TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#911/21-Jan-08

Apple は先週の Macworld Expo に先立って「何かはっきりしないもの (something in the air)」を出すと約束していたが、それが MacBook Air だった。超薄型の(しかも名前に似合ってなかなか空気力学的にも形の良い)このラップトップ機は、ワイヤレスネットワーキングに強く依存している。ショウから帰った私たちは、この MacBook Air と、新しいバックアップ装置の Time Capsule (これに怒っている Mac ユーザーたちがいる理由も)、iTunes 映画レンタル、Apple TV 2.0 アップデート、それに iPhone および iPod touch のソフトウェアの変更について報告する。サンフランシスコの会場に行かなかった人たちのためには、Glenn が業界の著名人たちや TidBITS の友人たちをインタビューしたポッドキャストを作ってまとめあげてくれた。Tonya は参加者に女性が増えたことに触れ、Adam はベンダーたちが Mac 市場の中で活動するやり方が変わってきたことを今回の Expo が印象づけたと語る。リリースのニュースとしては重要な QuickTime 7.4 のセキュリティアップデート(まだしなければならないことは残っているが)と、iMovie 7.1.1 と Front Row 2.1.2 が出た。Expo 以外のニュースとしては、Joe Kissell が Word 2008 の中でフォーマットなしのテキストをペーストするための AppleScript を使った解決法を提供する。

記事:

----------------- 本号の TidBITS のスポンサーは: ------------------

---- 皆さんのスポンサーへのサポートが TidBITS への力となります ----


QuickTime 7.4 が安全性を改善するも不十分

  文: Jeff Carlson <[email protected]>
  訳: 笠原正純<panhead@draconia.jp>

Apple は先週、同社のメディアの縁の下の力持ち QuickTime を 7.4 にアップデートし、バグフィックスと新しい iTunes の機能であるムービーのダウンロードレンタル機能へのサポートを付け加えた。しかし、もっと重要なニュースはこのバージョンが、 リモートアタックを許すようなセキュリティホールを両手に余るほどつぶしたことだ。しかしながら、Macworld Expo デモの直前になって重大な脆弱性が発見されたため、Apple のエンジニア達はまだまだ忙しく立ち働かなければならない。

QuickTime 7.4 アップデートは、Leopard 用が 55 MBTiger 用が 51 MBPanther 用が 50 MB で、Windows は XP と Vista 両用が 22 MB のダウンロードで利用可能になっている。

QuickTime 7.4 で対策が打たれていない最新の悪意あるコードはQuickTime の RTSP(Real Time Streaming Protocol、リアルタイム・ストリーミング・プロトコル)のセキュリティホールを利用し、denial-of-service attack(日本では「DoS攻撃」または「サービス拒否攻撃」と呼ばれる)や remote code execution(同「リモートコード実行」)ができるようにコンピュータを開放する。(RTSP は新しいターゲットではない。2007-09-07 の記事"QuickTime の RTSP 脆弱性からあなた自身を守る"参照。)QuickTime は iTunes を支える技術なので、QuickTime が走っている Mac、Windows コンピュータは危機に晒されている。iTunes や iPod を使っている全員がアップデートすべきだ。


iMovie 7.1.1 と Front Row 2.1.2 がリリース

  文: Jeff Carlson <[email protected]>
  訳: 笠原正純<panhead@draconia.jp>

Macworld Expo のキーノートが全ての関心を集めている最中、時を同じくして Apple は注目を浴びるものと別のアップデートをいくつか持ち出すのが常だ。(802.11n AirPort Extreme Base Station は昨年全く注目されなかった。2007-09-07 の記事 "AirPort Extreme アップデートされる" 参照。)今年は Front Row と iMovie がサイレントアップデートの扱いを受けることになった。

Apple によると、iMovie 7.1.1 は、「.Mac Web Gallery に掲載する際の問題点を解消し、全体的な安定性を増した他多くの小さな問題点を改修した」ということだ。このアップデートはソフトウェア・アップデート経由か 16 MB のダウンロードとして利用可能だ。

Front Row 2.1.2 の説明は更に少なく、アップデートにはバグフィックスと iTunes との互換性の改良(おそらくムービーレンタルのハンドリングだろう)が含まれているとしか書かれていない。こちらのアップデートもソフトウェア・アップデートと単独のダウンロード(16.8 MB)として利用可能だ。

Macworld の味わい: キーノート・デイのポッドキャスト

  文: Glenn Fleishman <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

サンフランシスコの Macworld Expo に行きたいとは思っていても、航空運賃にホテル代、その上に入場料金(展示ホールへの入場料は安いが、カンファレンス・トラックは高かった)を考えれば予算オーバーだった、という人はいませんか? 私たちの記事を読めば会場で起こっていたことであなたが知っておくべきハイレベルの詳細情報はほとんど伝わるとは思うが、でもそれでは会場に実際に足を踏み入れて感じることのできるフィーリングまでは伝わらない。そこで今年は一味違うことを企画した。Macworld がどんな雰囲気だったかを、付属のポッドキャストで味わって頂こうというのだ。 リンクをクリックすれば、合計およそ 25 分に及ぶポッドキャストが聴ける。キーノート(基調講演)の前と後に友人たちや同僚たちと私が話した議論やおもしろ話が録音されている。

参加してくれた主だった著名人たちを登場順に挙げておこう:


DealBITS 抽選: MathMagic Equation Editor が当たる

  文: Adam C. Engst <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

論文やレポート、その他の出版物で方程式を書く必要のある人は? もしもそういう必要があるなら、今週の DealBITS 抽選に応募してはいかがだろうか。当たるのは InfoLogic の MathMagic Personal Edition 5.65 が3本だ。これを使えば、複雑な方程式が作れ、それを TeX、EPS、GIF、JPEG、それに PICT の各フォーマットに書き出して、ワードプロセッサ、プレゼンテーション用プログラム、あるいはグラフィックスソフトウェアなどで使うことができる。MathMagic Personal Edition(二年間の無料アップグレード付き)は定価 $119.95 の製品だ。幸運が足りずに当選から漏れた応募者にももれなく MathMagic Personal Edition の割引価格の資格が贈られるので、ぜひ奮って DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。また、もしもあなたがこの抽選を紹介して下さった方が当選すれば、紹介に対するお礼としてあなたの手にも同じ賞品が届くことになるのもお忘れなく。

[訳注: 応募期間は 11:59 PM PST, 27-Jan-2008 まで、つまり日本時間で 1 月 28 日(月曜日)の午後 5 時頃までとなっています。]


MacBook Air が世界最薄のノートパソコンとして紹介さる

  文: TidBITS Staff <[email protected]>
  訳: 笠原正純<panhead@draconia.jp>

世界で最も薄いノートブックコンピュータという謳い文句とともに、Apple は MacBook Air をアナウンスした。MacBook Air は 3 ポンド(約 1.3 kg)の Mac で、同社のポータブルラインナップのうち、ローエンドの安価な MacBook とハイエンドのパワフルな MacBook Pro との間を埋めるものだ。Macworld Expo のキーノートの際、Steve Jobs はそれを普通の事務用封筒から取り出すことで新しいマシンのスリムさを誇示した(これは 新しいテレビコマーシャルでも見られる)。薄い楔形のコンピュータは、ヒンジの最も厚いところで 0.76 インチ(19.3 mm)、前面の薄いところはわずか 0.16 インチ(4mm)しかない。

