TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1224/19-May-2014

今週の大ニュースは Apple が OS X 10.9.3 Mavericks をリリースしたことだ。4K ディスプレイに対応できるようピクセルを倍増した Retina モードが追加され、新しい iTunes 11.2 と組み合わされることで連絡先とカレンダーの同期機能が復活した。Adam Engst がローカルな連絡先・カレンダー同期を有効にする手順を解説し、Agen Schmitz が iTunes 11.2 におけるポッドキャスト聴取機能の改善点に踏み込む。オンラインバックアップサービス Backblaze が発表したデータにより、ハードドライブの寿命に熱による影響が見られないことが判明し、Geoff Duncan がインターネットの将来に極めて大きな影響を与える可能性のある二つの話題を検証する。現行の FCC ネット中立性提案書と、ヨーロッパ連合 (EU) による「忘れられる権利」だ。それから、今週の FunBITS 記事で、Josh Centers が Beats Music を検討する。このユニークな音楽ストリーミングサービスは、Apple が買収の標的としつつあるのではないかという噂だ。今週注目すべきソフトウェアリリースは、Mailplane 3.2.1、SpamSieve 2.9.14、GraphicConverter 9.2、Logic Pro X 10.0.7 だ。次の TidBITS 電子メール号は 2014 年 6 月 2 日発行となる。

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Memorial Day の祝日のため 2014 年 5 月 26 日号は休刊

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

次の月曜日は米国での Memorial Day (戦没者追悼記念日) の祝日となり、また TidBITS スタッフの面々も家族のためにすべきことが数多くある。そこで、来週は電子メール号をお休みにさせて頂くことにした。また、Charles Edge の "Take Control of OS X Server" の Chapter 3 も今週は出版しない。この章は既に執筆され編集も受けているけれど、私たちはこの章とそれ以降の章をもう一度見直して、家庭や小企業のユーザーというターゲット読者層に緊密に焦点を合わせているかどうか考え直してみたいと思っている。この本が最終的にスパゲッティのように絡み合った 1,000 ページにわたる長大なものにならないよう、気を付けねばならない。

次の TidBITS の電子メール号は 2014 年 6 月 2 日発行となるが、それまでの二週間もウェブ上での新しい記事の出版はいつも通りに続ける。 TidBITS 会員は個々の記事が出版され次第電子メールで受け取ることもできるし、フルテキスト付き RSS で読むこともできる。もちろんそれ以外のすべての読者の皆さんも TidBITS ウェブサイトを訪れて記事を読んで頂くことができるし、また見出しの通知を RSSTwitterApp.net, Facebook あるいは私たちの iOS アプリで受け取って頂くこともできる。それから、この機会に過去の号を見直してみたい方のために、 バックナンバーは常にオンラインで入手可能で、過去の号を電子メールで受け取って頂くことさえできる。(2013 年 3 月 8 日の記事“TidBITS の号を自分自身に再送信”参照。)

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10.9.3 で Contact/Calendar ローカル同期が復活、4K サポートを改善

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は OS X Mavericks 10.9.3 Update をリリースした。これは、ピクセル倍加の Retina モードが、対応可能な Mac に接続された外付け 4K ディスプレイ用に提供され、そして iTunes の中での Mac と iOS 機器間での連絡先とカレンダーの同期が復活している (更なる詳細は "Contact/Calendar ローカル同期、iTunes 11.2 で復活" 15 May 2014 参照)。この Retina モードは、コンテンツをずっと鮮明にしており、真に巨大なデスクトップを作り出すために、ただ単に全部のピクセルを使っているだけの話ではない。

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このアップデートは、Software Update (461 MB) 経由か、或いは Apple の Support Downloads サイト (461.7 MB) から手に入れる事が出来る。もしこれ迄の Mavericks アップデートをとばしてしまっていた人向けには、以前のどのバージョンの 10.9 からでも 10.9.3 に直接アップグレード出来るコンボアップデート がある (947.2 MB)。

この 10.9.3 アップデートは各種のネットワーク活動の信頼性を向上させている。そこには以下が含まれる、IPsec VPN 接続;ネットワークホームディレクトリ;そして SMB ファイルサーバー上でのファイル許可のコピー、編集、そして検査である。また構成プロファイルをインストールする時の安定性と、Active Directory グループ内のユーザーに対するログイン速度を改善している。更に、10.9.3 では、Font Book に PostScript Type 1 フォントをインストール出来ない問題も解決している。

セキュリティ側でも 10.9.3 には幾つかの変更が含まれているが、新しいものは何もなく、先月 "セキュリティアップデート 2014-002 (Mavericks、Mountain Lion、Lion)" (22 April 2014) としてリリースされたものの一部と同じものである。同様に、10.9.3 には、未だインストールしていない人のための Safari 7.0.3 も含まれている ("Safari 7.0.3 および 6.1.3" 3 April 2014 参照)。

これ迄は、10.9.3 が /Users フォルダを隠しているのではないかと思われていたが、The Mac Observer の Dave Hamilton の調査 の結果、/Users/ フォルダは、iTunes 11.2 をインストールした後 System Preferences の iCloud ペーンで Find My Mac を有効にすると実際に消えることが分かった。バグなのか或いは機能なのか? 結果的にはバグである事がわかり、Apple はこの問題解決のために iTunes 11.2.1 をリリースした ("iTunes 11.2.1、/Users フォルダバグを修正、Podcasts ライブラリを改善" 19 May 2014 参照)。

いつもの事だが、解決したと謳われている特定の問題に悩まされているのでない限り、我々は 10.9.3 をインストールするのを先延ばしする事をお勧めする。予期せぬ問題の発見は他の人に任せて、数日待ってオンラインでその種の報告がない事を確かめてからインストールされたい。

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iTunes 11.2.1、/Users フォルダバグを修正、Podcasts ライブラリを改善

  文: Agen G. N. Schmitz: agen@tidbits.com
  訳訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は iTunes を先週バージョン 11.2 へとアップデートし、Podcasts ユーザーインターフェースへの改良をし、Mac と iOS 機器間での連絡先とカレンダーのローカル同期を復活させた (後者については Adam Engst が "Contact/Calendar ローカル同期、iTunes 11.2 で復活" 15 May 2014 で取り上げている)。不幸にして、Apple は二回目のアップデートをすぐに iTunes 11.2.1 として出さねばならなかった。こちらはシステムによっては /Users フォルダが隠れてしまうバグを修正している。

最初、悪者は同時にリリースされた OS X 10.9.3 Mavericks だとされていたが ("10.9.3 で Contact/Calendar ローカル同期が復活、4K サポートを改善" 15 May 2014 参照)、 The Mac Observer の Dave Hamilton が発見した様に、実際には Find My Mac と一緒になっての iTunes 11.2 である事が分かった。この問題は、事実もっと重大事であって、iTunes 11.2 アップデートで /Users フォルダは世界中どこからでも書き込み、そして実行可能にするというセキュリティホールを作り出していた。iTunes 11.2.1 アップデートをインストールした後、私の /Users フォルダは直ぐに見えるようになり、適切な許可も付与された。

