TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#977/04-May-09

電子メールの話題に焦点を当てた今週号はいつになく長いが、皆さんがこれを読むのにかかる時間はいつもよりずっと長いか、それともずっと短いかのどちらかだろう。なぜなら、どうすれば IMAP、Gmail、Apple Mail の3つを一緒に使うことができるかについて、Joe Kissell が決定版の記事を書いてくれたからだ。これは普段の記事よりもずっと長いが、もしもあなたが Google の Gmail と Apple Mail を両方使っているならば必須の情報が詰まっているし、これら3つのうちどれかを使っている人にも少なくともざっと目を通す価値はあるだろう。同じように、こちらはずっと短い記事だが、Adam が高画質の写真を iPhoto から電子メールで送信するにはどうするかという問題を検討し、電子メールも手段として使われた Facebook のフィッシング攻撃について警告を発する。さて、電子メール以外の話題としては、Steve Sande の電子ブック“Take Control of iWeb '09”のリリースを発表するとともに、ソフトウェアリリースとしては ConceptDraw Pro NetDiagrammer Plug-in、Firefox 3.0.10、Snapz Pro X 2.1.5、The Missing Sync for iPhone 2.0、Labels & Addresses 1.3、PageSender 4.5、MacGourmet Deluxe 1.2、MacTuneUp 3.5 を紹介する。

記事:

----------------- 本号の TidBITS のスポンサーは: ------------------

---- 皆さんのスポンサーへのサポートが TidBITS への力となります ----


Facebook を使ったフィッシング攻撃にご用心

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: Minori Goto <minorig@gmail.com>

僕はあまり Facebook を使用していない。だから、主として(僕のメールの中にあらわれる) Facebook のメッセージに返信するために、Facebook にログインする。けれども,今朝受け取ったメールはいつもよりちょっと違っていた。それは、ここ 25 年間一度も話をしたことのない、高校時代の知り合いからきたものだった。メッセージにはただ、「これを見て」と書いてあり、「fbstarter.com」のリンクが付いていただけだ。

既にこれは不審だとおもった。なにしろこの人物が僕にメールを送るなんてありそうもないことだったし、メッセージ自体が不可解だ。しかし、僕は Macをつかっているし、バックアップもしっかりしている。だからこの URL をクリックしてみることにした。すると通常の Facebook のログインページのようなものが表示された。けれども、Firefox は僕のログイン情報を前もって入力してなかった。しかも、おかしなことに、ドメインは実際 fbstarter.comなのだ。警報ベルが僕の頭の中で鳴りだし、僕はすぐにそのページを閉じた。

急いで Google 検索をした後、Facebook がフィッシング攻撃を送るのに使われていると知った。fbstarter.com も、もう一つの使用ドメイン、fbaction.net もそれ自体は危険なものではない。しかし両サイトとも、将来のフィッシング攻撃を君のアカウントを使って送れるように、君のログイン情報を盗もうとしているのだ。もし同じログイン情報を他のサイトでも使用しているのなら、パスワードも変えることを僕は強く勧める。

当初の攻撃ベクトルは単に、偽造されたメールを通してなのだけど、一旦アカウントが侵害されると、攻撃は Facebook 自体を通して放たれるのだろう。僕が受け取ったのは、たしかに Facebook を通してきたものだった。

Facebook は正式なコメントを発表し、fbaction.net のドメインが同サイト上ではシェアされぬようにブロックされていると言っている。(実際、メッセージ送信者へのコメントの中でそのドメインを使用することが僕はできなかった。)さらに、このドメインが言及されているコンテンツは全て削除され、送信者のパスワードもすべてリセットされたので、攻撃者が彼らのアカウントにこれ以上アクセスできないようになったと、Facebook は伝えた。僕が見たこの件の当初の報道の中には、fbstarter.com のドメイン名を挙げたものは一つもなかった。だから、攻撃者はこの攻撃に調整を加えることが容易にできるのだろう。攻撃者が、次々に新しい攻撃を試し、Facebook がそれをブロックするという形で、この状況はモグラたたきゲームのようになってしまうおそれがある。

この話の教訓とは何か?メールを通してくる Facebook からのメッセージとFacebook 上で受信するメッセージに十分用心することだ。それらのメッセージが、あまりにも一般的な名前の不審なリンクを付けているのなら、そのリンクをクリックする前に、メッセージの送信者に確認することだ。そして、もし Facebook のログインページを表示するリンクをフォローしても、アドレスバーにhttp://www.facebook.com/ のドメイン名がないのなら、ログインしてはいけない。


"Take Control of iWeb '09" で優れた Web サイト構築を支援

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

我々は "Take Control of iWeb '09" をリリースしたところだ。iWeb エキスパートの Steve Sande 著による、この全 152 ページの電子ブックは、iWeb '09 のすべての新機能を(むろん、前バージョンの iWeb からの機能も含めて)カバーしており創造的かつ効果的に iWeb で作業する総合的な解説書になっている。"Take Control of iWeb '09" の価格は 10 ドルで、あなたは我々の電脳出版の出来立てを入手できる。

一般的に言えば、"Take Control of iWeb '09" は、iWeb サイト構築と、それを MobileMe や他の Web ホストにアップロードするためのすべての手順をたどっている。著者 Steve Sande の肩越しに、彼がデザイナーの視点で、マスク、反射、Instant Alpha のようなツールを使用して、iWeb のテンプレートを強化するのを見学することができる。また、あなたはアップロードの裏と表を、カスタムドメイン名使用とサードパーティホストへのアップロードについての特別な解説と併せて、学ぶ。

iWeb '09 新機能についての説明では、あなたのサイトに特別なコンテンツ(Twitter フィードなど)を追加できるさらに多くのウィジェットも含まれ、新しい FTP 機能ではサードパーティ Web ホストへのアップロードが大幅に簡素化されている。最近リリースされた GarageBand '09 についての電子ブックと同様(記事 "実践的な GarageBand '09 解説書出来" 2009-04-23 参照)、本書は単一 iLife アプリケーションの解説として、異例の長編を提供している。

"Take Control of iWeb" の以前の版を購入された方には、無料(09 年 1 月 1 日以降に購入)または割引購入の案内が電子メールで送られている。そうでない場合は、あなたの PDF ファイルを開いて表紙の Check for Updates をチェックすると改訂の情報が得られる。


フル品質の写真を iPhoto 経由で共有する方法

  文: Adam C. Engst <ace@tidbits.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

一人の読者が、写真を iPhoto の "Actual Size (Full Quality)" オプションを使ってメール経由で送っているのに、iPhoto 内にある写真のファイルサイズよりもずっと小さいファイルサイズになってしまうのは何故か質問してきた。そもそも、彼は写真のピクセルサイズを明らかに小さくするオプションの一つは選んでいないのである。彼はまた写真が 300 ドットパーインチ (dpi) から 72 dpi になってしまっていることにも気づいた。

iPhoto-email

私のシステム上でちょっとしたテストをやってみたら彼の言うことが確認できた。私の Canon PowerShot SD870IS のテスト写真は、1.7 MB で 72 dpi に落ちる前には、3.1 MB で 180 dpi であった。私が元のと再生された写真の両方を開いてみたら、Preview の情報ウィンドウには dpi とファイルサイズの変化が示されていたが、写真の大きさは実際どちらも同じであった。

私は念のためこの動きは意図されたものであることを Apple に確認したところ、その通りだと言う。その特ダネ情報はこうである。"Actual Size (Full Quality)" と言うのはちょっと誤称である。iPhoto があなたのメールプログラムに送る写真は元のものと同じピクセル寸法を持つ様に _意図_ されており、"Actual Size" と言うのは正しいが、同じ品質では _ない_ のである。

これは iPhoto が、メールで送られる写真をファイルサイズを小さくするため _常に_ 圧縮するからである。多くのメールサービスが一つのメッセージはどれだけ大きくても良いかの制限を設けていて、そして写真のファイルは日に日に大きくなって来ているからである。これは Apple の立場としては悪くない動きであるが、ただ iPhoto のインターフェースとしては余りにも不十分な説明である。