MacBook Air は新しい Apple のラップトップに期待されるような数多くの素晴らしい機能を持っている。環境光センサー搭載のバックライト付きフルサイズキーボード。ビルトインの iSight カメラ。802.11n とBluetooth 2.1 + EDR (Enhanced Data Rate)ワイヤレスのサポート。磁石のラッチ。MagSafe コネクタ付き 45 ワット電源アダプタ(MagSafe コネクタは従来の MagSafe コネクタと少し異なっていることに注意)。その"気前のいい大きさの"ソリッドステート方式トラックパッドは、ジェスチャーサポートを iPhone のマルチタッチインターフェースから受け継いでいる。これにより、指の動きの組合せで、ズーム、移動、写真の回転、ウィンドウの移動等をマウスポインタの位置に気を使うことや小さな画面上のコントロールを操作することなく、実行することが可能だ。ジェスチャーはシステム環境設定の「キーボードとマウス」のトラックパッドタブでオン/オフの設定ができる。

電源コネクタを除くと、MacBook air の物理的なインターフェースはUSB 2.0 ポート一つと、micro-DVI ポート、ヘッドフォンジャック(これら全ては小さな I/O ドアの内側に隠れている)しかない。Apple が$29 のオプションとして Apple USB Ethernetアダプタを提供しているとはいうものの、Ethernet ポートがないというのは注目される。付け加えるに、MacBook Air は 2000 年来、FireWire ポートがなく、セキュリティケーブル用のスロットもない、初めての Apple コンピュータだ。(こんなコンピュータなら誰でもちょいとかっさらいたい気持ちになることを考えれば、セキュリティケーブルが付けられないのは本当に困ったことだ。)他の興味深い削減対象は Apple Remote だ。ユーザは $19 出して追加購入することもできるようにはなっているが。

MacBook Air は光沢があるタイプの 13.3 インチ 1280x800 ピクセルの LED バックライト付クリアワイドスクリーン TFT ディスプレイを搭載している。この物理的サイズと解像度は既存の MacBook のディスプレイと同じものだ。Apple のリクエストに応えて Intel は MacBook Air のために特別な Core 2 Duo CPU を作った。このプロセッサは Appleの他のラップトップに使われているものより 60% 小さい代りに遅く、ベースモデルでは 1.6 GHz で、オプションでも 1.8 GHz にすることしかできない。MacBook Air は 2 GB の RAM を標準搭載しているが増やすことはできない。

スペースを節約するために、MacBook Air は 1.8 インチのハードドライブを使っている(同じサイズのものがいくつかのモデルの iPod で見られる)。標準仕様では 80 GB の 4200 rpm ドライブが搭載される。しかし、Apple では初めてとなる 64 GB ソリッドステートドライブも用意した。これは、相対的に遅い 1.8 インチドライブと比較してだが、幾分高速で、圧倒的にショックに強い。更に、わずかに低消費電力でもある(とはいうものの、遥かに高額でもあるが)。(伝えられるところでは、160 GB ドライブはハイエンドの iPod Classic にも採用されているが、これは 2 枚のプラターを使っており、MacBook Air のほっそりしたケースには厚すぎてフィットしないということらしい。)

Apple は、MacBook Air のバッテリ持続時間がワイヤレスネットワークを使った状態で 5 時間で、Wi-Fi と Bluetooth を切ることで少し延ばすことができるだろうと言っている。その数字はソリッドステートドライブのオプションでもっと増やすことが可能だろうと考えるかもしれないが、Apple は説明会でその違いはわずかなものでしかないと述べた。いずれにしても、バッテリの持続時間が延びるのは良いことだ。なにしろ、MacBook Air はバッテリ交換できないという意味でも初となる Appleラップトップなのだから。バッテリは Apple Store の店内で交換が可能で費用は $129 だ。このバッテリは、iPhone のものと同様、100 回の完全な充電サイクルを経た後でも最低 80% の充電容量があるとされている。

このマシンには光学ドライブがなく外付けの MacBook Air SuperDriveが $99(11,800 円)で用意されている。しかし、Apple は Remote Disc という新テクノロジーのおかげで、ほとんどのユーザがこれを欲しがらないだろうと考えている。Remote Disc は MacBook Air を他のコンピュータ(Windows PC も可能だ)に挿入された CD や DVD をマウントできるようにしてくれる。ただし、パーミッションがコンピュータの管理者になっている必要がある。また、Preference で自動的にマウントを許す設定もできる。

Remote Disc は、ネットワークブートを使ったネットワークベースでのMac OS X のインストールとアップグレードにも対応している。この機能は従来、ネットワーク管理者のツールとして Mac OS X Server にしか見られなかったものだ。これは、スタートアップ時に選ぶことが必要だ。おそらく、サーバーベースのネットインストールを選択する場合と同様に特定のキーを押すのだろうが、この文章を書いている時点で私たちはまだ確認することができなかった。

Remote Disc は Tiger、Leopard、Windows XP、Windows Vista とディスクの共有を行える。しかし、Apple によれば、Remote Disc はMacBook Air にマウントすることしかできないということだ。願わくは、Apple にはこの機能を他のモデルでも使えるようにして欲しい。(他のモデルには firmware 変更が必要になるだろうが。)そうなれば、他の Mac オーナーにも更なるフレキシビリティと災難からのリカバーに対するオプションとなるだろうから。

Steve Jobs は MacBook Air に盛り込まれた環境対策について一つ一つ挙げた。リサイクル効率の高い無水銀アルミニウム筐体、無ヒ素ガラスを装着した無水銀 LCD ディスプレイ、BFR と PVC を含まない内部配線、従来の MacBook のものと比較して 56% も容積を減らした簡易パッケージなどだ。これらの変更は聴衆に歓迎された。Greenpeace はさらなる努力を求めている、おそらく堆肥化可能な Mac を作るまで続けるつもりだろう。

Apple は MacBook Air の予約を受け付けていて、Jobs によれば発表から 2 週間以内に出荷が開始されるとのことだ。ベースモデルは 80 GBハードドライブに 1.6 GHz のプロセッサで $1,799(229,800 円)だ。ハードドライブを外して 64 GB のソリッドステートドライブを加えると $999(121,800 円)跳ね上がり、1.8 GHz プロセッサにすると更に$300(36,800 円)追加となる。


iTunes ムービーレンタルと Apple TV 第2章

  文: TidBITS Staff <[email protected]>
  訳:上松慮生 <ryo.uematsu@gmail.com>

Apple の家庭用電化製品とエンターテインメントへの展開の拡大を受けて、Steve Jobs は Macworld Expo にてiTunes Store のビジネスモデルの著しい変化(ムービーレンタル)を発表した。興味深いことに、Jobs はムービーレンタルを紹介する際に、まず iTunes Store の成功(40 億曲と1 億 2500 万のテレビ番組を販売した)を語ってから、そのあとで Apple がこれまでたった 700 万の映画しか販売できなかったことに満足していないことを認めた。iTunes Storeにムービーレンタルを追加することによって、Appleは全ての大手の映画スタジオとともにいくつもの小さいスタジオと契約を交わすことに成功した。これは Appleがこれまでは成し遂げられなかった偉業である。

Apple は 2008 年 2 月末までに合衆国内(国際展開が今年中に予定されている)において 1,000タイトルの映画をレンタル可能にする予定にしており、新作は DVD が入手可能になってから 30 日後に iTunes Storeにレンタル可能となる。映画は DVD 品質(その映画のアスペクト比にもよるが、解像度がだいたい 640 x 480 )で提供される。旧作は$2.99 で新作は $3.99 となる。レンタルした作品は 30 日以内に、一度再生を開始したら 24時間以内に視聴する必要がある(これは TiVo DVRs と Windows のコンピュータのみサポートされる Amazon Unboxによるムービーレンタルの視聴制限と同程度である)。いくつかの作品は販売も継続されるが、多くはレンタルのみとなる。

