities の一番手である。 Super Boomerang を超えている部分も多くあるが、欠けている部分もある。 土台はしっかりしているようであり、今後 Power On 社が改定版にどんな 機能を追加してくれるか楽しみである。また Apple 社が Mac OS 8.5 で採 用することにしている Navigation Services にどのくらい対抗できるもの なのかも楽しみである。なお、後者はアプリケーション側の対応が必要と なる。

<http://www.actionutilities.com/>

目にする部分 - ACTION Files をインストールするとすべてのアプリケー ションの Open および Save のダイアログは可動モーダルダイアログにな る。Super Boomerang と同様、Open や Save のダイアログ内に Finder や ACTION Files の機能にアクセスするためのメニューバーができる。また、 ファイルリストの下にあるサイズボックスを使ってダイアログのサイズを 変更することができる。(シェアウェアの Dialog View を使っても似たよ うなことができるが、この場合サイズ変更は今いるダイアログ内からはで きず、コントロールパネルで行うことになる。)ACTION Files はダイアロ グが常に画面の中央に位置するようにダイアログの真ん中を基点にサイズ が変わるようになっているが、ACTION Utilities コントロールパネルにあ る ACTION Files List タブから、サイズ変更の挙動を一般的なものに変え ることもできる。

<http://members.aol.com/jwwalker/pages/dv.html>

ACTION Files はファイルの名前だけでなく、サイズ、種類、Finder のラ ベル、修正日なども表示してくれる。そのため、ダイアログボックスを縦 方向だけでなく横方向にも広げたくなるかもしれない。ファイルリストの 幅に選んだすべての項目が入りきらない場合は、リストを横方向にスクロー ルすることができるようになている。項目のサイズを変更することはでき るが、項目の表示順を変えることはできない。また Finder のように、あ る項目の見出し部分をクリックすれば、そこがソート基準になる。さらに (Mac OS 8.1 Finder のような)ピラミッドのようなコントロールボタン が付いていて、ソート順を逆転することができるし、デフォルトで 3 種類 のソート基準を設定しておくこともできる。項目の見出し部分を表示しな いようにもでき、その場合でもダイアログの View メニューから並べかえ 順を変更を行うことができる。表示フォントやサイズの変更ができるほか、 カスタムアイコンを使うか、反応の速くなる一般アイコンを使うかを指定 できる。

ACTION Files は可動モーダルダイアログを採用しているので、ダイアログ を閉じないかぎり、別のアプリケーションに移動したり、別のウインドを 前面に持ってきたりはできない。しかし、バックグラウンドにいる開いて いる Finder ウインドウであれば希望のウインドウ(またはデスクトップ) をクリックして、ACTION Files をナビゲートすることができる。このダイ アログに Mac OS 8 のシェードボックス機能が加わればさらに素晴らしい ものになるだろう。そうすれば、ダイアログの後ろに隠れているウインド ウを見たりクリックしたりできるようになる(特にダイアログを大きくし ている場合に有効になるだろう)。もっとも、ダイアログの Finder メ ニューから Finder ウインドウを開いてアクセスすることもできるのだ。

Finder との相関性 -- ACTION Files 内にある File メニューを使えば、 Open または Save のダイアログにいながらにして、多くの Finder タスク を実行できる。ファイルのベーシックな情報を見ることができる(が、種 類やクリエータのコードなどの属性を変更することはできない)し、新規 フォルダの作成や、ファイルに付いている Finder ラベルの変更ができる。 ファイルの名称変更、複製、エイリアスを作るなども可能だ(エイリアス からオリジナルを探すこともできる)。アイテムをゴミ箱に捨てたり、 Finder に出したりできる。優れた機能の一つに、選択したファイルの全パ ス名のクリップボードへのコピーがあり、あとでどこへでもペーストする ことができる。Super Boomerang ではファイルの消去や名称変更を別の編 集ダイアログで行うようになっていたが、ACTION Files はこういった面倒 な作業が分かりやすくなっている。ACTION Files はすべてのことをメイン のダイアログで行うようになっているのだ。

