TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#932/09-Jun-08

今日、Apple の Worldwide Developers Conference で、Steve Jobs は予想されていたほとんどすべてのことを発表した。でも、それでニュースの価値が下がる訳では全然ない。7 月 11 日に、新しい iPhone 3G が発売される。バンド幅の増えた 3G セルラーネットワーク、内蔵の GPS、それに iPhone 2.0 ソフトウェアを装備し、価格は 8 GB モデルで $199、16 GB モデル(ブラックおよびホワイト)で $299 となる。私たちは、今日のイベントの情報を集めようと一日中懸命に働き続け、App Store や、.Mac を置き換えるべき MobileMe についての詳しいこと、それに 2009 年中ごろに出る予定の次期バージョンの Mac OS X である Snow Leopard について垣間見えた限りのことをお伝えする。iPhone のニュースなんか興味ないとおっしゃる方のためには、Adam が電子ブックの著作権侵害に関して最近 David Pogue が述べた主張の誤りを暴く。また、TidBITS 監視リストでは Canon Print Driver 1.1、Brother Print Driver 1.1、Typinator の HTML Snippet Set、Default Folder X 4.0.6、DragThing 5.9.3、Differencia 1.1、それに Data Rescue II と Drive Genius 2 用の Leopard 起動 DVD のリリースを紹介する。

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Mac OS X Snow Leopard、新機能でなくパフォ−マンスに焦点

  文: Adam C. Engst<[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Worldwide Developers Conference キーノートの冒頭で、Apple は次期バージョンの Mac OS X (コードネーム Snow Leopard) についての情報をキーノート後に提供すると発表した。キーノートを除き、それ以外の WWDC の内容はすべて non-disclosure agreement (守秘義務契約) の対象なので、これは私たちが次期 OS に何を期待すべきかの内容を Apple が公開の場で語ることを望んでいないのだという風に聞こえた。

けれども、その日遅くなってから Snow Leopard についてのプレスリリースが出て、いくつかの詳細情報が明かされた。Snow Leopard は、Time Machine や Spaces のような目玉の機能を追加するのではなく、その代わりにパフォーマンスや信頼性を向上させ、将来加わるであろう機能のための基盤を据えることに焦点を絞ったものとなる。特に、Snow Leopard はマルチコアのプロセッサ用に最適化され、近代的なグラフィックプロセッサユニット (GPU) の演算パワーを引き出すことができ、最大 16 TB の RAM に対応し、QuickTime X とともに出荷され、出荷そのままの状態で Mail、iCal と Address Book において Microsoft Exchange 2007 のサポートを提供する。

コードネーム“Grand Central”と呼ばれる新技術により、マルチコア Mac のパワーを最大限に生かすことのできるアプリケーションを開発者たちが簡単に作り出せるようになるので、ユーザーたちは 8 コアの Mac Pro をもっと使いこなせるようになるだろう。Open Computing Language (OpenCL) のサポートによってもさらなるパフォーマンスの獲得がもたらされる。OpenCL は Apple の打ち出す新しい言語で、これにより従来はグラフィックスアプリケーションでしか利用できなかったギガフロップスの演算パワーに、すべてのアプリケーションがアクセスできるようになるという。Apple によれば OpenCL は C プログラミング言語をベースとし、オープンスタンダードとして提案されているという。現在のところ、これについての唯一の情報断片は aNvidia の CEO とのインタビューに垣間見えているもののみだ。

QuickTime X は近代的なオーディオとビデオの各種フォーマットへのサポートに最適化を施し、より効率的なメディア再生を実現するという。QuickTime はあまりにも長い期間にわたって存在してきたので、大幅な書き換えを必要としているものと思われる。また、Safari は JavaScript のパフォーマンス向上が施され、ウェブアプリケーションにおけるユーザー体験の進化を目指している。これはおそらく、最近日の目を見たSquirrelFish と呼ばれる新しい JavaScript エンジンによるものであろう。

今回のプレスリリースによれば、Snow Leopard は「約1年後」の出荷を予定しているという。このカンファレンスで開発者たちがプレビュー版を受け取っているので、きっと今後少しずつ詳細情報が垣間見え始めるだろう。全体として、私の第一印象は、Snow Leopard が Apple としての非常に賢明な一手だということだ。なぜなら、これまではパフォーマンスよりも機能の追加を重視することで、Mac OS X が多くの人たちにとって次第にのろのろしたものになりつつあったからだ。それに私の感じでは、使うか使わないか分からないような膨大な数の新機能のリストを見ても、人々はもはやあまり歓迎の意思表示をしなくなっている。Tiger や Leopard の新機能にしても、私は喜んでそれらを使ってはいるけれども、そういう新機能の中に私が Mac を使うやり方を根本的に変えたものがあるかと言われれば、そんなものは一つもなかったと言わざるを得ない。Apple は Mac OS X が岩のごとく頑健で(特に Windows と比較すれば)使いやすいと謳っているのだから、Leopard のボンネットの中にあるエンジンを強化することこそ、次のアップデートのために多くの人々が望みをかけている点に他ならないのかもしれない。

ボンネットの内部だけでパフォーマンスを改善してより効率的な動作を実現する、そのことだけのために人々にお金を払うように説得するのは困難を伴うかもしれないが、おそらく Apple は価格を通常の $129 よりも低いものに設定するのではないだろうか。あるいはひょっとしたら、Apple は Snow Leopard を無料で提供した上で、将来 Mac App Store で Mac 用アプリケーションを販売して、その個々の販売ごとに Apple に取り分が入るようにするのだろうか。でも、そういう話はすべて思いつきの空想話に過ぎない... いや、そうかな?


Apple、iPhone 3G を 2008 年 7 月 11 日に発売と発表

  文: Adam C.Engst <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
  訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@bellsouth.net>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

憶測と噂の飛び交う数ヶ月が過ぎ、Steve Jobs は今日、iPhone 初のメジャーな改訂版、その名も iPhone 3G を、2008 年 7 月 11 日に $199 (8 GB) と $299 (16 GB) で発売すると発表した。また、iPhone 2.0 ソフトウェアは現在の iPhone オーナーたちには無料のアップグレードとなるが、こちらも同じ日にデビューする。iPod touch のオーナーは、$9.95 で新しいソフトウェアにアップグレードすることができる。

この iPhone 3G は当初 22 カ国でスタートするが、Apple は 2008 年の末までにこれを 70 カ国以上に増やすことを目指している。このような機器の複雑度を具体的に説明するため、Apple は記者会見で、iPhone 3G が 10 個のラジオを備え、そのうち 7 個が世界中で使われているさまざまな周波数帯をカバーすると述べた。

