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#1581: Safari 15 の新機能、Center Stage とスマートディスプレイを比較、iOS 12.5.5 と Catalina セキュリティアップデート、iPhone 13 で Apple Watch ロック解除の不具合

iOS 15 になって Safari の上下がひっくり返ったことにお気付きだろうか? Take Control of iOS 15 and iPadOS 15 の著者 Josh Centers が、iOS 15 と iPadOS 15 における Safari に施された数多くの変更点に取り組み、新機能を解説するとともに、劇的すぎる変化 (例えばタブバーが画面の下に置かれたことなど) を元に戻す方法も説明する。新しい iPhone 13 のロックが Apple Watch で解除できなくなったのは、あなただけではない。Apple によればこのバグは既に認識しており近日中に修正を出すとのことだ。旧型のデバイスを持っている人は、Apple が iOS 12.5.5 とセキュリティアップデート 2021-006 Catalina をリリースして重大なセキュリティホールを塞いだので、直ちにアップデートしよう。それからもう一つ、Julio Ojeda-Zapata が Apple の Center Stage 機能を概観して、どんなことをする機能なのかを説明し、Amazon、Facebook、Google から出ている競合製品のスマートディスプレイと比較する。今週注目すべき Mac アプリのリリースは GraphicConverter 11.5.2、Safari 15、Fantastical 3.4.5 と Cardhop 2.0.6、Zoom 5.8、それに Toast 20 Titanium と Toast 20 Pro だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

一部の iPhone 13 で Apple Watch によるロック解除が機能せず、修正は近日中

Unlock with Apple Watch error for iPhone 13

多くの iPhone 13 オーナーが (私もそうだが)、Unlock with Apple Watch 機能 (「Apple Watch でロック解除」機能) が iPhone 13 で働かない問題に遭遇した。マスクを着けていて Face ID が認識できない場合、Apple Watch で自動的に iPhone のロックを解除できるはずなのだが、これが機能しないのだ。

私が iPhone 11 Pro から新しい iPhone 13 Pro へ移行した後で見てみると、Settings > Face ID & Passcode > Unlock with Apple Watch 項目が無効になっていた。有効化しようと試みると「Apple Watch と通信できません」というエラーが出た。何だこれは!

Apple は問題の存在を認めており、今後のソフトウェアアップデートで修正すると約束している。修正が出たならばとても嬉しい。公共の場所でマスクを着けることがワクチン接種済みの人たちにも再び必要な予防策となった今、この Unlock with Apple Watch (Apple Watch でロック解除) 機能はとてもありがたいものだから。

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Josh Centers  訳: Mark Nagata   

iOS 12.5.5 とセキュリティアップデート 2021-006 Catalina が悪用報告のある脆弱性を阻止

Apple が iOS 12.5.5 と、macOS 10.15 Catalina 用のセキュリティアップデート 2021-006 とをリリースして、非常に懸念すべきセキュリティホールに対処した。

iOS 12.5.5 は 3 件の脆弱性を修正する。1 つは PDF 脆弱性で、スパイウェア Pegasus がこれを利用して活動家を標的にした。Apple は今月に入って既に現行オペレーティングシステムでこれを修正している。(2021 年 9 月 13 日の記事“macOS 11.6 Big Sur、iOS 14.8、iPadOS 14.8、watchOS 7.6.2、セキュリティアップデート 2021-005 Catalina がセキュリティ欠陥を修正”参照。)

残りの 2 件の脆弱性については、一つは任意のコードを実行される可能性があった WebKit の欠陥で、もう一つは攻撃者がカーネル権限を取得して任意のコードを実行する可能性があった Darwin XNU カーネルのバグだ。セキュリティアップデート 2021-006 Catalina は、この最後のカーネルバグのみを修正している。Apple は 3 件の脆弱性のいずれもが実際に悪用されたと述べている。

これらの古いオペレーティングシステムのいずれかをまだ走らせている人は、直ちにアップデートすべきだ。iOS 12.5.5 は Settings > General > Software Update から、セキュリティアップデート 2021-006 Catalina は System Preferences > Software Update から、それぞれインストールできる。

興味深いことに、Apple は攻撃の存在を認識していることについて2通りの異なる言葉遣いをしている。PDF と WebKit の脆弱性については "Apple ではこの脆弱性が悪用された可能性があるという報告について把握しています" と述べ、XNU 脆弱性については "Apple ではこの脆弱性を悪用したエクスプロイト(攻撃)が確認されている旨の報告を受けています" と述べている。言い回しの違いは無作為のものかもしれないし、純粋に報告の件数から来るものかもしれないし、あるいは何か特定のことを意味しているのかもしれない。

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Josh Centers  訳: 亀岡孝仁  

iOS 15 と iPadOS 15 における Safari の新機能

iOS 15 は、Safari に iPhone の登場以来最も重要な幾つかの改訂をもたらした。アドレスバーは一番下に行った! Private Browsing は何処にある? Tab Groups とは何? 画面の頭部の色は何故変わり続けるのか?

