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1674: プロキシアイコンで生産性向上、Arc 1.5 のタブ同期、Backblaze 値上げ、iPhone でどの天気アプリを使ってますか?

来週は Labor Day の祝日なので TidBITS の電子メール号をお休みさせて頂く。次号は 2023 年 9 月 11 日の発行となる。オンラインバックアップサービス Backblaze が間もなく値上げするとともに、すべての購読者に拡張バージョン履歴を無料で提供するようになる。The Browser Company は Arc 1.5 をリリースして Today タブ同期を復活させたが、この機能をいったん削除してから復活させたのはなぜかについてのとても興味深い説明を公表した。Adam Engst は先日の Do You Use It? アンケートの結果をもとに、macOS のプロキシアイコンとは何か、生産性向上のためにどう使えるかを解説する。最後に、iPhone 上の天気アプリに関するアンケートの第二部として、サードパーティの天気アプリのうちどれを使っているかを問う。今週注目すべき Mac アプリのリリースは BBEdit 14.6.7、Zoom 5.15.10、Little Snitch 5.7、Tinderbox 9.6.1、TextExpander 7.6.1、Mimestream 1.1、1Password 8.10.13、それに Fantastical 3.7.19 と Cardhop 2.2.10 だ。

Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Labor Day の祝日のため 2022 年 9 月 4 日号は休刊

次の月曜日は米国の Labor Day (労働者の日) の祝日なので、それを祝うため、また家族と過ごすために電子メール号をお休みにさせて頂く。息子の Tristan が Vancouver から帰省して来る予定だ。これからの二週間もウェブ上での新しい記事の出版はいつも通りに続けるし、TidBITS の次回の電子メール号は 2023 年 9 月 11 日、つまり Apple が次期 iPhone について大きな発表をすると噂されている日の前日にお届けする。

その間も、TidBITS 会員は個々の記事が出版され次第、電子メールで受け取ることができるし、フルテキスト付き RSS で読むこともできる。他のすべての読者の皆さんも、TidBITS ウェブサイトを訪れて、Apple News で、TidBITS News iOS アプリで、Google News で、お好きな RSS アプリで、Mastodon 上で、あるいは Flipboard を使ってさえも、記事をお読み頂ける。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Backblaze が値上げ、拡張バージョン履歴を標準に

顧客宛の電子メールとそれに付随したブログ記事の両方で、Backblaze CEO の Gleb Budman がオンラインの Backblaze Computer Backup における値上げと、拡張バージョン履歴を標準化すること、および今後予定されるローカルなリストア機能について発表した。

現時点で、Backblaze の購読料金は月額 $7、年額 $70、または 2 年間で $130 だ。2023 年 10 月 3 日から、新規購入と更新の双方とも料金が月額 $9、年額 $99、または 2 年間で $189 に値上げされる。既存のライセンスはその有効期間が終わるまでそのまま有効だ。私は 2018 年以来ずっと Backblaze を購読していて、常に最も期間が長くて安価なものを選んでいる。私の場合は他のオンラインバックアップサービスに切り替える理由が何もないからだ。値上げは他のサービスに切り替える動機になり得るけれども、現時点ではまだ業界全体を見て価格と機能を比較すればどうなるかの見当がつかないでいる。

値上げ幅は結構大きいけれども、Backblaze は衝撃を和らげるために拡張バージョン履歴に関する価格構成を変更しようとしている。Backblaze はファイルのバージョン履歴と削除されたファイルを 30 日間保持しているのだが、現時点では月額 $2 の追加料金を払えば 30 日間でなく一年間保持するようになる。無期限にバージョン履歴を保持したい場合には、変更や削除以後の一年間を超えて保持する分に対して月額ギガバイトあたり $0.005 という追加ストレージ料金を支払うことになる。