新しいハードウェア -- 名前から分かるように、iPhone 3G は第三世代のセルラーデータネットワーキングをサポートし、これは初代の iPhone における EDGE データサポートに比べて 8 倍以上高速となっている。ただし Apple は、ウェブページのロードや電子メールの添付ファイルのダウンロードで 2 倍か 3 倍速くなったとしか述べていない。AT&T 版の 3G 対応においても、電話で話をしながら同時にデータ関係のサービスを使うことが可能になる。

iPhone 3G の拡張されたネットワーキング機能は、従来からある機能を犠牲にして成り立っている訳ではなく、この機器は必要に応じて 3G、EDGE、それに Wi-Fi の間で自動的に切り替えて働くことができる。必要ならば iPhone 3G が 2G ネットワークのみを使うように設定することもできるが、これは自分のホームキャリアのネットワークの外にいる時にローミング料金を抑えるために必要になるかもしれない。

iPhone 3G におけるその他の大きなハードウェア上の拡張として、GPS 受信機が挙げられる。これは現行の iPhone におけるセルラー基地局の三角測量と近隣の Wi-Fi ネットワークの探知機能を拡張して、さらにより正確な位置情報を提供しつつ、時間経過に伴ってリアルタイムの位置取りと追跡を可能にするというものだ。キーノートの中で、Jobs は“recorded”と称する人たちが有名な San Francisco のうねうねとした坂道 Lombard Street をドライブする様を追跡するデモをしてみせた。Maps アプリケーションが時間経過と同時に進行を画面上に再生してみせ、青い点が動いて行くに従ってそのまわりに青く光る輪が点滅するのだった。

GPS 受信機は、モバイル機器のバッテリを相当急速に消耗させることがある。だからこそ、自動車の車内の差し込みに繋いだ状態で使われることが多いのだ。けれども記者会見で、Apple はこの GPS 受信機が Maps アプリケーションが動作中か、または iPhone 2.0 ソフトウェアの Core Location 機能を呼び出したアプリケーションが GPS を使用中の時のみ稼動すると説明した。また、iPhone はアプリケーションがこの位置情報ハードウェアを利用することを許す前にあなたの許可を尋ねてくる。

Apple か、あるいは他の開発者が、音声読み上げによる道案内を追加してくれるかどうかは将来の課題だ。技術的に言えば、iPhone 3G は Assisted GPS (別名 A-GPS) をサポートしている。A-GPS は、処理の一部分を遠隔サーバに受け持たせることによって正確度とパフォーマンスを向上させる。また、GPS 機能を使って写真にジオタグを付けることもできる。ただし、iPhone 内蔵のカメラは依然としてたったの 2 メガピクセルのままだ。

それほどセクシーではないけれど同じくらい便利な機能として、iPhone 3G のバッテリ寿命がスタンバイ状態および通話中の状態で改善されたことが挙げられる。Apple は以下のような予想の数字を提供しているが、すべてのベンダーのバッテリ寿命予想で私たちが経験してきたのは、彼らの予想が楽観的に過ぎていて、実生活での使用による結果を反映していることがまずないということだった。(例えば、普通の日にいつも通り iPhone を使っていれば、以下に挙げられた動作のさまざまを混ぜて実行していることが多いからだ。)

iPhone 3G は、3G ネットワークに接続中は 3G を使い、上の数字に出ている通り、そのため通話可能時間が半分に減る。Settings にある切り替えスイッチを使えば、iPhone が 2G ネットワークのみを使うように設定でき、これで通話時間を延ばしたり、あるいは自宅から離れた場所でロ−ミングしている場合にはデータローミング料金を抑えることができる。

物理的には、iPhone 3G はオリジナルの iPhone とほとんど同じだ。Apple の仕様ページによれば、厚さが .02 インチ (0.7 mm) 増え、重量は .1 オンス (2 グラム) 減っている。まあ、ドックの製造業者でもない限り、その程度の違いは誰も気づかないだろうし、気にする人がいるとも思えないのだが。

TidBITS 編集者の Glenn Fleishman は、Apple の記者会見の最中に数分間 iPhone 3G を触ってみることができたが、重量とサイズののほんの小さな違いがはっきりとした感触の違いになっているのに気づいて驚いた。彼は片手に自分の 2G iPhone を持ち、もう片方の手に iPhone 3G を持って比較してみたが、iPhone 3G ははっきり分かる程度に軽く、より手に馴染む感じがした。

でも、オリジナルの iPhone のすぐに傷がついてしまうクロム処理の背面は、プラスチックに変わっている。色は黒がデフォルトだ。ただし、16 GB モデルのみ白の選択肢もある。また、ヘッドフォンジャックがケース面と同一面上になり、これについては WWDC の聴衆から盛大な喝采が起こった。(オリジナルモデルの凹んだジャックでは、サードパーティのヘッドセットでアダプタなしにはきちんと差し込めないものがあった。)Jobs は、内蔵スピーカーが良くなったために iPhone 3G ではオーディオ音質も劇的に向上していると述べた。

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iPhone 2.0 ソフトウェア -- しかしながら、現在の iPhone と iPod touch の所有者は他の新しい機能を使うために iPhone 3G を買う必要はない、と言うのも iPhone 3G を制御している iPhone 2.0 ソフトウェアは以前の機器に対しても出されるからである。iPhone 2.0 ソフトウェアは、ユーザーが複数のメールを一度に移動したり消去したり、コンタクトを検索したり、新しい科学カルキュレータを使ったり (現在のカルキュレータが表示されている状態で単に iPhone を横向きの位置にするだけである)、特定のコンテンツを規制するペアレンタルコントロールを生かす、そして画像を Web ページから直接保存したり或いはメールで自分の iPhone に送ったり (そこから元の Mac に戻し転送も出来る) 出来るようにする。

ユーザーの中には iWork スウィートからのメール添付書類を Mail プログラムの中で見ることが出来る (しかし編集は出来ない) 機能をとりわけ嬉しいと思う人達がいるであろう:Keynote, Pages, そして Numbers であるが、この他に Microsoft PowerPoint (既存の Word 及び Excel ドキュメント対応に付け加えて) も含まれる。そして、ついに iPhone の Calendar アプリは今や複数の iCal カレンダーも扱える、これまでだと、全てのイベントを一つのカレンダーにグループ化してしまっていた。

Apple が質問に答える形で明らかにしたちょっとした変更がある。それは飛行機の中で Wi-Fi は生かしておいて携帯の無線の方は断にすることが出来るかという質問であった、この背景には米国ではあと数ヶ月で Wi-Fi を使った機中インターネットアクセスが多くの航空会社から提供されることがある。既存の Settings にある Airplane Mode をオンにすると全ての無線がオフとなる;Apple の説明によると、iPhone 2.0 ソフトウェアを使うと一旦 Airplane Mode がオンにされた後なら Wi-Fi を再度オンに出来るという。これが可能になれば、音声通話が不必要な時にはオンボード無線 10ヶの内 9ヶをオフにすることで電池寿命も延ばすことが出来るであろう。(携帯無線の様に GPS 受信機も飛行機内での使用は禁じられている。)

勿論、最も興味をひくアプリケーションはサードパーティのデベロッパーから来るであろうというのが一般の期待である。彼らは iPhone SDK (software development kit) をこれまで既に 3ヶ月も使って広範囲なプログラムの開発を行なっている。250,000 もの人が無料の iPhone SDK をダウンロードした、そして 25,000 人が有料の開発プログラムに応募したのだが、これまでの所この開発プログラムに受け入れられたのはたった 4,000 人に留まっている。

