TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1193/30-Sep-2013

Apple が iMac シリーズを静かにアップデートし、より高速の CPU、より高速の SSD、802.11ac Wi-Fi、よりたくましいグラフィックプロセッサを組み込んだ。それに比べてあまり歓迎したいと思えないのが iOS 7 のアニメーションで、これにより実際に身体的影響を受けた人たちもいることを Adam Engst が説明する。プリンタのインク代がかさんで嫌だと思っている人たちには、Josh Centers が節約志向のレーザープリンタ Brother HL-2270DW をレビューする。ペーパーレスのワークフローに移行した人たちには、Michael Cohen がレビューする Smile の新しい iOS 用のスキャンおよび OCR アプリ PDFpen Scan+ が興味深いだろう。iPhone をどこに置いておこうか迷っている人たちには、Josh とともに Apple の新しい iPhone 5s Dock と Twelve South の HiRise とを戦わせる Dock の対決ゲームに参加して頂こう。iPhone で二要素認証を使っている人たちのために、Glenn Fleishman が第二要素を紛失した場合にどうすべきかを記した必読のガイドをお届けする。今週の FunBITS 記事としては、まだまだ Halloween は先だけれども、Josh が iPhone でオーディオのみを使ってホラーを楽しむゲーム Vanished を概観... いや、概聴する。最後に、今週の ExtraBITS には追加のオリジナルなコンテンツも三つあり、私たちが三つ合わせてたった 125 語だけで、iPhone 5s Case をレビューし、iOS 7.0.2 を紹介し、iOS 7 で iPad の Notification Center に天気予報を追加する方法を説明する。今週注目すべきソフトウェアリリースは、Pixelmator 2.2.1、Typinator 5.7、TextExpander 4.1、それに ReadKit 2.3.1 だ。

記事:

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Apple、iMac をより高速の CPU と 802.11ac Wi-Fi でアップデート

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は静かにその iMac ラインをアップデートし、Intel の新しい Haswell マイクロアーキテクチャを使ったより高速の CPU、より高速の SSD、より逞しいグラフィックプロセッサ、そして 802.11ac Wi-Fi (更なる情報は "802.11ac より広い範囲を約束するが、宣伝の速度には届かず" 13 June 2013 参照) を搭載した。この新しい iMac は 2012 年後半モデルと同じ工業デザインとポート、そして同じ価格も継承した。

ベースとなる iMac モデルは $1,299 から始まり、1920 x 1080 の精細度を持つ 21.5-inch IPS スクリーン、2.7 GHz quad-core Intel Core i5 プロセッサ、8 GB の RAM、1 TB 5400-rpm のハードドライブ、そして Intel Iris Pro グラフィックスを備えている。皆さんは Intel Iris Pro は、最新の Apple ラップトップに使われている Intel HD 4000 グラフィックプロセッサと比べるとどうなのか興味をお持ちであろう。AnandTech は比較ベンチマークを走らせ、 Iris プロセッサは Intel HD 4000 よりおよそ二倍速いことを確認した。大局的に見ると、Intel HD 4000 はグラフィックス集約型のゲーム BioShock Infinite を走らせるには十分なほど強力である (ゲームのレビュー "FunBITS: Mac 用 BioShock Infinite に賛辞を" 6 September 2013 参照)。統合型のグラフィックスは長年に亘って進化してきた。

このベース iMac には 16 GB の RAM ($200 追加) を装着出来、更にストレージを 1 TB Fusion Drive ($200) 或は 256 GB ($200) か 512 GB SSD ($500) にアップグレード出来る。この新しい iMac は今や PCIe ベースのフラッシュストレージもサポートする。これは Apple によれば去年の iMac SSD よりも 50% 速いという。

ハイエンドの 21.5-inch モデルは、$1,499 から始まって、2.9 GHz quad-core Intel Core i5 プロセッサそして 1 GB のビデオ RAM を持つ Nvidia GeForce GT 750M グラフィックスプロセッサが代わりに使われている。これにはベースモデルと同じカスタマイズオプションが用意されているが、例外は、オプションで 3.1 GHz Intel Core i7 に $200 の追加でアップグレード出来ることである。もし 21.5-inch iMac にもっと容量の大きい RAM が欲しいなら、注文時に追加する必要がある、何故ならば RAM はユーザーにはアクセス出来ないからである。両方の 21.5-inch iMac 共、クロック速度はその先行モデルと同じである。

27-inch モデルは事情が異なり、CPU のクロック速度をその 2012 年後半 iMac から上げている。ベースの 27-inch モデルは $1,799 から始まり、プロセッサを最大 3.2 GHz quad-core Intel Core i5 に、そしてグラフィックスプロセッサを 1 GB のビデオ RAM 付きの Nvidia GeForce GT 755M に上げている。全ての iMac モデルと同様、8 GB の RAM が標準であるが、21.5-inch モデルとは違い、RAM の追加は自分で出来る。1 TB ハードドライブが標準で、回転速度は 7200 RPM である。ベース 27-inch iMac は最大で 32 GB の RAM ($600) 付きでオーダー出来る。ストレージオプションには以下がある、3 TB ハードドライブ ($150);1 TB ($200) 或は 3 TB ($350) Fusion Drive;そして 256 GB ($200), 512 GB ($500), 或は 1 TB ($1000) SSD である。

最上級の 27-inch iMac は $1,999 から始まり、プロセッサは 3.4 GHz Intel Core i5 に、そしてグラフィックスプロセッサは 2 GB のビデオ RAM 付きの Nvidia GeForce GTX 775M にアップグレードされている。オーダー時にはベースの 27-inch と同じオプションも使えるが、更に 3.5 GHz quad-core Intel Core i7 ($200) そして/或は桁外れの 4 GB のビデオ RAM 付きの Nvidia GeForce GTX 780M ($150) とすることも可能である。

全てのモデルの iMac には SDXC カードスロット、4 つの USB 3.0 ポート、2 つの Thunderbolt ポート、Mini DisplayPort 出力 (もっとも DVI, VGA, そして dual-link DVI アダプターは別に買わなければならない)、Gigabit Ethernet, FaceTime HD カメラ、最大 2560 x 1600 の外部ディスプレイを駆動する能力、ステレオスピーカー、2 個構成のマイク、ヘッドフォンポート、そして Bluetooth 4.0 が搭載されている。

全体としては、これらの新しい iMac は昨年のモデルから大幅な変更とはなっていないが、より高速の CPU クロック速度、802.11ac Wi-Fi、そしてより強力なグラフィックスプロセッサの採用で 2013 iMac ラインナップは歓迎すべき機能強化となっている。望むらくは、壊れてしまったハードドライブを一式の吸着カップ無しで交換できるといいのだが...

