Apple がまたもやオペレーティングシステムへの一連のセキュリティ目的アップデートを出して、攻撃の連鎖をブロックした。早めにインストールしよう! 新型の iPhone 15 を入手するつもりの人は、古い iPhone からデータを転送する前に必ずその iPhone 15 を iOS 17.0.2 にアップデートすることを覚えておこう。ほとんどの AirPods にインストールされるファームウェアアップデートが新機能を追加するとともに Automatic Switching 機能を改良するが、中でも第2世代 AirPods Pro が最も多くの恩恵を受ける。Slack がユーザー向けに大幅なインターフェイスの改訂を施したが、ワークスペースのサイドバーがなくなって困るという人たちのために Adam Engst がインターフェイスを元に戻す方法を説明する。それから ExtraBITS で簡潔に紹介するのは、USB-C の iPad を外付け HDMI モニタに変える Orion アプリと、カーボンニュートラルな Apple Watch という Apple の主張に対する NewClimate Institute の反応、そして iFixit からの情報が2つ、片方は iPhone 14 の修理可能性スコアを減らした件、もう片方は FineWoven の布地を顕微鏡で観察した件だ。今週注目すべき Mac アプリのリリースは Safari 16.6.1、1Password 8.10.16、Fantastical 3.8 と Cardhop 2.2.12、Photos Workbench 1.2、Timing 2023.5.1、Final Cut Pro 10.6.9, Compressor 4.6.6, Motion 5.6.6、GraphicConverter 12.0.5、Pages 13.2, Numbers 13.2, Keynote 13.2、Affinity Designer, Photo, Publisher 2.2、Default Folder X 6.0、Agenda 18.1.1、SpamSieve 3.0、Zoom 5.16.1、それに Unite 5.0.1 だ。
記事:
またまたやって来た。Toronto 大学の The Citizen Lab の Bill Marczak と Google の Threat Analysis Group の Maddie Stone がさらに 3 件の Apple を標的としたセキュリティ脆弱性を発見し、この脆弱性は実際に悪用されているという。前回は脆弱性について説明した Citizen Lab ブログ記事が出ていたが (2023 年 9 月 7 日の記事“OS セキュリティアップデート、Pegasus スパイウェアに悪用された画像と Wallet 脆弱性に対処 ”参照)、今回はそのようなブログ記事は出ていない。どうやら今回の脆弱性は NSO Group の Pegasus スパイウェアによってのみ悪用されているらしい。
今回の脆弱性の一つはウェブコンテンツを処理すると任意のコードを実行される可能性があるもの、もう一つは悪意のあるアプリが署名の検証を回避できる可能性があるもの、最後の一つはローカルの攻撃者が権限を昇格できる場合があるものだ。私から見れば (この点はセキュリティ担当編集者 Rich Mogull も同意見だが)、組み合わされば完璧な攻撃チェーンとなるように思える。
Apple は iOS、iPadOS、watchOS それぞれの最も新しい2つのバージョンと、来週リリース予定の macOS 14 Sonoma (訳者注: macOS 14 Sonoma は既にリリースされています) より前の2つのバージョンの macOS に対してアップデートをリリースした。(アップデートのベータ版を使っている人には iOS 17.0.1、iPadOS 17.0.1、watchOS 10.0.1 のアップデートは提供されないので、ベータ版をオフにすれば最新のアップデートが見えるようになる。) すべて、Software Update を使ってアップデートする。
いずれのアップデートについても、リリースノートの内容はほとんど同じだ:
これらの脆弱性が Pegasus によって攻撃されているものであってより広いユーザー全般を対象としてはいないという前提で考えれば、ほとんどの人は緊急にアップデートする必要はないけれども都合がつき次第早めにアップデートするべきだと言えるだろう。例えば、可能ならば Update Tonight オプションを使うとよい。私の iPhone 14 Pro の場合、iOS 17.0.1 アップデートをインストールするのに 13 分間ほどかかった。