新しい価格モデルでは、基本的に一年間の拡張バージョン履歴が基本料金に組み入れられる。ただし、一年間や二年間というレベルになれば厳密にそうとは言えない。2023 年 10 月 3 日に、ユーザーは自分のアカウントにログインすれば One Year of Extended Version History オプションを無料で選ぶことができるようになる。その操作をしなかった場合には、そのアカウントは引き続き 30 日間のバージョン履歴のままだ。新しい無期限の Forever Version History プランでは月額 $2 の追加料金がなくなるが、変更や削除から一年間を超えて保持するファイルに対する追加ストレージ料金が月額ギガバイトあたり $0.006 に値上げされる。

また、Backblaze は 9 月ごろにスタートする予定のバージョン 9.0 のソフトウェアでローカルなリストアのインターフェイスを大幅に変更するとも述べた。現時点では、ファイルをリストアするために Backblaze ウェブサイトを利用することが必要で、そのインターフェイスは一応機能するけれども、使っていて楽しいものではない。その理由は主としてディレクトリのリストをロードするのに時間がかかるからだ。私の場合、iMac のバックアップと 2 台のアーカイブ用デバイスについてリストをロードするまでにおよそ 2 分かかった。すべてがうまく行けば、ローカルなリストアのインターフェイスがディレクトリをキャッシュするようになり、普段 Finder を使うのとそう変わらない感じでナビゲートできるようになるかもしれない。

それと同時に、Backblaze によれば同社の B2 Cloud Storage サービスも従量制の月額料金をテラバイトあたり $5 からテラバイトあたり $6 に値上げするという。しかしながらエグレス料金、つまりデータをダウンロードする料金は、B2 に保存したデータを最大 3 回まで取り出すのは無料、その回数を超えて取り出す分についてはギガバイトあたり $0.01 となる。B2 Reserve の料金に変更はなく、Backblaze と提携するコンテンツ配送ネットワークや提携計算会社と B2 との間での無制限で無料のエグレス料金にも変更はない。

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Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

Arc 1.5、Today タブ同期を復活

Arc を一般公開した後、The Browser Company は週毎のリリース計画を維持してきた、もっとも内容は小規模な機能調整が殆どではあったが。しかしながら、今週の Arc 1.5 のリリースで、ピン留めされていない "Today" タブのウィンドウと機器間の同期が復活した。それは興味深い話で The Browser Company がどの様にユーザーとより透明な関係を保とうとしているかの感触を与えてくれる - Apple や Google からはその様な舞台裏を垣間見ることは出来ないであろう。

私が Arc を使い始めた時、Today タブは - あなた或いは Arc が間もなく閉じてしまうであろう標準の一時的なタブ - ウィンドウや機器間で自動的に同期された。Arc についての私の最初の記事の中で ("Arc はウェブでの作業のやり方を変える" 1 May 2023 参照)、次の様に書いた:

それとは対照的に、Arc はまさに期待通りの働きをする。つまり、Space、お気に入り、ピン留めタブ、ピン留めされないタブ、それらすべてが iCloud 経由で同期される。MacBook Air で開くとさっき iMac でしていたことがそのまま再現されるのがどんなにありがたいか、言葉では言い尽くせない。すべての Space と、私がピン留めしたすべてのタブと、ほんの1分前に私が開いたピンなしタブ、それらすべてが期待通りに揃っている。私は執筆作業のすべてを Google Docs でしているので、クリック一つか二つだけでさっき別の Mac でしていた執筆作業をそのまま続けることができる。これもまた、持続性を実現することで集中の度が向上する大成果だ。

Arc's pinned and Today tabs

しかしながら、一ヶ月後、The Browser Company は Arc に対するアップデートをリリースして Today タブを同期するのを止めてしまった - 私が "ピン留めされないタブ" と呼ぶものである。それ等はサイドバーの一番下に、自分のピン留めタブの下にあるものである。