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iOS 7 アニメーションで気分が悪くなる人でる

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple は iOS 7 紹介の時に、異素材模造の多くが、Game Center の緑のフェルトから Calendar の縫い合せ皮まで、どの様に取り除かれたかについて ("Apple、全面的に再設計された iOS 7 を披露" 10 June 2013 参照)、大仰に取り上げた。同時に、Apple の経営陣は、iOS 7 の新しい視覚効果を誇示している時には、殆ど敬虔にすら見えた。この新しい視覚効果には、Home 画面に深さがある印象を与える視差効果、ロックを解除した後のアイコンアニメーション、そして Weather アプリで現況を伝える映画的表現が含まれる。

ユーザーも iOS 7 と共にある程度の時間を費やしたところで、これら新しい動きをベースにした効果に対する反応は一般的に好評という訳ではない。Apple ですらこのことを認識している様に見え、Settings > General > Accessibility Reduce Motion でこの視差効果をオフにすることを可能にした ("視力に障害がある者にとっての iOS 7 を覗き見る" 19 September 2013 参照)。そこにはまた "ユーザーインターフェースの動きを減少させる" とも言っているが、更なる追加情報は提供されておらず、その他には何もしていない様に見える。

とりわけ、この設定は、iOS 機器をロック解除する時アイコンが Home 画面に飛んで来る、或はフォルダを開閉する時背景の壁紙にズームするアニメーションまでは削除しない。私はこれらのアニメーションは鬱陶しいし時間の浪費と感じており出来ることならシャットオフしたいところだが、私の iPhone の使い方が大きく影響を受けているわけではない。

デザイナー Jenni Leder の場合はそうはいかなかった。彼女はブログポストで iOS 7 の種々のアニメーションが彼女に乗り物酔いを起こさせ、そして彼女を身体的にも病気にすると説明している。iOS 7 アニメーションに反応して気分が悪くなった経験をしたのは彼女だけではなさそうであることが Stuff での記事、そして Apple Support Communities での長いスレッド からも伺い知れる。

一般的に、ある種の前庭障害を持つ人たちがその様なアニメーションに問題を感ずるようであり、他にもある種のビデオゲーム、3D 映画、等々も対象となる。この問題は特定の表示技術と結びついているとさえ言われる。

勿論、iOS の中でのアニメーションは何も新しいものではない - ロックを解除した後とアプリから Home 画面に戻る時のズーム効果はずっと前から存在する。しかし、どうも iOS 7 のアニメーションについては何か質的に異なるものがあるようで、一人称視点の射撃ゲームや 3D 映画と同じ様な気持ち悪さを催す効果をもたらす。ひょっとすると、ロボットの擬人性が殆ど、しかし少々違って、自然である時強い嫌悪感を起こす "不気味の谷" の様なものなのかもしれない。もしアニメーションがあまりに現実的だと、とりわけ 2D 画面上で三次元に見せかけることに関連して、見ている人の船酔いを誘発するのかもしれない。

いずれにしても、Apple は iOS 7 の目の保養が重要な副作用を持っていることを認識することが必要なのは明らかであり、同社は不必要な急降下やズーミングをオフに出来るよう Reduce Motion オプションを強化すべきである。Jenni Leder は、影響を受けている人は Apple にバグ報告を提出するよう、そしてバグ番号 15074144 に言及するよう勧めている。こうすることで重複する報告が集計される。また accessibility@apple.com にメールを送ることも出来るが、Apple はこの様な非公式のフィードバックにはバグ報告ほど真剣に対処しないという噂がある。

これは論争の種となる動きになるべきではない。何故ならば、iOS 7 の視覚効果は My Friends を探すアプリの縫い合せ皮と同じ目的で使われているからである。何を言いたいかと言うと、何もない、ゼロであると言うことである。Home 画面で iPhone をロック解除した後アイコンが飛ばない場合、何か使い勝手で違いが生じるのであろうか? Weather アプリで背景が雲がゆっくり動くと、天候状態の理解の仕方が変わるというのであろうか?

注意してほしいのは、私はここで単にアクセシビリティオプションの提案をしているだけで、インターフェースから動きを完全に抹消するべきだと主張している訳ではない。iOS のインターフェースの動きの多くはユーザー動作に結びついている - 例えば、Home 画面のアイコンは頁から頁へとスワイプするのに応じてスライドする - そして直接的フィードバックはタッチスクリーンインターフェースでは不可欠である。

しかし、iOS のユーザー経験の核となる視覚効果と、ただ単に格好よく見せるものと間の違いを区別することは重要である。目の保養的なものは、ある程度の割合の人達に悪い因果関係を持つことがあるので、選択が自由であるべきである。そして、誰にもわからないことではあるが、数年のうちにこれもまがい物の縫い合せ皮や緑のフェルトの様に古臭く見えてしまうかもしれないのである。

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Brother HL-2270DW Laser Printer、お粗末だがまだマシ

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

"私はプリンターを考えている" と Tim Cook は Apple CEO の座に就いた時最初に言った。"レーザー、インクジェット、両面、カラー、白黒 - 技術の将来がプリンターには詰まっている。私はそのことを絶対に確信している" と彼は言った。

でも、事情はちょっと異なる。上記の引用は実際には Steve Jobs が辞任した後すぐに書かれた Onion パロディ記事から取ったものである。

しかしこれらのジョークはさて置いて、そして Joe Kissell の "Take Control of Your Paperless Office, Second Edition" の人気にも拘らず、我々はそれでもプリンターを必要とする。他の技術はどれもが飛躍的に進化した一方で、プリンターだけは 10 年前と変わらずでどうしようもない。ある意味ではもっと悪い、とりわけ初期故障が起こるべく設計されたカートリッジ、Chanel No. 5 香水のほぼ二倍も高価なインク、そして多くのプリンターには安価な USB ケーブルすら同梱されていない。

(TidBITS 出版者 Adam Engst によると、Mac の初期の時代のプリンターは実際に結構良いもので、ドットマトリックスの ImageWriter はタンクの様な作りだったし、そして高価ではあったが、各種の優秀なレーザープリンターも Apple, HP 等から出ていたと言う。)

2011 年に私の最初の iPad を購入した時、私はもうプリンターは要らないと思った。"書類は iPad に保存すれば持ち運べるし、印刷する必要はないだろう" と私は思った。それはそれでその通りだったのだが、出荷ラベルを印刷する必要がある時までであった。iPad を荷物にテープで貼るわけにはいかない。

私は長い間私の事務所にある多くのレーザープリンターの一つを使うことで済ませてきたが、私が家で仕事をするようになってからはそのオプションは使えなくなった。我々は昔の HP Deskjet 3050A 多機能インクジェット (印刷、スキャン、そしてコピーで、ファックスは無し) を持っており、その上 AirPrint までサポートした。 AirPrint は iOS 機器からプリントするための Apple の設定不要のプロトコルである。私は HP Deskjet 3050A で十分ではないかと思ったが、それは新しい黒のカートリッジがおよそ 30 枚しか印刷していないのに 1 ヶ月で使えなくなってしまう迄であった。これはほぼ全てのインクジェットに共通する問題である - 印刷できない場面がしょっちゅうで、その上カートリッジは乾いてしまい、プリントヘッドは詰まってしまう、それも最悪のタイミングで。

それが我慢の限界であった。何年にも感じる熟慮の末、私は決心して白黒のレーザープリンターを買った: Brother HL-2270DW (何と耳に心地よい名前だろう!) で、Wirecutter がだいぶ前から推奨していた。私がこの Brother を買った時はセールの時で $75 であったが、通常価格の約 $110 でも、お買い得である。

容赦なく言うと、多くのプリンターの様に、Brother HL-2270DW もお粗末である。しかし、そのお粗末さは、競合する殆どのものよりも程度は良く、そして安価である。まず第一に、結構音がする、プリンターの電源を入れると、それが再度スリープに戻るまでの数分間は気障りな音を放出する。印刷時にはもう少し音は大きくなるが、それは想定の範疇である。その後の数分間もギアを噛む音が途絶えない。しかし、いったんスリープしてしまえば、もう何も音はしない。

今日この種のものでは普通なのだが、この Brother HL-2270DW には USB ケーブルが含まれていない。それ自体はそう悪くないかも知れない、と言うのもこれは Wi-Fi 対応だからである (有線の Ethernet ポートもある)。しかし、私のお勧めは、もし周りに転がっているものがなければ、 $5 を余分に払って USB ケーブルを入手することである。その理由は、Mac 上でのワイヤレスの設定は耐え難いからである。私はそれを動作させようとして数時間を費やしたが、うまくいかなかった。しかしながら、私の MacBook Pro を近くまで持っていきプリンターに接続し、その設定アプリケーションをもう一度走らせ、そしてその USB オプションを選んだら、数分で動くようになった、しかも Wi-Fi も含めてである。