Apple が iOS 16.7 より前にリリースされたバージョンの iOS でもこの脆弱性が悪用された可能性があると言っている点に注意しよう。つまり、iOS 15 や iPadOS 15 より先にアップグレードすることのできないデバイスは無防備なままだということなのかもしれない。ここでもやはりほとんどの人は気にする必要がないのかもしれないけれども、もしどこかの国民国家から標的にされる可能性があるのが心配なら、新しい iPhone を入手して、最新バージョンの iOS にアップグレードした上で、Lockdown Mode をオンにするとよいだろう。
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昨日リリースした iOS 17.0.1 (2023 年 9 月 21 日の記事“OS セキュリティアップデートがさらに3つの悪用された脆弱性に対処 ”参照) に加えて、Apple は iPhone 15 モデル専用に iOS 17.0.2 を出して、次のように述べた:
設定中に別の iPhoneから直接データを転送できなくなることがある問題が修正されます。
これは痛い。iPhone 15 に早期アクセスを得たレビュー筆者の何人かは古い iPhone からデータを転送しても何の問題も起こらなかった と言っているが、新しい iPhone ではセットアップ処理の途中に Software Update の手順を挟み込んで、次のように言ってくる:
重要: 他の iPhone から直接データを転送したい場合は、今すぐソフトウェアをアップデートしてください。iCloud からダウンロードするか、または新規デバイスとして iPhone をセットアップする場合には、あとでアップデートすることもできます。.
iOS 17.0.2 をインストールすることを選んだ場合には (私の場合 7 分間ほどかかった)、その後でセットアップの処理が再開して古い iPhone から正しくデータが転送されるはずだ。私の場合は最初の試みの途中で失敗したが、もう一度試すと今度はうまく行った。
データを転送せずに新しい iPhone のセットアップを既に済ませている場合には、いつも通りに Settings > General > Software Update から iOS 17.0.2 にアップデートすることができる。
最悪のシナリオが起こって新しい iPhone が Apple ロゴを表示した状態で固まってしまった場合には、Apple がリセットの方法を説明している のでそれに従うとよい。その際には Mac か PC を使って iPhone をリカバリ (復元) モードにすることになる。
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先週、Apple は第1世代 AirPods を除くすべてのモデルを対象とする AirPods ファームウェアアップデート をリリースした。ファームウェアバージョン 6A300 および 6A301 は、利用可能なすべての AirPods で、最新のソフトウェアアップデートをインストールした Apple デバイス間の Automatic Switching (自動切り替え) 機能を向上させると約束する。また、第3世代 AirPods、全世代の AirPods Pro、および AirPods Max でも、柄の部分を押して消音や消音解除などの通話コントロールが可能になる。ファームウェアアップデートは自動的に適用されるが、どのバージョンがインストールされているかは Settings > Bluetooth > AirPods 名 で確認できる。
けれどもこのファームウェアアップデートの目玉機能は第2世代 AirPods Pro のみに適用される。Apple はこれを次のように説明 している:
Adaptive Audio (適応型オーディオ) は、あなたがどんな場所にいても、注意を払うべき音を自動的に優先。必要に応じて Active Noise Cancellation (アクティブノイズキャンセリング) と Transparency mode (外部音取り込みモード) をシームレスに組み合わせ、その状況に最適な音のバランスで魔法のようにあなたの耳に届けます。
Conversation Awareness (会話感知機能) は、AirPods Pro を装着したまま近くにいる人と話したい時に、再生中のオーディオの音量を自動的に下げて、目の前にいる相手の声を聞き取りやすくし、背景ノイズを減らします。
Personalized Volume (パーソナライズされた音量機能) は、機械学習を利用してさまざまな状況におけるあなたのオーディオの好みを理解し、時間をかけて学んだパターンをもとに自動的にサウンドを調整します。
