TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1148/29-Oct-2012

まずは机の上を片付けよう。Apple からさまざまの発表があり、その他の出来事もあったので、今週はダブルサイズの特大号となった。当然ながら、一番のビッグニュースは iPad mini と第四世代 iPad のリリースだが、それに加えて新しい iMac と、新しい Retina ディスプレイモデルの 13 インチ MacBook Pro、それに高速化を果たした Mac mini もある。Apple はまた iBooks 3.0 と iBooks Author 2.0 もリリースした上に、定例の業績報告で Q4 2012 期に 82 億ドルの純利益があったことを発表した。これらすべての発表について詳しく解説するほか、今週は Art Text が当たる DealBITS 抽選もある。さて話題を変えて、Adam はお気に入りのカレンダープログラム BusyCal 2 の新機能を紹介するとともに私たちの最新刊 "Take Control of Calendar Syncing and Sharing with BusyCal" をお披露目する。次に Matt Neuburg が、一部のユーザーで iOS 6 が高価なセルラーデータを不可思議にも膨大に消費してしまう問題について、知られている情報を整理して追跡する。最後に、ExtraBITS も見逃さないで頂きたい。今週号に載せ切れなかった私たちの記事三つを紹介するほか(今週号の出版直前になって)Apple 経営陣に異動があり上級副社長の Scott Forstall と John Browett が同社を去るという発表もあった。今週注目すべきソフトウェアリリースは、FileMaker Pro 12.0.3、Skype 6.0.60.2946、それに DEVONthink と DEVONnote 2.4.3 だ。

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DealBITS 抽選: Art Text 2.4.2 が当たる

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

本物のグラフィックデザイナーたちが Photoshop を使って作り出した素敵なロゴやビジュアル効果などを見ると、私はいつも感銘を受ける。けれども、そうしたプロのスキルを持っていない人でも、BeLight Software の Art Text 2 があれば、コミュニティーウェブサイトのために手早くロゴやその他の図を描いたり、あるいはフルカラーの絵はがきを作ったり、さらには Keynote プレゼンテーションを作成したりといったことがずっと簡単にできるかもしれない。なぜなら、Art Text ではテキストや画像をキャンバスの上に置いて、それらにさまざまな方法でスタイル付けすることができ、しかもそれを他の手段でやろうとすれば極めて困難であるからだ。例えば、テキストや画像を歪めたりねじったりして、そこに生地感や質感を加えることもでき、レイヤーを使ってオブジェクト同士を作用させ合うこともできる。Art Text にはさまざまのベクターアイコン、図形、テクスチャ、マテリアル、($10 の Extras Pack に含まれる) フォントなどのライブラリも付いているので、すぐに使い始めることが可能だ。

この DealBITS 抽選の記事を書きながら、私は New York の Macworld Expo で手に入れたお気に入りの Apple Tシャツのデザインを作り直してみようと思い立った。この Apple Tシャツでは、有名な "I Love NY" ロゴのハート記号を Apple ロゴで置き換えてある。これをもうちょっと飾り立てるために、私はテキストとグラフィックの見栄えをまるでガラスで出来ているように見えるものに変え、さらにテキストをもう少し歪ませてみた。芸術作品だなどと言い張るつもりはないが、この作業はとても楽しくて手軽だった。Art Text でどんなことができるかの実例は、 BeLight のサンプルページを見ればたくさんある。

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だから、今回の賞品となる 5 本の Art Text 2.4.2 の一つ (通常価格 $39.95 相当) が欲しい方は、どうぞ 2012 年 11 月 5 日までに DealBITS ページで応募して頂きたい。寄せられた情報のすべては TidBITS の包括的プライバシー規約の下で扱われる。

[訳注: 応募期間は 11:59 PM PST, 4 November 2012 まで、つまり日本時間で 11 月 5 日(月曜日)の午後 5 時頃までとなっています。]

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アナリストは Apple の $8.2 Billion Q4 2012 利益に失望

  文: Jeff Carlson: jeffc@tidbits.com, @jeffcarlson, Michael E. Cohen: mcohen@tidbits.com   訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は 2012 会計年度の第4四半期で製品のほぼ全てで記録となる利益を計上した。売上 $36 billion そして純利益 $8.2 billion (希薄化後一株当り $8.67) をもって、同社の利益は前年同期から 23.9% の上昇となった ("iPad, iPhone が Apple の $8.8 billion Q3 2012 利益に貢献" 24 July 2012 参照)。しかしながら、アナリスト達は、彼らの予測である一株利益 $8.75 を下回ったとして、そして iPad の販売も期待値以下だったとして失望を表明し、Apple の株価を時間後の取引で下げに追いやった。

iPad に関するアナリスト達の失望は、そのままにはとれないとする人もいるであろう:Apple は前四半期に 44 百万台の iOS 機器を販売し、そして現在 iOS 6 が走っている iOS 機器は 200 百万台にのぼると言っている。更に他にも馬鹿には出来ない話がある:Apple は、そのオンラインの iCloud サービスは現在 190 百万人を超えるユーザーを抱えていると言っている。これでも Apple はダメになりつつあるのではないかと心配な向きに対して言うと、同社の手持ち現金と有価証券は $123 billion に達し、前四半期から $4 billion の増加となっている。

この失望をより大所高所から見れば、Apple が販売した製品はかなりの量に達する:4.9 百万台の Mac (売上が 8% 減少している市場で、市場シェアを対前年で 1% 増やした), 26.9 百万台の iPhone (売上 $17.1 billion が認識されており、前年比 56% 増)、そして 14 百万台の iPad (前年同期の販売数から 26% 増) である。所で、Mac 市場が何処へ向かっているのかの目安として言うと、前四半期では Mac 販売のうちポータブルの Mac が 80% を占めた。

390 の Apple 販売店は引き続きその役目を果たして稼いでいる:これらの店は前四半期に $4.2 billion の売上をもたらし、これは一店当たり平均して $11.2 million となり、前年同期の一店当たり $10.7 million から微増となっている。事実、販売店経由で売れた Mac は 1.1 百万台で、これは四半期としての新記録である。しかしながら、今回、Apple は 50% の Mac が新しい顧客に行ったという伝統となった統計については触れなかった。(勿論、これが業績発表の中で触れられなかったこと自体は重要ではないが - この傾向はまだ続いているのかもしれない - Apple は自前の販売店を始めた時から四半期業績発表の度にこの数字を含めていた。)

Apple TV すら販売数を伸ばした。Apple TV は未だ、CEO Tim Cook によれば、趣味の段階にとどまっているが、彼はこれを "愛する趣味" と呼んでいる:同社は前四半期にこのピカピカの黒い箱を 1.3 百万台販売し、会計年度を通しては 5 百万台に達した。これに対して前年度通期では 2.8 百万台が売られた。AirPlay の重要性が増すにつれて、この Apple TV こそが Apple にとっての居間への勝手口なのかもしれない ("Mountain Lion の AirPlay を使う" 22 October 2012 参照)。

実際に販売低下を経験した唯一の製品は iPod であった:5.3 百万台が前四半期に売れたが、年率で 19% の減少となる。勿論、この数字には新しくデザインが更新された iPod touch と iPod nano モデルに対する需要は含まれていない。これらは前四半期が終了した後に売り出された。当たり前になりつつあることだが、iPod touch が全ての販売された iPod の 50% 以上を占める。

株主はまた彼らの失望を 15 November 2012 に到着する次の配当小切手を使うことで和らげることが出来るであろう。Apple の最初の四半期配当は (同社の歴史の初期の段階で払われたものを勘定に入れないで)、16 August 2012 に支払われた $2.65 であった。

iPad mini に焦点 -- 多分 iPad mini が紹介されたのがこの会見の二日前であったせいで、アナリスト達は、何故 Apple が $329 から始まる値段にしたのか、そして同社はどの程度の利益幅を得ようと思っているのかを突き止めようとすることに多くの時間を費やした。Apple の Chief Financial Officer Peter Oppenheimer は、"我々は iPad mini に対して [利幅について] 積極的な態度を取ってきた" ことを明らかにし、この値段では多くの利幅は載せていないことをうかがわせた。

Apple は、何人かのアナリストの質問に対してこの値付けを弁護する結果となった。多くの iPad mini の機能、例えばデュアルカメラ、競合品より大型のディスプレイ、等々の要因を認めた上で、Cook はこう説明した、"我々は iPad mini を世に出すと決めた時、我々は単に安価なタブレットを作ろうとは思わなかった、我々は iPad の経験全部をそこに盛り込みたかった。... iPad mini のコストはより高く、利益幅は会社の平均よりかなり低い。"

"我々がやろうとすることの一つは、人々が購入した後、何か月も何年も使おうと思える製品を作り出すことである。iPad mini のデザインコンセプトもその例外ではない。" と Cook は語った。"Apple は、人々が良いものだとは思うが、一旦家に持ち帰った後は、使わなくなってしまう様な製品は作りたくない。"

Cook はまた iPad mini が他の製品の、フルサイズの iPad や iPod touch の様な、販売の減少を招くのではないかということに関しても言及した。彼曰く、"我々はこれまでの経験から自社製品の共食い現象は気にしないことを学んできた。他の人にやられるより自分でやった方が良いと。" 彼はその後で、Apple は放っておけば Windows PC を買うであろう何百万もの人達を惹きつけることに集中して来ていると語った。

そして Cook は、Apple は 7-inch iPad は絶対に作らないとした Steve Jobs の話に立ち返る質問に反論した。(忘れてならないのは、Jobs は公に口にしたことを、後になって Apple の製品の準備が整うと、覆すことはしばしばあったことである。) Cook 曰く、"はっきり言わせて貰うと、我々は 7-inch タブレットなど作らない。我々は、多くの理由から、それは良い製品だとは思わないし、これからも作ることは無いであろう。" その上で彼は iPad mini の 7.9-inch スクリーンとの間の違い、そしてスクリーンの寸法の点で競合製品に対してどの様に有利であるかについて詳しく説明した。

競合関係について言えば、彼は今週出荷が始まった Microsoft Surface を使ったことがあるかを聞かれた時、Cook は未だ使ったことは無いが、彼が読んだことからすると (即ち、最初のプレスレビュー) この製品は "かなりの妥協を強いられた、混乱した製品" であると語った。

