ファイル共有で分からないことができたり、セキュリティー面で共有に不安があったり、ということはないだろうか? 私たちの新刊の電子ブック、“Take Control of Sharing Files in Panther”を読めばすべてが分かる。著者の Glenn Fleishman が、彼のベストの助言のうち三つを、今週号で明かしてくれる。Glenn はまた Apple から Bluetooth 1.5 アップデートが出たことを報告し、Adam が最近の新しい収入源の実験の現状を報告する。また、Apple 社の CFO、Fred Anderson の辞任が予告されたこと、及び Text Wrangler 1.5.1、Mailsmith 2.1.1、それに Snapz Pro X 2.0 のリリースもお伝えする。もう一つ、Take Control 電子ブックのユーザーグループ向けの団体割引もある!
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Ambrosia が Snapz Pro X 2.0 をリリース -- Ambrosia Software から、Snapz Pro X のメジャーアップグレードがリリースされた。これは、Mac OS X の下でスクリーンショットを撮ったり画面上のアクションをムービーとして録画したりするためのユーティリティだ。今回のアップグレードで Ambrosia が主に努力を集中させたのは Snapz Pro X のビデオキャプチャ機能の改善で、デジタルオーディオも付き、オプションとしてマイクによるボイスオーバーさえも可能な、フル・モーションのビデオを撮ることが可能になった。Snapz Pro X を主に静止画像のスクリーンショットのためだけに使っている人のためにも、Ambrosia はインターフェイスを効率的なものにし、ライブで作動するプレビュー機能を追加してさまざまの設定の結果をその場で見ることができるようにし、クローズアップのための FatBits モードも装備するなど、数々の改良を施している。問題点もある。どうやら Snapz Pro X 2.0 をインストールした時、私の Startup Items の項目がすべて消されてしまったようだ。なので皆さんも、万一の場合に備えて、インストールの前に Startup Items のリストをとって保存しておかれることをお勧めする。Snapz Pro X 2.0 Movie Capture の価格は $70 で、Snapz Pro X 1.0 Movie Capture からのアップグレード価格は $20、Snapz Pro X 1.0 Image Capture(ビデオキャプチャのライセンスが付いていないバージョン)からのアップグレードならば $40 となる。ムービーのキャプチャが不要な人には、Snapz Pro X 2.0 Image Capture の価格が $30 で、こちらは以前のバージョンからのアップグレードが無料になる。(デモ版をダウンロードすれば、自動的にあなたの登録情報を読み込んで Image Capture 版として動作するようになる。この点に関しては、Ambrosia のサイトに書かれた情報はとてつもなく紛らわしい書き方になっている。)ダウンロードのサイズは 5.2 MB だ。[ACE](永田)
<http://www.ambrosiasw.com/utilities/snapzprox/>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=00696>(日本語)はい、チーズ! Snapz Pro
Text Wrangler 1.5.1 と Mailsmith 2.1.1 が登場 -- BBEdit 7.1.2 が先週リリースされたのに引き続き、Bare Bones Software はさらに2つのメンテナンス版アップグレードを出した。TextWrangler 1.5.1 はローカル FTP サーバを Rendezvous で見つけ出す機能と Open Scripts Folder コマンドを追加し、その他この種の細々とした機能追加とバグ修正を施して、その結果毎日の使い勝手が格段に向上したものとなっている。TextWrangler 1.5.1 は Mac OS X 10.2 かそれ以降が必要で、7.7 MB のダウンロードだ。電子メール関係の話題に移ると、Mailsmith 2.1.1 では送信すべきメッセージのソースを表示できる機能が加わり、その他多数の細かなバグも修正されている。こちらは 14.9 MB のダウンロードで、Mac OS X 10.1.5 かそれ以降を必要とし、10.2.6 かそれ以降が推奨システム、となっている。[ACE](永田)
<http://www.barebones.com/support/updates.shtml>
<http://www.barebones.com/support/textwrangler/current_notes.shtml>