刷新された Podcasts ライブラリ -- 春の大掃除の精神で、Apple は iTunes Podcasts ライブラリを新しい構成方法に基づいて刷新し、そしてダウンロードしたポッドキャストエピソードは、再生したものは消去して片付けていく気の利いた機能を付け加えた。

Podcasts ライブラリのヘッダーバーは、Unplayed ボタン以外は殆ど変わっていない。Unplayed ボタンは今や All Unplayed である。"Take Control of iTunes 11: The FAQ" 著者 Kirk McElhearn の Podcasts の変更に関するブログ記事によると、この変更は名前の通りの働きをしており、未再生のエピソードは、たとえそれが List ビューでチェックマークが付けられていなくとも 全部 が表示される。以前は、未再生のエピソードでも、もしそれがチェックマークされていなければ、表示されなかった。

ヘッダーバーの My Podcasts をクリックすると、インターフェース変更の大部分が見える。左にあるリストからポッドキャストを選択すると、Settings の歯車アイコンは移動して再生とポッドキャスト文脈アイコンとの間に収まっているのに気づくであろう (再読込アイコンを置き換え、再読込機能はポッドキャスト文脈アイコンの中に移った)。Podcast Settings は今やポップオーバーとして現れ、そこには Play Order と Sort Order に対する以前のオプションも含まれ、またポッドキャストを購読していると知らせてくれる表記も含まれる (チェックボックスから On/Off スイッチへと変更された)。

On This Computer の下に示されるオプションを使えば、ポッドキャストエピソードがハードドライブ上に何時までも残らない様に出来る。iTunes 11.2.1 での一番大きな変更の一つが、エピソードを再生後 24 時間で削除する能力で、このオプションには Delete Played Episodes ポップアップメニュー経由でアクセス出来る。この iTunes アップデートを最初にインストールした後、以前購読していたポッドキャストには (My Podcasts の下で見られる)、黄色にハイライトされたメッセージが表示され Learn More ボタンをクリックするよう促す。そこでは、この自動削除機能に対して、はい、いいえ、を選択出来る。デフォルトでは、この Delete Played Episodes オプションは、これまで購読していたポッドキャストに対してはオフにされているが、新しく追加した購読はデフォルトでオンとなっている。

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注意点は、ポッドキャストエピソードの自動削除を選択すると、ポッドキャストタイトルの下にある最初のサブビューは My Episodes から Unplayed に変わる事である。

Download Episodes オプションもまたデフォルトでオンにされている。しかしながら、もし再生するのが Mac 上だけであれば (iOS 機器に同期していないならば)、ポップアップメニューから Off を選択し、クラウドからエピソードをストリームすることでハードドライブのスペース節約を図る事が出来る。

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Limit Episodes ポップアップを使えば、Unplayed/My Episodes ビューに表示されるエピソードの数の上限を設定出来る。もし制限枠を設定すると (例えば Most Recent や 1 Day の様な)、この条件に当て嵌まらないダウンロード済みのエピソードは削除するか、或いは Saved ビューに移すかのオプションが与えられる。

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Unplayed/My Episodes サブビューには新たに Feed と Saved ビューが加わった。Feed はその名の通りで、ポッドキャストの完全なエピソードリストを表示する (あなたの Mac 上にダウンロードされていないものはクラウドアイコンが表示される)。Saved ビューは、お気に入りアーカイブのような使い方も出来るが、より複雑である。エピソードが Saved ビューに移されるのは次のような場合である:

Apple はまた iOS に対するバージョン 2.1 の Podcasts アプリもリリースした。こちらでも iTunes で採用された変更の多くが取り入れられ、その中には再生済みエピソードの自動削除、Feed ビューの追加、エピソードを限定する更なるオプションが含まれる。iTunes も iOS 用の Podcasts アプリも両方とも無料のダウンロードである。iTunes 11.2.1 は Apple の iTunes Web ページからの直接ダウンロード、或いは Software Update (224 MB) 経由で入手可である。

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Contact/Calendar ローカル同期、iTunes 11.2 で復活

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

OS X 10.9 Mavericks での最も悪評高い変更の一つは、iTunes での Mac と iOS 機器間での連絡先とカレンダーのローカル同期の廃止であった。Apple は、代わりに、その様なデータを同期したいと望む全ての iOS ユーザーに、iCloud, CardDAV そして CalDAV, 或いは Exchange ActiveSync の様なネットワークベースの解を使うよう求めた。これは Apple が SyncServices フレームワークを Mavericks 中で落としてしまった結果であり、これはユーザーを二つの理由から悲しませた。

一つ目は、自分の個人情報をクラウドの中に保存するんだという意識であり、折からの NSA の自国民スパイ行為の発覚でますます嫌われる事となった。二つ目は、Apple が多くの人が特に困ってもいないことを直しているという苛立ちであった。だからといって、SyncServices には問題がなかったと言っているわけではなく、実際に問題はあったが、沢山の人が不自由なく使えていた。

October 2013 の Mavericks リリースから 6 ヶ月、Apple は連絡先とカレンダーのローカル同期を、OS X 10.9.3 と iTunes 11.2 で復活させた。このどちらもが必要だが、目に見える変更は iTunes 自身のなかにしか見られない。iOS 機器を選択すると、Info ボタンと関連するペーンが戻っている。同期は USB と Wi-Fi の両方で動作する。

ローカル同期を有効化する前に、iCloud や他のネットワーク同期の元を無効にしておく事を忘れないように。さもなくば、紛らわしい複製が生まれてしまう恐れがある。あなたの iOS 機器上で Settings > iCloud に行き、Contacts と Calendars をオフにする。その機器上で、連絡先とカレンダーを削除しておく事も忘れないように。それから、iTunes のサイドバー或いはヘッダーバーで自分の iOS 機器を選択、Info をクリック、そして必要に応じて Sync Contacts と/或いは Sync Calendars を選択する。同期対象を全ての連絡先やカレンダーにするか、或いは選択したものだけにするかの選択が出来る。そして自分の機器上に怪しげな連絡先やカレンダーイベントがまとわりついていると感じるならば、"Replace information on this iPhone" の下で Contacts と/或いは Calendars を選んで、Mac にその機器上のデータをきれいにさせて、次に接続された時に同期させるという事も出来る。

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このシステムに切り替える時、覚えておかなければならない大事な事は、自動プッシュ同期の機能はなくなる事である。iCloud や他のネットワークベースの解を使っていてそれに慣れてしまっている場合、注意が必要である。USB 同期は、自分の機器を Mac につないで、そして iTunes を起動してはじめて働く。Wi-Fi 同期では、iTunes は走っていなければならず、Summary ペーンで "Sync with this iPhone over Wi-Fi" チェックボックスが選択されており、そして機器は Mac と同じ Wi-Fi ネットワーク上になければならない。Wi-Fi 同期は、これらの条件が揃い、機器が電源につながれている時ならば、何時でも自動的になされる;Settings > General > iTunes Wi-Fi Sync 下で、iTunes 或いは機器から手動でやる事も可能である。