私は第1世代 AirPods Pro しか持っていないが、Daring Fireball の John Gruber によれば第2世代 AirPods Pro はこれらの新機能が登場するより前でさえ第1世代に比べて大幅に向上していた という:
でも、初代の AirPods Pro に戻ってある日の午後町を歩き回っただけでも、AirPods Pro 2 がどれほど良くなったかを痛感できた。Transparency mode と Noise Cancellation が遥かに進歩しており、もっと驚いたことにオーディオ品質そのものについてもはっきり違いが分かった。一年間ほとんど毎日 AirPods Pro 2 を使ってきた私には、第1世代の音質が薄っぺらで安っぽく聞こえる。その違いに、私は心底圧倒された。
Gruber は Conversation Awareness 機能に関しては、確かに機能しているけれども周囲の人が彼の近くで他の人に話しかけている状況でこの機能が働き出してイライラさせられると述べ、この機能は「個人的に私には向いていないが、気に入る人はいるかもしれない」とした。その一方で、彼は Adaptive Audio を大いに気に入って、次のように述べた:
Adaptive Audio を Transparency の代わりに使えない理由が何なのかさえ、私には理解できない。今のところ私には、これが Transparency と同じ働きをするのにそれがより優れた働きであって、その場に応じて動的に調整を施す。これは素晴らしい。
私自身は AirPods Pro を月に数回程度、Zoom 通話で、また芝刈りをしながら使うだけなので、新機能を試すためだけに $249 もの出費を正当化することはできない。けれどももしあなたが第1世代を持っていてわりと頻繁に使っているのならば、新しい USB-C 充電ケースと今回のファームウェアアップデートによる新機能を考えれば、アップグレードする価値が十分にあるかもしれない。(2023 年 9 月 15 日の記事“Apple、AirPods Pro を USB-C ケースと防塵性能向上でアップデート ”参照。)
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それは前触れもなく3週間前に起こった。TidBITS の友人 Chris Pepper (彼は私たちの記事を校正してくれている ) から便りが届いて、私たちの SlackBITS チーム (彼が使っている8つのチームのうちの1つ) が、彼の3台の Mac のうち2台だけで、異なるサイドバーを表示しているのはなぜだろうかと尋ねてきたのだった。
それは私からしたことではなかったし、私にも何が起こっているのかさっぱり分からなかったので、お互いに確認して私の目にはそのような現象が見えていないと知った Chris は、Slack のサポート担当者に問い合わせた。最初の返答は基本的に「当方では Slack をより良いものとなるよう作っております、あなたがそれをお分かりになるかどうかは存じませんが」というものだった。
ワークスペースのサイドバーがなくなるのは複数のチーム間で行き来する者にとって大問題なので以前のインターフェイスに戻す方法を教えて欲しいのだと Chris が説明したところ、次のサポート担当者からの返事では Chris の論点を認めた上でフィードバックを担当者に伝えると約束してくれた。
それから数日後、SlackBITS は私のところでも更新されて、Chris の言っていた状況が私の眼前にも出現した。左側のワークスペースサイドバーが折り畳まれて一番上のところにスタックとなり、他のワークスペースにアップデートされたものがあるか否かを見たり、他のワークスペースに切り替えたりするのが以前よりも遥かに困難になってしまった。その上に、新たに Activity 表示と DMs 表示が最近のアクティビティを集めるようになったのだが、そこでは必要となる会話の文脈が失われてしまった。これはひどい。どのチャンネルと DM が表示されるかは既にチャンネルサイドバーで選択できるし、最も重要なものには星印を付けられるのだから、この新しいサイドバーは不要に思える。
比較のために、変更の前後で TidBITS ワークスペースの見栄えがどう変わったかをご覧頂きたい。上が変更前、下が変更後だ。
見栄えの変化については私はあまり嫌だと思わない。新しい色調の変化と、明るい背景の上に黒い文字で表示されるようになった点はむしろ私の好みに合う。けれどもワークスペースサイドバーがなくなったのは問題だ。先週一週間で、私が SlackBITS を使った際には毎回、どうやってそこから抜けるかを思い出すために余計な数秒間がかかっていた。
