TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#672/24-Mar-03

慈善を行おうとして逆に痛い目にあったことがあるだろうか?$15,000 もの額で?著者 Glenn Fleishman がどんな目にあったか、この先を読んで欲しい。実用的な記事としては Adam がハードディスクを最大限活用するための設定について調べた。ニュースとしては、Apple が WWDC の日程を変更してために MacHack とぶつかり、Al Gore が Apple の Board of Directors に加わり、iPod に重要なアップデートが加えられ、CRT-ベースの iMac が静かに消えていった。

記事:

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MailBITS/24-Mar-03

iPod 1.2.6 アップデートで電池消費癖が直る -- iPod はその 10 時間という連続演奏時間が売り物だったが、ここ数ヵ月ほど、多くのオーナからそれが極端に下がりつつあるとの報告が相次いであった。これに対処するため、Apple は iPod 1.2.6 Software Update をリリースした。これは iPod による電池の残量の推測をより正確にし、早過ぎる終了を防ぐ。Apple によれば、これはすべての iPod で待機時間を延ばし、スクロールホイールモデルの再生時間を増やす。Mac OS X (5.2 MB)、 Mac OS 9 (6.2 MB)、そして Windows (12.6 MB) 版のアップデートが提供されている。 [JLC] (倉石)

<http://www.apple.com/ipod/>
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=122014>
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=120198>
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=120119>

Al Gore が Apple の役員に -- どの会社も産業界の著名なリーダをその役員として迎えたがる。だが Apple は Apple ならではの行動に出て、他に比べても知名度が高い人物を役員に加えた。前副大統領の Al Gore だ。発表に際して、Steve Jobs は Gore が“アメリカ合衆国連邦政府という世界最大の企業体の運営を手伝った”経験を挙げた。これは彼にとっての初めての民間団体の役員の座ではあるが、Gore は知名度以上のものを役員室にもたらす。彼の 25 年間の公職の経験や、やがて Internet となるものへの出資に果たした役目などがある。現在は Google へのシニアアドバイザを務め、三つの大学での客員教授の籍を持っている。Gore はこれまで Larry Ellison がいた席を引き継ぐ。Ellison は忙しいスケジュールのため、昨年辞任した。Apple が Apple Hot News ページの Crazy Apple Rumors 論評へリンクするというユーモアのセンスを持ち合わせているのはさすがだ。関連した動きとしては、Apple は企業運営に関していくつかの変更を加えた。独立した役員を加え、独立役員 committee の活用を増やし、そして未使用の株オプションの数を減らした。 [JLC] (倉石)

<http://www.apple.com/pr/library/2003/mar/19gore.html>
<http://www.crazyapplerumors.com/2003_03_16_archive.htm>
<http://www.apple.com/hotnews/>
<http://www.apple.com/pr/library/2003/mar/20governance.html>

Apple がオリジナルの iMac の発売を終了 -- 五年近く前、Apple は一般的なコンピュータの傾向に逆らい、独特の発想を基に飴形状のマシンをリリースした。これは会社の再生に貢献し、半透明のプラスチックの製品の波をもたらした。先週、Apple は人気ある平面画面の iMac と eMac で取って代わられた CRT ベースの iMac の発売を静かに終了した。 [JLC] (倉石)

<http://www.apple.com/pr/library/1998/may/6imac.html>


Apple 社、WWDC 2003 を6月のサンフランシスコへと延期

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: パブロ永井<pablo@pricelessmac.com>

Apple 社は、開催まであとわずか2か月とせまった2003年度 Worldwide Developers Conference を、サンフランシスコの Moscone Center において6月23日から同27日までとする変更について告知した。もともと WWDC 会議は5月19日から23日にサンノゼにおいて開催する予定であった。同社は延期の理由を次期 Mac OS X(コードネーム Panther)をより完成された形でデベロッパーへ提供するためとし、同社の Worldwide Developer Relations担当副社長の Ron Okamoto 氏は、WWDC を6月に延期することは”確実に全てのデベロッパーが Panther を手に会場を後にすることができる”ことを意味すると述べた。

<http://www.apple.com/pr/library/2003/mar/21wwdc.html>
<http://developer.apple.com/wwdc/>