もちろん映画は、Mac と PC 上の iTunes で、最新の世代の iPod で、そして iPhoneで視聴することができる。しかし、Jobsが言ったように多くの人は映画を大きな画面を持ったテレビで視聴する。ここで、もうひとつの卑下が炸裂した。つまり Apple TVは多数のほかの企業の失敗と同様で期待はずれのものだったと認めたのだ。これが、コンピュータなしに iTunes Storeから直接映画をレンタルできるようになる Apple TVの重大なソフトウェアアップデートである次の発表の出発点となった。このアップデートは発表の 2週間後に利用可能となる無料のアップデートであり、音声とビデオのポッドキャストへのアクセス提供を含むユーザインターフェースのデザイン変更、Flickr と .Mac にある写真の表示機能、YouTube にあるビデオの再生機能、さらに、iTunes Store から音楽とテレビ番組を購入して直接視聴したりコンピュータと同期したりできる機能を含む。

新しい Apple TV は iTunes Store から Dolby 5.1 の音響を持ったハイビジョン画質の映画もレンタルできる。これは、DVD 画質のものより $1 高く、旧作は $3.99 で新作は $4.99 となる。ハイビジョン画質のコンテンツを視聴可能なモニタを持つ Mac を含む他の機器では、ハイビジョン画質のレンタルは行えない。

Jobs は従来 $299 であった 40 GB の Apple TV の価格が $229 となり、$399 であった 160 GB モデルは $329 になることも発表した。もし Apple がハードの購入とそれに伴う映画のレンタルをもっと促進する目的でより大幅な値下げ、例えば $99 にする、ということを行っていたらより面白いことになっていただろう。


Time Capsule が ベースステーションとバックアップディスクを束ねる

  文: TidBITS Staff <[email protected]>
  訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Leopard からの Time Machine バックアップが空を飛べるようになった。Wi-Fi ネットワーク経由で、Leopard が動いている別の Mac だけでなく、Time Capsule と呼ばれる新しい「バックアップアプライアンス」へ、とても簡単に飛ばせるようになった。Steve Jobs によれば、Time Capsule は「フル機能 802.11n AirPort Extreme ベースステーションの背面にあらゆるポートをつけたもの」だ。Jobs は、外付けドライブを接続したラップトップのスライドを見せながら、ケーブルを挿したり抜いたりのは煩わしいと嘆いてみせた。

Time Capsule は、見た目は 2007 年に出荷された正方形の AirPort Extreme(日本ではAirMac Extreme)ベースステーションを大きくした(6.5 インチ(165mm)から 7.7 インチ(197mm))ようだが、複数の Mac、たとえば家族や小規模オフィスのワークグループのすべての Mac をバックアップするためのもので、500 GB または 1 TB のストレージを内蔵している。この新しい機器は、ドライブの容量によって 299 ドルか 499 ドルで、ドライブだけの平均的な価格と比べると 1 TB モデルは少々高級品に感じられる。

Time Machine は現在のところ、AirPort Extreme ベースステーションヘ USBで接続したドライブなどの NAS(ネットワーク接続ストレージ)ドライブへバックアップすることができない。Apple はもともと、AirPort Extreme で接続されたドライブへの AirPort Disk バックアップ機能が Leopard に含まれると約束していたが、その機能は Leopard のリリースに先立って削除された。

802.11n は、一般的に使われていない 5 GHz 帯を使えば 90 Mbps 程度の速度が出せるが、より低速の 802.11g(最高で約 20 Mbps)と 802.11b(5 Mbps)の規格もサポートしている。それぞれ、最初の AirPort Extreme と最初のAirPort でサポートされた規格だ。802.11g や 802.11b 経由でバックアップするのは、耐え難いほど遅く、ネットワークを詰まらせてしまう恐れがある。

Jobs が基調講演で、ほかのハードウェア機器、たとえば Apple TV や iPod touch のソフトウェアアップデートを発表したことからすると、既存の802.11n AirPort Extreme ベースステーションについて発表がなかったということは、Apple は NAS ドライブでの Time Machine サポートを実現するためのアップデートをまだ用意できていないということを示しているように思われる。これは奇妙なことだ。AirPort Disk 機能が Time Machine から削除された原因と伝えられている技術的問題は、Time Capsule にも影響があるはずだからだ。おそらくは将来のアップデートで、約束された機能が提供されるのだろう。Apple は、Time Machine が FileVault で暗号化されたユーザアカウントに完全に対応するのがいつになるかということについても触れていない。この機能も、セキュリティに敏感なモバイルユーザには重要な機能だ。

Time Capsule は、Time Capsule に USB で接続した追加ドライブともども、NAS ボリュームとしても機能する。

TidBITS では、長年にわたってバックアップについて書いてきた。フロッピーから始まって、テープシステムの初期、中期、後期、そして今ではハードドライブと続いているが、そのあいだずっと、シンプルで設定が要らず、Mac と組み合わせて使えるソフトウェアとハードウェアが存在しないという不満を述べ続けてきた。そのようなものがついに現れた。

まだ本格的なバックアップ戦略を採用したりバックアップドライブに投資をしたりしていない人たちには、Time Capsule は人気のデバイスとなるだろう。特に、1つのネットワークに複数の 802.11n 対応 Mac があれば、それらをバックアップできる。Mac が1台だけで、恐怖のケーブルと一緒にやってゆくことができるなら、通常の外付けドライブが大幅に安価な選択肢となる。さらに言えば、Time Capsule が最適なのは、まだ古い機器を購入しておらず、バックアップ戦略も確立していない人にとってだと思われる。すでに NAS ドライブと AirPort Extreme ベースステーションを持っている人は、アップグレード方法がないように見えることで不満を感じるかもしれない。また、低速の802.11 規格で Mac をバックアップする人は、Time Machine のバックアップというのは使い物にならないほど遅いと感じるだろう。しかし、Apple は、Time Capsule を出荷することで、自分たちが Time Machine を Leopard の中核機能の1つとして真剣に考えていることをさらに強調しているのだ。


Time Capsule とそれが巻き起こす怒り

  文: Glenn Fleishman <[email protected]>
  訳: 羽鳥公士郎 <hatori@ousaan.com>

Time Capsule はなかなかクールだ。今週 San Francisco の Macworld Expoで発表された Apple 製のこの新しいハードウェア機器は、ギガビットEthernet を備えた完全な AirPort Extreme(日本では AirMac Extreme)ベースステーション(2007 年第2四半期の終わりにリリースされたモデル)と内蔵ハードドライブを手ごろな価格で組み合わせたものだ。このベースステーション自体は 179 ドルだから、500 GB で 299 ドル、1 TB で 499 ドルというのはお買い得だ。(2008-01-15 の "Time Capsule が ベースステーションとバックアップディスクを束ねる" 参照。)

この Time Capsule はネットワーク経由で Time Machine のバックアップドライブとして動作するように設計されている。従来、そのような機能を実現するには、Mac OS X 10.5 Leopard でファイル共有を有効にしている Mac をバックアップの保存先としてネットワーク上に用意する必要があった。Time Machine のドライブはネットワーク接続ストレージ(NAS)サーバと同じようにマウントすることもできる。

