TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS-J#516/07-Feb-00

今週は、Adam が電子メールの添付書類についてトピックスとしてまとめて みた。主な Macintosh の電子メールのプログラムの中でどのようにして添 付フォーマットの設定を行うか検分し、ちょっとした秘訣もお教えしよう。 また、最も人気の高い Macintosh のグラフィックプログラムについての概 観を行った(おそらく、プログラムの息の長さに驚くだろう)。ニュース としては、Airport 1.1 のリリース、TidBITS の翻訳者募集の呼びかけ、 iTools の使用許諾に関する騒動について取り上げた。アンケートでは、あ なたがこれまで何台の Mac を購入してきたのかをお尋ねする。

目次:

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MailBITS/24-Jan-00

(翻訳:三好 泰子 <yokomo@mio.to>)
(  :尾高 里華子 <rikako@pobox.com>)

Airport 1.1 テイク・オフ! -- Apple 社、Airport 1.1 をリリース。 このアップデートでは、AirPort Base Stations 全体に対するユーザー・ コントロールを改良し、社内でのワイヤレス・ネットーワーク技術にとっ て切望されていた機能がいくつか加わっている。Airport 1.1 では、モデ ムのステータス・インジケータと Connect ボタンの追加によって、Base Station に組み込まれているモデムのコントロールがより強化された(こ れまでは、接続するために Web ブラウザとか電子メールクライアントと いったインターネットのアプリケーションを起動させなければならなかっ た)。この新しいソフトウェアによって、同一ネットワーク内での複数の ベース・ステーションが利用できるようになった(Apple 社は、これを放 浪と呼んでいる)。そして、セキュリティの強化のために Airport Card の ID に基づいてコンピュータへのアクセスを限定することも可能になっ た。さらに、今回のアップデートにおいては、Airport Base Station なし で Airport 装備の Mac をベース・ステーションとしてセットアップする ことができる。AirPort 1.1 には、ダウンロードに 4.3 MB の空きディス ク容量が必要。[JLC]

<http://www.apple.com/airport/>
<http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n11570>

Sprechen Sie Deutsch? TidBITS を頑張って翻訳してくれている人達 (特にドイツ語チーム)が、各人の翻訳が少しでも楽になるように作業を 分担してくれる新たなボランティアを募集している。英語からドイツ語、 フランス語、日本語、オランダ語のいずれかの言語への翻訳や、これらの 言語の Macintosh コミュニティの活性化に関心がある方は、以下の URL に掲載されている情報をチェックしていただきたい。TidBITS が真に国際 的なものであり続けるようご協力を。また、翻訳に協力するしないはとも かく、翻訳版を毎週楽しみにしている方は翻訳者達にその旨を伝えていた だきたい。翻訳者達は今までに受け取った読者からの手紙に感謝しており、 それは翻訳するうえでの励みにもなっている。Thanks! [ACE]

Apple 社、iTools のサービス条件を改定 -- Apple 社は iTools の使用 許諾条項に書かれている難しい法律用語(2000 年 1 月 10 日、GCSF 社の MWJ で最初に報じられた)に関しおとなしく譲歩し、iTools のパブリック な領域(公開の iDisk フォルダや HomePage で作成された Web ページな ど)にポストされたすべてのコンテンツの権利は同社のものとなるという 批判をかわすために言い回しを変更した。最初は以下のような言葉が使わ れていた。

『あなたは iTools 内のパブリックな領域にポストしたコンテンツすべて に関し、Apple 社が既知、未知を問わずあらゆるメディアにおいて、著作 権、公表など法的にあらゆる権利を行使できる世界的、恒久的、取消し不 可、特許使用料フリーで二次ライセンス認可可能な権利を同社に与えるも のとする。』

