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#1656: パスコードを盗まれて iCloud アカウントから締め出される、Adam が使っているアプリを紹介、Ventura で iPhoto と Aperture のライブラリ変換

Wall Street Journal のテクノロジー記者 Nicole Nguyen と Joanna Stern が、パスコードを盗まれるとデジタルライフを丸ごと奪われる話の続報として、パスコードを盗まれると自分の iCloud アカウントから締め出され、二度と戻れないこともあり得ると語る。そこで Adam Engst が、実際には何が起こっているのか、自分の身を守るために何をすべきか、ただ単に異なる Screen Time パスコードを設定するだけでは盗人に Apple ID パスワードをリセットされるのを防ぐことができないのはなぜかを説明する。Adam は先日 Level 2 クリーンインストールを済ませてから、アプリを一つ一つ再インストールしつつ自分が現在使っているアプリのリストを記録して、それぞれのアプリがなぜ必要なのかのメモも書き留めてきたのでここにそれを紹介しよう。それからもう一つ、Glenn Fleishman が寄稿記事で、Apple が macOS 13 Ventura の Photos で削除してしまった iPhoto や Aperture の変換機能を PowerPhotos 2.3 が(無料で)提供するというニュースを伝える。今週注目すべき Mac アプリのリリースは LaunchBar 6.17、Zoom 5.14.5、Typinator 9、Little Snitch 5.6、TunnelBear 5.0.1、それに GraphicConverter 12.0.1 だ。

Glenn Fleishman  訳: Mark Nagata   

PowerPhotos で Ventura 下でも iPhoto や Aperture からライブラリ移行ができる

Fat Cat Software の PowerPhotos は私の推奨リストに長年載ってきたし、前身であった iPhoto Library Manager の時代からリストに載っていた。いずれのアプリも、Photos ライブラリと iPhoto ライブラリのために Apple が構築した変てこなパッケージの中に、直接変更を施すことができる。いずれのアプリも Apple が提供するものを超えた機能を追加しており、とりわけ注目すべきは複数のライブラリを統合したり、ライブラリの一部分だけを書き出したりができて、その際にメタデータを失ったり履歴を書き換えたりしないことだ。

そして、Fat Cat は PowerPhotos 2.3 において再びその水準を引き上げた。macOS 13 Ventura の Photos になって iPhoto や Aperture から Photos へ移行させる機能が削除されてしまい途方に暮れているユーザーたちのために、救援策を提供したのだ。Apple は、Photos が iPhoto と Aperture の双方を置き換えてからもう 8 年が経ったので大多数の人たちが既に移行を済ませているだろうという前提の下に、Ventura からその機能を削除した。その前提は正しいけれども、世の中にはそこまで手が回らなかった人たちや、古いバックアップや古い Mac の中でライブラリをたまたま見つけた人たちがまだ何十万人もいるかもしれない。PowerPhotos 2.3 のリリース以前には、Ventura ユーザーにとっての唯一の選択肢は iPhoto や Aperture のライブラリから写真のみを取り出すことで、結果としてアルバムや、保存されていた編集履歴、メタデータなどはすべて失われてしまう。もちろんそれでもないよりはマシだが、理想には程遠い。

PowerPhotos の開発者 Brian Webster はこの救援策を広く利用できるようにしてくれた。古いライブラリをブラウズしてそれを新しい、独立の Photos ライブラリに変換する機能を、無料版の PowerPhotos が提供する機能の一つとして組み込んだのだ。変換さえできれば十分だという人たちは多いだろう。もっと複雑な操作、例えばコピー、書き出し、統合などの機能が欲しい場合には、有料のライセンスが必要になる。

PowerPhotos が iPhoto や Aperture のライブラリを変換する機能についての詳細と、それが Apple による従来の Photos 移行機能とどう違うかを示す詳しい比較チャートが出ている。PowerPhotos による変換が持つ主な制約は、スマートアルバムが通常のアルバムになってしまうこと、顔識別データを維持できないこと、写真を移行する際に新たなコピーを作成するため多くのディスク容量が必要になることだ。他方、良い面を言えば、あらゆるバージョンの iPhoto ライブラリに対応しており、個々の写真やアルバムをコピーすることができ、移行後のライブラリを既存のライブラリの中へ統合することもできる。

有料版の PowerPhotos の価格は $29.95 で、1 人のユーザーが最大 2 台までの Mac で使える。含まれている iPhoto Library Manager は古い Mac の上でも iPhoto や Aperture を動かすことができるものならば動作する。無料版の PowerPhotos は好きなだけの台数の Mac で使える。

私が PowerPhotos を大好きなのは、Photos に欠けている多くのことができるからだ。高度な検索、高度な重複排除 (Apple はごく最近のオペレーティングシステム、つまり iOS 16、iPadOS 16、Ventura に至ってようやく控え目な重複排除機能を登場させた)、遥かに広範囲な書き出しオプション、Photos 関係の付帯データ一切失うことなく画像をコピーする機能も持つ。今回追加された変換機能は、既に見事な仕上がりであったこのアプリにさらにもう一つ華麗な技を加えたことになる。

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Adam Engst  訳: 亀岡孝仁  

パスコード盗人は如何にして iCloud アカウントからあなたを閉め出せるか、しかも永久に

Wall Street Journal の テック記者 Nicole Nguyen と Joanna Stern は、Apple の問題ある iPhone セキュリティ判断の暴露記事の続編を出した。最初の記事で、彼らは人の肩越しに覗き見する盗人がどの様にユーザーのパスコードを発見し、iPhone を盗み、そして Apple ID パスコードを変更して Find My を無効にし、Apple Pay を使って買い物をしたり、iCloud Keychain にあるパスワードにアクセスし、そして Photos を繰っていき成り済ましの手助けとなる写真を見つけ出すことを可能にするやり方を示した ("iPhone のパスコードを盗まれるとデジタルライフを丸ごと奪われるかも" 26 February 2023 参照)。

別の記事 (有料) と付随のビデオで、Nguyen と Stern は今度はパスコード盗人がユーザーの Apple ID の復旧キーを変更した時どんな結果となるのかを探っている。この変更も再度 iPhone パスコードだけでなし得る。結論を言うと、盗人はその犠牲者を iCloud アカウントから閉め出し、場合によっては永遠に、大事な写真等々へのアクセスを阻止出来てしまう。Apple は同情的な反応をしたが、ユーザーが彼らのアカウントに戻るのを手助けして - 或いは手助け出来て - いない。

一つの復旧キーが全てを支配

問題は、盗人が復旧キーを設定、或いはリセットしてしまうと、一旦パスワードが失われてしまった後ではそれが Apple ID アカウントへのアクセスを取り戻す唯一の方法となってしまうことである - Apple は一旦そうなったら通常のアカウント復旧プロセスを通してではお役に立てないと言っている。Apple は、復旧キーを生成することがどの様に更なる責任をユーザーに負わせるかについては明言しているが、それは技術的に詳しい、きちんとしたユーザーにとっては我慢出来る範囲内の妥協でしかない。

受け入れがたいのは、盗んだ iPhone のパスコード以上の何も持っていない盗人に復旧キーを設定、或いはリセットを許してしまうことである。それは、ユーザーがたとえ復旧キーを設定する意思を持っていない、或いは既にそれを安全に管理している場合でも、自分のアカウントがロックされてしまう危険にさらされてしまうという状況を作り出してしまう。この記事は言う:

Cameron Devine の iPhone 13 Pro が8月に Boston のバーで盗まれた後、この 24 才の男性は 10 年にも及ぶデータに対するアクセスを取り戻すために Apple の顧客サポートと何時間も電話で話をしたと言った。どの係員も彼に同じことを言った:復旧キーが無ければ、アクセスは無し。Mr. Devine 曰く、そんなキーの話は聞いたことが無いし、ましてや設定したことなんか無い。

この記事はもう一つの例を挙げていて、その人の場合、Apple はその復旧キーを無効にしユーザーにアカウントへのアクセスを取り戻させたと言う。Apple はこの状況に関するコメントを控えているが、このユーザーはある種の Apple "ビジネスサービス" を使ったと報じられており、彼の iPhone は機器管理サービスに入っていて通常ユーザーの iPhone とは違うことが想像される。

私は、復旧キーが Apple の Platform Security Guide の中でどの様に働くのかに付いての詳細説明を見つけることは出来ていないが、私の理解では、それは基本的に Apple の通常のアカウント復旧オプションに取って代わってユーザー管理暗号キーの第二コピーとして働くというものである。

終端間暗号化を有効にするには、例えば、Apple の iCloud に対する Advanced Data Protection の様な、ユーザーはその暗号化キーを生成し維持しなければならない ("Apple の Advanced Data Protection、iCloud データで暗号化キーをあなたの手に" 8 December 2022 参照)。Apple の世界では、それ等のキーは自動的に生成され Secure Enclave に保存され、そしてその紛失に備えるため、Apple は Advanced Data Protection を有効にする人は誰でもアカウント復旧連絡先を指名するか、或いは復旧キーを設定することを必要とする。それが必要となるのは、Apple はその暗号化キーを管理せずそしてそのパスワードが失われたり、盗人にリセットされたりした場合、ユーザーがアカウントに入る手助けをする事が出来ないからである。

この脆弱性に対処するために Apple が出来る事

私の理解が間違っていなければ、パスコードと iPhone 盗難にあった人を助けることに関して、Apple は不誠実でもないし、遅らせてもいない。但し、一旦その復旧キーが設定されてしまうと、同社が出来る手助けは何もなくなる - 同社はもはや必要な暗号化キーを管理していない。それが私がユーザーは自分のアカウントから永久に閉め出されるかも知れないと言う理由である。

Wall Street Journal 記事はどの様に被害者が色々な形の身元証明を使って自分のアカウントの所有権を証明しようとするかに付いて語っているが、それは的外れである - 身元証明が問題なのではない;データは単に Apple が管理するキーを使って暗号化されていないが故にアクセス出来ないのである。

究極の解決策はパスコードの力を減少させることに行き着く。我々は、強い、一つしか存在しないパスワードを作るよう常に言われるが、詰まる所、多くの人の生活の中で最も大事な機器は6桁のパスコードでしかないないものでロックされている。Apple は追加の認証を課することでユーザーをパスコード盗難のよりひどい悪影響から守ることは可能であろう - 例えば代替策としてパスコード無しに Face ID や Touch ID を使うとか - Apple ID パスワードや復旧キーオプションをリセットするのを誰かに許してしまう前に。

その様に言ってしまうのは簡単だが、細々した厄介な点が多数あるのは私も十分に承知している。Apple は強いセキュリティと、アカウントへのアクセスを失ったユーザーを助けることが出来ることとの間の紙一重の所を歩いている。Apple は、パスコードと iPhone を盗まれてしまう人達が比較的少ないことと、Apple ID パスワードを忘れてしまいそして他には Apple 機器を持っていない多数のそして余り技術に長けていないユーザーが直面する問題とを天秤にかけているのであろう。他方、Apple は、ほんの僅かな高価値の標的だけに使われるかもしれない脆弱性に対してのセキュリティアップデートを頻繁に出して全ての人に不便をかけることを厭わない。セキュリティは常にバランスを取る行動である。

自分自身を守るために出来る事

大部分については、パスコード保護に関わる私の進言は私の以前の記事から変わってない。"iPhone のパスコードを盗まれるとデジタルライフを丸ごと奪われるかも" で、私は皆さんが以下のことをすべきだと書いた:

Nguyen と Stern が勧めているように、より長い英数字のパスコードを作るのは助けにはなるが、それが肩越しに覗く盗人が覚えきれないほど長く複雑なものであればの話である。しかしながら、その様な人間はあなたがそれを入力している所を秘密裏に録画して、あなたの iPhone を盗んだ後でそのビデオを参照することも出来る。彼らは録画している時にはより目立ちやすいかも知れないが、あなたの方も複雑なパスコードをタップしている時には自分の周りに向ける注意もより疎かになるであろう。そして、これのどれもが、パスコードを明かさない限り加えられる身体的危害の危険から守ってはくれない。

現時点で最も良い保護は、私の前の記事でも論じたように、Screen Time を使うことである。Screen Time を有効にすると、4桁の別の Screen Time パスコードを設定することになる。Content & Privacy Restrictions, に行き Account Changes > Don't Allow を選択する。このパスコード無しでは、盗人はあなたの Apple ID パスワードや復旧キーオプションを簡単に変えられない。

不幸にして、Screen Time パスコードは最初に Settings > Screen Time > Content & Privacy Restrictions > Account Changes > Screen Time Passcode > Allow に行かないと、 変更するために Settings > Your Name に入らせてくれず、その対象はあなたを含む全ての人となる。また、終わった後は、そのオプションを Don't Allow に設定し直す必要がある。もし Apple が iOS 17 を微調整して、その阻止されたオプションにアクセスする時、二次的なセキュリティチェックとして Screen Time パスコードを求めるようにしてくれたら、この方法をお薦めするのももっとやり易くなるであろう。

より問題があるように見えるのは、Screen Time パスコードを無効にする過程で Apple ID パスワードをリセットすることは可能なのではないかと私は思っており、そうなるとアカウント変更上の Screen Time 制約はバイパスされてしまう。報じる所によると Apple はこの脆弱性の幾つかに iOS 16.4.1 で対応していると言うが、パスコード以外には何も知らずに、私の Apple ID パスワードを変更出来た。私の試験は自分が望むほどには完全ではない。何故ならば、私の Apple ID を何日間もロックしてしまう危険性をはらんでいたからだが、Apple がここでもっとやるべきことを抱えていることは間違いない。

最後に、あなたのデータを保護するために出来る事がもう一つある:iCloud に保存してあるもの全てのローカルバックアップを作成することである。iCloud アカウントへのアクセスを失ったユーザーの多くは、とりわけ彼らの写真を失う事について動揺している。その心情は理解出来るが、簡単に避けられる事象である。

Mac 上の Photos をオリジナルをダウンロードするよう設定し、そしてそれ等のオリジナル画像がバックアップ戦略に含まれていることを確認する。バックアップ戦略には、少なくとも Time Machine とオフサイトバックアップが含まれ、そして出来ればブート可能な複製も含まれているべきである。それら全てをやるためには十分な空き容量が必要となるであろう;もしそれが問題であれば、Photos Library を外付けハードドライブに移行させることも出来る。

Download Originals in Photos

このバックアップは、あなたのアカウントを乗っ取った盗人の手から写真を守ってくれることはしないが、少なくとも自分の画像を失う事にはならない。

ご安全に。

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Adam Engst  訳: Mark Nagata   

私が実際に使う 46 個の Mac アプリとそれぞれの理由

2023 年 4 月 10 日の記事“Ventura の Level 2 クリーンインストールで根の深い問題を解決”を書いた時点での私は、それまで解決できないでいたいくつかの問題をきれいに解決できたという嬉しい宣言 (別に自慢しているわけじゃない!) をしたところで話を終えていた。そこで私があえて触れなかったのは、その後でサードパーティのアプリを再インストールする作業がまだ残っていたことだった。面倒な作業ではあったけれども、それと同時に興味深いものでもあった。なぜなら、自分がどのアプリを本当に使っているかがはっきり分かり、どれをより必要とするかの順序まで分かるからだ。それを私はアプリのリストとして書き残したのだが、最初のうちはあまり何も見えてこなかった。まず始めに数個のアプリをおおよそ同時にインストールして、その後で仕事をしながら必要が生じるに応じて他のアプリを少しずつ追加していったからだ。

そういうわけで、ここでは私が頼りにして使っている 46 個のアプリを (当面の個数だが!) それぞれに簡単な説明を付けて紹介していこう。これらのアプリは一つ一つ皆さんにもお奨めしたいとは思うけれども、ただ私が料金を払って使っているものがほとんどないことはお断りしておきたい。もしも予算上の制約があったならば、私ももう少し慎重な選び方をしていたことだろう。同じカテゴリーに属する複数のアプリについては特に慎重に考えただろう。

Brave

Brave browser 1 icon
私が真っ先に再インストールしたのは (もちろん Apple がバンドルしている Safari を使ってインストールしたのだが)、プライバシーを重視したウェブブラウザの Brave だ。私はかなり以前から Brave のプライバシー保護機能が好きだし、それにこれは Chromium ベースのブラウザなので私が必要とする少数の Chrome 拡張に対応している。また、クッキーダイアログを出さないようにする姿勢と、Brave Search との統合も気に入っている。(2021 年 7 月 8 日の記事“Brave Search の公開ベータが Google の代替を提供”参照。) 下の方でお分かりの通り私は他にもいくつかのウェブブラウザを使っているけれども、デフォルトのブラウザを切り替えることはほとんどない。とは言うものの、自分が最初にインストールしたこのアプリを今の私がもはや使っておらず、代わりに使っているものが近年使った中で最も斬新なアプリだというのは皮肉なことだ。これはティーザーだと思って頂きたい。

Mimestream

Mimestream beta icon
電子メールは生活の一部だ。Gmail のウェブインターフェイスにイライラするようになったころ、ちょうど Mimestream がベータ版として入手可能になり、それ以来私はずっとこれを使っている。現時点では Gmail にしか対応していないけれども、私は Mimestream を Eudora 亡き後では最高の電子メールクライアントだと思っている。(Eudora と似ているところはあまりないが、背後にある考え方が同じ種類の反応を引き起こす感じがする。) Mimestream は Neil Jhaveri というたった一人のプログラマーが集中的に構想した作品であり、彼は長年にわたって電子メールの世界で生きてきた。Apple では Mail と Notes の開発で主導的エンジニアリングチームの一員として 7 年間以上働いた。何より素晴らしいのは、私が報告したバグをちゃんと修正してくれたり、私がインターフェイスの提案をすればそれを真剣に受け取ってくれたりすることだ。当初の記事として“Mimestream、Mac の電子メールアプリに Gmail 機能をもたらす”(2020 年 9 月 25 日) をご覧頂きたい。

1Password


私は LastPass から 1Password へ切り替えているので (2023 年 3 月 3 日の記事“LastPass がデータ漏洩についてさらなる詳細を公表”参照)、自分のパスワードへのアクセスが必要になってほとんど直ちに 1Password をインストールすることになった。切り替え作業の一部として保存されていた認証情報をクリーンアップするのがなかなか楽しかった。かなりの作業だが、データのことに関する限り私は潔癖症なのだ。

Google Drive for Desktop

Google Drive icon
Google Drive に関する作業の多くはブラウザの中でしている。私の場合、ウェブベースの Google Docs の中でファイルを開いているからだ。けれどもそれ以外にも、さまざまの種類の重要なファイルや、頻繁に使う独立のファイルを Google Drive の中に保存している。だから、Drive for Desktop をインストールすることでそれらのファイルに Finder からアクセスできるようになり、他のデバイスにも自動的に同期されるようになるのがありがたい。(この話題について一般的なことは、2023 年 3 月 10 日の記事“Apple の File Provider、Mac のクラウドストレージに変更を強いる”をご覧頂きたい。)

Dropbox

Dropbox icon
Google Drive と iCloud Drive より以前には、あらゆる共有クラウド保存のために私は Dropbox を使っていた。Dropbox では核心となるストレージ機能以外の領域にしょっちゅうはみ出さなければならないところが私の気に障ったし、無料アカウントではたった 3 台のデバイスしか使えないこともあって私は他のサービスを使うようになった。(2019 年 3 月 14 日の記事“Dropbox、無料のアカウントを3台までに制限”参照。) それでも、私は今でもまだいろいろな作業、例えば Mac 同士で Keyboard Maestro マクロを同期するために Dropbox を使っている。

Agenda

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長年かけて私は数限りない種類のスニペットキーパーやノート取りアプリを試してきたし、裏切られたことも何回かあった。例えば、惜しまれつつ消えていった Circus Ponies Notebook もその一つだ。(2016 年 1 月 7 日の記事“Circus Ponies Closes Its Doors”参照。) 私は Apple の Notes アプリはどうしても好きになれず、Agenda のアウトライン流のやり方が好みに合った。(2018 年 5 月 8 日の記事“Agenda、ノート取りとタスク管理に新しい取り組み”参照。) 今回のこのアプリのリストもどこかに記録しておく必要があったので、私は Agenda を選んだ。最も早くダウンロードしたものの一つだ。

Keyboard Maestro

Keyboard Maestro icon
Peter Lewis のこのマクロユーティリティなしに Mac を使うことなど私には考えられない。TidBITS でも長年にわたって記事にしてきた。これは、私の仮想の手の延長のように感じられるほんの少数の不可欠なアプリのうちの一つだ。数え切れないほど多くのキーボードショートカットが私の指先に配線されているし、特に F-キーたちを最も頻繁に使ういくつかのアプリに割り当てている。Keyboard Maestro がインストールされていなければ私はすぐにそれと分かる。

(日本語)Keyboard Maestro 10.2 | Keyboard Maestro 10.1 | Mac 上でプレーンテキストをペーストする5つの解 | Keyboard Maestro 10.0.2 | Keyboard Maestro 10.0.1 | Keyboard Maestro 10.0 | Mac のオーディオをスピーカーの組み合わせで強化しよう | Keyboard Maestro 9.2 | Keyboard Maestro 9.0.6 | Keyboard Maestro 9.0.5 | Keyboard Maestro 9.0.1 | Keyboard Maestro 9.0 | Keyboard Maestro 8.2.2

BBEdit

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執筆仕事の圧倒的大部分は Google Docs を使ってしており、それは共同作業のための機能が重要な意味を持っているからだ。それでも、私は今でも BBEdit を頼りにしていて、テキストファイルを処理したり、一時的なメモを取ったり、いろいろなテキストファイルを保存したり (例えば今回の Level 2 クリーンインストールの過程で遭遇したさまざまの kernel panic ログを保存したり) するためによく使っている。

Setapp

Setapp icon
ウクライナのソフトウェア会社 MacPaw の独創的な考案による Setapp は、Mac 用のアプリを巧みに選んで集めている。月額 $9.99 の購読をすれば、それら多くのアプリがすべて使えるようになる。(Setapp のアプリはすべて、それぞれ独立に入手することもできる。) 長年にわたって私はその多くを使ってきたけれども、次に挙げる 4 つのアプリを私は直ちに再インストールした。

CleanShot X

CleanShot X icon
この素晴らしいスクリーンショット用アプリを私はぜひレビューしたいものだと思っている。スクリーンショットで Command-Shift-5 を超える機能を、例えば注釈や、スクロール操作のキャプチャ、セルフタイマー、照準線、その他のオプションをどっさり欲しい人は、CleanShot X を一度試すとよい。

iStat Menus

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しょっちゅう見るものではないのでそんなに早く iStat Menus を再インストールする必要があったのかは疑問だが、それでもメニュー上でディスク容量や CPU、GPU、ネットワーク使用量など詳しい情報が見られるのはありがたいし、また天気予報や通知が読めるのも嬉しい。

Simon

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私は長い間、物理的サーバを監視する必要を感じないでいた。けれどもこれまでソーシャルメディア方面に聞き耳を立ててくれていた Josh がいなくなって、重要な Apple ページが変更されればそれを知らせてくれるものが必要になった。自分の望むやり方で動作するよう Simon を設定するには思ったより時間が掛かったけれども (これこそまさに柔軟性を突き詰めれば複雑さを生む実例だ)、今では監視対象のページが変更される度に通知が届くようになったし、クリック一つでその内容をブラウザで読めるようになった。Simon は Mac が稼働中にしか動作しないけれども、私の目的にはそれで十分だし、実際のコンテンツが変わってもいないのにページそのものの変化に惑わされてしまう Visualping サービスに比べて遥かに使い心地が良い。

Timing

Timing 2_10 icon
私は TidBITS の仕事と TidBITS Content Network (TCN) 購読者のために記事を書く仕事以外にはフリーランスのコンサルティングや執筆の仕事をほとんどしていないのだが、たまに友人を助けるために何かのプロジェクトを引き受ける際には、時間の追跡のために Timing を使う。プロジェクトの進行に伴って自動的にウィンドウタイトルやその他のものが変化する様を見ていると楽しい。

Raycast

Raycast iconAs much as I’ve been a dedicated LaunchBar
LaunchBar を長年使ってきた私だが (何十年間使ったことだろうか)、他の製品にも目を配るのが自分の責務だと思っている。Raycast は LaunchBar と同じようなキーボードベースのランチャーで、好きな略語が使える。これもまた LaunchBar と似ているが、Raycast は多種多様な方法で拡張することができ、これまで LaunchBar で使ってきた方法とかなり違うのでもう少し使い続けてみようと思っている。これもまた、レビュー記事の予定の一つだ。

Coherence X

Coherence X icon
私はあまりにも多くの執筆作業を Google Docs でしているので、その書類タブを普通のブラウザタブとは別の場所に置いておくことがぜひとも必要だと思っている。そしてそれこそが、サイト特定ブラウザの重要な利点だ。この話題については記事“Google Docs に最良の Mac 用サイト特定ブラウザ”(2021 年 6 月 18 日) と記事“TidBITS スポンサー Coherence X によるサイト特定ブラウザの実例”(2023 年 2 月 15 日) に詳しく書いてあるのでお読み頂きたい。これもまたティーザーだが、クリーンインストールの後でまず先にインストールしたのは Coherence X のサイト特定ブラウザだったのだが、今の私が Google Docs のために使っているサイト特定ブラウザは Brave を置き換えて使うようになったアプリによるものとなっている。

Fantastical

Fantastical 3_3 icon
Apple の Calendar アプリは私のカレンダーデータのすべてにアクセスを提供してくれるけれども、やはり使っていると指がウズウズする。そこで、カレンダーに追加すべきものが出た時点ですぐに、私は Fantastical をダウンロードした。これは素晴らしいカレンダーアプリであり、何度も TidBITS 記事に登場している

Cardhop

Cardhop 2 icon
Fantastical と Cardhop は、ピーナツバターとジャムのようなものだ。Flexibits Premium を購読すれば両方が使える。そして、連絡先を管理するための Cardhop の構想は Apple の Contacts (連絡先) とは大きく違っている。私はこの Contacts というのは Calendar よりもっと嫌いだ。(2017 年 10 月 17 日の記事“Cardhop、連絡先を中心に据える”と 2021 年 5 月 21 日の記事“Cardhop 2.0 と Fantastical が Flexibits Premium バンドルに”参照。)

Slack

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電子メールに比べれば Slack の使用頻度はぐっと減るが、それでもこれは私にとって TidBITS ライターの核心的グループの人たち、また親戚たちともコミュニケーションをするための重要なツールとなっている。(2019 年 2 月 12 日の記事“Facebook にうんざりしたら、家族で Slack に引っ越そう”参照。) だから、Slack アプリを再インストールするまでにそう時間は掛からなかった。面白いことにこれは今回 Mac App Store からインストールした初めてのアプリで、Mac App Store からインストールしたものは全体でもごく少数だった。

Firefox

Firefox icon
Firefox を再インストールしたのがどのタイミングだったのかをメモするのを忘れていたのではっきりしないが、私は Firefox をあまり使わないので少なくとも数日は経っていただろうと思う。このブラウザを使うのは主として特定のサイトに別のログインをする必要がある場合や、他のブラウザで何かがうまく動作しなかった際にテストに使う場合などだ。

Zoom

Zoom 5.12 icon
Zoom は私がほぼすべてのビデオ会議に使っている中核的存在だ。Cornell 大学がこれを使っているということもあって、Ithaca 界隈の人たちのほとんどがこれを標準だと思っている。私はもっと早く Zoom をインストールすべきだった。スケジュールされていた会議が迫っていることに気付いて急いでダウンロードしてからログインしようとしたのだけれども、思ったより時間が掛かってしまった。幸いにも私の MacBook Air で素早くインストールできたので会議に間に合った。(ブラウザの中でも Zoom が使えることと、Chrome で最もうまく動作することを後になって思い出した。)

Authy

Authy icon
LastPass から 1Password への移行の一環として、私は自分の二要素認証コードのすべてを 1Password に少しずつ移行させつつあるところだ。その間の代替策として、Authy へのアクセスを維持しておく必要がある。再作成したコードはここにも保存するようにしている。万一に備えてのことだ。

Microsoft 365 (Excel and Word)

Microsoft Word 16.72 icon Microsoft Excel 16.72 icon
実際のスプレッドシートの作業には Excel を使うよりも Google Sheets を使う方が私は好みだ。ただ、陸上競技レースへの登録情報スプレッドシートをダウンロードし細かな手直しをしてから共有するといった必要がよくある。そういう使用事例が起こったので、私は Microsoft 365 スイートをダウンロードした。それからまた TCN に配送する作業のために毎月 Word を使う必要がある。でも PowerPoint や Outlook は全く使わない。Tonya は私よりもずっと頻繁に Word や Excel を使っているので、私たちにとって Microsoft 365 を購読する価値は十分ある。

Backblaze

Backblaze 8.5 icon
私のバックアップ戦略は Time Machine と、SuperDuper によるブート可能な複製、それに Backblaze によるインターネットバックアップの3段構えだ。これもずっと以前から使っていて、度々 TidBITS 記事にしてきた。Backblaze ソフトウェアの再インストールは簡単だったが、新たにフォーマットした Mac の上にインストールする際には Backblaze が少々面倒で時間の掛かる Inherit Backup プロセスを踏むことを要求してくる。

(日本語)Backblaze の 2022 年 Drive Stats がメーカー・モデルの信頼性傾向を明かす | Backblaze 8.5 | 高齢者の手助けをしたら、Apple の昔の過誤と最近の改善が見えてきた | Backblaze の値上げは変化する業界の状況に対処するため | Backblaze 8.0 | 現代のバックアップ戦略におけるブート可能な複製の役割 | Backblaze の 2020 ハードドライブ信頼性統計 | 新しい Mac への移行: 移行後にどんなことをすべきか? | 調査によればバックアップの頻度は増えたが、結果はまだまだがっかりだ | Backblaze の 2019 ハードドライブ信頼性統計 | Backblaze ハードドライブの人生と時代 | Backblaze 7.0、バージョン履歴を延長、Catalina にも対応 | Backblaze 値上げの背後にあるもの | Transmit 5.6

Electric Sheep

Electric Sheep icon
この時点で私は TidBITS 記事の作業を再開していた。そして、記事“macOS 写真スクリーンセーバー、未だに回転或いは編集した画像を正しく表示しない”(2023 年 3 月 5 日) のために調査して執筆する作業を進めながら、ずっと以前から気に入って使ってきたスクリーンセーバの Electric Sheep を再インストールしなければならないと気付いた。(After Dark は好きだったけれども、空飛ぶトースターというのはいつも魅力的というよりむしろ面白いという性格の方が強い。)

Retrobatch

Retrobatch 1 icon
その記事を書きながらやはりインストールの必要が生じたのが Retrobatch だった。これは Flying Meat が出している独特なアプリで、画像のバルク処理を可能にする。数年前に Joe Kissell が角の丸まった macOS ウィンドウに縁取りを付けるための巧妙な Retrobatch ワークフローを開発して、それ以来私はその Take Control ツールに若干の修正を加えたバージョンをずっと使い続けてきた。Apple のスクリーンショットにはデフォルトで不格好なほど大きくてスペースを無駄に使うドロップシャドウが付くので、この作業は極めて重要だ。別の方法として Option キーを押しながらスクリーンショットを撮るというやり方もあり、そうすればドロップシャドウなしで かつ 大抵は縁取りのないウィンドウができる。

Napkin

Napkin icon
Aged & Distilled が出しているこの画像マークアップ用アプリは今はもう Mac App Store からは入手できず、私が持っているバージョンは 2017 年以来アップデートされていない。それでも、これは複数のスクリーンショットを組み合わせる目的では私の知る限り最良のツールであるので、私はバックアップからこれをリストアした。(TidBITS 寄稿者の Glenn Fleishman はこれが macOS で使えなくなる日が来るのが恐ろしいと言っている。) 好きなキャンバス上で 2 個か 3 個の画像を (アラインメントのスナップ機能付きで) 手早く配置でき、組み合わせた画像をそのデータが収まるぴったりのサイズで書き出せる、そんなアプリをご存知の方がおられればぜひ教えて頂きたい。

SoundSource

SoundSource 5 icon
Zoom をインストールしたことで、さまざまのオーディオ入出力を観察して管理できる Rogue Amoeba の SoundSource を気に入って使っていたことを思い出した。ずっと以前に記事“SoundSource 3、Mac でのオーディオ制御を容易に”(2017 年 2 月 17 日) に書いたことがあるが、その後このアプリは大幅に進化している。

Affinity Publisher, Designer, Photo

Affinity Photo 2 icon Affinity Designer 2 icon
私はデザインの仕事をほとんどしないし、Finger Lakes Runners Club で私が以前していたたくさんの作業も今では Canva でその使いやすいツールと共同作業機能を使ってするようになっている。それでも、私はまだいくつかのタイプの作業のために Affinity Publisher と Affinity Designer を使っている。(2022 年 12 月 5 日の記事“Creative Cloud から Affinity V2 へ乗り換えてはいかが”参照。)

Irvue

Irvue icon
クリーンインストールをしてから数日後に、Desktop の壁紙が変わっていないことに気付いた。私は長年 Irvue を使って Unsplash から新しい画像を取り寄せそれで Desktop を活気づけるようにしてきた。(2017 年 7 月 10 日の記事“Mac のデスクトップ、スクリーンセーバー、ブラウザタブを飾る”参照。) 設定は少々面倒だが、Desktop を見る度に新しい画像になっているのは楽しい。

HP Easy Start

HP Easy Start icon
私は長年 HP Color LaserJet Pro MFP M477fdw と格闘してきたので、Apple のドライバを使って一からプリンタのセットアップをしてから、最初に書類の印刷を試みて File Is Corrupt エラーが出ても別に驚かなかった。以前の記事“LittleBITS: watchOS 8 誕生日メッセージ、プリンターの困った問題”(2021 年 12 月 3 日) に書いたように PostScript ドライバをいじくり回す方法もあったのだが、私はそれよりも HP から直接手に入るものをインストールしてみようと思った。そのために HP Easy Start アプリをダウンロードして走らせる必要があったけれども、どんなドライバがインストールされたのかは知らないがその後印刷はすべて問題なくできるようになった。

DEVONthink

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ちょうどそのころ、私は自分で管理している Apple ハードウェア技術仕様のアーカイブを更新していなかったことを思い出した。Apple が新製品を出す度に、私は DEVONthink を使ってその技術仕様をウェブアーカイブの中に保存している。2015 年以来ずっと続けていることだ。何らかの製品の新型モデルが出た際にこの情報を持っていると非常に役に立つし、私はいつもそれを旧モデルの技術仕様と比較しようと思う。Apple は今では技術仕様を概観するページを出していて個々のモデルごとにそれぞれの機能へのリンクも付けているが、何世代ものデバイスにわたって一貫したフォーマットではないので手早く比較することができない。

Trello

Trello icon
その昔の Take Control の日々に、私たちは Trello をいつも使い、出版する本のあらゆることについて出版ワークフローと作業リストを通して追跡するためのカードを作っていた。(2012 年 7 月 9 日の記事“Trello、強力な共同作業用ツールを提供”参照。) 今では Trello を使う機会がずっと減ったけれども、Tonya はまだいくつかの目的でこれを使っているので、私もアクセスできる必要がある。でも後から考えれば、私が Trello を使うことは少ないので、ウェブサイトを使うだけにしておいても十分だっだのにと思った。

iWork

Pages 12 icon Keynote 13 icon
ダウンロードしたファイルを手早く処理するために私は Excel を使うし、本格的にスプレッドシートの作業をするためには Google Sheets を使っているけれども、Apple 業績報告の記事に載せるチャートは Numbers で作成している。非常に魅力的でカスタマイズも可能なチャートが作れるからだ。それから、私が Pages を使うことはほとんどないけれども、Keynote は年に数回ほどプレゼンテーションを作成しなければならない場合に使っている。

Nisus Writer Pro

Nisus Writer Pro 3 icon
BBEdit と同じく私は Nisus Writer Pro を使うのが本当に大好きなのだが (2018 年 10 月 29 日の記事“Nisus Writer Pro 3.0、ワードプロセッシングにパワーの新たな段階を”参照)、Google Docs のようにシームレスな共同作業ができないので、今の私は TCN に配送する作業と TidBITS の財務状況を記録する作業でいくつか必要なマクロを利用するため Nisus Writer Pro に依存するのみになっている。使うきっかけが少なくなってしまったのは悲しいことだが、私たちが Take Control Books を Joe Kissell に売却してしまったからには、パワフルなワードプロセッサを使う必要がなくなっても仕方がない。

EasyFindFind Any File

Find Any File iconEasyFind icon
記事“Apple の File Provider、Mac のクラウドストレージに変更を強いる”(2023 年 3 月 10 日) を書いていた際に、Spotlight が Dropbox や Google Drive にあるファイルを検索できていないのではないかと疑い始めた。今でもまだ Spotlight が正しく動作できているのか否かに確信が持てないでいるのだが、DEVONtechnologies が出している EasyFind と Thomas Tempelmann が出している Find Any File は両方とも素晴らしい検索ユーティリティで、どちらも Spotlight の索引には依存しない。高速さでは劣るけれども、両方とも信頼できて、検索の際に大きなコントロールの余地を提供してくれる。頻繁に使う訳ではないけれども、持っておくとよいだろう。

SuperDuper

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メジャーなアップデートをした後なので、ブート可能な複製から再起動すればまた以前の問題が再現するかもしれないと思えて、私はまだそれをしないでいる。Level 2 クリーンインストールではアプリのリストアが必要となるかもしれないので、特に重要な点だ。そういうわけで、古い Applications フォルダをアーカイブ用ドライブに移して従来のブート可能な複製の内容を現在のブートドライブの内容で上書きしてもよいと思えるまでにはしばらく時間が掛かった。私は SuperDuper のライセンスを持っているので長年これを使ってブート可能な複製を作ってきたが、Carbon Copy Cloner もまた一流の選択肢だ。

Watchman Monitoring

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Watchman Monitoring は管理サービス提供者が面倒を見る対象の Mac を監視するために使うツールだ。私は何年も前からこれを自分の Mac と何人かの親戚たちの Mac で走らせてきた。これは、さまざまの種類の問題点を見つけて警告することで見事な働きをする。(2017 年 11 月 15 日の記事“Apple、High Sierra を無防備な Mac ユーザーにプッシュし始める”参照。) 私の Mac にそのクライアントソフトウェアがインストールされていない状態であることを検知した Watchman Monitoring から警告が届いたので、私は元の状態に戻した。大体において注意を払い続ける必要はないのだが、時折はその警告が重要な働きをする。例えば、2020 年に当時使っていた iMac の SSD が死にかけた際にも最初の警告は Watchman Monitoring から届いた。(2020 年 4 月 27 日の記事“iMac の死んだ SSD に対処しつつ学んだ 6 つの教訓”参照。)

VMware Fusion

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私は仮想化ツールを大して使わないが、Ventura を使い始めてすぐにその必要に気付いた。私はしばしば macOS 設定の話題を記事で取り上げるが、以前にはそれが System Preferences の中にあったのに、今では Apple が System Settings と呼ぶ忌まわしきインターフェイスの中に存在する。私の 2020 年型 iMac と M1 MacBook Air は両方とも今では Ventura を走らせているので、記事のために macOS 12 Monterey の System Preferences の中にある項目を確認したいと思えば、VMware Fusion の中で macOS 12 Monterey を走らせるしかない。やり過ぎだろうか? たぶんそうだろう。でも、私にとって他に選択肢は見当たらないし、個人版の VMware Fusion Player ライセンスが無料で使えるので楽な選択だ。

Backdrop

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このシンプルなユーティリティは長年私の Mac で頼みの綱として働いてきた。Jeff Carlson が記事“TidBITS 御用達ツール: Backdrop”(2006 年 5 月 1 日) を書いて以来ずっとそれが続いている。ある種の複雑なスクリーンショットをセットアップする際に、Backdrop を使って Desktop 上に白いウィンドウを置けば、壁紙やら並んだアイコンやらが見えない状態でスクリーンショットを撮ることができる。

Microsoft Edge

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いや、私がさっきから Brave や Coherence X の代わりに使っているブラウザがあると仄めかしているのは、決して Microsoft Edge ではない。私はただ、Bing の AI チャットボット機能を試すためだけに使っている。この機能は Edge の中でしか動作しないからだ。つまり、Bing で何かを試してみたいと思えば私は Edge をダウンロードして起動する。それ以外には、ただテスト目的のために置いておくブラウザの一つに過ぎない。

実は、私は既に他にもいくつかのアプリをダウンロードしてテストしている。ただ、それらのアプリを今後も使うとは思えず、テストが済めば削除することになるだろう。この記事で述べてきたアプリ、特に最初に直ちにインストールしたアプリは、おそらく今後も使い続けることになるだろう。たとえ毎日使うようなものではなかったとしても。

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TidBITS 監視リスト: Mac アプリのアップデート

訳: Mark Nagata   

LaunchBar 6.17 Agen Schmitz

LaunchBar 6.17

Objective Development が LaunchBar 6.17 をリリースして、Shortcuts 対応を改良した。このキーボードベースのランチャーは今回からファイルをショートカットへ送って Send-to を通じた入力として受け入れさせられるようになり、ショートカットを Shortcuts アプリで定義されたそのアイコンと共に表示するようになった。今回のリリースではまた、カスタムスクリプトアクションの処理を改良し、Action Editor を改良してカスタム項目をアクションの Info.plist に保存するようになり、ブックマークやブックマークフォルダのアイコンを更新し、Safari iCloud タブの索引付けを修正し、macOS 13 Ventura で連絡先メモにアクセスできなくなっていたバグを修正した。(新規購入 $29、TidBITS 会員には 20 パーセント割引、無料アップデート、16.2 MB、リリースノート、macOS 10.14.6+)

LaunchBar 6.17 の使用体験を話し合おう

Zoom 5.14.5 Agen Schmitz

Zoom 5.14.5

Zoom が Zoom ビデオ会議アプリをバージョン 5.14.5 にアップデートして、さまざまの拡張を施した。今回のリリースではキャプションのテキストの色をユーザーがカスタマイズできるようになり、Continuous Meeting Chat ファイルと画像同期の機能への対応を追加して参加者がミーティング後にそれにアクセスできるようにし、ウェビナーのホストが Resources タブに講演者の情報を追加できるようにし、Team Chat ユーザーがアップロードできるファイルの最大サイズを 1 GB に増やし、ワンタイムパスワードの検証に失敗することのあった問題を解消し、Activity Center で特殊文字が正しく表示されなかったバグを修正し、Team Chat メッセージが正しく同期されなかった問題に対処した。(無料、100.5 MB、リリースノート、macOS 10.10+)

Zoom 5.14.5 の使用体験を話し合おう

Typinator 9 Agen Schmitz

Typinator 9

Ergonis が Typinator 9 をリリースした。フレッシュで現代的なユーザーインターフェイスと、新しいアプリアイコン、およびスペイン語対応を追加した、メジャーな新バージョンだ。macOS 13 Ventura とフル互換になってアップグレードされたこのテキスト展開ユーティリティは、Dropbox 同期の安定性と堅牢性を向上させ、新規ユーザーのためにより多くの展開例と説明を提供し、Quick Search にローマ数字の表示への対応を追加し、Parallels プロキシアプリへの対応を改善し、展開タイプの変更の際のさまざまのバグを修正し、画像のロードと保存を改良した。Typinator 9 の価格は新規購入で $29.99 (ユーロへの換算は不要) で、従来のライセンスを持つ人は 50% 割引となり、2022 年 10 月 1 日以降に購入した人は無料で入手できる。(新規購入 $29.99、TidBITS 会員には 25 パーセント割引、アップグレード $14.99、無料アップデート、8.4 MB、リリースノート、macOS 11+)

Typinator 9 の使用体験を話し合おう

Little Snitch 5.6 Agen Schmitz

Little Snitch 5.6

Objective Development が Little Snitch 5.6 をリリースして、このネットワークトラフィック管理ユーティリティにパフォーマンスの改善とバグ修正を施した。Configuration アプリが (特に多くのルールや大きなルールグループを使っているユーザーに) 以前より速く起動するようになり、Network Monitor の起動とフィルタリングの速度が向上した。Little Snitch は今回から Network Monitor の中で接続の展開アイコンを Option-クリックするとその下のすべての行を展開するようになり、macOS 13 Ventura の System Settings > Login Items におけるバックグラウンドプロセスの表示方法を改良し、ルールグループの更新を実行するデフォルトのスケジュールを Daily に変更し、地図の注釈上でのクリックが働かなかった Network Monitor のバグを修正し、設定でキーボードショートカットの表示が正しくなかった問題に対処し、数件のクラッシュを解消した。(新規購入 $45、無料アップデート、32 MB、リリースノート、macOS 11+)

Little Snitch 5.6 の使用体験を話し合おう

TunnelBear 5.0.1 Agen Schmitz

TunnelBear 5.0.1

TunnelBear が最近 Mac 用 TunnelBear VPN アプリのバージョン 5.0 をリリースして、月ごとの無料データ上限を増やした。従来、TunnelBear の購読ベースの VPN サービスを無料で使えるのは毎月 500 MB までのセキュアブラウジングに限られ、TunnelBear の Twitter アカウントにリクエストを tweet すればボーナスで 1 GB のデータが得られるオプションがあった。TunnelBear は今回、そのデータ上限を一律に 2 GB に増やし、tweet でお願いするオプションをなくした。TunnelBear 5 では最小システム要件が macOS 11 Big Sur となった。その後バージョン 5.0.1 がリリースされたが、リリースノートは付かなかった。TunnelBear の価格はデータ量無制限で月額 $9.99 (年払い購読ならば $59.88) で、TunnelBear で使えるデバイスの個数に制限はない。(無料、データ量無制限にする購読オプションあり、38.3 MB、macOS 11+)

TunnelBear 5.0.1 の使用体験を話し合おう

GraphicConverter 12.0.1 Agen Schmitz

GraphicConverter 12.0.1

Lemkesoft が GraphicConverter 12.0.1 を出した。最近のメジャーアップグレードに続く、メンテナンス・リリースだ。このグラフィックスプログラム Swiss Army ナイフはスライドショーの中で画像にオーディオコメントを録音するオプションを追加し、スライドショー対応を更新して複数のバックグラウンドサウンドを選択できるようにし、macOS 11 Big Sur かそれ以降でブラウザが HDR コンテンツを持つ HEIC や MOV で HDR を表示できるようにし、GPX 読み込みを改善し、ブラウザで MP3 や M4A の再生への対応を追加し、ドロップ領域での改名の問題を解消し、スライドショーの中で格付けやラベルを変更した後の表示の問題に対処した。GraphicConverter 12 は従来のライセンスからは $25.95 でアップグレードできるが、現在 Mac App Store にて期間限定で特別価格 $29.99 で入手できる。(Lemkesoft からも Mac App Store からも新規購入 $39.95、アップグレード $25.95、226 MB、リリースノート、macOS 10.13+)

GraphicConverter 12.0.1 の使用体験を話し合おう