主な新しい変更を辿って、皆さんがそれらの意味を理解する手助けができるか、そしてそれらの幾つかをオフにするやり方を示せるかを見てみよう。これらと共に他の多くの新しい iOS 15 及び iPadOS 15 機能を Take Control of iOS 15 and iPadOS 15 でも取り上げている。

Safari in iOS 15

Safari 上下逆さま

iOS 15 が出た時、人々は突如 Safari が上下逆さまになっている様に見えて面食らった。

iOS 15 の早い時期のベータでは、多くの一般的な機能を隠したより抜本的なデザインすらも試されていた。最初のベータは、更新、共有、そしてタブボタンを完全に隠していた。下記のスクリーンショットはそれ以降のベータからのものだが、ここで Apple はより多くのコントロールをタブ自身に詰め込もうとしていた。私は、Apple がそのデザインを出した場合の反応を考えてゾッとした。

Safari in the iOS 15 beta
その後の iOS 15 ベータで Safari の外観

ありがたいことに、ベータ試験者からの連々と続く苦情を受けて、Apple はより親しみのあるインターフェースに戻した。ただ、上下は逆さまになった。

Apple がこの変更をしたのには訳がある。iPhone 6 より前までは、iPhone の高さはずっと短かく、多くの人の親指は画面の上部にも簡単に届いた。当時 Apple はこれをセールスポイントにして、当時としては巨大だった Android フォンに対抗して、"親指" TV 広告まで流した。(画面の大きさは多くの人の手の大きさに合ったものだという "常識" の日々を懐かしく思う。)

年を追って、iPhone の背丈は伸び続けた。手の大きな人ですら Safari のアドレスバーがあった画面の上部に届くには本当に指を伸ばさなければならなかった。この問題に対処するため (到達可能性は大ヒットの様には見えない)、Apple は、それを "タブバー" に変え、画面の底部に移した。ここならば、誰でも簡単に到達出来る。それをタップして、昔のアドレスバーの様に、URL や検索語を入力する。

底部に置かれたタブバーにはもう一つの良い点がある:左右にスワイプすることでタブ間の切り替えが簡単に出来る。右下隅にあるタブボタンをタップするのと併せて、タブバーをスワイプアップすることでも全てのタブをあらわにする事ができる。もっとも、このジェスチャーは Face ID が有効になっている iPhone 上では少々扱いにくい。と言うのも、通常 Home 画面に戻るためにスワイプアップする場所のすぐ上から始めなければならないからである。

Using the Tab Bar to switch tabs in iOS 15

この新しい場所は理に適っているし、実際により使い易いとも感じるが、マッスルメモリを再教育する必要がある。もしそれが難しすぎる、或いは昔のやり方の方が良いと思うのであれば、元に戻れる。Settings > Safari に行き、Tabs 迄下方にスクロールして Single Tab を選択する。

Safari setting for putting the Tab Bar back on top

しかしながら、私はこの新しい方法を数日間は試してみることをお勧めする。何故ならば、一旦慣れてしまえばこちらの方が使い易いし、反復運動損傷にもなり難い。

Safari の虹

Settings > Safari には、昔の動きに戻るために不能にしたいと思うかも知れないもう一つのタブ関連の設定がある。この記事の最初の所にあるスクリーンショットで既にお気づきかもしれないが、iPhone 上の Safari は、サイトの "色" に合わせようとして画面の上部にあるステータスバーの部分に色を付ける。私が "色" と引用符付きにしたのは、それがアクセントやロゴの色を取り込む傾向にあるからである - それは色のヒントを必ずしも主サイトの背景色から取る訳では無い。

結果として、TidBITS サイトを読み込むとステータスバーは濃い紫色に変わり、下方にスクロールしてもそれはそのままである (下記左)。もしこの効果が嫌いであれば、Allow Website Tinting を不能にして、ステータスバーを透明な層に戻せる (下記右)。

Safari website tinting

(我々は、これ以降メタテーマ色を白に変え、TidBITS ウェブサイトを見る時に Safari のステータスバーが紫色になるのを防いだ。)

iPadOS 15 の Safari は、iOS 15 の Safari 程の抜本的なデザイン変更は受けなかったが、この色変更のやり方は強化して踏襲している。iOS の Safari は比較的小さなステータスバーの部分を変えるが、iPadOS の Safari は、タブバー全体を訪問するウェブサイトの支配的な色に変える。狙いは、タブ間で切り替える時、どのサイトを見ているのか分かり易くすることである。

サイトがどんな色なのかは事前には分からないので、これは余り役に立たないと思われるかも知れない。また、ギラギラ効果ともなり得る。更に悪いことに、論理的にも混乱する。と言うのも、タブバーにあるコントロールの全てが現在のサイトに関連しているとは限らないからで、それらを色でつなぐのは意味をなさない。

Changing colors in iPad Safari

iOS バージョンの Safari と同様、望むなら静かなグレイのタブバーに戻すこともできる。Settings > Safari に行き、Tab Bar で Show Color をオフにする。

iPadOS 15 のコンパクトタブバー

もし iPadOS 15 の Safari のタブバーに対する Apple の元々の概念を見たいと思うなら、Settings > Safari に行き、そして Tabs の下で Compact Tab Bar を選択する。

Compact Tab Bar setting on iPad

それは、画面スペースを節約するためにタブとアドレスバーを結合する。私は、乱雑で紛らわしいと感じるので、それがデフォルトでないことを嬉しく思う。

Compact Tab Bar in iPadOS 15

戻ると進むの矢印は何処に行ったと思われるかも知れない - それらは、閲覧するためにタップ出来るページがある場合にのみ現れる。もっと混乱するのは、全ての開いているタブを見る明白な手段は無い。サイドバーを開いて、タブの数の右側にあるタブアイコンをタップする必要がある - テキストをタップするだけでは十分ではない。