ACTION Files の売りは、まさに Finder そのものとも言えるような Find File コマンドである。違いはと言えば、結果が Open ダイアログ内に現れ るということぐらいだ。ACTION Files の Find File コマンドは、Finder の Find File と同じツールボックスコールを利用するので、一つの検索項 目(ファイル名や修正日など)を重複して指定できないという制限も同様 に受け継いでいる。Super Boomerang ではできたファイルの中身の検索は 駄目だが、Finder コメントの検索に加えて、バックアップの日付、カスタ ムアイコンの有無、アイテムがフォルダであるかどうかといった通な属性 を調べることができる。[Finder からファイル検索を行う際には、Option キーを押しながら検索項目をクリックするとファイルの中身を検索対象に することが 可能 になる。 -Jeff]

Super Boomerang と同様、ほとんどのアプリケーションの File メニュー の Open のところに階層サブメニューが表示されるようになるので、Open のダイアログを出さずに最近使ったファイルやフォルダにアクセスできる。 Save As メニューにも階層メニューが付き、最近使ったフォルダに素早く アクセスできるようになっている。頻用するファイルやフォルダは拡張さ れた Open や Save のダイアログ内の Folders メニューや Documents メ ニューに載る。このソフトは最近使用したアイテム(数はユーザー側で指 定できる)とお気に入りアイテム(手動で登録しメニューに常駐する)を 区別している。

他との相性も良好 -- ACTION Files は安定しているように思える。私の 場合はインストール後のクラッシュの増加は認められなかったが、何人か のユーザーはもっと多くの問題と故障に遭遇するようになったと報告して いる。一つの些細な例は Command + Shift +「上矢印」のキーストローク だ。通常はデスクトップを非拡張モードのダイアログで表示するのだが、 Command + Shift + Option +「上矢印」か Command + D を押す必要がある。

しかし、ACTION Files は拡張ダイアログ・ボックスに戸惑うアプリケー ションとの問題を回避する方法を提供している。ACTION Utilities コント ロールパネルの Compatibility タブには、ユーティリティの全機能を、あ るいは指定されたアプリケーションでサイズ可変ダイアログのみを、オフ にするオプションが用意されている。FileMaker Pro 2.1 の Install Dictionaries ダイアログのように、どのダイアログが互換性がないかも指 定できるのだ。一握りの非互換アプリケーションが事前に定義されており、 それらの変更はできないが、私はそれら以外の例外には出くわさなかった。

成長する余地あり -- ACTION Files 1.0 はさい先の良いデビューを遂げ たが、将来の機能拡張とパフォーマンスの改良には沢山の余地を残してい る。Default Folder のような Open Any File 機能(Open を選択したまま Option を押す)があれば素敵だし、Dialog View のようにフォルダやエイ リアスに異なったフォントやスタイルを選択できれば便利だ。Save ダイア ログでグレーアウトされたファイル名をダブルクリックし新しいドキュメ ントの名前として自動入力できれば重宝する。最近使ったサーバをメニュー にマウントできれば有益であろう。そして、ゴミ箱からドキュメントを開 こうとした場合に、プログラムが自動的にそれを Put Away (またはデス クトップに移動)することを申し出るなら素晴らしい。それらは標準の Open ダイアログでは全くできない事柄だ。最後に、Super Boomerang は、 深くネストされたフォルダのウィンドウを素早く開くためアイテムを Apple メニューに加え最近使ったファイルやフォルダに素早くアクセスできるよ うにしてあったが、ACTION Files にも同様のものを期待したい。