<http://www.barebones.com/support/mailsmith/current_notes.shtml>
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07523> (日本語)BBEdit 7.1.2 発売開始
Apple CFO の Fred Anderson が引退へ -- Apple は先週、尊敬を集めてきた CFO(最高財務責任者)の Fred Anderson が 2004 年 6 月 1 日付けで辞任し、後任として、長らく Apple の財務部門の多くを統括してきた財務担当上級副社長兼全社統括経理部長の Peter Oppenheimer が CFO に就任することを発表した。Apple は Anderson の辞任後、同氏を同社取締役に任命する考えのようだ。Anderson は現在、eBay および E.piphany の取締役も務めている。Anderson は 1996 年に ADP を経て Apple に入社(Oppenheimer も彼に伴われて 1997 年に入社)し、1997 年に Gil Amelio が Apple の CEO を辞任してからは早くも Apple の日々の財務管理の鍵を握る責任者としての地位を引き受けることとなった。その当時は、現在の CEO の Steve Jobs は単なる“key advisor”として次期 CEO の候補者を選定する委員会に加わっていただけで、実際に彼が CEO に就任したのは 2000 年の初頭になってからに過ぎなかった。Steve Jobs の殆ど伝説的とも言うべきビジョンと、Macintosh や Apple の製品ラインの再構成とが Apple 社の再生の鍵となったのは言うまでもないが、Anderson もまた、この会社を率いて最も暗い時期をも乗り越え、この会社が重大な債務に脅かされることなく、乗っ取りの標的となることのないようにと、その鍵となる役割を果たしてきてくれたのだった。[GD](永田)
<http://www.apple.com/pr/library/2004/feb/05anderson.html>(日本語)フレッド・アンダーソン、6月1日付けでCFOを辞任
Take Control のユーザーグループ向け団体割引 -- ユーザーグループは、長きにわたって Macintosh コミュニティーを支える柱の一つであった。だからこそ、私たちは TidBITS の記事を無料でユーザーグループのニュースレターに再掲載して貰うことを積極的にお願いしてきたわけだ。さて、今回私たちはこのサポートを私たちの新しい電子ブック、Take Control シリーズにも拡大したいと考えている。そこで、ユーザーグループのすべてのメンバーを対象に、Take Control シリーズのすべての注文で 10% の割引が受けられるクーポンを提供したい。また、ラッフル販売をしてくれたり、グループのニュースレターでレビュー記事を出してくれたりしたユーザーグループに対しては、既刊の電子ブックを1冊ずつ、無料で贈呈したい。もし皆さんがユーザーグループに属しているなら、ぜひグループの管理者の人と相談の上、<[email protected]> 宛にご連絡頂きたい。そうすれば、あなたのグループを割引クーポンや無料本をお配りするリストに加えさせて頂けるだろうから。[ACE](永田)
<http://www.tidbits.com/takecontrol/>(日本語)Take Control Ebooks: あなたの知りたいことがすぐわかる
文: Glenn Fleishman <[email protected]>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@earthlink.net>
Apple は先週 Bluetooth 1.5 をリリースした。これで Bluetooth ヘッドセットや Bluetooth プリンタアダプタを持っている人は自分の Macintoshと直につないで使えるようになる。Bluetooth 1.5 は Software Update 経由か、または 8 MB の独立ダウンロードでも入手可能だ。
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=120276> (日本語)Bluetooth Software 1.5 for Mac OS X に関する情報とソフトウェアのダウンロード
同じ日にリリースされた iChat AV 2.1 ベータを加えることで、iChat と一緒に通常は携帯電話のマイクとイヤフォンとして使われる、例えば Jabra FreeSpeak の様な Bluetooth ワイヤレスヘッドセットを使うことが出来る。更に Sound 設定画面でそのヘッドセットをマイクロフォン入力とスピーカー出力として設定できる。しかしながら、Bluetooth ヘッドセットの電池はフルチャージの状態からでも二時間ちょっとの実通話時間しかもたないので、もっと断続的な使い方の方が向いているであろう。