開発者達はユーザーからのフィードバックに基づいてこの決定をした。複数のウィンドウを開いて作業をするユーザーは、Today タブがそれ等全てで同じであるのは紛らわしいと感じたという。十人十色という話だとは思うが、私は Today タブの持続性が好きであった。私が記事を書く時、一連の Today タブを参照することがしばしばあり、私が何処に居ようがそれ等にアクセス出来るのはとても便利であった。それ等を必要とするのはせいぜい一日か二日なので、それ等をピン留めしたくはなかった。しかし、Arc が Today タブの同期を止めてしまった後、私はそうせざるを得なくなった。現在でも、私には必要性を見極めなければならない幾つかの関連無くピン留めされたタブがある。"革新的なウェブブラウザ Arc が 1.0 リリースに到達" (27 July 2023) に書いたように:

Arc では、タブまたはお気に入りをただ単にウィンドウの外へドラッグするだけで、そのコンテンツを含んだ別ウィンドウが開くようになった。これはフル機能の Arc ウィンドウなのだが、デフォルトでそのサイドバーは隠されている。私はこの機能が大好きだが、ピン留めされていないタブがそのウィンドウのみに属するようになってしまい、システムを横断して同期されなくなったのがとても残念だ。時々そういうものも同期したいことがあるけれども、その場合には仕方なく一時的にピン留めすることを忘れないように心掛けている。

と言うことで、Arc 1.5 に対するリリースノートがタブ同期が戻ってくると言った時、私は狂喜した。ソフトウェア企業としては珍しく、The Browser Company は、同社が最初同期を取り除きそして数ヶ月後にその進路を反転したのかを説明する一人の Arc の設計者からの内部メモを載せた。それは強く心を捉える内容であり、私は今でも Today タブを同期することの有用性について正しいと思っているが、その論議の反対側も今やより良く理解出来る。

複数のウィンドウでコンテンツを開きたいという要望に関して、The Browser Company がなすべきことは山ほどある、とりわけ複数のスクリーンを使う我々のような人達に対しては。コンテンツを新しいウィンドウやペーンに表示するには現時点で三つの方法があるが、それぞれに問題を抱えている:

Arc 1.5 での他の変更には、4つ以上のお気に入りがある時のレイアウト改善、閉じられた Peek を再度開くための Command-Z と Command-Shift-T に対するサポート、二本指での Google Meet ピクチャー・イン・ピクチャーウィンドウの移動及び大きさ変更、ツールバーでの戻り・進むボタンの右クリックに対するサポート、全画面モードでの奇妙な黒いバーの削除、タブ触覚感をオフにする選択肢の追加、そして数点の小さな微調整が含まれる。よく出来た変更点の説明が Arc 1.5 のビデオリリースノートで見られる。そして、もし macOS 14 Sonoma をテスト中ならば、既知の Sonoma 問題のリストを読んで欲しい。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

Do You Use It? プロキシアイコンは静かに生産性を上げる

これまでのいくつかの Do You Use It? アンケートで、Apple のキーノートで大きく取り上げられたり、macOS ウェブページに載ったり、プラットフォーム間で移植されたりしたような、人目を引く機能ばかりを扱ってきた。でも今回結果を紹介するアンケートでは趣向を変えて、プロキシアイコンを使っているかどうかを尋ねた、これは、私が大いに気に入っている macOS 機能の一つであって、使っていない TidBITS 読者が多いのはあり得ることだと思っていたけれども、それは単にプロキシアイコンとは何か、どう使うかを知らなかったからに過ぎないだろうと予想していた。アンケート結果は私が思った通りで、プロキシアイコンをいつも使っている人は 40% に過ぎず、時々使うという人が 17% いた。回答総数はこれまでのアンケートより少し減って、500 票に僅かに届かなかった。そこでこの記事では、もっと多くの人にプロキシアイコンを使いこなしてもらいたいという気持ちから解説させて頂きたい!