ユーザーの中には階層メニューが嫌いな人もいるが、私はこのプログラム ではファイルへのアクセスを素早くするそれらが十分に活用されていない と感じている。ACTION Files メニューのどのフォルダもフォルダのコンテ ンツを表示するサブメニューを持つべきだ。ドキュメントはそれが入って いるフォルダおよびその親フォルダのコンテンツをリストするサブメニュー を持つべきであった。ACTION Files がアプリケーション内の Open と Save メニューアイテムに追加するサブメニューは階層的であるべきだ。 (PopupFolder のように)ダイアログ内のフォルダアイコンをクリックし てホールドすればポップ・アップ・フォルダメニューが出てくればなお良 いであろう。修飾キーを使用するとこの機能を追加する無償の FinderPop は ACTION Files と互換性があるので、これは急ぐ必要はない。もちろん、 有用なパフォーマンスを維持したまま、これらの機能を付与するのは困難 かもしれない。

<http://www2.asdsoft.com/asdsoft/showroom.html>
<http://www.geocities.com/SiliconValley/Bay/2573/>

希望を言えば、表示されているファイルの Finder コメントが見られれば 便利だ(編集できればなお良い)。多分、ヘルプバルーンがコメントを表 示するのに使えるかもしれない。Aladdin 社の Desktop Shortcut で提供 されているように、StuffIt アーカイブ内のファイルを覗いたり開いたり できれば、歓迎されるであろう。だが今私はモンスターを提案し始めてい るのだ!

うち負かすことは不可能 -- 要するに、ACTION Files は、優秀な機能と 類似のユーティリティーで未だ見ることのできないいくつかの独創的な機 能により、魅力的でエレガントなプログラムとして際立っている。最高の Open/Save 拡張プログラムであるには、その前任、特に Super Boomerang で我々が慣れ親しんできたいくつかの機能が欠けており幾分力不足ではあ る。だが、私は今日の市場で ACTION Files がその分野のベスト・ユーティ リティであると明言することに何らの問題も抱いていない。

ACTION Files のダウンロード版は 39.95 ドル。ディスク、ケース、そし て電子媒体でのマニュアル入りのフルパッケージ版は 49.95 ドルで、発送 と取り扱い費用は別途必要。30 日間の無償お試し版は 1.7 MB のダウン ロードで入手可能。

<http://www.actionutilities.com/html/download.html>


今日のバックアップはお済ですか? 第三部

by Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
(翻訳:西村 尚 <hisashin@axes.co.jp>)

バックアップ関連のこの連載の前回分で、バックアップに使いたいような ハードウェアとソフトウェアはもとより、バックアップ周辺の話題にも目 を向けた。この話題も終わりに近づいているが、いくつか重要なポイント が示されるべく残されている。また、最初の Macintosh インターネット バックアップサービスである BackJack の本号のレビューを忘れずに読ん でほしい。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbser=1041>

バックアップシェアウェア -- 先週は市販ソフトウェアしか論じなかっ たことに気づいたかもしれない。私は、普段はフリーウェアとシェアウェ アの熱烈な支持者であるが、この場合は、市販ソフトウェアを支持する側 に回らなければならない。その理由はこうだ。

第一に、データをバックアップする労力を費すなら、バックアップやソフ トウェア、バックアップ装置のトラブル時でもデータにアクセスできると いう安心がほしいはずだ。あなたのプロジェクトに必須のファイルを回復 するには、技術サポートが鍵になるような場合に電話できる人が必要だ。 多くのシェアウェア作家は電子メールによるサポートを行っているが、電 話によるサポートを提供する人は珍しい。これが結局必要だということも あるのだ。

第二に、バックアップの全般的な意味は、将来のどこかでアクセスされう るということだ。これは、バックアッププログラムを将来のバージョンの Mac OS の下で動作するようにアップデートすることを承知している必要が あるということを意味する。バックアッププログラムが通常の Finder の 読めるフォーマットでファイルを格納する(したがってデータ回復は問題 とならないはずだ)としても、新バージョンのオペレーティングシステム にアップグレードするとすぐにバックアッププログラムを切り替えさせら れることは、神経をいらいらさせることだろう。その一回が、よいバック アップが最も必要になりそうな時だったりする。