WWDC キーノートの中で、Apple は数多くのデベロッパーをステージ上に招きあげ、彼らのアプリケーションを見せると同時に iPhone のためにそれを開発するのは何と素晴らしいことであったかの決まり文句を言わせていた。Sega, Pangea Software, そして Digital Legends Entertainment は、内蔵された加速度計とジェスチャーの機能を生かしたゲームを誇示していた;eBay はオークションでのビッドのためのネイティブアプリケーションをデモした;二つの企業が医学関係のアプリケーションを示した;Associated Press と MLB.com はニュース関連のプログラムを紹介した;そしてソーシャルネットワーキングのサイトである Loopt はあなたの友人の居場所を示すのに iPhone 3G の位置同定機能を利用していた。しかしながら、最も多くの拍手を集めたデベロッパーは、Moo Cow Music からの Mark Terry と言う名前の一人でやっているデベロッパーで、その Band プログラムは iPhone ユーザーに色々な楽器を使って曲をミックスさせてくれる。

全ての iPhone アプリケーションは、無料有料に関わらず、 新しい App Store 経由で入手出来るようになる;詳細は "iPhone App Store の詳細がさらに判明" (2008-06-09) を参照。

価格と納期 -- オリジナルの iPhone で Apple の直面した最も大きな課題は、8GB モデルを 599 ドルで発売したその価格だったと Jobs は述べている。その最初の価格は、399 ドルに値下げされ(詳細は “Apple、iPod touch と Wi-Fi Music Store および新しい iPod を発表”2007-09-10 参照)、そして Apple は今回もう一度米国価格で半値の 199 ドルに値下げした。世界各国についても同価またはそれより安くなるだろうと Jobs は述べている。これは 黒色 8 GB モデルの場合だが、16 GB RAM モデルでは 299 ドルになり、黒色または白色を選択できる。

Apple が iPhone の価格を 200 ドル値下げしたことについて異論はないが、3G サービスプランが個人向けブランでは 10 ドル/月、ビジネスプランでは 25 ドル/月、値上げされることがこのキーノートの後で判明した。これにより最も安価なパッケージは 70 ドル/月になる。これまで Apple は収益分配を受け取っていたが、 Ars Technica の報告 によれば、この収益分配契約は、今回の新モデルには拡張されず、またアップグレードを望む既存のユーザーは、残っている契約にさらに 2 年の契約を追加するのではなく、新規に 2 年の契約を開始することでアップグレードできる。Associated Press によると、AT&T は収益分配契約の代わりに iPhone の価格に奨励金を支給し、標準の携帯電話料金にしている。

(最も安価な個人向けサービスプランについて AT&T に文句はない。より高価な料金と収益分配無しにより、2G iPhone の場合と比較して、2年間で約 500 ドル以上の増収を獲得するだろう。)

iPhone 3G は、2008 年 7月 11 日 よりで 22 ヶ国で販売される。興味深いことにオンラインアップルストアでは予約を受け付けていない。iPhone を購入できるi Apple Store と AT&T の販売店情報を掲載しているだけだ。

次に出るのは何? -- この製品発表は、Steve Jobs が数年前に Apple に復帰して以来、おそらく最もゆるい企業機密保持情報であろう。3G と GPS の追加はどちらも数年来議論されてきたし、Apple 自体数ヶ月前に iPhone SDK と App Store のカーテンを揚げている。大量の予想情報に拘わらず、全く予期していなかった機能に魅了されなかったり、噂されている機能の全てが開発されなかったりして、iChat ビデオチャット用の対面ビデオカメラなど(我々を期待させるこれらの噂は忌々しいが)ある意味でやや失望することもある。第三世代の iPhone が来年登場する余地はまだ有る、Apple がそれを何と呼ぶのか誰が知ろうか、第二世代には iPhone _3G_ と名付けられたのだ。


iPhone App Store の詳細がさらに判明

  文: Jeff Carlson <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

2008 年 3 月に iPhone ソフトウェア開発キット (SDK) を出して Apple が iPhone 用の開発環境を開いた時、同社は同時に App Store も発表した。これは専用のオンライン店舗で、これから出てくることが予想される iPhone アプリケーションの洪水を、購入したりダウンロードしたりできる場所となる。今日の Worldwide Developers Conference キーノートの中で、Apple は来たる 7 月に App Store が開店した際にそれがどのように働くのかについて、より詳しい情報を提供してくれた。

価格モデルは、以前に報告されていたものと同じだ。開発者たちは自分のアプリケーションに価格を自由に選んで設定することができ、売上げの 70% が著者のポケットに入って残りの 30% が経費として Apple に行く、という仕組みだ。無料のアプリケーションは Apple への経費を要しない。(2007-09-07 の記事“Apple、iPhone 2.0 を発表、SDK をリリース”参照。)依然として判然としないのは試用版のソフトウェア、つまり機能は完全だけれども一定の期間(例えば 30 日間)のみしか動作しないように設定されたものを App Store がどのように扱うかだ。また、iPhone アプリケーションの使うコンテンツ、例えば電子ブック、地図、ゲームのレベル、その他を販売することについての Apple の意見をめぐるいろいろな疑問に対する答もまだ得られていない。それから、ソフトウェアをレビューする者として、私たちは開発者たちがどのようにしてレビュー用コピーをメディアに提供できるのかについても知りたい。

Steve Jobs はまた、アプリケーションをどのようにダウンロードするのかについての詳細も説明した。iTunes Store と同じモデルに従って、ユーザーは Mac または Windows PC 上の iTunes 経由でアプリケーションを購入・ダウンロードし、そのダウンロードしたアプリケーションを iPhone または touch に同期させることができる。また、機器自体の Home スクリーンにも App Store アイコンがあって、そこから直接購入・ダウンロードすることもできる。ただし iTunes Store とは違って、App Store は 10 MB またはそれ以下のサイズのアプリケーションについては Wi-Fi あるいは iTunes 経由の同期の他に iPhone への 3G セルラー転送も許すのだが、10 MB より大きなプログラムは Wi-Fi あるいは iTunes のみに制限されることになる。

また、企業顧客は独自のアプリケーションを従業員たちに対して企業内イントラネットあるいは iTunes 経由で配布できるようになる。そういうアプリケーションが従業員の機器の上でのみ走るようにできるセキュリティオプションも提供される。

Ad Hoc という名前の新しい配布方法もある。それには、開発者が証明書を登録して、そのソフトウェアが最大 100 台までの iPhone にシードできるように設定しなければならない。その一例として、Jobs はコンピュータサイエンスの教授が学生たちにアプリケーションを配布するという状況を説明した。

Jobs は、iPhone 3G がより広範囲の全世界的展開を始めるのと時を合わせ、App Store も世界的な展開をすると発表した。App Store は 62 カ国で開くこととなる。(iPhone は今年の末までに 70 カ国以上に広がると見られているが、Apple はまだ中国やロシアと契約を結ぶには至っていない。)


iPhone 2.0 企業への戦い準備出来る

  文: Rich Mogull <[email protected]>
  訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@bellsouth.net>