幸いにも、コミュニティーのあちこちから聞こえてきた苛立ちの叫び声をそっと聞いてくれたのだろうか、Slack はワークスペースサイドバーを復活させた。Chris は SlackBITS で私に連絡して、最初の解決法を記した Mastodon 投稿 へのリンクを教えてくれた。この Command-Shift-S のショートカットを知らせてくれた Jessamyn と snarkout に感謝したい! (Command-Shift-R の部分は、今ではもう不要になっているかもしれない。)
この魔法のような Command-Shift-S ショートカット (現在は Command-/ でアクセスできる膨大なキーボードショートカットの表にもリストされている) を使うだけで、少しだけ改訂されたワークスペースサイドバーが再び表示される。つまり、目が眩むようなカラムの並びが出来上がって、サイドバーとコンテンツを合わせて最大5個のカラムになる。もしもワークスペースサイドバーなしでもやって行ける気持ちになれば、もう一度 Command-Shift-S を押せばオフになる。ただし少なくとも個々のチームのアイコンに新しいコンテンツがあることを示すバッジが付くようになった。
それからまた、Slack はワークスペースサイドバーを表示する多少は発見可能な手段を追加してくれた。Slack はワークスペースサイドバーを "workspace switcher" と呼んでいる。ワークスペースのアイコンが積み重なったスタックをクリックすると開くポップオーバーの一番下の項目が Show Workspace Switcher となっていて、そこに Command-Shift-S ショートカットも示されている。ただ、この記事に関して話をした人たちは誰もこのことに気付かず、私も WordPress でスクリーンショットをいじっていて偶然気付いたのだった。
Slack に料金を払っているユーザーたちの大多数がたった1つのワークスペースしか使っていない可能性は非常に高い気がするし、そういうユーザーにとってはたった1個しかアイコンを含まないサイドバーで横方向のスペースを無駄遣いするのは意味を為さないだろう。(他の変化は基本的に気まぐれに見える。) おそらく Slack は複数のワークスペースを使っている私たちのようなユーザーの数がどの程度いるかを既に知っていて、少数であれば重要でないと判断したのではなかろうか。でも、それは誤りであったろうと思える。なぜなら、複数の Slack ワークスペースの間で行き来して日々の仕事をこなしている人たちこそが、最も熱心な、そして声高なユーザーたちなのだろうから。
今後も Slack をデザインする人たちが、異なるタイプのユーザーがそれぞれどのようにアプリとやり取りしているかについて、もっと深く考慮してくれることを心から願いたい。
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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート
Apple が macOS 12 Monterey と macOS 11 Big Sur 用に Safari 16.6.1 をリリースして、最近の他のアップデートで対処された WebKit 脆弱性 1 件を修正した。(2023 年 9 月 21 日の記事“OS セキュリティアップデートがさらに3つの悪用された脆弱性に対処 ”参照。) Software Update 経由で早めにアップデートすることをお勧めする。(無料、リリースノート 、macOS 11+)
Safari 16.6.1 の使用体験を話し合おう
AgileBits が 9 月になって 1Password 8.10.15 をリリースし、WebP 画像を表示することに関する重大なセキュリティアップデート を施した。その後、このパスワードマネージャに改良とバグ修正を施したバージョン 8.10.16 が出された。このアップデートではパスキーに対応する項目をチェックするようになり、信頼できるデバイスの認証をアプリの中から解除できるようになり、認証された HTTP プロキシの探知の信頼性を高め、生体認証やシステム認証のプロンプトを閉じる挙動を変更してメインのアプリウィンドウが前面に出されないようにし、サイドバーに空のカテゴリーが表示された問題を解消し、LastPass から読み込まれた項目がノートフィールドにメタデータの詳細を表示するようにし、macOS 13 Ventura で Apple Watch を使ってロックを外す際の問題に対処した。(購読年額 AgileBits から $35.88、新規にアカウントをセットアップする TidBITS 会員 は 6 か月間無料、無料アップデート、4.8 MB のインストーラダウンロード 、リリースノート 、macOS 10.15+)