最後、第三に、私が出会ったフリーウェアとシェアウェアプログラムはす べて、この記事の第二部で概観したファイルコピーかファイルシンクロの 範疇に分類される。関連する長所と短所はすべてそこで触れた。

少なくとも、フリーウェアやシェアウェアのソリューションを頼みとして いるならば、頻繁にアップデートし、通常の Finder の読めるフォーマッ トでファイルを格納するプログラムを使い続けることをお勧めする。また、 複数のバックアップセットとあるレベルの履歴バックアップを持つように、 注意深くバックアップ戦略を考える。ファイルをバックアップすると唱う 私の出会った主なプログラムは次のようなものだ。アルファベット順にバー ジョン番号、ダウンロードサイズ、価格、それに付随的な情報とダウンロー ドリンクへの URL である。

<http://www6.zdnet.com/cgi-bin/texis/swlib/mac/infomac.html?fcode=MC10262>

<ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/disk/mac-update-40b7.hqx>

<http://www.pe.net/~bsheafer/svsoftware.html>

<http://infinitysolutions.ml.org/www/onyx.html>

<http://www.acts.org/roland/thanks/>

<http://www6.zdnet.com/cgi-bin/texis/swlib/mac/infomac.html?fcode=MC10472>

<ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/disk/switch-back-26.hqx>

<ftp://mirrors.aol.com/pub/info-mac/disk/synk-242.hqx>

記憶装置の外部委託会社 -- 外部委託のバックアップ戦略に関心がある なら、物理的なバックアップを離れた場所に格納するサービスを調べみよ うと思うだろう。これらの会社は集配を執り行い、外部委託のバックアッ プ戦略を単純化するスケジュールと機材を提供する。安くはないのは間違 いないが、重要なデータばかりのビジネス環境では、コストに見合うかも しれない。そういう会社のいくつかは Yahoo の Disaster Recovery カテ ゴリで見つかる。

<http://www.yahoo.com/Business_and_Economy/Companies/Computers/ Services/Disaster_Recovery/>

大災難によるデータの損失 -- 大災難によるデータの損失という状況に 見舞われた場合、DriveSavers 社が提供するデータ回復サービスを調査す ることを考えよう。火事やタイヤの下敷になったり、アマゾン川の底に沈 んだような、本当にめちゃめちゃになったディスクからさえデータを回復 する独自のソフトウェアと技術を開発した会社だ。DriveSavers 社は最近 Macintosh Extended Format(MEF、または HFS Plus)ディスクを回復する ことができると今は確信していると述べた。他にもデータ回復会社はある が、彼らに依頼する前に Macintosh ドライブフォーマットの専門家である かどうかを確かめることをお勧めする。

<http://www.drivesavers.com/>
<http://www.yahoo.com/Business_and_Economy/Companies/Computers/ Services/Data_Recovery/>

何をする場合も -- 私は、一つのバックアップ専用装置、複数のテープ やカートリッジ、市販バックアップソフトウェアを基礎とする集合的なバッ クアップ戦略を組み立てるために、ちょっと金を使い過ぎのひどい状態に 陥っていることに気づいた。これは、私が Mac で行っている仕事が重要だ と考えていて、前もって金銭を費すことは不可避的なデータ損失が起こっ たときに時間と金銭を浪費するよりも効率的だと感じているからだ。私は 強固なバックアップシステムを組み立てたと自覚することによる安心が好 きだ。

自分のファイルが特に重要ではないと感じているなら、または Mac を順調 に作動するようレストアするのに 2、3 日費しても構わないなら、遠慮な くもっと安価で包括的なバックアップ戦略とればよい。ただ、この連載で の助言だけは心に留めて、何をするときも次のことを忘れないように。バッ クアップしたことを悔やむ者は一人もいない。悔やむのはバックアップ しなかった ときだけだ。


BackJack でインターネットバックアップ

by Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
(翻訳:尾高 修一 <odaka@iprolink.ch>)

ここ数年のインターネットの急成長のためか、最近ではインターネット経 由のバックアップに関心が集まっている。これは私も大分前から考えてい たことで、早くも 1992 年にはエイプリルフール号の TidBITS-114 でこ の手の事業を行っている架空の会社について書いたことがある。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=03157>