この変更に応じて、同社は WWDC 早期登録割引制度を5月23日まで延長する措置をとった。(同時に日程の変更によって参加できなくなってしまう既登録者に対しては、5月23日を期限に全額の返金にも応じる。)ホテルの予約の取り消しは参加者にとって大きな問題ではないだろうし、同社は払い戻しできない航空券を既に購入してしまった参加予定者にたいしても便宜を図るであろう。該当する方は Apple Developer Connection へ連絡を取り、おそらく苦情申告を受け付けてもらうか、援助を要請することになるだろう。同社には2年前の Macworld Expo San Francisco において、Steve Jobs 氏の基調講演を予定より1日早めて開催した際に、航空券やホテルの変更を強いられたプレスに対し変更手数料を負担するという形で埋め合わせた先例がある。Dave Polaschek氏は、自身の weblogに、日程変更にともなう顛末についてこう記していた。-Apple 社はサンフランシスコでの宿探しという点と(Macworld Expo San Francisco の会期中のホテルの埋まり具合から言ってさほど困難なことではない)航空便の確保という点において、参加者に対して融通しようと努力しているように見受けられた。

<http://developer.apple.com/contact/programs.html>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06666>
<http://davespicks.com/archive/2003/0321.html>

しかしながら、本当の問題は、年に1度の草の根活動である MacHack 開発者会議と新しい日程がぶつかっていることにある。今のところ MacHack は6月19日〜21日にかけてミシガン州デトロイトにて予定されているので、実際に日程が重なる訳ではないのだが、参加者にとっては、2つの会議の間のたったの1日で、長時間におよぶ MacHack 会議とそれに続く移動による疲労からの回復を強いられてしまう。加えて、WWDC の準備に追われる Apple 社の社員が MacHack に出席することなどありそうにもない。その他の参加者も両方の会議に出席することで長期にわたり自分の仕事から離れることになるため、MacHackへの出席を見合わせる結果となりかねない。Apple 社があらかじめ MacHack の主催者に連絡をとっていなかったため、主催者は今後どう対処すべきか検討中である。いましばらく注視していただきたい。

<http://www.machack.com/>


電子出版生き残りゲーム

文:Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: 湯本 敬<ymo@big.or.jp>
訳: 佐藤浩一 <koichis@anet.ne.jp>

期待の大きさに比べれば、そのスピードはゆっくりではあるが、電子出版における変革はまだ続いている。しかし、我々のうちの何人かは、その革命をやんわりと押し進めようとしているのだ。私が昨年、自著の iPhoto Visual QuickStart Guide を事前注文した人達にその PDF バージョンをアマゾン経由でダウンロードさせたケースもその一例だ。このケースは、本が数千部も売れるという形で大成功をおさめた。実際にアマゾンのベスト・セラーリスト上では、短期間ながら 2位という成績を残した。しかしながら、最近起こったケースを見れば、電子出版では細心の注意を払っても予想だにしない結末をもたらすこともあるのがわかる。以下で、この出来事について説明しよう。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=06787>(日本語)新刊書! iPhoto ビジュアルガイド

電子出版の iPhoto VQS -- 電子出版の経験は、 iPhoto 2 Visual QuickStart Guide (既に書き終えており、4月下旬か5月上旬には出版される予定) の出版に際してさらに一歩踏み込んだことをするよう私を後押した。アマゾンにダウンロードファイルをセットアップすることは、大変な作業だったが、私は書籍を事前注文した誰にでも各章ごとの PDFバージョンを提供できるように手配した。購入してくれた人達は、反応を見る限りではよい評価をしてくれたのだが、全体的に見れば売り上げはやや失望的だった。事前に注文し、かつ見本版を見たいと依頼してきた人は39人だけだった(私の予想はもう少し多い数字だったのだが)。 TidBITSの読者がiPhoto 2についての書籍を必要と感じていない可能性はあるが、理由が何であれ、努力した割に成果の得られない大変な作業だった。今回の電子出版の経験によりひとつ学習することが出来た。

<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07064>(日本語)iPhoto 2 VQS を章毎に出版前に入手しよう

(iPhoto 2 Visual QuickStart Guide はまだ注文可能で、索引以外の全体部分について今もダウンロード可能である。メールで領収書を<iphoto-vqs@tidbits.com>.へ送って下さい。)