11-Jul-08 の iPhone 2.0 のリリースと共に、Apple はついに Research In Motion のユビキタスな BlackBerry の牙城を揺るがす可能性を持つ最初の機器をお披露目する。この iPhone は Apple による久方ぶりの企業市場への本格的な進出を意味するだけでなく、Microsoft がモバイルメッセージングの主導権を取り戻し Microsoft の Exchange Server のモバイル機能の採用を促すことの片棒を担ぐ可能性も示唆している。

iPhone が最初にリリースされた時、それは小企業より大きい殆どの企業にとっては基本的に使えないものであった。Exchange (或いは Lotus Notes) 同期へのサポート無しで、そして不可欠なセキュリティ機能も無く、iPhone は、しばしば企業のポリシーにも反する一個限りの採用に留まっていた。メールにアクセスするには、Exchange の IMAP メールサービスへの遠隔インターネットアクセスを開かねばならなかったし、コンタクトやカレンダーの同期には iPhone をコンピュータにドッキングする必要があった。セキュリティの立場から見るとこれはもっとまずいものであった、と言うのも、遠隔アクセスのポリシーを徹底させるのも、会社の重要データがいっぱい詰まった iPhone を失くしても遠隔にその内容を消去するすべも無かったからである。最後に、企業は遠隔アクセスのための手の込んだ Web 2.0 スタイルのアプリケーションを書くことは出来ても、iPhone は主流の VPN ゲートウェイに対応できていなかった。

これらの多くは、今度の iPhone 2.0 ソフトウェア (そして iPhone 3G) のリリースで解決されることになる。殆どの機能についてはこれまでに発表がなされて来ているが、今日の Apple の Worldwide Developers Conference での Steve Jobs のキーノートで、我々がこれから何を期待していいのかについて更なる情報が披露された。

最も目に付く機能強化は iPhone のデバイス管理と同期のための Microsoft の ActiveSync 技術の採用である。ActiveSync のフルサポートを含むことで、Apple は Microsoft の Exchange Server を走らせている組織全てに対する対応性を手に入れることになる。Exchange Server はダントツに支配的な企業メールのプラットフォームである。ActiveSync for Exchange には、コンタクト、カレンダー、そしてメールの完全な無線同期を始めとする企業モバイルメッセージングに必要な重要な機能全てが含まれる;機器設定とセキュリティのための遠隔ポリシーの徹底;そして遠隔消去もである。

遠隔アクセスのためには、Apple は VPN プロトコルへの対応の強化を発表した。Cisco VPN ゲートウェイへの対応はとりわけ重要である、と言うのもこれは市場で一番多く使われているプラットフォームだからである。更に詳細は発表されていないが、Apple は Wi-Fi 経由の信任状ベースのネットワークへの全対応も提供するようである。これには、デジタル証明書と、WPA2 のより頑強な Wi-Fi 暗号化を持った 802.1X ポートベースのアクセス管理プロトコルを使う様である。802.1X は、Wi-Fi アクセスポイントの限られたエリアを越えた如何なるネットワークにアクセスが与えられる前に、ユーザーが何らかの ID 情報を提供するよう求める;これには二項目認証、単純な名前とパスワードの組み合わせ、或いは個々のコンピュータや機器にインストールされた個人デジタル証明書などが含まれる。(WPA2 と 802.1X の組み合わせは通常 WPA2 Enterprise と呼ばれていて、Apple もその企業向けページではその様に名づけている。)

企業は又その iPhone ユーザーに対する社内アプリケーションを開発し展開することも可能になり、ひょっとすると、複数の異なったスマートフォンプラットフォームを許す、或いは他のプラットフォームから iPhone の世界への乗換えを選択する企業をサポートするためのマルチプラットフォームをも許すことになるのかもしれない。社内のデスクトップとモバイルアプリケーションのために社内にしっかりした開発部門を持つ会社もある。キーノートの中で Jobs は、企業はその社内でアプリケーションを配信することが可能になり、そしてこれらアプリケーションは iTunes 経由でインストールすることが出来ると語った。これには別のエンタープライズデベロッパライセンスが必要になる;そのメカニズムについてのその他の詳細はまだ明らかにされていない。

セキュアな遠隔アクセス、Exchange の完全な組み込み、遠隔管理、そしてアプリケーションの開発サポートの組み合わせで iPhone は企業環境の中で他のモバイルプラットフォームと伍していけるだけのものになる。その上、iPhone には他の選択肢にはない企業アピールを増進する機能が含まれている。

完全に機能する Web ブラウザ、充実した添付書類閲覧機能 (全 Microsoft Office と iWork フォーマットを含む)、そして強固なカスタムアプリケーションを備えて、iPhone は優雅なモバイル仕事経験を提供するであろうし、他の現在のオプションよりももっとずっと魅力的である可能性も高い - 私の経験から言えば、そのユーザーインターフェースの制限から殆どのモバイル機器やアプリケーションは実質的に使えない。基本的なドキュメントを見ることですら、例えばスプレッドシートや PDF ファイルなど、通常はかなり苦痛である。

値段もその競合製品とほぼ同じ範囲に入って、コアとなるモバイル機能全てに対する全サポートがあり、そして優れたユーザー経験をもってすれば、iPhone は企業経営者の人気者 - RIM の BlackBerry の牙城を少しずつ崩していく事すら可能かもしれない。これは、企業メッセージングに必要な高価な BlackBerry Enterprise Server (BES) への依存度を減らしてくれるので、実際に Microsoft のためにもなる。

全ての BlackBerry 機器は、メールをプッシュし遠隔管理をするのに BES サーバーに頼っていると言うことを殆どの人は認識していない。一般消費者のためには、これらのサーバーは RIM がワイヤレスプロバイダーのためにホストしている。企業は、接続性を保つために自分のメールサーバーの上に重ねる十分な量の BES サーバーを購入しなければならない (これがなぜ一般消費者版の BlackBerry がカレンダーやコンタクトを同期できず、企業版は出来るのかの理由である)。Exchange 自身も無線同期を最近のバージョンに追加したが、時既に遅しで BES が企業では不可欠の物としての地位を築き上げた後での話である。Microsoft のゴールは、Lotus Notes の様な競合サーバープラットフォームから、そして Blackberry の様なモバイル機器からお客を追い出し、そしてモバイル経験に関して Microsoft により大きなコントロールを与えることである。

iPhone が Microsoft のモバイル機器市場シェアを増やすわけではないが、iPhone、Microsoft 独自のモバイル機器、そして BlackBerry 以外ならほぼ何でもを直接サポートする唯一のメールサーバーとして Exchange を位置づけることになる。この結果、彼らの儲かるサーバーの売上げを更に増加させることになるかもしれない。

マイナスの面を言えば、iPhone は (我々の知る限り) 未だコピー&ペーストが出来ず、Microsoft Office 及び iWork のドキュメントの編集が出来ない。更に、RIM は国際データローミングで大きな利点を持っていて、これはその極めて効率の良いバンド幅の利用形態と大抵のローミングデータ費用を不要にしてしまうグローバルなインフラのお陰である。最後に、引き続き予定されている iTunes への依存である。これは基本的には音楽管理ツールであり、これを設定やアプリケーションのインストールと管理に使うことに対して、企業の IT 部門に嫌気を起こさせてしまうかもしれない。

近々に迫った iPhone 2.0 ソフトウェアのリリースで、iPhone はようやく企業市場にも立ち入れる体制を整えた。これで利するのは Apple、そして多分 Microsoft もであろうが、苦杯をなめそうなのは Research in Motion と言うことになろう。企業戦争の開始だ!