<http://www.apple.com/ichat/>(日本語)アップル - iChat AV
<http://www.jabra.com/products/FreeSpeak_Bluetooth.htm>
Bluetooth ヘッドセットは元々劣悪な携帯電話の条件に対して設計されているので、大体において優秀な雑音とエコーの補償機能を有しておりかつ高品質マイクロフォンを採用している。と言うことで、iChat AV オーディオやオーディオ/ビデオのチャットは格段に明瞭になり得る。
Bluetooth 1.5 のプリンタサポートは、Bluetooth を内蔵又はアダプタ追加された出力機器へ Mac から印刷できるようにする。ネットワークプリンタ用としては Wi-Fi の方がより一般的であるが、Bluetooth の方がプリンタを関係付ける作業がより楽に出来る。
ヘッドセットサポートには、最新のファームウェア - バージョン 1.0.2 - がBluetooth アダプタにインストールされている必要がある。このファームウェアは Apple が直接出したアダプタには全て、内蔵のものと D-Link USBアダプタも含んで、インストールできる。例外は、ずっと遡った 2002年4月に Appleから出荷された本当に最初の USB モデルである。多少驚きなのは、内蔵のBluetooth をもった最近の Mac の中には - 15インチPowerBook G4 (15インチFW 800) の様な - アップデートが必要なものがある。もし Bluetooth 1.5 にアップグレードした後で結果が見えない場合は、ファームウェアのアップデートが必要かもしれない。
<http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=120253> (日本語)Bluetooth Firmware Updater 1.0.2 に関する情報とソフトウェアのダウンロード
文: Adam C. Engst <[email protected]>
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
2003 年 9 月の記事で、私は当時細りかけていた収入源を増やそうと、いくつかの新しい試みを始めている、と書いた。今回は、これらの試みが現在どういう具合になっているか、それら以外の試みのいくつかも合わせて、現状報告を書かせて頂きたいと思う。何人もの人たちから、どんな具合かと問い合わせを頂いたのも、この記事を書こうと思った動機になった。
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07326>(日本語)新たな収入源を模索して
DealBITS 抽選 -- DealBITS の抽選はこれまで5回実施した。全体的に見て、私はかなり満足のいく状態だと思う。最初のうちはいろいろな設定の作業が大変だったが、だんだんと作業を自動化して、最近では最小限の労力で新たな抽選会を設定できるようになった。読者の皆さんの反響も、なかなか良い感触を得ている。当選すればただで製品が貰え、当選しなくても割引の権利が貰える、というのが効いたのだろうか。収入源としての DealBITS の寄与は、まずまずというところだ。1回の DealBITS 抽選で、その週1件のスポンサーから入る収入と同じくらいの金額になる。
ただ、それとは別に、DealBITS には2つの意外な成果があった。1つは、毎回の応募者の数を見守るのがとてもわくわくする経験だったことだ。なぜかというと、基本的にこの数字はその製品が TidBITS 読者たちにとってどれほど魅力的かを量るものとなっているからだ。もちろんこれは統計的に正確な情報とは言えない。ティッシュ一箱が賞品でも応募する人がいれば、何か良いものが当たる確率が2分の1でも応募したがらない人もいるし、それに何かの事情(例えば休暇中など)で応募する時間がなかったという読者も、大勢いたかもしれないのだから。
もう1つは、個々の DealBITS 抽選会はたった1週間しか開催されていないので、結局全体的に見て長期間のスポンサーよりもかなり安上がりになることから、小規模の会社にとってはずっと利用しやすいものになったということだ。スポンサーというものの価値を薄めることなく、小さな会社にもその製品を宣伝してもらえる方法がないものかと、私たちはずっと前から模索してきたのだったが、DealBITS はその方向に向けての有効な第一歩となってくれたように思う。
Peachpit の本にスポットライトを -- 私たちの試みたもう1つのことは、TidBITS 毎号の冒頭近くのスポンサー領域に、Peachpit から出た特におもしろい近刊書の超ミニ・レビューを載せる、というものだった。私たちの提携プログラムを通じて読者がその本を購入した場合に、収入が入るのだ。純粋に金銭収入の面のみから見れば、この試みは惨憺たる結果だった。1ヵ月あたりの収入はその期間に1件のスポンサーから入る金額の十分の一にも満たなかった。2003 年の末になって、いくつものスポンサーからオンラインで参加してもらえるようになり、この超ミニ・レビューはその占める場所に見合うだけの収入をもたらしていないことがますます明らかになってきた。適切な本を選択して、スポンサー欄の狭い場所に収まるレビューを書くという手間も、予想よりずっと厄介なものだったし、Peachpit の親会社が管理している提携プログラムの InformIT も、使いやすさの点で不満が残ったり、リアルタイムのレポート機能が無くて困ったりした。結局、この試みは全体として不満の多い結果となった。