私のテストでは、連絡先とカレンダーの同期は両方とも結構当てにならないと感じた。連絡先の同期では、極めて少数の連絡先しか、比較的最近作成されたものの可能性が高いが、iPad 上に現れず、iTunes が同期する特定のグループを選択するオプションを提示することは全くなかった。カレンダーでは、特定のカレンダーを選択する事は出来たが、中身は全く整理されておらず、ローカル、iCloud, そして Google カレンダーが入り交じっており、その上 iCloud と Google カレンダーは [adamengst@me.com@p02.caldav.icloud.com]の様な見苦しいアドレスで識別されていた。私の場合、最初の同期を得るのに苦労してしまい、最初は全てのカレンダーを含まざるを得ず、そして次の同期でそれらを置き換えなければならなかった。何回もの試行の後、カレンダーはようやく何とかなったが、私の連絡先全てを同期する事は最後まで出来なかった。

私の助言? もし連絡先やカレンダーの同期をネットワークベースでやる事が気になっているのであれば、やって見るのもよいと思うが、引き返せない状況には決してしないこと。と言うのも、もし私の経験が典型なら、元の状態に戻る必要があるかもしれないからである。

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熱とハードドライブの故障に相関関係なし

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

オンラインバックアップサービス会社 Backblaze は再度、同社のハードドライブに関する調査を行なって、それらが熱の影響を受けるかどうかを調べた。

その結果は、私たちの記事“外付けハードドライブの世話と供給”(2014 年 4 月 28 日) にも述べられているような、ハードドライブのまわりに十分な空気の流れを確保せよという一般的な勧めに相反するもののようだ。全般的に、Backblaze の調査結果では熱と故障率との間には、たった一つの例外を除いて、相関関係が見られなかった。その例外は Seagate Barracuda 1.5 TB ドライブで、高温の下で動作させていると故障率が高くなった。けれども Hitachi ドライブでは実際温度の低い方が少しだけ故障率が高かった。ここで書き添えておくべきは、調査の際にドライブたちが置かれていた環境の平均温度が摂氏にして 22 度から 30 度までの間であって、ドライブのメーカーが推奨している使用温度範囲の最大温度 55 度から 60 度程度に比べてずっと低いことだ。

いずれにしても、メーカーが指定した温度範囲内でドライブを使用するのはやはり重要なことで、そのためには十分な通風を与えるべきだ。冷却用の通気口を塞いだり、異常に高温の環境に置いたりしない限り、悪影響はないはずだ。

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欧州の最高裁、インターネット "忘れ去られる権利" を支持

  文: Geoff Duncan: geoff@quibble.com
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Court of Justice for the European Union は EU のインターネット上で "忘れ去られる権利" (PDF) を支持し、Google に不利な裁定を下した。この訴訟は、スペインの男性が過去の財政問題に関する 1998 年の新聞記事を検索結果から削除するよう Google に求めたものである。この裁判はインターネット上での個人の権利に対する勝利であると歓迎されている;同時に、オンライン企業の業務を極めて困難なものにする可能性を秘め、そして表現の自由についても重大な疑問を投げかける。

簡単に言って、EU の忘れ去られる権利はプライバシーの権利と同じではない。プライバシーは公になった事のない個人の情報に関わるものだが、忘れ去られる権利の方は、 過去には 公であったが、今はもはや存在しない情報に関わっている。これは、人々に彼ら自身に関わる昔の或いは無関係な情報を削除させるという考え方である。そうすれば、差し押さえられた家の銀行競売についての新聞記事 - 或いは、昔の気恥ずかしい写真がいっぱい並べられたリベンジ Web サイト - が、誰かがある特定の名前に対して全検索をかける度に、検索結果の一番最初に出てこないようになる。もし検索エンジンや他のサービス運営者が正当な削除要請に応じない場合は、個人は彼らを裁判に持ち込むことが出来る。

この訴訟では、Google は、原告の個人情報を保持してはいないと主張した:同社は単にスペインの実際の新聞記事を指し示しているだけであると。しかしながら、欧州の最高裁判所は同意せず、Google は原告の個人データをインデックス付けし検索結果を提示することで 処理して おり、従って原告は Google にそれを削除させる事が出来ると判断した。

注意すべきは、原告は忘れ去られる権利を行使して、元々の新聞記事が削除される事を要求してはいない (そして、出来ない)。それは極めて狭義の "忘れ去られる" である - 要は、過去の公け情報がインターネットから実際に消える事はなく、より公け性が薄まるであろうという事である。

この裁定は、インターネット企業が EU で事業を展開することに対して厄介な問題を引き起こす。現時点では、どの様な種類の取り下げ要求が有効か、そしてインターネット企業は要求が正当である事をどの様に確認し行動しなければならないかに関する法的な指針は殆ど存在しない。その結果、乱用の機会が生まれ、たちの悪い個人が他人のインターネット履歴を偽の取り下げ要求でメチャメチャにしてしまう様な事態も起こりうる。同様に、あらゆる種類の検索エンジン、アーカイブ、そしてソーシャルメディアサイトからのユーザーのインターネット履歴を常時監視する (そして洗い落とす) サービスを提供しようとする輩も間違いなく現れるであろう。Google, Facebook, Twitter, そして Amazon と言った企業だけでなく、これから立ち上がろうとするソーシャル起業家にとっても、忘れ去られる権利を守ろうとするコストは、EU での事業をより複雑でより高価なものにするであろう。

インターネット企業が、インターネットコンテンツの絶え間なく変わる性質と今後どう付き合うかも定かではない。例えば、Google がこのスペイン人の財政問題に関する記事に対するリンクを削除するため、その検索結果を洗い落とすとしよう。Google はその特定のページを再度インデックスするのを避ける事は可能であろうが、他の誰かがそれについてのブログ記事を書き、そして Google の Web ロボットがそれをインデックスしてしまったらどうであろうか? また、スペインの新聞がそのフォーマットを変更したり、買収されたり、或いは Google が認識しない形でコンテンツを提供したりしたらどうであろうか? そして、もしソーシャルメディアサイトも自社のアーカイブを洗い落とすよう義務づけられたらどうであろうか、もし誰かが以前の取り下げで扱われた材料をつぶやいたり、掲載したらどうなるであろうか?