(聞かれる前に答えておくと、Time Capsule は本当にケース入りのハードドライブを現行の AirPort Extreme ベースステーション・ハードウェアと組み合わせただけのものだ。そのほかの機能はない。ただ、電源アダプタはなくなっている。通常の AirPort Extreme と異なり、Time Capsule は AC/DC コンバータを内蔵しているので、必要なのは付属の電源コード1本だけだ。)

しかし、この単純な機器が、多くの人を怒らせている。この一週間ずっと、人々がある質問をして、その回答に正気を失わんばかりになっているのを耳にしてきた。「通常のドライブを従来の AirPort Extreme に USB で接続したら、それを Time Machine で使えるようになったのだろうか。」読者の皆さん、答えは No だ。

私はこれまで、Apple の技術者とかかわりのある多くの人たちから、次のように聞いてきた。AirPort Extreme 上の NAS ボリュームで Time Machine をサポートするのは、信頼性に問題があったため、Leopard が出荷される前にこの新しいオペレーティングシステムから取り除かれた。(Roughly Drafted は、この点について説明している読者からの電子メールを 2007 年 11 月に掲載している。また、Joe Kissell は、2007-10-28 の "Time Machine: 善玉、悪玉、欠けてる機能" をはじめとして Time Machine の問題を全般的に論じている。)

しかし、今や Apple は Serial ATA で接続されたハードドライブにバックアップを確実に書き込むことができているのだとすれば、USB で接続されたドライブを扱うことができないというのはどういうわけだろう。また、バックアップが確実に書き込めないのだとしたら、NAS をサポートしていると言っているのはどういうことだろう。

これはまったく不思議な話だ。しかし、私がひそかに疑っているところでは、来月実際に Time Capsule が出荷されるのに伴って、現行の AirPort Extremeベースステーションのファームウェアがアップグレードされるというのが回答なのではないだろうか。そのアップグレードが無料であると願いたい。なぜなら、多くの人が、Time Machine を使うというだけの目的で AirPort Extremeを購入しているのだから。


iPhone と iPod touch、おのれを知る

  文: TidBITS Staff <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

去年の Macworld Expo はほとんど iPhone 一色だった。そして今年は 3G iPhone へのハードウェア更新という憶測が流れていたにもかかわらず、今回のキーノートがもたらしたのは、最初の発売以来 200 日の間に iPhone を購入した 400 万人のオーナーたちのために無料でいくつかの歓迎すべきソフトウェアの改良が提供されるということだった。iPod touch の方もソフトウェアの面でより iPhone と肩を並べられるものに近づいたが、既存のオーナーはそれを手にするために $20 を払わなければならない。

Google Maps の改善 -- Google の Maps アプリケーションこそが、iPhone で真に欠くべからざる魅力的なアプリケーションの一つだが、そこには一つだけひどくしゃくにさわる制限事項があった。あなたが今どこにいるかを知っていてくれなかったのだ。(法律の定めに従い、iPhone を含む最近の携帯電話のすべてが緊急通話に備えてあなたのおよその現在位置を判断できるというのに。)検索を狭めるために、私たちはわざわざ Maps に“espresso seattle”とか“cupcakes 98103”のような情報を入力してやらなければならなかった。

けれども今は、iPhone がアクセス可能なセルラー基地局の場所や認識可能な Wi-Fi アクセスポイントの場所の組み合わせを使い、三角測量で現在位置を求められるようになった。Apple によれば、Google がセルラー基地局の場所のデータを提供し、Skyhook Wirelessが Wi-Fi の場所を提供しているという。

Skyhook Wireless は、アメリカ合衆国の最も大きいいくつかの都市で、また世界中の多くの都市でも、常時トラックを走らせながら(公共ホットスポットのみならず)すべての Wi-Fi ネットワークの一意的な識別子をチェックして、トラックに搭載した GPS レシーバから抽出した座標値と突き合わせている。Jobs によれば Skyhook は既に 2,500 万のネットワークを記録しているという。でも、Skyhook が個々のネットワークと地球上の一点とをマッチさせたスナップショット情報をすべて数え上げればおそらく何十何百億という数字になるのだろう。(Skyhook のサービスについて詳しいことは、同社の製品 Loki ツールバーに焦点を絞った 2007-06-18 の記事“Loki はここだよ”を参照。また、それに競合したアプローチについては 2007-09-21 の記事“Glimpse of GPS Future in iPhone Hack”を参照。)

iPhone が現在位置を見つけるために Wi-Fi ネットワークに接続されていなければならないのかどうかは明らかでない。iPhone はデータ接続用の EDGE ネットワークも持っているからだ。iPhone は現在の Wi-Fi ネットワーク環境をスキャンして現在位置に関する問い合わせを EDGE で送ることもできるのだが、現在位置を Wi-Fi を通じて得るためには Wi-Fi ネットワーク上にいなければならないということも考えられる。Skyhook Wireless はかつて Glenn に対し、数メガバイトのデータベースがキャッシュされた情報を提供してそれが時間経過に伴ってアップデートされるという話をしたことがある。一方 iPod touch にはセルラー通信はないので、明らかに Wi-Fi ベースのインターネット接続が必要になるし、ローカルなデータベースを使うのかもしれない。

いったん Maps があなたの現在位置を地図上に表示すれば、あなたは行きたい場所を示してそこへの道順を尋ねることができる。また、仮想のピンを立てて場所のブックマークにすることもできる。このピンも新機能だ。以前のバージョンの iPhone ファームウェアでは Maps アプリケーションの中で好きな場所をマークできる(例えば、Apple の例に出ているように、どこに車を駐車したかを覚えさせておく)良い方法はなかった。

ホームスクリーンのカスタマイズ -- 「2 月後半」に出ると期待されている iPhone 用ソフトウェア開発キットに先立って、今回の新しい iPhone ソフトウェアではユーザーが自分の iPhone のホームスクリーンをカスタマイズできるようになっている。ホームスクリーンでアイコンを並べ替えたり、追加したり削除したりできるのは嬉しいことだ。ホームスクリーン上でただタップしてそのままホールドすれば、まるで甘いものの山を目の前にした子供のようにアプリケーションアイコンが小刻みに動き出す。この状態でアイコンを好きな場所にドラッグできる。アイコンを iPhone の Dock に移動させることもできる。

さらに嬉しいことに、新たに 8 つのカスタマイズ可能なホームスクリーンが追加された。ちょっと iPhone 上の Spaces のような感じがする。アイコンをドラッグしてスクリーンの左側か右側の縁に持って行けば、次のスクリーンにスライドする。Dock はどのスクリーンでも一定のままだ。

Web Clips -- ウェブのブックマークでは不満だと思えば、新機能の Web Clips がぴったりかもしれない。Web Clips は、ウェブサイトを保存して iPhone や iPod touch のホームスクリーン上にボタンとして置いておける。Plus ボタン(スクリーンの下の方に置かれるようになった)をタップしてそのページを共有し、それから Add to Home Screen を選べばよい。

けれども Web Clips の一番の利点は、一つのウェブページの一部分だけをクリップとして保存しておけることだ。そのページでズームインして見たい場所にパンし、それからブックマークを作ればよい。例えば、TidBITS ホームページの Most Popular Articles サイドバーにズームインして、将来その情報に直接戻ってくることもできる。