新しい言い回しでは、専門的な言葉がほとんど取り除かれ、利用者が Apple に利用者の成果を配布することを許可する旨の承諾内容が明快に説明され ている。

『あなたは上記のコンテンツがポストされている領域を表示、配布、宣伝 するという目的に限り、Apple 社が上記のコンテンツを複製、修正、改作、 パブリッシュするための全世界的、特許使用料フリーで、非独占的なライ センスを同社に与えるものとする。当承諾事項はあなたが iTools メンバー である間有効であるとし、パブリックな領域からコンテンツを外す、もし くはあながが iTools のメンバーでなくなるかのいずれかが発生した時点で 無効になる。』

<http://itools.mac.com/membership_terms.html>

このような状況では物事を悪いほうに解釈してしまいがちであるが、我々 の経験からすると、門外漢の弁護士がユーザーへ及ぼす影響つまりユーザー が反感を抱くような否定的な影響や、報道に及ぼす害について考えずに法 的書類を作成するとよく起きてしまうことである。昨年、Yahoo が Web ホ ストサービスの GeoCities を買収し、GeoCities がホストしているコンテ ンツの全権を Yahoo に譲渡する旨の新しい許諾条項を振りかざした際にも 今回と同様のことが起きた。Yahoo は一旦新政策について弁明しようとし たが、あきらめ、GeoCities のコンテンツを表示するのに必要な権利だけ を保持するように許諾条項を変更した。一騒動起きる前に Apple が Yahoo の前例を教訓にできればよかったのだが、後始末は上々だ。 [ACE]

<http://www.gcsf.com/pages/mwj/>

アンケートのお知らせ:所有の Macintosh -- Steve Jobs 氏は、先月サ ンフランシスコで開催された Macworld Expo の基調講演の際に、iBook の 購入者の 4 人に 1 人、iMac の購入者の半数が初めて Mac への新参者だっ たと語った。(詳しくは TidBITS-514 の“Jobs の数字を探る”を参 照。)こういった数字は Apple にとっては嬉しいニュースであるが、新参 者達にばかりに夢中になると、Apple の古参のユーザーの財政的な影響力 の影が薄れてしまう危険がある。同社が全体的なユーザー基盤を拡大しな ければならないことには疑問の余地もないが、元々のユーザーへの販売は コストが安く上がるので儲けが大きくなるし、Mac ユーザーは今までに何 台もの Mac を購入していたりするのだ。Apple の市場調査の見解の裏を返 せば、iBook ユーザーの 4 分の 3 と、iMac ユーザーの半数(そして PowerBook と G4 を購入した人のほとんど)が以前からの顧客である。そ こで、質問だ。今まで(会社としてではなく)あなた個人として、個人的 な使用のために職場用や自宅用に(サーバーやその他のマシンではなく) Mac を何台購入しただろうか。さあ、我々のホームページに寄ってあなた の答えを入力していただきたい。それにより、既存の Macintosh コミュニ ティの財政面での重要性を示すことができるだろう。 [ACE]

<http://www.tidbits.com/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05780>


アンケート結果: 十人十色

by Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
(翻訳:尾高 修一 <shu@pobox.com>)

先週のアンケート、「グラフィックスの編集・作成に最もよく使うプログ ラムは?」という質問では、考えられるすべての可能性を網羅することがで きないことがわかっていたので、何を常用ソフトにしているかを TidBITS Talk に投稿するようにお願いした。結果を整理したところ非常に興味深い 事柄が浮かび上がった。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=928>

優勝 -- 予想通り Adobe Photoshop が得票率 40 % で択一式アンケート のトップを飾った。第二位はやや意表をついて Thorsten Lemke 氏作の GraphicConverter が得票率 14 % で獲得した。三位以降は概ね予想通りで Illustrator が 8 %、Canvas と Freehand がそれぞれ 7 % で、AppleWorks (旧 ClarisWorks)、PhotoDeluxe、ImageReady、それに Painter も若干 の票を獲得した。意外と低迷したのは Corel 社の製品で、CorelDraw も Photo-Paint もほとんど票を獲得できなかった。Corel 社が今では CorelDraw と Photo-Paint の機能限定版を無料で配布しているにもかかわ らず、である。