現実世界の電子出版について -- iPhoto Visual QuickStart Guide 第一版での前向きな体験で、理論的にはお金を払わずにコピーまたは共有することが出来たとしても、電子出版の書籍に対して、人々はほとんどないしは全く否定的な立場ではないということを確信した。Glenn Fleishman と私が The Wireless Networking Starter Kit を執筆している間にもその話題になったが、実際の所は電子出版物の配付方法について私たちは頭を悩ませている。しかし最も興味ある議論になったのは、Glennと TidBITS編集長 Jeff Carlsonが昨年共著した 922ページの大作 Real World GoLive 6 についてだった。Real World GoLive 6 は、第 2版で成功した書籍の第 3版だったのだが、販売部では売れ行きが悪く苦しんでいた。ドット・コム経済(そのすべての会社はかっこいいウェブサイトを必要とした)の破綻はウェブ・オーサリングソフトウェアとそのソフトウェアに関する書籍の両方の販売に大きなダメージを与えた。そして更にマクロメディア社の Dreamweaver が市場に残っていた Goliveをたたき潰したかのようであったことも原因していたのかもしれない。理由が何であれ、Glenn と Jeff の書籍の販売状況はひどかった。ある時、Glennが、本の販売について私に嘆いたので、私はそれをただ PDFとして提供することを提案した。 PDFとして提供しても販売ロスになることはないことは明らかだったからだ。むしろ、コピーをダウンロードさせ、それが有用な情報を持っているかどうか確かめさせることは、追加販売に人々を駆り立てることになるかもしれない。いずれにしても、何ヶ月にもわたる著者の努力の結果が空しく書棚の上や倉庫の中に放置されるのみ、ということだけは避けられるだろう。

Glenn と Jeff はこの考えが気に入り、Glenn はその本の PDF 版を作成しようと努力した (これをうまくやり遂げるのは皆さんの想像する以上に難しい)。そして彼は、Level 3 Communications 社のラックに内蔵されている友人の共用サーバにそのファイルをアップロードしたのだった。Glenn は本を紹介するウェブサイトで告知したり PDF をリリースした旨書いたメッセージを何通か送付し、そのうちの一通が MacCentral に届いてその話が紹介された。

<http://www.level3.com/>
<http://maccentral.macworld.com/news/0303/19.realworld.php>

これが狂気の始まりだった。ものすごい数の人たちが、23 MB とボリュームたっぷりのその本をダウンロードし始めたのだ。その夜私は Glenn と話をしていたが、彼はサイトのパフォーマンスを心配していた。何か助けられることはないかと考え、私は PDF Sages 社の PDF Enhancer という PDF のサイズを驚くほど小さくし、また同時に表示も速くする素晴らしいユーティリティでその PDFを処理した。Glenn はスクリーンショットがあまりぼやけるのを好まなかったので、20 % ではあるが小さくなった PDF を送り返した (40 % 小さくしてしまうとスクリーンショットがあまりはっきりしなくなった)。Glenn はそれでもファイルが小さくなったことでパフォーマンスが良くなると満足し、私は全てうまくいったと思いながら眠りについた。

<http://www.pdfsages.com/enhancer.html>

翌日 Glenn と話したときにはしかし、すべてがうまくいかなかったことがはっきりしており、彼はショックに打ちのめされていた。彼は、Level 3 Communications の共用サーバが月の中で 9 番目に使用量が多い時間帯を基礎に課金されるのをすっかり忘れていたのだった。その量はおよそ 1 万 5 千ドルに相当するものであろうと思われる ( 1 万人以上が計 200 GB を越すダウンロードをした)。不幸なことに、Level 3 には帯域制御あるいは警告のためのシステムが無かった。自分がこれからすることがこのような使用量の増加を招くとは想像も出来なかったので、Glenn はこのようは高額の課金をされる可能性を完全に見落としており、また売り上げが芳しくない書籍の PDF 版がこのように人気が出るのがまた大きな驚きだった。Glenn の判断はすべて合理的だったが、それの組み合わせがこのような経済的破滅をもたらしてしまった。

当然、Glenn は気が付くや否やファイルを取り除いたが、すでにダメージは大きく、これを回復する方法を今まで模索してきた。残念ながら、彼には使用料の助けになるよう、少しでも寄付してくれるかどうか本をすでにダウンロードした人たちに連絡する方法が無い。彼は、少しでも良いからできるだけ電子版の本が役に立った人たちから助けを受けたいと思ったので、彼は再度 Info-Mac Archive ネットワークのミラーサイトと寛大な Bare Bones Software 社からダウンロードできるようにした (リンクは以下の本のページに載っている)。寄付の金額が使用料を越えた場合 (Level 3 はまだ料金を明らかにしていない)、超過分はインターネットの電子書籍プロジェクトの祖父にあたる非営利の Project Gutenberg に寄付をすると言っている。

<http://www.realworldgolive.com/>
<http://www.gutenberg.org/>

この話の教訓は、電子出版には否定的な面があり、細心の注意をもって取りかからなければ誠心誠意行なったことでもしっぺ返しを喰らうことがあるということである。 Glenn にはいい教訓になったが、無料で本を配る彼の寛大さに対して多くの人たちが報いてくれてこの辛い経験が少しでも和らぐよう期待したい。もしも自分の書籍を無料で配布する著者をサポートしたいと思って下さるなら、是非 Real World GoLive 6 を一読して、援助を考慮して頂けたらと思う。