中国 -- Apple が中国市場に本格的に取り組み始めてから、その結果は同社の利益に貢献するものであった。前四半期は中国での最初の全会計年度を記すもので、売上は $23.8 billion であった。これは前年同期から 78% の増加を意味し、Apple の収入全ての実に 15% にあたる。そしてこの数字には iPhone 5 の販売による売上は一切含まれていない:この製品は中国本土では現四半期の遅くにならないと入手可とならない。

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BusyCal 2 とカレンダー同期と共有に関する無料の電子ブック

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちは iCal を一度も好きになれなかったし、OS X 10.8 Mountain Lion の下で新たに Calendar と形を変えても、私たちの不満のほとんどに答は出ていない。あの見苦しい模造革の見栄えはそのまま残っているし、既存のイベントを編集しようとすると依然として要領を得ない手順を踏まされ、文章も日付もとても見にくい、といった具合だ。けれども正直言って、それらの問題点を私たちは別に気にしなかった。なぜなら、すべてのことを私たちの望み通りにしてくれる代替製品があったからだ。それが、BusyMac の BusyCal だ。カレンダーデータは全く同じものを利用しているにもかかわらず、BusyCal の方が使いやすく、見た目も良い。

BusyCal 2 の新機能 -- BusyMac が今回、BusyCal 2 をリリースして、このプログラムを以前にも増してよりフレキシブルかつパワフルなものへと変貌させた。Week (週間) と Month (月間) の表示がいずれもカスタマイズ可能となったので、週のうちに何日間を表示するか、月のうちに何週間を表示するかも設定できるようになった。Year (年間) 表示はヒートマップ(色分け地図)を表示できるようになり、どのあたりが忙しい日々になるのかが一目で分かる。時間単位で仕事を追跡するためにカレンダーに頼っている人たちは、List 表示の改善が嬉しいだろう。日付範囲のカスタマイズ、並べ替え、Total Duration (累積作業時間) などの新設カラム、その他の新機能が加わったからだ。また、10 日間分の天気予報と月相表示もあり、そのためにあなたの位置情報が自動的に Location Services から取り寄せられる。

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イベントに関する作業にも改善が加えられた。Info パネルでは日付の入力が改善され、矢印キーにも日付ピッカーにも対応した。新規イベントのデフォルトではカレンダー、開始時刻、継続時間、アラームのそれぞれについてデフォルトが設定できる。自然な言語での入力が好みの人は、Quick Entry 機能を使ってタイプ入力によるイベント作成ができる。例えば "Call Glenn at 2 PM on Friday" とタイプすればよい。あるいは、メニューバーを使いたい人は、新設された BusyCal メニューで直接メニューバーからスケジュールの一覧やイベントの作成ができる。私は特にグラフィックスが好きなタイプではないが、新しい Graphics Panel というものさえあって、特定の日付にアイコンを表示したりすることができる。絵文字も 700 個付属し、グラフィックファイルを読み込める IconFinder 機能もある。

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その他の拡張機能としては、いくつかのイベントのセットを手軽に検索して表示できるようになった。特に、Smart Filters を使えば、カレンダーや、表示設定、イベントフィルターなどをツールバーボタンとして保存しておくことができる。これを使えば、例えば祝日や誕生日だけを簡単に一覧できたり、重要でないイベントを取り除いて同僚たちと共有しているカレンダーのみに集中した表示にできたりする。また、新設の Find ダイアログもありがたい機能で、現在の表示モードに関係なく、あなたの全カレンダーのあちこちに散らばった個々のイベントを検索して見つけることができる。

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システムの観点から言えば、BusyCal 2 は通知センターやサンドボックス化などの Mountain Lion テクノロジーに対応しており、ジェスチャー(二本指でスワイプすれば日付順にナビゲートできる)も使える。また、iCloud へのサポートも改善され、カレンダー共有と inbox 通知にフルに対応した。従来のバージョンとは異なり、BusyCal 2 は Mountain Lion でしか動作しない。

従来のバージョンからなくなったもの -- これらの改善とともに、いくつか BusyCal 2 で失われた機能もある。最も大きいのが、再出版機能だ。従来のバージョンでは、例えば iCloud カレンダーを取り込んでそれを Google Calendar に再出版したり、あるいは Google Calendar を自分の LAN 上に再出版したりできた。(BusyCal の LAN 共有機能は残っているが、それは主として Mac が iCloud 互換でなかったり、あるいはスケジュールを外部のサーバに置きたくなかったりする人たちのためのものだ。)BusyMac が再出版機能を削除したのは、それが本質的に不安定なものであったからだ。BusyCal によるコントロールの範囲外にある数多くの変数が関係してくるため、再出版が信頼性をもって働かないことがよくあり、その結果として大きな混乱や悲惨事が起こることもあった。それに、この機能のために不必要なほど複雑なカレンダー設定が助長される結果ともなっていた。確かに、MobileMe の時代には、こうした代償を払ってもこの機能を提供する意味はあった。BusyCal が Rube Goldberg 風のカレンダーマシンの中で欠くべからざるリンクとして重用されたからだ。けれども iCloud や Google Calendar による同期や共有が、ある程度信頼性をもって働くようになったこの時代には、BusyMac としては再出版機能はもはや大多数のユーザーにとってそれだけのトラブルを我慢するまでの価値はないと判断したのだろう。

同じような理由で削除された機能がもう一つある。Google Calendar へカレンダーを出版する機能だ。(そうする代わりに、 Google Calendar 自体の中でカレンダーをホストしておき、それを購読すればよい。)また、Apple が Sync Services(ローカルにある他のアプリケーションやデバイスとの間でデータの同期をするための Mac OS X の基盤テクノロジー)を廃止予定としたために、Sync Services はもはや信頼性をもって働くと考えることはできず、BusyMac は BusyCal 2 において Sync Services のサポートを削除した。その結果として、ローカルの BusyCal カレンダーを Microsoft Entourage や Outlook と同期させることはできなくなった。(ただし、クラウドベースのカレンダーとの同期は問題なく使える。)

BusyCal 2 の通常価格は $49.99 だが、現在 $29.99 でセール中だ。BusyMac は、販売をすべて Mac App Store 経由とすることに決めた。つまり、$29.99 という価格には新規ユーザーのための導入価格と、既存のユーザーのためのアップグレード価格という両方の意味合いがある。なぜなら、Mac App Store では異なるグループの顧客に対して異なる価格を提供することが許されないからだ。幸いにも、BusyMac は別途に 30 日間有効の試用版も提供している。Mac App Store では試用版も許されないので、こちらは直接の提供となる。

Take Control of Calendar Syncing and Sharing with BusyCal -- BusyCal は一人のユーザーが使うカレンダーアプリとしても優れているけれど、私たちが当初これを使い始めた理由は、これがいくつかのカレンダー共有機能を持っていて、私たちが Now Up-to-Date で慣れ親しんでいたけれども Apple のプログラムやサービスでは提供されなかった機能が提供されていたからだった。その後 Apple もその種の機能を iCal や Calendar に iCloud 経由で盛り込んだが、それでも引き続き BusyCal の方があらゆる面から見て Calendar より優れたプログラムであるとは言えるものの、カレンダーの同期と共有の機能についてのみ見れば、現在では BusyCal も Calendar も本質的に同等と言わざるを得ない。(ただし LAN 共有は別で、Calendar は LAN 共有に対応していない。)

そういうわけで、カレンダーの同期と共有の機能は大体において現在 BusyCal と Calendar 双方のユーザーが利用できるけれども、BusyMac が顧客の手助けをしてきた経験から、(自分の複数のデバイス間での)カレンダー同期についても(他の人たちとの間の)カレンダー共有についても、そのために何が必要となるかをしっかりと理解できていない BusyCal ユーザーが多いことを同社はよく知っている。そこで、同社は私たちの一員である Joe Kissell に委託して、カレンダーの同期と共有の基盤となる考え方の詳細を説明した短い電子ブックを作ることにした。

BusyMac がスポンサーとなってくれたお陰で、この新刊の電子ブック "Take Control of Calendar Syncing and Sharing with BusyCal" は無料となった。これは BusyMac のウェブサイトからも、あるいは Take Control ウェブサイトからもダウンロードできる。45 ページから成るこの本は、BusyCal 2 のことを主として扱っているけれども、OS X および iOS 版の Calendar アプリについても必要に応じて触れている。BusyCal ユーザーの方が、そのカレンダーを共有している Calendar ユーザーたちよりも、自分のカレンダーにより深く関与していると思われるからだ。けれどもこの本は、BusyCal の使い方に関するハウツーガイドでは _ない_。その目的には BusyMac のオンラインマニュアルが十分に役目を果たしているからだ。Joe が執筆した他のさまざまのタイトルと同じようにこの本も読んで楽しく、とりわけ iCloud や Google Calendar (あるいは他の CalDAV サーバ) との間でカレンダーを同期または共有する際のさまざまの可能性に頭が混乱してしまった経験を持つ人には役立つだろう。

("Take Control of Calendar Syncing and Sharing with BusyCal" をダウンロードした後でそれを Take Control アカウントに追加するには、まずウェブブラウザであなたの Take Control アカウントにログインしておいて、PDF の表紙にある Check for Updates ボタンをクリックすればよい。もちろん、他の本を注文する際にこの本も(無料で)追加すれば、その手順さえも必要ない。Take Control カートを通じて購入された電子ブックはすべて、あなたが使用中の電子メールアドレスに対応したアカウントに自動的に追加されるからだ。)

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Apple、iPad mini と第四世代 iPad を導入

  文: Tonya Engst: tonya@tidbits.com, @tonyaengst
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  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

