TidBITS: Apple News for the Rest of Us  TidBITS#1202/09-Dec-2013

今週から、新たな年間会員獲得計画をスタートさせることにしたい。皆さんのあたたかな支援のお陰で私たちはますます濃い内容の記事をお届けできるようになってきた。そのさらなる一例として、今週は Geoff Duncan の詳細な分析記事が、Edward Snowden による NSA のスパイ活動の暴露がインターネットの未来に何を意味するか考察する。私たちは企業スポンサー各社にも感謝しているが、新たな企業スポンサーとしてゲーム出版の Aspyr Media をお迎えした。テクノロジー関係ニュースとしては、Time Machine バックアップが AirPort Extreme の AirDisk 機能でも働くようになったけれども新型の 802.11ac モデルに限られることを Adam Engst が解説し、FileMaker 13 のリリースについて Mark Anbinder が紹介する。気軽な内容の記事としては、皆さんがホリデーギフトを選ぶ参考のために七つのギーク向けギフトガイド記事を紹介し、FunBITS 記事では Josh Centers が iPad 用ゲーム Star Wars: Knights of the Old Republic について語る。TidBITS 会員の皆さんは Josh の本 "Take Control of Apple TV" の最新の章が読めるが、この章ではビデオを制御し、購入し、リッピングし、読み込み、管理する方法が語られる。Thanksgiving の休暇中に出た注目すべきソフトウェアリリースは、Apple Remote Desktop 3.7.1、Sandvox 2.8.7、1Password 4.1.1、BBEdit 10.5.6 と TextWrangler 4.5.4、ScreenFlow 4.5、Piezo 1.2.3、Airfoil 4.8.2、Fission 2.2、Marked 2.2、Nisus Writer Pro 2.0.7 と Nisus Writer Express 3.4.6、Fantastical 1.3.11、DEVONagent 3.6、DEVONthink and DEVONnote 2.7.2、KeyCue 7.1 だ。

記事:

----------------- 本号の TidBITS のスポンサーは: ------------------

---- 皆さんのスポンサーへのサポートが TidBITS への力となります ----


Aspyr Media が TidBITS スポンサーに

  文: Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

私たちの最新の TidBITS 長期スポンサーとして Aspyr Media 社を心から歓迎したい。テキサス州 Austin に本社を置く、Mac と iOS 用にゲームを出版している会社だ。

1996 年以来、Aspyr 社は Mac ゲーミング界の輝く光となった。最近に至るまで、Apple ユーザーたちはビデオゲームの世界においては愛されない継子であった。大ヒット製品のゲームが Mac に移植されることは稀で、仮にそうなるとしても何年もかかるのが常だった。そんな Apple ユーザーにとっての暗黒の時代に、Aspyr は登場し、高品質のゲームを Mac に移植し始めた。実際、私が初めて買った Mac 用ゲームは Aspyr 版の Unreal だった。

その後、Aspyr による Mac 移植はますます速度を速め、ますます品質を上げた。彼らは PC 用リリースのほんの数ヵ月後に Mac 用 BioShock: Infinite を世に出し、その非の打ち所のない移植は私が 2011 年から私が使っている古い MacBook Pro でも見事に動いた。(私のレビュ−記事、2013 年 9 月 6 日の“FunBITS: Mac 用 BioShock Infinite に賛辞を”参照。)それだけではない。彼らは何と、新しい BioShock Infinite: Burial at Sea への拡張を、PC とコンソ−ル用と同時に Mac 用に出してくれたのだった。

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Aspyr は最近、iPhone と iPad 用のゲーミングにも進出した。もしもあなたが Star Wars のファンなら、ぜひクラシックゲーム Star Wars: Knights of the Old Republic を彼らが移植した iPad 版を試してみて頂きたい。(最近私はこのゲームもレビューした。2013 年 12 月 6 日の記事“FunBITS: iPad 用ゲーム Star Wars: Knights of the Old Republic”参照。)もちろん、このゲームは Mac 用にも出ている。これは疑いなく史上最も洗練されたロールプレイングゲームの一つであって、今やあなたはソファにゆったりと座ったままでそれを楽しめるようになったわけだ。Knights of the Old Republic は Star Wars の過去を描いた物語で、あなたの期待を裏切ることはなく、筋書きも史上最高の思わぬ展開を含んでいる。

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Aspyr は GameAgent ゲームディレクトリサービスも運営しているので、Mac ゲーマーならばぜひ見てみるべきだ。GameAgent は Mac 用に入手できるゲームを、メーカーにかかわらず、すべてリストしていて、販売中のタイトルのみをフィルター分けすることさえできる。欲しい物リストにタイトルを一つ入れれば、価格が下がったときにサイトからあなたに電子メールが届く。他に、そんなことをしてくれる人がいるだろうか?

とりわけ歓迎すべき GameAgent の機能が、Mac Match だ。無料アカウントにサインアップすれば、ゲームがあなたの Mac で動くかどうかを知らせてくれる。GameAgent アプリにあなたのハードウェアをスキャンさせることもできるし、手動であなたのシステムを Mac Match に書き込むこともできる。いずれの場合も、ほんの数分の手間だけで、このゲームのシステム要件は何かと頭を悩ます必要が一切なくなる。

私の TidBITS 同僚たちの多くは私ほどにゲーミングの世界を体験していないけれど、ビデオゲームは Apple エコシステムの中で大きな役割を果たしており、それはますます膨らみつつある! そのために一つの大きな力となったのが Aspyr の長年の努力だ。そのこともあって、私たちは TidBITS スポンサーとして Aspyr を迎えるのを大きな誇りとしたい。

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Time Machine が 802.11ac AirPort Extreme Base Station で使える

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Mac OS X 10.5 Leopard のベータで、Apple は Time Machine バックアップを AirPort Extreme Base Station に接続した USB ハードドライブにとれる機能を導入した。しかしながら、Leopard が出荷される時までに Apple はこの機能を引き上げ ("Apple 曰く、AirPort Disk 経由の Time Machine はサポートしていない" 7 April 2008 参照)、ネットワーク経由の Time Capsule (今は AirPort Time Capsule と呼ばれている) への Time Machine バックアップに集約した。その後の Mac OS X アップデートについても、我々はこの機能が復活しているかどうか確かめててきた。ユーザーの中には出来たという人もいたが、Apple は AirPort Disk へのバックアップはサポートされないという立場を固持したので、我々はこの件に引き続き注意を払うのを止めた。

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事実、Apple は "AirPort base stations: Time Machine ハードドライブの互換性" の中で次の様にはっきりと言っている:

"AirPort Express または AirPort Extreme デバイスに接続された USB ハードドライブでは、Time Machine はサポートされません。"

しかし最近の "AirPort Base Station Firmware Update 7.7.2" (21 November 2013) に関する我々の記事を編集している時、そのリリースノートに目がとまった (このアップデートは June 2013 にリリースされた 802.11ac ベースステーションにしか適用されない)。Apple 曰く:

"AirPort Extreme に接続された USB ハードドライブが Time Machine 上で使用可能ディスクとして現れない問題に対処"

そして確認のため再度調べているうちに Apple の "Mac Basics: Time Machine backs up your Mac" ドキュメントの中にそれを見つけた、曰く:

"Time Machine は AirPort Extreme 802.11ac ベースステーションに接続された外部ドライブにのみバックアップ出来る。Time Machine はデータをその他の AirPort Extreme ベースステーションモデルに接続された外部ドライブにはバックアップ出来ない"

これは Time Machine を AirPort Disk に向けることを禁じてきた 5 年来の方針に全く反するもので、その上この変更は June 2013 以来殆ど誰にも気づかれずに来ている。確かに、この新しい AirPort Extreme Base Station の マニュアルの 13 頁にははっきりと書かれてはいるが、Mac ユーザーはまずマニュアルなど読みはしない。

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実を言えば、気づいていた人もいた - 今は亡き Time Machine エキスパート James "Pondini" Pond が 6 月に彼のサイトでこれを取り上げていた ;悲しいことに、彼は September 2013 に 70 才で亡くなった。冥福をお祈りする。

AirPort Time Capsule へではなく、AirPort Disk にバックアップをとる最大の利点は、全く無関係な二つのハードウェアを一つのパッケージに統合していないことである。AirPort Time Capsule のハードドライブが壊れてしまった場合、入れ替えるのは困難であるし、一方でワイヤレスゲートウェイの方をアップグレードしたい場合でも、既存のバックアップを新しい機器に移行するのは簡単でない。と言うことで、AirPort Extreme Base Station と USB ハードドライブの組み合わせの方がより柔軟性が得られる。

私はこの新しい 802.11ac AirPort Extreme Base Station を持ち合わせていないので Time Machine バックアップを AirPort Disk にとる機能が戻ったことをテスト出来ないが、私が調べたもの全てがこの機能はこの最新のハードウェアでしか働かず、以前の平らな箱のベースステーションではどれもダメだと示唆している。いずれにしても、もしこの新しいハードウェアとそして興味をお持ちなら、USB ハードドライブをつないで Time Machine がそこへも確実にバックアップするかどうかを試してみて欲しい (10.8 Mountain Lion 以降、Time Machine は複数の目的地へのバックアップを許しており、異なった目的地を交互に使える)。結果をコメントを通して知らせて欲しい!

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FileMaker 13 が新しいスムーズな Web 公開

  文: Mark H. Anbinder: mha@tidbits.com
  訳: 笠原正純 <panhead@draconia.jp>

TidBITS スタッフの幾人かは 20 年以上に渡って FileMaker を使ってきたが、それは、あまり多くのソフトウェアに言えることではない。この度 Apple の子会社である FileMaker, Inc. は同社の名前の発祥となるデータベースツール FileMaker のバージョン 13 をリリースした。それはモバイル(無料の iOS 用アプリ FileMaker Go)の統合に重点を置き、完全に Web 公開を作りなおしたものだ。

強いて言うなら、FileMaker 12 の焦点が魅力的で操作性の良いデータベースのユーザーインターフェースを作るためのデザインツールの大きな改良であったことに対し、FileMaker 13 のそれはデータベースをどこからでも使えるようにすることだと答えるだろう。

FileMaker on the Web -- World Wide Web の最初期の頃から、我々はデータベースをその中で公開することを望んできた。そして最初の数年、FileMaker のデータを Web サイトに載せるには WebSTAR のスクリプトを作るか Lasso のようなサードパーティのツールを使う必要があった。FileMaker は、最新版のリリースにおいて、FileMaker WebDirect によって同社のインスタント Web 公開を置き換えた。これにより、FileMaker はデータベースを Web ブラウザで使えるようにする完全に新しいツールを作り上げた。

Web インターフェースをデスクトップのインターフェースの振る舞いにより近づけることが FileMaker 13 の大きなゴールだったと FileMaker 社の製品担当重役 Eric Jacobson は私に語った。さらに、恐らくその最もドラマチックな例は画像やその他のコンテンツをデータベースレイアウトの適合したフィールドにドラッグできるようにしたことだろう。Web ブラウザの中で、フィールドを選んでアップロードボタンをクリックしファイルダイアログを操作するといった一連の操作を不要にしたのだ。これは分かりやすい機能であるように思われる。それはほんの一年前 FileMaker 社が FileMaker のデスクトップバージョンに付け加えたもの一つだ。

それより良く、恐らく重要なものは、FileMaker データベースをどこから変更しても即座に送信され、データベースに反映され、どのプラットフォームのデータベースからも参照されることだ。仕事に出かける前に家でレコードを編集すると、変更はそのレコードを見ている全員に配信される。彼らが屋外にいてもだ。データベースにアクセスがオフィスの FileMaker Pro デスクトップアプリケーションからでも、旅先での Web ブラウザからでも、電車の中にいる iOS アプリからであっても変わらずに行われる。

FileMaker 社はモバイル Web サポートがまだ発展途上であることを認めている。WebDirect は公式に Safari、Chrome と Internet Explorer をサポートしているが、今回はモバイル版のブラウザはサポートしていない。Web バージョンの FileMaker データベースにモバイル版のブラウザでアクセス出来ない理由はないものの、同社はデスクトップの Web ブラウザとの互換性や FileMaker GO による iOS アプリとの互換性により多くの力を注いだと同社は語っている。モバイルブラウザのフルサポートは将来のリリースにおいて行われる予定だ。同様に、FileMaker 社はデスクトップ版の Mozilla のFirefox も使えるが、フルの互換性を保証されてはいないと言っている。