.Mac、MobileMe に変身

  文: Jeff Carlson <[email protected]>
  訳: 亀岡孝仁 <takkameoka@bellsouth.net>

至る所で原稿校正者を喜ばせて、Phil Schiller が MobileMe を発表した。これは新しいオンラインサービスで .Mac ("dot-Mac") という奇妙に名付けられたサービスを置き換えるものである。現在でも Mac 無しでもこのサービスの多くの部分が使用可能であるが、この新しい名前は Windows ユーザーに対してはこのサービスがもっと身近なものに感じられるようにするであろう。簡単に言えば、MobileMe は .Mac の刷新版と言えるものだが、一つ基本的な違いがある:Apple が "その他我々のための Exchange" と呼んだ様に、MobileMe は Microsoft の ActiveSync 技術を用い、メール、コンタクト、行事、写真、それにファイルを常にアップデートされる様にするので、ユーザーは自分のデータを iPhone や iPod touch を USB 経由でコンピュータにつなぐことなく、いや別にそのコンピュータと同じ場所にモバイル機器を持ってくることも必要なく同期できる。MobileMe はまた、通常の .Mac 機能、iDisk オンライン保管庫、写真や映画の We b ギャラリー、そして iLife の統合といったものも提供する。Apple は更に記憶容量を .Mac の 10 GB から 20 GB に増やした。

MobileMe は iCal や Mail の様なネイティブの Mac OS X アプリケーションとも働く;Windows 下では、同じ機能が Windows XP 又は Vista の下で Outlook, Outlook Express, そして Windows Contacts 対して適用される。

料金は相変わらず年間 $99 (60日の無料トライアル付き) だが、考え方は、MobileMe は独立したサービスという色合いより皆さんが Mac, PC, iPhone, 或いは iPod touch で既にやっていることの延長であるという感じである。例えば、あなたのメールメッセージやメールボックスは、あなたが iPhone を使っているのかあなたのコンピュータを使っているのかにかかわらず一瞬にして同じになるはずであり、これは多くのユーザーが手を広げて歓迎すべき機能である。同様に、コンタクトとカレンダーも自動的に同期される。最後の例として、iPhone で撮ったばかりの写真はあなたの MobileMe ギャラリーにその場でアップロード出来、それは直ちに、コンピュータ、iPhone、或いは Apple TV を使ってこのサービスにアクセスしている人、誰にでも見ることが出来る。

前の記事で私が MobileMe は刷新されたと書いた時、私はその新しい外観と感じを軽視したわけではない。Apple はユーザー経験で何時も良い仕事をしている、そして今回も、あなたは Web ブラウザを使っているのだと言うことを忘れさせてくれること疑い無しである。iDisk へのファイル転送の出し入れもドラッグ&ドロップである、それも Mac OS X Finder の中でやるようなことがブラウザの中で実現されている。

.Mac はどうなるのか?現在の .Mac ユーザーは MobileMe、自分の mac.com メールアドレスを保持し、そして新しい me.com メールアドレスを使い始めるにはどうするのかの準備に関する詳細を知るには .Mac ホームページを訪ねれば良い。

MobileMe は、iPhone 2.0 ソフトウェアと一緒に 7月初旬に入手できるようになる予定であるが、Apple の Web ページでは単に "近日公開" としか言っていない。Macintosh ユーザーは、最低でも Mac OS X 10.4.11 Tiger が必要で、全部の機能にアクセスするには Apple Mac OS X 10.5 Leopard が必要である。また、Mac 用の Safari 3 か Firefox 2 も必要である。Windows ユーザーは、Safari 3, Firefox 2, 或いは Internet Explorer 7 が必要である。


いや、David Pogue、電子ブックの海賊行為は既定の事実じゃない

  文: Adam C. Engst <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Can e-Publishing Overcome Copyright Concerns?”と題した記事の中で、New York Times 紙の David Pogue は彼が自分の本の電子版を作らない理由について語り、読者が自発的にお金を払うかどうかの実験として古くなった本をデジタルにリリースしてみたところ惨憺たる失敗に終わったある著者のブログ記事も引用しつつ、電子ブック反対論者としての彼の立場を展開してみせた。どうやら、Pogue は目が不自由だという人に彼の本の PDF 版を送ったことが二度あったが、いずれも、彼によれば、48 時間以内にその本が「海賊サイト」のいたる所に溢れてしまったらしい。 その後のポストで、Pogue は読者たちからのコメントを伝えて、それらに反論を述べた。その寄せられたコメントにはありとあらゆる意見が含まれていた。

私は普段、Pogue が彼の印刷版や電子メール版のコラム記事に書いていることを高く評価している。テクノロジーに対する彼の感覚は、長年の Mac ユーザーとしての経験に裏打ちされて磨き上げられたものだからだ。けれども今回のことについては、これは共に協力して一つの本を書いたこともある同僚の著者への敬意を込めて言わせてもらうことだが、私は彼の意見にほとんど真っ向から反対したい。何も私は彼のブログポストに載った人々の一部のコメントにあるようにただ反対意見をわめき散らしたいのではない。私の観点は、150,000 冊以上の電子ブックを売り上げてもその中に広範に共有されたものが事実上出てこなかったという、実体験の結果によるものだからだ。

(皮肉なことに、Pogue は彼の Missing Manual シリーズの電子版を作っていないと言っているが、O'Reilly Media のウェブサイトをさっと調べてみたところ、彼の 24 冊の本のうち 5 冊は実際に PDF フォーマットで販売されている。そのことを彼に聞いてみると、彼は“iPhone: The Missing Manual”についてはできるだけ早く市場に出すために PDF でリリースされたことを知っていたと認めた。残りのうち 3 冊はかなり古い本だったが、彼は“Windows XP Home Edition: The Missing Manual, Second Edition”が PDF で出ていると知って驚いたようだった。著者がそういうことに気付かない事情も納得できる。Pogue ほどにたくさんの印刷版の本を書いている著者なら、その手許に届く印税の明細書は間違いなく膨大なもので、読んで理解することなど無理な代物だろうから。)