Do You Use It? proxy icon poll results

プロキシアイコンとは何か

プロキシアイコンは、あるいは現在 Apple が使っている呼び名に従えば "ウィンドウタイトルアイコン" は、Finder のウィンドウや、書類中心のアプリのウィンドウで、ウィンドウタイトルの隣に表示されるごく小さなアイコンのことだ。プロキシアイコンを他のアプリや場所へドラッグすれば、標準的な Finder アイコンをドラッグするのと同じ効果を持つ。

Proxy icon examples

macOS 11 Big Sur よりも前からプロキシアイコンを使っていたのでない人たちは、プロキシアイコンの存在に気付かなかったとしても無理はない。なぜなら、Apple が Big Sur からデフォルトでプロキシアイコンを隠して、ウィンドウタイトル上にポインタをかざすかそこをクリックするかした場合にのみプロキシアイコンが見えるようにしてしまったからだ。これは、Mac のインターフェイスの見栄えをできるだけシンプルにしたいという動機からに違いないけれども、それと引き換えに発見可能性が犠牲になった。Apple がインターフェイスに加えた数多くの変更についても同じことが言える。

ウィンドウタイトル上にポインタをかざしてからプロキシアイコンが見えるようになるまでの時間設定は defaults write コマンドによって制御できた。でも Apple は macOS 12 Monterey になってようやくこの変更が全体的に良くないものだったと認めて、プロキシアイコンを常時表示するオプションを提供した。(2022 年 3 月 26 日の記事“TipBITS: ウィンドウのプロキシアイコンを常時表示”参照。) Apple はこの設定項目を System Settings/Preferences > Accessibility > Display > Show Window Title Icons にこっそり置くという、あまりにも不適切な選択をした。確かにプロキシアイコンが見えるか否かにはアクセシビリティに関係する一面がないとは言えないかもしれないが、これは macOS 体験の中に長年存在してきた、誰もが使える機能性の一部分であって、隠されるべきものではない。

Enabling proxy icons at all times

プロキシアイコンで何ができるか

単純に答えるならば、Finder で標準的なアイコンでできることは何でもできると言ってよい。“プロキシ”(代理) という名称の意味もそこにある。これは、標準的なアイコンの代理となるためのものだ。けれどもプロキシアイコンが興味深いのは、いつでも見えていてすぐにアクセスできることによって、Finder でアイコンを操作するのが難しいような状況の下でも使えるところにある。何しろ、プロキシアイコンを常時表示する設定にしておきさえすれば、ウィンドウのタイトルバー上に見えていて、すぐにドラッグできるのだから。

アンケートで TidBITS 読者たちから寄せられた実際の使用例のいくつかをここで紹介しておこう:

プロキシアイコンの問題点と注意点

Finder でファイルやフォルダをドラッグする際に修飾キーを押していればそれぞれ特別の働きをするが、それはプロキシアイコンをドラッグする際にも同様に働く。そこで、ドロップする先として Finder の特定の場所(例えばデスクトップなど)を使う場合には次のようになる:

一つだけ、標準的な Finder アイコンで使えるけれどもプロキシアイコンではうまく行かない可能性のある操作がある。それは、ゴミ箱へのドラッグだ。Pages や TextEdit の中でプロキシアイコンをゴミ箱へドラッグしても、何も起こらない。けれどもすべてのアプリでそうなる訳ではなくて、BBEdit ではファイルがゴミ箱へ送られる。他にもそういうアプリがあるかもしれない。

観察眼の鋭いユーザーは、書類のプロキシアイコンがグレイ表示されることがあると気付くかもしれない。例えば BBEdit ではそうなる。その場合、グレイ表示されたアイコンがドラッグできないこともある。例えば GraphicConverter ではそうなる。これは、そのファイルに未保存の変更がある場合に起こる。ただし、必ずしもすべてのアプリがこの歴史的なインターフェイスの慣習に従っている訳ではないし (かなり微妙な点であることは私も認める)、タイトルバーで Apple の新しいやり方を使っている Pages のようなアプリでは、その代わりにウィンドウタイトルの末尾に "Edited" (編集済み) を添えて示している。いずれにしても、施した変更が取り入れられるのを確実にするためにも、プロキシアイコンをドラッグする前に必ずファイルを保存しておく習慣をつけたい。