インチ当たりのドット数の変化は意図的なものであるが、しかしそれ程重要ではない。デフォルトで、iPhoto はメールで送られてくる写真は常にスクリーンの精細度である 72 dpi に合致する様に処理する。これはおそらく、写真を表示する際 dpi 値にきちんと注意を払わないプログラムが画像を変な風にリサイズしてしまわない様にするためであろうと思われる。(理想を言えば、写真を表示するアプリケーションは何でも、使えるウィンドウのサイズに対してそれを縮小拡大すべきで、この過程で効果的な dpi は自動的に変更される。) これはファイルサイズや画像の品質には何の影響も及ぼさない、何故ならばインチ当たりのドット数はある特定の物理的大きさと言う意味合いの中でしか意味を持たないからである。つまり 300 dpi の 3-inch x 5-inch の画像は 100 dpi の 9-inch x 15-inch の画像と全く同じデータを含んでいるのである。

iPhoto はメール経由で送られる写真に対して不可逆の JPEG 圧縮を適用するので、そのファイルが最終的にどれ程の大きさになるのかを予め予測することは出来ない。これが何故 iPhoto のファイルサイズ見積りがしばしば間違っているかの理由で、その JPEG 圧縮アルゴリズムが写真の内容とどれ程相性がいいかにかかっている。"Actual Size (Full Quality)" の場合、iPhoto はサイズの変更は全くないと見積るようだが、これはバグではないかと思う、何故ならば Apple は iPhoto がファイルを更に圧縮するであろう事を知っているからである。

これら全てから言える実用的な結論は、もしあなたが誰かにフル品質の写真を更に如何なる圧縮も加えられることなく送りたいと言うのであれば、Share > Email コマンド (或いはツールバーにある Email ボタン、もしこれが現れている場合) は使うべきではない。不幸なことに、写真をあなたの MobileMe Gallery に載せることでも解決はしない、と言うのも iPhoto はそこでもアップロードする写真を圧縮するし、これは MobileMe Gallery アルバムに対する Advanced 設定で Actual Size オプションを使っていても変わらない。Facebook にアップロードされる写真も全て更に圧縮される、そして iPhoto は Flickr に対して Actual Size 写真をアップロード出来るとしているが、このオプションは Flickr Pro アカウントを持っている人に対してしか与えられていないので、私はそれが実際どう働くのかの試験は出来なかった。私は、写真が Flickr に対してアップロードされる時更に圧縮されていても驚かないであろう。

代わりに、iPhoto にあるフル品質写真を友達と共有するために取り出したいと言うのであれば、次の方法の一つを試されたい:

ハッキングに興味ある方のためには、com.apple.iPhoto.plist ファイルの中に EmailCompressionQuality キーがあり、これが 0.75 に設定されているので、この数字をいじってみることは出来る (そのファイルのバックアップコピーを取り、iPhoto が走っていない時にのみテキストエディタ上でやることをお忘れなく)。私がこの数字を増やしてみたら、メール経由で送られた写真のサイズは確かに大きくなったが、これを 1.0 にしたら、ファイルサイズは元のものからほぼ倍になってしまった。やばい。

公平に見て、これは骨折り損のくたびれ儲けというものである、と言うのも JPEG 圧縮は元々写真の品質を目に見える程損なうことなくファイルサイズを減少させるのには長けているからである。いずれにしても、誰かに写真を送ろうと言う時は、何が得られるのか自ら知っておくことが重要であると思う。もしあなたの持っている写真と同じ品質の写真を相手に見て貰いたいと思うのであれば、iPhoto の備え付けのメールや Web 出版技術によるのではなく、私が上に記した方法の一つを使うべきである。

最後に一つ付け加えておくと、もしフル品質の JPEG ファイルを沢山共有したいのであれば、Smith Micro の StuffIt Deluxe 2009 を使えば JPEG ファイルをロスなく圧縮でき、画像品質を全く損なうことなくファイルサイズを 20% から 30% 削減出来ることを覚えておかれたい。これがたまにしかやらないという場合は面倒の方が多くなるのは間違いないが、職業上大きな JPEG ファイルを沢山動かし回るという場合は、StuffIt Deluxe のロスなし画像圧縮の能力は極めて歓迎出来るものとなるかもしれない。


IMAP、Gmail、Apple Mail で至福の電子メール環境を

  文: Joe Kissell <joe@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>
  訳: Minori Goto <minorig@gmail.com>
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

ここ数カ月間、私は自分の全般的な電子メール環境に、いつになく満足した気持ちで過ごしてきた。もちろんこれで完璧だなどと言うつもりはないが、過去に体験してきたどの環境よりもずっと良いものとなっている。それは、私が自分の Xserve で自分用のメールサーバを走らせていた時のものさえ遥かに凌いでいる。あの時は、これこそが究極の柔軟性とパワーの組み合わせを提供できるセットアップに違いないと思っていたのだが。現在、私が頼りにしている構成要素は3つ、Google の Gmail(これは Google Apps Standard Edition により働き、そのため私独自のドメイン名が使える)と、IMAP、それに Apple Mail で、これらの組み合わせがまさに私の必要に最適の、ドンピシャの環境を提供してくれている。けれども、私がこれを発見するまでに相当の試行錯誤が必要だったように、これらの構成要素すべてを使い物になるよう組み合わせるためにどのような手順が必要かは、決して明らかとは言えなかった。ここに、私が自分の個人的な電子メール嗜好に合った環境を達成できた方法を説明することで、電子メールのプロバイダ(特に Gmail )やソフトウェア(特に Apple Mail )で満足のいく体験ができなかった方たちのお役に立てればと思う。

まあ、少なくとも私はそのつもりでこの記事を書き始めた。でも、書き進めるうちに、IMAP/Gmail/Mail の世界においていかに多くの部分が不明確で混乱させられるものかをますます実感させられた。この話題に関して受け取った多くの電子メールメッセージも、またこの問題を扱った私の著書("Take Control of Apple Mail in Leopard" と "Take Control of Spam with Apple Mail")や Macworld 記事に対して寄せられたフィードバックも、そのことを実証していた。その結果、当初は単純な記事だと思っていたものが、一巻のマニフェストと化してしまった。(つまり、これは相当に長いだけでなく、少々独断的な意見を述べたものとなっているという意味だ。警告だけはしておきたい!)それに白状してしまえば、私は主に利己的な理由からこの記事を書いた。つまり、この情報を電子メールの文章にして何度も何度も書かなければならない手間を省くためだ! でも、もしもあなたが IMAP、Gmail、Mail という組み合わせで苦労したことがおありなら、この記事が興味深く、有益なものとなれば嬉しい。

最初に、一つだけはっきりさせておきたい。私の方法がうまく働いているのは、それが電子メールを利用する私のやり方と、電子メールに対する私の考え方とに、ぴったりとマッチしているからだ。もしもあなたがこれとは大きく違った方法で電子メールについて考え利用しているのならば、話は違ってくるかもしれない。私のセットアップ法は、あなたには向かないかもしれない。特に、あなたが Mail (あるいは他の IMAP クライアント)の挙動を、Gmail のウェブインターフェイスがアーカイビングを処理するのと同じように動作して欲しいと考えているのならば、私が以下で説明するうちいくつかの部分はあなたには受け入れ難いものかもしれない。電子メールの管理は、何よりも習慣と嗜好の問題が大きい。だから、私の説明するシステムが誰のためにも働くと言うつもりはないし、限界がないというふりをする気もない。

以上の警告はさておき、これから、長々しい文章を通じて、私が自分の方法をどのように実行しているかを、できるだけ明確な、系統立った方法で説明して行きたい。実際にどういう手順を踏むかの説明にしっかりした背景を提供するために、まず初めに IMAP に関する一般的な背景情報を詳しく説明し、それから Mail と Gmail が IMAP を処理する際のそれぞれに少しずつ標準から外れたやり方について解説しておきたい。もちろんこれらの背景情報の部分は全部飛ばしていきなり“最大幸福度を得るためのすべての設定方法”の節から読み始めて下さってもかまわないが、高度な知識をお持ちの読者諸氏にもこの背景情報を有意義と感じて頂けるかもしれない。

IMAP -- 私はもうかれこれ十年以上にわたって IMAP (Internet Message Access Protocol) の長所を褒めたたえ続けてきた。その間、このプロトコルは以前よりずっと人気を得てきたものの、これが何なのか、POP (Post Office Protocol) に比べてどんなところが優れているのか、理解していない人たちは明らかにまだ多くいる。ここ二カ月の間にさえも、基本的な誤解に基づく議論によって IMAP がダメだとする発言を私は一度ならず聞いたことがある。だから、IMAP の技術的概観を完璧に詳細に説明することは避けるにしても、基本的なことは一通り説明しておきたい。

POP と IMAP は、どちらもメールサーバからメッセージを取ってくる方式だ。(実際、多くのメールサーバではどちらのプロトコルもサポートされているので、あなたは同じメッセージにどちらの方式でアクセスすることもできる。) POP と IMAP の違いを説明するために最もよく聞く言い方はこうだ。POP ではすべてのメッセージがあなたのコンピュータにダウンロードされ、IMAP ではすべてのメッセージがサーバに残る、と。これは大体において正しいが、重要ないくつかの点を見落としている。