元ネタの調達 -- 彼の親切な行為が二度とも彼の電子ブックが広く共有される結果になっただけだったという Pogue の主張に暗に含まれているのは、彼がその PDF を詐欺師たちに(ここでは仮に、その相手が実際に画面読み上げソフトウェアで使うため合法的に電子版の本を必要とする人たちでなく詐欺師たちであったと仮定しておこう)もしも提供しなかったならば、本が共有サイトに行くことは決してなかっただろうし、他に入手の方法はなかったはずだ、という信念だ。でもよく考えてみれば、その考え方は音楽業界がかくも長い間デジタル音楽のオンライン販売を止めさせようとして使ってきた、誤った論理と同じことではないか。彼らは音楽を CD という物理的媒体に限定されたものにすることを望み、音楽をオンラインで移動させるやり方、つまり CD から MP3 にリッピングすることが既にいたる所で使われているという事実に目を塞ごうとしてきた。もちろん印刷された本をスキャンして PDF フォーマットにするのは CD から MP3 へのリッピングよりもずっと困難な作業だが、本をデジタルフォーマットに変換する方法は他にもいくつかある。

Pogue がスタートさせた Missing Manual シリーズを出版している O'Reilly Media は、Safari Books Online とパートナーの関係にある。これは Pearson との合弁事業で、購読者が膨大な本の在庫にアクセスできるようにする。本はオンラインでしか読めないが、その大部分が Safari Books Online 内部で使用に先立って XML フォーマットに変換されているので、そのコンテンツを抽出して他のフォーマット、主に Microsoft Compiled HTML Help フォーマット(CHM フォーマットとして知られ、さまざまのプラットフォームでリーダーソフトウェアが存在している)へと変換する方法を見つけ出した人々も多くいるようだ。その上、O'Reilly はいくつかの Missing Manual 本の PDF 版も販売しており、これには先ほど触れた Pogue の本も含まれている。(全面開示: O'Reilly と Peachpit Press ( Pearson 所有の会社)は、どちらも私たちの Take Control シリーズ電子ブックの代理店であり、私たちの電子ブックは Safari Books Online からも入手できる。)

一般的な BitTorrent サイトをいくつか検索してみると、膨大な数の Missing Manual が CHM フォーマットでダウンロード可能になっていた。また、Gnutella ネットワークを Acquisition で検索しても“Dreamweaver CS3: The Missing Manual”が PDF フォーマットで見つかった。だから、多くの Missing Manual 本が入手できるのは非合法的にではあるが、それらが Safari Books Online または O'Reilly から来たものであって、Pogue が何かしたことから来たものでも、誰かが印刷された本をスキャンしたものでもないことは明らかだろう。(印刷された本をスキャンするというのは最近の Harry Potter 本で実際に起こったことではあるが、私たちコンピュータ本の著者たちとしては、自分たちの書いた本がそれほどの手間をかけてまでスキャンして共有しようと思ってもらえるとしたら、むしろ面映い気分になるというものだろう。)

合法的に販売すれば非合法の複写は防げる -- 非合法に出回るのを防ごうと思えば、どうするのが最善の方法なのだろうか? ピア・ツー・ピアのネットワークで複製が共有されるのを防ごうという気持ちとは裏腹に、電子的配布を制限しようとしたPogue の決断は、実際意図とは正反対の効果を生んでしまったかもしれない。

需要と供給は表裏一体のものだ。Pogue も率直に認めているように需要が存在しているにもかかわらず、もしも供給がないのならば、非合法的に獲得した複製をダウンロードしたり共有したりしてもあまり罪の意識を感じない人がいたとしても不思議ではないだろう。私は決してそういう行為を正当化しようとしているのではない。けれども、簡単に複製できるデジタルな商品を購入するのが困難になればなるほど、その商品を共有して他の人たちの手間を省かせようとする動機は大きくなって行くものだ。例えば音楽業界で同じことを考えてみよう。Apple は iTunes Store によって音楽の合法的な購入を手軽にすると同時に安価なものにした。それによって、それまで音楽を共有することが許されるかどうかと迷っていた人たちにも、実行可能な代替方法が一挙に手に入ることとなった。電子版で合法的な購入方法を提供することは、単に新たな収入の道を作り出すだけでなく、不法な複製を減らす効果も持つことになる。

より身近な例として、私たちの Take Control シリーズでの経験を考えてみよう。私たちはこれまで四年以上にわたって電子ブックを出版してきた。さきほど書いたように、私たちはその間 150,000 冊以上を売り上げ、大規模な複製事象は事実上一度も体験せずにきた。私たちは電子ブックの価格を手ごろなものに押さえるよう努めてきたし、購入の手順についてもできる限りシンプルなものにするよう力を注いできた。私たちの電子ブックを購入するのはとても簡単なので、購入したものを共有したり購入せず複製をダウンロードしたりする強い動機はあまり存在していないだろう。

もちろん、私たちは複製を思いとどまらせるための工夫もしている。すべての電子ブックで最初のページに価格をはっきりと表示しておくことは、たいていの人に対して万引き防止の心理的効果があると思う。もしも価格を表示せずに店頭に品物が山積みしてあれば(実際ほとんどのデジタルファイルについてそれが言え、Safari Books Online の電子ブックもそうだ)それらがサンプル商品か販売促進用の無料試供品ではないかという印象を与えてしまうかもしれない。でも、その品物の山の上に値札が乗っていれば、あるいは個々の品物ごとにはっきりと価格が表示してあれば、それを取り上げて金を払わず歩き去ってはいけないということに疑問の余地はないだろう。また、私たちはタイムリーな、変わってしまいやすい内容の話題を扱っていることが多いので、私たちの電子ブックにはしばしばアップデートがリリースされ、過去のバージョンはすぐに内容が古くなってしまう。こうしたアップデートは無料のことが多く、より大幅なアップデートは既存のオーナーに割引価格で提供されるのが普通だ。読者たちから届いた電子メールから判断するに、こうしたやり方の良さを人々は認めて下さっているようだ。

私たちが採用している他のテクニックとしては、すべての電子ブックについての無料サンプルの提供、友人や同僚たちに興味を持ってもらえた場合に使える複数割引提供、読者たちが電子ブックを普通の印刷された本と同じに考えて扱うように(時々人に貸す程度は昔から許されている)と分かりやすい言葉で書かれた依頼文、それに私たちが一切のコピー防止あるいは DRM テクノロジーを使用していないことを目立つ所にはっきり書いていること、などがある。また、私たちは少し慎重に手間をかけて Check for Updates リンクが購読者のみに働くように工夫しているし、基本的なセキュリティ措置を施して私たちのウェブサイトから不正にダウンロードされることを予防している。

私たちが電子的掃除機の餌食になっていないことがどうやって分かるのだろうか? 私は自動化された Google 検索を設定して、電子ブックが公共ダウンロードで入手可能になっていないかを確かめている。ほんの数回だけ、私たちの電子ブックがダウンロード可能になっているのを発見したことがあるが、いつもそれは誰かがファイルをサーバに置いてそのサーバが公開されていることに気付かずにいたか、あるいは電子ブックを仕事場から自宅へと転送していてそれをしまうのを忘れたか、どちらかの場合に過ぎなかった。私はいくつかのファイル共有サービスも定期的に検索しているが、私たちの電子ブックがそういう場所に見つかるのは非常に稀で、私が見つけたものは甚だしく時代遅れのものばかりだった。

要するに、電子的な本を出版すればコピーされまくりの結果に終わる、というこれまでの推論は事実と異なっており、長年の私たちの経験が、事実はまさにその正反対だということを示しているのだ。