Wi-Fi と言えば、このプリンターは悲しいことに AirPrint をサポートしていないことを付け加えておきたい。最初、私はこれを私の AirPort Express ベースステーションにつないでそこから共有することでこの問題は回避出来ると思っていたが、結果的にはダメで、Apple は AirPort ベースステーションのワイヤレスプリンター共有の上に AirPrint サポートを重畳するのは適切でないとしている。従って、もし AirPrint を頻繁に使うのであれば、この Brother は恐らくあなたに適したプリンターではないであろう。

もしたまにしか iPhone や iPad からプリントしないのであれば、代わりに Mac 上で handyPrint (無料) 或は Printopia ($19.95) を走らせるという手もある。これらはプリントジョブをワイヤレスプリンターに回送する仮想 AirPrint プリンターを提供する。これらのオプションのマイナス面は、プリントしたい時は Mac には電源が入っていなければならないことである。

他の殆どのプリンターと同様、Brother は "スターター" トナーカートリッジを同梱しているが、これは最大 700 頁までしかプリント出来ない。私はそんなに沢山プリントする積りはないので、これでもやっていけるが、これは明らかに製品価格は低く据え置いてプリンターからの売上げを増やそうとするやり方である。交換のトナーカートリッジは 約 $45 で 2,600 頁の印刷が出来、頁当りにすると $0.02 以下となる。ドラムユニット、これはトナーを紙へと移すものだが、は約 12,000 頁で寿命となる。このドラムユニットは約 $110 であることを考えると、プリンター本体とほぼ同値である、その時が来たら私は恐らく新しいプリンターを買うことになると思う。

では印刷そのものはどうなのであろうか? ここが Brother が輝くところである。プリンターは一旦目覚めれば、分当り 27 頁の速度で出力する。テキストは鮮明で、レーザープリンターから期待するレベルであり、これはその 2400 x 600 dpi 解像度のお蔭である。紙トレーは 250 枚の容量でレター又はリーガルサイズの紙が使え、そしてより厚い紙のためのマニュアルフィードもある。最後に、プリンターにはデュープレックスモードがあり、紙の両面に自動で印刷するが、これを使うと紙が少し丸まってしまうので、両面印刷を多用するのであれば、このプリンターは適さないと思われる。

ではカラー印刷はどうする? 私の場合はカラーで印刷する必要があるのは極めて稀である。実際、私がカラーを必要とするのは主として写真のためであり、安価なインクジェットではもともと良い印刷は期待できない類のものである。勿論、高品質の Epson を使えば目の覚める様な印刷が出来るが、プリンター、良質の紙、そして Epson の正式インク (格安のインクジェットカートリッジは多くの場合出来栄えが良くないか、或は全く働かない場合がある) と買い揃えていくと、頁当りのコストは法外なものとなる。私の地元の Walgreens では写真を安くプリントしてくれるし、一分もすれば持ち帰れる。

現時点では、私は多くの人に Brother HL-2270DW 白黒レーザープリンターをお勧めできる。どのプリンターでもそうだが、これにも問題はあるが、これはワイヤレスで、高速で、作りも堅牢で、そして購入も運用費用も安い。プリンターは Apple が再訪問する程にはセクシーではないかも知れないが、何百万もの通常の人々にとっては、不可欠な悪である。

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PDFpen Scan+ でスキャナをあなたのポケットに

  文: Michael E. Cohen: mcohen@tidbits.com, @lymond
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iOS 7 が出たばかり(2013 年 9 月 18 日の記事“iOS 7 の離陸前チェックリスト”参照)だが、Smile Software が新しい iOS アプリ、$4.99 の PDFpen Scan+ をリリースした。これは、あなたの iPad や iPhone を文書スキャナとして使えるようにするものだ。デバイス内蔵のカメラを使って直接文書をスキャンしてもよいし(そのための独自のカメラインターフェイスをアプリが提供する)デバイスの中の写真コレクションからいくつか画像を選んで使ってもよい。

その通り、私は今「画像」を複数形で使った。PDFpen Scan+ は、複数の画像を組み合わせて、複数のページを持つ一つの文書として扱うことができる。結果は一つの PDF となり、 iPadiPhone 上で Smile の PDFpen を使って手軽に共有することも、あるいは iCloud、Dropbox、Evernote、Google Docs、Alfresco、Box などさまざまのクラウドサービスで共有することもできる。また、このアプリにはページの端を探知する機能と OCR (光学式文字認識) 機能も備わっていて、OCR 機能は 16 ヵ国語に対応している。

もちろん、それらはすべて素晴らしいことだ... 理論的には。でも、実際問題として PDFpen Scan+ はどの程度うまく働くのだろうか? 私はいろいろテストしてみて、純粋な画像スキャナとしては十分機能するけれども OCR 機能にはまだまだ改善と調整の余地がたくさんあると思った。

PDFpen Scan+ でスキャンする -- 例えば iPhone 上で PDFpen Scan+ を初めて起動すると、Documents 画面の下の方にシンプルなボタンが並ぶ。文書を撮影して PDF に変換するカメラボタン、Photos コレクションの中に保存された画像から PDF を作成する画像ボタン、それに Evernote や Dropbox など他の場所から PDF や画像を読み込む追加ボタンだ。

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カメラボタンをタップして、あなたが PDF を作成したい文書の写真を撮る。そのインターフェイスは分かりやすいが、古い iOS 6 流のシャッターボタンを使っているので iOS 7 ではちょっと場違いな感じがする。でもそれは単なる見栄え上の問題だ。本当に問題なのは、カメラを動かさずに構えるのがとても難しいので、文字の書かれた文書を十分クリーンかつ明瞭に撮影できないことだ。Smile は、体全体が動かず安定した状態でゆっくり息を吐きつつ撮影することを勧めている。撮影するごとにそれを採用するかしないか決めることができ、また文書が一枚の画像に収まるのかそれとも複数の画像にわたるのかを画面右上にある数字ボタンをタップして指定できる。

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ベストな状態の写真が撮れれば、次にページの端を設定する画面に移る。暗い背景で紙の文書を撮影した場合は、ページ端の自動探知機能がよく働く。明るい色の、コントラストの少ない背景で撮影すると、自動探知機能の働きはそれほど良くない。幸いにも、コーナーポイントをドラッグして調整できるので、たとえページ端の自動探知機能がうまく働かなくても、あるいはあなたが画像の一部だけを取り込みたいと思っても、手軽に画像の範囲が指定できる。また、この画面で画像全体に設定することも、最終的な書類の紙サイズ (デフォルトは US Letter) を指定することも、画像を削除してもう一度やり直すこともできる。端を指定した結果その領域が長方形というよりもむしろ台形に近い場合は(角度を付けて撮影するとそうなりがちだが)切り取られた領域が適切に拡大縮小されて長方形に収められ、遠近効果が除去されることに注意しよう。

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端が平行化されれば、次に調整すべきは画質そのものだ。それには画面の一番下のところにあるコントロールを使って、向きを修正したり、画像の輝度とコントラストを調整したりする。輝度とコントラストの調整をするのはページの背景に対してできる限り文字を読みやすくし、できる限り影を除去するためだ。

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最後に、可能な限り画像が良く見えるようになったら、次の画面で OCR を実行するかそれともさらにページを追加するかを選ぶ。OCR の実行は、OCR ボタンをタップしてから、出てくるメニューで OCR Document をタップするという簡単な手順だ。実際の OCR 処理は決して高速ではない。PDFpen Scan+ がテキストを認識して解釈できた部分が順に黄色く塗り潰されて行き、その処理が終われば、次にしばらく(一・二分程度)時間をかけてテキストを飲み込んでその結果を分析しつつ、その PDF に不可視のテキストレイヤーを追加して作業を終える。