ハンドヘルド・データ -- iPhone や iPad で FileMaker データベースにアクセスし更新するための iOS アプリである FileMaker Go は昨年 FileMaker 12 のリリース時に無償化された。FileMaker は iOS アプリが別の製品ではなくデータベースと働くために不可欠なものとみなしたのだ("FileMaker 12、パワー、鮮明さ、そして無料の iOS アップスを加える" 4 April 2012 参照)。

モバイルのレイアウトはまだデスクトップでなければデザインできない。FileMaker Go は独立した開発ツールではない。しかし、デベロッパは今、新しいデザイン済みの一連のモバイルレイアウトを彼らの手元に持つことになった。これらのレイアウトはデザイン済みのシェイプの中でデータベースに付け加えられる。デザイン済みのシェイプとは iPad や iPad mini、3.5 インチ iPhone (iPhone 4S 以前の iPhone)、そして 4 インチ iPhone (iPhone 5 以降)というものだ。

iOS アプリのためにデザインされたレイアウトは可能な限り解像度に依存しないようになった。FileMaker 社は、テキストは常にあなたが使っているデバイスの持つ最高の解像度でレンダリングされるようになり、データベースに保管されたイメージは、オリジナルとして与えられたデータ十分な品質であれば、 Retina ディスプレイか否かに合わせてレンダリングされると言っている。別の方向性の改善として、FileMaker はモバイルレイアウトにおいて、ボタンとリンク、フィールドを可能な限り大きくし、余白を広くした。これはマウスポインタによるピンポイントの正確さではなく、指による操作を行い易くするためだ。

FileMaker Go 13 の一つの新しい能力は革新的というほどではないものの、粋なはからいだ。FileMaker Go はデータ入力のためにあらゆるタイプのバーコードをスキャンできるようになった。目録を作っていますか?ならば、あなたの前にある UPC コードや QR コード、その他類似の印刷されたスキャン可能なデータに iPhone や iPad のカメラを向けるだけで入力ができる。

その他の改良点 -- FileMaker 13 はバージョン 12 がそうであったようにデザインにフォーカスしたわけではないが、FileMaker 社は新しいテンプレート、テーマ、スタイル、レイアウトツールを付け加えた。レイアウトツールのフィールドピッカーの機能はとりわけ魅力的だ。新しいレイアウトを作る際に全てのフィールドを一度に全部から選択したり作成後に一つのフィールドを加えたりするのではなく、ユーザはデータベースを検索し必要とするだけ多くのフィールドを選び、レイアウトにドラッグし、ターゲットとするデバイスに合わせてラベルやスペースを調整し完成することができる。

Web アクセスやハンドヘルドデバイスにより、データベースのへのアクセスが比較的安全な企業内のネットワークから離れた場所で行われることが増えれば増えるほど、ユーザとサーバ間の情報移動を安全に行うための特別な注意が払われるようになることが強く望まれるようになる。FileMaker 13 Advanced は今 AES 256-bit 暗号化を隅から隅まで提供している。これは iOS アプリを使ってあなたのデータベースにアクセスする際にも使用される。

FileMaker 13 はすぐに利用できる。伝統的な購買方法または物議をかもした Adobe の Creative Cloud のような月額ライセンスモデルとがある("Adobe が Creative Suite から Creative Cloud へ飛び立つ" 8 May 2013 参照)。 FileMaker Pro 13 の新規購入は $329(日本では 39,900 円)、FileMaker Pro Advanced は $549(同 66,150 円)で FileMaker Pro 13 Server は一つの同時接続(5 アカウント)で $1,044 (同 99,000 円)から始まり、5 アカウントの同時接続を一つ追加する毎に $180(同 104,400 円)追加される。FileMaker Pro 13 へのアップグレードは $179(同 23,940 円)で FileMaker Pro 13 Advanced は $299(同 39,690 円)だ。あなたが月額ライセンスの方を好むのなら、FileMaker Pro が月額 $9(日本では月額換算 950 円※)、FileMaker Pro Advanced が $15(同 1,575 円)、FileMaker Server が一つの同時接続(5 アカウント)で$29(同 2,750 円)、追加の同時接続(5 アカウント)毎に月額 $5(同 2,900 円)追加される。FileMaker Go for iPhone、iPad は無料が継続される。30 日間限定の試用版 も用意されている。

※訳者注:月額利用分のみの精算および年間利用途中での解約による返金はできません

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"Take Control of Apple TV" の Chapter 6、入手可に

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

Apple TV の存在理由は映画や TV 番組を見ることであり、そしてこれが今 Josh Centers が我々のストリーム電子本 "Take Control of Apple TV" で目を向けている所である。Chapter 6, "Apple TV at the Movies" は、ビデオを再生する (私はこの小さな章から学ぶことの多さにちょっと恥じ入っている)、ビデオを iTunes Store から購入し見る、そして Mac 上の iTunes に保存されたビデオを見ることを制御することに着目している。しかし、この章が実際に真価を発揮するのは、DVD を HandBrake 経由でリップする、その生成されたファイルに iFlicks を使ってメタデータを追加する、そしてそれらを iTunes にインポートすることに対する段階を追った説明である。Josh は複数枚に分かれた映画を統合する、そして Blu-ray ディスクをリップすることまで触れているが、 Blu-ray 映画はリップするのに長時間かかるしハードドライブの空き空間も大きく消費してしまうことは理解しておく必要がある。最後に、彼はこれらの巨大なファイルを外部ドライブ保存する二つのやり方について触れるが、これは小さな SSD しか持っていない人には必須のものとなるであろう。

Chapter 5,“Master AirPlay” Chapter 4, “Discover What窶冱 on Offer” Chapter 3, “Control Your Apple TV” そして“ Chapter 2, “Set Up Your Apple TV” と同様、この章も無料で入手可だが、それは TidBITS 会員に限られる:但し Chapter 1,“Introducing Apple TV” は Josh が何を書こうとしているのかを知って貰うため、皆さん全員に見て頂きたい。どうかコメントも残して欲しい - 我々は読者が尋ねた質問に基づいた微調整を既に計画している。本が完成した暁には、誰もがこの電子本を PDF, EPUB, そして Mobipocket (Kindle) フォーマットで購入出来る。TidBITS 会員は、この本だけではなく他の Take Control タイトルも 30% 引きで買える。

この電子本をそっくりそのまま書かれたそばから TidBITS 会員に提供するのは、TidBITS 会員の支援に対する我々からの感謝の印である。また、注意深く検討され、職業的に書かれそして編集された記事を我々が毎週 TidBITS を長年無料で読んでこられた方々にもお届けするのを今後も継続出来るよう援助の手を差し伸べて下さることをお願いしたい (更なる詳細は "2014 年の TidBITS を TidBITS 会員プログラムを通して支援して" 9 December 2013) 参照)。

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2013 年ギーク向けギフトガイド七つ

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst, Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

今年もまたギフトを贈る季節がやって来た。あなたの特別な人に何かハイテクのギフトを贈ろうと考えているなら、あるいはそういうものをあなた自身の欲しい物リストに入れようと思っているなら、インターネットにある多くのテクノロジー系出版がいろいろと知恵を集めている。

でも、今年私たちはそういうものを出さないことにした。もう長年にわたって TidBITS のギフト特集を出したので(最も最近のものは 2010 年 12 月 6 日の“TidBITS ギフトガイド 2010”で、その記事の中にそれより前の年のギフトガイドへのリンクもある)また同じことをするのは止めにしたのだ。確かにテクノロジーの世界は飛躍的な発展を遂げたけれど、テクノロジー関係のギフトガイドに入れたいと思うようなものは、たいてい誰の目にも明らかなものか (iPad mini を欲しくないと思う人がいるだろうか)、あるいは例年登場する相も変わらぬものかのどちらかだ。つまるところ、私たちは労力をかけてそういう記事を作ってもそれに見合うだけの価値は考えにくいと思ったわけだ。

とは言うものの、多くの皆さんがアイデアを探したいと思っておられるに違いないし、あるいは少なくとも特定のデジタルカメラや電子ブックリーダーを選ぶ際に助言が欲しいと思っておられるだろう。そのために少しでもお力になれればと、以下に私たちがインターネットで見つけて読む価値ありと思った七つのギーク向けギフトガイドを紹介してみたい。

The Wirecutter -- 通常 Wirecutter は、大規模な調査と長い時間をかけたテストの結果に基づいて「ベスト」のテクノロジーを探すことに最も力を入れている。そして、 彼らのギフトガイドも、何というか、普通じゃない。価格帯によって分類された Wirecutter の提案は素晴らしく多岐にわたり、他の多くのギフトガイドに登場する類いの標準的な提案には目もくれない。

Wirecutter のガイドをスクロールして眺めれば、100 以上の項目が紹介されていて、ひげ用のオイル(そう、そんなものもあるのだ)や、火星球儀、コルク版の世界地図、Lego Architecture Studio もある。あなたのリストに載っている人にぴったりのアイデアがなかなか浮かばなければ、ここを読んでみる価値があるだろう。

The Verge -- これはリストというよりウェブアプリだが、Verge の 2013 Holiday Gift Guide は見た目に美しくあちこちクリックするのが楽しいけれども、使い勝手は良くない。包括的コレクションの中の呼び出しリンク (Cook It Up, At Play, On The Street など) をクリックするか、あるいはもっと分かりやすいカテゴリー (Appliances, Audio & Speakers, Food & Drink など) をただ眺めるか、どちらかだ。個々の項目のカードはそれぞれの詳細情報を表示でき(ただし数行程度のみ)またその製品のウェブページへのリンクもある。全部ではないが、いくつかの項目はサイト上のレビュー記事にもリンクする。

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Verge のやり方は、幅広く選択肢がある中から彼らがベストなものを選べていると思えるような分野、例えばカメラやテレビなどでは比較的うまく行っている。けれども、本や、ゲームや、映画などでは、気まぐれに基づいて推薦しているように見える。また、ゲームコンソールや携帯電話、セットトップボックス、タブレットなどの分野では、競合製品があまり多くないので Verge は選択をあきらめてただすべてをリストしているかのように見える。

iMore -- ここは Apple 中心のサイトなので、 iMore のギフトガイド が Apple 製品のみに集中しているのも驚くにはあたらない。もしもあなたが iPhone、iPad、iPod、あるいは Mac をギフトとして贈ろうと考えているのなら、ここで各モデルの長所と短所を概観できるので便利だ。

もちろん、集中しているということは、裏を返せば限定的だ。ソフトウェアやアクセサリ、周辺機器といったものでさえ、ここでは Apple 社の製品ラインの狭い世界の外へ出ることはできない。

Engadget -- テクノロジー系ブログの Engadget は、そのホリデーギフトガイド をいくつかの記事に分けて、それぞれが一つずつのカテゴリーに集中するようにした。スマートフォン、ゲーミング、電子ブックリーダー、カメラ、家庭用品、などのカテゴリーがある。それぞれのカテゴリーの中で、Engadget は価格の順に並べていて、On the Cheap (安上がり) から始まり Money Is No Object (金に糸目は付けない) で終わる。ただし、$100 以下のものはあまり多くない。

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情報があまりにも多くてかき分けて調べなければ分からないが、もしもあなたが一つのカテゴリーの中だけで何かを探しているのなら、ここが便利に使えるかもしれない。ただし、あなたがとても思い付けないような突飛なアイデアを Engadget のギフトガイドに求めようとしても実りはない。

CNET -- 私たちが目にしたいろいろのガイドの中で、CNET のギフトガイドこそまさに最もナビゲーションが困難で、最も分かりにくい。スマートフォン、ゲーミング、ポータブルオーディオ、ウェアラブルテクノロジーなどのカテゴリーに分かれてはいるが、個々のカテゴリーがまたたくさんのサブカテゴリーに分かれていて、例えば Portable Audio カテゴリーは実際には Gifts for Mobile Music Lovers、Wireless Speakers、Wired Headphones、Wireless Headphones という四つのサブカテゴリーから成っている。それだけでも分かりにくいのに、さらにそれとは別に More Holiday Suggestions という一連の記事があって、上の方にマウントされたスクローリングバナーからと、右側にあるサイドバーからアクセスでき、そこには Editors' Top Picks、Best Tech Under $50、Ultimate Luxuries などカテゴリーを横断したてんでばらばらのものが含まれている。さらに悪いことに、いったん一つのカテゴリーの中に入れば、実際に推薦される製品はスライドショーのフォーマットで呈示され、手軽に比較したりすることは不可能だ。