1Password 8.10.16 の使用体験を話し合おう
Flexibits が macOS 14 Sonoma ユーザーのためにデスクトップウィジェットを使って拡張したカレンダーアプリ Fantastical 3.8 と連絡先管理アプリ Cardhop 2.2.12 をリリースした。Fantastical の新しいインタラクティブな "Event List + Calendar" ウィジェットでスケジュールを見ながらウィジェットの中で直接タスクを完了できるようになった。また、Fantastical はミーティングを Openings で予約する際の位置情報オプションへの対応を追加し、新規ミーティング提案での macOS 通知を更新してより詳しい情報を提供するようにし、ドイツ語ベースのカンファレンスで Zoom URL の探知を改善し、全日タスクの通知が macOS に伝わらなかった問題を解消し、(Cardhop とともに) Sonoma 互換性の問題点を修正した。(Flexibits からも Mac App Store から も購読年額 $56.99、無料アップデート、70/30.4 MB、Fantastical リリースノート /Cardhop リリースノート 、macOS 11+)
Fantastical 3.8 と Cardhop 2.2.12 の使用体験を話し合おう
Houdah Software が Apple Photos アプリを補完する整理と管理のための補完ユーティリティ Photos Workbench のバージョン 1.2 をリリースした。詳細不明のバグ修正に加えて、このリリースでは macOS 14 Sonoma 互換性を追加し、新規アルバムを作成する際に名前を尋ねるようにし、グリッドまたはリスト表示と単独画像表示との間を Space バーで行き来できるようにし、グリッド・リスト・比較の各モードを入れ替える際に選択域が見えるようにした。(新規購入 $29、無料アップデート、5.9 MB、リリースノート 、macOS 12+)
Photos Workbench 1.2 の使用体験を話し合おう
Daniel Alm が 9 月になって Timing 2023.5 をリリースし、この時間と生産性追跡アプリに垂直方向のタイムラインを追加した。新しい垂直デザインはよりコンパクトで、その日に対してより多くの情報を表示でき、個々の時間ブロックごとに最も突出したアクティビティについて詳しく表示し、自動的に勤務時間にズームインする。また、いつでも水平方向のタイムラインに戻れるオプションもある。さらに、Timing 2023.5 では Textual IRC クライアントの追跡を改善し、Notes アプリの中のノートタイトルの記録を改良し、新規の時刻項目を作成する際に既存の時刻項目を置き換えることを再びデフォルト挙動とした。
その後 Timing はバージョン 2023.5.1 にアップデートされて、垂直タイムラインに色付き提案を追加し、クラッシュした場合に Timing Tracker アプリを自動的に再起動するメカニズムを追加し、一部のローカライズ版で垂直タイムライン上の時間の表示フォーマットを調整し、また起動時にサイドバーが非常に小さくなった問題を修正した。(購読年額 $96/$120/$168、現行の購読者には無料アップデート、 Setapp からも入手可、25.4 MB、リリースノート 、macOS 10.15+)
Timing 2023.5.1 の使用体験を話し合おう
Apple が 3 つのプロフェッショナル向けビデオアプリにアップデートをリリースした。Final Cut Pro 10.6.9 、Compressor 4.6.6 、Motion 5.6.6 で、iPhone 15 Pro と iPhone 15 Pro Max で撮影した Log エンコードのビデオへの対応を追加している。(Log ビデオでより大きなダイナミックレンジを使うことに関して詳しくは、9to5Mac から概説 が出ている。) Final Cut Pro はサードパーティの Log プロファイルを使用して Fujifilm、DJI、ARRI の人気のカメラで撮影された映像の見栄えを向上できる。また、Motion テンプレートが不透明度の設定に反応しないことがあった問題を解消し、プロジェクトを複製するとタイムラインに元のプロジェクトが開いていたバグを修正し、Share メニューを開くとアプリが反応しなくなった問題に対処した。