時代は下って 1998 年、コンピュータユーザーがインターネットを使って ファイルのバックアップを行うようにできる製品は数社が販売するように なった。バックアップの対象となるのはデータ全部ではなくてほんの一部 のファイルだけで、ファイルはセキュリティを考慮して暗号化される。レ ストアもインターネット経由で行われ、もしデータが大きすぎたら特急便 で CD-R で配達される。インターネットを利用したバックアップは数少な い重要なファイルに向いており、特に物理的に離れた場所にデータを置い ておきたい場合には最適だ。一方、暗号化だけに頼るのはセキュリティに 不安があるとは TidBITS-Talk で多くの人が述べていたことだし、私の意 見ではインターネット経由のバックアップ戦略は最少バックアップ派の部 類に入って、より総合的なバックアップ戦略を補完するものと考えている。

<http://www.yahoo.com/Business_and_Economy/Companies/Computers/ Services/Backup/>

一意専心 -- 今のところ、Macintosh 用のインターネットバックアップ サービスは Synectics 社からリリースされたばかりの BackJack しかな い。これ以外にも近々登場すると噂されているものもいくつかある。ここ しばらく BackJack をいじってみたところ、私がテストした限りではセッ トアップは簡単で今のところ信頼性も問題ない。

<http://www.backjack.com/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=04926>

BackJack のインターフェースはシンプルなバックアップとレストア機能を 提供しており、このために使用法は明快になっているがその分この最初の バージョンは柔軟性にやや欠けている。これは明らかに最初の一歩で、使 えはするものの改良の余地はたっぷりとある。たとえば、ファイルをバッ クアップするにはそれが入っているフォルダを選択するのだが、そのフォ ルダに入っている特定のファイルを除外する方法はなく、エイリアスが入っ たフォルダを作っても、現行の BackJack はエイリアスを解決して元のファ イルをバックアップすることができない。Synectics 社は近々アップデー トでこういった点を解決する予定だと述べている。BackJack ソフトウェア は無料だ。

それでも BackJack は基本的なバックアップ機能は各種きちんと備えてい る。バックアップするフォルダを複数指定することもでき、それぞれの中 に複数のフォルダがあっても良い。各バックアップセットに異なるバック アップスケジュールを設定することもでき、BackJack は毎晩きちんと変更 のあったファイルをバックアップしてくれた。BackJack はあらゆる動作を ログに記録し、セッションごとにメールでも教えてくれる。ログファイル のサイズの上限を指定することもでき、別のオプションではある文書のバー ジョンをいくつ保存しておくかや、バックアップされたファイルのオリジ ナルが削除されてからどれぐらいバックアップをオンラインに置いておく かなどを指定することができる。この機能は極めて重要だ。というのも、 古いバージョンのファイルに戻したり、うっかりファイルを削除したファ イルを取り戻すことができるからだ。

実際のバックアップ動作はやや遅い。部分的にはインターネットを使った ファイル転送にも原因がある(私は 56 K のフレームリレーで接続してい るが、ダイアルアップ接続の方は当然これよりも遅いだろうし、BackJack が自動的に電話をかけられるようにしておかなければならない)。バック アップは普通夜中に無人で行われるので、スピードはあまり問題ではない。 比較的遅いスピードのもう一つの原因は、BackJack がすべてのファイルを 内蔵のされた Aladdin 社の StuffIt 技術を使って圧縮し、それぞれをセッ トアップ時に指定する 128 ビットのキーで暗号化することにある。 BackJack が使用している 128 キーの暗号化方式はまだ破られたことがな いので、セキュリティの面は申し分ない。ただ、暗号化キーのコピーをフ ロッピーに入れて離れた場所に置いておくことを忘れないように。もしコ ンピュータが全滅するような災難にあったら、そのキーがなければファイ ルを取り出すことも暗号を解読することもできない。BackJack の開発陣は 高度なセキュリティを維持したまま、こんな状況を回避する方法を検討し ているところだ。