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このどうしようもない呈示のやり方さえ我慢できるならば、CNET の推薦するものはどうやらありふれた当然の推薦品の枠を超えて、あなたが思い付きもしなかったようなものも示してくれる。特に、安価な価格帯のものについてその傾向が強い。

Wired -- 少なくとも CNET はさまざまの異なるカテゴリーのものを一堂に寄せ集めたページを提供している。一方 Wired は、 Wish List 2013という記事を出しているけれども、それは今のところ五つの記事をただ集めただけのものだ。ただしそれら以外にもかなり多数の記事が存在している。それらに共通するのはたった一つ、"wishlist-2013" というタグが付いていることだ。個々の記事にはスライドショーが付き、幸いにも Next リンクとナビゲーションサムネイルが提供されるので適切にスクロール見て行くことができる。それ以外の点では頭にくるようなレイアウトだ。

さまざまな記事を包括的に概観する方法が提供されていない以上、Wired がカバーしたもの全体がどんなものかの感じさえ掴むことが難しいが、メジャーなカテゴリーとしてはアウトドア用品、健康関係のグッズ、最利用可能なもの、それから写真家、オーディオファン、愛犬家、自動車マニアたちが期待するような品々、といったところだろうか。踏み固められた道から逸脱したさまざまのアイデアがあるお陰で、ここは一見の価値があると思う。ただし、ナビゲーションにはかなりの努力を要することを覚悟しておこう。

Boing Boing -- Boing Boing の多趣味の編集者たちは、同じくらい多岐にわたったギフトガイドを、彼らの個人的趣味に合わせて作り上げた。そういうものだから、価格とかカテゴリーとかいった基準で並べられてはいないが、特にお気に入りの分野で探したいのなら、編集者名でフィルター分けできる。

非常に目を通しやすいこのリストには、ある意味あらゆるものが少しずつ入っている。ここは、断然読むのが楽だ! ハイテク装置、漫画本、DIY キット、ローテクの道具、変わった玩具、巧妙なゲーム、その他さまざまのものがある。ここならきっと素晴らしいアイデアに出会えるだろう。

私たちが挙げた以外にももちろんテクノロジーに集中したギフトガイドはたくさんある。特におもしろいものを見つけられたら、どうぞコメントでお知らせ下さい!

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2014 年の TidBITS を TidBITS 会員プログラムを通して支援して

  文: Adam C. Engst: ace@tidbits.com, @adamengst
  訳: 亀岡孝仁<takkameoka@kif.biglobe.ne.jp>

二年前、我々は大きく息を吸い込んで崖から飛び降りた。TidBITS の運営は持続可能な状態ではなく、記事を制作するためスタッフの給料を払いそして我々の Web サイトやメーリングリストを開発そして維持していくための費用を賄うために助けを必要としていた。我々の考えは我々自身を、我々の読者であり、我々が毎日をテスト、トラブルシュート、調査、執筆、そして編集に費やす相手である皆さんの手に委ねる事であった。

幸いなことに、"TidBITS 会員になって TidBITS をサポートしよう" (12 December 2011) でお披露目した TidBITS 会員プログラムを通して、皆さんは我々の言い分を聞いてくれた。2012 年には 2,200 人に近い TidBITS 会員からの寄付により、我々はこの出版事業を安定した経済基盤の上に置くことが可能になった (昨年のまとめについては "2013 年も TidBITS に皆さんの援助を: あなたも TidBITS 会員に" 17 December 2012 参照)。2013 年には、更に多くの人が加わってくれ、我々の会員は 2,500 人を超えた。我々には大金持ちのベンチャー投資家や多くの Apple ニュースサイトの様な大企業からの資金提供は無いので、皆さんからの直接の支援は、我々が皆さんに新鮮で有益なコンテンツを提供し続ける手助けとして不可欠である。

下記の TidBITS Index にもある通り、我々はそれを実現できた。2012 年の同じ時期までの比較で、我々は昨年よりほぼ 200 も多くの記事を出版し、そして外部の著者からの特別記事を 26 も多く掲載出来た。Josh Centers を会社勤めのキュービクルと 2 時間の通勤から離別させ、我々の新任の編集長へと招聘できたのも、皆さんからの財政的支援があったればこそであった。

これら全てが素晴らしいことだが、これは継続した資金提供が必要な我々のニーズを強調しているに過ぎない。我々の 23 年間に及ぶ実績は、我々はこれに長期で取り組んでいる印だし、今後も皆さんのために働き続けようとするならば、我々には皆さんからの継続した援助が必要である。

December 2011 に TidBITS 会員プログラムを立ち上げた時に参加してくれた初期のサポーターの人達は、更新のためのメールを私から受取り始めている。これには手動更新を選んだ人に対する eSellerate からのお知らせとリンク、そして自動更新を選んだ人に対する確認のメッセージが添えられている。しかし、この記事を読んでいる人が全員が TidBITS 会員という訳ではない。

従って、もし TidBITS を定期的に読むのは有益だし楽しいと感じておられるならば、助けの手を差し伸べて貰えませんか? TidBITS をメールで受け取る人は 21,000 人、そして RSS 経由で購読している人が 15,000 人いるが、TidBITS 会員プログラムに参加している人はその内 7% にしか過ぎない。しかもこれには我々の Web サイトを訪れる通常の月で 123,000 に及ぶ人々は入っていない。私はこの様な単発の来訪者からはあまり期待していない。これらの人は、例えば Joe Kissell の "Mavericks の Mail が Gmail との関係を崩す" (22 October 2013) の様な鍵となる記事を求めて来ている。この例でいうと 169,000 ページビューに及び、寄せられたコメントも歴代最高の 446 に及んだ。しかし、あなたがもし我々の記事、例えば Alicia Katz-Pollock の "Mavericks の Contacts を最大限に使いこなす" (15 November 2013), Josh Centers の "Mavericks の Finder におけるタグ付けのすべて" (14 November 2013) 或は私の "Mavericks の Finder でタブを使う" (31 October 2013) が定期的に役立っていると感じているのであれば、どうか参加する事を考えてみて欲しい。

この記事の様なコンテンツに加えて、TidBITS 会員全員に多くの特典を用意している、例えば:

2013 年には、我々の会員割引リストに更なる Mac アプリを加え、そして二つの Take Control 電子本 - Jeff Carlson の "Take Control of Your Digital Photos on a Mac" そして Josh の進行中の "Take Control of Apple TV" - で章毎のストリーム版をリリースしたので、TidBITS 会員は出版前に読みそしてコメント出来る。

年間支援には五つのレベルがある:$20, $50, $100, $250, そして $1,000 である。これらはデフォルトでは手動更新となっているが、毎年手続きをするのは面倒だという方には自動更新のオプションもある。会員特典はどのレベルでも同じだが、例外が一つだけある:$1,000 レベルは生涯会員で上質のディナー付きとなる。ディナーには San Francisco での Macworld/iWorld ではスタッフが、Ithaca に来て頂いた時には何時でも私と Tonya がご一緒する。冗談抜きである - 我々は去年のショーの際一組の生涯会員とのディナーを楽しんだ。

我々は、皆さんが希望されるという前提で、会員であることを TidBITS 会員 リストのサイトに載せそしてコメントに対してはリンゴアイコンを付けて感謝の意を表している。皆さんの会員確認状況、名前、そして URL も Account Info 頁で管理できる。この頁には、会員ステータスと有効期限も載せてあり、更に我々のシステムがメール配信の不達が続いたせいで配信を止めることが万が一あっても、ここでクリック一発で配信を再開できる。

繰り返しになるが、もし TidBITS は有益であるとお思いなら、或は前に質問した時我々のスタッフから個人的な助けを受けたことがあるのであれば、どうか TidBITS 会員 になって、毎週読み慣れている種類の記事を我々が引き続き出版し続けられるよう手助けして欲しい。我々の永遠の感謝の気持ちは勿論のことだが、もっと重要なのは、お読みになる記事一つ一つが少なくともあなたの寛大さのお蔭で成り立っていることを我々は忘れない。感謝!

TidBITS Index 2013 - 最後に皆さんには TidBITS 会員プログラムのお蔭で過去一年間我々は何を成し得たかを感じ取り、そして会員に提供した特典の一部の統計も、去年と今年を比較して見て頂きたい (会員更新が始まる直前に撮ったスナップショットによる)。御託を並べるのはこれぐらいにして、TidBITS Index 2013 の登場である!

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Snowden 後のインターネットへの心構えは?

  文: Geoff Duncan: geoff@quibble.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

政府による諜報活動の Edward Snowden による暴露が Guardian、Washington Post その他に出版され始めてから六ヵ月近く経った。Snowden は 200,000 通もの機密文書 をジャーナリストたちに渡したが、それらの文書は膨大な数の情報収集用ツールや諜報活動を暴露しており、こうした活動は私たちの電子的生活を真正面から狙ったものであって、場所や国籍、活動の実態、法的身分などに一切かかわりなく行なわれていた。そして痛打はまだまだこれからも続く。Snowden の貯蔵庫からはほとんど毎週のように新たな情報が出版され、その気運に押されて他にも多くの暴露が引き起こされた。些細なものもあったが、驚くべきものもあった。例えば PRISM は、Google や Yahoo などのサービスにおいて内部ネットワークのリンクを盗聴し、世界中の携帯電話の位置情報データを収集していた。

"Snowden schadenfreude" (Snowden による他人の不幸を喜ぶ気持ち) に浸るのは(あるいは短く "Snowdenfreude" と呼ぶべきか?)容易いことだ。権力者たちがほんの少しでも痛い目に遭うのを見れば、誰でもちょっと良い気持ちになるだろう。また、私たちはこれら現在進行中のスキャンダルを一般人には無関係のものだと思ってしまいがちだ。結局のところ、先週の土曜日にあなたがオンラインでピッツァを注文したのを NSA が知ったところでどうだというのか?

これらの暴露が政府の政策や外交に影響を与えているのは明らかだが、インターネットの根本的なアーキテクチャ(基本設計概念)を変えてしまう可能性もある。数多くの国や企業が、諜報活動政権から自ら(と自国民)を守るために、隔離され区分化されたネットワークを組織する計画を公然と議論しつつある。

そしてそのことが、インターネットを解体させる結果となるかもしれない。

とにかく動く -- 自明のことと思えるかもしれないが、インターネットの最大の強みは相互運用性だ。インターネットに 40,000 以上あるネットワークのどれかに「ダイヤルトーン」できる IP さえ持っていれば、世界中のどのサイトにでも、どのアプリにでも、どのサービスにでもあなたはアクセスできる。もちろん、実際的な懸念はある。例えば十分なバンド幅がなかったり、アクセス料金が高価だったり、あなたの持っているデバイスやソフトウェアが互換でなかったり、サイトがダウンしていたりブロックされていたり、接続に信頼性が足りなかったり、といったことはある。けれども根本的な相互運用性こそが、インターネットが人類の支配的なコミュニケーション媒体となり、スマートフォンからアラブの春までさまざまのことを成し遂げてきた理由の核心だ。

今年起こった大規模な諜報活動の暴露は、そしてその背後にある法律的な枠組みは、インターネットがこれまで直面した中で最大の相互運用性の危機となるかもしれない。今や、インターネットのコミュニティーの一員であることは、いわゆる Five Eyes つまり米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの諜報機関による監視の対象となるばかりでなく、自分の国または地方の政府による 合法的傍受や国内的諜報活動の対象ともなることを意味している。各国は自国民同士あるいは自国の領土内における通信を監視するための法律を通すことができ、実際大多数の国が既にそうしているけれども、その同じ国が、ほとんど間違いなしに Five Eyes による諜報活動を自国の主権の侵害だとみなしている。現状を、決して歓迎してはいないのだ。