PayBITS: 電子出版 - そして Glenn の心意気 - を、PayBITS に寄付することでサポートして下さい!
* PayPal: <http://realworldgolive.com/paypal/>
* Amazon: <http://realworldgolive.com/amazon-honor>
PayBITS の説明 <http://www.tidbits.com/tb-issues/lang/jp/paybits-jp.html>


ユーティリティハードディスクを設定する

文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

何年も前のこと、APS Technologies が Macintosh の世界では群を抜いたシェアを誇るハードディスクベンダーだった時代に、私はその会社の創設者の一人であった Paul McGraw と、当時 APS が Macintosh クローンを売り出そうと考えていた動機は何なのかと、ちょっと話をしたことがあった。彼によれば、その頃ちょうど Apple が大きなハードドライブを売り出し始めていたことを考えれば、ハードディスクの市場がそれほど利益をもたらさなくなるのではと予想してのことだ、という話だった。今時の Mac に内蔵されているドライブの大きさを見れば、たぶん彼の予想は当たっていたのだろう。ビデオをやらない私のようなユーザーにとっては、今や内蔵ドライブが一杯になることなどあり得ないのでは、と思えるほど巨大なドライブが一般的になってしまった。(もちろん、ビデオをやり始めれば、いくらディスク容量があっても足りなくなってしまうのだろうが。)

でも、外部ハードドライブの存在理由は本当にもう無くなってしまったのだろうか? いや、決してそんなことはない。SCSI 無しの Power Mac を初めて買って以来、私はかなり長い間そのマシンを外部ハードドライブなしで使っていた。けれども、大きな外部ドライブが付いていないというのは、やはり相当に精神的な不安感を与えるものだ。実際、第2バックアップとして(当時第1バックアップとしては VXA-1 テープを使っていた)ようやく外部ハードドライブを購入し、バックアップソフトウェアをテストしたりトラブルシューティング用にブートディスクにしたり、という作業を進めるうちに、自分でも意外なほどに安心感に包まれるのを感じたものだ。

それなら、あなたは今すぐに大急ぎで外部ハードドライブを買いに出かけるべきなのだろうか? その答えは、あなたがどんなタイプの人なのか、自分自身のためにしろ他の人々のためにしろ、問題解決に熱心に取り組むようなタイプの人であるかどうか、ということによると言えるだろう。多くの人々は、Mac を使うだけ使って、もしも何かがうまく行かなくなったら、誰か他の人に助けを求めようとしがちだ。このような人々は、あまり外部ハードドライブを使いこなすとは考えにくいので、買っても出費に見合うだけのものは得られないだろう。けれども私のように、始終友人や親戚たちを助けたり、自分のシステムにどんどん手を加えて良くして行こうと考えたりしているようなタイプの人にとっては、外部ハードドライブは必需品以外の何物でもない。という訳で、これはアンケートの良い題材だと思うので、「あなたは現在ユーティリティ用外部ハードドライブをお持ちですか?」というアンケートをしてみたい。どうぞ我々のホームページで投票して下さい!

さて、ここ数ヵ月にわたって、私は Maxtor の 250 GB Personal Storage 5000 を使ってきた。これを見ていると、あらゆる外部ドライブの源、という感じさえしてくるのだ。これは、ただ巨大な FireWire と USB 兼用のハードドライブだというだけではなくて、OneTouch Backup という便利な機能を備えている。ドライブケースの前面に OneTouch Backup と書いたボタンが装備されていて、これを指で押すと、自動的に Retrospect Express ソフトウェア(バンドルされて付属している)を起動し、あなたの内蔵ハードドライブのバックアップを取ってくれる。私は最近 Macworld 誌に Maxtor Personal Storage 5000 のレビュー記事を書いた。詳しい説明については、どうぞそのレビュー記事を読んで頂きたい。

<http://www.macworld.com/2003/03/reviews/maxtor5000/>
<http://maxtor.com/en/products/external/personal_storage_5000/>