The tab switcher in Safari iPad's sidebar

音声検索

口述と音声認識に関して Apple は多少問題もある経歴の持ち主であるが、Safari の新しい音声検索機能は素晴らしい。アドレスバー内でタップし、マイクのアイコンをタップ、そして検索クエリーを話すと、Safari はデフォルトの検索エンジンを使って検索する。Go やその他をタップしたりする必要は一切無い - 話すのを止めるや否や検索は開始される。

全てでは無いが一部のケースでは、音声検索が直接特定のサイトに導くことがある。もしそれが望みなら、その URL を言うことで直接サイトに行くことを確実にすることが出来る。例えば、"tidbits dot com" や "talk dot tidbits dot com" と言った具合である。我々は、この機能を多用することになるであろう。

Voice search in Safari

Mac 上の Safari 15 にはこの音声検索ボタンが含まれていない。本当に残念な事である。

Tab Groups と Private Browsing

Safari におけるもう一つの人目を引く新機能は Tab Groups である。これは、タブの集合体を作成し切り替えさせてくれる。Tab Groups の背景にある考えは、我々のかなり多くが抱えている問題を解決するのを手助けすることである:それは同時に何百もの無関係なタブが開かれたままであること。

タブのグループは好きなだけ多く作れる。例えば、仕事のためのタブグループ、来るべき旅行のためのもの、そして三つ目は買おうと思っている物のための調査用に、と言った具合である。

タブグループを使うには、最初にタブ切り替えを、タブアイコンをタップするか (タブバーが下にある場合は) タブバーをスワイプアップするして開く。X Tabs をタップして、X は幾つのタブを開いているかを示す、Tab Groups メニューを出す。それから:

Managing Tab Groups in Safari

もし Safari があなたのブラウジング活動について一切記憶しないようにするため Private Browsing を頻繁に使うのであれば、他のタブグループと同じ様にそれにアクセスすることになることに注意 - それは Tab Groups メニューで Private と呼ばれている。

Tab Group インターフェースは iPad 上でも似ているが、タブアイコンはタブ切り替えインターフェースをより良く示すべく変更されている。サイドバーからも Tab Groups にアクセス出来る。

個人的に言うと、私は Tab Groups は少々紛らわしいと感じた、少なくとも iPhone 上では。と言うのも、私はしばしばプロジェクト間で切り替えるが、最初に適切なタブグループに切り替えておくのを忘れてしまうからである。更に、他のタブグループに紛れ込んでしまって、前よりもより多くのタブを追い切れなくなってしまっている。Tab groups は Apple 機器間で同期するので、私の場合、Mac 上で Safari を使ってブラウズすればより便利になる可能性はある ("Safari 15 21 September 2021 参照)。Mac は Tab Groups を Safari に macOS 11 Big Sur と 10.15 Catalina で追加している。

タブグリッド

iOS 15 でのもう一つの嬉しい変更は、Safari が今やそのタブ切り替えをカードスタックではなくグリッドとして、iPad での様に、フォーマットしていることである。グリッドの方がどのタブが開いているのか見やすいし、一つのタブを長押しして動き回らせる事が出来る。タブを左にスワイプするか、少々ぼんやりした X ボタンをタップすることで削除出来る。Apple は奇妙にも X ボタンを Windows の様に右上隅に置いた。App Library でアプリを削除する時に使う左上隅に置く方法を真似た方がより統一感があったろうにと思える。

Old Safari tab stack vs the new tab grid
左:iOS 14 での Safari のタブスタック。右:iOS 15 での Safari のタブグリッド。

Tab Groups を使って新たなスタートをきるために、既存の開いたタブ全てを閉じたい? Done テキストラベルを長押しして秘密の選択肢を出す。Apple が何故そこに隠したかは不可解だし、そして "Done" に副次的な機能があることを示すものは何もない。

あなたと共有

これ迄、誰かが送ってくれた記事を探そうと Messages スレッドを探し回った経験はありませんか? 幾つかの Apple の内蔵アプリに組み込まれた新機能 Shared with You は、それらのリンクを集めてくれるので、一つの場所から全てにアクセス出来る。

iOS 15 と iPadOS 15 の両方で、Shared with You へは Safari のスタートページから行ける。それは新しいページを作るか、タブバーにタップするかした時に見られる。(それを見るには、下にスクロールして Favorites や Frequently Visited 集合体の下まで行かなければならない場合もある。) Shared with You の隣にある Show All をタップすると全てのリンクが見られる。iPad 上では、Shared with You をサイドバーでも見つけられる。(少なくとも理屈の上では - それは iPadOS 15 が走る Adam の iPad Pro 上には現れない、とりわけ私が明白に彼に対してリンクを送った後ですら。でもそれは iOS 15 の走る彼の iPhone 11 Pro 上の Shared with You には現れている。)

Shared with You in the iPad sidebar

その他の機能

これらが最も重要な新機能だが、Apple はまたより小さな機能も幾つか追加している。皆さんの日々の利用には余り影響を及ぼさないであろう:

最終的には、iOS 15 及び iPadOS 15 における新しいバージョンの Safari は、多くの変更をもたらした、多くのものは歓迎だが、そうでないものもある。Apple はもっと広範囲なインターフェース修正をしたいと思っていたことは明らかだが、コントロールを集約そして隠すという方向に行きすぎた。幸いにして、それらが余り役に立たないと思ったら、殆どの主要なインターフェース変更を元に戻させてくれる選択肢が与えられている。

皆さんの感想はどうですか? これらの機能やインターフェース修正のどれが皆さんの Safari 経験を改善しますか? 将来、もっとより良い物にするため Apple に何をして欲しいと思いますか?