発売以来 100 百万台を超える iPad を販売し、Apple は Senior Vice President of Worldwide Marketing Phil Schiller が長い間噂されていた iPad mini を公開した時 (ありがたいことに、お決まりの "ハニー、iPad を小さくしたよ" のジョーク無しで)、居心地良さそうに見えた。より驚きだったのは、iPad mini に至ったものであった - 第三世代 iPad に置き換わる、予期しなかった第四世代 iPad の発表であった。

iPad mini -- その名前から想像される様に、iPad mini は他の iPad よりも一回り小型で、その寸法は 7.9 x 5.3 インチ (200 x 135 mm) である。これに対して、iPad 2 は 9.5 x 7.3 インチ (241 x 186 mm) である。更に iPad mini は少しだけ薄く (0.28 インチ, 7.2 mm) そして重さは約半分である (0.68 ポンド, 308 g)。その黒/スレート又は白/シルバーのケースの中に、iPad mini は A5 プロセッサ、iPad 2 に入っているものと同じ、を搭載しているが、従前モデルに比べて幾つかのハードウェアのアップグレードをもたらしている。例を挙げると、改良されたカメラ (ビデオチャット用の正面向きの 720p 対応の FaceTime カメラ、そして写真用の背面向きの 5 メガピクセル iSight カメラ)、より改善された 4G/LTE セルラー無線 (そして付随する nano-SIM スロット)、Bluetooth 4.0、そして Apple が "二倍速い" Wi-Fi 速度が得られると称している Wi-Fi 無線が含まれる (実際には、最大で 50% 速いと思った方が良い;また "How Apple "Doubled" iPad Wi-Fi Throughput," 24 October 2012 参照)。

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恐らく最も重要なのは、iPad mini の 7.9-inch スクリーンは iPad 2 とピクセル数が全く同じ (1024 x 768) ことであろう。つまり、iPad の 9.7-inch スクリーン用に設計されたアプリは iPad mini 上でも全く同じに見えることで、これにより開発者達は特別バージョンを作る必要が無くなる。iPhone 5 のより背の高くなったスクリーンではそうせざるを得なかった。確かに iPad mini のスクリーンは Retina ディスプレイではない - 163 pixels per inch (ppi) であり、これに対して iPad 2 のは 132 ppi そして第三世代 iPad のは 264 ppi である。

価格は 16 GB モデルの $329 から始まることで、iPad mini は iPad ラインの中で最も安価なメンバーとなった。より大型の兄弟たちと同様、iPad mini には 16 GB, 32 GB, そして 64 GB の容量があり、Wi-Fi のみ ($329, $429, そして $529) と Cellular ($459, $559, そして $659) モデルがある。米国でのセルラーオプションには Verizon と AT&T に加えて今や Sprint が含まれる。Apple はまた mini に対してその Smart Cover も変更し、そして幾つかの色で入手可である。

第四世代 iPad -- Apple が第三世代 iPad を "New iPad" と呼んだ時の不快さを覚えていますか? でも、こいつはもう家に帰って宿り木にとまっている、何故ならばこの第三世代 iPad はもはや新しくはないからである。事実、それはもはや販売もされていない、一方で理にかなった名前を貰った iPad 2 はまだ入手可である。

第三世代 iPad に置き換わったのは第四世代 iPad である。これは外観は全く前のモデルの様に見えるが、新しい A6X チップが使われ Apple によると CPU とグラフィックス処理の性能が二倍になり、正面向きのカメラも 720p HD ビデオ対応となりより鮮明なビデオチャットが楽しめるという。iPad mini と同様、Apple は第四世代 iPad も "二倍速い" Wi-Fi を持っていると言っている。この新しい iPad のための Apple の販売名は "iPad Retina ディスプレイモデル" であり、これは他の一世代か二世代における "新しい iPad" と同じくらい混乱しそうな名前である。

値段とストレージオプションは前のモデルと同じで、Wi-Fi のみモデル ($499, $599, そして $699) そして Cellular モデル ($629, $729, そして $829) が 16 GB, 32 GB, そして 64 GB の容量に対応している。

Lightning が引き続き広がる -- Apple が先月 iPhone 5, 第五世代 iPod touch, そして第七世代 iPod nano に導入した Lightning ケーブルも、iPad の世界にこの新しいモデルで登場した。混乱があるといけないのでとして、Schiller は、全ての Lightning ケーブルは全てのこれら新しい Apple 機器で完全に互換であると語った。彼はまた 幾つかのアダプターも入手可となっていると付け加えた。と言うことで、今や Lightning から USB, VGA, そして HDMI へと接続出来る。そして彼は Lightning 対応の SD カードリーダーも見せた。

何を買うか -- 新しい iPad を買おうと思っている人は今や、より小型の iPad mini と、よりどっしりとした Retina ディスプレイ付きの第四世代 iPad との間でどちらを選ぶかの選択を迫られる。第一世代と第三世代の iPad はもはや Apple からは入手できないが、16 GB モデルの iPad 2 は値下げされて $399/$529 で引き続き販売されている。

iPad mini の小さなサイズそして安価さは、大型の iPad よりも小さくそして安い Kindle の多くのモデル、Nook、そして各種の Android タブレットに対しての競争で手助けになるであろう。Apple はこのあたりのことは十分認識しており、発表の場でも驚く程の時間を費やして iPad mini と Google Nexus 7 タブレットの間の違いを詳細に分析して見せた。Nexus 7 はそれでもまだ少々安価で 8 GB で $199 そして 16 GB で $249 である。

iPad mini のフォームファクターが大人気となるかどうかは、時間が経ってみなければ分からない。確かに、このサイズだとより携帯性に優れるが、同時に親指タイピングをマスターしていない人達にとってはタイプし辛くなるであろう。(Apple の優雅な iPad mini 広告では、カメラは複数の指を使って第四世代 iPad 上の GarageBand アプリでピアノを演奏しているのが映し出し、それからパンして iPad mini 上の同じアプリを一つ指で演奏するのを映している。) 更に言うと、私は iPad mini のより小さなピクセルだと読みにくくなるのかなと思ったりしているが、我々の Jeff Carlson は Apple の発表の後、会見場で iPad mini を実際に手にしてみる時間があって、彼によるとスクリーンは "良く" て "縮こまった感じは全くしない" ように見えたという。(彼は彼の印象を Seattle Times に "iPad mini はぴったりサイズに見える" と書いている。) でも、もしあなたが小さな字を読むのに困難があるのであれば、買う前に自分で iPad mini を試してみるのをお勧めする。

もしサイズがあなたの鍵となる機能であるのであれば、第五世代 iPod touch の方がより良いオプションであるかもしれないことも考えてみる価値があると思われる。というのも、仕様から言えば iPad mini とそれ程大きく異なってはいないし (より小型の物理的なスクリーンとセルラーデータが無いことを別にすれば)、それに値段は 32 GB は $299 で 64 GB は $399 である。

私は、現在 iPad 2 や第三世代 iPad を持っている人の多くが今すぐ iPad mini を買うとは思わない、何故ならば追加で得られるものはそれ程多くないからである。(私の家庭では、今持っている幾つかの iPad を考えれば、これを買うことはまずない;同様に第四世代 iPad も買わないであろう。) より高速の性能とカメラ、それに小ささを考えると、初代の iPad の所有者は興味があるかもしれない。私が思うに、その値段から見て、iPad mini に興味を示すのは基本的により小型のフォームファクターが欲しい人であって、ただ単に値段だけの人であれば、より小型の 32 GB 第五世代 iPod touch を 16 GB iPad mini よりも $30 安く手に入れられるし、或いはより大型の 16 GB iPad 2 だったら iPad mini よりも $70 高いだけである。三つの 13-inch MacBook の様に、Apple は消費者に機能と値段についてこれまで以上にしっかり考えることを要求している。

Apple は W-Fi のみモデルの iPad mini と第四世代 iPad は数多くの国で 2 November 2012 に出荷が開始されると言っている。Cellular モデルは 11月中旬に入手可となり始め、最初は米国だけでその他の国々への展開はより遅いペースで行われると思われる。

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Apple、新型 iMac、13 インチ MacBook Pro、Mac mini をリリース

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
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  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

先週のスペシャルメディアイベントで、Apple は iPad mini と第四世代 iPad のみならず、もう一つ、いやもう二つ、いやいやもう三つの新型 Mac モデルも発表した。iMac は新しい工業デザインを身に付け、13 インチ MacBook Pro には新たに Retina ディスプレイモデルが製品ラインに加わり、Mac mini は CPU アップグレードを受けた。

興味深いことに、この発表の席で Apple の Worldwide Marketing 担当上級副社長 Phil Schiller は、iMac が米国におけるベストセラーのデスクトップコンピュータだと述べた。さらに印象的なことに、彼は 13 インチ MacBook Pro が国内でベストセラーのノートブックコンピュータであり、通算すればこれが最も売れた Mac だとも述べた。これは私の心に大きく残った。なぜなら、もちろん私も 13 インチのフォームファクターが当初から気に入っていた(それより以前には 12 インチの PowerBook が気に入っていた)けれども、私には Apple が常に 15 インチモデルに重点を置いているように見えていたからだ。

新型 iMac はより薄く -- iMac について、Schiller はこれがどんなに驚くほど薄いかという点をしきりに強調した。エッジの部分ではわずか 5 mm と薄くなっているし、また重量も軽くなった。当然のことながら、エッジの部分が薄いということは光学ドライブを入れる余地がないことを意味し(USB ベースの SuperDrive が別売される)また SD カードスロットはあるものの iMac の背面で他のポートと並ぶ位置に搭載されたので手を届かせるのがかなり難しくなる。

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新型 iMac は引き続き 21.5 インチと 27 インチの二種類のモデルが販売され、スクリーンの解像度は従来の世代のものと同じ、それぞれ 1920 × 1080 と 2560 × 1440 というピクセル数のままだ。けれども見た目の印象はぐっと良くなっている。これは今回 Apple がラミネーション加工を使ってスクリーンそのものを前面ガラスと一体化し、これまでガラスとディスプレイの間にあった薄い隙間をなくすとともに、プラズマ蒸着処理を用いてディスプレイに反射防止コーティングを施すことによって(報道によれば)反射を 75 パーセント削減しているからだ。Apple が光沢仕上げのディスプレイに重点を置いてきたことに不満を感じていた人たちは、間違いなく今回の変更を嬉しく思うだろう。締めくくりに Schiller は、ディスプレイが製造ラインを出る前に一つ一つ厳密な色補正を受けているとも述べた。