<http://www.adobe.com/products/photoshop/main.html>
<http://www.lemkesoft.de/us_gcabout.html>
<http://www.adobe.com/products/illustrator/main.html>
<http://www.deneba.com/dazroot/prodinfo/canvas7/>
<http://www.macromedia.com/software/freehand/>
<http://www.apple.com/appleworks/>
<http://www.adobe.com/products/photodeluxe/>
<http://www.metacreations.com/products/painter6/>
<http://www.corel.com/draw8mac/>
<http://www.corel.com/photopaint8mac/>
<http://www.corel.com/draw8mac_le/>

その他 -- 色々な意味で、他のプログラムについて寄せられたメッセー ジの方が面白かった。アンケートを用意する際には思いもよらなかったプ ログラムを思い出させてくれたし、旧型プログラムのユーザーが多数いる ことも発見できたからだ。

MicroFrontier 社の画像編集ソフトである Color It と Macromedia 社の Web 指向ツールの Fireworks はアンケートに入れるべきだった。 MicroFrontier 社の Enhance(Color It の兄貴分)と Macromedia 社の Web アニメーションツール Flash も加えるべきだったかもしれない。特に Color It と Fireworks はユーザーの熱心な支持を集めていた。

<http://www.microfrontier.com/>
<http://www.macromedia.com/>

読者の投稿には過去も十分に反映されており、旧型の Canvas 3.5 のほか、 絶版になって久しい ClarisDraw( TidBITS-187 で取り上げた)、 SuperPaint( TidBITS-112 でレビュー)、IntelliDraw( TidBITS-155 でレビュー)にも票が投じられた。Canvas 3.5 が依然として支持されてい ることは決して驚きではなかった。不遇の Canvas 5 以降、Deneba 社は 3.5 までのドロー・ペイント中心主義から離れ、Canvas をプロ用ベクター グラフィック・画像編集ツールに生まれ変わらせようとしたからだ。これ が成功しているかどうかは、来週号の Matt Neuburg の Canvas 7 レビュー で読んでいただくとしよう。今週は紙面の都合で掲載できなかったのだ。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=02474>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=03174>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=02815>

メーカーに放置されたか新バージョンに取って代わられたこうした旧型プ ログラムへの支持がこれほど噴出してきたのは何かを物語ってはいないだ ろうか。私はベーシックなグラフィックには ClarisWorks を使う。私の手 におえるのはベーシックなものだけだからだ。必要とするものが少ないほ ど、新機能に踊るよりも馴染みのあるものを使いつづけるのかもしれない。

その他のプログラムでは、Pierce Software 社の安価なドローソフトであ る ShareDraw、強力なベクターベース画像編集ソフトの Live Picture、 Microsoft PowerPoint 98 に内蔵のドローツール、それに Nova Development 社の Print Explosion が取り上げられていた。

<http://www.peircesw.com/ShareDraw.html>
<http://www.calverley.co.uk/LP-GROUP>
<http://www.microsoft.com/mac/office/>
<http://www.novadevelopment.com/products/printexpl/>

誰でも Studio Artist -- 特に注目に値するものとして、Synthetik Software 社の Studio Artist がある。このプログラムをうまく説明する ことはとても私には無理だが、これは魅惑的で Delta Tao 社の Monet を 別とすれば今まで見たこともないようなものだ。

<http://www.deltatao.com/>

私はこうして Studio Artist を使ってみた。まず、Studio Artist に元と なるグラフィック、つまり写真、クリップアート、あるいはスケッチなど を与える。次にブラシのスタイルを指定し、Studio Artist を自動描画モー ドにし、スタートボタンをクリックする。驚いたことに Studio Artist は 元の画像に基づき、指定したブラシで絵を描いてくれる。気に入らなけれ ば画面をクリアし、別のスタイルを選択してやり直せばいい。今年のクリ スマスカード用に ClarisWorks でクリスマスツリーの輪郭を描き、Studio Artist で開いて色々なエフェクトを試してみた。気に入ったものを見つけ た後、今度は Print Explosion のテンプレートを使ってテキストを加えた らそこそこのカードができた。全く絵心がない人でも Studio Artist を 使ってどんなことができるかは、私の作例を見ていただきたい(最終的に は一番左上の画像を採用し、カラープリンタを持っていないために緑と赤 のマーカーで色を加えた)。