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Julio Ojeda-Zapata  訳: Mark Nagata   

Center Stage 機能が人物をビデオチャットフレームの中央に

Apple は HomePod mini というスマートスピーカーを作っているけれども、その一方で Amazon、Google、Facebook が作っているような“スマートディスプレイ”つまり視覚情報やビデオ通話のためのスクリーンを追加するデバイスは作っていない。

以前の私はそれを嘆いたことがあった。タッチスクリーン付きの HomePod がもしあって、自動車の中で使う CarPlay と似た働きをしてくれたなら、どんなに素敵だろうかと思った。でも、その後しばらくして私は気付いた。Apple には既にスマートディスプレイがあるじゃないか、と。それが iPad だ。

iPad は、多くの意味で Amazon の Echo Show、Google の Nest Hub Max、Facebook の Portal よりも優れていて、一流のハードウェアと、パワフルなオペレーティングシステム、それに膨大なアプリのエコシステムを誇る。それに比べて他社のスマートディスプレイは簡易化されたデバイスであって、機能も最小限だ。その上、タッチスクリーンを備えているにもかかわらず主として音声コマンドで操作するようになっている。つまり、何をさせるにもそのためのやり方を見つけ出すためにさんざん苦労させられることが多い。

けれどもこれらのスマートディスプレイは、一つだけ超強力な機能を持つ。それは、ビデオチャットに使えばかなり具合が良いという点だ。その大きな要因は内蔵されたカメラで、広角レンズを持ち、画質がなかなか良く、照明条件の悪い場所でさえほとんど調整などせずとも良い見栄えのビデオ通話ができる。

これらのスマートディスプレイの最新版は“自動フレーミング”機能を持つ。つまり、あなたが動き回ってもカメラがあなたを追いかけてくれるので、ビデオチャットの最中ずっと通話相手のスクリーンのほぼ中央にあなたが写っているのだ。たいていの場合、カメラが物理的に動く訳ではなくて、ソフトウェアを通じてフレーミングがなされる。

iPad には Center Stage がある

iPad は、その強力なパワーにもかかわらず、ビデオチャット用のデバイスとしては長らく並以下の存在だったが、その理由の一つは自動フレーミングがないことであった。他にも理由はあるが、そちらについてはあとで触れる。

Apple は今回、Center Stage と呼ぶ機能で、自動フレーミングについては、さらにもう少し別のものについても、同等のレベルに追い付いた。この機能は当初、4 月にリリースされた高価な iPad Pro モデルに搭載された。(2021 年 4 月 20 日の記事“新型 iPad Pro、M1 チップと Liquid Retina XDR ディスプレイを誇る”参照。) そして今月になって、Apple は Center Stage 対応をもっと安価な第6世代 iPad mini と、お買い得価格の第9世代 iPad にも搭載した。(2021 年 9 月 14 日の記事“Apple、iPad mini をデザイン一新、iPad をアップグレード”参照。)

Center Stage は、私が見たことがあるものの中では群を抜いて最良の自動フレーミング実装と言える。私はこれを iPad Pro の超広角カメラでテストした。このカメラは 12 メガピクセルのセンサーと 122 度の視野角度を持つ。新型の iPad mini でも少しだけだが試してみた。購入したタイミングはちょうどこの記事を最初に公開した頃であった。iPad mini も同じスペックのカメラを備えている。

Center Stage を有効にしたビデオチャットであなたが動き回れば、カメラが自動的に視野を変えてあなたが常にフレームの中に写っているようにする。通話の最中に他の人が加わったりそこを去ったりすれば、自動的に視野が広がったり狭まったりして、変化するグループダイナミクスについて行く。

Apple が見せつけた未来映像をここに示しておこう。注意すべきは、二人目の人物が視野に入るとフレーミングがその場で自動的に調整されることだ。

Apple's Center Stage demo

私は Center Stage を試してみながらとても楽しい体験をした。カメラは実際には動いていないにもかかわらず、カメラが物理的に旋回して私をフレーム内に保ってくれるのだ。(この記事を下へスクロールして、他の競合製品で撮影したものと比べてみて頂きたい。) ここにはとても魅力的な3次元感覚がある。iPad Pro は Mac で使われているものと同じ M1 チップを搭載しているので反応性がとても良く、iPad mini も新型 iPhone 13 シリーズで使われているものと同じ A15 Bionic チップを搭載していて同じくらい良かった。

最近更新された入門レベルの iPad でどうなのかは知らない。A13 Bionic チップを搭載しているのだが、パフォーマンスはそれほど引けを取らないだろうと思う。カスタムシリコンを使っていることの利点の一つは、Apple の手で特定の機能について最適化ができることだ。対応しているチップが幅広いということは、Apple が他の iPad モデルでも少なくとも A13 Bionic チップ以上を搭載していれば Center Stage 機能を有効にしてもおかしくない気がするのだが、どうやらその点は 122 度の視野角度を持つ 12 メガピクセル超広角 FaceTime HD カメラがこれら最新の iPad モデルにしかないことが関係しているようだ。