パフォーマンスも良くなったはずで(ただし従来のモデルから大幅に改善されたとは必ずしも言えないが)いくつかのクアッドコア Intel Core i5 および i7 プロセッサが用意されている。(プロセッサ速度は各モデルと受注オプションによる。)RAM はデフォルトが 8 GB で、RAM アップグレードは最大 16 GB (21.5 インチモデル、受注オプションのみ) または最大 32 GB (27 インチモデル、ユーザーアクセス可能な 4 基の DIMM スロットによる) まで可能だ。ストレージ容量もモデルによって異なり、小さい方の iMac では比較的遅い 5400 rpm の 1 TB ハードドライブまたは 1 TB Fusion Drive (これについてはすぐ後で述べる)、大きい方の iMac では 7200 rpm の 1 TB ハードドライブ、3 TB ハードドライブ、768 GB フラッシュストレージ、あるいは 1 TB または 3 TB Fusion Drive のいずれかが選べる。

Fusion Drive はなかなか素敵なものに聞こえる。128 GB のフラッシュストレージと 1 TB または 3 TB のハードドライブとを組み合わせているのだ。OS X 10.8 Mountain Lion や、Apple のデフォルトのアプリなどは、デフォルトで Fusion Drive のフラッシュ部分に置かれ、Apple によれば Mountain Lion が賢く管理して最もよく使われるアプリケーションや書類をドライブのフラッシュ部分へと移動させるのだという。この種のハイブリッドドライブの概念は特に新しいものではないが、Fusion Drive においてははるかに大容量のフラッシュストレージ (128 GB、従来は 16 か 32 GB) と、オペレーティングシステムレベルでのカスタムサポートが今までと違う点だ。Apple によれば、通常フラッシュストレージはハードドライブに比べて四倍近く高速だが、Fusion Drive もフラッシュのみのストレージに比べてほんの少し遅い程度だという。Fusion Drive を選ぶと価格がどれだけ高くなるかはまだ発表されていないが、おそらく通常のハードドライブとフラッシュストレージの中間の価格になるのだろう。

その他の機能としては、デュアルマイクロフォン、より良くなったステレオスピーカー、FaceTime HD カメラ、ヘッドフォンジャック、SD カードスロット、USB 3.0 ポート 4 基、Thunderbolt ポート 2 基、Gigabit Ethernet ジャック 1 基が付く。ワイヤレス接続性は以前と同じ 802.11n Wi-Fi と Bluetooth 4.0 だ。グラフィックスを提供するのはいくつかの Nvidia GeForce GT グラフィックプロセッサで、小さい方の iMac では 640M または 650M で 512 MB の GDDR5 メモリ付き、大きい方のモデルでは 660M に 512 MB のメモリが付くか、あるいは 675MX に 1 GB のメモリが付き、オプションとして 680MX に 2 GB のメモリを付けたものに変更可能だ。

価格も基本的に以前と変わらず、入門レベルの 21.5 インチ iMac は $1299 から、ハイエンドの 27 インチ iMac は $1999 からとなっている。受注オプションを入れた場合に最終的な価格がどうなるかはまだはっきりしない。なぜなら、これらの iMac 各機種はまだ出荷されていないので、オンライン Apple Store で構成を組むことができないからだ。Apple によれば 21.5 インチモデルは 2012 年 11 月に出荷され、その後 12 月になってから 27 インチモデルも出荷されるという。

Apple が Mac のモデルを新しいものに置き換える際にはたいてい言えることだが、今回の新型 iMac についてもあまり悪い点を指摘することはできない。ただし、SuperDrive がなくなったこと、SD カードスロットの場所が使いにくいこと、21.5 インチモデルにユーザーアクセス可能な RAM がないことは欠点として挙げられるかもしれない。それ以外の点については、いずれの新型モデルも見栄えは素晴らしく、パフォーマンスは優れているはずで、価格は基本的に以前と変わっていない。でも、私はこの新型モデルが薄くて軽いという点について Phil Schiller ほど熱狂的に語る気にはなれない。iMac は、デスクの上に静かに座らせておくものであって、MacBook Air とは話が違うのだから。

新型 13 インチ MacBook Pro は Retina ディスプレイを追加 -- 薄くて軽いデザインが新型 iMac モデルに施されたことはそれほど重大事ではないかもしれないが、Apple がそれをラップトップ機に施せばずっと興味深い話になる。今回発表された新しい Retina ディスプレイモデルの 13 インチ MacBook Pro は、解像度 2560 × 1600 (27 インチ iMac よりピクセル数が多い!) を誇る 13.3 インチの Retina ディスプレイを追加したのみならず、従来の 0.95 インチ (2.41 cm) から 0.75 インチ (1.9 cm) へと薄くなり、横幅と奥行きもそれぞれおよそ 1 cm ずつ小さくなっている。そして最も重要な点として、重量が従来の 4.5 ポンド (2.06 kg) から 3.57 ポンド (1.62 kg) へと軽くなっている。(下の画像は 13 インチと 15 インチの Retina ディスプレイモデル MacBook Pro を並べて示している。)

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重量が軽くなった主な原因は、SuperDrive をなくしたことによるものだろう。新型の 13 インチ MacBook Pro でなくなったものは他にもある。Gigabit Ethernet と FireWire だ。いずれも、オプションの Thunderbolt アダプタを加えれば使えるようになる。Thunderbolt の話が出たついでに言えば、今回は Thunderbolt ポート 2 基、USB 3.0 ポート 2 基、HDMI ポート 1 基、SDXC カードスロット、それに MagSafe 2 電源ジャックが付く。802.11n Wi-Fi と Bluetooth 4.0 が標準だ。ピクセル数が多くなったのに対応してバッテリも強化された (74 ワット毎時、従来は 63.5 ワット毎時) が、Apple は以前と同じくバッテリ寿命は「ワイヤレスウェブ閲覧で最大 7 時間」と言っている。

パフォーマンスの面では、2.5 GHz デュアルコア Intel Core i5 か 2.9 GHz デュアルコア Intel Core i7 が選べ、いずれも 8 GB の RAM が付く。オンラインの Apple Store には二つのモデルがあるように書かれているが、唯一の違いはフラッシュストレージ量の基準値が 128 GB か 256 GB かという点のみだ。また(たくさんお金を払えば)フラッシュストレージ量を 512 GB または 768 GB に変更できる。ただし新型 iMac のような Fusion Drive を選ぶオプションはない。グラフィックスは Intel HD Graphics 4000 によるが、これは他のすべての MacBook 機種で使われているものと同じ統合グラフィックチップだ。(ただし、15 インチモデルには別動の Nvidia GeForce GT 650M プロセッサも加わる。)

さて問題は、新しい Retina ディスプレイモデルの 13 インチ MacBook Pro が、引き続き販売される旧モデルの 13 インチ MacBook Pro や、さらにもっと薄くて軽いけれども速度が遅くてカスタマイズの余地も少ない 13 インチ MacBook Air と比べるとどうかという点だ。両者に比べて、今回の新型モデルはベース価格が $500 ほど高い。購入を検討中の人には、実際にそのスクリーンを安い方の 13 インチ MacBook いずれかのスクリーンと並べてみて、目で見て比較することをお勧めしたい。なぜなら、スクリーンそのものが最も大きな違いだからだ。その違いが価格の違いに見合うかどうか、そこのところを判断するのがよいと思う。

新型 Retina ディスプレイモデルの 13 インチ MacBook Pro の価格は $1699 からで、現在既に入手可能だ。

Mac mini には i7 CPU のオプション追加 -- 最後に、しかも断然小さいのが、Apple が今回新しい CPU でアップグレードした Mac mini だ。従来のベース構成は 2.3 または 2.5 GHz デュアルコア Intel Core i5 CPU (オプションで 2.7 GHz デュアルコア Intel Core i7 に変更可能) であったが、これらがそれぞれ 2.5 GHz デュアルコア i5 と 2.3 GHz クアッドコア i7 というベース構成に置き換えられた。オプションとして 2.6 GHz クアッドコア i7 も提供される。Apple によれば、これらの新しい CPU は従来に比べて最大二倍高速で、統合された Intel HD Graphics 4000 プロセッサも従来の Intel HD Graphics 3000 プロセッサに比べて最大 65 パーセント高速になったという。

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私の知る限りそれ以外の主要な変更点は、Mac mini が USB 2.0 から USB 3.0 に切り替えたこと、それと標準 4 GB の RAM が最大 16 GB までアップグレードできる(従来は 8 GB まで)ことくらいだ。$599 のモデルには 500 GB のハードドライブが付き、その唯一のオプションは RAM の追加だ。一方 $799 のモデルには 1 TB のハードドライブが付き、オプションとして RAM の追加、2.6 GHz クアッドコア i7 プロセッサ、1 TB Fusion Drive、それに 256 GB ソリッドステートドライブが可能だ。いずれの構成も、現在既に入手可能だ。

従来の世代のものと同じく、この Mac mini にも SuperDrive は付かない。内蔵の SuperDrive を装備しているのは、(旧モデルの) 13 インチおよび 15 インチ MacBook Pro と、それから Mac Pro のみとなった。

急成長する製品ライン -- Steve Jobs が Apple の Mac 製品ラインをコツコツ叩いたり (hack) ズバッと切ったり (slash) していた時代からずっと進展を遂げて、私たちは製品が単純な 2×2 行列に分けられた時代を通り抜けてきた。つまり、コンシューマ向け (iBook と iMac) と、プロフェッショナル向け (PowerBook と Power Mac) の各モデルだ。Apple は現在、10 種類の異なる Mac モデルを販売していて、それらをきちんと識別するのが次第に困難になりつつある。この記事を書きながら、私は何度も間違った仕様ページを見ている自分に気付かされたし、今では Apple でさえ、各製品を比較するページをわざわざ提供する必要を感じているくらいだ。

製品ラインの増大傾向に対して、二つの観点から論じることができる。ものごとを楽観的に見る人たちは、これが Apple の市場シェアの増加と全体的な立場の改善の証拠であると言うだろう。Apple がより多くのユーザーを惹き付けるようになれば、人々のニーズに合わせて少しずつ違ったモデルを提供することが重要となる。その分野に一つしかモデルがなければ、背を向けてしまう人たちもいるだろうからだ。ラップトップの世界では特にその傾向が強い。今日最もよく売れているのはラップトップ機で、Apple は現在その分野で六つの異なるモデルを販売している。