複数の人に向けた SMS -- この新機能で、一つの SMS メッセージを同時に何人もの人たちに送ることができる。Apple は New Message スクリーンの To: フィールドにシンプルなプラス記号のボタンを追加して、電子メールのメッセージにおいてと同じようにして複数の人々をあなたのコンタクトリストから追加することができるようにしてくれた。

皮肉屋の人ならば、SMS こそ歴史上開発されたあらゆるサービスの中で最も利益を生むものの一つだと指摘することだろう。iPhone のサービスプランでは基本プランの一部として毎月 200 メッセージが含まれており、追加の $10 を払えば 1,500 メッセージまで、$20 を払えば無制限のメッセージが送れる。その月額 $10 か $20 という追加料金(基本使用制限を超えた分で換算すればおよそメッセージあたり 15 セント)はほぼ純粋に会社の利益となり、あなたがメッセージの送り先として追加した人一人がそれぞれ個別にあなたの使用したメッセージ数の合計に加えられるのだから。

iPod 機能の改良 -- これも iPhone 1.1.3 アップデートでの新機能だが、ビデオにおける見出し、字幕、複数言語のサポート、またミュージックトラックの再生中にカバーアートの上に歌詞を表示できる機能も加わった。

iPod touch の機能拡張 -- $20 する iPod touch のアップデートは iTunes Store 経由で入手できるが、iPhone でその中核を構成している5つのアプリケーション、つまり Mail、Maps、Stocks、Notes と Weather を追加する。このアップデートには Web Clips とホームスクリーンのカスタマイズも含まれているし、たった今述べた iPod 機能も含まれる。今回のアップデートによって Apple は iPod touch をさらに一歩 iPhone に近づけ、足枷をはめられた着外馬という印象を減らした。まだ欠けている大きなものといえば、カメラとマイク、そして携帯電話へのアクセス(と毎月の電話料金の請求書!)だけだ。

新しい iPod touch はこのソフトウェアアップデートを含んでいるが、近日中に購入を考えているのならばその際にどちらが手に入ったのかを確認しておこう。つい最近購入した機器、あるいは現在店頭にあって古いファームウェアがインストールされている機器に対する猶予期間を Apple が提供するのかどうかについてはまだ何も発表されていない。(今回の $20 という料金は会計法上の問題によるものなのかもしれない。2006 年の末から 2007 年の初めにかけて 802.11n チップを備えながらそれが有効化されないまま販売された Mac に対して 802.11n イネーブラのアップグレードが有料で提供された時にもこの問題が話題になった。2007-09-07 の記事“100 Mbps 802.11n 有効化ソフトに対して 2ドルの課金”参照。つまり、販売時に約束されていた範囲を超える機能については別途の会計処理が要求されるのだ。Apple はその収益を再計算してコストを組み入れたかもしれない。それも同様に合法的なことだ。そうは言っても、Apple TV のソフトウェアアップデートの方は無料で利用できて、そちらも明らかに新しい機能を提供しているのだが。)

その他の変更点 -- 今回の新しいソフトウェアアップデートには、その他にもいくつか細かなアップデートが加わっている。Mail アプリケーションには Google 経由の IMAP メールのサポートが組み込まれたし、iTunes の Wi-Fi Store からはギフトコードを使って楽曲を購入することができるようになった。

市場は健康的 -- Jobs は iPhone についての市場統計を少し紹介したが、その際調査会社 Gartner によって提供されたこの最新の数字がアメリカ合衆国における 2007 年の第3四半期をカバーしているに過ぎず、iPhone がヨーロッパで導入されたその後の期間にセールスが上向いたと思われることは反映されていない、ともコメントした。iPhone はアメリカ国内のスマートフォン市場で 19.5 パーセントを占め、それより上位は RIM がその BlackBerry シリーズ機器で 39 パーセントを占めただけだった。iPhone の市場シェアはその下に続くベンダー3社を合計したものとほぼ同じだった。Palm が 9.8 パーセント、Motorola が 7.4 パーセント、そして Nokia が 1.3 パーセントだ。また、結構大きな「その他」の 20.2 パーセントにも近い数字だった。(Windows Mobile OS は Other と Motorola の区分けに分かれており、独立の区分けにはなっていない。)


Macworld Expo で女性が増加?

  文: Tonya Engst <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私の見たところでは、今年の Macworld Expo には大勢の女性がいたようだ。例年よりも女性用トイレが混んでいて長く待たなければならないのは辛かったが、例年ならば男性ばかりの Expo にこれほど多くの女性がいるのを見るのは素晴らしいことだった。Kathryn Vercillo も、彼女の Mac-Forums ブログに“The Women of Macworld”(Macworld の女性たち) と題した記事で同じ感想を述べ、特にカンファレンストラックで女性の講演者が増えたのが目立ったと書いていた。

Macworld Conference & Expo の General Manager である Paul Kent によれば、現在 Macworld Expo スタッフの大半がショウの後で十分受けるに値する休暇をほんの数日間だけとっている最中なので、ショウの女性参加者数の統計はまだ彼の手許にないとのことだった。けれども彼はこう言っていた。「主観的な感想だが、今年の観衆は特別に活気に満ちて、多様性も豊かに、熱狂の度も高く見えた。参加者数の増加も目覚ましかった(15% から 20% ほど伸びた)ので、このショウにはこれからもますます『新しい』参加者が増えると思っている。女性の参加もそれに応じて増えることを心から願っている。」

印象的だったのは、これまでより女性的なタッチのラップトップバッグなどの選択肢もやはり上向きだったことだ。その多くは、女性の運営する会社の製品だった。クラッシーな革製のものから気軽な布製のものまで、色もありふれた基本の黒とは正反対の華やかなものが多かった。ショウの会場で見かけたバッグを題材に、写真いっぱいの TidBITS 記事を間もなく出す予定なので、お楽しみに。残念なことに、私たち女性の作るものにありがちだが機能性より外見を優先させた製品も多く、女性向けのデザインのバックパック式ケースはたった1つしか見かけなかった。

通常、Macworld Expo の会場で女性は歓迎される。最近の Joy of Tech アンケートでもその心情が支持を受けていた。アンケートの質問に「あなたが一番好きな Mac 著名人のカテゴリーは?」というのがあり、読者の投票で圧倒的な一位だった選択肢は「そりゃあ、Mac 使いの女の子さ... もちろん君はギークかもしれないけど、そんな君でも古くからの繁殖本能は持ち合わせているからね」という答だった。でもね、この Joy of Tech アンケートに答えた人たち(きっと独身の若者が多いでしょう)は、どうやら女性を歓迎された気分にさせる鉄則を聞いたことがないみたいね。私たち Macworld Expo に来ている女性は、たしかに女の子っぽいラップトップバッグを使いこなす術も身に付けてるけど、Mac ギークを恋人にする気で来てるかどうかは全然別の話ってこと。ZZ Top の詩を拝借して申し訳ないけど、今どきの業界の女性って、Mac を持ってるけど、使い方も知ってるのよ!