私は Macworld の記事ではこのドライブに対して好意的に褒めたが、この製品のデフォルトの設定については批判的に書いた。デフォルトの設定は、実際あなたの Mac の内蔵ハードドライブの内容を Maxtor ドライブの1つのフォルダの中に複製して記録するだけとなっているのだ。これではその外部ドライブがブート可能にならない。Mac OS X のシステムフォルダやその他の重要なサポート用フォルダは、ディスクのトップレベルに存在していなければそのディスクがブート可能にならないからだ。また、Maxtor は Retrospect の Duplicate アクションの設定において1つ誤りを犯している。あなたの内蔵ハードドライブの上でファイルに改名、移動、消去のいずれかの操作を加えた場合、複製の中ではそのファイルが重複して残ってしまうのだ。という訳で、今回はどのように Maxtor Personal Storage 5000 を再設定すればこれを究極のユーティリティドライブとして使えるようになるのか、について説明してみたいと思う。これと同じドライブをお持ちでなくてもご心配には及ばない。同じアプローチのやり方で、どんな大型 FireWire ハードドライブでも、Retrospect Express と組み合わせて使えるはずだ。また、今回の説明は Mac OS X についてのものだが、全体的なアドバイスの方向としては、まだユーティリティドライブをお持ちでない Mac OS 9 ユーザーの方々にも当てはまるものだろうと思う。

<http://www.dantz.com/products/mac_express/>

クリーンに始めよう -- 多くの外部 FireWire ドライブではすでにフォーマットされた状態で出荷されているが、Maxtor Personal Storage 5000 は予め初期化はされていないので、自分で Apple の Disk Utility を使って初期化してやらなければならない。でも、これは決して悪いことではない。私はこれまでいろいろなメーカーのフォーマット済み FireWire ドライブで問題に悩まされたことがあるからだ。特に、Retrospect Express を使ってそのドライブに複製を保存することはできてもその複製システムを Mac OS X でブートすることができない、という事態に何度も出会ったことがある。ドライブの初期化をやり直してから複製を作り直すことで、いつもその問題は解消したのだ。

この経験を踏まえて、私は皆さんにどんな外部 FireWire も、使い始める前にまず自分で初期化し直すことをお勧めしたい。ドライブが本当にクリーンである方が安心だと思われる方は、さらに Disk Utility の Erase タブの Options ボタンをクリックして“Zero all data”を選んでおいても良いだろう。

ここであともう1つ、あなたが決断しておくべきことがある。将来、あなたの FireWire ドライブを開けてドライブ機構の本体部分だけを取り出し、保存されたデータ内容を失わずにあなたの Mac の内蔵ドライブとしてインストールし直そうと考えることがあり得るか、ということだ。私もこの話題に関して決定的な情報を持っている訳ではないが、何人かの人々から聞いたところによれば、その機構が FireWire ドライブのケースに入った状態で初期化されている場合にそれを直接 IDE/ATA バスに接続して使うとトラブルの原因になる、ということだった。安全を期するためには、そのドライブをまずあなたの Mac の内部で初期化しておき、その後で FireWire ケースの中に戻して使う方が賢明かも知れない。もちろん、PowerBook や iBook をお使いの方は、ドライブを初期化するための Power Mac を貸してくれる友人がいるのでない限り無理なことだろうが。私の場合、今回の Personal Storage 5000 ではそこまではしなかったのだが、Granite Digital 製の FireVue FireWire ドライブベイで使おうと購入したベアドライブについては、念のためにその手間を踏んでおいた。現在私はこちらのドライブをバックアップ用に使っており、後日別の記事で改めて説明してみたいと思う。

<http://granitedigital.com/catalog/pg26_firewireidehotswapdrive.htm>

この時点で、パーティション分けはしておくべきだろうか? 以前は、私は必ずパーティション分けをすべきだという主義だったが、今ではもうそれほど強い主義は持っていないし、以下で説明するシステムも、一切パーティション分けをせずに複数台の Mac をバックアップするために使えている。あなたがパーティション分けを必要とする特別の事情をお持ちでない限り、私ならわざわざそんなことはしないだろう。

ブート可能ならば百人力 -- 良いユーティリティドライブにしたいのなら、ぜひブート可能にしておきたい。そうすれば、もしもあなたの Mac の内蔵ハードドライブが Mac を起動できなくなった場合にも使えるからだ。それだけではなく、もしもあなたのハードディスクを再フォーマットしてバックアップから復旧させたいと思った時にも、Mac をブートさせられる別ドライブがあれば随分手間が省けることになる。(そうでなければ、あなたの Mac OS インストール CD-ROM を使って再フォーマットし、それから Mac OS を再インストール、それから新規のオペレーティングシステムの上にバックアップから復旧、という手間がかかる。)

あなたの FireWire ユーティリティディスクをブート可能にするには、2つの方法がある。どちらを選ぶかは、ディスクのサイズと、あなたの使用環境とによって左右される。もしもその外部ディスクを使うのがあなた一人だけならば(例え別の人のマシンで使う場合であっても)ブート可能にするための一番簡単な方法は Retrospect Express を使ってあなたの内蔵ハードディスクの複製をその外部ディスクの上に作ることだろう。一方、他の人もその外部ディスクを使う場合や、複製を作ったのではそのディスクの上に場所を取りすぎる場合などは、この方法は良くないだろう。