事態をより複雑にしているのが、EU の忘れ去られる権利は現時点では "指針" なことで、EU の加盟国は独自にどう実行するかを決めることになる。EU Commission は現在 Data Protection Regulation を推し進めており、こちらも EU 全般で同じ扱いとなるであろう。これは 2014 年末までには起こるかもしれないが (PDF)、私の知人は、この日付はどうひいき目に見ても "希望" でしかないと言っていた。

では、忘れ去られる権利は米国にも来るであろうか? 恐らく、同じ形では無いであろう。EU バージョンでは、企業は個人に関する情報は、情報源に 拘わらず 取り去る事を義務化される可能性があるが、これは表現の自由に反する可能性があり、また (実際には) 検閲との区別が難しくなる可能性すらある。もし米国で、忘れ去られる権利を進めるとすれば、重要人物が自分自身を載せる事にしか適用されないであろう。California は新しい法律で先駆けとなったかもしれない。この法は未成年者が、気恥ずかしい、或いは将来の職業選択をさえ制限しかねない昔のインターネット掲示を削除することを可能にしている:この法は 2015 年に発効する。

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FCC、インターネット「優先レーン」を一歩進める

  文: Geoff Duncan: geoff@quibble.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

路線に沿った投票の結果 3 対 2 で、Federal Communications Commission (FCC、連邦通信委員会) は 予備的 Open Internet 提案書の内容をそのまま続けることを決議した。すなわち、ISP が「商業的に合理的な」条件の下にそのネットワークへの高速のアクセスを与える対価として会社に料金を課すことを認めることとした。

提案されたこのルールは、ネット中立性を守るために法的に強制し得る枠組みを作り出そうとする、FCC による最新の試みだ。ネット中立性とは、合法的なインターネットのトラフィックのすべてがその出所によらず平等な、最善努力に基づく優先権をもって処理されるべきという原則だ。(2014 年 2 月 20 日の記事“FCC、ネット中立性ルールに三度目の正直を願う”参照。)今回の新しい提案書には四ヵ月間の公衆意見聴取期間が設けられ、FCC は 2014 年の末までに最終的なルールとしたいと願っている。現時点では、米国においてネット中立性の原則を保護する法律や法令は存在していない。

ネット中立性を保護するというのは聞こえは良いが、FCC の提案書の中で ISP が別途に「有料の優先順位付け」契約をして財力のある会社がより良い高速のアクセスを顧客に提供できるようにすることを認めているのは、矛盾のように見えないだろうか? つまり、大会社は料金を支払うことで他社より「もっと平等」な扱いを受けられるということだ。

そのような扱いの実例としては、最近 Netflix が Comcast および Verizon と結んだ契約が挙げられるかもしれない。(Netflix はこれが意図的な回線混雑状態を回避するためにやむを得ないものであったと主張している。)けれどもインターネット上の購読者たちに高バンド幅または低遅延のサービスを届けようとしている者ならば誰もが同様に危機感を抱いているのは事実だ。Google、Facebook、Xbox Live、Amazon、Steam、Aereo、Hulu、Yahoo、PlayStation Network、セキュリティおよび健康管理サービスその他、可能性のある者たちを挙げればきりがない。

FCC 委員長の Tom Wheeler は、提案されたルールはすべてネット中立性を守るためのものだと言う。しかしながら、実際問題として提案された規則はネット中立性の原則と、アメリカのブロードバンドプロバイダ各社のビジネス上の関心事の間の、ぎりぎりの線を歩もうとしている。そして、誰もが(少なくとも公の場では)ネット中立性が良いものだと考えているように見えるけれども、それと同時にほとんど誰もが FCC の最新の努力が失敗に終われば良いと思っているようにも見える。

オープンインターネットに優先レーンはあり得るか? -- 根本的に、ネット中立性の背後にあるアイデアとは、どんなインターネットユーザーもどのような合法的なコンテンツやサービスにでも(合法的なデバイスを使って)差別のないやり方でアクセスできるべきだというものだ。つまり、ネットワーク運営企業は自らのビジネス上の利益あるいはその他の要因に基づいてコンテンツやサービスをブロックしたり、品質低下させたり、えこひいきしたりしてはならないということだ。この本質的な平等性、つまり Apple のような数十億ドルの行き来する会社と、あなたの小さな妹を写したへたくそなスナップ写真とが、同等の優先度をもって扱われるという原則こそが、米国のみならず世界中でインターネットを経済的および文化的な力とするための大きな要因となってきた。

けれども「オープン」は必ずしも「無料」を意味しない。現実には 多くの 者たちがインターネットを消費者たちに届けるために多大な資金を注ぎ込んできた。例を挙げれば、インターネット会社はデータセンターを建設し、バックボーンのプロバイダはファイバー回線やワイヤレスリンクを敷設し、中間階層のプロバイダはコンテンツをキャッシュして配送し、ISP は銅線、ファイバー、またはワイヤレスの接続を各家庭に、毎月の料金を支払うエンドユーザーたちに届けている。(他にも資金を注ぎ込んでいる者たちは多くいる。)

ISP は接続性のうちのいわゆる "last mile" (交換局と一般世帯を結ぶ通信部分) を提供するが、最大手の ISP 各社 (例えば Comcast、Verizon、Charter、Time Warner、CenturyLink、AT&T、その他) は全国規模の巨大なネットワークも運営していて、そのようなネットワークの構築のために数千万ドル(あるいは数十億ドル)規模の投資をしてきた。基本的に ISP 各社の言い分は、どこか一つのサービスが彼らのネットワークバンド幅の大きな部分を食い尽くすのならば(カナダのネットワークサービス会社 Sandvine によれば、Netflix は現在、北米におけるインターネットトラフィックの何と 34 パーセントも占めている)ISP としてはその他社のビジネスを支えるためだけの目的で自らの金を これ以上 出資しなければならないのはおかしい、というものだ。要するに、彼らの立場から見た「ただ飯」を、その他社に食わせることを強要されたくないと言っているのだ。

その一方で、純粋なネット中立性原則が言っているのは、ISP は Netflix のような会社にも「ただ飯」を食わせなければならない、ということだ。

FCC は長年にわたり、そこに解釈の余地を与えようと努力してきた。FCC の 2010 年の Open Internet Order (オープン・インターネット規則、これは Comcast が FCC の 2005 年の規則が破棄の判決を受けた後に出された) では「合理的なネットワーク管理」の名の下に ISP が一部のトラフィックを差別することを認めた。言い替えれば、あるインターネットサービスまたは会社が ISP のネットワークの品質を低下させていたならば、その ISP が何らかの方法でそれに対処したとしても、FCC との間にトラブルは起こらないということだ。けれども、FCC はそこに透明性要件も含めた。つまり、ISP がトラフィックをブロックしたり品質を下げたりする際には、そのことを 開示 して、消費者がそのサービスについて十分な情報を得た意思決定ができるようにしなければならない。

基本的に、FCC が現在提案中のネット中立性ルールは両側の間に妥協点を見出すことを狙っている。ISP は消費者たちがどのような合法的なデバイスを使ってもあらゆる合法的なコンテンツやサービスにアクセスできるようにしなければならない(それこそがネット中立性の核心だからだ)一方で、透明性を確保するという条件の下に、ISP がある程度のネットワーク管理に携わることはできる。しかしながら、それに加えて ISP は「商業的に合理的」である限り、コンテンツやサービスのプロバイダとの間で有料の優先契約を結ぶこともでき、その際もその有料契約について透明性を確保しなければならない。