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PDFpen Scan+ はどの程度うまく機能するか? -- 残念ながら、この OCR 機能はとりたてて賢くもなく、また許容度も大きくない。例えば、2カラムのページを全く理解できないので、そのページにあるすべてのテキストを含めることができたとしても、OCR メニューから Copy Document Text を選べば、テキストの行の順序がごちゃごちゃになって、普通の文章というよりもむしろ酔っぱらった Ezra Pound の書いた詩みたいになる。また、人間の目には明らかに読めるようなところでおかしくなってしまうこともよくある。例えば、私がこの記事の準備のためにスキャンしてみた2カラムのページからは、次のようなテキストが出力された:

The real-estate to and respond with. lt distracts the user from his task, nml it the chances for the device being dropped. how much ml estate is esme . devices. In the iPhOne has the least the iPzd the moa ThlS not account display which may be another costly. it takes tesoumes to create. display. and inletfau- views; time to design and test the code. On the other hand. sticking to a single simplifies design and cuts down lllllt'

たとえ文章を撮影した画像が極めて高画質のものであったとしても、この OCR は時々変なことをしでかす。例えば、私は第三世代 iPad 上の iBooks で電子ブックの小説を開いて、その一つのページのスクリーンショットを撮り、それで OCR のテストをしてみた。PDFpen Scan+ はほとんどすべての単語を正しく認識したけれども、時々、どういうわけか、テキストを Notes アプリへコピーすると行と行が入れ替わって変な順番に並ぶことがあった。

けれども、他の種類のテキスト風画像を解読する際には本当に賞賛すべき仕事を成し遂げることもある。例えば、私は週末に Santa Monica 空港の Museum of Flying (航空博物館) に行って展示の説明を写真に撮り、その写真の一部を PDFpen Scan+ に食わせてみた。

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その結果は、実際かなり素晴らしいものとなった。ほんの数個の解釈ミスと、単語がほんのたまに欠落することがあっただけだった:

North Amencan The North American F-86 Sabre (sometimes called the Sabrejet) was a transonic jet fighter aircraft. The is best known as America's first swept wing fighter which could counter the similarly-winged Soviet MiG-15 in high speed dogfights. The was produced as both a fighter- intereeptor and fighter-bomber. Although developed in the late 1940s and outdated by the end of the 1950s, the Sabre proved versatile and adapt- able, and continued as a front-line fighter in numerous air forces. The F-86 Sabre was the first American aircraft to take advantage of flig ht re- search data seized from the German aerodynamicists at the end of the war. Use of a swept wing would solve their speed a slat on the wing's leading edge which extended at low speeds would enhance low- speed stability. Its success led to an extended production run of more than 7,800 aircraft between 1949 and i956, by far the most-produced Western jet fighter. About this Aircraft This is an F-86H model that is currently undergoing restoration and will be finished with a California Air National Guard livery andis onloan from the National Museum of Naval Aviation.

結論は -- 一方では、PDFpen Scan+ は画像を獲得する際のやむを得ない条件、つまりカバー付きで独自の光源を持つ安定したフラットベッドスキャナではなく、震える手で持つカメラをその場の光源だけで撮影しなければならないことを考えれば、なかなか良い仕事をしていると言える。実際、ポケットに入る (!!) デバイスで撮った写真にしては、これほどまでに良い画像が撮れていることに私は驚きを禁じ得ない。率直に言って、外出中に何らかの紙の書類を手早く PDF にする必要がある場合、これほど手軽で安価な方法を私は他に知らない。その上、PDFpen Scan+ は Smile の iPhone および iPad 用アプリ PDFpen と緊密に統合されているので、作成した PDF に注釈を入れたりマークアップしたりするのも簡単だ。

それと同時に、OCR の出力する結果は状況によってさまざまだ。がっかりするような結果になることも、あまりにも多い。(意図せず滑稽な文章が出てきて笑ってしまうこともあるが。)外出中に高品質の OCR を必要とする旅ゆく戦士たちに推薦できるようになるためには、まだまだ大幅な改善が必要だと思う。しかしながら、気軽に使うだけならば、何の不安もない。次に博物館を訪れる際には、ぜひまた使ってみたいと思っている!

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Dock の対決: Apple 対 Twelve South

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

iPhone 5 と新しい Lightning コネクタの出現に伴い、Apple はポケットに入るデバイスにドックを提供するという長年続いた伝統を捨てた。ところが、収益の減少に直面した Apple は(2013 年 7 月 23 日の記事“Apple Q3 2013 業績、増収減益が続く”参照)またもや大々的にアクセサリ市場に参入することにして、新発売の iPhone 5s 用と iPhone 5c 用に公式のドックとケースを発表した。(私が書いた非常に簡潔な iPhone 5s 用ケースの紹介は、2013 年 9 月 24 日の記事“$39 の iPhone 5s ケースを 39 語でレビュー”参照。)iPhone 5s 用ドックの方は私の iPhone 5 とも後方互換なので、今回はこちらをテストしてみることにした。

しかしながら、このレースにはもう一頭の新馬も出走している。いや、確かにパドックには多種多様な出走馬たちがうろつき回っているけれども、その中で Twelve South と肩を並べられるものは他にない。Twelve South は、現在手に入る Apple 用アクセサリの中でも最良の製品のいくつかを作っている会社だ。Twelve South 製のアクセサリは Apple のアルミニウム製品の美しさにもひけを取らず、iMac 用の BackPack (iMac のスタンドに取り付けて使う革新的なストレージ棚) や、私たちスタッフの一員 Michael Cohen のお気に入りでもある iPad 用 BookArc (高く盛り上がった iPad 用スタンド) など、素晴らしい製品が揃っている。最近になって Twelve South は iPhone 5、iPhone 5s、iPhone 5c、および iPad mini 用の調整可能なスタンド HiRise を発表した。

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Apple 製のドック iPhone 5s Dock は、ごく小さなプラスチックの長方形だ。長さは 2.5 インチ (6.35 cm) 以下、幅は 1.75 インチ (4.45 cm) 以下だ。使うには、Lightning ケーブル(別売り)を背面に差し込めばよい。気が向けば、このドックの出力ポートに(電源供給を受けている)スピーカーを接続することもできる。それからドックに iPhone を差し込めば、準備完了だ。

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ただし、あなたの iPhone をケースに入れていないという条件付きだ。この iPhone 5s Dock は iPhone とぴったりフィットするように作られているので、Apple の公式のケースでさえ互換でない。これは Apple 製のドックに昔から付きまとっていた問題であった。一年間も休暇を過ごしたのだから、少しは何か工夫してくれてもよかったのにと思うのだが。

他方、Twelve South の HiRise は、ケースに入れた iPhone でも、iPad mini でも、さらには十分小さくて下の部分に Lightning ポートを持つ機器ならば何でも、問題なく受け入れてくれる。しかしながら、大いなる柔軟性には大いなる複雑さが伴うのが世の常だ。HiRise は、ドックと言うよりむしろ趣味のキットと呼ぶ方がふさわしい。

HiRise の(とても素敵な)梱包を開くと、出てくるのはドックではなくて、むしろドック組み立てキットだ。必要なパーツはすべて入っている。表側の支柱、裏側の支柱、台座、中に六角ネジ回しを収納したプラスチック製の底蓋、四本の六角ネジ、それから三個の Lightning ケーブルクリップだ。Apple のドックと同様、Lightning ケーブルは付属していない。(ただ、おそらくそれは賢明なことだろう。報道によれば、iOS 7 は 公式でない Lightning ケーブルでは動作を拒否する らしい。)