ものごとを悲観視する人たちは、Steve Jobs が製品ラインを削減した、まさにその理由が今もまた当てはまると警鐘を鳴らす。つまり、顧客が混乱してしまうという理由だ。Apple は常にシンプルさを自負してきた。なのに、10 個のモデルのうち 3 個がいずれも 13 インチのラップトップ機であれば、それはすなわち顧客たちがますます細かな決断をするよう迫られるということを意味する。その上、Apple がこれほど大きくパワフルな企業になったとしても、これら数多くの製品のすべてに焦点を当て続けるのは困難なことだ。その証拠に、今回の新型 iMac モデルの出荷日は遅れているではないか。

現実的に考えて、製品ラインが現在のように大きくなってきたからといって、すぐ近い将来に Apple に重大な問題が起こることはないだろう。私があえてこのことを取り上げたのは、これから目を離さず見守っておくべき問題だと思うからだ。なぜなら、もしも Mac の製品ラインが 50 種類のモデルへと膨れ上がれば、それはこの会社が道を見失っている兆候かもしれない。今のところは、ますます素晴らしくなる Apple のハードウェアデザインの成果を存分に楽しむだけにしておこう。

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Apple、iBooks 3.0 と iBooks Author 2.0 をリリース

  文: Michael E. Cohen: mcohen@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

2012 年 10 月 23 日のメディアイベントで Apple はハードウェアに関するたくさんの発表をして報道陣を打ちのめしたが、その合間に二つだけソフトウェアのアップデートが手短に差し挟まれた。一つは iBooks、これは電子ブックを読んだり iBookstore から購入したりするための Apple の iOS 用アプリだ。そしてもう一つは iBooks Author、こちらは教育用やその他の市場に向けてマルチタッチ本を作成するための Apple の Mac 用アプリだ。

iBooks 3.0 になって、上下方向のスクロール、スニペット引用、版のアップデート (近日予定) などの機能が提供される。一方 iBooks Author には新たに縦向きテンプレート、ウィジェット、フォント選択の拡張などが提供される。

活発な読書家よ、喜べ! -- そもそもの初めから、iBooks アプリを使えば文章の一部をハイライトしてそれにメモを追加することができた。このようなメモやブックマークを、活発な読書家たちはとても重宝した。ただ、そこには機能の限界とフラストレーションが伴っていた。ブックマークは好きなだけ付けることができるし、その本の内部にあるメモやハイライト個所に素早くナビゲートしたり、さらには同じ本を別の iOS デバイスで読んでいる際にも(ただしそのデバイスでも iBookstore 用に同じ Apple ID を使っている場合に限る)同じメモやハイライト個所が見えるのだけれども、それらのメモやハイライト個所は、その本とその Apple ID とのみに限定されたままであった。

その上、iBooks アプリにはデジタル著作権管理 (DRM) の制限が実装されていて、あなたが書き込んだメモを書き出すことはできるけれども、書き出したものの中にはそのメモ自体が含まれているのみで、そのメモがどの文章に付けられたものかという情報は取り出せなかった。たとえ、その本自体が DRM で保護されていなかったとしても! それに、DRM で保護された本の中で選択したテキストを別のコンテクスト(例えば書評や、あるいは学校の宿題など)の中で利用するためにコピーすることは完全に禁止されていた。パン半斤でも、ないよりはましだけれど、iBooks におけるメモ、引用、ハイライトなどの状況は学生たちにとっても活発な読書家たちにとってもカビの生えた半斤に過ぎなかった。(このカビの生えた半斤についてもっと詳しくは 2012 年 4 月 7 日の記事“メモ、引用、そして iBooks”参照。)

さて、今回の最新版の iBooks は、読書家たちのためにより良い、そして栄養価の高いパンを提供する方向に向けてかなり進んだものだ。iBooks 3.0 では、厳格な DRM の制限が緩められた。文章の一部を選択して、それをコピーしたり、電子メールしたり、Messages 経由で送信したり、あるいは Facebook や Twitter に投稿したりできるようになった。どうやら誰かが、ようやく Apple と、iBookstore に商品を置いている出版者たちとを説き伏せて、本の中から気に入った行や文章を共有できるようになればその本について口コミで広められる素晴らしい方法となることを納得させたのだろう。この機能によりレポートを書く学生たちや書評を書く執筆者たちも大助かりだという事実はパンの上に塗ったバターだと言えよう。

その上にジャムもある。メモを選択して電子メールで共有したり印刷したりできるようになったのだが、その際のメモが(ようやく!)メモを付けた元のテキストを含むようになったのだ。保護の付いた本については、電子メールには iBookstore へのリンクが含まれるので、あなたがメモを送った相手の人はそのリンクを使って本を購入することができ、またその電子メールには引用された文章が著作権による保護の下にあるかもしれないという免責条項も記入される。これならば公正な妥協と言えると思うし、学生たちにとってもソーシャルな読書家たちにとっても、iBooks の中でテキストをマークアップする動作により大きな意味が生じることになるだろう。

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iBooks 3.0 ではまた、ページ分けされた本というものが 2,000 年の歴史を無視してただ目新しいだけと思っている人たちのために、スクロールというものを取り戻すことができる。Scroll という名前の新しいブックテーマを使えば、縦置き横置きに関係なく、本が上下方向にスクロールする一つの長いページとなる。ただし、ページという概念はまだ存在している。あなたが本をスクロールするに従って、iBooks は横のところに現在のページ番号を表示し、また場合によっては章やその他のセクション分けの個所にページの切れ目を追加する。

iCloud による拡張も iBooks 3.0 アップデートに盛り込まれた。新たに追加された Purchased Books コレクションが、あなたが iBookstore から入手したことのあるすべての本を含んでいる。そのうち現在あなたの iOS デバイス上にないものにはそのサムネイル上にクラウドアイコンが付く。それをタップすれば、iBooks がその本をあなたのデバイスへダウンロードする。

iBooks 3.0 はまた、版にも対応するようになる。持っている本の改訂版が iBookstore にリリースされれば、iBooks の中で Store ボタンの上にバッジが現われる。Apple の説明によれば、その場合にその本の新版が無料でダウンロードできるという。この機能はまだ iBookstore の舞台裏にいるすべての出版者たちに有効とされていないし、実際にどのように利用されるのかもまだ定かではないけれども、iBooks を教育目的で使い始めている学校や教師たちにとってこれは歓迎すべきニュースのはずだ。とりわけ,理科を教えている人たちには重要なことで、理科の教科書は予算の制限のために内容が古い情報のままになってしまっていることがあまりにも多いからだ。また私たちも、Take Control ブックに関して iBookstore に大いなる不満を持っている。私たちが改訂版をアップロードすることはできるけれども、顧客たちに再ダウンロードするように伝える手段が提供されていないからだ。

最後に、iBooks 3.0 にはもう一つ、教育関係者にアピールできる機能がある。それは、今回新たに改訂された iBooks Author で作成された本で使える最新機能との互換性を提供していることだ。

著者のための新たな技 -- Apple が 2012 年 1 月にリリースした iBooks Author は、出版者たちや意欲的な教科書作家たちを狙ったものであった。この Mac 用アプリの最初のバージョンは、さまざまのブックテンプレート、インタラクティブなウィジェット、パワフルなフォーマット機能などを、インタラクティブな本を iBookstore を通じて出版したいと思う人すべてのために提供した。

今回 iBooks 3.0 と同時にリリースされた iBooks Author 2.0 で、Apple は既に立派に仕上がっていたこの個人著者のためのブック作成アプリケーションにさらに磨きをかけた。まずは、この最新版の iBooks Author では提供されるテンプレートの守備範囲が拡大され、従来の 6 個から 15 個に増えた。

さらに素晴らしいことに、新しいテンプレートのいくつかには新機能が盛り込まれている。第一世代の iBooks Author は主として横置き表示で読むことを意図したブックを作るためにデザインされており、縦置きの状態でのマルチタッチのサポートは、ある意味後付けの機能のように見えていた。つまり、縦置きでブックを表示すると、ただ単に横置き表示における個々のページを連結させてスクロール可能な帯状領域の中に無理矢理置いたように見えた。

けれども iBooks Author 2.0 になって、Apple は縦置きの状態で _のみ_ 読まれることを意図したブックをデザインするためのテンプレートを提供し始めた。実際、iBooks Author の Template Chooser は今回二つのセクションに分かれ、一つのセクション Landscape with Portrait (横置き、縦置きも可) には(従来の 6 個から増えて)9 個のテンプレート、もう一つのセクション Portrait Only (縦置きのみ) には新しい 6 個のテンプレートが置かれている。その上、こちらはブックレイアウトのアーティストたちに歓迎されるに違いない変更だが、新しい縦置きテンプレートには実際のページ分けが提供される。つまり、縦置きのみで使うように指定されたマルチタッチ本をデザインしても、個々のページにちゃんとページ番号まで表示されるのだ。(この点は教科書では極めて重要なことで、何ページから何ページまで読んでおくこと、という宿題を出す場合にページ番号が表示されなければ困るからだ。)

Apple はまた、初代の iBooks Author に 7 個提供されていたインタラクティブウィジェットにさらに新たな 2 個を追加した。ポップオーバーと、スクロールサイドバーだ。ポップオーバーウィジェットは、説明文の付いた画像をページに追加して、読む人が画像をタップすればその説明文が吹き出しの形でポップアップするようにできる。このようなポップオーバーの説明文は、短い見出し語のようなものでも、あるいは完結したエッセイであってそれ自体の中にいくつか画像を埋め込んだようなものであってもよい。その場合は吹き出しの内部で読む人がスクロールすることができる。

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スクロールサイドバーウィジェットは、ポップアップしないポップオーバーのようなものだ。つまり、ポップオーバーの吹き出しの中身のように、テキストと画像の両方を含んだサイドバーを作ることができる。けれどもポップオーバーとは違って、サイドバー自体がページの上に存在している。本の中のメインのテキストとの違いを際立たせるために、サイドバーの縁取りや背景色を変えることもできる。

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数学の教科書を作りたい人たちのために、iBooks Author 2.0 は MathML または LaTeX を処理できる数式エディタを提供する。MathML と LaTeX は、数式をタイプセットするために一般的に使われている方法だ。また、数式を生成するための MathType アプリケーションと iBooks Author がやり取りすることもできる。iBooks Author の環境設定で数式エディタとして MathType を設定しておけば、ブック作成中に数式を挿入または編集しようとした際に iBooks Author が MathType を起動する。