小国乱立状態へと向かう -- 外部からの脅威に対する人間の反応は予想できる。武器を用意し、門にかんぬきを掛け、子供たちを隠し、跳ね橋を上げる。極端な場合には、国家がその国境でインターネットアクセスをブロックして、壁に囲まれた庭を作ることもあり得る。するとインターネットサービスは国内では働くけれども、グローバルなインターネットからは切り離され(あるいは非互換とさえなり)インターネットの最も広範な危険と Five Eyes とを締め出すことになる。

グローバルなインターネットから切り離されることによる経済的なダメージの危険を冒すことに踏み切る国は少ないだろう。それよりもっと現実的な方策は、Google、Facebook、Yahoo、Amazon、あるいは Apple といったインターネットの巨人たちにサービスの拠点を自国内に置かせ、データの保存を自国内でさせることだ。そうすれば国内法の適用対象となるからだ。Five Eyes による諜報活動が有効なのは、毎日のインターネットトラフィックのあまりにも多くの部分が米国とヨーロッパにあるデータセンターを経由して送られ(メジャーなインターネット会社の本社もやはり米国かヨーロッパにある)それらの国の法律の下にあるからだ。2013 年 1 月現在、自国内にインターネット交換局を持たない国は 100 ヵ国以上あり、それらの国は完全に国外のサービスに依存せざるを得ない。メジャーなプロバイダに対してデータセンターを自国内に置くことを義務化することによって、ローカルなトラフィックはローカルなままとなり、少なくとも理論的には NSA がアメリカの会社に伸ばしている合法的および隠密の触手を遠ざけることができるだろう。

これは何も新しい考え方ではない。中国は、インターネット会社に対して検閲およびデータ引き渡し義務を課して、いわゆる "Great Firewall" (万里のファイヤウォール) の中にインターネット会社を閉じ込めている。これは決して形式上の要件などではない。中国はこれまでに多数の反体制派のブロガーたちを投獄しており 、その罪状のいくつかは Yahoo の中国子会社から提出された情報を基にしている。2010 年に Google は中国による検閲要件を回避するため 同社の中国語検索エンジンを北京から香港に移転させた 。同じ年に、インド、サウジアラビア、インドネシアといった諸国は BlackBerry サービスに対してメッセージの傍受を認めない限り サービスを閉鎖させるという手段に出た。BlackBerry はその後も運営を続けたが、おそらく同社は国際法に縛られることなく監視のできる管轄権の存在する場所にサーバを設置したのだろう。もちろん、インターネットのユーザーたちは自国の政府のすることや、そのオンライン国境の内部で許さないことに満足してはいないだろう。World Wide Web Foundation の最新の Web Index (ウェブの生みの親 Sir Tim Berners-Lee が創設したもの) によれば、世界の国の 30 パーセントが自らが好ましくないあるいは秘密にすべきと判断したオンラインコンテンツやサービスを中程度ないし高度にブロックする活動をしているという。

その実例のいくつかは最近の諜報活動暴露よりも以前から存在していた。では、次に来るのはどの国だろうか? 例としてブラジルを考えてみよう。以前ブラジルは独自のセキュアな電子メールサービスを(郵便局を通じて)構築する構想を持っていたことがあったが、今や本気で乗り出そうとしている。Dilma Rousseff 大統領が 発表した計画 は、ブラジル国内のバンド幅を増強し(ブラジルのトラフィックはブラジル国内に)インターネット会社に対してデータセンターを国内に置くことを義務化し、ネットワークを操作する人々に対してブラジルでデザインされ製作されたネットワーク設備を使うことを奨励するというものだ。

ブラジルでデザインされたネットワーク機器という考え方は重要かもしれない。今後二年間に、ブラジルは新規に五本の新しい海底ファイバーリンクを設置してアフリカ、ヨーロッパ、アジア、(それからもちろん米国) と結ぶ予定で、それによりブラジル(および中国や南アフリカなど友好国)が Five Eyes を回避できることを目指している。もしもそれらのリンクが、あるいはブラジルの拡張されたネットワークが、いずれブラジル製の機器のみで動作するようになれば、同国はインターネット最大の壁に囲まれた庭となる可能性がある。けれども Rousseff 大統領によれば、この方針は歴史的に米国により支持されてきた価値を保護するためのものなのだという。

国連総会での演説で、彼女は「プライバシーの権利がなければ、真の意味での表現や言論の自由は存在し得ず、従って実効的な民主主義もあり得ません」と述べた。それから、具体的な論点として、Rousseff 大統領は(皮肉なことに Twitter 経由で)ブラジルが 2014 年 4 月にインターネットのプライバシーとセキュリティを議題とする ICANN サミットのホスト国となると発表するとともに、Obama 大統領一家との公式晩餐会をキャンセルした。

Five Eyes からの離脱を考慮しているのはブラジルだけではない。ヨーロッパ連合 (EU) の中では、フランスとドイツがとりわけ最近の諜報活動暴露に関して批判的な態度を表明している。EU の域内市場担当理事 Michel Barnier は 「ヨーロッパのデータクラウド」を呼びかけたことがあるし、EU の司法理事 Viviane Reding は欧州議会によるデータ保護規制法の表決を独立宣言だとし、EU 外の会社がユーザーのデータを「責任を持って扱う」ことをしなければその会社の全世界からの収益の 5 パーセントを罰金として徴収すると述べた。もしも EU 加盟各国がこの方針を採用するならば、インターネットユーザーたちは自分の個人情報データが EU のデータ保護法の適用されるサーバから出ようとする度に警告を受けることとなるだろう。

NSA の監視に対する懸念が広がったことに便乗して、既にそのようなことを実行している「ドイツ製電子メール」サービスさえある。さらにそこにつけ込んで、現在 Deutsche Telekom 社は「全ドイツ」国内インターネットを提唱しており、さらにそれをシェンゲン圏全体にまで広げることを狙っている。(シェンゲン圏とはヨーロッパの 26 ヵ国から成る領域で、パスポートや入国審査を互いに免除する協定を結んでいる。英国とアイルランドは加盟していない。)

グローバルに考え、ローカルに行動しよう -- もしもインターネットの小国乱立化がプライバシーを保護できるのだとすれば、小国乱立化は悪いことなのだろうか? いくつかのレベルにおいては、ユーザーの情報、データ処理、コミュニケーションといったものを一つの国または地域の中のみに保つことは、単なる常識に過ぎない。同じ町にいる人に手早くメッセージを送るのに、地球の反対側にあるサーバを使う必要があるだろうか? 確かにそれは効率的とは言えない。リソース消費、使用電力、ネットワーク基盤、複雑度といったもののみを基盤に考えるのならば。

けれどもその反面、小国乱立化は、たとえ善意の動機によるものであったとしても、インターネットの相互運用性とコミュニケーションの力とに悪影響を与える可能性がある。各会社に対して運用するそれぞれの国で別々の設備を走らせるよう義務化するのは、費用と手間を負担させることになる。データセンターを(例えば)オーストラリアに建設するか、それとも研究開発に投資するかの二者択一をすべての会社が迫られるのだとしたら、そうしたコストは革新の妨げとなるだろう。

時には、インターネットサービスが思わぬ場所で極めて忠実な信奉者を獲得することもある。そのような可能性は、インターネットが小国に分割されれば確実に減るだろう。Google が初期にソーシャルネットワーキングの実験として打ち出した Orkut をご存じだろうか? 知らない人も多いが、ブラジルやインドでは長年ものすごく大きな人気を博し続け、その後 Google はこのサービスのすべてをブラジルに移した。同様に、カナダで生まれたインスタントメッセージングサービス Plurk は決して Twitter のライバルに成長することはなかったが、台湾では大きな人気を得て数百万人に受け入れられ、2013 年の初めに台湾に移転した。また、サンフランシスコで生まれたソーシャルおよびゲーミングのサービス Hi5 はどうだろうか? 現在では Tagged に吸収されているが、その最大の聴衆は当初からずっと変わらずラテンアメリカ各国にある。

では、ソーシャルネットワークや現代的なアプリは、オンラインに国境のある世界を生き延びられるだろうか? 想像してみよう。App Store で見つけた新しい共有音楽アプリとかゲームとかをインストールしてみて、あなたやあなたの友人たちがその管轄権の存在しない場所に住んでいるというだけの理由で使えないことが分かったとしたらどうだろう。タグの付いた写真を共有したくても、あなたが使っているソーシャルネットワークが「忘れる権利」に対応していないという理由で共有を拒否されたらどうだろう。旅行中に FaceTime で家族と話したいと思っても、あなたが滞在している国でのビデオチャットの盗聴のためのバックドアを Apple が認めていないという理由で通話が拒否されたらどうだろう。あるいは、どこかよその国に対してあなたが自分のデバイスを登録して、あなたの人物確認を認証し、さらに一定の料金を支払って初めてそうしたデバイスが使えるようになるとしたらどうだろうか。インターネットの管理体制をグローバルに継ぎはぎすれば、その個々の部分がそれぞれに独自の欠陥や要件を伴うことにより、データと情報の自由なやり取りがたちまち蝕まれる結果となるだろう。そのデータと情報の自由なやり取りこそが、現代のインターネットが繁栄する基盤であったというのに。

おそらくさらに重要なのは、インターネットサービスを国内でホストしデータ処理することを義務化した国は、従来よりずっと緊密にそのデータを監視することができるようになり、何が国境を越えられて何が超えられないか、どの情報を収集しどれを収集しないかを決定する力を持つことが可能になるという点だ。ブラジルやドイツのような民主主義の国ならばそれほど大問題となることはないかもしれないが、そうした国々もそれぞれ独自の高度な諜報体制を運用している。けれども独裁主義の国々は(より内向きの)検閲と諜報活動を実行すると決めるかもしれない。さらに、会社によっては特定の国での運用を しない 道を選ぶこともある。例えば Google は、法律的要件、技術的困難、あるいは子会社を設立する負担、といったことを理由に中国での運用を止めた。もしも Facebook と Twitter がチュニジアやエジプトやイエメンで、それらの国の前政権の抑圧下でデータセンターの運営を義務化されていたとしたら、どうだったろうか? はたして、アラブの春は、Facebook や Twitter のお陰で可能となった国境を越えたコミュニケーションなしに起こり得ただろうか?

では国際法はどうか? -- インターネットを別々の領土に切り分けて、それぞれに独自のルールと、国境警備兵と、アクセス要件とを持たせる前に、何か法律的な手段を用いて Five Eyes のますますあらわになる諜報活動に対処することはできないのだろうか? おそらく秘密の米国法によって NSA は何億人ものアメリカ人のメタデータを収集することができているのだろうが、いったいどうやって米国の法律が、何億人ものドイツ人フランス人オランダ人イタリア人スペイン人の市民たちの通話記録を記録する権限を NSA に与えることができるのだろう? いわんや、 何十人もの世界の指導者たちの通話記録も? そういう人たちは、あるいはそういう国々は、アメリカ合衆国を法廷に引きずり出すことはできないのだろうか?