Mac 業界、違ったビートで行進を始める

  文: Adam C. Engst <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Macintosh 業界は引き続き成長しつつ精気を増し続けているが、以前のようにただ純粋に Apple の足跡を追うだけの業界ではなくなってきた。先週サンフランシスコで開かれた Macworld Expo では、この新しい動向がはっきりと目に見えてきたのが印象的だった。ここ数年間のショウはすべて上向きでエネルギーに溢れ、規模も次第に大きくなってきているが、それは今年も例外ではなかった。けれども今年の Expo がこれまでと違っていたのは、出展者たちが Mac と iPhone の全体的な成功を資本としつつ、その一方で Apple が多かれ少なかれ手付かずで残していた分野における製品やサービスを展示するという例が広範囲で目立ったことだった。

まず手始めに、Apple 自身によるキーノートの発表について考えてみよう。iPhone、iPod touch、それに Apple TV へのアップデートは、すべて Apple におけるコンシューマ向け家電製品への努力の集中を強調するものであったし、iTunes Store に映画のレンタルを追加したことも、オンライン・エンターテインメントのプロバイダとしての支配的な位置を死守するための Apple による最新の集中砲火に他ならなかった。その一方で、MacBook Air は Apple の核心をなす Macintosh ビジネスを支えるものであって、普段から旅行の機会の多いエグゼクティブ層がサブノートブック機に示す関心を考えれば、一見面白みが少なく見えるそのスペックが連想させるよりも、実際にはもっと大きな影響力を持つものになるかもしれない。Time Capsule は、主に Time Machine のバックアップを助けるという意味で興味深いが、これまでサードパーティの開発者たちがほとんど手を染めることのできなかった方法で Apple のバックアップ物語を色づけするものだと考えることもできる。

でも、今回の Macworld Expo では、確かに数多くのベンダーたちが iPod や iPhone のケースを展示したり、さまざまの iPod 互換スピーカーシステムを競ったりもしていたけれど、その一方で Apple の主要マーケットとはほとんど関係ないような製品を展示している会社も数限りなくあった。

例えば、ショウの前には Apple がタブレット Mac やスケールアップされた iPod touch を出すのではないかという憶測が飛び交っていた。けれども、それは単に起こらなかっただけでなく、別の会社、Axiotron が、長らくあたためられてきた(発表は去年の Macworld Expo でされていた)ModBook をついに出荷したのだった。ModBook とは、スタンダードな MacBook に手を加えて、望む声の多かったタブレット Mac に変貌させたものだ。おそらく Apple はタブレット Mac の市場をニッチ市場に過ぎると考えたのだろうが、今回の会場で Axiotron のブースを取り囲んだ大勢の人々は明らかに我先に手を触れたいと殺到していた。

Iron Mountain(企業規模でのバックアップ)や IBM(企業向けデータベース)など、企業向け製品を作っている会社も、Apple がコンシューマ向けの世界に焦点を絞っているにもかかわらず、大勢出展していた。Iron Mountain ブースの人は私に、同社の顧客企業各社が Apple のラップトップ機を買うようになり、その会社の Windows ベースのコンピュータだけでなくそういうマシンもバックアップできるようにして欲しいと言ってくるようになるまでは、同社としては Macintosh クライアントを作る気など毛頭無かったと言っていた。過去においては、Macintosh の世界に入ってくる会社は Mac に情熱を燃やしているからというのが理由だった。ところが現在では、満足させるべき顧客ベースがあり、そこにお金を稼ぐ場所があるから、という純粋な理由で Mac 製品をほぼ強制的に作らざるを得ないという会社も出てきているわけだ。

さらには、 Polar Bear Farm のように、Apple が iPhone ソフトウェア開発キット (SDK) をリリースするのに先立って iPhone 用のアプリケーションを展示するような会社も見られた。Apple はまだニュージーランドで iPhone を発売していないので、この会社としては“jailbreak”の裏技を使ってロックを外さなければ iPhone を使えないわけだ。(Apple が今後 iPhone アプリケーションの販売をどのような形で許すかという)ビジネスモデルがまだ未知のため、この会社のアプリケーションは展示はされていたもののまだ販売されてはいなかった。(もちろん、ニュージーランドにはシロクマ (polar bear) はいない。あれは北半球にしかいない生き物だ。)

さらに主流から離れた市場に属する製品を展示していた会社もあった。CodeFlare の TileStack.com は、古い HyperCard スタックをもとにしてウェブアプリケーションを作れるようにする。また、同社の HyperTalk コンパイラを使えば全く新しいウェブアプリケーションを作ることもできる。(私たちが出版を始めた時代から Mac を使ってこられなかった方々のために説明しておくと、HyperCard とは Bill Atkinson によって作り出され、一時はすべての Mac に付属して配付されていた、革新的な「ソフトウェアのエレクター・セット」だ。[訳者注: エレクター・セットはアメリカではロングセラーの組立玩具です。]TidBITS は、発足当初の二年間は HyperCard フォーマットで出版されていた。Apple は、結局この HyperCard の有用性と人気の高さを一度も理解することなく、HyperCard 開発者コミュニティーの必死の訴えもむなしく何年も前に HyperCard は消え行く運命を辿らされた。)もう一つ別の会社、 reQall は、無料通話の電話番号を通じて音声認識による to-do リストが作れるというテクノロジーを展示していた。(ウェブサイトを使っても作れる。)そうやって作ったあなたのタスクは、電子メールやインスタントメッセージ、SMS、RSS、あるいはウェブインターフェイスによってあなたに通知される。この製品と Apple との結び付きといえば、reQall が iPhone の上でも使えるということだけだ。非常に弱いつながりと言わざるを得ない。

この業界が以前とは違うビートで動いていることは、伝統的な Macworld Expo のスケジュールにも反映される。ショウの日程が少なくとも一年前に分かっていて、さらに今年は例年よりも一週間遅い日程だったにもかかわらず、驚くほど多くの会社が未出荷の製品を展示していた。中でも最も特記すべきは EMC で、 Retrospect X のスクリーンショットだけを展示し、2008 年の第3四半期に公開ベータ版を出すと約束していた。その他にもこの種の例には事欠かなかった。ユーザーが Leopard Server の複数個のコピーを仮想化することのできる Parallels Server と VMware Fusion Server はそれぞれベータ版とプレビューリリース版だった。どんな Mac にも USB 2.0 経由で最大四台のモニタを組み込めるという DisplayLink の製品はちゃんと動作していることは明らかだったが、実際に使うには速度が遅過ぎた。同社は 2008 年の前半のうちにはまともに使えるリリースを出したいと言っている。Mac と PC で(あるいは二台の Mac で)手軽にデータの転送ができるiTornado 機器は 2008 年 3 月に出荷予定という。Now Software の Now Up-to-Date & Contact に対するNighthawkアップデートは 2008 年中頃のリリースと決まった。Iron Mountain では現在 Connected Backup Mac クライアントのベータテスト中だ。その他いくらでも似たような例は挙げられる。

明らかに、Macworld Expo に出展することがその大きなコストと手間に見合う程度以上に重要だと考えられるようになってきたのだ。ただ、製品を間に合うように完成させてショウの会場で販売できるようにする必要があるほどには重要でないらしい。おそらく、私自身これは多少の誇張をこめて言っているかもしれないと意識しているが、まさに Mac 業界が Apple からの独立の度を深めているのと平行して、私たちは今、Mac 業界が Macworld Expo というものを新製品のぎりぎりの締切り日と見なすのをやめて、単に人々と顔を突き合わせて話をするフェイスタイムに過ぎないと見なし始めているのを目撃しているのではないかと思う。

結びに一言。これら多くの会社がそれぞれに Macintosh(あるいは iPhone)のプラットフォームを Apple がしなかったようなやり方で拡張しているのを見るにつけ、これこそこの業界がかつてないほど力を増していることのあらわれではないかとしみじみ思う。これほど多岐にわたる会社が Macworld に集まるのを見るのは本当に久しぶりだし、そのことは、ユーザーにも、開発者にも、さらには Apple 自身にも、すべての人にとって良いことに違いない。