要約すれば、POP と IMAP はどちらも電子メールのメッセージをサーバから取ってきてあなたのスクリーン上に表示してくれるけれど、IMAP の方がずっと広範囲かつ豊かな種類の選択肢を提供している。さらにそれに加えて、IMAP の方はある種の基本的な電子メールバックアップとして使うこともできる。たとえあなたのディスクが壊れたりコンピュータが盗まれたりしても、あなたのメッセージはすべてサーバの上にも残されているからだ。(その逆もまた正しい。たとえあなたの IMAP プロバイダがあなたのメッセージのどれかを失ってしまったとしても、あなたのコンピュータ上にバックアップがある。)私が長年 IMAP を使ってきて一番ありがたいと思ったことの一つは、どんな風に電子メールクライアントや、コンピュータ、あるいはオペレーティングシステムを切り替えたとしても、電子メールメッセージを読み込んだり書き出したりといったことを(従ってそれに伴って起こるかもしれないあらゆる悲惨事のことを)一切考える必要がないという点だ。ただ単に、新しいソフトウェアに私のアカウント認証情報を入力するだけでよい。それだけで(私の既存のメッセージをすべてダウンロードして新たにローカルコピーを作るのにかかる時間を別にすれば)すべてが準備完了だ。

IMAP には二つほど弱点もある。これらはあなたにとって重大問題かもしれないし、そうでないかもしれない。第1に、大多数の IMAP サーバでは、個々のユーザーごとにストレージ容量の上限が決められている。その上限が結構低ければ(例えば 1 GB 程度ならば)すべてのメッセージを保存していると容量が足りなくなってしまうおそれがあるので、サーバにあるメッセージの一部をあなたのコンピュータのみにあるメールボックスの中へ移動せざるを得ないかもしれない。( Gmail ではこの問題に対処するためかなり気前の良い上限値を設定しており、しかもその上限値は日々増大しつつある。また、それほど高くない年間料金を払えばさらに大きな上限値が提供される。)第2に、もしもあなたのインターネット接続の速度が遅いもの(例えば、ダイヤルアップ接続や、GPRS モバイル接続など)の場合、IMAP の動作は POP よりも遅くなるかもしれない。これは、あなたのクライアントがサーバに対し、あなたがダウンロードしたいメッセージごと個別にサーバに対する指令を送信しなければならないからで、POP のように新しいメッセージが inbox に到着する度に自動的に単純なダウンロードを行なうのに比べて時間がかかるからだ。(高速のインターネット接続ならば、指令を送信してからデータを受け取るというこの方法は特に問題とはならない。)

Mail と IMAP -- IMAP は理論的には素晴らしいものだが、すべての IMAP サーバが皆同じに作られているわけではない。あるサーバでの機能が他のサーバでは欠けていることもあるし、どれかの機能を提供するために標準と違うアプローチを採っているものもある。その上、ユーザーにとっての IMAP の使用体験には常にクライアントソフトウェアが(あなたがコンピュータ上でローカルに走らせているソフトウェアも、IMAP サーバ上でウェブベースのインターフェイスを提供しているソフトウェアも)介在している。残念なことに、IMAP クライアントの多くは IMAP プロトコルについて何らかの勝手なことをしており、その結果ユーザーの見地からは IMAP の素晴らしさの一部が失われてしまうこともある。例えば Apple Mail は、一部のものに比べればかなり優れた IMAP クライアントであるものの、それでも IMAP の処理に関していくつかの奇妙な挙動を持っていて、ユーザーが頭を抱えてしまう結果になることもある。IMAP に関する Mail のこうした奇妙な点に加えて、標準と違った挙動をする IMAP サーバ( Web Crossing、お前のことを言ってるんだよ)が組み合わされば、簡単に不愉快な体験を味わわされることになりかねないので、その結果 IMAP 自体がバグだらけでひどいデザインのものだという誤った結論に飛びつきたくなるかもしれない。(後で述べるが、Gmail が IMAP を扱うやり方にはさらにもっと奇妙なところがある。)

では、Mail が IMAP を処理するやり方で問題があるところをいくつか挙げてみよう:

Gmail と IMAP -- Gmail はウェブ上だけのメール用インターフェイスとして始まった。Google はメールがどのように処理、保存そして表示されるかを完全にコントロールしていたので、既存の索引インフラストラクチャと(同社が理解した)ユーザのニーズのために、一番合理的な方法でメールを管理することに決めた。ここでの基本的な観念は、高機能な検索エンジンによってメールボックスは廃れて不要なものとなる、ということだった。 全てのメールを一つのメールボックスに放り込んで、あなたが何を探していようとも、Google 検索をすればよい、というわけだ。

後に、ユーザが定義するラベルを導入するという改良が加えられた。メッセージにラベル (あるいはタグ) を付けることによって、外見上はまったく関係ない多くのメッセージが何らかの共通点を持っているとあなたは指示できるのだ。これによって、検索では決して一緒に現れないメッセージをグループ化して表示できるようにした。Gmail は好きなだけ多くのラベルをメッセージに付けられるようにしている。これはメールボックスを使ってカテゴリー化する方法とはかなり違うものだ。(なぜなら、メールボックスの組織階層の中ではそれぞれのメッセージは一カ所に現れるのみだから。)

様々な理由で、ユーザは Gmail に飛びついた。主として、コスト(無料)、大量なメール保存容量、的確なスパムフィルタなどの理由があった。多くのユーザが、自分のメールにアクセスするために、ウェブブラウザより自分の既存メールソフトの使用を好んだので、Google は Gmail に POP インターフェイスを加えた。当然、POP を通してメッセージをダウンロードすると、あなたは Gmail の検索やラベル機能を失ってしまう。(しかし、それらにアクセスする別の方法を取るために、メッセージすべてを残しておくよう選択することもできる。)ユーザがドメインやアドレスを変える必要なく、Gmail の気の利いた機能を利用することができるよう、 Google のアプリケーションを通して、ユーザが既存のメールアドレスを使って Gmail を使用することも、Google は可能とした。

そしてついに、Gmail は私も含めて多くの人が待ち望んでいた大型機能をまた一つ加えた。IMAP アクセスがそれだ。私にとっては、IMAP の便益は Gmail の便益より優るのだが、その両方が使えると知り私は興奮した。今や私は(クライアントとプラットフォームの間の自由な切り替えも含め) IMAP の美点すべてを Gmail の美点と一緒に利用する事ができるのだ。Gmail の美点に含まれるものは、卓越したスパムフィルタ、Mail を使えない時のウェブベースのインターフェイス、そして何よりも、ますます気難しくなってきた既存のメールサーバに常に時間を費やす必要から解放されたことだ。

これを成し遂げるためには、(メールボックスを作成する機能がないので) メッセージをカテゴリー化するよう多数のラベルを使う Gmail のパラダイムは、メールボックスが必要なだけ作れるという IMAP の条件と調整をはからねばならなかった。ここで取られた解決策は、メールボックスにラベルを位置付ける、またはその反対にラベルにメールボックスを位置付けるというものだった。つまり、あなたの IMAP クライアント上のメッセージが「Stuff」というメールボックスに移されると、そのメッセージは Gmail のウェブインターフェイスでは「Stuff」というラベルを付けている。もし、ウェブインターフェイスで、「Apples」「Oranges」「Mangoes」というラベルをひとつのメッセージにつけると、IMAP のクライアントではこのメッセージの三つのコビーがそれぞれ「Apples」「Oranges」「 Mangoes」のメールボックスの中に現れる。これは完璧な解決法ではない。IMAP が普通、一つのメッセージのコピーを一つだけ保存するという点からして、これは確かに基準外だ。しかし今のところではこれは妥当なデザインなのだ。