良い点と悪い点と -- もちろん FCC の最新のネット中立性提案を批判する人たちもいる。

ネット中立性を擁護する人たちは、ISP が有料優先契約により「優先レーン」を作り出すことを許せば、それは他のすべてのインターネットトラフィックが必然的に「低速レーン」となることを意味すると論じる。その上、いったん優先レーンが存在してしまえば、ISP はもはや自らの標準ネットワークパフォーマンスをアップグレードするための財政的誘因を持たないか、持っても極めて僅かなものとなるだろう。「低速レーン」が次第に品質を落とし、たいていの消費者の必要に応えられないようになれば、それはとりもなおさず他の会社が有料優先契約を求める動機を増す結果となるのみだろう。そこにはまた革新に関する議論もある。消費者たちの優先アクセスのために料金を払わなければならなければ、それは 次世代の Amazon、Netflix、Google といったものたちが軌道に乗る際の妨げとなるだろう。そのことは既得権者に力を与え、革新を窒息させ、米国の、世界の経済に悪影響を与えるだろう。今回の FCC 提案書を見て既に高バンド幅の新規事業から 手を引きつつあるベンチャー投資家たちさえ見られる。

ISP 各社は、途方もない量のデータを彼らのネットワークに放り込んでいるコンテンツプロバイダやサービスとの間で契約を結ぶことが許されなければ、もはやそれらのサービスを支えるための資金的余裕はないと主張する。確かに、全国規模の ISP やネットワーク運営企業が、その多くが大きな利益をあげつつも貧窮を訴えるのは皮肉なことだが、ブロードバンドのネットワークを消費者たちに届けるために構築するのは 実際 大きな資金を要する事業であって、それらの会社は事業を始める前にまず銀行や投資家たちにその出費の正当性を納得させなければならない。大量のデータを使うサービスから追加の収入を確保することができるようになれば、投資がそれだけ早く還元できることになり、結果としてより多くのブロードバンドをより多くの人々により速く届けることができるようになる。大多数の人たちがネット中立性は良い考えだと思うのと同じように、大多数の人たちは米国におけるブロードバンドの利用可能範囲と利用可能容量が増えるのは良いことだと思っている。

これら双方の観点をさらに複雑化する要因の一つが、ブロードバンド競争の問題、より正確に言えば競争が存在しないという問題だ。昨年 12 月に FCC が調査した結果によれば、米国内の世帯の丸々三分の一が、ブロードバンドのインターネットアクセスにたった一つしか選択肢を持たないか、あるいは全く選択肢がない状態だ。もしもより多くの米国国民が複数のブロードバンドプロバイダの現実的選択肢を持つようになれば、競争の結果として ISP 各社は強奪的な価格設定をして実質的に顧客を人質に取るようなやり方に陥らないようになるかもしれない。

反対に、ISP 各社は一般的に少なくとも主要な市場においては競争がないとは見ていない。確かに、たった一つのケーブルまたは DSL プロバイダしか存在していない地域は多いけれども、ISP 各社は 3G および 4G のモバイルブロードバンドサービスから来る競争を彼ら自身のビジネスのあらゆる部分における大きな脅威だと見なしている。結局のところ、消費者たちは携帯電話の請求書で 4G インターネットアクセスの料金を既に支払っているのだから、いったいなぜそれに加えてケーブル(あるいはファイバー回線、あるいは DSL)の料金を払わなければならないというのか?

なぜ ISP 各社はモバイルインターネットを恐れているのだろうか、とりわけ彼らの中には自らモバイル運営企業でもあるところもあるというのに? 遡って 2010 年の Open Internet Order においては、FCC は明確にモバイルインターネットをネット中立性要件の対象から除外していた。それがまだ発生途上のテクノロジーであって、規制するには新し過ぎると考えたからだ。だから、モバイル運営企業はどのようなインターネットアプリやコンテンツ、あるいはサービスであろうとも、そのアクションを開示する限りにおいて、いついかなる時でも好きなように差別化して扱うことが許されている。FCC の最新のルール提案書も、やはりモバイルインターネットをネット中立性要件の対象から除外している。ただし FCC はその点を再考する用意はあると述べている。

法的根拠は -- FCC はその新しいルールを 1996 年の Telecommunications Act (電気通信法) Section 706 に根拠を持つものとして提案している。この法律は FCC に対して「高度な電気通信機能」を所管する権限を与えている。2014 年の初めに Verizon が 2010 年の Open Internet Order を無効にした際、裁判所は FCC が Section 706 の権威の下にルールを制定し直すことができると述べており、今回 FCC がしたのはまさにそのことに当たる。(裁判所は FCC が Communications Act の Title II の下で ISP を common carrier (通信事業者) と分類し直すことも認めている。この点についてはすぐ後で述べる。)

要点はこうだ。2010 年の Open Internet Order が法廷で無効とされた際に、Section 706 の有効性は裁判所で 認められた。2011 年に FCC は、Section 706 を用いてモバイル運営企業に対し小規模のキャリアとの間でローミング契約を結ぶよう命じている。Verizon はその要求に対して Open Internet Order に対するものと非常によく似た理由の下に訴訟を起こしたが、敗訴した

それはつまり、ネット中立性のルールが Section 706 の権威の下に法廷で万全の力を持っているということなのだろうか? いや、決してそうではない。ISP 各社は 2010 年に Open Internet Order に対抗して申し立てたのと同じ議論を使ってネット中立性要件は ISP を common carrier と分類することなく規制しようとするものだと申し立てることができる。あるいは、ISP 各社は好機が到来するまでじっと待ち、有料優先契約における「商業的に合理的」とは何かについて自らに都合の良い解釈ができるようにし、その後でもし FCC が特定の契約を「合理的でない」とした場合には、おもむろに FCC を法廷に引きずり出すという戦術を使うこともできる。

では「商業的に合理的」とは何か? 実際には誰もその答を知らない。FCC もその答を明確にすることはないだろう。FCC は、ある行為が合理的であるか否かは、広範囲にわたる多くの要因と「状況の総体」に基づいて判断すると述べている。法律的に言って、それが法廷において支持された Section 706 の権威の下で FCC にできる最良のことだ。有料優先契約が合理的か否かを定義する明確な基準は決して作られないだろうし、ISP 各社は契約が何らかの意味で「商業的に非合理」でない限り、顧客同士を(あるいは顧客に対して)差別したり、異なった料金や条項を課したりすることもできるだろう。言い替えれば、見えない一線を誰かが踏み越えるまでの間は、何でもありの無法状態なのだ。

通信事業者はどうなった? -- もしもネット中立性の擁護者たちが FCC の提案した新しいルールをそれほどに気に入らないのだとすれば(ISP の側も気に入っている訳ではないが)いったいなぜ FCC は自らの権力を行使して ISP を(電話会社と同様の)common carrier telecommunications service (通信事業者サービス) として分類し直し、それによって彼らがすべての合法的なトラフィックを差別なしに扱うことを義務付けないのだろうか?