Center Stage は FaceTime でも働くし、多くのサードパーティのビデオ会議サービスでも働く。

お使いのビデオチャットアプリでもしも Center Stage がオンになっていなければ、アクティベーションボタンまたはトグルがないかを探してみるとよい。例えば Zoom では、アプリのインターフェイスの左上あたりに Turn On/Off Center Stage ボタンがある。FaceTime にもそういうボタンがあって、下の端から上へスワイプすればアクセスできる。

他のビデオチャットアプリ、例えば WebExWeChat、Google の MeetDuo、Microsoft の SkypeTeams などは、iPad の Settings アプリの中にトグルを提供する。下の方へスクロールすればそのアプリのための設定項目が見つかる。FaceTime も Settings の中にそのスイッチを持っている。Facebook の Messenger のためのトグルは見つからなかったが、これはどうやらデフォルトで Center Stage をオンにしており、オフにすることはできないようだ。

iPad ビデオチャットのその他の問題点

Center Stage はビデオ通話の改良に向けて大いに役立っているけれども、それでも iPad には他に 2 つの制約があって、ビデオチャット用の機器として iPad を使う際の悩みの種となっている。カメラの位置と、統合されたスタンドがないことだ。

カメラの位置は大きな問題だ。Apple は強情にもカメラを縦置きにした際に iPad の一番上に来る位置にカメラを設置している。つまり iPhone と同じようにしている。ところが、ほとんどの人は手で持っていない間は iPad を横長にして使っている。例えば Apple の Magic Keyboard、Smart Keyboard Folio、Smart Keyboard のようなキーボードケースを使う際にはその向きにせざるを得ない。実際それこそがユーザーたちがラップトップ機の代わりとして iPad をますます使うようになってきている状況の下で一般的な使い方だ。

ラップトップ機のカメラはほとんど常に、ディスプレイのリッドの上辺中央にある。これで、ビデオ通話で理想的なポジションになり、顔をフレームの中央に置くために調整するのも簡単にできる。対照的に iPad のカメラはタブレットを横長に置けば左側に寄った具合の悪い位置にある。これでは、ビデオ通話の最中に積極的に参加している印象が相手に伝わらない。スクリーンを見つめると、映像の中のあなたはまるで右の方にそっぽを向いて上の空であるかのように見える。けれどもカメラの方を見つめると、スクリーン上に起こっていることについて行くのが難しい。

この悩みを少しでも減らそうと思えば、iPad から離れるのが最良の解決になる。私の推測では、だからこそ Apple は Center Stage をコンシューマ向けの機能として宣伝していて、ビジネス会議のためのソリューションとは謳っていないのではなかろうか。(そのことはさきほどの Apple のキッチン実演を見ても分かる。)

実際のところ、仕事机で iPad Pro の近くに座った状態では、Center Stage は仕事用のミーティングには不向きだと私は思った。ラップトップ機でビデオ通話をする際には、私はよくビデオのウィンドウのサイズを小さ目にしてスクリーンの上の方、ウェブカメラのすぐ下に置いている。これで、たとえ私がウィンドウの内容を見ていても、相手には私がカメラをしっかり見つめているように見える。けれども横置きにすると具合の悪い位置に来る iPad Pro のカメラでは、iPadOS でウィンドウ操作に柔軟性が欠けていることもあって、その種の戦略は完全に不可能だ。

ぎりぎり最近になって iPad mini を使い始めて、カメラ位置の問題がずっと緩和されたことに気付いて驚いた。この小型のタブレットでは縦置きにしてビデオ会議に使う方がずっと自然だからだ。(それに、映画やテレビ番組を観ること以外のほとんどすべての目的でも縦置きの方が具合が良い。) $24.95 で買った Stump スタンドに乗せて iPad mini を縦長に置くと、Center Stage はポートレートモードのフレームの中央に私をうまく入れてくれる。大型の iPad で起こったような視線がずれる問題はほとんど起こらない。(Stump スタンドは大型の iPad でも使えるが、やはり縦置きでは不安定なので横置きが望ましい。)

別の方法として、スタンド組み込みのキーボードケースも試してみよう。私のお気に入りは Logitech の Combo Touch と Folio Touch キーボードケースだが、これらは使わない間キーボードなしの状態に (スクリーンから取り外すか、あるいは下側に畳み込むかして) できるからだ。Logitech からは現行の iPad Air や iPad Pro 用のものも出ており、Josh Centers が最近旧型の 10.5 インチ iPad Pro 用のものをレビューしている。(2020 年 5 月 28 日の記事“Logitech Combo Touch: 最初にタイプしただけで好きになる”参照。) 価格は $149 から $229 と Apple の Magic Keyboard (iPad Air および 11 インチ iPad Pro 用が $299、12.9 インチ iPad Pro 用が $349) より安い。

ビデオチャットの他の選択肢を検討する

ビデオ会議用の機器として iPad を考慮する際のもう一つの懸念は、費用だ。Center Stage を入手するためには少なくとも入門レベル iPad なら $329、新型の iPad mini なら $499、iPad Pro なら $799 支払わなければならない。しかもそこには何らかのケースかスタンドが必要で、その値段は含まれていない。自動フレーミング機能を持つスマートディスプレイはたいていもっと安い。

Google の Nest Hub Max の価格は $229 で、10 インチのスクリーンと、“広角”の視野角度を持つ 6.5 メガピクセルカメラを持つ。(入門レベルの Nest Hub を考慮に入れてはいけない。たった $99.99 だが、この 7 インチモデルにはカメラが付いていない。)