<http://www.tidbits.com/resources/516/studio-artist-trees.html>

Studio Artist はこうしたエフェクトを QuickTime ムービーのすべてのフ レームにかけるなど、ここで述べたよりはるかに立派なことができる。そ のパワーを使いこなすにはかなりの修練が必要だ(少なくとも既にハイエ ンドのグラフィックソフトを使っている人以外は)が、画像やムービーに 手軽にワイルドなエフェクトをかけてみたいと思っている人には Studio Artist はもってこいだ。電子マニュアル付き CD-ROM で 295 ドル、印刷 マニュアル付きで 330 ドルと決して安くはないが、11.2 MB のデモを無料 でダウンロードすることもできる。

<http://www.synthetik.com/>


Email 添付:誰が何をすべきか

by Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
(翻訳:西村 尚 <hisashin@hotsync.co.jp>)
(  :高島 均 <hitak@kk.iij4u.or.jp>)
(  :石川 篤利 <atsu@omame3.com>)

先週の“Email 添付フォーマットについての説明”という記事で引き起こ した騒ぎは収まりつつあるが、この話題は、強い動揺を創り出し、添付書 類を送る際にすべてを正しく行おうと思うと挫折感を引き起こすだけで解 決策になっていないようだ。今週は、この話題にもっと光を当てようと思 う。また、この話題が TidBITS Talk で生み出したスレッドを読むことを お薦めする。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05787>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=921+929>

糸を解きほぐす -- まず、先週の記事によって生まれた質問を取り上げ、 主要な Macintosh の電子メールクライアントで添付フォーマットをどう扱 うか見てみよう。

“それはプログラムなんですか?”という質問がいくつかあったことを考 えると、多くの人は AppleDouble に混乱しているようだ。繰り返すと、 AppleDouble は AppleSingle や BinHex、Base64、uuencode と同じように ファイルフォーマットで、関連部分が特殊な構造を持っている。ハードディ スク上のあらゆるファイルは AppleWorks または Microsoft Word、 StuffIt Deluxe で作成されたフォーマットかどうかに関わらず、特有の フォーマットで存在する。AppleDouble のようなファイルフォーマットは ほぼ他のプログラム内部でだけ取り扱われるので、AppleDouble ファイル を作成したりデコードしたりする専用のプログラムを見るようなことはな い。

多くの人々は Adobe の PDF(Portable Document Format)がファイルをプ ラットフォーム間でやりとりするのに有効なもう一つのフォーマットだと 薦める。PDF ファイルを作成するのは一般的に印刷するのと同じように簡 単だ。PDF 文書を作成する方法の一覧については、下記リンクの TidBITS Talk メッセージを参照のこと。PDF 文書を読むには、Adobe の無料の Acrobat Reader が必要だ。これまで気づかなかった Tips が一つある。 Acrobat Reader で PDF 文書の 1 ページ以上から一かたまりのテキストを コピーしようと思ったら、まず最初に Default page Layout to Continuous in File -> Preferences -> General Preferences をセットしなければな らない。このインターフェースを考え出したとき Adobe が何を考えていた のかわからない。コピーのような普遍的なコマンドの機能をデフォルトの ページレイアウトを元に変更するなんてことは聞いたことがない。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkmsg=5796>
<http://www.adobe.com/products/acrobat/readermain.html>