どこが違うのか? -- 私と Pogue が彼のブログ記事についてやり取りをしていた際、彼は肝心かなめの問題に話題を向けた。つまり、なぜ彼の本は不正に共有されて、私たちの本はそうならなかったのかという問題だ。確かに、その理由の一部として、興味を持った読者がその興味を持った本の電子版を手軽かつ安価に購入できる方法を私たちが提供していること、またその他のこまごまとした工夫によって複製がはびこるのを阻止しようとしていることなども間違いなく関係しているだろう。でも、O'Reilly もやはり印刷本の多くを PDF の形でも販売しているのだから、違いは入手可能性にあるのではない。私が思い付く限り、理由として考えられるのは次のようなことだ:

自発的な支払いの代わりに iTunes を -- Pogue は彼自身の個人的な話を、別の著者 Steven Poole が、出してから 7 年経った一冊の自分の本で複製配布をしてみた 体験談と結び付けて書いている。その本は、「ビデオゲームの美学 - 映画や、絵画や文学の歴史との共通点と、形式・心理・記号論的にそれらと異なる点について」書かれたものだった。2007 年 11 月に、Poole はこの本を DRM フリーの PDF として Creative Commons ライセンスの下にリリースし、そこに PayPal ボタンを含めて、脇に「この本を気に入って頂ければ、どうぞ PayPal 経由でチップをお願いします」と書いたテキストを付けた。

この本は 32,000 回近くもダウンロードされたが、少しでもお金を払った人は 20 人以下だった。そのうち何人かが Poole に払ったチップはたった 1 セントだった。Poole はこの結果に驚きもせず、特に落胆もしなかったように見える。(何と言ってもこれは過去のテクノロジーを扱った古い本なのだから。)けれども彼は、盛んに取り沙汰された Radiohead の実験はあるものの、やはり購入者が自発的にお金を払うというのは見込みのあるビジネスモデルではないという、正しい結論をここから導き出している。私たちも、しばらく前に TidBITS PayBITS と名付けたシステムで読者からの自発的な支払いを受け付けることを試みたが、やはり同じ結論に達した。つまり、著者が読者の自発的な支払いを時折求めるのは問題ないが、うまく行くのは著名なクリエーターが書いたものに限られ、その場合でさえもほんの時々しかうまく行かないことが分かった。

TidBITS 寄稿編集者の Glenn Fleishman は、彼の本“Real World Adobe GoLive 6”が有用な寿命を終えた後にその DRM フリーな複製を配布してみた際、この種のモデルで散々な目に遭った。彼は当初お金の支払いを求めなかったのだが、ホスティングの設定ミスにより彼は何万回ものダウンロードのために $15,000 近い額の請求書を押し付けられる羽目になりかけた。この支払いはかろうじて回避できた(バンド幅の使用で、しきい値がクロスしていなかった)のだが、(個別のダウンロード者を追跡していなかったために)一般の人たちにただ呼びかけただけで、何と $2,000 ものお金が集まった。彼はその後寄付してくれた人たちの許可を得てこのお金を Project Gutenberg に寄贈した。(詳しい顛末については 2003-03-24 の記事“電子出版生き残りゲーム”を参照。)

私が理解できないのは、Pogue が Poole の話を紹介する際に、Poole がこの自発的支払いモデルの実験の失敗を説明した文章を引用しておきながら、いったいなぜ Poole が明らかなる解決法に触れた部分については引用しなかったのか、ということだ。Poole はこう書いている:

おそらく妥当な解決策は、何か iTunes 風のものを本に対しても作ることだろう。人々がそこで(DRM フリーか、あるいは少なくとも軽い DRM 付きの)複製を購入するのは、それが大多数の人にとって torrent で追跡して捕まえるよりもまだまだ手軽な方法だからだ。

まさにその通りだ! 私はまだ iTunes Store で個々のアーティストがどのくらい収入を得ているのかの報告を目にしたことはないが、2008 年 4 月現在、iTunes Store が最大の音楽小売業者であるという事実は、これが全体としてはアーティストたちに実際ちゃんとした収入を生み出していることを意味しているのではないかと思われる。

これらすべてのことは、iPhone と iPod でテキスト読み上げ能力をもっと拡張して欲しいという私から Apple への要求を思い起こさせる。できれば、より大きなスクリーンを持った iPod リーダーのようなものがあればなお望ましい。(2008-03-05 の記事“Steve Jobs へのオープンレター: iPod リーダーを支持します”参照。)そのアイデアの核心にあったのは、iTunes Store で電子ブックを販売してはどうかという提案だった。それが実現すれば、Apple はほとんど瞬時に世界最大の電子ブック販売業者となるに違いないと思う。

実際、Amazon は独自の電子ブックリーダー Kindle に、まさにそのような電子ブックストアを組み合わせている。Kindle のインターフェイスとハードウェアデザインには改良すべき所が多々あるものの、本の購入が非常にスムーズにできるというそのアプローチは、iTunes Store に似た数少ないオンライン体験の一つとなっている。(2008-03-27 の Tonya の記事“Kindle についての最初の快い感想”参照。)関心ある方のために言い添えておくと、私たちはしっかりと Kindle に注目し続けているが、できるだけ近いうちに Amazon がもっと多くのフォーマットのオプションを追加してくれればと期待をかけている。なぜなら、Take Control シリーズを Kindle フォーマットに変換しようとすれば、内容豊かな私たちのフォーマッティングを Kindle の貧弱なディスプレイ能力に合うように切り詰めるために、多大な労力が必要になるからだ。

(Amazon は Kindle の普及率についてほとんど何も明かしていない。Jeff Bezos が最近 Wall Street Journal の記事 D: All Things Digital conference の中で述べたところによると、Kindle 電子ブックの売上げは Amazon の売上げ全体のうち 6 パーセントを占め、現在 Kindle 用に 125,000 タイトルが利用可能とのことだ。残念ながら、それだけの統計データでは何の役にも立たない。なぜなら印刷本のメインストリームのベストセラーの多くが Kindle で入手できる一方、Kindle 専用のタイトルもあってこれが平均値を引き上げているだろうからだ。その上、Bezos はこの売上げの数字がユニット数なのかそれとも金額なのかをどこにも明示していない。個人的に、私はもしも Kindle が猛烈な需要の攻勢に晒され始めたとしたら、Amazon は必ずやそのニュースを広く吹聴しているはずだと思う。彼らがほとんど完全に沈黙を守っているのを見れば、これが実際には尻すぼみの状態なのだと思わざるを得ない。

販売する人と複製する人の対決? -- 最後にもう一点。Pogue が前提としているのは、コピーするのは悪いこと、つまり、一回複製されることは売上げを一冊分失うに等しい、という考え方だ。どんな出版者でも売れないより売れる方を好むのは当然だが、私はこの前提は状況を単純化し過ぎていると思う。ここで三つのシナリオを考えてみよう。