Word 2008 とプレーンテキスト貼り付けを踊らす

  文: Joe Kissell <[email protected]>
  訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@bellsouth.net>

Word 2008 のことなど俺に話させないでよ。まあ 思っていた程度だよと言っておこうか、でもこれでは中身がないか。いずれにしても、我々誰もがそれが来るのに気付いていた重要な変更の一つが、VBA (Visual Basic for Applications) スクリプト機能の喪失である。私も少し VBA マクロを使っていたが、これで寝れなくなるなどというようなことはなかった、と言うのも、私の仕事の自動化を他の方法でやるやり方を見つけるのはそう大変なことではないだろうし、それに最悪でも必要があれば Word 2004 に戻ればいいではないかとたかをくくっていたからである。ところが、Word 2008 を使い始めて数時間もしないうちに、私は特定の一つのマクロにどれだけ頼っていたかに気づくこととなった:これは極めて単純なスクリプトで、私のクリップボードにあるものなら何であれ、プレーンテキストとしてスタイル情報は一切無しで貼り付ける、というものである。

そもそも Word が内蔵の Paste Plain Text (或いは Paste and Match Style) コマンドを持たないこと自体許しがたいことである - TextEdit にすら付いている。あなたがテキストを貼り付ける時、周りのスタイルに合わせてやりたいという場合に Microsoft があなたにやって欲しいことは、Edit > Paste Special に行き、Unformatted Text を選択、そして OK をクリックすることである。もしこれをやるのが一日一回というのであれば、それ程悪くないであろうが、私の場合はたまたまこれをやることが頻繁にあり、そして私の指は私のちっぽけなマクロを走らせるための Command-Shift-V というキー操作に慣れてしまっていたのである。興味のある人のために、その VBA マクロのためのコードを挙げておく:

Sub PastePlainText()
    Selection.PasteSpecial Link:=False, DataType:=wdPasteText, Placement:= _
        wdInLine, DisplayAsIcon:=False
End Sub

実際のところ私は如何なる VBA も習ったことがない:2003年に遡って Word X の当時、私は単に Word に対して私の操作を記録する様に言いつけることで私のマクロを作っただけなのである。その操作とは、Paste Special メニューコマンドを選択する、Unformatted Text を選ぶ、そして Stop ボタンをクリックする、である;次に、この生成されたマクロにキーボードショートカットを割り付けた。(ところで、同じことを Word 2004 上でやったら、フォーマットされていないテキストは貼り付けられないマクロを作り出すこととなったが、回避策としてはその仕事をするマクロを書くことも出来るし、Word のより古いバージョンで作ったものを使うという手もある。)

さて Word 2008 に戻ると、私の目標は同じ機能を AppleScript を使って再生することであった。Word 2008 は結局のところ、極めて良好な AppleScriptサポートを持っているのである。残念ことには、これは私が前にやった様にその操作を記録することまでサポートしていないので、私はどうやって新しいコードを書いたらいいか見当をつけなければならなかった。私は、AppleScript についてはかなりの書き手 (エキスパートというには程遠いが)なのでどうにかなるであろうと思っていたのだが、実際には私が問題を解けたと思える様になるまで、元々風変わりなこのスクリプト言語の Word での風変わりな振る舞いと格闘することに一時間もかかってしまった。Word の Paste Special 機能に対応する AppleScript コマンドを使って、一応機能する短いスクリプトが出来たと思う所まで行ったし、それにどうやってキーストロークを割り当てるのかの方法まで見つけ出せた。ところが、私がこのコマンドを使う度に、その挿入点が当然あるべき貼り付けたテキストの最後にではなく、頭に来てしまうことに気付いた。ありゃ、これじゃまた振り出しに戻りだよ。

話がどんどん長くなっていくので、出来るだけ手短にすると、更に一時間ほど格闘した挙句に行き着いたスクリプトは下記の通りとなった、これで私がやりたい通りの働きをする (これを Script Editor にコピー&ペーストするか、或いはもっといいのは、ただこのスクリプトをダウンロードする):

tell application "Microsoft Word"
  tell selection
    set theClip to string of (the clipboard as record)
    set newPoint to (selection start + (length of theClip))
    set content of text object to theClip
    set selection start to newPoint
    set selection end to newPoint
  end tell
end tell

実際のところ私は如何なる VBA も習ったことがない:2003年に遡って Word X の当時、私は単に Word に対して私の操作を記録する様に言いつけることで私のマクロを作っただけなのである。その操作とは、Paste Special メニューコマンドを選択する、Unformatted Text を選ぶ、そして Stop ボタンをクリックする、である;次に、この生成されたマクロにキーボードショートカットを割り付けた。(ところで、同じことを Word 2004 上でやったら、フォーマットされていないテキストは貼り付けられないマクロを作り出すこととなったが、回避策としてはその仕事をするマクロを書くことも出来るし、Word のより古いバージョンで作ったものを使うという手もある。)

さて Word 2008 に戻ると、私の目標は同じ機能を AppleScript を使って再生することであった。Word 2008 は結局のところ、極めて良好な AppleScript サポートを持っているのである。残念ことには、これは私が前にやった様にその操作を記録することまでサポートしていないので、私はどうやって新しいコードを書いたらいいか見当をつけなければならなかった。私は、AppleScript についてはかなりの書き手 (エキスパートというには程遠いが) なのでどうにかなるであろうと思っていたのだが、実際には私が問題を解けたと思える様になるまで、元々風変わりなこのスクリプト言語の Word での風変わりな振る舞いと格闘することに一時間もかかってしまった。Word の Paste Special 機能に対応する AppleScript コマンドを使って、一応機能する短いスクリプトが出来たと思う所まで行ったし、それにどうやってキーストロークを割り当てるのかの方法まで見つけ出せた。ところが、私がこのコマンドを使う度に、その挿入点が当然あるべき貼り付けたテキストの最後にではなく、頭に来てしまうことに気付いた。ありゃ、これじゃまた振り出しに戻りだよ。

話がどんどん長くなっていくので、出来るだけ手短にすると、更に一時間ほど格闘した挙句に行き着いたスクリプトは下記の通りとなった、これで私がやりたい通りの働きをする (これを Script Editor にコピー&ペーストするか、或いはもっといいのは、ただこのスクリプトをダウンロードする):

tell application "Microsoft Word"
  tell selection
    set theClip to string of (the clipboard as record)
    set newPoint to (selection start + (length of theClip))
    set content of text object to theClip
    set selection start to newPoint
    set selection end to newPoint
  end tell
end tell

これで挿入点の位置問題は乗り越えている、多少ぎこちなくではあるが。やり方は、貼り付ける前に挿入点がどこか (或いは、ケースによっては選択部分がどこから始まっているか) を決め、クリップボードにある文字の数を数え、そしてそれから貼り付けた後に挿入点を文字の数だけ前に移動させるのである。私は今でも、この作業をするのにこれが最も簡単な或いは効率的なやり方であるというのは信じ難いし、他にもっと優雅なやり方があってもおかしくないと思っている。それで、もしその様な解を一つお持ちなら (そして Word 2008 でも確かに動作すること試験済みであれば)、私までご一報頂きたい、その上でこの記事をアップデートしてご報告する。(ええ、これと同じことが出来るサードパーティのクリップボードとマクロのユーティリティは腐るほどあるのは承知しているが、私の好みは余計なソフトウェアを必要としない方法である。) さて、上記のマクロはこれまでの所私のテストでは全く問題なく働いているので、もしあなたが Word 2008 でプレーンテキストを簡単に貼り付ける方法を探しているのであれば、これをどうぞご自由にお使い頂きたい。