Proxy icons for unsaved and saved files
プロキシアイコンとウィンドウタイトルの、保存前 (それぞれ上側) と未保存状態 (それぞれ下側) の違いに注目しよう

何人かの読者から、Excel ではプロキシアイコンが動作しないという指摘を頂いた。けれどもその後の議論の進展を見れば、問題は Excel 自体にあるのではなくて、すべての Office 書類が OneDrive に保存されているという事実によるものだということが判明した。Microsoft がなぜ OneDrive にある Office 書類のプロキシアイコンを無効化しているのかは不明だ。OneDrive にある他のタイプの書類や、Dropbox や Google Drive や iCloud Drive にある Office 書類については、プロキシアイコンが問題なく動作するのだが。

以前には、Mail からプロキシアイコンを Finder へドラッグすればそのメッセージへのエイリアスが作成されていた。現在は Mail メッセージにプロキシアイコンが付かなくなってしまっているけれども、メッセージの見出し部分のどこからでもドラッグすればそのメッセージの mailbox (.eml) ファイルが作成される。

最後にもう一つ、ウィンドウタイトルを Command-クリックすることでポップアップするディレクトリメニューの方が好きだとコメントした読者が何人かいた。けれどもこのメニューにはプロキシアイコンの近くにあるという点以外に何の関連もない。ただ、そのファイルやフォルダを含んでいるフォルダ階層をチェックすることでファイルが正しい場所に保存されているのを確認したり、それが正しいファイルであると確認したりするためにこのディレクトリメニューはとても役に立つ。同じように、タイトルバーに Apple の新しいインターフェイスを採用している Pages のようなアプリでは、ウィンドウタイトルの上にポインタをかざすと下向きの矢印が表示され、それをクリックすればポップオーバーが開いて、ファイルを改名したり、タグを管理したり、フォルダの場所をチェックしたりできる。

Window title directory menu

プロキシアイコンを使ったことがなかったという人には、Mac のあまり脚光を浴びていない機能の一つであるプロキシアイコンを紹介したこの記事が、ワークフローを高速化できるきっかけとなればと願いたい。日々 Mac を使う中でプロキシアイコンを活用することに慣れ切っている私たちにとっては、これほどに生産性を増してくれる機能が失われたならばこの上なく心が掻き乱されることだろう。それからまた、既にプロキシアイコンのファンである人にも、この記事がさらに新たな使い方のヒントになれれば嬉しい。例えば Terminal ウィンドウの中へアイコンを Command-ドラッグして直接そのディレクトリに移るテクニックをご存知だっただろうか?

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

BBEdit 14.6.7 Agen Schmitz

BBEdit 14.6.7

Bare Bones が BBEdit 14.6.7 をリリースして、報告のあった問題点を解決するためのさまざまのバグ修正を施した。このテキストエディタは macOS 11 Big Sur やそれ以前でプレインテキストの LSP completion 説明書を処理する際に起こったクラッシュを解消し、Dark モードにおける暫定的インライン入力 (例えばアカウント結合の際など) の読みやすさを向上させ、HTML5 iframe 要素で allow アトリビュートを使う際に出ていたエラーを黙らせ、Commands パネルから一部のスクリプトプロセスを走らせた際に失速することがあった問題に対処し、大文字小文字を区別するリンクチェックが大文字小文字の食い違いを無視することがあったバグを修正した。(新規購入 $49.99、無料アップデート、24.2 MB、 リリースノート、macOS 10.15.4+)