短く答えれば、この大量の諜報活動は、個人のデータが収集されつつある国の多くにおいておそらく合法的では ない だろう。米国は米国の法律の下で他の国のコミュニケーションをスパイする権限を NSA やその他の機関に与えることはできるけれども、だからといってそれが他国の法律の下で犯罪でなくなる訳ではない。だからこそ、諜報機関の非公式な第十一戒「汝捕まるなかれ」が成立するのだ。つまり、捕まれば、刑務所に行くことになる。

一方、長い答はそれより ずっと 複雑だ。米国や他の多くの国は、コミュニケーションやビジネス情報の国際的な共有を許すためのデータ共有や免責条項の合意を結んでいて、そのお陰で通信や金融やビジネスが世界中で促進されている。その情報がいったん(合法的に)米国内に入って、米国の企業や政府機関の手で処理されれば、それは米国法に従うものとなり、基本的に諜報機関の格好の餌食となる。さらに、米国を通過するインターネットのトラフィックには米国法が適用されるし、米国の会社の手で 海外ですべて処理されたものですらそうなる可能性がある。Federal Intelligence Surveillance Court (外国諜報活動調査法 FISA による秘密連邦裁判所) の発行する令状は封印されているので、今のところ米国がこのやり方を海外にまで拡張しているのか否かを知る方法はない。ひょっとすると将来の情報公開で判明するかもしれない。

それに加えて、米国と Five Eyes は数多くの諜報共有協定を取り交わしている。最も有名なのは英国の GCHQ とのものだが、Five Eyes は シンガポールからスウェーデンまで少なくとも 12 ヵ国以上の同盟国との間で何らかの情報共有をしている。公開された情報は多くはないが、他国の政府の中にはその国における NSA の活動を多少なりとも知っていたものがおそらくあるだろう。もしも(おそらく何かの見返りとして)政府の許可の下に大量の諜報活動を実行していたのだとすれば、それは合法的かもしれない。

では、国際法の下で大量諜報活動を訴追することは可能だろうか? おそらくそれは無理だろう。諜報活動に関する合意の多くは、政府および外交に関するコミュニケーションのみに対するものであって、商業分野や個人分野における大量データ収集に対するものではない。例えば、1961 年に採択された Vienna Convention on Diplomatic Relations (外交関係に関するウィーン条約) はスパイ行為を禁じるとともに近代的な「外交特権」の概念の基盤となったものだ。この条約は 189 ヵ国に批准されているが、どうやら頻繁に無視されているように見える。 Snowden が初期に暴露した文書の中には NSA が国連、国際原子力機関、NATO、EU などの事務所の通信を盗聴していたことを示すものがあるが、これはほぼ間違いなく条約に違反する。

では、国連に訴えるのはどうか? 1966 年に採択された International Covenant on Civil and Political Rights (ICCPR、市民的及び政治的権利に関する国際規約) は、条約締結国が個人のプライバシーに対する「違法なまたは恣意的な妨害」を、それが個人から、企業から、外国から、またはその国自体からのいずれであろうとも禁じるという具体的な条項を定めている。ICCPR に違反した国は Human Rights Committee (自由権規約人権委員会) の監督を受けるが、この委員会は国連の選んだ 18 人の専門家からなる準司法的なグループであって、年に三回の会合がある。

この ICCPR は聞こえは有望だが、悪魔は細部に宿る。ICCPR は 74 ヵ国に批准されているが、米国が批准したのは 1992 年になってからで、奇妙なことに米国はまだその要件を満たす法律変更をしていない。(また、米国は拷問を禁じる部分の批准を拒否している。)2006 年に出された Human Rights Committee の報告書は 事実上米国が条約違反であると宣言しており、次の報告書の作成は早くとも 2014 年 3 月まで始まらない。また、米国も英国もこの国際規約の下での「個人通報」の権利を認めていない。つまり、個人が Human Rights Committee に対して訴えをすることができない。しかしながら、国全体が(あるいはラテンアメリカや EU など国家連合が)ICCPR の下で国家間の訴えをすることは あり得る

けれども国単位でさえ、Five Eyes に対して ICCPR の訴えを持ち出すのはそう簡単ではない。ICCPR 国際規約のプライバシー条項はごく短いもので、制約も法的評価も記されていない。言い替えればいくらでも解釈が可能であって、そのためには政治家や外交官や弁護士たちが何年も忙しく働く必要があるだろう。それに、たとえメンバーたちが広く合意をしていたとしても、国連とか Human Rights Committee とかいったものはそもそも素早く行動するようなところではない。米国やその同盟国は一貫してこれらの大量諜報活動が合法的であって国際的テロリストたちを追い詰めるためのものであると論じてきた。その上 ICCPR はスパイ活動に適用されるものではない。

一つの選択肢は、ICCPR を変えることだ。ブラジルとドイツはつい最近、オンラインのプライバシー権利の条項を ICCPR に追加することを提案した。その中で両国は「人々がオフラインで持っているものと同じ権利がオンラインでも保護されるべきであり、そこにはプライバシーの権利も含まれる」と主張し、「高度に侵害的」なオンライン諜報活動は表現の自由の権利を侵害すると論じた。もしもこの提案が採択されれば、移転の自由、結社の自由、差別の禁止などと並んでデジタルなプライバシーが国際的な人権として認められることになるだろう。米国は既にこの提案に対する異議を申し立てており、またこの提案には曖昧な点があって公共の安全の名目で機密情報の収集を許す余地もある。

では、もしも米国あるいは Five Eyes が ICCPR に違反しているとなった場合はどうなるのか? この ICCPR 国際規約は、理想は立派だけれども、基本的に牙は持たず、国々の善意に依存して彼ら自身の挙動を正すためのものだ。仮に Human Rights Committee が米国またはその同盟国を ICCPR に違反したと裁定したとしても(米国が及ぼすことのできる経済的および外交的な圧力を考えればほぼあり得ないことだが)要求されることはただ一つ、違反した国が三ヵ月ごとに自らの問題解決に向けた試みを報告しなければならないということのみ、それだけだ。この委員会が米国の法律を無効にしたり変更したり、経済制裁を科したり、貿易制裁を定めたり、そういったことは一切できない。条約に違反するというのは米国にとっても Five Eyes にとっても恥ずかしいことであるには違いないし、批判者たちから大声で頻繁に騒ぎ立てられることとなるだろうが、その種の国際的恥辱でさえ、米国に Guantanamo Bay の収容キャンプを閉鎖させる力とはならなかった。

国際連合を通そうと試みても効果がないことも、ブラジルや、ドイツや、その他の諸国が NSA から自国のインターネットネットワークを守るために封鎖の手段を実行しようとしている理由の一つだ。その手段ならば、彼ら自身によるコントロールの可能な、実際的な解決だからだ。

暗号化はどうか? -- もしも小国乱立化がインターネットを破壊するものであって、しかも大量諜報活動を止めることのできる法律的または国際的手段が現実的には存在しないのだとしたら、私たちのような普通の人々はいったいどうすればよいのだろうか? Five Eyes (やその仲間たち) をただ受け入れるしかないのか? 取るに足りない小さな私たちの生活は彼らの眼中にない、政府機関はその力を濫用したりしない、私たちに影響の及ぶような誤りを彼らが犯すことはない、と信じればよいのか?

一つ考えられる明るい材料は暗号化だ。Snowden が暴露した文書からは、NSA が暗号化の標準を弱める働きかけをし、暗号化されたデータを強引に攻撃する手法を考え出したことが読み取れるが、他の文書にはうまく実装された強力な暗号ならば今もまだ NSA を阻むことができると述べたものもある。 数学の力が攻撃を妨げるらしい。確かに、NSA は十分な時間と労力さえ費やせば強力な暗号化も破ることができるかもしれない。けれども、そのためにはそれ相応の動機付けがなければならない。毎日何億人もの人たちが発する電子メールメッセージや tweet がすべてそのような攻撃を受けるなどあり得ない。結果として、NSA は暗号化される前のデータや、復号化された後のデータに対して諜報活動を実施するのを好むようになった。例えば、データセンターの内部に入り込もうとするようになった。

インターネット会社各社は、それに反応しつつある。Google は Snowden の暴露より以前から既にその内部ネットワークの暗号化を始めており、その後作業のテンポを速めている。Yahoo はデータセンター内のすべての接続を 2014 年 4 月までにすべて暗号化する予定だと述べている。暴露された文書によれば Microsoft はそのサービスへのアクセスに関して NSA を援助したという。皮肉なことだ - 同社の新しい宣伝キャンペーンが個人的データに関して Google は信用できないと主張しているのだから。そうは言っても、暗号化していない部分があったことで最近非難を浴びた Microsoft は、2014 年の末までにユーザーデータとそのネットワークを暗号化するという野心的な計画を発表したばかりだし、既に多くの保護が実装済みだ。Dropbox、Facebook、Twitter その他いくつかの会社も、内部および双方間のコミュニケーションを暗号化するために大きな手順を踏んできている。 EFF がこれらの状況の要約を発表している。しかしながら、大多数のインターネット会社は必ずどこかの時点でユーザーからのデータあるいはユーザーについてのデータを暗号化のない状態で処理しなければならない。Google の膨大なオンライン広告ビジネス(と広範なユーザープロファイリング分析)のようなものを運用しつつ、すべてのユーザーデータを常時暗号化するのは不可能だ。内部的なデータリンクをセキュアにしておけば NSA が従来メジャーなインターネット会社からデータを収集していた手段の一つはなくなるだろうが、 それ以外の手段もほぼ間違いなく存在する

強力な暗号化は一般人でも入手可能だ。私たちは自分の電子メールを暗号化し、ネットワーク接続を保護するために VPNTor を使うことができる。Joe Kissell の本 "Take Control of Your Online Privacy" は私たちのオンライン生活をプライベートに保つための現実的な戦略を詳しく解説し提言しているが、この本が主として念頭に置いているのは国家権力相手のことでなく、むしろ広告主や、地元の悪漢たち、それからマスコミを相手にした話だ。

透明性へと向かう -- 暗号化だけではデータが NSA の覗き見から安全に守られる保証とはならないけれども、うまく実行しさえすれば、強力な暗号化を幅広く使うことで、NSA やその他の者たちにつけ込まれる弱点を少なくとも減らすことはできる。

では、暗号化とセキュリティを現実に危険に晒しているあのたくさんのバグやセキュリティホールなどはどう考えればよいのだろうか? 問題を個々に解決し、システムをより良いものとして行く以外に、簡単な答などない。大多数の会社はその過程を密室の中で処理しており(処理すればの話だが)それに関する詳細情報は自社独自に所有権のあるものだと考えていることが多い。けれども、インターネット業界は全体で一つになって、透明性と認証機関に向けた努力を推進して行くことができるはずだ。そのためには、ただ多くの会社が参加しさえすればよいだけだ。

一般的な用語として、透明性とはいろいろの会社がそれぞれのソフトウェアやハードウェアの中にある問題点やエラーについてオープンであるのみならず、顧客たちがリスクを理解できるようにするためにそれぞれの製品をどのように 作る かに至るまでオープンにすることを意味すべきだろう。ハードウェアメーカーにおいては、それはデザイン、パーツ、サプライチェーン、ファームウェアなどに関する情報、それから製造工場における物理的セキュリティについての情報までも含むかもしれない。ソフトウェアメーカーにおいては、使用された、またはライセンス供与を受けたライブラリについての情報や、そのソフトウェアがどのようにコミュニケーションするかに関する情報も含むだろう。考え方としては、ユーザー(と顧客)たちが、ただ単にその製品に既知の問題(セキュリティ脆弱性をカタログ化した広く使われている CVE に載っているようなもの)に対する脆弱性が存在するか否かを知り得るようにするに止まらず、NSA が好むようになったと思われる抜け道に対してその製造あるいは開発の工程が弱点を持つか否かも知り得るようにしなければならないということだ。

問題点が発覚した際には(実際ひっきりなしに発覚する)その解決法と症例研究が業界全体に知らされ、より改善された上で最良の実践方法として定着するのが望ましい。ソフトウェアのメーカーがハッカーたちやウイルス作者たちと戦ってきた長年の歴史を見れば、そのような作業がいたちごっこと化すのは避けられない。ただ今回の場合は、グローバルなインターネットと電気通信業界が、NSA やそのパートナーたちを相手に戦うのだ。そう、マルウェアを相手にした戦いと同じく、それはおそらく終わりのない戦いとなるだろう。

ここでの大問題は、これらすべてのことを誰が管理するのかということだ。現在のところ、デジタルセキュリティの脅威に対する情報センターとして働いている団体はなく(おそらく NSA を除いては、と言うべきだろうか)そもそもそのようなことは途方もない任務だ。いくつかの団体や組織、例えば ISO や、 ISA Security Compliance InstituteCommon CriteriaNational Institute of Standards and Technology (NIST) といったところがある程度の役割を果たすことはできるかもしれない。ただし NIST は、NSA が NIST の暗号化標準にバックドア のアクセスを得たという最近の報道を受け、コンピュータセキュリティのコミュニティーからの信頼を再獲得しようと苦闘中だ。(報道の直後に NIST は調査を開始した。)Internet Engineering Task Force (IETF) はインターネットのコアテクノロジーの多くについてそのセキュリティを再評価する長期計画に携わろうとしているようだ。少なくともそれは出発点と言える。

インターネット、モバイル、および電気通信の各業界は、航空宇宙、保健医療、安全管理など他の業界にある標準化団体に倣って、National Transportation Safety Board のような政府機関や Underwriters Laboratories のような企業を設立することを考慮すべきかもしれない。標準化団体と認証機関がリスクを識別し、最良の実践方法を確立し、テスト方法やコンプライアンスプログラムを開発して製品がセキュリティ基準を満たしているかどうかを確認するのだ。NIST は決定的な基盤構造の構築を目指した予備的なサイバーセキュリティ構想を公表しているが、そこにはプライバシーと市民的自由についての付録書が含まれている。