この非標準的なシステムとは別に、他の面での Gmail の IMAP 実行は風変わりだ。少なくとも、Mail ユーザの観点からして言えばそうだ。例えば、Gmail はウェブによるアクセス以外では、IMAP の同時接続を10本までと制限している。これはかなりの数値に聞こえるし、ほとんどの人にとって問題ではない。しかし、Mail はこの点についてはとても欲深いのだ。私が前にも言及したように、Mail は接続を四つもオープンし、そしてそれらをずっとオープンさせておく。だから、実際的な結果としてあなたは Mail のコピーは同時に二つだけしか走らせることができない。(例えば,あなたのデスクトップに一つ、そしてラップトップに一つというように。)さらにしゃくに触ることには、もし私が、Mail を Mac 上で開き、iPhone のスイッチを入れるとすると、( iPhone 用の Mail も複数の IMAP 接続を使用する)もうそこで制限一杯になってしまう。もし私がさらに、いつ何時使うかもしれない他の Mac で Mail を開いたすると、私は三つの IMAP クライアントだけで接続の制限を超過してしまう。すると、接続の合計が10 本以下に減るまで、Gmail は一番後に使われた Mail のコピーへの接続を自動的にブロックしてしまう。Mail は接続を断つまでかなりの時間を要するので、Mail のコピーを一つオフラインしたとしても( Gmail が非活動でタイムアウトするまで)10 分間も待たなくてはならないことがある。その間、Gmail が非活動のためタイムアウトしてしまう。(質問される前に先制を取って言わせてもらえば,これは Mail の「サーバが対応している場合は IDLE コマンドを使用」のチェックボックスとは全く関係ない。これもまた、厄介な事 の一つなのだ。)私に連絡をくれた Gmail の技術士は、この問題は将来の Mail のバージョンで対処されるよう望んでいた。

接続の数を 10 まで制限する上に、Gmail は、例えば一日に数回 IMAP の全メッセージをダウンロードするというような活動を、過度のものとみなして目を光らせている。メッセージすべてのダウンロードは、新しいコンピューターに Mail をセットアップしたり、データ破損後の Mail の全データベースを再度シンクする時に必要となる。何が過度なのかを決定する Gamil の正確なアルゴリズムは公に知られていないが,測定基準が何であろうとも、私の個人的な経験ではいつもの IMAP アクセス以外に、一日二回ほど IMAP 全メッセージをダウンロードすると制限を超えてしまう。この秘密のダウンロード制限を超えると、Gmail はすべての IMAP のアクセスを遮断してしまう。この遮断は 24時間続く時もあるので、非常に不愉快な出来事なのだ。

Gmail の IMAP サポートには他にも制約や問題がある。その中の幾つかについてはこの後に Mail と関係させて言及する。

Mail と Gmail と IMAP -- Mail それ自体が、いずれの IMAP サーバとも何らかの問題点を持っている。そして、非標準的な IMAP サーバとして Gmail はいずれの IMAP クライアントと幾つかの問題点を持っている。この二つを一緒にすると、かなり面白い操作に出くわすことがある。例えば、Gmail のすべてのメールを保存する大きなメールボックスは、賢くも「すべてのメール」 と呼ばれている。(「すべてのメール」にはあなたが送信したメッセージのコピーも含まれている。しかし、これらのメッセージは、送信済みラベル/メールボックスの中にもある。同様にスパムメッセージや削除されたメッセージはゴミ箱の中にもある。)あなたが、IMAP を通して Gmail にアクセスする時、「すべてのメール」メールボックスは、その他のメールボックスとしてのラベルと一緒に、あなたの機器上の Mail にシンクする。その結果、もしあなたが(大抵の IMAP ユーザのように)メッセージすべてを様々なメールボックスにファイルしたのなら、Mail は各メッセージ、最低二つのコピーをダウンロードする。つまり、「すべてのメール」の中にあるメッセージと、メッセージについている各ラベルにつきコピーが一つずつダウンロードされるのだ。もちろん、特定のメールボックスを解除できる IMAP クライアントではこれは問題とはならないが、Mail ではこれができないのだ。私が、Gmail と Mail を使い始めた当初はこのことが一番の悩みの種だった。私がこの問題をどのように克服したかこの後すぐに説明しよう。

「すべてのメール」のもっと複雑な点は、メッセージをアーカイブするという概念が Gmail にあることによる。これは,あなたの受信トレイからメッセージを取り出して移動させる事を意味するのだけれど、必ずしも、何らかのほかのラベルを与えるわけではない。その結果、これらのメッセージは「すべてのメール」の中だけに現れる。この記事の後半で私が勧め、説明するように、「すべてのメール」が Mail の中に現れないようにすると、以前に Gmail のインターフェイスでアーカイブしたが、ラベルを付けなかったメッセージは Mail では見られなくなる。Mail (あるいは 概して IMAP )には、Gmail のアーカイブボタンに該当するものがない。つまり、他の特定の場所に置かずにメッセージを受信トレイから取り出す手段がないのである。これは、メールを特定して考えなければならないという必要性の例の一つだ。あなたが、どうしてもこのアーカイブという機能がなくては困るというユーザなのなら、私の提案はあなたには適していないだろう。しかし、この記事の後半にある使用法の詳細リストで、私は実行可能な次善策を紹介する。

混乱のもう一つの源は、「下書き」「送信済み」「迷惑メール」「ゴミ箱」等の特別なメールボックスをどうするべきかということだ。特に、(奇妙なラベル/メールボックスの動作やメッセージの重複を考慮して)これらのメールボックスのコンテンツをサーバに保存するべきかどうかなのだ。Google のウェブサイトは設定を幾つか紹介してあるが、私が読んだ別のウェブサイトの中には、それに相反するアドバイスを提供するものもあった。私の発見によると、Google の勧める設定ではメッセージを一通送るごとにコピーが二通できあがる。つまり、手元のコンピュータ上の「返送済み」メールボックスに一通、そしてサーバ上の Gmail の「送信済みメール」の中に保存された(そしてもちろん、これは手元のコンピュータにもシンクされる!)もう一通というぐあいだ。自分で様々な設定を実験し、その結果を観察して(複数のアカウントと、複数の Mac 上で)私はやっと、なんとか期待通りの動作をしてくれる併用方法にたどり着いた。しかし、これは Google のアドバイスには反するのだ。

そしてついに、どのアカウントでも、私のメールボックスが単一の階層型組織の一部になるようにできた。けれども、Gmail は私の通常のメールボックスとしてのラベルと一緒に、私の「下書き」「送信済み」「迷惑メール」「ゴミ箱」のメールボックス、そしてさらに「すべてのメール」と「スター付き」を含む [Gmail] と呼ばれるもうひとつのメールボックスも表示したがる。(「スター付き」は Mail の「フラグ付き」にあたる。) Google によると、この嘆かわしい組織法は一部の非基準的 IMAP クライアントをサポートするため、そして複数の言語をサポートする際の問題を対処するために必要だったということだ。これは私の美的感覚を損ねる。しかし、私は [Gmail] フォルダーを除去するため自分で発見した対処法にも満足していないのだ。

最大幸福度を得るためのすべての設定方法 -- おーい、背景情報なんて興味ないからと言って、ここまでのセクションを全部飛ばしてきた皆さん! いよいよここが、皆さんも飛び乗って戻る箇所だ。これから、Gmail の側と Mail の側の両方で、何をどう設定すればよいのかを徹底的に説明して、どうすれば私のところで動いているのと同じに動くようにできるかをすべてお話ししよう。つまり、私の発見できた限り最良の動作の仕方にする方法だ。私に言わせれば、これは相当良い結果になると思う。この輝かしい新世界の秩序の中にも、やはりいくつかは完璧でないところもあるので、それについても触れておきたい。それから、結びとして、この方法を使って電子メールを処理することの長所と短所についてもいくらか考察してみたい。

手順 1 から 5 までは、基本的な Gmail と IMAP の設定だ。あなたはここの手順のうちいくつかを既に済ませているかもしれない。そういう方も、とりあえずここを読んで、私のお勧めする通りのやり方でいろいろの設定をしてあるかどうか、確認して頂きたい。もしも違っていれば、読み進めつつ必要に応じて変更を施して頂きたい。

(1) Gmailアカウントを得る。その手順を詳しく説明するのはやめておこう。ごく単純で迷わずできるからだ。ただし、もしもあなたが自分の、既存のドメイン名を Gmail で使いたいというのならば、まったく違ったセットアップの手順を使って(無料の) Google Apps Standard Edition アカウントを作らなければならないということだけは、もう一度繰り返して言っておこう。そのためには、あなたのドメインの DNS 設定の一部を変更して Google のサーバに向け直すようにしなければならない。難しい作業ではないし、Google からは分かりやすい、詳細な説明書も出ている。けれども、あなたの Google Apps Gmail アカウントが、あなたが他に持っているかもしれない既存の Gmail アカウントとは完全に別個のものであることだけは忘れてはならない。あなたの既存のアカウントにただ新しい電子メールアドレスを割り当てるだけ、ということではないのだ。この、アカウントへの最初のサインアップ手続きを別にすると、それ以後の手順は、たった一つの例外(これについては後述)を除いて、どんなタイプのアカウントでもすべて共通だ。