あまり目覚ましい成果は挙げられなかったが、それでも私はこのアイデアそのものを諦めてしまうつもりはない。提携ベースの収入システムを、読者にとっても私たちの経済基盤にとっても、共に役立つようなものにしていく方法はきっとあるはずだと思うからだ。今後そういうものをまた試みる時が来れば、このアプローチをもう少しうまく作り換えてみたいと思っている。
Google の AdSense -- Google の AdSense プログラムには、私たちも大きな期待をかけていた。これは、私たちのような出版社が自分のサイトに目標を絞った AdWords 広告が出せるようにする、というものだ。AdSense はクリックスルーの方式を採っており、ユーザーの1クリックあたり何セントかを出版社が得られる。つまり、AdSense によってまとまった金額の収入を得ようと思えば、膨大なインパクトのある印象を読者に与えなければならない、そうして初めて、意味のある回数のクリックスルーが達成されることになるわけだ。
<http://www.google.com/adsense/>(日本語)Google の広告ソリューション
私たちの AdSense の数字は、当初はなかなか有望なものに見えた。私たちのウェブサイトを訪れた人は、初めのうちはもの珍しさもあって、結構たくさんクリックスルーをしてくれた。クリックスルーのレートは TidBITS の出版スケジュールを忠実に反映しており、火曜日に新しい号が出る時にピークを迎え、週の後半は次第に減って行く、ということの繰り返しだった。けれども残念なことに、その後幾週間かが経つと、数字は減り始めた。火曜日でさえも、あまり伸びなくなってしまった。結局 2003 年末に AdSense 広告は中止したのだが、その時点での収入状況は、シアトルの某コーヒー店流に言えば一日にカフェ・ラテ一杯分、という程度にまで落ち込んでいた。私たちは、AdSense 広告の代わりに私たちの Take Control 電子ブックの広告を載せることにした。電子ブックが1冊売れても、それで充分カフェ・ラテ一杯が買えるからだ。[訳注: STARBUCKS コーヒー店は、シアトル市の第1号店から出発しました。]
よく考えれば、Google の AdSense の成果があまり芳ばしくなかったのもそれ程驚くにはあたらないことだった。これは、AdSense プログラムに問題があるというわけではなくて、そもそも TidBITS の読者層というものが、数は多いのだけれども、比較的安定していることが理由だった。きっと、AdSense が良い成果を挙げるサイトというのは、非常に数も多くてしかも流動的な読者層を持つようなところなのだろう。それに対して、私たちの忠実な読者たちは決まって毎週毎週サイトを訪れて下さるので、どんなに素晴しい AdSense 広告でも、そのうちに単なるページの背景にしか見えなくなるというものだろう。Google は、その技術をかなりうまく駆使して、広告の内容をそのページの内容に合致するようにしてくれてはいるのだが、結局のところ私たちのページに載る広告は、昔からのスポンサーである Small Dog Electronics でお勧めして来ているような一般的な Mac 向けの広告か、それとも Mac とは無関係な製品か、という域を出なかったとも言える。
Take Control 電子ブック -- Take Control シリーズの電子ブックから入る収入は直接 TidBITS をサポートしているわけではないのだが、すべて絡まり合っているのがこの世の習いというもので、そういう見地からすれば、Take Control は私たちにとって 2003 年最大のホームランであった、と言えるだろう。自前の会計口座でやってみようと散々苦労したあげくに途中で諦めた(その結果、普通の人は Kagi や eSellerate のようなオンラインストアを利用するのが正解だ、という教訓を得た)こともあったが、Take Control 本の売り上げは驚異的だった。Joe Kissell の本“Take Control of Upgrading to Panther”[訳注:“Take Control: Panther へのアップグレード”という題名で日本語訳が2月11日に発刊されました。]は、何と 5,000 冊以上売れた。Matt Neuburg の“Take Control of Customizing Panther”も 3,600 冊以上の売り上げを記録した。Kirk McElhearn の“Take Control of Users & Accounts in Panther”も 1,500 冊の大台に乗ったばかりだし、Glenn Fleishman の“Take Control of File Sharing in Panther”も、発売後ほんの数日しか経っていないのにもう 600 冊を超えるという、有望な滑り出しを見せている。(この号の後半にある抜粋記事を参照。)