BBEdit 14.6.7 の使用体験を話し合おう

Zoom 5.15.10 Agen Schmitz

Zoom 5.15.10

Zoom が Zoom ビデオ会議アプリをバージョン 5.15.10 にアップデートして、さまざまの改良を加えた。今回のリリースでは Production Studio を実行しているウェビナーホストのバンド幅コントロールを向上させ、冒涜フィルター機能を追加して自動トランスクリプションで不適切な単語の表示を防止し、オーディオ設定の Personalized Denoise を各個人が設定できるようにしてミーティングのノイズ除去を向上させ、Mail ユーザーが電子メールテンプレートを作成・共有できるようにした。(無料、105.4 MB、リリースノート、macOS 10.10+)

Zoom 5.15.10 の使用体験を話し合おう

Little Snitch 5.7 Agen Schmitz

Little Snitch 5.7

Objective Development が Little Snitch 5.7 をリリースして、macOS 14 Sonoma への対応を追加した。また、このネットワークトラフィック管理ユーティリティは Notification Center で通知をクリックした際に起こったクラッシュを解消し、macOS 13 Monterey やそれ以後で複数の Spaces を使っている際に接続アラートが全 Spaces に表示されなかった稀なバグを修正した。(新規購入 $45、無料アップデート、33.7 MB、リリースノート、macOS 11+)

Little Snitch 5.7 の使用体験を話し合おう

Tinderbox 9.6.1 Agen Schmitz

Tinderbox 9.6.1

Eastgate Systems が Tinderbox 9.6 をリリースして、このノート取りアシスタントに重要な新機能と改良を加えた。今回のリリースでは hyperbolic 表示を一新してより高速のブレインストーミングと複雑なアイデアのより良い可視化を目指し、map 表示に poster note 拡張を追加してさまざまの可視化ライブラリやサービスへのアクセスを提供した。今回のアップデートではまた、外部のサービスとコミュニケーションするアクションを拡張し、Tinderbox 内でメールを作成する際に電子メールアトリビュートと電子メール送信アプリを指定できるようにし、link parking space を複数のウィンドウで共有できるようにし、Text 枠に改良を加えるなど、さまざまの改良を施した。Tinderbox は今回から macOS 11 Big Sur かそれ以降を必要とする。このリリースの後間もなくバージョン 9.6.1 が出されて、アクションの作成に伴う異常なクラッシュを修正し、極めてサイズの大きな書類を開く際の動作を改良し、fetch() アクションに伴う並行処理制御の問題を修正した。(新規購入 $249、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、34.9 MB、Tinderbox Help 内にリリースノート、macOS 11+)

Tinderbox 9.6.1 の使用体験を話し合おう

TextExpander 7.6.1 Agen Schmitz

TextExpander 7.6.1

TextExpander が 7 月に TextExpander 7.6 をリリースして、Snippet Editor に改良を加えるとともに Quick Actions にデフォルトのキーボードショートカットを設定した。このテキスト展開ユーティリティはまた、キーボードによるユーザーインターフェイスのナビゲーションを改良し、エディタのドロップダウン項目が予想外の挙動をしていたのを修正し、Quick Actions にネストされたスニペットが登場していた問題を解消し、最小システム要件を macOS 11.1 Big Sur に上げた。最近になってバージョン 7.6.1 が出され、ある種のスニペットタイプを編集している際のクラッシュの可能性を解消し、Dock アイコンを隠した際にエラーが出ることがあったバグを修正し、Popup Menu の順序変更に関する問題に対処した。(購読料金年額 $40、TidBITS 会員は最初の年のみ 20% 割引、30 MB、リリースノート、macOS 11.1+)