一つには、そんなことをすれば政治的な大論争が巻き起こる可能性が高いからだ。現在のところ、アメリカの政治状況は高度に二極化しており、共和党はもしもインターネットプロバイダに追加の規制が課されればあらゆる手段を講じて強硬に反対すると表明している。(共和党員の多くはネット中立性ルールの再検討にすら反対している。)私たちは、単にネット中立性に関する規制論争に直面しているだけではない。そこには、政治的闘争さえ待ち構えているのだ。

もう一つには、ISP 各社は自らのビジネスが通信事業者と分類されることになれば新たなコストが生じ、新たなサービスを作り出す能力が抑圧されてしまうと主張する。多くの状況においていちいち政府の承認を受けなければならなくなるからだ。また、Title II に基づく再分類は銀行や投資家から見た ISP の魅力を減らす結果となり、雇用を減らし経済に悪影響を与えるとも彼らは主張する。2005 年以前の彼らが Title II の規制を受けて いた 時代に ISP の業績が実際良かったと指摘する人たちもいるが、いずれにしても、確かに FCC は ISP にネットワークへの投資額を減らす口実を決して与えたくないと考えているだろうし、Google Fiber のような新来の企業が ISP 市場を揺すぶろうとするのを妨げたくないと思っているに違いない。米国においてブロードバンドの競争が乏しい状況を改善する方法などない。だから、Wheeler 委員長は、Title II に基づく再分類を最後の手段と見なしているのだ。ただし、もしも強制し得る Open Internet ルール作成の試みが失敗すれば FCC の Title II に基づく権力を行使する用意があると明言するのを彼は忘れていない。

あなたに何ができるのか? -- FCC は提案したルールに対するコメントを 2014 年 9 月中旬まで二つの段階に分けて受け付けている。第一段階では、誰でも自分の意見を述べることができる。第二段階では、第一段階の意見に対する反論をすることができる。その後 FCC はそれらのコメントを読み通して、また公開の集会その他の情報源から集めた意見も合わせて、どのような変更を加えるか、あるいは加えないかを決断する。このような公衆意見聴取が提案された FCC ルールの変更に結び付くこともあり得る(ただし非常に微妙な変更かもしれない)が、同委員会が提案したルールを公衆意見聴取を受けて丸ごと撤回して一からやり直す結果となるようなことは稀だ。しかしながらこれらの過程は完全に公開されており(FCC はすべての公式コメントを公表する)誰でも参加できる。また、Wheeler 委員長のオフィスに直接電話することもできる (1-202-418-1000) し、当然ながらあなたの地域の議員団のメンバーに連絡してあなたの意見を表明することもできる。

おそらく、今回 FCC が提案したオープンインターネットルールは、Wheeler 委員長としては ISP を Title II に基づく通信サービスと再分類することによる行政的、司法的、さらには立法的な闘争なしにオープンなインターネットを維持しようとするための、最後にして最大の希望と言ってよいであろう。すべての人が誠実に行動しさえすれば、利害関係者たちが一連の合理的な規制に同意して、インターネットが商業、文化、そしてコミュニケーションのためのオープンかつ活気ある媒体であり続けられるようにできるだろうし、それと同時にネットワーク運営企業も米国内のブロードバンドインターネットをさらに拡張し強化することができるはずだと Wheeler は願っている。

それこそ、すべての人たちが願っていることではないだろうか。けれども、それが実現するまでには、まだまだ長く苦しい戦いが待ち受けているようだ。

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FunBITS: Beats Music は何が違うのか

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple が Beats Electronics 社を買収しようと準備を整えているのではないかという噂が飛び交っていて(その背景については 2014 年 5 月 9 日の記事“なぜ Apple は 32 億ドルも費やして Beats を買収しようとするのか?”参照)多くの人たちがその理由をさまざまに推測している。Beats が Apple に提供できるものはたくさんある:

噂されていた契約についての報道を見て、私は Beats Music を一度試してみようと思い立った。なにしろ、もしも Apple が Beats を買収してしまえば、Beats Music 自体は消滅してしまうだろうからだ。

Beats Music サービスは 2014 年 1 月に、Beats が 2012 年に買収したストリーミングサービス MOG の生まれ変わりとしてスタートした。その機能の多くは Spotify、Google Play Music (2013 年 11 月 22 日の記事“FunBITS: Google Play Music を検討する”参照)、Rdio など競合するサービスと同等で、月額 $9.99、数千万の楽曲、iOS アプリ、何らかのデスクトップクライアント、プレイリスト、ソーシャル機能、等々を取り揃えている。

Beats Music が提供するさまざまのありふれた音楽ストリーミング機能を並べ立てて皆さんを退屈させるのは止めて、その代わりにここでは Beats Music が競合相手たちと違っている興味深い点のみに焦点を絞ってお話ししよう。

より高品質のトラック -- 音楽ストリーミングサービスに関して言うなら、ここが他と大きく違っているのは提供されるトラックのビットレート、つまり音質の違いだ。比較してみると、iTunes は 256 Kbps AAC ファイルを提供するが、これは 320 Kbps MP3 とほぼ同等だ。Spotify は有料購読者に対しては最大 320 Kbps までの Ogg Vorbis フォーマットのトラックを提供するが、料金を支払っていないユーザーは 160 kbps Ogg Vorbis に限定される。Google Play も最大 320 Kbps を提供するが、そのビットレートでエンコードされているトラックがどの程度あるのかは分からない。Rdio には最大 192 Kbps までしかないが、現在これを 320 Kbps AAC にアップグレードすべく作業中だ

Beats Music にあるトラックは、 ほとんどが 320 Kbps MP3 だが「ごく少数」は 256 Kbps だという。けれども、iPhone のモバイルデータ量の上限を超えたくない人のために、64 Kbps HE-AAC (High-Efficiency Advanced Audio Coding) でストリーミングするオプションもある。iOS アプリの Settings > Sound Quality & Downloads を開き、Stream High Quality Music を Never または Only on WiFi に設定すればよい。

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私は決してオーディオファンではないが、そんな私でも Beats と他のサービスの違いははっきり聴き分けられる。あまり良くない設備でも差は分かる。たいていの他のサービスより Beats の音質の方が良く、より一貫していて、とりわけ私の Sony MDR-V6 ヘッドフォンを使って聴けば違いは歴然だ。(もちろん、こういう話が完全に主観的なものであることは認めざるを得ないが。)

もう一つ、宣伝はされていないけれども私が気付いた違いがある。Beats には増量用のトラックと呼べるものがそれほど多く含まれていない。ライセンスなしの楽曲の 30 秒だけのトラックとか、何十人ものアマチュアが "Royals" をカバーしたものとか、そういったものがあまりないのだ。Rdio に 2 千 5 百万のトラックがあるのに比べて Beats には「たった」2 千万のトラックしかないけれども、もしもその差の 5 百万の大多数がくだらないものばかりだったならば、私ならそういうものをかき分けなくて済む方を選びたい。

アーティストとの緊密な関係 -- Beats Music がユニークなのは、競合相手たちよりも強い結び付きをレコーディングするアーティストとの間に持っていることだ。Dre と Iovine は、Nine Inch Nails のリーダー Trent Reznor を chief creative officer に起用して Beats Music のデザインを監督させた

また、Beats はアーティストたち自身のためにもより多くのことをしようと試みている。競合相手たちよりも 高額の印税を約束し大手のレーベルにもインディー系のレーベルにも同じ印税率で支払っている。けれども残念ながら、実際問題として Beats はたった 111,000 人ほどの購読者しか持っておらず、現実にアーティストたちに支払われた印税の額はかなり低い。それでもなお、私はこの会社が大多数のストリーミングサービスよりもアーティストたちを支え続けるために力を入れていることを嬉しく思う。たいていのところは ほんの僅かしか払っていないのだから。(具体的には、Spotify は再生一回あたり平均して $0.007 を支払っている。)

