遊園地で過激な乗り物に乗る前にこのような事態が起こるのを防ぐための最も安全な方法は、iPhone で Settings > Emergency SOS > Call After Severe Crash を開いて Crash Detection を無効に切り替えておくことだ。もしあなたが衝突事故検出機能に対応した Apple Watch も持っているなら、iPhone 上でその機能をオフにしておけば Apple Watch でも無効化される。もちろんその操作は逆向きにも使える。Watch アプリの My Watch > Emergency SOS か、または Apple Watch 自体の Settings > SOS を使って Call After Severe Crash をオフにすれば、この機能が iPhone 上でも無効化される。
ジェットコースターに乗り込む前に iPhone と Apple Watch を機内モードに切り替えることで衝突事故検出機能も沈黙させられるのではないかと思うかもしれないが、iPhone を機内モードにしても Emergency SOS がモードを無効にして緊急通話を発信したという主張を目にしたことがある。それを実際にテストするつもりはないが、機内モードだけで十分だと考えることはお勧めしない。
私たちの想像だが、Apple のエンジニアたちはカリフォルニア州の遊園地 Great America にチームを派遣してくれと騒ぎ立てているところではないだろうか?「でもボス、衝突事故検出のアルゴリズムを微調整するためには実際に RailBlazer に乗ることが 必要 ですよ! お願いです!」あるいはまた、Apple には既知のジェットコースターの位置情報にジオフェンスを設けて、その領域内で自動的に衝突事故検出をオフにするという手段もあるだろう。でもそれじゃエンジニアたちにとって楽しくないかもしれない。
私は常に Apple Watch の Power Reserve モードには障害があると思っていた。watchOS は充電量が 10% を切ると、それを有効にする選択肢を与えてくれるが、一旦それをオンにすると、Apple Watch は時間を表示する以上のことは何も出来なくなる。更に充電するか、時計を再起動するかしないと、そこから出られなくなってしまう。私の Apple Watch Series 5 も老いるにつれて、ここ数ヶ月程はこれらの Power Reserve のプロンプトをより頻繁に受ける - そして、無視する - ようになってきている。
watchOS 9 の新しい Low Power Mode にはびっくりさせられている。それはもはや Apple のスマートウォッチを能なしにはせず、単により必要性の低い機能を不能にし性能を落とすだけである。皆さんの状況はそれぞれであろうが、私が Low Power Mode を Apple Watch Series 5 で使った時、Always-On 表示がオフになり腕を上げた時画面が現れる事で、それが有効になっていることを気付いた程である。紛れもない Always-On ディスプレイを持たないモデルに対しては、Low Power Mode は画面の頭頂部中央に黄色のステータス円を示す。
比較的新しい Apple Watch でフル充電状態から始めても、複数日に亘って Low Power Mode をオンにするのがどれ程有用かは余り明白ではない。それは充電サイクルを通しても解除されないので、複数日間それを有効にしておけば、充電の度に手動で入り切りするのは避けられる。この機能は Apple Watch Ultra にはぴったりで、Low Power Mode で複数日使い続ける状況は十分に考えられる。
Low Power Mode を手動でオンにするには、画面の底からスワイプアップして Control Center を開き、そして電池パーセントボタンをタップする (下記左)。同じ Low Power Mode スイッチ、説明、そして選択肢が得られる。代わりに、Apple Watch の Settings アプリを開き、Battery に迄スクロールダウンし、そこで Low Power Mode スイッチにアクセスすることも出来るが (下記中央と右)、もっと手間はかかる。Low Power Mode が有効になると、電池パーセントボタンは黄色になり、黄色の棒が電池グラフに現れる。
影響を受ける機能
Low Power Mode にすると、どの機能が失われるのであろうか? Apple は Low Power Mode が影響する機能の詳細なリストを提供している。まず始めに、以下の機能を完全にオフにする:
Always-On 画面表示 (従って、画面は腕を上げた時だけ明るくなる)
心拍数の通知機能 (不規則な心拍、高心拍数または低心拍数)
心拍数のバックグラウンド測定
血中酸素量のバックグラウンド測定
ワークアウト開始のリマインダー
報道によると、ここでの大勝利は Always-On 表示をオフにすることのようだ。Apple Watch Series 4 とどちらの世代の Apple Watch SE もこの機能を欠いており、他のモデルの様には Low Power Mode からの恩典は受けられないのかも知れない。
iPhone が近くに無い場合には - この時点で Apple Watch は近くのワイヤレスネットワークやセルラー接続を求めてより多くの電池を使うかも知れない - Low Power Mode は以下の機能をオフにする:
最後の画面で、入力したことのプレビューを見るとともに、追加の情報、例えば薬の名前の代わりに通知で表示したい Display Name や、自分のためのメモなどを書き込むことができる。
最後にもう一つすべきことがある。Medications アプリは Health を経由した通知に依存して働くので、Settings > Notifications > Health へ行き、通知の表示位置や表示スタイルが好み通りに設定されていることを確認しておく。Notifications 画面で一番下までスワイプして Options をタップし、Dose Reminders がオンになっていることを確認する。また Time Zone Change という設定もあるが、これは異なるタイムゾーンへ旅行した場合に服薬リマインダーが出るタイミングをそれに応じて移行させるかどうかを指定する。薬によっては服用間隔または服用時刻を厳密に守らなければならないものもあるからだ。
Apple Watch を持っていれば、デフォルトで Health アプリからの通知をウォッチにも反映するようになる。それを望まない場合には、Watch アプリを開いて Health > Custom をタップし、通知をアラートにするか、Notification Center に送るか、あるいは何もしないかを設定する。現時点では Watch アプリの中から、あるいは Apple Watch から Medications アプリのカスタマイズをすることはできない。
服薬通知とログ保存
薬のどれかを使う時間になれば Health 通知が出て、どの薬を服用すべきかについての情報が表示される。アラートは iPhone 上に表示されるし、Apple Watch を使っていればそちらにも示される。タップして個別に服用をログ記録することも、あるいは複数の薬があれば全部を一挙にログ記録することもできる。iPhone 上では、押さえて押し続ければ Medications アプリでログ記録が開くので、それがスケジュールからずれていた場合に正確な記録を残したいならば服用時刻を調整することもできる。
Apple はこのシステムをもう少し改善する必要がある。最も問題が大きいのは、時間または服用量に基づく投薬の上限を扱う機能が全くない点だ。例えば抗生物質についてはそれが必要だからだ。その上、Medications アプリが使うデータベースはビタミンやサプリメントに関する面で手薄なのが目立つ。特に、その種のものは組み合わせが問題になることが多いからだ。項目は多数リストされているけれども、自分が摂取しているものにマッチする項目を見つけるのは困難なことがある。