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組み立ては簡単ではない。説明を見てもあまり助けにならない。一番やりにくいのは、表側の支柱を台座にネジで取り付けるところで、角度を付けなければならないのでなかなかうまく行かない。とても小さなアルミニウム製の二つのパーツを、角度を付けて、片手で支え、もう片方の手でものすごく小さな六角ネジを締め付けなければならないのだから。説明によればここを組み立てる前に表側の支柱の中に Lightning ケーブルを通すことになっているが、私の見たところ先に組み立ててからあとでケーブルを支柱に通す方がずっと楽だ。

表側の支柱が台座に取り付けられて、ケーブルがその中をきちんと通ったら、付属のクリップのうちの一つを支柱の頭の部分に嵌め込まなければならない。一つのクリップは裸の iPhone 用、もう一つのクリップは薄手のケースを取り付けた場合のため、三つ目のクリップは分厚いケースで使うためだ。これらのクリップは支柱の頭の部分に差し込む際に決まった向きにしか入らないが、取り付けを逆にしてしまいがちだ。そして反対向けにケーブルを取り付けた場合、Cupertino から大いなる助けがやって来る。すなわち、反対向きになるようにクリップを取り付けてしまうと、iPhone がドックに嵌まり込んで抜けなくなり、取り外すのに苦労させられる。

表側の支柱が正しく取り付けられたら、次に裏側の支柱を台座の裏側にある長い穴を通してネジ留めしなければならない。ネジを正しい位置に持ってくるのがなかなか難しい。けれども、長く伸びた穴のお陰で、裏側の支柱を前後にスライドさせることができ、いろいろな厚さのケースに対応できる。それから最後に、HiRise の台座の裏側にある溝に Lightning ケーブルをていねいに嵌め込んでから、台座の底蓋を閉じる。

Lightning ケーブルを取り外すのは簡単でない。Apple のドックではただ単にケーブルを抜くだけだが、HiRise ではまずクリップを外してから、台座の裏側を開けてケーブルを順々に抜かなければならない。

私が HiRise を組み立てるのに 30 分ほどかかった。機械加工と金属薄板製造で働いたことのあるこの私が! でも、いったん組み立ててしまえば、出来上がった HiRise は見栄えもとても魅力的だ。ただ、幅が 4 インチ (10.16 cm) ほど、長さが 5 インチ (12.7 cm) ほどもあって、iPhone 5s Dock に比べてデスクの上で場所を取る。

もしも私が何か一つだけ改善の提案を HiRise にするとしたら、組み立てた状態のユニットを販売して欲しいと言いたい。そうすると梱包が倍の大きさになってしまうだろうが、ユーザーの使用感はずっと良くなるだろう。また、六角ネジをつまみネジに変えれば、六角ネジ回しや底蓋の必要がなくなるだろう。

さて、どちらのドックの安定性が高いだろうか? 背の高い HiRise の方が iPhone 5s Dock より不安定ではないかという気がするかもしれないが、実は HiRise の大きくて重いアルミニウム製の台座の方が、Apple のちっぽけなプラスチック製のドックよりもずっと安定している。

では、Lightning 接続についてはどうだろうか? HiRise では表側の支柱の上に iPhone を乗せるのだが、この支柱の幅は 0.63 インチ (1.58 cm) ほどしかない。ちょっと指で iPhone に触っただけで簡単に接続が切れてしまう。それより支持部分の幅が広い iPhone 5 Dock の方が良い接続が得られるような気がしたけれども、それは間違っていた。Apple のドックの方でも、やはり指が当たっただけで同じように iPhone との接続が切れてしまう。それで分かったのは、Lightning というのは、ドックで使うことは可能ではあるが、もともとドッキングのために作られたものではないということだ。

皮肉にも、Lightning 接続はとても簡単に切れてしまうけれども、どちらのドックも iPhone を取り外すのは実際かなり難しい。片手でただつまみ上げるなんて、到底無理だ。片方の手でドックを押さえつつ、もう片方の手で iPhone を持ち上げる必要がある。けれども、少し練習しさえすれば、どちらのドックでも iPhone を片手で取り外すことは可能だ。HiRise では、中指で背面の支柱を押し下げつつ、親指と人指し指で iPhone をつまんで持ち上げるのがコツだ。iPhone 5s Dock では、私は(紳士らしく)小指でドックを押さえながら人指し指、中指と親指で iPhone を挟んで持ち上げる。HiRise の方が、iPhone を外すのが楽だと思った。背面の支柱が押し付ける台になってくれるからだ。

最後にもう一つ、オーディオや通話の音質はどうだろうか? Apple と Twelve South は、この点について非常に違ったやり方をしている。Apple のドックは iPhone 下面のスピーカーとマイクロフォンを覆ってしまうので、Apple はサウンドを強化するために「特殊なオーディオポーティング」を採用している。簡単に言えば、このドックそのものに十分な凹面部分があるので、若干の音響増幅効果があるのだ。iPhone を空のコップに入れたときと似ている。それに対して HiRise では iPhone を乗せる台の部分が十分に狭いので、ヘッドフォンジャックもマイクロフォンもスピーカーも一切覆われることがない。

私は FaceTime Audio をスピーカーフォンモードにして、TidBITS 出版者の Adam Engst に電話をかけてみた。双方のドックを比べてみて、彼は音質の違いが全く聞き分けられなかった。私の側では、Apple のドックの方が音量が少し大きかったけれども、HiRise との違いはそれほど大きなものではなかった。

HiRise のデザインでとても賢いと思える点が一つある。ヘッドフォンのポートが覆われていないばかりでなく、台座との間に十分な空間があるのでヘッドフォンジャックが簡単に抜き差しできるのだ。iPhone 5s Dock の方は技術的にはライン出力のジャックがヘッドフォンに対応していないことになっているが、試しに EarPods をライン出力ジャックに挿してみたところ、ちゃんと聞こえた。ただし、一つだけ重要な注意点がある。この場合、EarPods 内蔵のリモコンが無効となる上に、私は iPhone のボタンを使って音量を調整することさえできなかった。

結びに、今回の Dock の対決の結果を言えば、引き分けだ。どちらのドックも、抜きん出て便利というほどではない。Lightning コネクタがもともとドッキングに適したものではないからだ。素早く簡単に iPhone を取り外すことができない以上、便利さのほとんどが帳消しになる。けれども、どちらのドックもあなたの iPhone を据え置く素敵な台座となるし、ケーブルが散らからないようにしてくれる。

では、どちらがあなたの用途に適しているだろうか? もしもあなたがドックを使いたい主たる理由が有線接続のスピーカーに手早く繋ぐためならば、かつあなたが iPhone ケースを使っていないならば、iPhone 5s Dock を選ぶべきだ。それ以外の場合は、Twelve South の HiRise の方が良い選択ではないかと思う。確かに、パーツを組み立てたり調整したりしなければならないのは面倒だけれども、そのようにしたデザインのお陰で、Lightning コネクタが使える限り、このドックを使い続けることができる。価格は $34.99 と、$29 の iPhone 5s Dock より少々高いが、プラスチック製でなく素敵なアルミニウム製で、ヘッドフォンとの相性も良い。