(2) あなたの Gmail アカウントにログインする。

(3) ウィンドウの一番上のところにある Settings リンクをクリックする。

(4) Forwarding and POP/IMAP リンクをクリックする。

(5) Enable IMAP を選び、Save Changes をクリックする。

手順 6 から 8 までは特別の Gmail Labs 機能の設定で、これで IMAP に関する Mail の厄介さを和らげることができる。

(6) Google Apps を使っている場合 _のみ_、Gmail Labs を有効に切り替える。そのためには、あなたがドメインの管理者として Gmail にログインしている状態で、Gmail ウィンドウの一番上のところにある Manage This Domain リンクをクリックする。(デフォルトで表示される) General タブで、Automatically Add New Services When They Become Available と Enable Pre-Release Features のボックスが両方ともチェックされているようにする。ウィンドウの一番下にある Save Changes をクリックする。それから Gmail をログアウトし、もう一度ログインし、もう一度 Settings リンクをクリックする。

(7) Labs リンクをクリックする。これは「Settings」の下、「Web Clips」の右側にある。ずっと下の方にスクロールして、Advanced IMAP Controls のところに行き、その右にある Enable チェックボックスをクリックする。それから Save Changes をクリックする。

(8) 「Settings」の下にある Labels リンクをクリックする。ここで、Starred と All Mail について Show in IMAP チェックボックスのチェックを _外す_。これはつまり、その2つのメールボックスの購読をやめるのと基本的には同じ意味だ。ただし、これはクライアント側でなくサーバ側でしている。つまり、どんなクライアントを使っている時にも適用される。重要なのは、これによって All Mail メールボックスを見ずに済むようになるということだ。ここにはあなたが送信したものも受信したものも含めてすべてのメッセージが複製されて入っているので、Mail が散らかってしまうことになるからだ。

さきほど説明したように、この方法には欠点がある。Gmail の Archive ボタンを使って、メッセージを別のメールボックスに移すことなく inbox から取り除くという使い方をする人にとっては、そのようにしてアーカイブしたメッセージは(何か他のラベルが付けられていない限り)もはや Mail では見られなくなってしまう。私自身はこのアーカイブという方法を一度も使ったことがない。私は、すべてのメッセージにそれぞれ少なくとも一つはラベルを付けて(あるいは特定のメールボックスに入れて)いる。だから、この問題は私には影響しない。でも、もしもあなたが Gmail のアーカイブ方法に慣れているのならば、Mail の中ですべてを受け入れるメールボックス、例えば“Filed”というものを別途作っておいて、これまでアーカイブしていたメッセージをすべてこのメールボックスに入れるようにすれば、事実上同等の結果が得られるだろう。その際、Gmail のウェブインターフェイスで、All Mail の中にあって他のラベルが付いていないメッセージをすべて選択して、Filed ラベルを適用すればよい。これで、それらのメッセージが Mail の Filed メールボックスに現われることになる。アーカイブと完全に同じではないが、実用的には同じようなものと言えるだろう。

(9) もう一度、Forwarding and POP/IMAP リンクをクリックする。今回は、さきほど Advanced IMAP Controls を有効にしたことによって新たな設定項目が増えている。そこで(“Auto-Expunge”のところで) Immediately Expunge Messages When I Mark Them Deleted in IMAP を(もしも既にそうなっていなければ)選択し、Save Changes をクリックする。

手順 10 から 15 まででは、Mail の中であなたの Gmail アカウントをセットアップする。

(10) Mail を開き、Mail > Preferences を選択、ツールバーで Accounts ボタンをクリック、それから一番下の左側にある + (プラス) ボタンをクリックする。

(11) あなたの名前、Gmail でのフルアドレス、Gmail パスワードを入力する。

(12) 極めて重要: Automatically Set Up Account の _チェックを外して_ から、Continue をクリックする。(もしもこのチェックボックスがチェックされたままだと、Mail はあなたのアカウントを POP アカウントとしてセットアップしてしまうので、あなたの望みの結果にはならない。)

(13) Incoming Mail Server スクリーンで Account Type ポップアップメニューから IMAP を選ぶ。あなたの好きなように説明を書き込み、Incoming Mail Server フィールドを imap.gmail.com に変える。User Name フィールドにあなたの _完全な_ Gmail アドレスを書き込んで、パスワードを間違いなく書き入れてから、Continue をクリックする。

(14) Outgoing Mail Server スクリーンで、ここでもあなたの好きなように説明を書き込み、Use Only This Server をチェックする。それ以外の設定項目は既にすべて正しくなっているはずだ。Outgoing Mail Server には smtp.gmail.com とあり、Use Authentication がチェックされ、あなたのユーザ名とパスワードが入った状態になっている。

(15) Continue をクリックし、すべての情報を確認してから、Create をクリックする。Mail があなたの既存のメッセージを Gmail からダウンロードして、あなたの Gmail ラベルに対応したメールボックスを作り終えるまで、数分間待つ。

最後に、手順 16 から 21 までで、Mail が Gmail の特殊なメールボックスを正しく処理できるようにする。注意すべきは、Mail の Accounts 環境設定パネルの Mailbox Behaviors (メールボックスの特性) 表示にあるチェックボックスをあなたが手で操作する必要はないということだ。これから説明する手順通り操作すれば、4つの“Store ____ messages on the server”チェックボックスはすべて自動的にチェックされた状態になっているはずだ。

(16) Mail のサイドバーにあるメールボックスのリストを見よう。現段階で、リストの下の方に、あなたが手順 12 で設定した Gmail アカウントが、あなたの書き込んだ説明付きで、表示されているはずだ。その横にある展開表示三角形をクリックすれば、その内容が表示される。ここには、少なくとも、[Gmail] とラベル付けされた白色のメールボックス(白はそのメールボックス自体が何もメッセージを含んでいないことを示している)と、あなたが作った他のラベルそれぞれに対応したメールボックスが並ぶ。[Gmail] の横の展開表示三角形をクリックしてその内容を表示させれば、この時点でそれは Drafts、Sent Mail、Spam、Trash となっているはずだ。(手順 6 から 8 までを実行しなかった場合は、それに Starred と All Mail が加わる。)

(17) Gmail の Sent Mail メールボックスを Mail がこのアカウント用の Sent (送信済み) メールボックスとして使うようにするには、[Gmail] の下にある Sent Mail を選択そして Mailbox > Use This Mailbox For > Sent を選ぶ。そうすると Sent メールボックスは [Gmail] の下から消え、メールボックスリストの上の方にあるメインの Sent アイテムの下に、あなたの Gmail アカウント名の付いたサブメールボックスとして再出現する。(ここでも、この後の手順でも、特別のメールボックスがサブメールボックスとして現われるのはあなたが Mail で他のアカウントを一つ以上設定してある場合に限られることに注意しておこう。そうでなければ、通常の Drafts、Sent、Junk、Trash メールボックスしか現われない。)もしも、あなたがこの設定をした後になって、メールボックスリストの下の方であなたの Gmail アカウントの中に Sent Messages メールボックスが登場した場合は、そのコンテンツ全部(もしあれば)を選択し、それらを上の方にあるメインの Sent メールボックスにドラッグする。転送が終了するまで数分間待つ。それから Sent Messages メールボックスを選び、Mailbox > Delete Mailbox を選択、そして Delete をクリックする。念のために強調しておきたいが、私のお勧めするこの方法は、Google の勧めている方法とは違う。でも私を信頼して欲しい。こちらこそが、あなたに適した方法であって、二つの違ったメールボックスに重複した送信済みメッセージを持つことなしに済ますことができる。

この手順を踏んだ結果がどうなるかと言うと、Mail からでも、Gmail のウェブインターフェイスからでも、あなたがメッセージを送信する際にはいつでも、そのコピーがいつも同じメールボックスに保存される。そのメールボックスを Mail は Sent と呼び、Gmail のウェブサイトは Sent Mail と呼ぶ。注意すべきこと: Gmail からメッセージを送信する際には、あなた自身に CC または BCC を付けては _いけない_。(つまり、Mail > Preferences を選択、ツールバーで Composing (作成) をクリックし、Automatically Cc/Bcc Myself (自動的に自分を Cc/Bcc に含める) がチェックされていないことを確認しておくこと。) Gmail が自動的にコピーを保存してくれるのだから、それは必要のないことで、コピーが重複する結果になるだけだからだ。それからもう一つ。Gmail は、あなた自身のアドレスから送信されたかのように偽装されたスパムメッセージさえも、あなたの Sent (Mail) メールボックスの中に表示してしまう! そんなバカな、とイライラさせられる挙動だが、スパムメッセージを定期的に削除しているのならば何も心配する必要はない。Sent からも一緒に消えてくれる。