もう1つの方法は、その外部ディスクの上に Mac OS 9 と Mac OS X とをクリーンインストールすることだ。両方をインストールしておくことは重要で、これはトラブルシューティング用ユーティリティによっては Mac OS 9 でしか動作しないものもあるからだ。さらに、あなたのユーティリティドライブでどんな Mac を扱うことになるのかはわからないのだから、Mac OS X に染まったことのない古い Mac のために Mac OS 9 を使えるようにしておくことは大切なことだろう。私の場合は、その Maxtor Personal Storage 5000 に Mac OS 9 と Mac OS X の双方をクリーンインストールする方法を選んだ。

Apple はどちらのバージョンの Mac OS にもいくつかの基本的ユーティリティ(Mac OS 9 は Drive Setup と Disk First Aid、Mac OS X は Disk Utility)を提供しているが、もしもあなたがそれ以外のトラブルシューティング用ユーティリティ、例えば Alsoft の DiskWarrior や Symantec の Norton Utilities など(Norton SystemWorks バンドルを購入すれば、Norton Utilities と Retrospect Express が一緒に手に入るのでお買い得だ)もお持ちならば、それもこの外部ディスクにインストールしておくべきだ。また、Retrospect Express なり、他のものなり、あなたのお使いのバックアップ用ソフトウェアも一緒にインストールしておこう。この外部ディスクはあなたのバックアップデータを保存しておくためのものだけれども、それと同時に、そのディスクで Mac をブートして、内蔵ハードディスクを再フォーマットし、バックアップからデータを復旧する、という作業が最小限の手間でできるようにしておくのだ。

<http://www.alsoft.com/DiskWarrior/>
<http://www.symantec.com/nu/nu_mac/>
<http://www.symantec.com/sabu/sysworks/mac/>

Retrospect Express のデフォルト設定 -- さて、ここで Maxtor Personal Storage 5000 がデフォルトでどのように Retrospect Express の設定をしているか、そして、どうすればあなたの目的により良くマッチするように再設定できるのかを、詳しく見てみよう。

Personal Storage 5000 の OneTouch ボタンの秘密は、それを押すと、あなたの Mac にインストールされたソフトウェアが自動的に Retrospect Express を起動させて、“Maxtor OneTouch”という名前の Retrospect Express スクリプトを実行させる、という点にあるのだ。

ちょっとその背景を説明してみよう。Retrospect Express のスクリプトというのは、AppleScript のスクリプトのようなものとは全然違っていて、単純に Retrospect Express に対して何をバックアップすべきか、その結果のデータをどこに保存すべきか、という情報を自動的に指定するというだけのものなのだ。このスクリプトには3つのタイプがある: Backup スクリプト、Duplicate スクリプト、そして Archive スクリプトの3つだ。Backup スクリプトというのはバックアップのセットを作るのだが、これはファイルの変更履歴に応じて複数個のバージョンを保存し、保存は Retrospect Express のみが解読できる形で行なわれる。Duplicate スクリプトは指定されたファイルやディスクを Finder が扱うのと同じ形のファイルとして保存するが、変更されたファイルはバックアップ実行時にすべて現在のバージョンで上書きされてしまう。Archive スクリプトはあなたのハードディスクの内容を別の場所にコピーした後で元のファイルを消去する。これは、確信を持って実行したい場合以外には使うべきではない。

デフォルトの Maxtor OneTouch スクリプトは Duplicate スクリプトなので、それを使ってできたものは「バックアップ」とは言っても実際にはあなたの現在のハードディスク内容をその Maxtor Personal Storage 5000 に複製したものに過ぎない。それでも悪くはないのかも知れないが、この Duplicate の設定では変更前のバージョンのファイルにアクセスすることができなくなる。つまり、もしもファイルが壊れてしまったら、バックアップにもその壊れたファイルしか残っていない、という状況に終わることも充分考えられるのだ。本来のバックアップというものは、変更されたファイルもいくつかのバージョンを保存していて、壊れる前のファイルに戻ることもできるようになっているべきだろう。

Maxtor でデフォルト設定されている Duplicate スクリプトには、他にもいくつか問題点がある。まず、複製を保存する場所が Personal Storage 5000 のトップレベルにあるフォルダの中になっている。この設定は、確かに複数台の Mac を手軽に1台のドライブにバックアップするためには手軽だろう(個々のバックアップデータがそれぞれ独立のフォルダ内にあるのだから)が、一方でこれはその複製を使って Mac を Mac OS X でブートさせることができないということをも意味している。Mac OS 9 はそれほどシステムフォルダの場所についてうるさくはないのだが。また、これはまだ自分で確認してはいないことだが、複数台の Mac から同じディスク上の標準的ファイルとしてバックアップをすれば、たぶんデータの復旧の段階でファイルのアクセス権に関する問題がいろいろと起こる可能性もあると思われる。そうは言っても、これはこのユーティリティのデザインにかかわる作者の決断事項の1つなのであって、それ自体が本来的に間違ったやり方だという訳ではない。