電気通信業界の巨人 Huawei (華為) 社も、国際的なサイバーセキュリティ標準に向けた作業を開始しようとしている。最近になって同社は自社の内部慣行を詳細に記した白書を公表した。私の知る限り、この業界では初めてのことだ。Huawei は世界最大の電気通信機器メーカーだが、その機器が中国政府のための秘密のバックドアを含んでいるのではないかという疑惑により米国市場からは事実上締め出されている。かくして、Huawei が標準の作成を呼びかけているのは利己的な動機からとも考えられるが、それでも同社がのけ者に近い扱いを受けている現状は、同社が指導的役割を果たせる助けとなる可能性もある。結局のところ、この業界のあらゆる会社の中で、米国政府とも、今年の大量諜報活動暴露にかかわったインターネット会社のいずれとも、最も繋がりの薄い会社は Huawei にほかならない。

Huawei の USA Chief Security Officer である Andy Purdy は、この 10 月の電話インタビューで次のように述べた。「私たちがすべての解答を持ち合わせているとは申しておりません。けれども、何らかの合意を得なければならないのは事実であり、製品の評価基準は用意できていなければなりません。グローバルな業界全般において、このフィードバックのループは極めて重要です。困難な仕事であることは承知しています - わが社は何千という会社から供給を受けています。それでも、私たちは水準を引き上げねばなりません。」

サイバーセキュリティの標準と認証は、ブラジルやドイツのような国が(あるいは彼らとパートナーになりたがっている国が)自らをグローバルなインターネットから切り離して自国内でデザインされ生産された基盤構造や機器を押し進めるようになった場合には、極めて重要なものとなるだろう。

情報公開はどうか? -- NSA の監視体制の法律的枠組みに関して陰険な点の一つは、かん口令がそこに敷かれていることだ。アメリカの会社はデータを大量に引き渡して、かつそのことについて一言も口外しないことを要求される。その時点で、暗号化や、標準や、データセンターの設計などはすべて無関係な事柄となる。すべてを包みにくるんで、丁寧なお辞儀とともに NSA に捧げなければならないのだ。他の国々がそれぞれ独自の国内ネットワークを作り始めるにつれて、それらの国々も同様の法律的枠組みを使うようになると考えるのが妥当だろう。そして、ただ単に自国の国民のデータのみならず、そのネットワークを通過する他のすべての個人データも、すべてすくい上げるようになるのだろう。

米国が常に国家安全保障の懸念を持ち続けるのは当たり前であり、各国政府がお互いにスパイし合うのも当然だろう。けれども、今年の大量諜報活動暴露が引き起こし今も続いている抗議の声は、法律的な変化を求める政治的機運を生み出すかもしれない。Snowden による当初の暴露に対する Obama 大統領の反応は、誰もあなたの電話を盗聴していないしすべては合法的なことだ、というアメリカ国民を安心させるための声明であった。けれどもその後、彼のスタンスは大きく変化した。Obama は調査委員会を任命して米国の情報機関の変化についての勧告を(2013 年 12 月 15 日までに)まとめるよう命じるとともに、テクノロジーの進化が NSA の活動に関する法律的枠組みを追い抜いてしまったことに対する「正当な懸念」について率直に語るようになった。一夜にして変化が起こると期待する人は少ないだろうが、これはより広範な改革の過程の始まりとなるかもしれない。

数十社にのぼるインターネット会社 (Apple、Facebook、Microsoft、Twitter、Google など) は 政府に対して請願書を送り、彼らが受け取った国家安全保障関係の要請についての総計情報を出版できるようにして欲しいと申し立てた。(Google など多くの会社は警察からの要請に関する Transparency Report を出版している。)Apple は、独自の Transparency Report (透明性報告書) の中でさらにもう一歩踏み込んで、PATRIOT Act の第 215 条に基づく命令に対抗するためにいわゆる「炭鉱のカナリア」作戦を使った初めてのメジャーなテクノロジー会社となった。Apple は報告書の中で、わが社はそのような命令を一切受け取ったことがないと明言したのだ。もし同社がそのような命令を受け取った場合、六ヵ月後に出される次回の報告書からはその一文が消えるはずだ。六ヵ月の遅延は大きいけれども、この炭鉱のカナリア作戦は、かん口令というものが合法的に会社を黙らせることはできるけれども嘘をつくよう強制させることはできないという事実に基づいている。炭鉱のカナリアが法廷の証言台に上ったことはまだないが、たとえ法律的挑戦を受けたとしても Apple にはそれに耐えられるだけの現金の持ち合わせがある。

事態は複雑だ -- 個人のプライバシー、個人的および国家的セキュリティ、それに西側諸国の権力により実行されつつある大量諜報活動の間に起こる衝突について、容易い解決法がもしも存在するならば、私たちはとうにそれを見つけていただろう。現実には、それらの問題がもう長年私たちのまわりに存在し続けていて、どのような解決策も、完全ではなく、長期間にわたり、扱いにくいものとなるだろう。そして、私たちがインターネットと現代的コミュニケーションに依存するようになればなるほど、衝突は際立ってくるだろう。

それは、残念なことだ。四十年以上前につつましく始まったインターネットは、今やおそらく人類の持つ最もパワフルなツールへと進化を遂げて、文化の国境を拡大し、情報と教育へのアクセスを拡張し、表現の自由を可能にし、人権を守り、そして、荒らしの類いはあるものの、人類の体験を広げる力となってきた。それを自ら破壊して自らを困らせることのないように、心構えをし願おうではないか。

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FunBITS: iPad 用ゲーム Star Wars: Knights of the Old Republic

  文:Josh Centers: josh@tidbits.com, @jcenters
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Star Wars: Knights of the Old Republic (以下 KOTOR と略称する) は私のお気に入りのゲームの一つだ。もともと 2003 年に PC と Xbox 用にリリースされたものだが、舞台となるのは最初の Star Wars 三部作の舞台の 4,000 年前、善なる Galactic Republic と邪悪な Sith Empire との間の戦争のただ中にあなたは放り込まれる。

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iPad 版の Star Wars: Knights of the Old Republicc は Aspyr Media 社によって移植され、その出来映えはオリジナル版と比べてもほとんど完璧と言える。実は、クラシックなロールプレイングゲームはタッチスクリーンを使ったコントロールにぴったりと適している。スクリーン上の大きなボタンは指で押すのにちょうど良い大きさだし、ターン制の戦闘なので iPad のスクリーンがアクションの邪魔になることもない。ゲームプレイが一瞬の正確さに依存していないからだ。

ゲームプレイは第三版の Dungeons and Dragons に基づいているので、そのシステムに慣れている人は何の抵抗もなくプレイできるだろう。そうでない人も、KOTOR があなたのためにシステムを処理してくれるので、あなたが防御ランクを気にしたりサイコロを探したりする必要はない。しかしながら、自分のキャラクタの属性や、当初のスキル、技量などはあなたが最初に選んでおき、各レベルが終わるごとに追加の技量やスキルを選択しなければならない。ただし、あなたがそう望めばそれらの点をゲームが自動的に処理するよう設定することもできる。

KOTOR をプレイするには、まず初めにキャラクタを作る。そのキャラクタが Republic の戦艦 Endar Spire の目を覚まさせるが、これは現在 Sith の攻撃を受けているところだ。まずはその攻撃から逃れて、あなたは銀河を旅し、冒険を成し遂げたり、新たな友だちを作ったり、いずれは Jedi Knight となるべくトレーニングを受けるのだが、すべては最後に邪悪な Darth Malak との決着の場を迎えるためであり、そこが史上最高の思わぬ展開となる。

KOTOR の素晴らしい点の一つは、最初の三部作の魅力の大部分を引き継ぎつつ、その上さらに独自のユニークなタッチを加えているところだ。明らかに Han Solo の身代わりと思えるキャラクタがいて、彼は宇宙船のパイロットであり、この宇宙船はいずれ Millennium Falcon と呼ばれてもよい気を起こさせる。けれどもあなたにはさらに HK-47 に似た連れもいて、これがとても残忍な、人間嫌いのアンドロイドであり、人間のことを "meatbag" と見下している。彼の台詞は暗いながらも笑いを誘うものが多く、だからこそ彼は、史上最高のビデオゲームキャラクタだと考えられているのだ。

KOTOR の世界は、自由に動き回る世界だ。実際、そこには複数個の世界がある。画面の左側でドラッグすれば走り回ることができ、右側でドラッグすればカメラが動く。オブジェクトをタップすればそれとやり取りすることができ、もしも敵と出くわせば、ゲームが自動的に一時停止してあなたは一連のアクションをキューに並べることができる。戦闘はターン制で舞台裏で起こるが、アクションはリアルタイムで起こる。ただし次の一手を考えたければいつでも一時停止させることができる。

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オリジナルのゲームは BioWare が同社の最盛期に開発したが、BioWare のロールプレイングゲームの大多数と同じく、KOTOR もモラルの選択肢をあなたに提供する。あなたのキャラクタには、Force の明るい側と暗い側のどちらにより近いかを定めるゲージが付いている。善いことをしたり、親切なことを言ったりすればゲージは明るい側へと近づく。悪いことをすれば、より邪悪な側に寄る。どちらかの側に決めてその態度を一貫させる方がよい。なぜなら、どちら側かの Force と足並みを揃えていればいるほど、あなたの Force パワーが強くなるからだ。例えば、善いキャラクタは癒しや守りの力に優れており、悪いキャラクタは稲妻を撃ったり念動で敵の首を絞めたりすることに優れている。[訳者注: ここの個所は TidBITS スタッフの心をくすぐったようです。この記事のコメントもぜひお読みください。]あなたが一貫しているかどうかはあなたの見栄えにも、どの装備を着けることができるかにも、さらにはゲームの進展経路にも影響し、途中でのあなたの決断に応じてゲームのエンディングも複数種類用意されている。Darth Malak と Sith を打ち倒すのがあなたの望みか、それとも Darth Malak を殺してあなたが彼の座に座りたいのか?

あなたには旅の連れがいる。一度にあなたとともにいられる仲間は二人までで、ゲームの中であなたはそういう相手と数多く出会うのでその都度連れを入れ替えることができる。彼らはそれぞれに異なった強みと弱みを持っているので、うまく選べばあなたのキャラクタのスキルを補うことができる。また、いつでもあなたの連れを制御して細かいコントロールができる。

今まで KOTOR を一度もプレイしたことがないという人のために、ここでいくつかコツを伝授しておこう。まず第一に、あなたのキャラクタはいずれライトセーバー(光のサーベル)を振るう Jedi となるので、ゲームの早い段階からメレ(対戦)に関係した属性や技能に投資するのが賢明だ。あなたがライトセーバーにアクセスできるようになるのはかなり先のことで、それまでは剣を振るうことができる。もちろん、そのためにいろいろのことが困難になるし、ブラスター銃を撃ちまくる男に向かって刀を手に突進するのは馬鹿げている気がするが、大丈夫、その甲斐はある。

第二に、戦いと、説得、それと Force 能力とに注意を集中することだ。それら以外のスキルポイントや技能、例えば錠前破りとかコンピュータハッキングなどに力を浪費してはいけない。そういうものは、あなたの連れたちが助けてくれる。けれども、説得は極めて重要なスキルだ。それがなければ手に入らないゲームプレイのオプションがいくつかあるからだ。

第三に、私は Options > Gameplay でコントロールの感度を上げておくとよいことに気付いた。デフォルトの設定は感度がかなり低くなっていて、結果としてスクリーン一杯に親指を大きくドラッグして動き回ることになる。手を痛めないように、私は感度を最大限まで上げて使っている。

最後に、できるだけ早いうちに、あなたが Force のどちら側に向かうのかを決めておくことだ。私はこの種のゲームではたいてい善い方のいい子ぶりっ子を選ぶが、初めて通してプレイした際にはダーク側でやってみた。さまざまのパワフルな攻撃能力が提供されるし、私の見たところ装備もこちらの方が多少良いからだ。

どのようにプレイするにせよ、Star Wars: Knights of the Old Republic は何十時間もの楽しみを希望価格 $9.99 で提供してくれる。Star Wars のファンで、このホリデーシーズンに何か娯楽をと探しているのなら、このゲームは見逃せない。