Google Nest Hub Max
Google Nest Hub Max

Amazon の $199.99 の Echo Show 8 の 13 メガピクセルカメラは、唯一ソフトウェアベースの自動フレーミングをするモデルだ。視野角度のスペックは分からなかった。$249.99 の Echo Show 10 はユーザーが動き回れば機械的に旋回するスクリーンを組み込んでいて、少々気味が悪い感じだ。(製品名に付けられた数字はスクリーンの対角線の長さをインチ単位で表わしたものだ。)

Amazon Echo Show 8
Amazon Echo Show 8

Facebook のビデオ会議用 Portal 機器はすべて自動フレーミング機能を持つ。以下のようなモデルがある:

Facebook Portal
Facebook Portal

私はこれらのスマートディスプレイの自動フレーミングに完全にがっかりした。Center Stage のようなダイナミズムと3次元感覚が感じられない。デバイス上のフレーミングが平坦で、対象をフレームの中に収めるための画像スライドもズームイン効果も雑な感じがする。時々画像の歪みが気になり、人物の追跡がぎくしゃくしがちだ。もちろん、iPad Pro の M1 プロセッサや、新型 iPad mini や入門レベル iPad の A15 Bionic や A13 Bionic チップに比べればハードウェアが貧弱なので決して驚くには当たらない。これらのスマートディスプレイがどんなプロセッサを搭載しているのか私はよく知らないが、iPad 駆動のために Apple が使っているものには到底太刀打ちできないだろう。

まずは、Center Stage が私を追跡する実演をお見せしよう。

Julio demoing Center Stage

それと比較して、これが Google Nest Hub Max の自動フレーミングの実例だ。

Nest Hub Max demo

こちらは Amazon Echo Show 8 での見え具合だ。

Amazon Echo Show 8 demo

そして最後に、これが Facebook Portal での映像だ。

Facebook Portal demo

これらのスマートディスプレイの自動フレーミングは、もう一つ別の面でも Center Stage に大きく劣っている。いずれも、複数の人たちがフレームに入ってくるとうまく働かないのだ。Amazon Echo Show 8 や Facebook Portal の前に妻と二人で立ってグループフレーミングの効果を得ようとしてもどうにもならなかった。Amazon Echo Show 8 はグループの中の一人を追跡するかそれともグループ全体を追跡するか切り替えるためのボタンをスクリーン上に備えているけれども、切り替えても何か違いが出るとは思えなかった。Google Nest Hub Max では複数人の自動フレーミングが働いたけれども、Center Stage ほどにははっきりしておらず、印象的でもなかった。

また、Amazon Echo Show 8 と Facebook Portal は iPad のカメラと同じくカメラの位置の問題を持っている。この両機種ではカメラはスクリーン上部の中央ではなくて隅のところ (Portal は左上隅、Echo Show は右上隅) にある。その結果はカメラが左辺の中央にある iPad ほど深刻ではないが、やはり理想的とは言えない。Google Nest Hub Max はディスプレイの上辺の中央にカメラがある。

Facebook にはカメラを隅に置く立派な理由がある。Portal を机の上で物理的に縦置きにすることもできて、その場合にはカメラが右上隅に来るからだ。けれども縦置きにすると自動フレーミングの動作がさらに悪くなって、ユーザーの頭の上に余計なスクリーン上の空白ができてしまう。

Portal family

スマートディスプレイのその他の考慮要因

ビデオ会議を念頭にスマートディスプレイを考える場合、他にも考えて置くべき点がある。中でも重要なのは、あなたが使っているビデオチャットサービスにそのデバイスが対応しているか否かだ。いや、もっと端的に言えば、あなたの同僚、友人、家族が使っているビデオチャットサービスに対応しているかどうかという点だ。

当然ながら、上で挙げたスマートディスプレイはいずれも FaceTime に対応していない。でも Apple ユーザーにとってこれは必ずしも交渉決裂要因ではなくて、Apple ユーザーの多くは個人用や仕事用に他のサービスにも頼るところが大きいからだ。(それに率直に言って、これまでのところ FaceTime はこの分野でずっと弱かった。iOS 15、iPadOS 15、macOS 12 Monterey では改良が施されて Zoom やその他のサービスと肩を並べるようになることを願いたいものだが。)

私は Apple デバイス上で Google のサービスを使っている。その大きな理由は私の仕事場でそれが標準になっているからだ。なので Nest Hub Max が私の Google Meet ビデオ会議できちんと働いている。私の親友の一人も Google ユーザーなので、いつもオンラインの会話の場所として Meet を使っている。それと同じように私は Facebook Portal もよく使っているが、これは Facebook Messenger ビデオ通話も使うことが多いからで、とりわけパリに住んでいる妹とのチャットではこれを使う。彼女の側でも Portal を使っている。

パンデミック期間を通じて、Zoom がビデオチャットのための人気のサービスとなった。そこで GoogleAmazonFacebook も、こぞってそれぞれのスマートディスプレイに Zoom サービスへの対応を取り入れた。だから、Zoom ユーザーならば現在市場にあるどのスマートディスプレイを選んでも大丈夫だ。

それ以外のビデオチャットサービスも、場合によってはスマートディスプレイで使えるものもある。スマートディスプレイが対応しているものや、近日中に対応予定のものを、ここにまとめておこう:

では、プライバシーについてはどうか? Amazon、Facebook、Google のいずれもが長年これについては自信を持って打ち出してきていないので、これはなかなか厄介な問題だ。この記事の編集段階で、Adam Engst は「私なら金輪際カメラの付いた Facebook 機器を自分の家に入れようとは思わない」と言った。他のテクノロジージャーナリストたちも Portal を買おうかという話題を出しただけで嘲笑いを浴びせてきた。私はこのデバイスに対してもう少し積極的な気持ちでいるが、それでもテストをしながら、フランスにいる妹とのチャットが終わる度にこの機器の電源を落としていたし、普段は他のスマートディスプレイと一緒にわが家の中のあまりトラフィックの行き交わない場所に置いていた。それでもなお、プライバシーが気になる人なら、使っている間だけ電源を入れて iPad を使うのが、プライバシーに対して全般的に強い Apple の姿勢にも裏打ちされているので、より安全な選択と言えるのだろう。

iPad が持ち運びしやすいという点も、スマートディスプレイと iPad を比較する際に考慮すべき要因だ。スマートディスプレイは本来、テーブルやカウンターやデスクの上に置いて、ディスプレイとして使うためのものだ。ご自分の写真や、インターネットから取り寄せた美しい写真などをディスプレイしておくためにも使えるだろうが、とにかくこれは常時何かを表示するためのものだ。(スクリーンを完全にオフにすることも可能かもしれないが、それは一般的な使い方とは言えない。)

Google Nest Hub Max をテストしていた Adam と Tonya Engst は、部屋に入る度にスクリーンが目に入って気になるので猛烈にイライラさせられたと言っていた。もしあなたも彼らのように、バーや空港でテレビ画面を無視できず気になるというタイプの人なら、スマートディスプレイが常時そこにあってあなたの注意を引こうとしているのをストレスに感じるかもしれない。ビデオ通話をする際にだけ iPad を開けばそんな問題は起こらないし、たとえ iPad をどこかに固定して設置したとしても、デフォルトの設定ではスクリーンを自動的にオフにするようになっている。

スマートディスプレイにするか iPad にするか

Apple 製のスマートディスプレイというものはないので (ただし Bloomberg News が伝えた噂では Apple がディスプレイとカメラを備えた新しいスマートディスプレイを研究中とのことだが)、Center Stage を搭載した入門レベルの iPad ならば Amazon、Facebook、Google の製品と比べてもそれほどの大幅な追加費用を必要としない魅力的な選択肢だと言えるだろう。

もしもあともう少し費用を出して iPad mini を購入できるならば、手間要らずの縦置きビデオ会議で Center Stage がその能力を発揮するので必ずや楽しく使えるだろう。

でも、予算に制約のある人や、既に持っている iPad を今すぐ新型に買い換えるつもりのない人には、スマートディスプレイが十分妥当な買い物と言えるだろう。ただしもちろん、プライバシーの懸念が気にならず、自宅や仕事場の環境に与える影響が気にならないならばという条件付きだが。

小型の Facebook Portal モデルならば入門レベルの iPad よりも安価で、それでいてたくさんのビデオチャットサービスに対応している。Google または Amazon のエコシステムにたくさん投資している人ならば Nest Hub Max または Echo Show 8 の方が良いだろうし、これらもまた入門レベルの iPad より安価だ。

ただ、スマートディスプレイに FaceTime 対応を求めてはならない。そのためには Apple デバイスが必要だ。それに、二流の自動フレーミングで我慢しなければならない。iPad の Center Stage 機能は今のところ比類なきレベルにある。運が良ければ、Apple がこの機能を将来の iPad や Mac にももたらしてくれることだろう。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

GraphicConverter 11.5.2

GraphicConverter 11.5.2

Lemkesoft が GraphicConverter 11.5.2 をリリースした。このグラフィックスプログラム Swiss Army ナイフの、メンテナンス・リリースだ。今回のアップデートでは GPS ウェイポイントデータの GPX ファイルへの書き出しを追加し、JPEG LS (ロスレス) ファイルの読み込みへの対応を導入し、CR3 Exif への対応を改善し、Flickr アップロードを sRGB に変換するオプションを追加し、高速モードでの Adjust コマンドのパフォーマンスを改善し、深度データを HEIC ファイルに戻して保存するオプションを追加し、XMP メタデータを ORF ファイルに埋め込む際の問題を修正し、20 個以上のファイルでフォーカス・スタックをすると起こったクラッシュを解消した。(Lemkesoft からも Mac App Store からも新規購入 $39.95、無料アップデート、263 MB、リリースノート、macOS 10.9+)

GraphicConverter 11.5.2 の使用体験を話し合おう

Safari 15

Safari 15

Apple が macOS 11 Big Sur と 10.15 Catalina 用に Safari 15 をリリースして、いくつかの新機能と、高速化されたパフォーマンス、およびセキュリティアップデートを施した。このバージョンはまた、近日中に macOS 12 Monterey と共に出荷されるものでもある。(2021 年 9 月 23 日の記事“iOS 15 と iPadOS 15 における Safari の新機能”参照。変更点の大多数は Mac 版にも組み込まれる。) 改訂されたこのウェブブラウザは、タブの整理に役立つとともにデバイス間でも同期される Tab Groups を導入した。また、Apple は Safari のタブのデザインを一新して、丸みを帯びた、よりはっきりとした見栄えにした。現在のタブのウェブページに応じてウィンドウの上部全体が色を変えるようにもできる。幸いにもこの色付けオプションは Safari > Preferences > Tabs でオフにできるし、ウェブページそのものにもっとスクリーン面積を割り当てたいと思えばタブバーをコンパクトにするオプションもある。それから、Safari 15 は HTTP のサイトをセキュア度の高い HTTPS に可能な限り自動的に切り替えるようになり、また WebKit に関係した 4 件のセキュリティアップデートも提供する。Safari 15 は Software Update 経由でのみダウンロードできる。(無料、121.9 MB、リリースノート、macOS 11 および 10.15)