この Take Control 電子ブックの出版にかかる手間は予想以上のものだった(主に、本そのものを私たち自身の水準に照らして恥ずかしくないものにしようという努力にエネルギーを注ぐことが必要だった)けれども、財政的にそれだけの見返りがあったと同時に、非常にやり甲斐のある仕事でもあった。実用性が高くて特定の内容に焦点が絞られており、同時に非常な低価格に抑えたものを作る、という当初の目標を、すべて満たしたものが出来上がったからだ。多くの人々に喜んでもらえる何かを作り出す、というのは心からの満足を運んで来てくれるものであり、それと同時に私たちにも、また価値ある仕事をしてくれた著者たちにも、日々の糧を賄う助けとなってくれたのは、とても嬉しいことだ。
<http://www.tidbits.com/takecontrol/>(日本語)Take Control Ebooks: あなたの知りたいことがすぐわかる
Take Control: Panther へのアップグレード(日本語版)買ってください
PayBITS -- 最後に、これはとりたてて新しい収入源というわけではないのだが、以前から続けてきた PayBITS 実験の現状についてもここで報告しておきたいと思う。これは、読者の皆さん自身が、個々の記事のもたらした情報の価値をそれぞれに判断して、それぞれの著者に直接送金するという手段でそれに応えて頂こう、というものだった。これまでのところ、記事に対してお金を支払うという決断に関してあまりにも多くの要素が絡んでいることもあり、まだ首尾一貫した分析結果を出せるところまでには至っていない。例えば、これを TidBITS 全般をサポートするための一つの方法と捉えた上で、特定の記事が良かった時にそれをきっかけとしてお金を送って下さっている方々もあるだろう。また一方、ある記事にお金を送った後、もう充分 TidBITS に、あるいは特定の著者に(殊に私には、なぜなら私はあまりにもたくさん記事を書いているのだから)お金を払ったのだからと、しばらくの間はそれと同じ程度有用だった記事があっても、送るのをためらってしまうこともあるだろう。
<http://www.tidbits.com/paybits/>(日本語)PayBITS: 情報の価値をあなたはどう考えますか
外部の著者のうちにも成績の良かった人たちがいる。例えば、ディスク修復ユーティリティについて非常に詳細にわたった記事を書いてくれた David Shayer は $400 以上も受け取った。( TidBITS-707 の記事“ディスク修復牧場の決闘”を参照。)PayBITS で $100 近くのお金を受け取れた記事はいくつかあったが、一方ではほとんど何も受け取れなかった著者たちもおり、私たちはまだ意味のあるパターンを発見できないでいる。
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07451> (日本語)ディスク修復牧場の決闘
その結果、個々の記事の末尾に PayBITS ブロックを付けるか否かは、私のその場その場の勘で決めることにしている。現在のところ、大まかな方針はと言えば、TidBITS スタッフの書いた記事については、特別の有用性があるもの以外は原則として PayBITS ブロックを付けないことにしている。読者から見て、ひっきりなしにお金を要求されるという感覚が生まれてしまえば、もはや PayBITS が成功する見込みはないのだから。とは言っても、PayBITS ブロックが付いているかいないかに実際的な違いは無い。だから、PayBITS ブロックの付いていない記事であっても、その著者に記事の有用性のお返しをしたいと思って下さったならば、どうぞ PayPal の byline にその人の電子メールアドレスを書き込んで使って頂ければ、大変にありがたいことと思う。
私の希望としては、PayBITS ブロックを付けるのを外部の著者(それも送金を受けることを希望した、あるいはそれが可能な著者)の記事と、特別に有用性のあるスタッフ記事とだけに絞ることによって、却って PayBITS への注目度を上げることができ、実際に動く送金額も増加する可能性があるのではないかと思う。PayBITS のお金が、道端に落ちていれば誰でもちょっと立ち止まって見るくらい、という程度の金額を上回る大金になると仮定したことは一度も無いのだが、それでも著者の受け取る金額が $3 ではなくて $40 になったとしたら、これは喜ばしいことだ。つまりカフェ・ラテ一杯の値段と、音楽 CD が一・二枚の値段との違いがあるわけだ。