その他にも、いくつか素敵な機能が iBooks Author 2.0 に組み入れられた。サポート対象となるフォントの種類が増え、Media ウィジェットがオーディオ専用のメディアを以前よりずっとうまく処理できるようになった。再生コントロールも拡張され、ページ上のオーディオウィジェットに画像を付随させられるようになった。出版者が独自のフォントをブックの中に埋め込むこともできるようになった。

非常に制限の強い iBooks Author 使用許諾契約には何も変更がない。それによれば、.ibooks フォーマットの作品は iBookstore の中で販売するか、あるいは無料で配布するかのいずれかしか許されない。自分の本の販売をあまり使われていない iBookstore のみに限定されることを望まない出版者たちや、複数のフォーマットで本を作成する大きな手間をかけられるだけの金銭的余裕のない出版者たちには、やはりこの契約条項が妨げとなる。また、iBooks Author 2.0 にはワークフロー機能が何も追加されていない。著者、編集者、イラストレーターたちが同じ原稿に対して同時にそれぞれの仕事を進めるようなプロの出版プロセスにおいては、そのような機能が歓迎すべきものとなるだろうに。

さあ Book しよう! -- iBooks 3.0 と iBooks Author 2.0 により、Apple は本好きのユーザーたちに、引き続き注意を向け続ける。そこに盛り込まれたいろいろな新機能のお陰で、読書家たちも、単独で執筆する著者たちも(大手の出版者たちがどうかは知らないが)幸せに満ちる。ただ、私の場合、その幸せ感に少しだけ邪魔が入る。"Take Control of iBooks Author" の改訂作業に今すぐ取りかからなければならないという現実に、目を覚まされるからだ。

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iOS 6 の不可思議なセルラーデータ使用量: もう一歩深く検討する

  文: Matt Neuburg: matt@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iPhone や iPad 上の iOS 6 が、iOS 5 やそれ以前のシステムに比べてはるかに大量のセルラーデータを使うことがあるという報告はますます数多くなり、もはや無視することが難しくなっている。たとえその声が大量に挙がったとしても、単なる事例の証拠だけではあまり信用できるものとは言えないが、Apple Support Communities の膨大なスレッドがすべて誤解や現象の思い違いによるものだということもまたあり得ない。その上、TidBITS スタッフの中にも、自らの生活の中でこの問題を経験したと確信している人たちが何人かいる。

この記事では Glenn Fleishman が TidBITS で既に書いたこと(2012 年 9 月 29 日の記事“iOS 6 の不可思議なセルラーデータ使用量の背後にあるもの”参照)や Macworld のポッドキャスト,で取り上げられたことのいくつかを取り上げて、問題点の中からいくつかの筋道を切り分けることを試みてみたいと思う。けれどもまず初めに、この問題がなぜ問題なのかについてお互いに合意をしておこう。私が見るところ、以下の二つの点については、共通の原則として話の前提と考えてよいと思う:

以上のことを前提とした上で、私たち TidBITS スタッフの何人かが最近期待量も意図した量も超えたセルラーデータ使用量を経験したのは明確な事実であるし、何人かのユーザーたちは(例えばさきほど触れた Apple Discussions スレッドにもあるし、Glenn の記事に読者から寄せられたコメントを見ても分かる)その期待量も意図した量も 大幅に 超えたセルラーデータ使用量を経験している。少なくとも、何かは確実に起こっている。この問題についてさまざまの情報や臆測が飛び交っているけれども、私はそれらを大きく四つの種類の論点に切り分けることができると思う。これら四つの論点を一つずつ別々に集中して議論することにより、読者の皆さんがそれぞれお持ちのデバイスの上で不要かつ費用のかかるセルラーデータ消費の流れを食い止めるために何ができるかという一点に考えを集中させることができるのではないかと思うからだ。それはつまり、Apple がシステムレベルの修正を提供してくれる時が来るまでの話だが。

どのようにして計測するか -- あなたのデバイスがどれだけの量のセルラーデータを使用しているのかを、どうすれば知ることができるだろうか? 私の意見では、サードパーティのアプリからそれを知ることはできない。なぜなら、そういうアプリは必要な情報のすべてにアクセスすることができないからだ。私のデバイスで異常なセルラーデータ使用が見て取れた際に、私は DataWiz をインストールしてみた。そのインターフェイスはとても快適だが、そこに表示される数字は他の方法で計測した結果とあまりにも違っていて、結局私はこのアプリを削除してしまった。同様に、Adam Engst は DataMan を推奨するけれども、それが走り続けているようあらゆる種類の注意を払わなければならないという注釈付きだ。一方、セルラーデータを使っている個々のプロセスを特定して計測する機能を持つ DataMan Pro は、Apple の手で App Store から削除されてしまった。ただし、Adam を含めて初期にこれを購入した人たちはまだこれを持っているようだが。

私の観点からは、意味のある数字として受け入れてよいと思えるのは、たった二つだけだ。一つはそのデバイス自体から報告されるもので、Settings アプリの中に表示される。Settings > General > Usage > Cellular Usage に行けば読める。ここに表示される数字は累積された量なので、使用量の突然の急上昇があったかどうかを知るためには前回チェックした時点でのメモと数字を比較する必要があるかもしれない。ただ、毎月の請求期間の初めに忘れず意図的に Reset Statistics を押すようにしていれば、その月のうちに上限を超えそうかどうかは大体分かるだろう。もちろん、それが月の何日であるかは知っておく必要があるし、毎月その日に忘れず数字のリセットをするのは面倒だが、Calendar アプリを使ってリマインダーを出すように設定しておけば少しは面倒も減るだろう。

もう一つの重要な数字は(おそらく決定的な意味を持つのはこれが唯一だろうが)あなたのセルラープロバイダが示す数字だ。結局のところ、実際に問題となるのは iPhone がどれだけの量のデータを使用したと考えているかではなくて、あなたのプロバイダがあなたに超過料金を課そうと思うかどうかだ。プロバイダによる使用量の数字を自動的にチェックできる方法はある。例えば私の iPhone では、Settings > Phone > AT&T Services に行けば、そこに示された番号 (*3282#) をダイヤルすれば View My Data and Msg にアクセスできる。その番号をタップするだけで、AT&T からテキストメッセージが Messages アプリに届き、そこに次の請求期間がいつ始まるかと、現在の請求期間の中で私が今までにどれだけの量のデータを使用したかが書かれている。

あなたの設定を見直そう -- iOS 6 にはたくさんの新しい設定が導入されており、それらはさまざまの場所に散らばって置かれ、アプリがセルラーデータを使うことを許されるべきかどうかを明示的に指定できることもあるし、あるいは何らかのプロセスがネットワーク上のコミュニケーションを許されるべきかどうかという形で暗黙のうちに指定できることもある。(ここで暗黙のうちにと言ったのは、あなたが外出中にそのプロセスがコミュニケーションする必要が生じれば、必然的にセルラー接続を可能な限り使用しようとするからだ。)そこで、ここではある程度しっかりと、設定を次々と一つ一つ見て行き、そうしたコミュニケーションのコントロールを探して行くことにしたい。確かにこれは退屈でつまらない手順かもしれないが、でも忘れないで欲しい。これはすべて、あなたが払うお金に関することなのだ。ここで困難を助長している要素は、個々の設定の意味することが必ずしも明白ではないという点だ。

いろいろな設定を具体的に並べる前に、大元の設定について一言説明しておかなければならない。Settings > General > Cellular にある マスター設定 だ。ここの一番上に、セルラーデータに関するマスタースイッチがある。これがその意味する通りの働きをすることは、私は信じてよいと思う。つまり、このスイッチを OFF にしておけば、セルラー通信は実際にオフとなり、音声通話による電話は引き続き可能だけれども、セルラーデータの使用はどのような状況においても完全に一切不可能となる。けれどもあなたがこのスイッチをオフにしたいと思う状況はあまりないだろう。なぜなら、これがオフならばデバイスの利用そのものが大きく妨げられるからだ。例えば、手軽に留守番電話をチェックすることができなくなる。その上、このスイッチをオフにしておいたせいで、私が先週 Adam を迎えに行くために North Hollywood で車を運転してしていた際、Find My Friends 機能が私を追跡できない状態になっていた。(また彼が私に送ったテキストメッセージは Apple の無料の iMessage システムでなく SMS システムを通り抜けて届く羽目になった。)それなら、なぜ私はこのスイッチをオフにしていたのか? それは、私の iPhone のセルラーデータ使用量が超過状態になりそうだったので、それを防ぐために OFF に切り替えていたのだ! そう、これはまさに逃れようのない板挟み状態だ。

では以下に、それ以外の設定項目で注目すべきものを見て行こう。ただしお断わりしておきたいが、私はそれぞれの設定項目についてそれが実際に何をするのか特別に情報を持っているわけでもないし、それがセルラーデータ使用に実際にどんな効果を持つのか具体的に知っているわけでもない。ここでの私は単に、セルラーデータ使用量を抑えようと試みるのならばこれらの設定を切り替えて試してみる価値はあるだろうと提案しているだけのことだ。

他にもまだ、私がここに挙げなかったもので重大な意味を持つ設定項目があるかもしれない。けれども大切なのはこのリスト自体ではなくて、その手順だ。こうした設定項目すべてを探し出すには、あちこち探し回ったりトントン叩いたりスクロールしたりというたくさんの手間がかかる。それはまるで、Apple がわざと私たちにそれらを見つけて欲しくないと思っているかのようだ。でも、おそらく Apple 社内の誰もこの問題を考えてみたことがないという方があり得る説明ではなかろうか。その上、他の設定項目と重複しているように見えるものさえいくつかある。そのため、例えば一つの場所で Mail の自動取り寄せをオフにしたつもりでいても、実は別の場所にある設定項目でそれがオンになっていたということがあり得る。これは、まるでジャングルみたいだ。