  1. Anne は、Mac OS X の説明書を探している。そこで、“Mac OS X Leopard: The Missing Manual”を購入せずに済ませるために、彼女はこの本の不法な複製を BitTorrent でダウンロードする。
  2. Bart は、Spaces の動作のしかたについて疑問がある。そこで、その答を見つけようとして、彼は“Mac OS X Leopard: The Missing Manual”の不法な複製をダウンロードする。その本に答が載っているかいないかは関係ない。なぜなら、Bart はいずれにしても本を購入する気はなかったからだ。彼は、ただ単に彼の疑問に答が欲しかっただけだ。
  3. Cassie は、Anne と同様、Leopard についての説明書を探していて、たまたま“Mac OS X Leopard: The Missing Manual”の不法な複製を見つけたので、それをダウンロードして、最初の二・三の章を読んでみる。すっかり気に入ったので、彼女はパッと Amazon に立ち寄って、印刷版の本を注文し、その本が届くまでの間はその不法バージョンを読み続ける。

最初の Anne のシナリオでは、Pogue と O'Reilly はお金を手にする機会を失っているが、彼らに現実の損失が生じた訳ではない。実際、彼らには将来の売上げ増の可能性が増えたということもあり得る。(まあ、議論上の可能性に過ぎないが。ここでは、Anne がこの本に好印象を持ったと仮定している。)

第2の Bart のシナリオについては、収入も増えていなければその機会が失われてもいない。ただし、彼がオンラインでこの本を見つけなかった場合と比較して、将来の Bart への売上げの可能性はここでも増えていると考えられる。

けれども、第3の Cassie のシナリオでは、ダウンロード版が印刷版の売上げのきっかけとなっている。この売上げは Pogue と O'Reilly に現金収入をもたらしたのみならず、彼らは Cassie にその本を紹介するために一切何も費用をかけすに済んだのだ。コストゼロでの顧客獲得だ。(というより、コストは他者と共有された。)これは二重の勝利ではないか。

私が思うに、ただしこれは純粋な憶測でしかないが、電子ブックの不法な複製をダウンロードする人々は古典的な釣鐘曲線の形に分布すると思う。大部分の人たちが Bart のように挙動し、その両側に Anne のような人たちと Cassie のような人たちとがそれぞれ少数ずつ分布するのだろう。

著者たちと出版者たちがどこかの時点でお金を稼がなければならないのは明白なことだ。だから、もしも _すべての_ 人たちが _すべての_ ものを Anne のように無料でダウンロードしたとすれば、出版業界は崩壊することだろう。けれども、Take Control シリーズを管理してきた経験から、私はより広範囲の聴衆に声を届かせることこそが、売上げを伸ばすための最も困難な課題であることを学んだ。顧客の獲得という困難が頭をもたげるのだ。私なら、新たな顧客を惹き付けるためにマーケティングの費用を注ぎ込むよりも、費用をかけずに Cassie のような顧客を得る方がはるかに望ましいと思う。だからと言って私がただ電子ブックを無料で配って満足していられるという訳ではない。私たちは、そのようにして宣伝すべき印刷本ベースのモデルは持っていないからで、そこが Baen Free Library や、SF作家の Cory Doctorow とは違うところだ。(Doctorow は自分の作品を広くライセンスしているので、それらは無料でダウンロードでき、翻訳され、上演され、脚色されている。そして、そのことすべてが彼の確固たる印刷版の売上げに寄与していると思われるのだ。)公平に言って、Baen も Doctorow も、どちらもフィクションを出版しているので、私たちや Pogue が出版している類いの技術系参考資料関係の本とは少し事情が異なるかもしれない。

でも、私は自分たちの電子ブックがもし広範囲に共有されてしまったら何が起こるかについて楽観的な気持ちでいる。仮にそうなったとしても売上げが落ち込むとは思わない。なぜなら、もしも私たち(と Google)がきちんと正しいことをしていさえすれば、正当な商品を見つけてそれを購入する方が、たぶん時期遅れとなってしまっている不法な複製を苦労して探し出すよりも、絶対に簡単にできるからだ。果たして、そうした不法な複製は、見て分かる程度に私たちの売上げを伸ばす手伝いをしてくれるだろうか? 仮に、私の釣鐘曲線の予想が正しかったとしても、こうした共有の電子ブックが高速で広がるインターネットのミームと歩調を合わせでもしない限り、その効果はそれほどのものでもないかもしれない。けれども、いずれにしても人目に触れることは何もないより良いことだ。少なくとも、大多数の著者たちにとってはそうだ。O'Reilly Media の出版者 Tim O'Reilly が言ったように、「海賊行為よりも、無名に埋没することの方が、著者たちやクリエイティブなアーティストたちにとってはるかに大きな脅威だ。」これを音楽業界に戻って当てはめてみれば、いくらでも配布の経路を持っている超有名アーティストたちには複製の推奨は助けにならないかもしれないが、その他圧倒的大多数の無名のミュージシャンたちにしてみれば、American Idol の座を獲得するよりも、インターネットミームの宝くじに期待する方がずっと確率の高い方法なのだ。

結びに、私はこの業界のスペクトラム分布の中で、David Pogue とは対極に位置しているのだと思う。過去四年間にわたり、私は電子ブックの海賊行為がインターネットの本質に根ざした既定の事実ではないことを実証してきた。私は、これこそすべての著者たちがきちんとコントロールしてそこから利益を得るべきものだと提唱したい。いつも言っていることだが、そのための秘訣は、音楽業界の大会社たちがどのように挙動しているかをよく観察して、自分はそれと反対のことをするように努めることだ。どうか Apple よ、お願いだから電子ブック用の iTunes Store を実現して欲しい! そして Amazon よ、Kindle をもっと良いものにして欲しい!


TidBITS 監視リスト: 注目のソフトウェアアップデート、09-Jun-08

  文: Adam C. Engst <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>


TidBITS Talk/09-June-08 のホットな話題

  文: Jeff Carlson <[email protected]>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

オンラインストレージについて質問 -- いくつかの場所に分かれて暮らしている家族の間でファイルを保存したり互いにアクセスし合ったりするための経済的な方法とは何だろうか? (メッセージ数 3)

モデムの質問 -- ケーブル会社からあなたに渡されたブロードバンドモデムを別の機種に取り替えるとインターネットのパフォーマンスが劇的に向上することがあり得るか? これは、検討する価値のある問題だ。(メッセージ数 4)

まだ使われている Windows ソフトウェアは何か? -- Parallels Desktop、Fusion、あるいは Boot Camp を使っているなら、どんな Windows を走らせる必要があるか? それは、同じプログラムが Mac 用には入手できないからか? ゲームか? 技術サポートやテスト用か? 読者たちがそれぞれの使用法を語る。(メッセージ数 20)

Apple TV にダウンロード -- ある読者が、映画を直接 Apple TV にダウンロードすると Mac 上で iTunes にダウンロードするよりもずっと遅いようだと気付く。これはワイヤレスネットワークのせいなのか? (メッセージ数 5)

電子ブックの不法なコピーについて -- 電子ブックの著作権侵害について書いた Adam の記事に読者たちが反応を寄せる。書籍のコピーが合法的に無料または安価で手に入る他の販路も話題になる。(メッセージ数 19)


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