(18) 次は Drafts の番である。Sent でやった様に、[Gmail] の下で Drafts を選択そして Mailbox > Use This Mailbox For > Drafts を選ぶ。そうすると Drafts メールボックスは [Gmail] の下から消えそしてメインの Drafts アイテムの下にサブメールボックスとして再出現する。これで下書きを Mail にか、或いは Gmail Web インターフェースに保存するかに拘わらず、それは同じ (Drafts) メールボックスに現れる。(もしこのステップを跳ばしてしまうと、次にメッセージを作成した時、Mail は新たな隠れた Drafts メールボックスを生成し、それが Gmail では [Imap]/Drafts と呼ばれるラベルとして現れる。これは、私なら避けたい余計なレイヤーを追加することになる。) これをやった後でも、再度 Drafts メールボックスがあなたの Gmail アカウントの中でメールボックスリストの一番下に現れるようであれば、そのコンテンツ全部 (もしあれば) を選択し、それらを一番上にあるメインの Drafts メールボックスにドラッグする。転送が終了するまで数分間待つ、そしてあなたの Gmail アカウントの下で一番下にあるその Drafts メールボックスを選び、Mailbox > Delete Mailbox を選択、そして Delete をクリックする。

しかし下書きに関しては Gmail と Mail についてのもう一つのおかしなことがあるのを知っておく必要がある。通常、Mail の中でメッセージを作成していると、Drafts メールボックスの中に 30秒毎に自動的に、そして Save as Draft を手でクリックする度にコピーを保存する。毎回新しいドラフトが保存され、Mail はそのメッセージの如何なる以前のコピーも消去する (Trash メールボックスに移動することなく)、従ってあなたの Drafts メールボックスには何時も一つのドラフトしかないことになる。しかし Gmail-over-IMAP は異なる動きをする。あなたの Gmail アカウント内でメッセージを作成すると、Mail は作業中のコピーを 30秒毎に保存し、そしてそれ以前のドラフトは全て削除する。しかしながら、以前のドラフトは全部消え去る代わりに、全てあなたの Trash メールボックスに現れる。結果として、Mail であなたの Gmail アカウント内でメッセージを書くのに 10分を費やしたとすると、あなたの Trash メールボックスには 2 0のドラフトがあることになる!この動きは害にはならない - ただしょっちゅう Trash を空にするか、或いは Mail の設定を使って自動的に Trash を空にするかするだけである。しかし、自らの意思で作成したり移動したり覚えのないメッセージが山ほど Trash にあるのを見つけたりしたらびっくりするかもしれない! Gmail 開発者の一人が私に語ってくれたことによると、この奇妙な動きはある種の IMAP クライアントの中のバグに対応するために必要となったものだが、将来はもっと良い解が見つかるかも知れないという。

(19) 次は Trash である。上の二つのステップと同じ様に、[Gmail] の下で Trash を選択そして Mailbox > Use This Mailbox For > Trash を選ぶ。Trash メールボックスは [Gmail] 下から消え去りメインの Trash アイテムの下にサブメールボックスとして再出現する。こうすれば、あなたが Mail であろうが Gmail Web インターフェース下であろうが消去したメッセージは、同じ (Trash) メールボックス内に現れる。もし Deleted Messages メールボックスがあなたの Gmail アカウント内のメールボックスリストの一番下に現れるようであれば、全てのコンテンツ (もしあれば) を選択し一番上にあるメインの Trash メールボックスにドラッグする。転送が完了するまで数分待ち、それから Deleted Messages メールボックスを選択、Mailbox > Delete Mailbox を選ぶ、そして Delete をクリックする。

(20) 最後に、Junk メールボックス。他の三つの特別なメールボックスと違い、Mail はデフォルトでは Junk メッセージをサーバーに保存しない。これは元々あなたが必要としないメッセージでサーバー上のスペースを浪費する必要は無いという前提でこうなっている。しかし、Gmail は自動的に全ての疑わしきジャンクメールに Spam ラベルを与えるので、IMAP クライアントから見た時には、あなたの受信箱には入れられず Spam メールボックスに入れられるという効果を持つ。別の言い方をすれば、スパムは既にサーバー上に存在する (そして、他の全ての IMAP メールと一緒に、あなたの Mac へも同期される)、従って問題はそれをどの様に見に行きそして管理するかである。二つの方法があり、どちらも有効である。

一つのオプションは、デフォルトの設定をそのままにしておくことである。結果は、Gmail がスパムとフラッグしたメッセージは全てあなたの Gmail アカウント内の [Gmail] 下の Spam メールボックスに (だけ) 現れるということである。これらのメッセージは暇な時に見て消去出来る - Mail か Gmail Web インターフェースから。しかしながら、もし Mail の備え付けの Junk Mail フィルタがあなたの Gmail アカウントから追加のスパムメッセージを検出すると (これは時折起こる)、これらのメッセージはあなたの設定に応じて、Junk Mail と印がついて受信箱に残されたままになるか、或いはまたあなたのメールボックスリストの "On My Mac" (手元) 部分にある Junk メールボックスに移されるかのどちらかである。別の言い方をすれば、疑わしきジャンクメールは、一つではなく二つの場所に見に行かなければならないことを意味する。一方、Mail の Junk Mail フィルタは Gmail のものより精度が低いので、Mail がスパムだと印をつけたものの殆どが偽検出と言う可能性がある。そうであれば、このやり方のほうがが適しているかもしれない。これだと偽検出である可能性の高いものは全てまとめて比較的短いリストの中にありスキャンしやすいが、そうでないとスパムである可能性の高い他の全てのメッセージとごっちゃ混ぜになってしまっている。

もう一つの方法は、そして私の好みの方法でもあるのだが、Mail に Gmail の Spam ラベル/メールボックスを、そのアカウントに対する Junk メールボックスとして扱わせるのである。これだとあなたのコンピュータにダウンロードされるスパムメッセージの数には影響がでない。変わるのは余分のメールボックスは省いて全てのジャンクメールを一箇所に入れることである - 私の好きなのもこの整然さ故である。加えて、Mail がメッセージを Junk メールボックスに移すことでスパムと印をつける度に、Gmail に対してもそのメッセージはスパムであると告げることになり、Gmail のスパムフィルタリングを全てのユーザーのために改善する手助けとなると同時に Gmail は Mail の junk メールフィルタリングに対してどのメッセージがスパムだと思うかを教えることによって改善の手助けをする。

この Junk メールボックスを私の好みの様に設定するには、最初に Mail > Preferences を選択、Junk Mail をクリック、そして Enable Junk Mail Filtering ボックスにチェックが入っている事を確認する。"When junk mail arrives" の下でもし一番上のラジオボタン (Mark As Junk Mail, but Leave It in My Inbox) が選ばれているなら、その代わりに Move It to the Junk Mailbox を選びそして Move をクリックする。次に、メインの Mail ウィンドウに戻り、[Gmail] の下で Spam を選択、そして Mailbox > Use This Mailbox For > Junk を選択。Spam メールボックスは [Gmail] の下からは消え去りメインの Junk アイテムの下のサブメールボックスとして再出現する。これで Gmail がメッセージをスパムとしてフラッグしようが、或いは Mail の Junk Mail フィルタがしようが、或いはあなたがどちらかの場所でメッセージを自分の手でスパムと印をつけようが、全て同じメールボックスに現れる - これを Mail では Junk と呼びそして Gmail の Web サイトは Spam と呼んでいる。もし Junk メールボックスがあなたの Gmail アカウントのメールボックスリストの一番下に現れた場合は、その全てのコンテンツ (もしあれば) を選び一番上にあるメインの Junk メールボックスにドラッグする。転送が終了するまで数分待ち、それからその Junk メールボックスを選択し、Mailbox > Delete Mailbox を選び、そして Delete をクリックする。

(21) これだけである (ほとんど)。この時点では、あなたのメールボックスリストは、あなたの Gmail アカウントの下で、あなたの Gmail ラベルを表すメールボックスと共に、[Gmail] と呼ばれる空のメールボックスを示しているはずである (もし Step 19 の最初のオプションで行った場合は、Spam と呼ばれるメールボックスを含んでいる)。この [Gmail] メールボックスは単に無視すれば良い。

しかし [Gmail] を無視することは出来ないと言うかもしれない。ひょっとするとあなたのメールボックスリストの中にあるというだけであなたの秩序感覚を乱すかもしれない、何故ならばそれは今や何の役目もしていないからである。ではそれを取り除くことは出来るのか?ええ、_可能だが_、そうしたことによる結果の方が不愉快かもしれない。