システムにバグがあるということもあり得る -- ここからの話題は賛否両論を呼んでいるところでもあり、より端的に言えば、大体においてあなたのコントロールの手の及ばないところにある問題だ。しかしながら、これは問題の核心に近いとも言える。iOS 6 が「原則 2」に違反しているという疑いにはちゃんと根拠がある。それは、自宅にいて Wi-Fi に接続されている際にもセルラーデータが使われているという点だ。そしてこれは、前のセクションで私が挙げた設定項目のいずれにも関係なくそうなっているのかもしれない。

例えば、最近のある日、私は Mobile Safari を使って自宅にいて Wi-Fi に繋がっている状態で YouTube ビデオを観たが、その後(さきほど説明した方法で私の使用量を調べた結果)そのビデオのデータのおよそ半分ほどがセルラーデータ通信経由で得られていたらしいことを発見した。これは、私が自分の iPhone に期待していた挙動とはっきりと違っているし、その上 Safari のこの挙動をオフに切り替えることのできる設定項目はどこにもないように見える。さきほど述べた Safari の Use Cellular Data スイッチには、この設定が iCloud による Reading List 共有に限定されたものだとはっきり書いてある。

しかしながら、この YouTube 事件が起こった際には、そのスイッチが実際 ON になっていた。それ以来、私はこのスイッチを OFF に切り替えているが、その後同じ問題は二度と再現しなかった。(他の TidBITS スタッフたちも試してみたが、たとえスイッチを ON にしても、誰も問題を再現させることができなかった。)そうして、私の脳裏には次のような推論的質問が浮かんだ。もしもこのスイッチに書かれている説明が誤っていて、この項目が Reading List 以外にも適用されるものだったならばどうなのか? 言い替えれば、ひょっとしてこのスイッチを ON にすると、何らかの事情で Safari に対して Wi-Fi 上にあってもセルラーデータを使ってよいという許可が与えられてしまうのではないか? Apple が意図的にそうしているのだろうと言っているのではない。ただ、私も他の人たちも体験したことのある挙動が、何らかの関係を持っているということはあり得るのではないか。

そしてそこから、この記事の中でも最も大胆なる推測を含んだ疑問が浮かび上がる。どうか誤解しないで頂きたい。これは、 推測 に過ぎない! それを裏付ける事実も、いかなる確固たるデータも、私は持ち合わせていないし、私には疑念や噂を広めたいというつもりなど一切ない。けれども一つの事実として、iOS 6 のベータテストの期間中、Settings アプリの中に、iOS 全体に対する設定として、Wi-Fi に接続中でも Wi-Fi への 補完 としてセルラーデータを使うことを許すと読める設定項目が存在していたのを、ベータテストに参加した開発者たちは目にしていた。つまり、例えば、YouTube ビデオを観ていて、その際自宅の DSL (デジタル加入者回線) が、かなり良いものであったとしても、十分には高速でなくてビデオ再生の前に長い遅れが生じてしまうような状況の下では、iOS が、もしもそのスイッチが ON に設定されていれば、自らにこう語りかけたかもしれない:「しょうがない、この人のためにできるだけ早くビデオをスタートさせてあげたいから、ビデオデータの一部をセルラーネットワークから取り寄せることにしよう」と。

ベータテスト期間ではなくなった今、その設定項目はもはや Settings アプリの中に存在していないので、皆さんがそれを探しても見つかりはしない。でも、もしも、(繰り返して言うが、これは単なる純粋な臆測に過ぎない)もしも Apple がこれはあまりにも素晴らしい機能だから舞台裏で黙って ON のままにしておいても大丈夫だと決断したのが理由でその設定項目が削除されたのだとしたらどうだろうか? つまり、仮にもしも現在の iOS 6 が、意図的かつ自動的に、Wi-Fi への補完としてセルラーデータを使用するようになっていたとしたならば、そして、あなたがその挙動を止める方法がなかったとしたならば、どうだろうか?

いずれにしても、たとえ Apple が設定項目を削除した際にそれを ON のままには 残さない と決断したのだとしても、Apple 以外の誰が、そのスイッチの基盤となったコードがまだ iOS 6 の中に存在していてそれが何らかの状況の下でアクティブになる 可能性 を持っているかもしれないということを否定できるだろうか? 開発者が自分の書いたプログラムがどう挙動するかについてすべてを知っていると完全に信頼できることなど、この世では決して起こり得ない。ことに、膨大なる Cocoa Touch フレームワークの舞台裏で力仕事が為されているのだから、確実なことは誰にも分からない。そして、iOS ほど複雑なものになれば、開発者たちがそれと全く知らず、彼らには何の責任も問うことができないような、予期せぬ挙動はいくらでも起こり得るのだから。

悪いアプリがあるかもしれない -- アプリによっては、その本来の働きからして、膨大な量のデータ転送を必要とするものもある。そのようなアプリこそ、最も厳しく「原則 2」を順守して欲しいものだ。iTunes Match が、あるいは Podcasts アプリが、何ギガバイトものデータをダウンロードするなら(それはごく普通に起こり得ることだ)ダウンロードを外出先で意図的に開始する人がいればそれはその人自身が悪いと言わざるを得ないだろう。けれどもあなたが自宅にいれば、Wi-Fi のみが使われると想定するのは自然なことだ。しかしながら私がさっき述べた通り、私が自宅で体験したのは、Wi-Fi が存在していたにもかかわらずシステムが勝手にセルラー接続を使用したのではないかという疑いであった。そのような状況下で今述べたようなアプリを使ったならば、これはもう大惨事だろう。(私の場合は余分のギガバイトが $60 ほどかかるし、伝え聞いた話では 8 GB の超過データ、つまり $240 が、ユーザーの知らぬ間に意図せずダウンロードされてしまったという事例もあるという。)

けれども可能性はそこに留まらない。そのようなアプリにはそれ自身の設定の中に Use Cellular Data スイッチがあるかもしれず、あなたがそのスイッチを OFF にしたとしよう。けれども、もしもそのアプリがそのスイッチを無視して挙動してしまったとしたらどうなるだろうか? それは、アプリにバグがあるからかもしれないし、あるいは前のセクションで私が仮説的に述べたシステムレベルのバグの影響で、そうなることもあるかもしれない。けれども私は開発者としてよく知っていることだが、iOS 6 に新設された開発者用の機能があって、あなたが書いたアプリがネットワーク経由でリクエストを発する際に、そのアプリはセルラーデータを用いてそのリクエストが満たされるべきか否かを設定できるようになっているのだ。ならば、例えばその新機能がシステムレベルで壊れてしまい、私が(アプリの開発者として)そのアプリがあなた(つまりアプリのユーザー)がスイッチを切り替えたことに応えてセルラーデータをオフにしたつもりでいても、実際にはシステムがそれを無視してセルラーデータを使ってしまうこともあり得るわけだ。たとえ Wi-Fi が存在していても、使い続けるということもまたあり得る。そうなった場合、非常に厄介なことになるのはお分かりだろう。

ユーザーたちからの苦情の多くで、実際 Podcasts アプリと iTunes Match とが非常に大量のセルラーデータ使用の元凶として引き合いに出されていることは疑いない。思い出して頂きたいが、少なくとも TidBITS に関する限り、そもそもこの話題が始まったのは Glenn Fleishman の記事 "Does Apple窶冱 Podcasts App Suck Cellular Data?" (2012 年 9 月 17 日) からであったが、その記事の中で Glenn はセルラーデータの過剰使用の元凶を Podcasts アプリだろうとみている。その上、彼の記事は iOS 6 が出荷されるよりも の話なのだ。もちろん、この Podcasts アプリは Apple 製なので、どのような社内専用のシステムレベルの機能(またはバグ)に舞台裏でアクセスしているのか、私たちには知る由もない。いずれにしても、さきほども触れた Apple Discussion スレッドを読めば、どのようにスイッチを設定したかにかかわらず Podcasts アプリから膨大な量のセルラーデータが消費されることはあり得るらしい。

Adam Engst は、今もまだ DataMan Pro を持っていて、特定の状況ごとにどのプロセスがセルラーデータを使っているかについていくらかのことを知り得る立場にいるが、さらに詳しい観察をしてくれた。例えば、Skype アプリはずっとバックグラウンドに置いたままでも一日あたり 2 MB のセルラーデータを使用することがあることを彼は実証できる。また、Wi-Fi に接続したままの状態であっても同じ結果が出せる。もちろん 2 MB というのは膨大な量とは言えないが、毎月 200 MB という上限の中で、どこかの時点で Skype を起動しただけの結果として 15 から 30 MB のデータが消えるとなれば、見逃すわけにはいかないだろう。

もう一つの問題は、アプリの設定の中で選んだ選択肢の意味が実際にはよく分からないことだ。Adam の観察によれば、Podcasts アプリの中で Use Cellular Data スイッチを OFF にしていてもこのアプリがセルラーデータを飲み込んでしまうことがあるという。ということはつまり、このスイッチはポッドキャストの新しいエピソードを自動ダウンロードする場合のみに適用されるのであって、手動でストリーミングを始めた場合には適用されないからではないだろうか。例えば、あるポッドキャストの第一回はダウンロード済みだけれども、その第二回はまだ入手していないとしよう。第一回の再生が終われば、自動的に第二回のダウンロードが始まるかもしれないが、たとえそうでなかったとしても、別のオーディオ再生コントロールを使ってそこへナビゲートすることも、あるいはまた Podcasts アプリの中から小さなダウンロードアイコンに気付かぬまま再生を始めてしまうこともあり得る。そんなことをすれば、気付かぬまますぐに何十メガバイトも消費してしまうことだろう。

結論 -- すべての iOS 6 ユーザーが問題を体験しているわけではないが、何らかの問題が存在していることだけは疑いないと私は思っている。その問題に対する修正は、Apple から来る以外にない。その修正が電話のプロバイダとの協力によって実現されることはあるかもしれないが。(Apple は、Verizon Wireless のユーザーに対しては既に暗黙のうちに問題の存在を認め 、キャリア設定アップデートという形で、iPhone 5 が Wi-Fi ネットワーク上にいながらセルラーデータを使用してしまう問題に対する予防策を提供している。) iOS 6 は、従来のシステムに比べてより多くのセルラーデータを実際に使用するようになっていて、従来のシステムならば使用しないような状況下でも使用しているらしい。