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Fantastical 3.4.5 and Cardhop 2.0.6

Fantastical 3.4.5 と Cardhop 2.0.6

Flexibits が Fantastical 3.4.4 をリリースして、Microsoft Teams イベントを自動的に新規イベントに追加するオプションを追加した。このカレンダーアプリはまた、DialPad (旧称 UberConference) でのミーティング探知への対応を追加し、有料 Zoom アカウントを持つ人が Zoom ミーティングの別ホストを指定できるようにし、メニューバー上で次に来る項目の表示が歪んだ問題を解消し、ICS ファイルから不正なデータが読み込まれたバグを修正し、ローカルな On My Mac カレンダー上の繰り返すイベントが欠落することがあった問題に対処し、RingCentral カンファレンスのパスワード付き URL が正しく検知されるようにした。その後素早く出た 3.4.5 アップデートが、ウィジェットがロードされないことがあったバグを修正した。

また、Flexibits はCardhop 2.0.6 をリリースして、最新バージョンの RingCentral を使う際の RingCentral アクションを修正し、Cardpal をカスタム Dock アイコンとして使うオプションを追加した。これらのアプリはバンドルされた Flexibits Premium 購読を通じてのみ利用できる。(Flexibits からも Mac App Store からも(Fantastical , Cardhop)購読年額 $39.99、バージョン 2 からは無料アップデート、53.9/34.4 MB、Fantastical リリースノート/Cardhop リリースノート、macOS 10.13.2+)

Fantastical 3.4.5 と Cardhop 2.0.6 の使用体験を話し合おう

Zoom 5.8

Zoom 5.8

Zoom が会社名と同名のビデオ会議アプリをバージョン 5.8 にアップデートして、さまざまの新機能、改良、バグ修正を施した。今回のリリースではチャットメッセージのリッチテキストフォーマッティングを追加し、ローカル録画に固有のファイル名を作成するようにし、ユーザーがミーティング内のコントロールを使って (バンド幅の節約や、Zoom 疲れの予防のため) ビデオの受信をすべて無効にできるようにし、ミーティング内のチャットで絵文字の選択が楽にできるようにし (コロンの後に 2 文字以上を入力)、チャンネルのチャットで送られた特定のメッセージをユーザーが引用できるようにし、デュアルモニタのモードへ切り替えるキーボードショートカット (Command-Shift-D) を追加し、ネットワークを切り替えた後に接続が遅くなった問題を解消し、ホワイトボードを再起動すると真っ黒に見えたバグを修正した。(無料、25.8 MB、リリースノート、macOS 10.9+)

Zoom 5.8 の使用体験を話し合おう

Toast 20 Titanium and Toast 20 Pro

Toast 20 Titanium と Toast 20 Pro

Roxio が Toast 20 Titanium と Toast 20 Pro, をリリースした。これら古参のデジタルメディアスイートのメジャーアップデートだ。Intel ベースと M1 ベース双方の Mac と互換になった今回の新バージョンは、オーディオディスクを焼く機能を拡張し (メタデータのカスタマイズなど)、ファイルフォーマットの変換が手軽にできるようにし、Template Designer を新設してフォントタイプ、メニューやサブメニューのレイアウト、メニューボタンをカスタマイズできるようにした。Toast 20 Pro にステップアップすれば Blu-ray ディスクのオーサリングにも対応し、追加のソフトウェア (Painter Essentials 8、AfterShot 3、WinZip 9) がバンドルされる。Roxio は Titanium と Pro のバージョン比較を要約したチャートを出している。(新規購入 $99.99/$149.99、アップグレード $59.99/$99.99、macOS 10.14+)

Toast 20 Titanium と Toast 20 Pro の使用体験を話し合おう

ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

iPhone 13 アップグレードの決断は現在お持ちの iPhone の古さに応じて考えよう

最新の iPhone モデルが Apple がこれまで作ったもののうちで最高の iPhone であることに疑いの余地はない。でも、あなたが現在お持ちの iPhone に比べて、どの程度良くなっているのだろうか? Six Colors を運営している私たちの友人 Jason Snell が、iPhone 13 の各モデルについてその問題に答を出そうと試みた。彼が書き上げたガイドは、iPhone 7、iPhone 8、iPhone X、iPhone XR、iPhone XS、iPhone 11、iPhone 11 Pro、第2世代 iPhone SE のそれぞれについて、それを持っている人が iPhone 13 に、あるいは iPhone 13 Pro にアップグレードした場合にどんな機能が手に入るかの概略をまとめている。当然ながら古い iPhone になればなるほど違いは大きくなるが、この記事はあなたの iPhone 体験のうちでどの面に最も大きな違いが出るかを見極めるために大いに役立つことだろう。

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