最後のステップは、これをキーボードコマンド経由で動かすことである。これをするために、私はこのスクリプトを ~/Documents/Microsoft User Data/Word Script Menu Items/ に保存し、その名前をつける時に私の使いたいキーボードショートカット (私の古くからのお気に入り, Command-Shift-V) を示唆する特定の文字を末尾に付けた。私が選んだ名前は "Paste Plain Text\smV.scpt" である。この \s は、その後に続く文字が何であれ、それはショートカットとして解釈されるべきことを示している。この m は "Command" であり (他のオプションでも良かった、例えば c は "Control" である)、そして大文字の V は Shift-V を指している。ビンゴ!Word を再起動する必要もなく、Command-Shift-V は再び挿入点にプレーンテキストを貼り付けるようになった。それにこれを実現するために私の人生から浪費したのは二時間だけだし!(この時間を取り戻すためには、このコマンドを何回使わなければならないのか考え込んでしまう。しかし、実際にこの投資に見合う回収が出来なかったとしても、Word を使う度にいらいらさせられる度合いが減らせるのは間違いないことなので、それだけでも良しとしなければ!)

スクリプト提案 -- 皆さんが Word の中でこれまで VBA スクリプトを使ってきた一般的な日常作業で AppleScript に置き換えたいというのは他にありませんか?もう既に解を見つけたかどうかに関わらず、私に知らせて欲しい ([email protected] 宛にメールで)。もし我々が一緒になって知恵を出し合えれば、この様に厄介な問題をより沢山解決できると確信している。


TidBITS Talk/21-Jan-08 のホットな話題

  文: Jeff Carlson <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Eudora 対 Mac の Mail -- 認証機能がないことが、おそらくある読者が彼の家庭内ネットワーク以外で Eudora を使えない原因と思われる。(メッセージ数 3)

保証が保証でなくなるのは? -- Mark Anbinder は、ハードドライブが壊れたことでフラストレーションの連続を体験した。保証修理(とそれにまつわる恐怖体験)についての議論が盛り上がる。(メッセージ数 7)

Dock アイコンがデフォルトと違う -- 理由はわからないが、ある読者の Dock ではすべてのアイコンが別のものになってしまった。ひょっとしてアイコンのキャッシュが壊れたのか? (メッセージ数 4)

モノクローム Laser MFC で Mac/Windows 共有? -- 多機能プリンタの使用体験を読者たちが語り合う。(トナー交換の費用を忘れてはならない!)(メッセージ数 9)

新米 Mac ユーザーより (まだ Mac を入手してないけど) -- Mac に乗り換えようと思っている人が、Mac mini を買おうかと考えている。このコンパクトな Mac は Apple に見捨てられているのか、それともまだまだ値打ちのあるマシンなのか? (メッセージ数 22)

ブロードバンドインターネットを DSL やケーブルなしで -- DSL もケーブルのサービスもない自宅で、ある読者が EVDO インターネットサービスをセットアップする。(メッセージ数 2)

Leopard で Finder サウンドが消えた -- Leopard の Finder でサウンド効果が消えてしまったという読者たちが何人もいる。いったいどこへ行ってしまったのか? (メッセージ数 4)

マルチタッチ・トラックパッド -- MacBook Air に搭載された新しいマルチタッチのトラックパッドは素晴らしいが、その機能性は他の Mac ラップトップ機にもクロスオーバーしてくれるのだろうか? これらの機能は、ただソフトウェアだけで動いているのか、それとも今回の新しいトラックパッドには他のモデルにない特別のハードウェアが含まれているのか? (メッセージ数 7)

MacBook Air_ -- 今回の MacBook Air には清掃用の布が付属している。おそらくこれはスクリーンが光沢のあるタイプだからだろう。同じく光沢のあるタイプのスクリーンを持つ最近の他の Mac にも同様の布が付属していた。(メッセージ数 14)

(iPod Touch について質問 -- iPod touch で利用できるようになった新しいアプリケーションのお陰で、ある読者はついに Palm ハンドヘルドを手放す気になるかもしれない。また、iPhone や iPod touch でセキュアにパスワードを保存するいろいろな方法についても議論がある。(メッセージ数 14)

で、Time Capsule は Airport Extreme+ドライブとどう違うの? -- Time Capsule のディスクモードと、通常の AirPort Extreme にハードディスクを取り付けた場合に Time Machine のバックアップ機能がサポートされていないことについて、読者たちが議論する。(メッセージ数 11)

iTunes ムービーレンタルと Apple TV 第2章_ -- $99 の Apple TV を買うのがお買い得ではないかという私たちの考え方に、ある読者が異議を唱える。(メッセージ数 1)

映画のレンタル -- iTunes 映画レンタルの新しいサービス規約では、iPod に保存された映画をテレビに接続して観ることも禁じられているのか? テレビで観るためには、Apple TV が唯一のルートなのか? (メッセージ数 1)

フォルダアクション -- フォルダアクションを使ってフォルダの中にあるアイコンを並べ替えたいという読者がいる。でも、単に環境設定でそのフォルダの表示設定を決めるだけで解決するのかもしれない。(メッセージ数 2)

共有のセキュリティ -- Mac 間の接続はセキュアなのか? AFP と Screen Sharing について検討し、公開鍵による認証の利点を議論する。(メッセージ数 8)

Apple TV に CableCard なし -- Apple TV に CableCard を付ければデジタルビデオ録画機が要らなくなる、とある読者は言う。けれども、Apple がケーブルテレビ業界とうまくやって行く気がないのは明らかだろう。(メッセージ数 12)

Time Capsule とそれが巻き起こす怒り_ -- Time Machine に使おうと期待して AirPort Extreme ベースステーションと外付け USB ハードドライブを購入した人たちは多い。しかしその機能は、Leopard のリリースを前にして削除されてしまった。その代わりに Time Capsule を買う価値があるか? (メッセージ数 5)

2新しい Cube か? -- 目を見張るデザイン、少ない電力消費、そしてとびきり高い値札。この MacBook Air というやつは、新時代の Power Mac G4 Cube ではないか? (メッセージ数 20)

AVCHD のサポート -- Final Cut Express 4 は Intel ベースの Mac の上でしか AVCHD ビデオの読み込みができないが、Voltaic というプログラムがあれば PowerPC ベースの Mac でも必要な変換ができる。(メッセージ数 3)

Word 2008 とプレーンテキスト貼り付けを踊らす_ -- フォーマットなしのテキストをペーストできるユーティリティを読者たちがいくつか提案する。(メッセージ数 4)


tb_badge_trans-jp2 _ Take Control Take Control 電子ブック日本語版好評発売中

TidBITS は、タイムリーなニュース、洞察溢れる解説、奥の深いレビューを Macintosh とインターネット共同体にお届けする無料の週刊ニュースレターです。ご友人には自由にご転送ください。できれば購読をお薦めください。
非営利、非商用の出版物、Web サイトは、フルクレジットを明記すれば記事を転載または記事へのリンクができます。それ以外の場合はお問い合わせ下さい。記事が正確であることの保証はありません。告示:書名、製品名および会社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。TidBITS ISSN 1090-7017

©Copyright 2008 TidBITS: 再使用は Creative Commons ライセンスによります。

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2008年 1月 28日 月曜日, S. HOSOKAWA