二日ほど前、私は iPhone を完全にクリーンな iOS 6 にリストアして、見つかる限りすべての設定項目をチェックし、セルラーデータの使用を減らせるように見えるものはすべてそちらの方に切り替えておいた。ただ一つの例外として、セルラーデータに関するマスタースイッチだけはオンにしておいたのだが。その後はずっと Wi-Fi の使える自宅の中に置いていたけれども、ほんの二時間ほどでいくらかのセルラーデータは消費されていた。たった今、この記事の草稿を書いていた二時間の間にさえ、私の iPhone は一切使わないまま目の前に置いてあったけれど(ただし一度だけ手に取って Settings アプリの中をナビゲートし、いろいろなスイッチのある場所を確かめはした)報告されたセルラーデータ使用量にはその二時間ではっきりと差が出た。いずれも大きな量ではなかったが、量の多少は問題ではない。問題は、使用量がゼロであるはずなのに、そうではないことだ。

でも、それは最悪の事態ではない。信頼できるように見える実験の結果として、iTunes Match や Podcasts アプリなどといった特定のプロセスが、そんなことをするはずがないと思える状況の下で 膨大な 量のデータをダウンロードすることがあると、実証されている。Glenn の記事には、John Herbert のブログ記事に載った、極めて正気に見える状況の下での、極めて恐ろしい結果が紹介されている。また、Josh Centers は、すべての iCloud サービスがオフになっている状態で iCloud が毎秒 1 KB という速度でセルラーデータを漏らしていることを実演するビデオを公開している。それからもちろん、Apple Discussion ボードには、まるで雲(クラウド)のごとく集まった大量の証言が載っている。この記事の冒頭で紹介したスレッドもそうだし、またもう一つのスレッドや、その他にもまだまだたくさんある。

何とかしなければならない。そして、間違いなく何らかの対処がなされると私は思う。Apple Discussions に投稿された文章を信じるなら、多くのユーザーたちは躊躇なくセルラープロバイダに電話をかけて、あるはずのないセルラーデータ使用に対する苦情を寄せている。その結果として、セルラープロバイダ各社は、必ずや Apple に話をしているだろう。(それからこれも間違いないことだが、ユーザーの弁護士たちからも Apple に話が行っているだろう。こうした不当な課金に関して、Apple に対する集団訴訟が起こされても少しも驚くにはあたらない。)その一方で、もしもあなたが同じような問題を経験していて、それについて定量化した証拠と文書化した報告ができるのならば、それを Apple に対して同社の iPhone フィードバックページを通じて送ることができることを忘れずにいて頂きたい。

最後にもう一言。Adam Engst が(そう、結局のところ彼が TidBITS を出版しているのだから、彼は常に最後の一言を述べる資格がある)私に勧めてくれ、読者の皆さんにも勧めたいと言っていることがある。それは、Apple に対して、DataMan Pro をもう一度 App Store で販売するのを認めて欲しいと要望を送ることだ。私 (Matt) に言わせればそれが実現する可能性はまずないと思うが。なぜなら、その意図することを実行するために、DataMan Pro は非公開の API を利用しているに違いないし、非公開 API の利用は App Store 規約によって明確に排除されているからだ。それにもかかわらず、Adam の言っていることには一理あると思う。つまるところ、今回の問題をこれほど不可解なものとしているのは、また、問題点を明確に Apple に報告することをこれほど困難にしているのは、問題を経験している人々の大多数が どの アプリに原因があるのかを判別できないでいるところに原因がある。DataMan Pro も完璧ではないかもしれないが、それさえあればまさしくその点を判別できる情報が提供されることだろう。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2012 年 10 月 29 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

FileMaker Pro 12.0.3 -- FileMaker Pro がバージョン 12.0.3 にアップデートされ、多数の修正が施された。このメンテナンス・リリースでは、透明の塗りつぶしオブジェクトの下のオブジェクトが選択できない問題を解決し、多数のレイアウトオブジェクトがある場合のレイアウトモードのパフォーマンスを改善し、枠を印刷する際の問題を修正し、一定の期間使用すると [インスタント Web 公開] がクラッシュする可能性があった問題を解決している。(新規購入 $299、無料アップデート、557 MB、リリースノート)

FileMaker Pro 12.0.3 へのコメントリンク:

Skype 6.0.60.2946 -- Skype が Skype for Mac デスクトップクライアントをバージョン 6.0.60.2946 にアップデートし、Microsoft または Facebook のアカウントを使えばあらかじめ新規の Skype アカウントをセットアップせずとも Skype にサインインできるオプションを提供した。今回の新リリースではまた、あなたが Microsoft の Windows Live Messenger、Hotmail、および Outlook.com サービスに保存している連絡先にあててインスタントメッセージングができる機能も提供された。さらに、この Mac 用クライアントは複数のウィンドウでチャットを開ける機能と、Retina ディスプレイにも対応した。(無料、34.5 MB、リリースノート)

Skype 6.0.60.2946 へのコメントリンク:

DEVONthink と DEVONnote 2.4.3 -- DEVONtechnologies が、DEVONthink の三つの版すべて (Personal、Pro、Pro Office) と DEVONnote をいずれもバージョン 2.4.3 にアップデートし、タグ付きファイルをやり取りする OpenMeta 標準への対応を改善した。Pro および Pro Office 版では AppleScript を用いて OpenMeta タグを同期する機能を改善するとともに、25 個以上のデータベースを同時に開ける機能も復活した。Pro Office 版では 64-bit サポートと、Mac OS X 10.7 Lion および 10.8 Mountain Lion への対応も改善している。DEVONthink の三つの版いずれも、今回から FreeMind のマインドマップを Quick Look を使って表示できるようになり、Sorter の Take Note パネルを更新して画像の処理を改善し、新たに入門ビデオも内蔵した。さらに、三つの版の DEVONthink も DEVONnote も、すべてのリストやアウトラインにおいて左右矢印キーを使って折り畳んだり展開したりできるようになった。(いずれもアップデートは無料。新規購入は DEVONthink Pro Office $149.95、DEVONthink Professional $79.95、DEVONthink Personal $49.95、 リリースノート。DEVONnote は新規購入 $24.95、 リリースノートTidBITS 会員は三つの版の DEVONthink も DEVONnote もそれぞれ 25 パーセント割引あり)

DEVONthink と DEVONnote 2.4.3 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2012 年 10 月 29 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

先週は Apple からさまざまの発表があったので、今週号は長くなり過ぎた! けれども私たちは他にも素晴らしい内容の記事を書いたので、これらは将来の号に載せたいと思っている。それとは別に、Apple 経営陣に異動があったという最新ニュースもあって、Scott Forstall と John Browett が同社を去るという。次に、Tonya Engst が MacJury ポッドキャストで Apple の新製品についてのディスカッションに参加する。未掲載の記事としては、Steve McCabe による iPhone 5 に対する批判的な見解と、Apple が Wi-Fi 高速化と言っているのが空論に過ぎないかもしれないという Glenn Fleishman の解説、それから長年続いているクイズ番組 Jeopardy で(ほんのしばらくの間)勝者でいるのがどんな感じかという Glenn 本人の感想もある!

Forstall と Browett が経営陣異動で Apple を去る -- 「当社のワールドクラスのハードウェア、ソフトウェア、およびサービスの各チーム間の協調をさらに推し進めるため」と称しつつ、Apple は iOS ソフトウェア担当上級副社長 Scott Forstall が 2013 年に同社を去ると発表した。そして、どうやらすぐにでも会社を去るようなのがリテール担当上級副社長 John Browett で、リテール部門に新たな責任者が雇用されるまでの間は CEO の Tim Cook が彼の職務を引き継ぐという。その一方で、新たな職務を追加して引き受けようとしている Apple 社の上級副社長も数名いる。インダストリアルデザイナーの Jonathan Ive が、ソフトウェアチームと共同で働くことになり「会社全体にわたる Human Interface (HI) の指揮および統率を担当」する。インターネットソフトウェアおよびサービス担当の Eddy Cue が Siri および Maps の責任者となり、あわせて iTunes Store、App Store、iBookstore、iCloud も監督する。Mac ソフトウェアエンジニアリングを率いてきた Craig Federighi が、iOS 開発の責任者も兼ねる。それから Bob Mansfield は、2012 年 7 月に突然引退を発表した後まもなく役職を明示せず復帰していたけれども、Apple のワイヤレス関係の全グループをまとめて新設される Technologies グループを率いることになる。

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Tonya Engst、MacJury で新しい iPad mini を議論 -- TidBITS 編集長の Tonya Engst が MacJury に出演し、Apple が 10 月 23 日に発表した iPad mini と新しい Mac 各機種について、Dave Hamilton、Mark Fuccio、Omaha Sternberg、それにホストの Chuck Joiner と議論する。ただし、新型 iPad 各機種で高速化した Wi-Fi 速度については、MacJury で議論されたものよりも Glenn の TidBITS 記事 "How Apple "Doubled" iPad Wi-Fi Throughput" (2012 年 10 月 24 日) の方が正確な情報を載せていることに注意したい。

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iPhone 5: 今までのベストだが、それでもこれはまだ iPhone -- Steve McCabe が、Apple の最新の iPhone アップデートに対して批判的な目を向ける。彼の結論: iPhone 5 は非常に優れたスマートフォンであり今までで最高の iPhone ではあるが、その機能はこれまでの全体的な iPhone 使用体験を大きく変えるものではなく、特に iPhone 4S と比べれば画期的とは言えない。

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Apple はどのように iPad の Wi-Fi 処理量を「倍増」させたか -- Apple の Phil Schiller は、先週の iPad イベントにおいて、第四世代の iPad と iPad mini では従来の機種に比べて Wi-Fi が二倍高速化していると述べたと言われている。いやいや、Phil、そんなに速くはないよ。Glenn Fleishman が、現実の話を展開する。

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Jeopardy で勝って、負ける -- Glenn Fleishman は 8 月にロサンゼルスで、テレビ番組 Jeopardy に出演して胸躍る二日間を過ごした。彼は二つの回を勝ち進んだ後、彼も見たことがないような極めて奇妙なゲームで敗退した。でもそれよりももっと奇妙なのは、人気ある番組を観るのがどれほど難しいかという点だ。

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TidBITS ISSN 1090-7017©Copyright 2012 TidBITS: 再使用はCreative Commons ライセンスによります。

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