パーソナルな味わい -- 既存のストリーミングサービスにも、そしてここ数年間のメインストリームの地上波ラジオの多くにも欠けていたのは、人の手によるキュレーション(収集・整理・公開の作業)だ。競合するサービスの大多数はいろいろなアルゴリズムやソーシャルな推薦情報に依存しているが、Beats の従業員たちは自らの手でプレイリストや推薦曲を組み上げる編集者チームだ。また、数多くの音楽関係出版とも提携してキュレーション付きプレイリストを提供している。

私の意見を言わせてもらえば、これこそ Beats Music の最も傑出している点だ。私が多くのストリーミングサービスに感じる不満は、何を聴けばよいのかさっぱり分からなくなることが多いということだ。確かにそれらのサービスは人気の高い曲を表示してくれるけれども、それらは必ずしも私の好みとは合っていない。同様に、アルゴリズムに基づく推薦はただ曲を寄せ集めたパッとしないものであることが多い。「ねえ君、我々は君がメタルとカントリーが好きなことに気付いたから、Marilyn Manson、Toby Keith、Beck、Nickelback でプレイリストを作ってやったぞ!」などと言われても、丁重にお断りするしかない。確かに私はイチゴと、マスタードと、卵が好きだが、その組み合わせのサンドイッチなんか食べたいとは思わない。

その人間味は、音楽を発見するという意味において驚くべき働きをする。私が Beats で気に入ったことの一つは、多くのアーティストに対してそのアーティストの "Intro to" (入門) プレイリストがあることだ。例えばあなたは St. Vincent の曲を聴いたことがなくて、彼女がどんな歌手なのか知りたかったとしよう。そこで Intro to St. Vincent プレイリストを開けば、彼女のベスト曲と最も人気ある曲のサンプルも聴ける。

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Just for You Section には、あなたが気に入ると Beats が考えたアルバムやプレイリストが表示される。私の音楽の好みは 1980 年代や 1990 年代のロックが中心で、それが理由で私はベテランのラジオパーソナリティー Suzy Cole と彼女の Beats プレイリストのファンになった訳で、それが私の推薦リストの大部分を占めている。彼女はそういうプレイリストを次々と作っていて、それらはどれも素晴らしい。Melancholy Hair Metal から Nirvana: Live までずらりと揃っている。2014 年のグラミー賞で Nine Inch Nails、Queens of the Stone Age、Dave Grohl が最後まで残っていたのに突然演奏をカットされてしまったのは記憶に新しいが、それを受けて Suzy は "2014 Grammy Finale: The Songs That Come Next" というプレイリストを作り、もしも時間があれば演奏されたであろうと彼女が思うトラックを集めた。

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Beats がプレイリストでクールなことをする実例は他にもある。Beats の編集者たちはしばしば、最近起こった出来事に呼応してプレイリストを作成する。(映画 Alien でエイリアンのデザインをしたことで有名な)シュールレアリズムの画家 H.R. Giger が最近亡くなった際には Decibel Magazine が彼を追悼するプレイリストを作成したが、いみじくも含まれていたのは気味の悪いトラックばかりだった。

Beats のキュレーションで私が大好きなのは、個々のプレイリストが物語風に構成されていることだ。だから、曲の寄せ集めには聞こえず、むしろ雑誌の記事を読んでいるような気さえする。Beats の編集者たちはあなたにスパゲッティのように絡み合った音楽をただ投げ与えてあなたがそれを気に入るよう願うのでなく、あなたを聴覚の発見の旅へと誘ってくれる。

でも、だからと言って Beats にコンピュータ生成のプレイリストがない訳ではない。ただ、違ったやり方でプレイリストに取り組んでいるのだ。

The Sentence 機能 -- おそらく Beats Music の最も際立った機能は、The Sentence だろう、これは、自動化されたプレイリストを構築するためのユニークな方法だ。

その動作は Mad Libs と似ている。あなたの前に、"I'M [空白] & FEEL LIKE [空白] WITH [空白] TO [空白]" という文が呈示される。そこで、あなたは空白を埋める言葉を答のリストの中から選ぶ。すると、"I'M [ON A ROOFTOP] & FEEL LIKE [TAKING A SELFIE] WITH [MY THOUGHTS] TO [HAIR METAL]" (私は屋根の上にいて、ヘア・メタルのことを考えつつ自撮り写真でも撮ろうかと思っている) とか、"I'M [IN THE CLUB] & FEEL LIKE [SAVING THE WORLD] WITH [NO REGRETS] TO [INDIE]" (私はクラブの中にいて、インディーへの未練を断ち切りつつ世界を救おうと思っている) とかいう文章ができる。

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この方が、プレイリストを作成するより良い方法だろうか? 私には分からない。でもこれは楽しくて、私が自分で自分の気分を支配できるという気持ちにさせてくれる。

欠落したビートもある -- こんなにクールな機能がたくさんあるのに、いったいどうして Beats の購読者数はこんなに少ないのか? 私はいくつか見解を持ち合わせている:

そして、それは残念なことだ。Beats Music は、とても興味深い製品だからだ。人の手によるキュレーションは魔法のように魅惑的で、私はもっと広く使われるようになって欲しいと思う。新しい曲を探したいと思っているなら、Beats Music の 7 日間無料試用にサインアップすることをお勧めする。もしもあなたが AT &T Wireless の顧客なら、3 ヵ月間の無料試用ができる。

徹底的に Beats Music を使ってみて、私は Apple がこれを買収したいと思う理由がはっきり分かる気がした。これはテクノロジーに人間的要素を持ち込むことを狙ったサービスであって、素晴らしいモバイルインターフェイスを備え、音楽への深い文化的結び付きを持っている。それらすべて、Apple が高く評価することではないか。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2014 年 5 月 19 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Mailplane 3.2.1 -- Uncomplex が Mailplane 3.2.1 をリリースした。前回のリリース(2014 年 5 月 5 日の記事“Mailplane 3.2”参照)で追加されたインライン画像機能に修正を加えるための、小さなアップデートだ。バージョン 3.2.1 では Preferences > Attachments にインライン画像の挿入を有効・無効に切り替えるオプションが追加された。今回のリリースではまた、インライン画像の幅が 500 ピクセルより広い場合に自動的に縮小するようになり、メッセージの作成中にカーソルが消えないようにし、デフォルトアプリの設定されていない書類を開いた際に Mailplane をクラッシュさせていたバグを修正している。(新規購入 $24.95、無料アップデート、17.3 MB、 リリースノート、10.7+)

Mailplane 3.2.1 へのコメントリンク:

SpamSieve 2.9.14 -- C-Command Software が SpamSieve 2.9.14 をリリースし、最近リリースされた OS X 10.9.3 Mavericks で (アップデートについて詳しくは 2014 年 5 月 15 日の記事“10.9.3 で Contact/Calendar ローカル同期が復活、4K サポートを改善”参照) Apple Mail を走らせた場合にも対応した。C-Command によれば、既に 10.9.3 Mavericks にアップデート済みの場合には必ず SpamSieve メニューで Install Apple Mail Plug-In を選ぶ必要があるという。(そうしないと Mail が SpamSieve に頼らず良いメッセージもすべて spam メールボックスに移してしまうという。)今回のリリースではまた、Import Addresses コマンドにおけるファイルサイズの制限をなくし、Apple Mail のより多くのフォルダについてアクセス権をチェックするようになり、Use Mac OS X Address Book のチェックが外れている場合にシステムの連絡先データベースへのアクセスを求めるプロンプトを出さないようになり、Apple Mail のローカライズされたメールボックス名に関するトレーニングコマンドの挙動を改善している。(新規購入 $30、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、14.4 MB、リリースノート、10.5+)

SpamSieve 2.9.14 へのコメントリンク:

GraphicConverter 9.2 -- Lemkesoft が GraphicConverter 9.2をリリースし、NAS デバイス上の画像を(バックグラウンドタスクを通じて)定期的に確認する機能を新設した。このグラフィック変換および編集用ユーティリティには sharpen、burn、dodge の各ブラシ、ファイル順序を保った Apple TV への書き出し、スライドショーでのアニメーション GIF 表示、新しいサブメニューを使ってツールにアクセスする機能、それから黄金比表示の機能が新設された。今回のアップデートではまた Zip または JPEG 圧縮が用いられている場合の PDF 複数ページ編集の速度を最適化するとともに、改名オプションを改善し、GIF ループ値の保存の際のバグを修正し、バッチマルチスケールオプションを改善している。(Lemkesoft ウェブサイトからも Mac App Store からも新規購入 $39.95、228 MB、 リリースノート、10.7+).

GraphicConverter 9.2 へのコメントリンク:

Logic Pro X 10.0.7 -- Apple が Logic Pro X 10.0.7 をリリースした。全部で 330 件以上の機能拡張とバグ修正を含んだ、大幅なアップデートだ。このプロフェッショナル向けオーディオアプリにおける今回の最大のニュースは 12 コア Mac Pro モデルで 24 の同時スレッド処理に対応したことで、これによりパフォーマンスがかなり増すはずだ。今回のリリースではまた、選択したすべてのトラックの現在のボリューム、パン、およびセンドの値を再生ヘッドの位置に挿入できるようになり、Low Latency モードが有効の場合に Drummer トラックのタイミングを改善し、再生ヘッド位置やマーキー選択領域にオートメーションをペーストできるようにし、Snap、Alignment Guides と Snap to Grid の設定を Snap メニュー内部に集約し、Final Cut Pro X での XML の書き出しと読み込みを改善している。(Mac App Store から新規購入 $199.99、無料アップデート、828 MB、リリースノート、10.8.4+)

Logic Pro X 10.0.7 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2014 年 5 月 19 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、Electronic Frontier Foundation (電子フロンティア財団) の年次報告書 "Who Has Your Back?" で Apple が大きく順位を上げた。けれども Apple のポリシーは開発者 Panic の力になれず、同社のウェブサイト開発アプリ Coda の次期バージョンは Apple のサンドボックス化要求により Mac App Store から撤退することとなった。また、やはり Apple に翻弄されたのが Android に乗り換えた iPhone ユーザーたちで、iMessage ユーザーからの SMS テキストメッセージが受け取れない状態になっているという。Amazon は出版社 Hachette に汚い手を使い、Gmail の監視の目を逃れるのはもはや不可能で、TidBITS 編集主幹の Josh Centers は The Tech Night Owl ポッドキャストに出演を果たす。

Apple、EFF の "Who Has Your Back?" 報告で順位を上げる -- Electronic Frontier Foundation (電子フロンティア財団) が年次報告書 "Who Has Your Back?" をリリースした。これは、その会社が政府による情報要求にどのように応じているか、その会社があなたのプライバシーのためにどのように味方しているか、といったことに関する六つの要因によって会社をランク付けするものだ。Edward Snowden が大量監視活動を暴露したこともあり、多くの会社がユーザーのプライバシーを守るための方策をより多く採るようになっている。とりわけ Apple は劇的な改善を果たした。2013 年の星一つから、今年は満点の星六つとなったのだ。Dropbox、Facebook、Google、Microsoft、Twitter、Yahoo なども満点の星六つを得た。

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Coda、サンドボックス化要求により Mac App Store を追われる -- 開発者 Panic は、Apple Design Award を受賞した同社のウェブ開発アプリ Coda のバージョン 2.5 を Mac App Store で販売しないという決断をし、Apple のサンドボックス化要求に応えるのが困難になったのがその理由だと述べた。Apple は 2012 年 6 月 1 日以来、Mac App Store に投稿またはアップデートされるアプリすべてに対してサンドボックス化を要求している。そのため多くの開発者たちがアプリをストアから撤退させ、アップデートを中止し、あるいは要求に応じるため一部の機能を削除することを余儀なくされた。

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iMessage の罠 -- 以前 Lifehacker にいた Adam Pash は最近 iPhone から Android に乗り換えたが、彼の電話番号は依然として iMessage に結び付いていて、その結果として彼の新しい電話機では iMessage ユーザーからの SMS テキストメッセージを受け取ることができなくなっている。Pash によれば、Apple のサポート係員はエンジニアたちが現在この問題の修正に取り組んでいるところだが現時点では信頼できる解決策を提供することはできないと彼に伝えたという。

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Amazon、Hachette のライターたちに汚い手を使う -- Amazon と書籍出版社の Hachette は契約上の激しい論争のただ中にあり、Hachette 本の著者たちがピンチに瀕している。現在書籍の売り上げのおよそ三分の一を占めるに至った Amazon は顧客たちに対して Hachette の本を購入しないようにというキャンペーンを始めており、割引を中止したり、本の出荷に数週間もかけたり、競合社の本を推薦したりしている。きっとこの話には別の側面もあるのだろうが、当面 New York Times の David Streitfeld が送った質問状に Amazon は一切反応していない。

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Gmail を逃れるのは無理 -- あなたはプライバシーの懸念から Gmail を使わないようにしていますか? 抵抗しようとしても無駄です。Benjamin Mako Hill は過去 15 年間にわたって自分独自の電子メールホスティングをしてきたが、それにもかかわらず、彼は自分が送信または受信する電子メールの半数以上が Gmail アカウントを経由していることに気付いた。つまり、それらの電子メールはすべてこの検索の巨人の自動化アルゴリズムにより分析されているということだ。もちろん、他の大手のメールホスティング会社にも大体同じようなことが言えるので、たとえあなたが送信するメールをその会社が効率良く広告に利用できなかったとしても、もはや電子メールがあなたと受け手との間のプライベートなコミュニケーションだなどとは到底言えない。

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Josh Centers、Tech Night Owl で WWDC を議論する -- TidBITS 編集主幹の Josh Centers が The Tech Night Owl ホストの Gene Steinberg と活発な議論のやり取りをし、次回の WWDC では何が起こるか、Fire TV に感じた印象、ComiXology が同社の iOS アプリからアプリ内購入を削除した問題などが話題となった。

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