Final Cut Pro と Motion はいずれも、iOS 17 の走る iPhone で録画された Cinematic ビデオへの対応を追加した。また、Motion は Align ビヘイビアを使用する際の安定性を高め、3D タイトルを高品質で再生すると Motion がハングすることがあった問題を修正した。Compressor はソース/出力の比較ビューアがカメラの Log 選択部分に反映されないことがあった問題を修正し、変更されたオーディオ設定のクリップで Reveal in Finder が使用できなかったバグを修正した。(いずれも無料アップデート。Final Cut Pro 新規購入 $299.99、4.7 GB、リリースノート 、macOS 12.6+。Compressor 新規購入 $49.99、352 MB、リリースノート 、macOS 12.6+。Motion 新規購入 $49.99、2.3 GB、リリースノート 、macOS 12.6+)
Final Cut Pro 10.6.9, Compressor 4.6.6, Motion 5.6.6 の使用体験を話し合おう
Lemkesoft が GraphicConverter 12.0.4 をリリースして数多くの新機能、改良とバグ修正を加えた。このグラフィックスプログラム Swiss Army ナイフは新たにベクター要素 (Line, Ellipse, Rectangle オブジェクト) を導入し、Exif 編集 (Common Values, Lens Values) を追加し、すべてのスライスを画像として保存できるようにし、Adaptive Threshold バッチアクションを追加し、より新しい macOS を必要とするメニューコマンドを無効化してマークを付け、ブラウザでサムネイルの下に比率を表示するオプションを提供し、長方形でない選択領域をミラーしたり回転したりする機能への対応を追加し、Apple GPX コマンドの進行状況バーを改良し、一部の VueScan DNG 変種を読み込む際のクラッシュへの回避策を追加し、ブラウザで一部のグレイスケール画像のプレビューの問題を修正し、フォルダを組み合わせて PDF にする際のメモリリークに対処した。
そのリリースの後間もなく、Lemkesoft は GraphicConverter をバージョン 12.0.5 にアップデートして、macOS 14 Sonoma かそれ以降で使える新しい Alpha Channel 機能と、新しいXcode 15 に切り替える機能を追加し、Sonoma の下でのウィンドウの復元と表示の問題を修正した。GraphicConverter 12 は現在期間限定で Mac App Store から 特別価格 $34.99 で購入できる。(Lemkesoft からも Mac App Store からも新規購入 $39.95、無料アップデート、243.1 MB、12.0.4 リリースノート 、macOS 10.13+)
GraphicConverter 12.0.5 の使用体験を話し合おう
Apple が iWork アプリをバージョン 13.2 にアップデートして、Pages、Numbers、Keynote 書類に USDA、USDC、および USDZ ファイルフォーマットの 3D オブジェクトへの対応を追加した。書類に 3D オブジェクトを追加してから、それをリサイズしたり、埋め込まれたアニメーションを使ったり、回転したりもできる。また、Keynote 書類では Magic Move を使用して複数のスライドにわたって 3D オブジェクトをアニメートできる。3 つのアプリのいずれも、Microsoft Office ファイルから読み込んだグラフの外枠線を削除できる。Pages は Minimalist Report テンプレートを追加するとともに段落枠線に新たなオプションを導入し、Keynote は新しいダイナミックテーマとライブビデオスライドレイアウトを導入した。Pages、Numbers、Keynote はいずれも今回から macOS 13 Ventura かそれ以降を要するようになった。(無料、Pages は 290.8 MB、リリースノート 、Numbers は 290.8 MB、リリースノート 、Keynote は 362.4 MB、リリースノート 、macOS 13+)
Pages 13.2, Numbers 13.2, Keynote 13.2 の使用体験を話し合おう