[Gmail] を取り除くには、Mail に対して [Gmail] メールボックスは、あなたの受信箱と言うより、あなたの IMAP アカウントのルートであるとして扱うよう告げる。これをするには、Mail > Preferences を選択、ツールバーで Accounts をクリック、そして左にあるリストの中のあなたの Gmail アカウントを選ぶ。Advanced をクリック、そして IMAP Path Prefix フィールドに [Gmail] とタイプする。次に Preferences ウィンドウを閉じて Save をクリック。この時点で起こることは [Gmail] が消えることである - ヤッター!しかしその他にも何かが消えてしまっている:残りのあなたの Gmail メールボックスである!この構成だと、Mail は [Gmail] 階層下にあるメールボックス _のみ_ を表示できる。従って、例えば Mail の中に Archives と呼ばれる新しいメールボックスを作成したとしよう。Gmail Web インターフェースに行くと、[Gmail]/Archives と呼ばれる新しいラベルが見えるはずである! Mail (或いは、他の如何なる IMAP クライアントでも) では、[Gmail]/ で始まるラベルのみが IMAP メールボックスとして現れるのである。これはあなたの Drafts, Sent, Junk, そして Trash メールボックスには影響しない、何故ならばこれらは既に [Gmail] の下にあるからである。しかしもしあなたがその他のメールボックスにメッセージを持っていれば、それを Mail の中でも見える様にするには Gmail の中で手でそれらを再ラベルしなければならない - そして全ての Gmail ラベルが [Gmail]/ で始まるのを受け入れなければならない。個人的には、この方が空の [Gmail] メールボックスを持つより気になるが、どうしてもと言うのであれば、出来ます。

さらに考慮して -- では、これまでの点を説明しよう。あなたのメールが Gmail のサーバに着信すると、スパムでないかどうか、自動的にフィルタにかけられる。そして、あなたはメールを Apple Mail、(あるいはコンピューター上の他の IMAP クライアント)あるいは、Gmail のウェブ上のインターフェイスでチェックする。どのようなところからチェックしても、同じメッセージを、同じステータス(既読/未読、返信済みなど)そして同じところ(メールボックスあるいはラベル)で見ることができる。メールの保存容量は大量にあるし、多くの Gmail 機能オプション(時には試験的なもの)にアクセスすることができる。その上、これには1セントもかからない。

私が Gmail を愛用する理由の一つは、サーバをベースとしたルール( Gmail ではフィルタと呼ばれている)だ。フィルタを設定するためには、単に, Gmail のウェブインターフェイスに行き、ウィンドウの一番上の検索フィールドの横にある「フィルタを作成」をクリックして、説明に従えばよい。Gmail のフィルタは Mail のフィルタよりも洗練性と柔軟性に欠けるが、以前使っていた Mail のフィルタの機能を 90 パーセントぐらいは再現することができた。(その後 Mail のフィルタは削除した。) 機能を減らされたことによって Mail がきびきびと速くなっただけでなく、ウェブ、iPhone、そして他のクライアントからメールをチェックしても、メッセージは前もって設定しておいたメールボックスに振り分けられている。そして、受信トレイは必須でないメールでごたごたしたりしない。

あなたのメールは Google の巨大なサーバファームにホストされているので、(私の Xserve のような)単一のサーバにホストされるメールに起る様な問題にはさらされにくい。そして、ほとんどのメールプロバイダーに比べ、サービスの機能停止が起りにくい。しかし、Gmail も機能停止を幾つか起こしている。(このことは広く報道された。)(2009年2月号の PC World 「Gmail Outage Marks Sixth Downtime in Eight Months」を参照)これらのサービスの機能停止の中にはいやになるほど、長く続くものもあり、また起る可能性も常にある。もちろん、どんなプロバイダーにもサービスの機能停止は起りうる。このことは、MobileMe にも言えるし(「MobileMe Mail と Gmail が同時にダウン」2008-08-11 を参照)Fastmail.fm にも言える。(Glenn Fleishman の 2006年8月のブログ 「No Longer Recommending Fastmail.fm」 を参照)そして、あなた自身のサーバにも言えることだ。これについて私が思うのは、電子メールの機能停止については自分自身で対処するより、世界でも最大級のインターネット会社に任せたほうがいい。(ましてや,小規模で能力でも劣るメールプロバイダーに任せるよりはましだ。)さらに、私にはバックアップとして、他にも幾つかのメールアカウントがあるので、機能停止のことはそれほど心配にはならない。

しかし、当然すべてのメールのコピーを自分のコンピュータ上でバックアップしておくことを私は勧める。もし、Google で壊滅的な機能停止が起り、あなたのメッセージの一部,あるいはすべてがサーバから消えてしまったとしても、どこかに、きちんをコピーがあるようにしておきたいだろう。だから、やるべき事は心得ておこう。Take Control の電子本(あるいは僕が書いたもう一冊の本)を読んで、バックアップをセットアップし、規則的にテストしてチェックすることだ。

もし、メールのアカウントを一つ以上持っているのなら、(最近は一つしか持っていないなどという人はいるのだろうか) Gmail を中央保存場所として使えばいい。つまり、他のアカウントのメールを Gmail に転送するか、POP を使って Gmail に他のアカウントをチェックさせるのだ。こうすれば、あなたのアカウントすべてが Gmail の迷惑メールフィルタやその他の機能を利用することができる。これは、複数のアカウントの受信トレイを統合して見せることができない iPhone などの機器には特に役立つ。MobileMe などに比べて、Gmail が中央交換所としてさらに適している理由は、Gmail が他のアドレスからもメールを送信できるようにするからだ。私は、「Streamline E-mail with Gmail」という Macworld の記事の中で、この過程の詳細を記述している。

最後になるが大事な事として、私が知る中で最も効率的でストレスの少ない メールの管理法を宣伝したい。それは、受信トレイをほとんど常に空にしておくという方策だ。私が今この文をタイプしている時、私の受信トレイには 2通のメッセージがある。これは,私が単にマルチタスク型の人間ではなく、これらのメッセージに対応する機会がまだないからだ。でもこれらのメッセージは一時間もしないうちに私の受信トレイから無くなるだろう。私が,一日に膨大な量のメールを受信するにもかかわらず、こんなことを成し遂げられるわけを簡単に読みたいのなら、Macworld の記事 「Empty Your Inbox」を見ていただきたい。


TidBITS 監視リスト: 注目のソフトウェアアップデート、04-May-09

  文: Doug McLean <doug_mclean@tidbits.com>
  訳: 細川秀治 <hosoka@ca2.so-net.ne.jp>

CS Odessa の ConceptDraw Pro NetDiagrammer Plug-in は、ConceptDraw Pro 8 用の新しいプラグインだ。このプラグインはコンピュータネットワークを計画する、ネットワーク管理者、デザイナー、エンジニア、IT 管理者向けに作られている。またユーザーは、ネットワークダイアグラムを制作、LAN をスキャン、ネットワークリソースの評価、ネットワークドキュメントの準備が可能になる。(249 ドルの ConceptDraw Pro 8 と一緒に購入すると 49 ドル、別々に購入は不可)

Mozilla の Firefox の3.0.10 は、好評ウェブブラウザのセキュリティと安定性に関するアップデートだ。Firefox 3.0.9 のセキュリティパッチで持ち込まれたバグを修正している。このバグにより、特に HTML Validator 拡張機能のユーザーは頻繁にクラッシュしていた。私たちの見たところ、この問題のほとんどは、Firefox の Windows のバージョンで起きていたので、Mac ユーザーはこのアップデートを取り急ぎインストールするほどではない。(無料アップデート、17.2 MB)

Ambrosia Software のSnapz Pro X 2.1.5 は、人気の高い静止画および動画スクリーンキャプチャユーティリティのマイナーアップデートだ。このアップデートは音声が動画に適正に追加されない問題を解決し、Enforce Frame Rateを使用するときのマルチパスビデオのサポートを増強し、若干の他の開示されていないバグ解消と改善が含まれている。(69 ドル、アップデート無料、14.9 MB)

Mark/Space の The Missing Sync for iPhone 2.0 アップデートは、Mac からスマートフォンへの同期ソフトウェアに、双方向の Wi-Fi ノート、タスク、およびドキュメントの同期が付属したものだ。この最新バージョンは、2.0 バージョンの Mark/Space の他の iPhone app(Fliq Notes、Fliq Docs、Fliq Tasks)と共に使用できる。さらに加えて、ユーザーは iPhone 上の Fliq Notes、Bare Bones Yojimbo、Microsoft Entourage の間で同期できる。(39.95 ドル、クロスグレード 29.95 ドル、アップデート無料、12 MB)