クロスプラットフォーム用のファイルサポートで人気のあったもう一つの お薦めは、Windows 界であたりまえの Zip 圧縮/アーカイブフォーマット だった。Mac 上で Zip アーカイブを作成したり展開したりするユーティリ ティは昔からいろいろあったが、特によく知られていたわけではなかった。 今は Aladdin が Zip アーカイブを作成できるようにするシェアウェアの DropZip 5.5(StuffIt Deluxe 5.5 にバンドルされている)をリリースし たのでこれも問題ではなくなるはずだ。Macintosh 界で Zip の問題の一つ に、Zip がデフォルトでは Macintosh ファイルのデータフォークだけしか 保持しないということがある。Aladdin の DropZip 5.5(または Tom Brown 氏の 15 ドルのシェアウェア ZipIt ユーティリティ)には、圧縮前にリ ソースフォークを MacBinary という安全なバイナリパッケージングフォー マットでエンコードできるオプションがある。これで Zip アーカイブが データ損失の不安なく Macintosh ファイルを含めるようになる。残念なが ら、内部的に MacBinary エンコードされたファイルのある Zip アーカイ ブは、Windows では Aladdin の無料の Aladdin Expander を使ってデコー ドしなければ使えないこともある。MacBinary に関する詳細は TidBITS-445 の“Macintosh のインターネット用ファイルフォーマット入 門”を参照のこと。

<http://www.aladdinsys.com/dropzip/>
<http://www.aladdinsys.com/expander/>
<http://www.maczipit.com/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05042>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05066>

経験の少ない受取り手の生活を簡単にするために、メッセージ本文に何を 添付しているかと使用した圧縮フォーマットとエンコードフォーマットを 正確に書いた情報を含めるとよい。そうすれば、なにかうまくいかないこ とが起こっても受け取った方で何をすべきか判断することもできるし、ど うやって添付ファイルをデコードし、伸長し、開くかという手短な情報を 入れておけば特にいい。

最後に、どの添付フォーマットが有効かを決める際には、数多くの“仮定” がある。唯一の確実な答は個々の例で自分で調べられることだけだ。あな たとあなたの受取り手との間に奇妙な電子メールのゲートウェイがあった なら、あなたがたのどちらかがインターネット電子メールに真に対応させ るためにまだアップデートしていない LAN ベースの電子メールプログラム を使っていたら、あるいは月相が悪ければ、添付書類は壊れて届くかもし れない。唯一の解決策は替わりの添付フォーマットを試してうまくいくか どうか調べてみるしかないのだ。

自分でテストする -- AOL を使う友人に添付書類つきのメッセージを送 る際には、私は少し時間を割いて AOL がさまざまな添付フォーマットをど う扱うかを調べてみた。それが終わると、Eudora をちょっといじってい て、同じテストを受け取る誰かのためになにがしか設定してそれが有効か どうかを調べてみることもできるなと思いついた。ひな型とフィルタ、自 動メールチェックを使って、ここにある Power Mac 7100 で動く Eudora Pro を使って自動返信システムを作成した。Eudora が特定のタイトル行つ きのメッセージを受け取ると、特定のエンコードフォーマットを使ってファ イルを送り返すのだ。

たとえば、有効な Lotus Notes アカウントを介して Base64 でエンコー ドされたインライン GIF をうまく受け取ることができるかどうか知りたい とする。正しいテストメッセージを送るだけで Eudora が返信することに なる。このシステムは 10 分ごとに新しいリクエストがあるかどうかチェッ クするので、返事を受け取るにはトラフィック状態によって 20 分以上か かる可能性がある。このサービスは真面目なテストのためだけに使ってほ しい。というのは、極度に高い負荷に対応することを意図していないから だ。

使用した添付フォーマットは、AppleDouble、Base64、BinHex、uuencode の 4 つである。10 このテストファイルは、インライン GIF 画像、インラ イン JPEG 画像、Word 文書、PDF 文書、SimpleText ファイル、Macintosh アプリケーション(自己展開アーカイブ)、Windows アプリケーション (.exe 自己展開アーカイブ)、StuffIt 圧縮された Word 文書、StuffIt 圧縮された Macintosh アプリケーション、そして 2 つの Word ファイル の Zip アーカイブであった。これで 40 種の可能な組み合わせができる が、これには確実に失敗する一つ(uuencode された Macintosh アプリケー ション)が含まれている。