いずれ、私たちのサイトのすべてを Web Crossing に移行(TidBITS-711 の記事“Web Crossing 開始”を参照)させた時には、PayBITS についてもより良い統合を図って行きたいと思う。例えば BitPass のような、新しいタイプのマイクロ・ペイメントの方式を試してみることも、あり得るかもしれない。
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tbart=07488>(日本語)Web Crossing 開始
<http://www.bitpass.com/>
やはり頼りになるのは -- さて、こうしていくつかの試みをしてきて、それぞれに違ったレベルの成果を挙げてきたわけだが、私たちにとって何よりも明白なことは、やはり企業スポンサーのプログラムをメインとして頼って行かなければならないということだ。これは、TidBITS を機能させ続けて行くために必要な資金を最も効果的に支えてくれるものであり、それと同時に、価値ある活動を続けておられる会社から、その製品やサービスを読者たちに向けて紹介して頂くことができ、それが誰のためにも役に立つものとなれるのだから。
文: Glenn Fleishman <[email protected]>
訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@earthlink.net>
訳: 佐藤浩一 <koichis@anet.ne.jp>
ファイルシェアリング(共有)については別にコンピュータに強くない人でも知っている。それは Gnutella や Kazaa といったピアツーピアで非合法にアップロードしたりダウンロードしたりする音楽のお陰である。この他の形のファイルシェアリングも存在するが、これが主流の雑誌の表紙を賑わすことは殆どない。この記事はこの後者の方に関してである - 家庭や職場で通常行われるファイル共有のことで、グループ内のメンバーによって共有されるプロジェクトファイルの管理や重要なファイルの集中アーカイブを作成するということに使われる。
ファイル共有は欲求不満のもとである:ファイルを共有することについて考えるのはそれが働かない時、或いは自分が知っていると思っているシステムが思いもかけない動作をする時だけである。私はこの話題に魅了されており、それでこのファイル共有の欲求不満からトゲを抜き、セキュリティの改善、柔軟性を向上、そしてファイル転送の簡素化が出来るすぐに使える方法を紹介したくて “Take Control of Sharing Files in Panther” を書いた。この電子本には何が書いてあるのかの感じをつかんで貰うのと、実際にも役立つことをご紹介すると言うつもりで、この本の中でも一番のヒントを三つ挙げてみたい。
即席の小グループのための IP over FireWire -- Mac OS X 10.3 Pantherでは FireWire ケーブル接続を Ethernet や AirPort のようにネットワーク手段として使うことが出来る。FireWire 400 ですら 100 Mbps Ethernet よりも数倍速いので、IP over FireWire は小さなネットワークを即席に構築するのに非常に向いている。
FireWire の Target Disk Mode については既にご存知かも知れないが、例えばラップトップを他の Mac に接続したいという場合は、ラップトップを立ち上げる時キーボード上で T キーを押しながら電源を入れる。それでラップトップが立ち上がった後は、ラップトップ上には FireWire のシンボルが表示され(そしてそれ以外は何もない)そして他のマシン上には Finder の中にそのラップトップのドライブが、他のマウントされているハードディスクと全く同じ様に表示される。
IP over FireWire はこの Target Disk Mode の概念を拡張しかつ簡素化するものであり、その上一台の Mac を特別な状態にする必要性も解消している。標準の FireWire ケーブルを使って 2 から 63 台の Mac を連鎖状につないでいくことも出来るし、或いは FireWire ハブを使ってコンピュータをリンクさせることも出来る。
IP over FireWire をオンにするには他のネットワーク接続をやるのと変わりはない:
システム環境設定を開く。
ネットワーク設定の画面をクリックする。
表示メニューから ネットワークポート設定 を選択する。
新規をクリックする。
ポートポップアップメニューから 内蔵 FireWire を選択。そのサービスを“IP over FireWire” と名付けると良い。
OK をクリックし次に 今すぐ適用 をクリックする。
その上で、Mac を FireWire ケーブルでつなげば、個々のコンピュータは自分自身に固有のアドレスを割り当て、そして Rendezvous の自動探索サービスにより個々のコンピュータは他のマシンの資源を見ることが出来るようになる。その上、インターネット共有ですら(Sharing 設定画面で Internet タブ)FireWire 上の一本のインターネット接続を共有することで実現できる。