バックアップしたファイルをインターネット経由でレストアするのは簡単 だ。Recover ウインドウで保存されたファイルを古いバージョンも含めて 階層的に眺めることができる。同じウインドウで個々のファイルを削除す る日付を設定することもできる。BackJack では全部のファイルに印をつけ たり外すことはできるが、ファイルの最新バージョンだけに印をつけたり 検索結果に印をつけることはできない。バックアップするファイルの数が 比較的少ない場合にはそれほど問題にはならないが、何百もファイルがあ る場合には問題になるかもしれない。完全なレストアが必要な場合には、 データをすべてダウンロードしないでも済むように CD-R で全部のファイ ルを送り届けるサービスも行なわれる予定だ。

BackJack のドキュメンテーションは HTML フォーマットになっており、オ ンラインで入手可能だ。マニュアルはやや基本的すぎるが比較的良くでき ている。BackJack アプリケーションにまだそれほどの奥深さがないことに もよるかもしれない。よく見られる「なぜ?」という質問に丁寧に答えよう としているところは好感が持てる。

お値段 -- 価格体系はやや複雑になっている。というのも、バックアッ プするデータの量、データを転送する時間帯、それに使用する BackJack サーバのスペースによって算出されるからだ。最初のセットアップ料が 17.50 ドル、毎月の管理費が 3.50 ドルとなっており、これに転送・格納 データ量に応じて料金が加算される。転送料は午後 11 時から午前 9 時ま でが 1 メガバイトあたり 14 セント、午前 9 時から 午後 11 時までが 1 メガバイトあたり 35 セントとなっている(時刻はいずれもユーザー側 の時刻だ)。さらに、BackJack は毎日 1 メガバイトあたり 1/2 セント足 らず(0.0035 ドル)のデータ保管料を加算する。データのレストアはいつ でも無料で、BackJack を複数のコンピュータと一つのアカウントで使うの も無料だ。

<http://www.backjack.com/pricing.html>

通常は BackJack が夜中にバックアップを行うように設定したいだろうか ら、何をバックアップするかを慎重に考えたほうが良い。たとえばアプリ ケーションやシステムファイル、それに初期設定フォルダをバックアップ するのなら Web ブラウザのキャッシュファイルを除外するようにしたい。

たとえばユーザーが最初に 75 MB をバックアップして、それからは毎日 1 MB 程度をバックアップすると仮定すると、最初の月の料金は(セット アップ量も含めて)約 45 ドルとなり、それ以降は 17 ドル程度となる。 この価格設定は PC 向けのインターネットバックアップサービス 2 社と同 程度となる。Atrieva 社はコンピュータ 2 台まで月額 14.95 だし、 Connected Online Backup 社の料金はは 10 台まではコンピュータ一台あ たり 19.95 ドルとなっている。いずれもデータ転送量や保管料は徴収しな い。きっとほとんどのユーザーは大量のデータをバックアップするだけの 帯域幅がなく、かつほとんどの人は Windows のシステムファイルやアプリ ケーションをバックアップすることはないと考えているのだろう。クリー ンインストールをせずに使える状態に戻すのは至難の業だからだ。

<http://www.atrieva.com/>
<http://www.connected.com/>

価格体系に対する私の質問に対し、BackJack 担当者は均一料金だと大量の システム資源を利用するハイエンドユーザーの負担をローエンドユーザー が肩代わりすることになってしまう点を嫌ったのだと述べた。これは称賛 に値することで、使用料がいくらになるか正確にはわからないことを気に するユーザーがこの価格体系のためにしり込みしないことを祈る。

こういった心配はあるが、BackJack は初めての試みとしてはなかなか立派 だと言えるし、インターネットバックアップに関心のある人は検討に値す る。特にスタンドアロンの iMac を発売直後に買おうと思っている人には 最適だろう。

<http://www.apple.com/imac/>


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