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2ステップを踊る: 認証の第二要素喪失に対処

  文: Glenn Fleishman: glenn@tidbits.com, @glennf
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私の iPhone 5 内蔵のカメラはとうとう使えなくなってきた。しばらく前から、埃のせいか、あるいは密封された光学機器内部のセンサーが壊れたのかもしれないが、それと分かる跡が写るようになってきたのだが、私はこれまで何とか対処してきた。また、Standby ボタンも弾力を失いつつあり、しっかり押し込まないと働かないようになってきたけれども、私は忙し過ぎて iPhone を取り替えに行く暇もなかった。そうこうするうち、すべての写真に髪の毛のようなものが写るようになってきた。このくるくる線が、私にとってとうとう最後の一線となった。

私は何も気に留めず Genius Bar の予約を取って、まだ保証期間内だったので新しい iPhone 5 を受け取った。(AppleCare+ は契約していたが、それを持ち出すまでもなかった。これは工場出荷時の欠陥だと認められたからだ。)それから私は iCloud のバックアップからリストアした。その 40 分後にリストアが完了して、私は初めて気付いた。いわゆる「第二要素」を失う事態に対する準備をし忘れるという重大なミスを自分が犯していたことに気付いたからだ。

二段階(あるいは二要素)ログインでは、通常一つのログインに二つの異なる方法を使うことが必要となる。一つはパスワード、もう一つは固有のトークンで、このトークンはテキストメッセージで送られたり、特別のアプリの内部で作られたり、あるいはキーチェーン生成装置のごく小さな画面や ID カードなどに表示されたりする。これら第二要素は、何らかの物体またはデバイス上のアプリを物理的に所有しているという事実に依存する。完璧なセキュリティを提供できる訳ではないが、あなたのパスワードを盗むと同時に付随するアカウントにフルアクセスできる人はそういないだろう。

私の第二要素の大多数は Google Authenticator の中に保存されている。これはあの検索の巨人の作った (iOS と Android 用の) 無料アプリだ。Google 製であるとはいえ、このアプリは数多くの二要素認証システムで働き、パスワードを補完するための時間制限付きのコードを生成する。どこかのサイト上でこれを使うためには、特別の事前準備コードを入力する必要がある。コードの入力には、一連の文字をタイプするか、または QR コードをキャプチャする。

それが済めば、Google Authenticator が一連の数字をあなたのログインコードとして暗号化により導出し、このコードは一分ごとにリセットされる。現在時刻が、そのコードを作成する計算の際に一つの要素として用いられるからだ。これらのコードはたった一度しか使うことができないので、使用後にキャプチャされても何の役にも立たない。その上、コードが有効なのは 60 秒間だけであって、それが過ぎれば無意味になる。賢明にも Google Authenticator は事前準備コードを保存していない。なぜなら、そうしなければ盗まれた iPhone を悪漢が iCloud バックアップからリストアしてそれらのコードにアクセスできてしまうからだ!(2013 年 5 月 30 日の記事“Elcomsoft Apple の二要素認証アプローチの欠陥を詳解する”参照。)

でも、そのことは私に問題を引き起こした。比較的セキュリティに精通しているし先のこともちゃんと考える能力があると自認しているこの私だというのに。私は、メインの Mac が手元にない場所で iPhone をリストアするのだから、二つの異なる Apple ID パスワードと私の Dropbox パスワードが必要になることは意識していた。でも、その時の私は二段階ログインの際に問題が起こることを予期していなかった。

幸いにも、私は以前、さまざまの二段階システムをセットアップした際に、必要な手順を既に済ませていた。ほとんどのシステムは、リストアの際にもアクセスできる手段を提供するか、または三つの情報のうち二つさえ持っていれば二要素システムをリセットできる手段を提供していた。使っていたアドレスへの電子メールアクセス (あるいは信頼できる特定のデバイスへの物理的アクセス)、パスワード、特殊な復旧鍵または同種のコード、の三つだ。私は夢中になって復旧コードを隠したのだったが、この時に至るまでそのことをすっかり忘れていた。

私は復旧鍵を隠すために Yojimbo を使った。Yojimbo は新たな同期オプションを備えたバージョン 4 が出たばかりだが、セキュアな要素に強力な暗号化を使っている。(2013 年 8 月 14 日の記事“Yojimbo 4.0 が同期を追加... ただし iCloud 経由ではない”参照。)強力なパスワードをセットしておけば、そのパスワードのみが Yojimbo のデータベースに保存された項目を取り出せる手段となる。1Password や LastPass、その他各種のセキュアなパスワードマネージャやスニペットキーパーなども、同様にして復旧鍵の保存に使えるだろう。

失った第二要素からの復旧 -- 新しい iPhone 5 をバックアップからリストアした後、個々の二要素サービスごとに私がそれぞれの第二要素を取り戻した手順を、ここに紹介しておこう:

Stripe については、私は復旧鍵を保存していたので、それを使ってログインして二要素認証をオフにし、その後再び新たな事前準備コードと復旧鍵で二要素認証をオンに戻した。

Linode については、Authenticator の事前準備に使うコードを保存していたので、いったんその再入力を済ませれば、何を再生成させる必要もなくすべてが元通り復旧した。

将来に向けて -- 二要素認証システムにおいて第二要素を失った場合にどうすべきか、私がしっかりしたプランを立てていなかったことは明らかだ。そして、上で説明したサービスのどの二つも同じようになっていなかったという事実を踏まえれば、今後永遠にアクセスできなくなることがあり得るのか、復旧のためにさらにもっと大変な手間がかかるようになるのかどうか、考えれば考えるほどちょっと心配になる。(もしも私が Linode 用の事前準備コードを保存していなかったら、おそらく私は請求に使われるクレジットカードの両面をスキャンして、セキュリティのためにいくつかの数字を隠し、さらにその他のデータも添えて送ることによって、アクセスを復旧させてくれるよう彼らに依頼しなければならなかったろう。)

二要素認証システムを利用しているすべての人に対して一般的な助言をするとすれば:

Authenticator によって生成された Google のコード自体をセキュアにバックアップできるようになれば、上記のことすべてが回避できるようになる上に、パスワードと復旧コードを保存するという現状の保存策より私にとってリスクが増すとは思えないのだが。

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FunBITS: 目の見えない人でも Vanished で遊べる

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週は、視力に障害のある人たちから iOS 7 で困難に直面しているという声が多く聞こえてきた。(2013 年 9 月 19 日の記事“視力に障害がある者にとっての iOS 7 を覗き見る”と 2013 年 9 月 25 日の記事“iiOS 7 アニメーションで気分が悪くなる人でる”参照。)それは気の毒なことだけれども、私は Vanished というゲームを見つけてすっかり嬉しくなった。これは、iOS 用のユニークなゲームで、視力に障害がある人の大多数でさえ楽しむことができる。(ただし注意点が一つある。)さらに嬉しいことに、2013 年 10 月 1 日までの期間限定で無料だ。

Vanished の中で、あなたのキャラクターは完全な暗闇の中で目を覚ます。動き回るための唯一の手掛かりは、いろいろな方向から聞こえてくるオーディオだ。ゲームの目的は、それぞれのレベルの中を歩き回って、出口を見つけることだ。出口はチャイムが鳴るのでそれと分かる。雰囲気としては、1982 年に出た Atari 2600 用の Haunted House ゲームにちょっと似ている。あれこそ、初めてのサバイバルホラーゲームであった。

Vanished は、ヘッドフォンを必要とする。Apple の EarPods がちょうど良い。前へ歩くには、スクリーンを指で押さえる。向きを変えるには、あなたの体の向きを変える。これは iPhone のコンパス機能の巧みな応用であり、たいていの 3D ゲームでアナログスティックを押して向きを変えているやり方に代わることのできる、素敵な新しい方法だと思う。