Serif が Affinity Designer 、Affinity Photo 、および Affinity Publisher をバージョン 2.2 にアップデートして、全プラットフォームを通じてさまざまの改良 やバグ修正を施した。(iPadOS 版の Designer , Photo , Publisher もある。) これら三つのアプリのいずれも macOS 14 Sonoma への対応を追加し、ガイドマネージャにガイドの色を変更するオプションを追加し、ツールショートカットの長押しでショートカットキーを離すまで一時的にそのツールに入れるようにし、図形や画像枠やアートボードツールの中のオブジェクトでサイズやその他の属性を手作業で指定できるオプションを追加した。Affinity Publisher には他にも多数の変更が施され、カスタムテキスト変数をフィールドとして定義でき、書類の一部分から別の書類へ相互引用でき、カスタマイズした日付フォーマットを任意の日付フィールドに適用でき、Find and Replace のスコープを書類、現在のスプレッド、現在のストーリー、または現在の選択域に限定できるオプションを追加した。(Affinity Designer は新規購入 $69.99、841.5 MB。Affinity Photo は新規購入 $69.99、943.7 MB。Affinity Publisher は新規購入 $69.99、831 MB。Serif から三つのアプリをまとめて購入 すれば $164.99、Mac App Store では 個別に購入可能。いずれも無料アップデート、リリースノート 、macOS 10.15+)
Affinity Designer, Photo, Publisher 2.2 の使用体験を話し合おう
St. Clair Software が Default Folder X 6 をリリースした。Open/Save ダイアログを拡張するこのユーティリティのメジャーなアップグレードで、macOS 14 Sonoma 対応を導入しつつこれまで通りに 10.13 High Sierra とそれ以降にも対応している。今回のリリースでは新しい Quick Search ウィンドウでお気に入りや最近使ったファイル、フォルダ、アプリ、Finder ウィンドウにアクセスできるようになり、デフォルトの macOS Save As ダイアログより横幅の広いファイル名フィールドを提供し、メニューバー上のアプリアイコンの上へファイルやフォルダをドラッグしてそれを別の場所へ移動またはコピーできるようにし、ファイルを保存した後にそのファイルにアクションを実行できるようにし、Mac 間で Default Folder X の設定を同期でき、Finder ドロワを書き直して一時的なドラッグ&ドロップの格納場所として使ったりよく使うファイルやフォルダを集めておく場所にしたりできるようにした。
設定を配置し直してナビゲートしやすく理解しやすいものにし、Open/Save ダイアログの中でのフォルダの切り替えの信頼性を高め、最近使ったアプリケーションも追跡するようにし、PDF ファイルのキーワードを Info 枠の中でメタデータとして表示するなどの改良もある。Default Folder X 6.0 の価格は $39.95 となった。アップグレード料金は 2023 年 3 月 1 日かそれ以降に購入した場合には無料、2022 年 9 月 1 日から 2023 年 3 月 1 日までの間に購入したライセンスの場合は $9.95、それ以前に購入したライセンスの場合は $19.95 だ。(新規購入 $39.95、TidBITS 会員 には新規購入で $10、アップグレードで $5 の値引、Setapp からも入手可、17.2 MB、 リリースノート 、macOS 10.13+)
Default Folder X 6.0 の使用体験を話し合おう
Momenta がバージョン 18.1 の Agenda をリリースして、macOS 14 Sonoma に対応したウィジェットの変更を加えた。ウィジェットは Sonoma の下でインララクティブになり (On-the-Agenda ステータスの切り替えもできる)、あなたが選んだお気に入りのノート一つを表示する新しいウィジェットもある。また、この日付に集中したノート取りアプリは終端間の暗号化を備えた iCloud 同期のオプションも新設し、プロジェクトタイトルフィールドが新規に作成した際にもフォーカスを失わないようにし、一部のイベントやリマインダーがインスペクタに表示されなかった問題を解消し、Shared with You を使った際のクラッシュを修正し、Focus モードでの問題に対処し、リマインダーを持つノートの内容を取り込もうとした際の Shortcuts アプリでのクラッシュを修正した。その後バージョン 18.1.1 が出されて Sonoma におけるカレンダーとリマインダーへのアクセスの問題を修正した。(無料、Premium 機能の年間購読 $34.99、一回払いの Premium 機能購入 $119.99、購読者には無料アップデート、72.9 MB、リリースノート 、macOS 10.14+)