けれども、私から見て決定的に間違っていると思えるのは、この Maxtor OneTouch Duplicate スクリプトにおいて Maxtor 社が選択したオプション、Replace Corresponding Files の設定だ。これでは、あなたがバックアップをした後、あなたの内蔵ハードディスク上でファイルを移動、改名、または消去し、その後再びバックアップをした場合、その結果が混乱を引き起こすことになる。この Replace Corresponding Files オプションのおかげで、Retrospect Express は複製の中にある元のファイルを現状と対応させて判断することができず、それを削除せずに残してしまう。つまり、元のファイルと、移動後のファイル、あるいは新しい名前のファイルやゴミ箱の中のファイルなどが、共存して残ってしまうことになる。データの復旧の際にこれが頭痛の種になることは、容易に想像できるだろう。ファイルからファイルへとかきわけて、どちらが欲しいバージョンなのか、手で調べなければならないからだ。

もしもあなたが Duplicate スクリプトのままで行きたいとお思いなら、この問題点は次のようにして修正できる。まず Retrospect Express を起動させ、Automate タブを選び、Scripts ボタンをクリックする。次に Maxtor OneTouch スクリプトをダブルクリックして編集できる状態にし、Destinations ボタンをクリック、そしてポップアップメニューで“Replace Entire Disk”を選んでおくのだ。ウィンドウを閉じて保存すれば、これでもう同じファイルがバックアップの中にいくつも散らばって残る心配はない。

Retrospect Express のより良い設定法 -- けれども、今述べた方法を私はあまり皆さんにお勧めしたくはない。なぜなら、Duplicate スクリプトというものは一見初心者に一番ぴったりした方法に見えるかもしれないが、実は決してバックアップ用にベストの方法ではないから、という一言に尽きる。良いバックアップというのは各ファイルの変更履歴に応じていくつものバージョンを保管すべきもので、そういう良いバックアップのためには Backup スクリプトを使うべきなのだ。実は、ほんの少し工夫をするだけで、Personal Storage 5000 の OneTouch ボタンを使いつつ、本物のバックアップをさせることができる。

(ここまで読んで来て下さった方で、Personal Storage 5000 は持っていない、とおっしゃる方も、心配はご無用だ。Retrospect Express で“run document”を作っておけば、それを開いて OneTouch ボタンを押したのと全く同じバックアップをさせることも簡単にできるから。Retrospect Express の Run メニューからそのスクリプトを選んで、Manual Execution ダイアログでそれをファイルに保存すればよいだけだ。)

コツは、スクリプトの名前をどう変えるかだ。まず、デフォルトのスクリプトを別名に変更して退けておかねばならない。そのために、Scripts ウィンドウで“Maxtor OneTouch”スクリプトを選択して Scripts メニューから Rename を選び、“old Maxtor OneTouch”のような名前に変えておく。さて、その代わりとなるスクリプトを作ろう。Scripts ウィンドウの New ボタンをクリックし、Retrospect Express が新規スクリプトのタイプを尋ねてきたら“Backup”タイプを選ぶ。次に Retrospect Express はスクリプトの名前を尋ねてくるので、そこで“Maxtor OneTouch”と名付ける。(もちろん、引用符なしで。)この名前が重要だ。名前が違えば OneTouch ボタンは何もしてくれない。さて、それが終わったら、Retrospect は Backup: Maxtor OneTouch というウィンドウを開くので、ここであなたのスクリプトを設定しよう。

Sources ボタンをクリックし、Volume Selection ダイアログであなたの内蔵ハードディスクを選択して OK をクリックする。バックアップしたいディスクが1つだけの場合は、これで OK をクリックして Maxtor OneTouch: Sources ダイアログを閉じ、Backup: Maxtor OneTouch ウィンドウに戻ろう。(パーティションがいくつかある場合でも、Retrospect Express はすべて問題なく扱うことができる。)