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TidBITS 監視リスト: 注目のアップデート、2013 年 12 月 9 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Apple Remote Desktop 3.7.1 -- Apple が Apple Remote DesktopAdmin 版 および Client 版にバージョン 3.7.1 をリリースし、OS X 10.9 Mavericks のサポートを追加するとともに、kickstart コマンドラインユーティリティの信頼性を改善し、Control & Observe 環境設定の "Display full screen" オプションを修正している。今回のアップデートではまた複数のディスプレイや複数の IP アドレスを持つ Mac に対するサポートを強化し、ローカルとリモートのコンピュータ間での自動コピー&ペーストを追加し、画面共有セッションの信頼性を改善している。

それに加えて、この遠隔デスクトップ管理ソフトウェアは OS X ファイアウォールが Remote Desktop の接続をブロックしていたバグを修正した。サポートページでの Apple の説明によれば、バージョン 3.7 へのアップデート後 Remote Desktop にアクセスできなくなっていた場合は、バージョン 3.7.1 をインストールした後でクライアントコンピュータを再起動すれば自動的に適切なファイアウォール規則が追加されるという。それからまた、Apple はこのアプリと共に使う Dashboard ウィジェットをバージョン 3.7 にアップデートしている。(Mac App Store から新規購入 $79.99、Software Update から (12.9 MB) または Admin (19.6 MB) と Client (5 MB) それぞれ個別ダウンロードから無料アップデート)

Apple Remote Desktop 3.7.1 へのコメントリンク:

Sandvox 2.8.7 -- Karelia が Sandvox 2.8 をリリースし、 OS X 10.9 Mavericks とのマイナーな互換性の問題を修正するとともに、Site Navigator アイコンが(とりわけ Mavericks の下で)部分的にしか描かれなかった問題を修正した。このウェブサイトオーサリングツールはまた、一部のデザインにおける長いサイトメニュータイトル(およびすべてのデザインにおけるサブメニュータイトル)の行折り返しを復活させ、Facebook の Like ボタンに関係してサイドバーの行揃えがずれていた問題を修正し、サイトから画像以外のメディアファイルを抽出する際の問題点を修正し、ファイル名に関するオプションを改良して古いファイルシステム経由で書類を転送する際の互換性を確保した。今週アップデートされた多くのソフトウェアの Mac App Store 版と同様、Sandvox もこの Apple のソフトウェア店頭ではまだ前のバージョン (2.8.6) のままだ。(新規購入 $79.99、Karelia または Mac Mac App Store から無料アップデート、38 MB、リリースノート)

Sandvox 2.8.7 へのコメントリンク:

1Password 4.1.1 -- AgileBits が 1Password 4.1.1 をリリースし、既存の Login パスワードを直接ブラウザ拡張の中へアップデートするオプションを追加した。また、一つのサイトに複数の Login を持っている場合、どれをアップデートしたいかを選択できる。今回の新リリースではまたマルチカラム表示オプションを新設し、個々の項目もリストも処理できる印刷機能を加え、すべてのフィールドで検索できるようになり、オランダ語とアフリカーンス語のローカライズ版を追加している。さらに、項目を読み込んだ後に同期が自動的に開始されなかった問題と、現在のウェブサイトでなく "com.apple.Safari" 用の生成パスワードが作られてしまったバグを修正している。

1Password の Mac App Store 版は、上記の変更を組み込んでバージョン 4.1 としてアップデートされるようになっている。(4.1.1 というバージョン番号は AgileBits から購入した人専用だ。)ただし、この記事を書いている時点ではまだ Mac App Store での 1Password はバージョン 4.0.8 のままになっている。(筆者の個人的感想としては、自分はいったいなぜ Apple の店頭から購入するのが良い考えだと思ってしまったのかと後悔している。)(新規購入 $49.99、AgileBits から購入した場合 TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、35.6 MB、 リリースノート)

1Password 4.1.1 へのコメントリンク:

BBEdit 10.5.6 と TextWrangler 4.5.4 -- BBEdit 10.5.6 に追加された新機能は一つもないが、Bare Bones Software がその旗艦テキストエディタの今回のバージョンにぎっしり詰め込んだのは 90 件以上の修正だ。重要な変更点の一つは、BBEdit がその Stationery アプリケーションサポートフォルダの中にあるものを BBEdit の Stationery メニューやパレットに表示する条件として Finder の "Stationery Pad" オプションがオンになっていることを必要としなくなったことだ。いつもと同様、リリースノートは読んで爽やか、実在の人物の手によって書かれたことを実感させる文章だ。今回のアップデートに関するところから私たちが気に入った個所をいくつか紹介しよう:

アプリケーションの起動パフォーマンスが大幅に改善された。BBEdit の起動が遅いと苦情を述べたことのある方は、今後は何か別のものに対する苦情を見つけて頂きたい。

Markdown 書類の中で、水平線 ---- または見出しの直後に来るリストが、今回からそのように認識されるようになった。マニュアルには「ブロック要素」(例えばリストや水平線など)の前後に必ず空白行を入れることという注意書きがあるけれども、今回から実装がこの種のフォーマットをすべてサポートしている。 #likeUnscramblingAnEgg

Hex Dump が恐ろしいほど高速になった。どういたしまして。

Bare Bones は TextWrangler もバージョン 4.5.4 にアップデートして、こちらの無料のテキストエディタにも BBEdit に施されたものとほぼ同様の修正や改良を加えた。ただしこの記事を書いている時点で、Mac App Store 版については BBEditTextWranglerもまだ最新リリースにアップデートされていない。(BBEdit は $49.99、12.9 MB、リリースノート。TextWrangler は無料、9.8 MB、リリースノート)

BBEdit 10.5.6 と TextWrangler 4.5.4 へのコメントリンク:

ScreenFlow 4.5 -- Telestream が同社のスクリーンキャスト録画アプリ ScreenFlowのバージョン 4.5 をリリースして、多くの改善と非常に多数の修正を加えた。今回のアップデートではスクリーンキャストを直接 Dropbox や Google Drive に出版したり Facebook で共有したりする機能を拡張するとともに、Upload Manager がバックグラウンドでビデオをアップロードできるようになった。その他の変更点としては、トランジションを管理したりお気に入りにマークしたりできる機能や、Video & Audio フィルターポップオーバーへの検索フィールドの追加、OS X 10.9 Mavericks 上で編集結果が失われるバグの修正、メディアライブラリのリストモードでソースをダブルクリックしてそれをタイムラインに送る機能の追加などがある。ScreenFlow 4.5 から、10.7 Lion かそれ以降を要するようになった。新機能のフルリストは、Telestream のサポートページから PDF のリリースノートがダウンロードできる。この記事を書いている時点で、Mac App Store 版の ScreenFlow がまだバージョン 4.0.4 のままであることに注意されたい。(Telestream ウェブサイトから新規購入 $99、 Mac App Store から新規購入 $99.99、33.8 MB)

ScreenFlow 4.5 へのコメントリンク:

Piezo 1.2.3 -- Rogue Amoeba が Piezo をバージョン 1.2.3 にアップデートし、OS X 10.9 Mavericks との当初の互換性追加を施した。同時にアップデートされた Airfoil 4.8.2 と同様、Piezo 1.2.3 もオーディオキャプチャエンジンを全面改訂して Mavericks に対応するようにしたので、一部のオーディオキャプチャソースは以前と異なる挙動をするかもしれない。(問題に遭遇した場合は、 便利なサポートフォームを使ってフィードバックを送れる。)それに加えて、大幅な内部的変更の結果として、Piezo は Mavericks の Safari からはオーディオがキャプチャできなくなった。(Rogue Amoeba のブログ記事によれば Google Chrome または Firefox からオーディオをストリーミングさせることで簡単に回避できるという。)その他の変更点としては、インスタントメッセージングおよび電話会議アプリ Microsoft Lync との互換性追加、Mavericks 上でカウンターやファイル名がおかしくなっていた問題の修正などがあり、また今回のアップデートから 10.7 Lion かそれ以降を要するようになった。この記事を書いている時点で、Mac App Store 版の Piezo がまだバージョン 1.2.2 のままであることに注意されたい。(新規購入 $15、Rogue Amoeba から購入した場合 TidBITS 会員には 20 パーセント割引、7.2 MB、リリースノート)

Piezo 1.2.3 へのコメントリンク:

Airfoil 4.8.2 -- Rogue Amoeba がオーディオ送信ユーティリティ Airfoil をバージョン 4.8.2 にアップデートし、OS X 10.9 Mavericks との当初の互換性追加を施した。ただし Airfoil Video Player の Mavericks 互換性についてはまだ開発作業中だ。( Rogue Amoeba のブログ記事に、Airfoil Video Player の互換性について詳しい説明がある。)オーディオキャプチャエンジンを全面改訂して Mavericks に対応するようになった。ただし Rogue Amoeba は一部のオーディオキャプチャソースが以前と異なる挙動をするかもしれないと警告している。(問題に遭遇した場合は、便利なサポートフォームを使ってフィードバックを送れる。)今回のリリースではまた、Instant On コンポーネントをバージョン 7.1 にアップデートして System Audio のキャプチャと Safari からのオーディオキャプチャを改善し、Vemedio の Mac 用 Instacast および iTunes Radio の拡張メタデータと遠隔コントロールに対応し、Airfoil と App Nap がお互いにうまく協調するようにし、Mavericks 上で起動した際に Airfoil のメニューバーアイコンが表示されなかった問題を修正している。(新規購入 $25、 TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、14.5 MB、 リリースノート)

Airfoil 4.8.2 へのコメントリンク:

Fission 2.2 -- Rogue Amoeba が Fission 2.2 をリリースし、より多くのオーディオフォーマットの読み込みに対応した。このオーディオエディタは今回から MPEG layer 1 および 2、AIFF-C、Ogg Vorbis、Shorten、RealAudio、Windows Media Audio (WMA)、AMR、QDesign Music、WavePack、Monkey's Audio が読み込めるようになった。今回のアップデートではまた、Batch Converter との間でのいくつかのクラッシュを修正し、ファイルサイズを (Mac OS X の Finder と同じく) 10 の冪乗で表示するようになり、QuickTime 読み込みに関する時代遅れの言及を削除し、また今回から起動時に常に Start ウィンドウを開く(ただしそのウィンドウが手で閉じられた場合には Fission がそれを記憶して次回からは開かないようにする)ようになった。(Rogue Amoeba から新規購入 $32、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、14.3 MB、 リリースノート)

Fission 2.2 へのコメントリンク:

Marked 2.2 -- Brett Terpstra が Marked 2.2 をリリースし、彼のブログでこれを「かなり大幅なアップデート」と呼んだ。(私たちのレビュー記事、2013 年 11 月 1 日の“Marked 2: Markdown ライターに必須のツール”も参照。)安定性、速度、およびレンダリングの修正に加えて、この Markdown プレビューツールへの重要な変更点は、新規に空白のファイルを作成してそれをエディタに開かせる機能、CriticMarkup プレビューの別パネルで単語数カウントと統計データを表示するようになったこと、それとマルチファイル書類の中でネストされたファイルを手早く見つけて編集できる機能だ。(Terpstra はこの最後の機能を説明し実演するスクリーンキャストを近日中に出すと約束している。)その他の変更点としては、MultiMarkdown のバージョン 4.4 へのアップデート、メモリ管理の調整、ファイルを改名または移動すると File Type Fail エラーが起こったバグの修正、繰り返し単語を処理するセッションをキャンセルした場合に起こったクラッシュの修正などがある。Terpstra はまたカスタム Marked スタイルを共有するための Github 保管場所 を作成しており、ブログの中で カスタムスタイルを作成したり使用したりする方法を説明している。(新規購入 $11.99、無料アップデート、16.2 MB)

Marked 2.2 へのコメントリンク:

Nisus Writer Pro 2.0.7 と Nisus Writer Express 3.4.6 -- Nisus Software が Nisus Writer Pro 2.0.7Nisus Writer Express 3.4.6をリリースした。いずれも、さまざまの修正を提供するメンテナンスリリースだ。いずれの版のワードプロセッサアプリも、Mac OS X 10.6 Snow Leopard を走らせていてリストスタイルの適用されたテーブルセルをペーストしたりスマートコンテンツを含んだ書類を閉じたりした際にクラッシュを起こしたバグを解消し、言語アイコンのロードをバックグラウンドでするようにして 10.9 Mavericks での速度低下を防ぎ、MathType 方程式エディタで方程式を編集した際にクラッシュを起こした問題を修正している。ハイフン関係のこととしては、今回のアップデートでハイフネーションパターンが正しく尊重されるようになり(前回のリリースでは英語以外の言語で一部のハイフネーションに問題が起きていた)ソフトハイフンが Microsoft Word に正しく転送されるようになった。また、Nisus Writer Pro 2.0.7 では真っ直ぐな引用符を含むテキストに上書きしてそれが自動的にスマートクォートに修正された場合に変更追跡機能が予測できない挙動をした問題が解消された。この問題を報告したのは私たちだったので、素早く解消されてとても嬉しい。(Nisus Writer Pro: 新規購入 $79、無料アップデート、179 MB、 リリースノート; Nisus Writer Express: 新規購入 $45、無料アップデート、50.9 MB、リリースノート)

Nisus Writer Pro 2.0.7 と Nisus Writer Express 3.4.6へのコメントリンク:

Fantastical 1.3.11 -- カレンダー項目と同じ精密なタイミング機能をリマインダーにも組み込んで、Flexibits が Fantastical 1.3.11 をリリースし、タスクから Due Date を選んだ際に締切時刻のフィールドも示すようにした。このカレンダーアプリはまた iCloud を使う際のエラーを修正し、Outlook イベントがアップデートしなくなっていた問題を解決し、OS X 10.9 Mavericks で複数のディスプレイを使った場合に Fantastical が一部オフスクリーンに表示されたバグを修正し、Mavericks で招待者のあるイベントを作成した際に部分的にハングしたバグを解消している。(新規購入 $19.99、Flexibits からも Mac App Store からも無料アップデート、11.7 MB、リリースノート)

Fantastical 1.3.11 へのコメントリンク:

DEVONagent 3.6 -- DEVONtechnologies が、同社の DEVONagent の三つの版すべて (Lite, Express, および Pro) をバージョン 3.6 にアップデートして、IEEE Xplore と EUR-Lex を検索するプラグインを新たに加えるとともに、Blekko、Google Patents Search、および American Chemical Society を検索するプラグインを改良した。DEVONagent Express と Pro は最大ダウンロードサイズを 64 MB に増やし、DEVONagent Pro は指定されたスキャナ用に HTML ページのオブジェクトを取り込む AppleScript コマンドを追加した。Pro 版はまた新規に報告された結果の信頼性を改善し、プラグイン API に PingUrl を新たに追加して検索に先立って当初リクエストをエンジンに送れるようにし (JavaScript を無効にするため)、Search および Browser ウィンドウでは Objects 枠のアイコンを拡大し、Quick Look との間で CSV 書き出しの互換性の問題があったのを修正している。この記事を書いている時点で、DEVONagent の三つの版いずれも、Mac App Store ではまだバージョン 3.5.2 のままだ。(いずれもアップデートは無料; DEVONagent Lite は無料、リリースノート; DEVONagent Express は新規購入 $4.95、 リリースノート; DEVONagent Pro は新規購入 $49.95、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、 リリースノート)

DEVONagent 3.6 へのコメントリンク:

DEVONthink と DEVONnote 2.7.2 -- DEVONtechnologies が、DEVONthink の三つの版 (Personal, Pro, および Pro Office) すべてと DEVONnote をバージョン 2.7.2 にアップデートした。DEVONnote も DEVONthink の三つの版のいずれも、OpenMeta タグ付けへの対応を改善し、New Group ボタンを Take Note パネルに (DEVONthink では Clip to DEVONthink パネルにも) 追加し、書類のタイトルバーまたは保存ダイアログから入力される Mavericks タグに対応し、Mavericks でフリーズを起こしたいくつかのバグを修正し、Evernote と EvernoteHelper によってスクリプトが壊される問題を回避している。

DEVONthink の三つの版のいずれも、画像をリッチテキスト (RTFD) に変換したり Mavericks 上で入力したデータにより PDF フォームを保存したりできるようになり、画像を見ている際に出したコンテクストメニューに Edit コマンドが付くようになった。さらに、今回のアップデートで QuickTime ムービーの Mavericks でのサムネイル作成の信頼性が増し、PDF 書類のサイズがピクセル単位のみでなくセンチメートルやインチでも見られるようになり、フルスクリーンモードでの Activity パネルの処理が改善された。DEVONthink Pro と Pro Office はリンク無しの RSS フィード(例えば Simplenote によるもの)を追加し、DEVONthink Pro Office は MailTags 4 対応と、Tools メニューの Start/Stop Server コマンドを追加した。(いずれもアップデートは無料; DEVONthink Pro Office は新規購入 $149.95、 リリースノート; DEVONthink Professional は新規購入 $79.95、リリースノート; DEVONthink Personal は新規購入 $49.95、リリースノート; DEVONnote は新規購入 $24.95、リリースノートTidBITS 会員には DEVONnote およびすべての DEVONthink が 25 パーセント割引)

DEVONthink と DEVONnote 2.7.2 へのコメントリンク:

KeyCue 7.1 -- 最近出されたバージョン 7.0 アップグレードへのフォローアップとして(2013 年 10 月 10 日の記事“KeyCue 7.0”参照)Ergonis がKeyCue 7.1 をリリースし、新機能二つといろいろな改善を組み込んだ。今回のアップデートでは、カスタムテーマの新しい属性(メニューの間の分離線と、統一されたメニュー・サブメニュー幅)を追加し、検索用キーボードショートカットを追加し、検索フィールドが中国語、日本語、韓国語 (CJK) の入力方式でも動作するようにし、キー記号の代わりに誤った文字が表示された問題点を回避している。(新規購入 19.99 ユーロ、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、無料アップデート、3.4 MB、リリースノート)

KeyCue 7.1 へのコメントリンク:


ExtraBITS、2013 年 12 月 9 日

  文: TidBITS Staff: editors@tidbits.com
  訳: Mark Nagata <nagata@kurims.kyoto-u.ac.jp>

Thanksgiving (感謝祭) の休暇を頂いていた間に(前の号で休刊をお知らせするのを忘れていてすみませんでした!)ExtraBITS に載せたい記事が多数出た。Google が Gmail や Google Calendar から他への移行を容易にし、Obama 大統領が iPhone を持つのを許されないことが明かされ、企業向けのハードドライブの価値が疑問視され、あらゆる目的に適ったデバイスなどない理由を開発者 Matt Gemmell が説明する。Smile の TextExpander touch が Apple による規制に苦しめられ、モバイル執筆のためのガイドが新登場し、Esquire 記者が Google Glass 使用ルールを破るとどうなるかを試し、Apple Genius たちのさらなる裏話が明かされる。

Google、Gmail や Google Calendar のデータ書き出しを単純化 -- Google の世界から自分のデータを本当に抽出できるのかと心配している人たちのために、Google は今回 Google Calendar 書き出しの機能を Google Takeout に追加した。これを使えば、16 の Google のサービスからあなたのデータのコピーをすべてダウンロードできる。さらにもっと重要なのは Gmail 書き出し機能(来月追加される予定)で、とりわけこれは Mavericks の Apple Mail が Gmail とうまく強調せずトラブルに苦しんでいる人たちに朗報だ。私たちとしては、クラウドベースのサービスを提供するすべての会社が同様のデータ書き出しオプションを提供してくれるよう望みたい。

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iPhone では大統領に十分な程度にセキュアでない -- Obama 大統領が自分は iPhone を持つことを許されないのだと明かした。セキュリティの懸念があるというのが理由だ。その代わりに、大統領は秘密の暗号化デバイスを装着した BlackBerry を使っている。2008 年に選出された時点で Obama 大統領が BlackBerry ファンであったことは有名で、Secret Service に対して相当に奮闘したあげく BlackBerry を使い続けることができた。

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企業向けドライブにその価値はあるか? -- クラウドバックアップサービスの Backblaze 社がハードドライブの信頼性に関する調査を再び実行した。今回は、コンシューマ向けレベルのハードドライブと、より高価な企業向けレベルのディスクとを対抗させた調査だ。三年間の使用の結果、コンシューマ向けドライブの 4.2 パーセントが故障を起こしたのに対し、企業向けドライブの故障率は 4.6 パーセントだった。ただし注意しておかねばならないのは、Backblaze がテストの対象としたのが 14,719 台のコンシューマグレードのドライブに対して 368 台の企業向けドライブであり、両者はそれぞれ異なる目的のために使われていたという点だ。長期にわたる信頼性を判断するためにはもっと多くのデータが必要だが、企業向けドライブのはっきりした利点の一つは保証期間が長いことだと Backblaze は書き添えている。

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妥協は必要: 一つのデバイスがすべての状況に合うことなどない -- もともと Jim Dalrymple の The Loop Magazine に載ったこの記事の中で、Matt Gemmell が説得力ある議論を展開する。彼によれば、私たちはコンシューマ向けコンピューティングデバイスを六種類使っていて(メインの仕事用マシン、ポータブルマシン、タブレット、スマートフォン、ゲーム用デバイス、読書用デバイス)そのうちどれか一つだけがあらゆる状況でベストだなどという幻想に陥るべきではないという。あなたの選択肢は金銭的あるいは物理的な制約を人為的に受けるかもしれないが、この記事は、仕事に最も適したツールを選ぶことに関してはるか昔の時代から言われ続けている格言を現代に蘇らせたものと言える。

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Smile、TextExpander touch を Apple に受け入れさせるため苦闘する -- まず初めに、Apple が持続的ペーストボードの挙動を iOS 7 で変更したため、Smile の TextExpander touch と、Smile のこのテキスト展開ユーティリティに対応している数多くのアプリとの統合が壊れてしまった。その次に、共有スニペットデータをはるか昔に完了済みのリマインダーの中に保存するようにしたバージョンのこのアプリを、Apple は受け入れ拒否の扱いにしてしまった。(驚くことではない、それはかなり重大なハックだったのだから。)そこで現在 Smile は TextExpander touch 2.3 で x-callback-url を使ってこの問題を回避している。ただしその方法の欠点は、対応する個々のアプリの一つ一つの中で何らかの方法によりスニペットデータを獲得しアップデートしなければならなくなったことだ。この状況はまさに、Apple によるコンピュータの完全なセキュリティに向けた突進と、アプリ同士を協調して働かせたいというユーザーたちの願いとの間の、緊張関係を如実に表わしていると言える。

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ホリデーギフトのアイデアを "The Mobile Writer" で見つけよう -- テクノロジージャーナリスト仲間の Julio Ojeda-Zapata が、モバイルデバイスで効率的に執筆をするのは可能かという問題に取り組んで彼の最新の著書 "The Mobile Writer" を書き上げた。この本は現在のところ Kindle 用でしか入手できないが(いずれ EPUB 版と印刷版も出る予定)それ以外の点でなら $2.99 のこの本はあらゆるデバイスに当てはまる。Android デバイス、Chromebook、Windows モバイルデバイスに加えて、あなたの期待通り iPad や iPhone も扱われている。今のこの季節柄、この本の重要な用途はあなたがホリデーギフトを贈りたいと考えている人がテキスト仕事を多くする人だった場合、その人のためにアクセサリや執筆用アプリを選ぶヒントになるということだ。

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Google Glass で悪いことをする -- Esquire の記事で、Google Glass 探検家の A. J. Jacobs が、彼を担当した Google 指導員にしてはならないと言われたことをすべて、Google Glass を使ってやってみた体験を語る。議論の的となっているこの機器を身に着けて、彼は長編小説 Moby Dick を読み、ポーカーでイカサマをし (ただしあとで金は返した)、友人が異性に話しかけるのを手伝ったりした。

コメントリンク: 14333

Apple Store からさらなる裏話 -- ペンネーム "J. K. Appleseed" と称する Apple Genius が再び McSweeney に記事を載せ、同僚の Apple Genius たちが体験した裏話を語った。この短い逸話集には、腕利きの「ナンパの名人」や、大晦日の晩に訪れたホームレスの男、USB ケーブルに閉じ込められた曲、センセーショナルな Apple 報道が危険な理由、などが登場する。

コメントリンク: 14332


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