BeLight Software の Labels & Addresses 1.3 は、ラベルや封筒を印刷するホームオフィスツールの最新バージョンだ。主要な変更点は、Intelligent Mail Barcode (来るべき USPS バーコード標準で最大の自動化割引が受けられる)のサポートと、Quick Response コード(携帯電話のカメラで情報を解読できる)のサポート、Pinnacle Label テンプレートが利用できる、単一テキストフィールドで縦方向の伸張オプション、がある。(49.95 ドル、アップデート無料、アプリケーション 34.5 MB/アップデート 14.8 MB)

SmileOnMyMac の PageSender 4.5 は、FAX アプリケーションのマイナーアップデートだ。ファックスを電子メールで送るサービス SmartFax.com のサポートと、ソフトウェアアップデートの配布を簡素化するためのオープンソース Mac OS X フレームワーク Sparkle のサポートが追加された。PageSender は、アップデートが入手可能になるとユーザーに通知するようになった(通知を設定するには PageSender Fax Center > Preferences > Update をセットす る)。(新規 39.95 ドル、4.x からのアップグレード無料、7.3 MB)

Mariner Software の MacGourmet Deluxe 1.2 は、最新バージョンの MacGourmet とオプションのプラグイン Mealplan、Cookbook、Nutrition をセットにした製品だ。ユーザーは、農務省の栄養価データベースに従って献立の栄養価を計算、献立を Mealplan にコピー/ペースト、印刷版クックブックを作成、Mealplan から買い物リストを作成、クックブックにメモやコメントを追記、MacGourmet Deluxe のオンラインチュートリアルを閲覧できる。(新規 44.95 ドル、アップグレード無料、17.7 MB)

Macware の MacTuneUp 3.5 は、ハードディスクの空き領域を復元、起動可能なバックアップを作成、ネットワーク接続を改善する、Mac OS X のメンテナンスユーティリティのアップデートだ。この最新バージョンの特長は、Intel ベース Macs でのサポートを改善、ファイル削除プロセスを停止する機能、Leopard 用の強化されたキャッシュ削除ツール、ディスクの空き領域を解放しダウンロード速度を向上する刷新された最適化ツールだ。(新規 34.99 ドル、アップデート無料、10 MB)


ExtraBITS、04-May-09 版

  文: TidBITS Staff <editors@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

MobileMe が常時のチャットサポートを提供 -- Apple がテキストチャットによる週に 7 日、毎日 24 時間のサポートを MobileMe に追加した。.Mac の後継となるインターネットサービス集 MobileMe には時として不満の声が挙がっていた。サポート用のチャットを開始するには、まず Get Help with MobileMe (MobileMe のサポート) セクションの中から特定の話題を選ばなければならない。すると Chat Now ボタンが現われるので、それをクリックすれば Apple の技術サポートの人とのチャットが始まる。(リンク投稿 2009-05-01)

NYC Apple Store、最も多く写真を撮られた場所の上位に -- 大量のデジタル写真を自動的に整理・ラベル付け・要約することを目指した Cornell 大学の研究プロジェクトで、350 万枚近くの Flickr 写真が調べ上げられた。一つ、興味深いことが分かった: ニューヨーク市にあるガラス張り箱形の Apple Store が、ニューヨーク市内で 5 番目に多く写真を撮られた場所であり、世界中では第 28 位だったという。(リンク投稿 2009-05-01)

WWDC 2009: 完売 -- Ars Technica の記事によれば、Apple の毎年恒例の Worldwide Developers Conference (WWDC) が、今年は既に完売となっているという。サンフランシスコの Moscone West Hall で 2009 年 6 月 8 日から 2009 年 6 月 12 日まで開催される今年のカンファレンスは、開催前に完売となったものとしては2回目となる。(初めて完売したのは 2008 年だった。)出席できなかった人のために、カンファレンス終了後に WWDC 2009 セッションのビデオが利用できるようになる。今回のセッションは iPhone 3.0 ソフトウェアと Snow Leopard に焦点を絞ったものになりそうだ。(リンク投稿 2009-04-29)

Forbes、Jobs 供述書の PDF を出版 -- 2008 年 3 月 8 日の Securities and Exchange Commission (証券取引委員会) における Steve Jobs の供述をすべて記録したものが、Forbes.com から PDF として入手できるようになった。119 ページにわたるこの書類は、概してそのまま手の加えられていない状態で、Apple ストックオプションのバックデーティング(これは適切な方法で勘定され報告されなければ違法となる)問題、および 当時 Apple の法律顧問であった Nancy Heinen による架空の取締役会議のための時間操作の問題についての質問に対する Jobs の回答をすべて明かしている。この口述記録を読めば、他ではなかなか窺い知ることのできない Apple 上層部の組織体系や活動実態を垣間見ることができ、Jobs 本人による驚くほど率直なコメントにも触れることができる。(リンク投稿 2009-04-28)

Esquire 誌に RED ビデオカメラによるカバーショット登場 -- ビデオを撮影できる静止カメラは多いし、ビデオカメラも静止画像をキャプチャできるが、いずれも従来は画質を犠牲にしなければならなかった。ところが Esquire 誌の最新号では、メジャー市場の雑誌としては史上初めて、ビデオカメラによってキャプチャされたカバー写真を使ったと謳っている。使用したカメラはハイエンドの RedONE、これは(通常の HD ビデオカメラのおよそ四倍にあたる)4K の解像度で撮影するという。(リンク投稿 2009-04-28)


TidBITS Talk/04-May-09 のホットな話題

  文: Jeff Carlson <jeffc@tidbits.com>
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

アクセス権エラーが繰り返し起こる -- Intego の VirusBarrier がアクセス権エラーを起こしているが、どうやらこれは深刻な問題ではないようだ。(メッセージ数 7)

地球の裏側 _から_ 来た iPhone -- ある読者が、オーストラリアの Telstra 社で契約した iPhone を他の国で使った体験談、特に使用料金についての経験を語る。(メッセージ数 4)

旧型の iMac を使う -- 今の時代にあの古い半透明ボディーの iMac を使おうとすると、どんな限界事項に直面することになるのか? (メッセージ数 15)

TidBITS の 19 年間を振り返って思ったこと -- 読者たちが、二十年近くにわたって TidBITS を読みコンピュータを使ってきたことを巡る思索や体験談を語る。(メッセージ数 11)

iPhone と Blackberry の間でデータプランを切り替え -- 両方別々にデータプランの料金を払うことなくサードパーティのアプリケーションを iPhone と BlackBerry 機器の双方でテストすることは可能か? (メッセージ数 2)

Windows の代替品 -- ReactOS が、Microsoft Windows に代わるものとして新たに登場してきた。将来は Windows アプリケーションを走らせられるようになるかもしれないが、現在のところその実装はまだまだ足りないところだらけだ。(メッセージ数 15)

Word10.4 の奇妙な問題 -- Finder が2分ごとに勝手に前面に出てくるのはおかしい。Activity Monitor を使って、ある読者の Mac では Firefox が原因であることが分かった。(メッセージ数 5)

IMAP、Gmail、Apple Mail で至福の電子メール環境を -- Apple Mail で Gmail の IMAP モードを使うやり方について読者たちが質問する。(メッセージ数 14)

Apple Mail で古いアドレスを消去 -- Mail の「宛先の履歴」リストは、古い電子メールアドレスが他の場所では削除されてしまったような場合でもそれらを表示することができる。(メッセージ数 3)

GPS 泥棒にご用心 -- 自動車の中に GPS ユニットを置いたままにしていると、泥棒にあなたの自宅を教えることにもなりかねない。GPS を置きっぱなしにしないこと! (メッセージ数 2)


tb_badge_trans-jp2

TidBITS は、タイムリーなニュース、洞察溢れる解説、奥の深いレビューを Macintosh とインターネット共同体にお届けする無料の週刊ニュースレターです。ご友人には自由にご転送ください。できれば購読をお薦めください。
非営利、非商用の出版物、Web サイトは、フルクレジットを明記すれば記事を転載または記事へのリンクができます。それ以外の場合はお問い合わせ下さい。記事が正確であることの保証はありません。告示:書名、製品名および会社名は、それぞれ該当する権利者の登録商標または権利です。TidBITS ISSN 1090-7017

©Copyright 2009 TidBITS: 再使用は Creative Commons ライセンスによります。

Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2009年 5月 9日 土曜日, S. HOSOKAWA