Agenda 18.1.1 の使用体験を話し合おう
C-Command Software が SpamSieve 3.0 をリリースした。このスパムフィルタリングユーティリティへのメジャーなアップグレードで、macOS 14 Sonoma との互換性を追加している。Sonoma 互換性のために Apple Mail が完全に書き直され、SpamSieve は今回から Mail プラグインでなく Mail 拡張を使うようになった。(Sonoma はプラグインに対応しない。) 今回のリリースで Microsoft Outlook 用インストールスクリプトの必要がなくなり、電子メール解析ツールの精度と安定性と速度が向上し、テキストベースのログファイルと履歴データベースの代わりに新しいログデータベースと Log ウィンドウを採用してブラウズと検索が楽になり、絵文字やアジアの言語の理解を向上させてフィルタリングの精度が増し、また新しい Dock アイコンを導入した。SpamSieve 3 の価格は新規ユーザーで $39.99、既存の SpamSieve ユーザーには $19.99、ただし 2023 年 1 月 1 日かそれ以降に SpamSieve 2 を購入した人は無料でアップグレードできる。(新規購入 $39.99、TidBITS 会員 には 20 パーセント割引、アップグレード $19.99、無料アップデート、46.4 MB、リリースノート 、macOS 10.13+)
SpamSieve 3.0 の使用体験を話し合おう
Zoom が Zoom ビデオ会議アプリをバージョン 5.16 にアップデートして、数多くの改良とバグ修正を加えた。今回のリリースでは新しいキーボードショートカットを追加して Zoom 製品タブを手軽に切り替えられるようになり、Webinar リソースを改良してウェビナーの最中に複数のリソースリンクを同時に表示できるようにし、ユーザーが Team Chat の中で独自の絵文字を作成できるようにし、将来配布すべきメッセージをスケジュール設定できる機能を追加し、スケジュールを組み直したミーティングが重複するカレンダーイベントを作成していた問題を解消し、画面共有の最中に注釈を付けた際の問題を修正し、Google Slides でスライドをコントロールすることに関係した問題を解消した。そのリリースの後間もなく Zoom はバージョン 5.16.1 にアップデートされて、ミーティングをスケジュールする作業の一部分として招待した連絡先に招待状が届かなかった問題を解消するとともに、ミーティングの最中にホストが AI Companion をうまくコントロールできるようにした。(無料、112 MB、リリースノート 、macOS 10.10+)
Zoom 5.16.1 の使用体験を話し合おう
2020 年以来の最も大きなリリースとして、BZG がバージョン 5 の Unite サイト特定ブラウザ をリリースした。これを使えばどんなウェブサイトでもカスタマイズ可能でネイティブな Mac 用アプリに変えることができる。今回のアップデート ではアプリ作成ツールをデザインし直して、独立動作のアプリの作成と変更の作業を単純化し、複数個のタブでの作業への対応を追加し、ChatGPT や Discord のような最適化したアプリを備えた Suggestion Library を追加し、すべてのアプリを中央の一か所で管理できる App Library を導入し、マルチタスキングを能率化する Sidebar モードを追加し、ツールバーを適応力のあるインターフェイスでデザインし直して集中的なブラウズ体験を目指し、どんな URL にもカスタムルールを設定してそれを他の Unite アプリやブラウザに転送できるようにした。
バージョン 5.0.1 では Unite を最大 14 日間 10 個までのアプリで試せる試用モードを追加し、Google ログインに関する問題を部分的に解決し、ICNS アプリアイコンへの対応を追加し、一部のカスタムアイコンが正しく表示されなかった問題を解消した。Unite 5 の価格はシングルライセンスが $29.99、3 台までの Mac ならば $49.99、5 台までの Mac では $89.99 だ。Unite 4、Coherence X4、または Aerate のライセンスは $19.99 で Unite 5 にアップグレードできる。(新規購入 $29.99、アップグレード $19.99、15.6 MB、リリースノート 、macOS 12+)
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