TextExpander 7.6.1 の使用体験を話し合おう

Mimestream 1.1 Agen Schmitz

Mimestream 1.1

Mimestream が Gmail 用電子メールアプリのバージョン 1.1 をリリースして、数多くの改良やバグ修正を施した。今回のアップデートでは Google の Advanced Protection Program に登録されたアカウントへの対応を追加し、不必要な参照テキストを隠す際のパフォーマンスと精度を高め、Settings でさらにもっと大きな Text Size の選択への対応を追加し、コンテクストメニューからリンクのテキストをコピーできるようにし、テキストに対する Remove Formatting 機能を改良し、lazy-loading 画像を含むメッセージがフルにスクロールできるようになっていなかったバグを修正し、Google Workspace Directory から来た連絡先が自動保管に表示されなかった問題を解消し、選択したテキストのみを転送する際にも署名が挿入されるようにした。(年間購読 $49.99、11.9 MB、 リリースノート、macOS 12+)

Mimestream 1.1 の使用体験を話し合おう

1Password 8.10.13 Agen Schmitz

1Password 8.10.13

AgileBits が 1Password 8.10.12 をリリースして、このパスワードマネージャに数多くの改良やバグ修正を施した。今回のアップデートでは新機能を調べてテストするための Labs オプションを追加し、Secure Notes の項目リストで項目の名前がバッククォート文字で始まっていても Markdown 用のバッククォート文字を表示しないようにし、Large Type でどのフィールドを表示していてもスクリーンがスリープしないようにし、パスワード生成ツールが推察しやすい 4 桁や 6 桁の PIN コードを作成しないようにし、それまで未知であった項目タイプを LastPass から読み込む機能への対応を改良し、LastPass 読み込みの際に Okta SSO で起こった問題を解消し、macOS が設定した日付フォーマットを使用するようにし、SSH 認証プロンプトでメモリリークが起こったバグを修正した。このリリースの後間もなく、内蔵ライブラリをアップデートしたバージョン 8.10.13 が出た。(購読年額 AgileBits から $35.88、新規にアカウントをセットアップする TidBITS 会員は 6 か月間無料、無料アップデート、4.8 MB のインストーラダウンロード、リリースノート、macOS 10.15+)

1Password 8.10.13 の使用体験を話し合おう

Fantastical 3.7.19 and Cardhop 2.2.10 Agen Schmitz

Fantastical 3.7.19 と Cardhop 2.2.10

Flexibits が Fantastical 3.7.19Cardhop 2.2.10 をリリースして、バンドルされたこのカレンダーおよび連絡先管理アプリに改善とバグ修正を施した。 Fantastical はホストがゲストたちにお互いを見ることを許さない設定の下で欠席しているゲストについての情報をある程度提供するようにし、ミーティングに参加する際の Zoom の vanity URL の処理を改善し、将来の利用可能性がおよそ 100 日の場合に Openings が正しく処理できなかった問題を解消し、手動で削除した電話会議が再び自動的に追加されてしまったバグを修正した。

Cardhop は連絡先が死去した日付を追加する処理と死去の日付を保存する方法を改良し、また誕生日ウィジェットのローカライズのバグを修正した。(Flexibits からも Mac App Store からも購読年額 $56.99、無料アップデート、69.5/30.4 MB、Fantastical リリースノート/Cardhop リリースノート、macOS 11+)

Fantastical 3.7.19 と Cardhop 2.2.10 の使用体験を話し合おう

ExtraBITS

訳: Mark Nagata   

Adam Engst

Do You Use It? iPhone 上の天気アプリ

先週号の記事“Do You Use It? iPhone 上の Apple の天気アプリ”(2023 年 8 月 21 日) で約束した通り、そのアンケートの中で最も多く推薦された 20 個の iPhone 用天気アプリを集めて、ここに新たなアンケートを実施することにした。次号の TidBITS で、元のアンケート (現時点で Apple の Weather アプリがおよそ 60% の票を集めている) とこの新しいアンケート双方の結果、さらには各国ごとの天気アプリ、特定の活動 (セーリング、飛行機、天文学、大気環境、その他) に焦点を絞った天気アプリ、個人運用の観測所に付随したアプリ、アプリではないが多く使われているウェブサイトなどについてもまとめてお伝えしたいと思っている。TidBITS 読者がどれを好むかを知るためにも、どうぞ積極的に投票して頂きたい

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