Personal File Sharing のゲストアクセスをオフにする -- Panther に含まれている AppleShare サーバーには一つ基本的な問題がある:これをオンにすると、ゲストユーザー - ユーザー名とパスワードを持たない人 - が、どのユーザーの Public フォルダにあるファイルでもアクセスして見たりコピーしたり出来るようになる。これは一つのセキュリティ障害であり、Apple がチェックボックスを使って簡単に不能に出来る方法を提供すべきものの一つであると信じる。
残念ながらその日が来るまでは、デフォルトの AppleShare ゲストアクセスをオフにするには次のステップを踏まねばならない:
/Library/Preferences
フォルダを開く。
com.apple.AppleFileServer.plist
と言う名前のファイルを見つけ出しそれをDesktop か他のフォルダに Option キーを押しながらドラッグしてコピーする。(そのファイルを保存する時認証することで、その場で編集することは可能だが、いずれにしてもバックアップコピーを取っておく方が間違いがない。)
そのファイルを TextEdit か BBEdit の様な他のテキストエディタを使って開く。
次の様に読める行を探す:
<key>guestAccess</key> <true/>
<true/>
を <false/>
に変更する。
ファイルを保存する。
オリジナルの com.apple.AppleFileServer.plist ファイルを ゴミ箱 へドラッグするか他のバックアップの場所に保存する。
自分が編集したものを/Library/Preferences
に移す。
もし既にパーソナルファイル共有 をオンにしてしまっていたら、それを停止し次に 共有設定画面の中で起動することで再起動させる。
Jaguarでのサーバブラウズ方式を実現 -- Panther 10.3 から 10.3.2 では、それ以前のバージョンの Mac OS X と比べて共有ファイルサーバのマウントの仕方が変更されている。Jaguar やそれ以前にリリースされた Mac OS X では、すべてのファイルサーバは“ハードマウント”されていた。ハードマウントされたファイルサーバはデスクトップ上にアイコンで表示され (Panther のFinder 環境設定ウインドウでそのようにオプションをセットしていると仮定)、ほとんどの場合ローカルのハードディスクと同じように使うことが出来る。しかし、ハードマウントされているサーバは、ネットワーク接続が切れたりサーバがクラッシュするなどしてサーバにアクセスできなくなると、Panther でさえも Finder の動作が止まってしまい、見つけられなくなったサーバを切り離すまで長い時間がかかることがある。
Panther でも、Finder の「移動」メニューから「サーバへ接続...」(Command-K) を選んでサーバの詳細を手入力することによりサーバをハードマウントすることができるが、Panther では興味深くも少し変わった方式、つまり Unix で古くから使われている“ソフトマウント”する方法も新しく提供している。ソフトマウントされたサーバは、どちらかというとフォルダに近い。デスクトップに表示されるのではなく、「ネットワーク」ブラウザ (Finder のサイドバーにある「ネットワーク」アイコン) を使ってアクセスする。サーバやネットワークが使えなくなっても Panther はエラーを出さないし、使えなくなったサーバにアクセスしようとしても止まることさえない。当然であるが、そこには何も無いだけである。サーバがまたアクセス可能になれば、そのフォルダを見たときにサーバの中身が見つけられることだろう。
最初は、ソフトマウントされたサーバはログインプロセス無しにいつでもアクセス可能なので、このソフトマウント方式はデスクトップに表示されるサーバに替わる優れた方法だと思っていた。しかし、実際に使ってみると頻繁に不思議な挙動をするのだ。パスワードの再入力を要求されたり、ソフトマウントされていると思ったサーバが見つからないとか、サーバのハードマウントとソフトマウントを両方同時に行ったりとかである。サーバをハードマウントする際の若干の短所と相対的な簡便さを秤にかけると、とても割に合わない。
ソフトマウントを完全にやめ、さらにハードマウント時のダイアログにマシンの番号や名前を入力するのを省略するため、Jaguar スタイルの「サーバに接続...」ブラウズダイアログに戻すことがほぼ可能だ。同僚の Dan Frakes が、この古いソフトウエアのインターフェースを呼び出す一行の AppleScript スクリプトを提供してくれた。
/Applications/AppleScript
フォルダよりスクリプトエディタを起動する。
デフォルトで開いた「名称未設定」ウインドウに次のコマンドを入力する:
open location (choose URL) with error reporting
このファイルを //Library/Scripts/Finder Scripts/