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ナビゲートするには、ビーコンとなる音が正面から聴こえてくるように体の向きを変える。警察無線のような音のこともあるし、気味の悪いささやき声に聞こえることもある。正しい方向を向いたら、スクリーンを指で押さえてそちらの方向へ進む。その途中で、また別の気味悪いサウンドの近くを通り過ぎることもある。それは時には深い吐息であったり、笑い声や唸り声であったりする。モンスターが近くにいるのだ。

モンスターだって? その通り。そして残念なことに、戦闘こそ、このゲームの良くない部分だ。モンスターが攻撃を仕掛けようとすると、iPhone がバイブレーションで知らせる。その逆の方向に逃げることもできるし、iPhone をシェイクして攻撃することもできる。(しっかり持ってシェイクしよう!)私は逃げる方をお勧めする。戦闘を始めると厳しいからだ。暗闇で一度空振りするだけで、あなたは死んでしまう。ここはもう少し何らかの手引きが必要なところだ。でも、逃げ出しても何ら恥じることはない。結局のところ、脱出するのがこのゲームの目的なのだから。

Vanished はゲーミングの世界に興味深い試みを持ち込んだ。ビジュアルな効果に頼り過ぎるのが嫌で普段はゲームをするのを避けているという人は、一度ぜひ試してみるべきだ。ハロウィーンのパーティーなどに最適だと私は思う。暗い部屋の中で友だちにこのゲームを持たせれば、悲鳴が飛び交うこと間違いなしだ!

けれども、読者の Moof が指摘してくれたのだが、Vanished には一つだけ大きな見落としがある。ゲームのメニューが VoiceOver に対応していないので、目の見えないユーザーはゲームをスタートさせることができないのだ。ゲームプレイがオーディオを基にしていることを考えれば、これは奇妙な手抜かりだと言える。近々修正されることを期待したい。

Vanished から Daredevil へ -- その欠陥にもかかわらず、Vanished は楽しいコンセプトから成る作品なので、無料で手に入るうちに試してみる価値は大いにある。私はずっと以前からオーディオ専用のゲームというアイデアに魅せられてきた。あの有名な "The Hitchhiker's Guide to the Galaxy" の著者 Douglas Adams は、亡くなる直前にオーディオ専用のゲームを開発中であったと言われている。このアイデアを基にして、きっと何か素晴らしいものが開発できるのではないだろうか。

例えば、Marvel Comics のコミックに登場するクライムファイター、Daredevilを考えてみよう。昼間は弁護士 Matt Murdock として活動する Daredevil は、子供のころに放射性廃棄物を浴びて盲目となり、両目の視力を失ったが、その代わりにさまざまの超人的な能力を身につけた。Daredevil は大通り一つ分も離れた場所から一人一人の心臓の鼓動を聴き分けたり、さらにはそれによって人が嘘を言っているかどうかを見破れたりする。彼はまた特殊な「ビリー・クラブ」を使いこなす。これは見た目は普通の盲人用の杖だが、割って二つの部分にすればそれらが長いワイヤーで結ばれていて、これを使って悪党を打ちのめしたり、ビルからビルへと飛び移ったりできる。いわば、ヌンチャクを強化したようなものだ。

さて、ここで iPhone 用の Daredevil ゲームがあったらどんなものになるか、想像してみよう。つまり、誰かが Vanished のコンセプトを応用して作ったら、という話だ。あなたは iPhone を高々と持ち上げて、ビリー・クラブの引っ掛け鈎が掛かる「カチリ」という音がするまで待つ。そして iPhone をそちらに向けて振れば、あなたは屋根の上まで飛び上がる。遠くから戦闘の音が聴こえる。スクリーンを押さえて音のする方へ走る。近づくにつれて、戦う音の方に iPhone で狙いをつければ、五人の心臓の音が聴こえる。五つの心臓はどれも早鐘のように打っているが、明らかに一つだけはパニックの様相を示している。この人が攻撃されているのだ! そこであなたは攻撃者の一人に iPhone で狙いをつけ、ヒュンと振ってビリー・クラブの棍棒部分を彼に投げつける。不意打ちを食らわされた彼は、倒れる。

次にあなたはスクリーンを押さえて悪党たちに近づく。攻撃が来る(iPhone のバイブレーション)のを感じるとあなたは素早く iPhone を振って二人目のチンピラを気絶させる。それから体を回転させて、三人目の攻撃者の心臓の音の方向に狙いをつける。相手は攻撃の届く範囲のすぐ外にいる。そこであなたは iPhone を振って屋根を飛び越え、彼の頭に飛び蹴りを食わせる。最後の男が逃げて行くのが聴こえたので、あなたは犠牲者のところへ行って彼の体を調べる。傷を負っているが、彼は大丈夫だ。しかしちょっと待て、何かが変だ。彼があなたに告げていない何かがそこにあるのを感じる...

さらにもう一歩想像すれば、ビジュアルな再プレイ機能があってもよい。つまり、この戦闘をもう一度、今度は(耳で聴くと同時に)目でも見てプレイし直すことで、新たなサウンドの意味を学ぶこともできるし、スキルを磨くこともできるというわけだ。それに第一、現実を認めよう。確かにオーディオのみのゲームはクールだけれど、格好良いグラフィックスがあれば、それを見ることのできる人たちはやはり嬉しく思うだろう。

私は開発者ではないけれど、もしもこのアイデアを私が思うのと同じくらい凄いと思って下さるなら、Marvel にその声を集めて作ってもらおうではないか。それが実現するまでの間、まずは Vanished を試してみよう。視力に障害のあるゲーマーたちにとって、これは iPhone の可能性を示唆しているものだから。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2013 年 9 月 30 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Pixelmator 2.2.1 -- バージョン 2.2.1 という番号は(前回のバージョン 2.2 から見て)マイナーなものに見えるかもしれないが、 Pixelmator の今回のバージョンは、人気もあり価格も魅力的なこの画像編集および画像処理用アプリケーションに新たなファイルフォーマットを導入しつつ、大幅なパフォーマンス向上も謳っている。(Pixelmator に馴染みのない方は Michael Cohen のレビュー記事“Pixelmator で Photoshop を置き換えられるか?”(2013 年 5 月 17 日) をぜひお読み頂きたい。)画像ファイルを開いたり保存したりする速度が大きく向上するとともに、今回の新しい Pixelmator ファイルフォーマットはあなたが画像を操作している間に編集作業をバックグラウンドで保存し、個々の編集作業を iCloud に保存する(ファイル全体を毎回丸ごと保存しない)ようになった。またこの新しいファイルフォーマットでは進行表示バーが導入されて開いたり保存したりする際に作業の進行具合がより良く分かるようになった。また Quick Look 対応も拡張された。さらに、Pixelmator は画像を開いたり保存したりする際に新しいファイルフォーマットによるか従来のフォーマットによるかを選べるチェックボックスを提供する。

新しいファイルフォーマット以外にも、Pixelmator は Effects Browser を改善して Return を押せばハイライト表示されたエフェクトが開くようにし、またキーワードも増やして正しいエフェクトが素早く見つかるようにした。サードパーティのエフェクトがより良く整理され、ツールチップでフルタイトルが見られるようになった。その他の変更点としては、Command-Option のキーボードショートカットで画像の見栄えをエフェクトを施す前後で比較できるようにし、Sharpen エフェクトをプレビューする際の精度を改善し、Replace Color および Select Color ツールで点眼器をより精密にし、エフェクトを適用したり Select Color および Refine Selection の機能を使ったりする際の画像のプレビューをより柔軟にしている。(Mac App Store から新規購入 $14.99、無料アップデート、41.6 MB、リリースノート)

Pixelmator 2.2.1 へのコメントリンク:

Typinator 5.7 -- Ergonis が Typinator 5.7 をリリースして、このテキスト展開ユーティリティが展開のさまざまの部分とオプションのデフォルト値を合わせる際のやり方を改善した。もしデフォルト値が存在すれば、入力フィールドには前回その展開が使われた際に入力されたものではなくデフォルトで指定された文字列が入るようになった。また、今回のアップデートでは一部の入力フィールドが別のマーカーの直後に来た場合に認識されなかった問題を修正し、IntelliJ、PhpStorm、WebStorm、および PyCharm で複数行の展開を試みた際に現在のクリップボード内容が挿入されてしまった問題を回避し、アプリケーションによっては異なるタイプの改行文字が作られていたバグを修正し、Microsoft Word で一部の複数行展開が起こした問題点を回避している。(新規購入 24.99 ユーロ、 TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、5.5 MB、リリースノート)

Typinator 5.7 へのコメントリンク:

TextExpander 4.1 -- 来たるべき OS X 10.9 Mavericks のリリースに備えて Smile がTextExpander 4.1 をリリースし、Security & Privacy 設定を新設するとともに、さまざまの改善や修正を施した。このタイピングショートカットユーティリティは今回 Emoji スニペットグループを導入し、Command-Return を押して fill-in ウィンドウを補完できるようにし、複数個の画像が埋め込まれたスニペットのパフォーマンスを改善し、Mellel などのアプリケーションで大文字/小文字の修正機能を追加し、展開や修正の 30 秒後に CPU をアイドルにするようにし、デフォルトのスニペットタイプを変更する際に既存のスニペットも変換するオプションを提供した。(新規購入 $34.95、 TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、8.6 MB、 リリースノート)

TextExpander 4.1 へのコメントリンク:

ReadKit 2.3.1 -- Webin が ReadKit 2.3.1 をリリースした。多数の修正を施すとともに同期の速度や全体的なパフォーマンスを改善した、メンテナンスリリースだ。この RSS クライアントおよび「あとで読む」アプリは RSS サービスで画像をキャッシュし、Pinboard および Delicious で既読マークと共有オプション、それにタグ補完を提供し、RSS フィードの OPML 書き出しや、元のページをバックグラウンドでプリロードする設定も追加した。今回のアップデートではまた、Feedly 項目を既読とマークしていたバグ、記事のタイトルを Twitter、Facebook、Messages、および Mail で共有する際の問題点、Mac OS X 10.7 Lion で新規購読を追加する際のクラッシュ、Notification Center で通知を表示する際の問題、および検証に関するいくつかの問題を修正している。通常価格は $4.99 だが、ReadKit は期間限定で現在 Mac App Store から $1.99 で購入できる。(新規購入 $4.99、無料アップデート、3.9 MB、 リリースノート)

ReadKit 2.3.1 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2013 年 9 月 30 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今週の ExtraBITS では、いつも通りにいくつかのリンクを紹介するのに加えて、私たちが手早く書いたごく短い記事も三つお届けする。たった 125 語で、iOS 7 で iPad の Notification Center に天気予報を追加する方法を示し、iOS 7.0.2 で何が新しくなったかを一通り述べ、Apple の iPhone 5s Case をレビューする。これら短い記事に対しても感想をコメントにお寄せ頂きたい! 残りのリンクでは、新たに発見された iPhone の歴史、Martha Stewart がアプリ開発者たちの待ち望んだヒーローとなるかもしれないというニュース、アプリの名前付けに関する Marco Arment の考察、それからセキュリティ研究者 Marc Rogers が Touch ID 指紋スキャナのハッキングに成功してもそれを苦にしていない理由、が語られる。

iPad の Notification Center に天気予報を追加する方法を 41 語で -- 依然として iPad には Apple の Weather アプリが見当たらないが、Settings > Privacy > Location Services で Weather を有効にしておけば、iOS 7 の Notification Center の Today 表示に詳しい天気の情報が出る。最初これが表示されないなら、iPad を一度ロックしてからロックを外せばよい。変だ!

コメントリンク: 14147

iOS 7.0.2 について知っておくべきことすべてを 45 語で -- iOS 7.0.2 ではパスコードロックのセキュリティが強化されて Camera Roll や最近使ったアプリにアクセスできなくなり、緊急でない通話が iPhone の Lock 画面からはできなくなり、パスコード入力にギリシャ文字キーボードが再導入された。Settings > General > Software Update から 21 MB のダウンロードだ。

コメントリンク: 14141

$39 の iPhone 5s ケースを 39 語でレビュー -- 外面の革の手触りは素敵で、マイクロファイバーの裏地は iPhone の表面を保護してくれる。ただ、このケースはあまりにもきっちりとフィットするので取り外すのは難しい。さらに悪いことに、ボタンを押すのが難しくなるとともに、ほっそりとしていた iPhone が膨れた感じになる。

コメントリンク: 14133

iPhone の秘密の歴史 -- Fast Company は何ヵ月もかけて調査した結果、今まで聞いたこともない iPhone の歴史を明かした。この記事は "Design Crazy" という新刊書からの抜粋だが、iPhone が Mac のタブレット機(Microsoft の Surface と似ていないこともない)から進化して今日の格好良いデザインとなるに至った経緯を語る。Apple 従業員のうち、選ばれたほんの少数の人たちだけが実際に iPhone のインターフェイスを見ることができ、残りの人たちは意図的に酷く作られた偽物でテストさせられていたが、その後 Scott Forstall が Steve Jobs を説得してこのやり方を正したのだという。

コメントリンク: 14143

アプリの開発者たちが意外な擁護者を得る -- Lodsys は特許荒らしとして小さな iOS 開発者たちの間で悪名高いが、その開発者たちが Martha Stewart を見る目が変わったかもしれない。そう、その通り、あの Martha Stewart だ。大多数のアプリ開発者たちには Lodsys と裁判で戦えるだけの資金はないけれども、Verge の伝える記事によれば、力を持ち人気もあり前科者でもある彼女が、Lodsys に対する反撃を開始したという。彼女は判事に対して、Martha Stewart Living Omnimedia の作ったアプリが Lodsys の特許を侵害していないばかりでなく、訴訟の中で言及された Lodsys のすべての特許が無効であることを宣言するようにと求めている。もしもそれが実現すれば、Lodsys による恐怖の支配に速やかに終止符が打たれることだろう。それは、良いことだ。

コメントリンク: 14142

どうやってアプリを名付けるか -- 著名なアプリ開発者でありポッドキャスターでもある Marco Arment が新しいポッドキャストクライアントを開発中だ。その名を、Overcast という。ブログ記事の中で、彼はこの名前をどうやって思い付いたか、他に検討した代替案、商標権侵害となっていないことを確認するために踏まなければならなかった手順、そしてドメイン名や Twitter ハンドル名などオンラインの存在を確立した方法を語る。私たちの多くが考えもしなかったことを掘り下げて、とても興味深い読み物となっている。

コメントリンク: 14136

Marc Rogers、ハッキングはしたがやはり Touch ID は見事だと思う -- セキュリティ研究者 Marc Rogers は、iPhone 5s の Touch ID 指紋スキャナを Chaos Computer Club の会員たちが偽の指紋を使って破ってみせた実験を自らも再現できた。Rogers によれば、普通のユーザーたちはほとんど恐れる必要がないという。このテクニックを実行するには高価な装置と熟練の技巧が必要だからだ。彼はまた、Touch ID は今でもまだ立派に iPhone のセキュリティにおける改善だと言えると主張する。なぜなら、デバイスをセキュアにするためのパスコードさえ使っていないユーザーたちが多いのが現状だからだ。

コメントリンク: 14135


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Valid XHTML 1.0! , Let iCab smile , Another HTML-lint gateway 日本語版最終更新:2013年 10月 5日 土曜日, S. HOSOKAWA