これらのメッセージを見たければ、下記の Web ページに訪れて好きな組み 合わせのリンクをクリックしてみよう。そのシステムは、タイトル行の正 確なマッチをチェックし、ループを避けてスパマーの衝撃を和らげるので、 この正しいタイトル行を変更してみようなどとは絶対に考えない方がよい。

<http://www.tidbits.com/resources/516/attachments.html>

残念なことに、テストメッセージを受け取ったり、任意の他の電子メール プログラムから Mac の添付ファイルをどのように受け取ることができるか を調べたりする方法はない。だからあなた自身でやるしかないだろう。

具体的に電子メールプログラムを考察する -- 上記をふまえて、 Macintosh での代表的な電子メールプログラムがそれぞれどのように異な るエンコーディングフォーマットを扱っているのか詳細を見ていくことに しよう。

より問題となるなのは AOL がどうやって添付書類を受け取るか、というこ とで、このことは一般的に真のインターネットの電子メールプログラムに とっての未解決の問題である。たとえば、AOL は一つのメッセージに複数 のファイルを添付した書類を受け取ることができない(一つのアーカイブ に圧縮した複数のファイルを混ぜてみたり、それらのファイルを一つづつ 送るなどして試してみるといい)。もしあなたが AOL ユーザにファイルを 送るとしたら、最も適した添付フォーマットは Base64 のようである。こ のフォーマットは私達が試したほとんどのケースで上手くいったもので、 一番面倒が少なかったものである。BinHex と uuencode でエンコードされ たファイルは大体は完全な形で到着するのだが、(MIME 用の)拡張子の .mim が加わってしまい、StuffIt Expander(Mac の場合)または Aladdin Expander (Windows の場合)でデコードしてやらなければ使い物にならな かったのだ。AppleDouble による添付書類もたいていは完全な形で受け取 れるものの、ファイルの名称が“名称不明”になってしまった。これらの ファイルも適切なアプリケーションのファイルメニューから“開く”を選 択することによって Mac 上でも手動で開くことはできるだろうし、Windows の場合は適切な拡張子をファイル名に追加すれば開くことはできる。AOL はどうやら画像ファイルの変換を行うらしく、インライン JPEG 画像でテ ストをしてみたところ、受信後このファイルは PNG ファイルになっていた。

テストは Mac と Windows の両方共に AOL 4.0 を使用して行った。ちなみ に Windows 版の 5.0 クライアントはちょっと異なる振るまいをするよう である。しかし覚えておいてもらいたいのだが、誰がどのバージョンの AOL を使っているのかを全然知らず、そしてそれが古いバージョンのものであ るとしたら、きっとトラブルに見舞われる可能性は高くなるだろう。

<http://www.aol.com/>

<http://www.macemail.com/emailer/>

<http://www.eudora.com/>

<http://www.eware.fr/dev/>

<http://www.barebones.com/products/msmith/msmith.html>

<http://www.cyrusoft.com/mulberry/>

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=05066>
<http://www.sonosoft.com/musashi/>

<http://www.netscape.com/computing/download/>

<http://www.microsoft.com/mac/oe/>

<http://www.ctmdev.com/>

<http://www.cesoft.com/quickmail/qmp.html>

添付書類を送る -- ここで一同に集めようとした一部始終のことで私の 頭がめまいするのと同じように、理屈による説明や何を試みようと全く寄 せつけないような事態が必ずやあることだろう。こうした場合には、上記 のプログラムのどれかを使っているのならそれはたいていあなたのせいで はなく、そして最良の途は、AOL や規格を無視した LAN ベースのメール パッケージではなくて本物の ISP を使う今日的なインターネットメールプ ログラムを使ってメッセージを読むように、あなたの受取人に奨める以外 にないということを忘れないように。


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