に“Old Hard Mount”など好きな名前で保存する。
/Applications/AppleScript
にある Install Script Menu を実行し、Finder にスクリプトメニューバー (訳注: メニューバー右方の日本語IMメニューの隣に現れる) をインストールする。
Finder でスクリプトメニューの Finder Scripts サブメニューからこのスクリプトを選択すれば、美しくも懐かしい Jaguar のネットワークブラウザが現れることだろう。しかしながら、このバージョンでは、どのタイプのサーバの一覧を表示するかをポップアップメニューから選択するようになっている。
“Take Control of Sharing Files in Panther” -- 今まで述べてきたことに加えて、この 96 ページに渡る電子本では、標準で使用可能な Web、AppleShare、Samba、そして FTP (いくつかの NFS やあまり知られていないオプションも含めて) 機能を使ってファイルを共有する方法をすべて網羅しており、設定ファイルを変更したり落とし穴やトラブルを避けるためサードパーティー製のソフトウエアを使ったりしながら読者を導いていく。例えば、Panther の Apache Web サーバを使った WebDAV ファイル共有を使用可能にしたり Apache でデフォルトの場所以外のフォルダを共有するために必要な Appleの設定ファイルの修正方法を、段階を追って説明している (この方法は便利であり、AppleShare と Samba に対しても同様に分かりやすく説明している)。
Mac と Windows が混在しているネットワークで Panther を使っているユーザのために、標準装備の Windows 形式 Samba ファイルサーバが動作しているPanther _に_ 接続する方法と、Panther マシン _から_ Samba ファイルサーバが動作している Windows コンピュータへ (あるいは別の Mac や Unix にでも)接続する方法にも触れている。
この電子本を調査していて、Panther が、サーバをローカルネットワーク上でブラウズする方式から充分安全にサーバを設定することまで、様々な意味でファイル共有の方式を変更したことが分かった。これらの問題に対しては具体的に段階を追った説明で対応し、加えて Panther サーバを Panther、Jaguar、Mac OS 9、そして Windows XP を含む主要なプラットフォームと接続するための詳しい方法を書いた長編のセクションもある。この本にはさらに、iPhoto とiTunes で写真や音楽を、Apple 推奨の方法とそれとは別のもっと柔軟性のあるやりかたで共有する方法も含まれている。この本があなたの役に立つことを願ってやまない。
<http://www.tidbits.com/takecontrol/panther/sharing.html>
[編註: もしあなたが私たちの Take Control シリーズ電子本をずっと見てきたなら、これまでは本の価格が 5 ドルだということに気が付いていたことでしょう。この本は 10 ドルですが、これは消費者向け雑誌が記事にするのを好むような類いの単純な値上げではありません (「小さいサイズで味は大きく、そして値段はそのまま!」)。96 ページという Glenn の電子本のサイズは他の本のほとんど倍で、私たちは全員作業量が大幅に増えましたし、無料の更新版を出す際には多分さらに増えるのです。 -Tonya]
訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
.Mac の利点 -- さて、以前から意見の分かれていた疑問に再び取り組む季節がやってきた。Apple の .Mac サービスは、果たして年間購読料を払って更新する価値があるだろうか? (メッセージ数 5)
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2165>
Apple が Safari 1.2 をリリース -- Panther ユーザーは、Apple の最新版ウェブブラウザの利点を享受することができる。但し、例えば銀行のようなサイトで、依然として問題点が残ると報告する人たちもいる。(メッセージ数 20)
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2153>
Mac OS X における Unix ハードリンク -- Unix 系の読者たちが、Mac 上でファイルをリンクさせるいくつかの方法について議論する。(メッセージ数 18)
<http://db.tidbits.com/getbits.acgi?tlkthrd=2157>
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, , 日本語版最終更新:2005年 12月 26日 月曜日, S. HOSOKAWA