次に、Destinations ボタンをクリックし、Backup Set Selection ダイアログで New ボタンをクリックして Backup Set Creation ダイアログを開く。バックアップセットのタイプを指定するポップアップメニューで File を選び、必要ならばパスワードを設定しておく。Name フィールドであなたのバックアップセットに名前を付ける。(私はいつも、バックアップすべきハードディスクの名前の後に“Backup”を付けた名前にしている。)それから New ボタンをクリックし、保存ダイアログでバックアップセットを Personal Storage 5000 の中に、そのトップレベルか、あるいはメインユーザーの Documents フォルダの中などに保存する。場所はどこでも構わないのだ。再び Backup Set Selection ダイアログに戻るので、今作ったばかりのバックアップセットを選択して OK をクリックし、Maxtor OneTouch: Destinations ダイアログでもまた OK をクリックする。

また Backup: Maxtor OneTouch ウィンドウに戻った。そこで、Selecting ボタンをクリックして Maxtor OneTouch: Selecting ダイアログを開く。ポップアップメニューで All Files Except Cache Files を選ぶ。(ウェブブラウザのキャッシュファイルをバックアップしても意味がないから。)それから、OK をクリックして Backup: Maxtor OneTouch ウィンドウに戻る。

必要ならばオプションをいじってもよいのだが、普通は検証もデータ圧縮もオンにしておくべきだろうからこれらはデフォルトのままでよいだろう。それから、これは特に Personal Storage 5000 を持っていない方たちのための点だが、スケジュール設定をして Retrospect Express が自動的にあなたの Mac をバックアップするように指定することもできる。でも、OneTouch ボタンでバックアップをしようという方にはこの設定は不要かも知れない。さて、Backup: Maxtor OneTouch ウィンドウを閉じて、尋ねられたら変更点を保存する。そして、Retrospect Express を終了する。

これで終わりだ。もう今後は、OneTouch ボタンを押せば Retrospect Express が起動されてあなたの Maxtor OneTouch スクリプトを実行し、あなたの Mac を Personal Storage 5000 にバックアップしてくれる。もちろん、初めてのバックアップ作業はかなりの時間がかかるだろう。でも、2回目以降は、それほど大量のデータをコピーする必要がなくなるので、ずっと速くなるだろう。

複数台の Mac の場合 -- 250 GB の Personal Storage 5000 を使ってオフィスにある数台の Mac をすべてバックアップしたい、という場合はどうすればよいのだろうか? この場合は Personal Storage 5000 を順々に1台ずつの Mac に接続して、それぞれのマシンごとにこれまで説明してきた手順に従って Maxtor OneTouch スクリプトを作るだけのことだ。すべてのバックアップを同じバックアップセットに入れるよりも、個々のコンピュータごとに別々のバックアップセットを作っておくのがわかりやすいだろう。そして、バックアップをする時には、ドライブをそれぞれの Mac に接続して電源コードも繋ぎ、ドライブがデスクトップに現われるのを待ってから OneTouch ボタンを押すだけだ。

ただし、2つほど考慮すべき問題点がある。第1に、FireWire ケーブルと電源コードの両方ともいちいち抜き差ししなければならないのは、大変な作業になる。机の下にもぐり込んでケーブルを探したり、空いたソケットを探し回ったり、という苦行をしなければならない。余分の FireWire ケーブルや Maxtor 電源アダプタを用意しておいて、それぞれのマシンごとにアクセスしやすいようにしておけば多少手間が省けるかも知れない。第2に、バンドルされている Retrospect Express のライセンスは、少なくとも理論的には1台のコンピュータのみに対するものであるので、その Maxtor Personal Storage 5000 ドライブのみと共に使う限りその Retrospect Express を複数個の Mac で使うことがライセンス上許容されると解釈しても平気でいられるかどうか、という判断はあくまでもあなたの自己責任で、ということを忘れないで頂きたい。

要約 -- 何だかいろいろ手間がかかって面倒だな、とお思いの方のために、これまで説明してきたことを要約しておこう。まず、ディスクを再初期化する。これは Maxtor Personal Storage 5000 に限らず、新規の外部ドライブすべてについてお勧めしたい作業だ。次に、そのディスクをブート可能なものにする。これは内蔵ハードディスクを複製するか、または Mac OS 9 と Mac OS X の双方をクリーンインストールするか、どちらかの作業でできる。それから、トラブルシューティングやバックアップ関係のユーティリティをすべてそのディスクにインストールする。最後に、Retrospect Express の設定をやり直して、あまり使い物にならない複製のみのバックアップではなく、より良いバックアップをするように指定しておくのだ。

Maxtor 製のものであろうとなかろうと、あなたの外部 FireWire ドライブで以上の作業を踏んでさえおけば、いつの日かトラブルの悪魔が、あなたの Mac のドアをこっそりとノックしてきた場合でも、あなたには充分の備えが出来ているというものだろう。

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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA